JPH08202567A - システム間ロック処理方法 - Google Patents

システム間ロック処理方法

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JPH08202567A
JPH08202567A JP2872595A JP2872595A JPH08202567A JP H08202567 A JPH08202567 A JP H08202567A JP 2872595 A JP2872595 A JP 2872595A JP 2872595 A JP2872595 A JP 2872595A JP H08202567 A JPH08202567 A JP H08202567A
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JP
Japan
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lock
request
program
computer system
acquired
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JP2872595A
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English (en)
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喜久雄 ▲高▼橋
Kikuo Takahashi
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】通信回数を低減した効率の良いシステム間のロ
ック取得方法を提供する。 【構成】ある計算機システム上で動作する第1プログラ
ムからロック要求がなされたとき、305で自計算機シ
ステム上で動作する別の第2プログラムが既に同一資源
に対してロック取得済みか否かを判断し、ロック取得済
みの場合にはさらに両者のロック組み合わせを判断し、
この判断結果に基づき、ロックが引き継ぎまたは流用可
能である場合には引き継ぎまたは流用する事により個々
の計算機システム内部でロック処理を完結させる。ま
た、340で長時間ロックの取得時と解除時に他の全て
の計算機システムに通知する。ロックを要求するとき当
該ロックに対して既に前記ロック取得通知を受けている
場合には、前記ロック解除通知を受けるまで当該要求を
スリープし、無意味なロック要求を定期的に送信する事
を抑止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、計算機システムにおけ
る共用資源アクセス時のロック処理方法に関し、特に、
分散コンピューティング環境やパラレルシスプレックス
環境などにおいて、複数システム間で資源を共用してい
る場合に、共用資源をアクセスする際のシステム間にわ
たるロック取得/解除に係わる通信を低減するのに好適
なシステム間ロック処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】分散システムにおいて、ロックのための
情報をシステム間で連絡し効率的にロックの取得/解除
を行なうことを目的とした従来技術としては、例えば特
開平6-83692号「データベースアクセス方法およびシス
テム」がある。本従来技術では、分散システム全体の制
御を行なうグローバル・ロックマネージャ(GLM)を設
けるとともに、分散システムを構成する各個別システム
上にローカル・ロックマネージャ(LLM)を設け、両者
間を周知のメッセージ配達またはメール投函技法で通信
する。
【0003】この従来技術では、システム間インタレス
ト・レベルと呼ばれるところの、共用データの複数シス
テムからの同時アクセスのされ方をレベル分けする方法
が示されている。そして、このシステム間インタレスト
をGLMに登録し、LLMにメッセージ通信で通知する事によ
り、DBMSにおいてあらかじめ共用データのアクセスのさ
れ方(共用/競合のされかた)がわかる様にし、これに
基づき効率の良いデータベースアクセスを制御する方法
が論じられている。
【0004】あるいは、特開平6-161789号「コンピュー
タシステムにおける共用資源のプロセス内ロッキング方
法および装置」では、単体計算機システム上の一つのプ
ログラム空間(この従来技術ではタスクまたはプロセス
と表現されている)内で動作する処理単位(この従来技
術ではこれをプログラムと呼んでいる)相互のロッキン
グ方法を論じている。
【0005】この従来技術では、コンピュータ資源のロ
ック単位を前記プログラム空間から前記処理単位とし、
より小さな単位でロック可能とすることで、計算機の実
行効率の向上を図っている。具体的には、ある前記処理
単位がロックを要求したときに、同一プログラム空間内
の別の処理単位が既に当該ロックを取得しているか否か
を判断し、その結果によりロック要求を許可/不許可と
している。
【0006】この従来技術では、前述の様に単体計算機
システム内のロック処理を論じており、複数システム間
でのロック処理については論じられておらず、したがっ
て、例えば、複数システム間でのロック処理を効率化す
るために、前記ロック要求許可/不許可判断結果を如何
にして活用するかに関する考慮がなされていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記第1の従来技術で
は、自システムがデータベースへのアクセスを実施する
ときに、通知されたシステム間インタレストを元に、他
のシステムのアクセスの仕方と自システムのアクセスの
仕方との組み合わせを検証し、ロック取得が必要か否か
を判断し、ロック取得そのものの回数を低減させる。し
かし、そのためには、同一資源(データ)に対する同時
アクセスの発生の有無によらず、あるシステムが資源
(データ)をアクセスする都度、システム間インタレス
トの変化をGLMに登録し、他のシステムのLLMに通知する
必要がある。したがって、ロック回数は低減するが、こ
のシステム間インタレストを通知するための通信回数が
増加し、逆にシステム性能が低下すると言う問題が考え
られる。
【0008】上記第2の従来技術では、複数の計算機シ
ステム間で資源を共用する場合のロックが全く考慮され
ておらず、複合計算機環境においてはシステム間ロック
処理方法を新たに考案する必要がある。
【0009】本発明の目的は、上記の問題の様な新たな
通信オーバヘッドを低減し、全体として、より通信回数
を低減した効率の良いシステム間ロック処理方法を提供
する事にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明では、各計算機シ
ステム間を結合する結合装置上に、従来技術と同様に、
分散システムやマルチ計算機システム全体を通してロッ
ク管理するグローバル・ロックマネージャ(GLM)を設
けるとともに、全体システムを構成する個々の計算機シ
ステム上にローカル・ロックマネージャ(LLM)を設
け、両者間を周知のメッセージ配達またはメール投函技
法で通信する事を前提とし、以下の様にして通信回数を
低減する。
【0011】本発明に係る第1の方法では、ある計算機
システム上で動作する第1プログラムからロック要求が
なされたとき、自計算機システム上で動作する別の第2
プログラムが既に同一資源に対してロック取得済みか否
かを判断し、ロック取得済みの場合にはさらに両者のロ
ック組み合わせを判断し、この判断結果に基づき、ロッ
クが引き継ぎまたは流用可能である場合には、第1プロ
グラムからのロック要求を前記結合装置上のGLMへ転送
する事を抑止し、第2プログラムの該取得済みロックを
第1プログラムが引き継ぐか、あるいは、流用する事に
より個々の計算機システム内部でロック処理を完結させ
る。これによりシステム間通信を低減する。なお、ロッ
クの引き継ぎとは、例えば第2プログラムの取得済みロ
ックをその第2プログラムがロック解除するのを待って
第1プログラムに引き継ぐことを意味する。また、ロッ
クの流用とは、例えば第2プログラムの取得済みロック
(共用可能なロック)をそのままとして第1プログラム
で同じ資源に対し共用可能なロックをかけることを意味
する。
【0012】本発明に係る第2の方法では、長時間にわ
たるロックを取得する場合に、例えば長時間ロックであ
る旨を指定するロック要求時のパラメータを設ける。そ
して、結合装置上のGLMでは、要求されたロックが前記
長時間ロックか否かを判断するステップと、長時間ロッ
クと判断された場合には、結合装置上のGLMにてロック
を取得した後、メッセージ通信などの周知の方法で当該
ロックの対象となった資源を共有している他の全ての計
算機システムに長時間ロックが取られた事を通知するス
テップと、当該ロックの解除要求時には、前記長時間ロ
ックの取得を通知した全ての計算機システムに、長時間
ロックが解除された事を通知するステップを設ける。さ
らに、前記長時間ロックの通知を受けた各々の計算機シ
ステムでは、ロックを取得しようとする場合に、ロック
すべき資源が既に他の計算機システムによりロックされ
ているか否かを判断するステップと、既に他の計算機シ
ステムにより長時間ロックされている場合には、さら
に、要求されたロックと前記長時間ロックとが共存(共
用可能ロック)可能か否かを判断するステップと、共用
不可の場合には当該長時間ロックの解除通知を受けるま
で当該ロック要求をスリープさせるステップとを設け、
さらに、前記長時間ロックの解除通知に応答して、前記
スリープさせたロック要求の処理を再開させるステップ
を設ける。これにより、他システムが長時間ロックを取
っている間に当該ロック要求を時間的に無駄無くスリー
プ(遅延)させる事が可能となり、ロック解除を待つた
めに結合装置上のGLMへ一定周期でロック(解除)の問
い合わせ通信を実施する必要を無くし、システム間通信
を低減させることができる。
【0013】さらに、上記第2の方法では、長時間ロッ
クが取られたときに当該資源を共有している他の全ての
計算機システムに長時間ロックが取られた事を通知する
ようにしているが、全ての計算機システムに通知する代
わりに当該資源に対するロック要求を発行してきた計算
機システムに対してロック不成功とともに長時間のロッ
クとの競合である旨を示す応答を通知するようにしても
よい。
【0014】すなわち本発明に係る第3の方法では、長
時間にわたるロックを取得する場合に、長時間ロックで
ある旨を指定するロック要求時のパラメータを設ける。
そして、第1計算機システムから結合装置上のGLMにロ
ック要求がされたとき、その要求に応答して該要求ロッ
クが長時間のロックか否かを判断し、そのロック要求の
内容を保存し、その後、第2計算機システムから上記と
同一の資源に対してロックが要求され、該要求されたロ
ックがロック競合により不成功となる場合には、該競合
ロックが前記長時間のロックか否かを前記保存内容より
判断し、長時間のロックと判断された場合には、第2計
算機システムからのロック要求に対してロック不成功と
ともに長時間のロックとの競合である旨を示す応答を通
知する。さらに、前記競合先長時間ロックが解除された
場合には、ロック不成功と長時間のロックとの競合を通
知した第2計算機システムに、その解除を通知する。さ
らに、ロック要求に対する不成功応答を第2計算機シス
テムが受けたときには、該応答に基づきロック不成功理
由が長時間ロックとの競合であるか否かを判断し、長時
間ロックとの競合でないと判断された場合には、前記結
合装置上のGLMにロック要求を一定時間間隔で再要求
し、長時間ロックとの競合であると判断された場合に
は、上記ロック解除が通知されるまで、前記結合装置上
のGLMへのロック要求の再送を保留し、該ロック解除が
通知されたとき当該ロック要求の再要求を前記結合装置
上のGLMに転送する。
【0015】上記の様にして、結合装置上のGLMへのロ
ック要求通信の要/不要を個々の計算機システム内部で
独自判断可能とする事によりシステム間通信を低減し、
上記目的を達成する。
【0016】
【作用】上述の第1の方法では、自計算機システム上で
先行動作する第2プログラムが既にある資源に対するロ
ックを取得しており、後続の第1プログラムがこれと同
一の資源に対するロックを要求した場合には、結合装置
との通信を抑止する様に作用する。
【0017】例えば、第1ローカル計算機システム上で
動作する前記両プログラムが全く同種のロック要求をす
る場合には、第2プログラムからのロック要求を結合装
置に処理依頼した時点で、共用資源を管理する結合装置
は、当該資源のロックを第1ローカル計算機システムに
与えたことを了承している。したがって、当該第1ロー
カル計算機システム上の別のプログラムからの同種のロ
ック要求に対してその都度結合装置に通知する必要は無
く、このような自ローカルシステム上の先発/後発ロッ
ク要求の重なりを積極的に利用して、システム間通信を
低減させる。
【0018】第2の方法および第3の方法では、ローカ
ル計算機システムに長時間ロックの取得/解除を通知す
る事により、長時間ロックが他のシステムから取得済み
の場合には、 ・プログラムから要求された前記長時間ロック済み資源
に対するロック要求を、いま結合装置に処理依頼して
も、長期にわたり当該ロックは成功しない事 ・それは、当該ロックの解除が通知されるまで続く事 ・したがって、前記要求されたロック要求処理は、前記
ロック解除通知以降に、結合装置に処理依頼すべきであ
る事 をローカル計算機システムに明確に知らしめることがで
きる。したがって、各ローカル計算機システムが、結合
措置へロック処理依頼しては不成功に終わり、再度一定
時間毎にロックが成功するまで結合装置と周期的に通信
する必要が無くなり、この定期的な通信に要するシステ
ム間通信を抑止する様に作用する。
【0019】さらに、長時間ロックの場合にのみ通知す
る事により、以下のようなオーバヘッドを回避する作用
も生まれる。すなわち、短時間ロック要求は、そのロッ
ク期間が短いため、ロックが取得された事を他のシステ
ムに通知している間にロックが解除されてしまい無意味
なロック通知となる場合が多発すると考えられる。長時
間ロックの場合にのみ通知するようにすれば、このよう
な事態を抑止する作用もある。
【0020】また、上記の通信回数を低減させると言う
作用は、さらに、各ローカルシステムや結合装置の通信
に伴うCPU処理オーバヘッドをも低減し、システム全体
として効率向上にも作用する。
【0021】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。
【0022】図1に、本発明の実施例における全体のシ
ステム構成を示す。本構成は、いわゆるパラレル・シス
プレックス構成と同様であり、構成そのものは、例えば
特開平6-4490号「データ処理システム」に詳細に記載さ
れているので、詳細説明は省略し、本発明を説明するの
に必要な部分のみ、その概要をのべる。
【0023】図1に示す様に、本実施例の全体構成は、
計算機システム1(100)と計算機システム2(200)と
が結合装置400を介して通信媒体で接続された複合形態
となっている。以下では、各計算機システム1(100)
や計算機システム2(200)を総称するのにローカルシ
ステムと言う言葉を用いる。
【0024】なお、本実施例では簡単化のためにローカ
ルシステムの台数を2システムとしたが、この数は任意
でよく、ローカルシステムの台数により本発明が制約を
うけるものではない。
【0025】各ローカルシステムは、ハードディスク等
の外部記憶装置500を共有している。各ローカルシステ
ム上では、各々、プログラムA10、プログラムB20、およ
びプログラムC30が動作しており、各プログラムは外部
記憶装置500上の共用資源501〜50nを共用アクセスしな
がら処理を遂行する。
【0026】この様な共用アクセス時には、競合アクセ
スによる共用資源の論理的破壊(データ内容の矛盾)を
回避するために、ロック手法を用いて各アクセスを順序
化するのが、一般的である。このロックを司るために、
各ローカルシステム上ではローカルロックマネージャLL
M300-1とローカルロックマネージャLLM300-2とが動作し
ており、結合装置400 上ではグローバルロックマネージ
ャGLM410が動作している。
【0027】これらのロックマネージャ300-1,300-2,
410は、互いにメッセージ転送機能60-1,60-2,60-3を
用いて周知のメッセージ転送によりロック状況を相互に
転送する。各ローカルロックマネージャ300は、各々ロ
ーカルロックリスト40を用いて、自ローカルシステム上
で動作するプログラムからのロック要求(ロックの取得
や解除要求)を管理したり、グローバルロックマネージ
ャ410にロック要求を依頼(転送)する。グローバルロ
ックマネージャ410は、依頼されたロック要求を処理
し、システム全体のロック状況をグローバルロックリス
ト50を用いて管理する構成となっている。
【0028】前記のローカルロックリスト40とグローバ
ルロックリスト50は、図6に示す様な外部記憶装置500
上の共用資源501〜50nに対するロック状況を管理するた
めのテーブルである。本実施例では、図6に示す様に共
用資源501〜50nと各ロックリストのエントリID番号の1
〜nが先頭からの番号順に対応する様に定められてい
る。なお、図6のロックリストのエントリ41の各フィー
ルドについては、後述の動作説明で図6を参照しながら
説明する。
【0029】以上で本実施例の全体構成の説明を終える
が、本発明は、パラレル・シスプレックス構成を始めと
する複合計算機システムにおけるシステム間のロック手
法に係わり、構成自体ではなくシステム間ロックを司る
前記の各ロックマネージャ(GLM410,LLM300)の処理方
法に特徴がある。前記の様な構成でのロック手法として
は、プログラムからのロック要求をLLM300が受付けて、
全体を管理するGLM410にロック要求を依頼し、その結果
を要求元プログラムに応答する方式が、一般的に考えら
れる。本発明も基本的にはこのロック手法に従うが、極
力各LLMが独自にロック可否を判断可能とした事、およ
び、その方法を特徴とし、各LLM300とGLM410間の通信回
数を低減し効率の良いロック方法を提供する。
【0030】次に、本発明のロック処理方法について、
詳細に説明する。以下の動作説明では、次の処理を前提
として説明する。
【0031】説明の前提: (1)図1に示す共用資源群500の1つである共用資源5
01に対して、各ローカルシステム上で動作しているプロ
グラムA10、プログラムB20、およびプログラムC30の各
々がロックを取得するために、自ローカルシステムのLL
M300にロック要求を出す。
【0032】(2)上記各プログラムからのロック要求
は、以下の時間経過で順に要求および処理されるものと
する。まず、計算機システム1(100)上のプログラムA
10が、最初に共用資源群500の1つである共用資源501に
対するロックをLLM300-1に要求しロックが取られる。次
に、上記のロックに後発して、同じ計算機システム1
(100)上のプログラムB20と、別の計算機システム2
(200)上のプログラムC30が、プログラムA10と同じ前
記共用資源501に対してロックを試みる(このときロッ
クの競合が発生する)。
【0033】(3)その後、プログラムA10が共用資源5
01に対してロック解除要求を発行する。
【0034】上記の前提に基づき、各プログラムからの
ロック要求が、LLM300でどのように処理されてGLM410と
の通信が低減されるかを以下に説明する。説明にあたっ
ては、まず各ローカルシステム上で動作するローカルロ
ックマネージャLLM300と結合装置400上で動作するグロ
ーバルロックマネージャGLM410によるロック取得動作を
図2および図3を用いて説明し、その後、ロック解除時
の動作を図4および図5を用いて説明し、あわせて、前
記各LLM300の動作がGLM410の動作とどのように関連して
システム全体としてロック処理が遂行されるかを説明す
る。
【0035】始めに、図2を用いて、前記前提に基づ
き、各ローカルシステム上で動作するプログラムからロ
ック要求がされた場合のLLM300の動作を説明する。
【0036】前記計算機システム1(100)上のプログ
ラムA10(図1)が、共用資源501に対するロックを要求
すると、LLM300-1の処理が開始される。LLM300-1では、
まずステップ305にて、自ローカルシステム上の他のプ
ログラムが既に同一のロックを取得済みかを調べ、取得
済みで有ればこの取得済みロックを流用する事により自
システム内部でロックの取得処理を完結させ、GLM410と
の通信を無くす事を試みる。前記前提では、プログラム
A10が最初にロックを要求する(他のプログラムが当該
ロックを取得していない)ので、この試みの動作説明は
後述とし、ステップ305からステップ340に処理が進む。
【0037】ステップ340において、GLM410から当該ロ
ック資源に対し長時間ロックが通知されており、かつ当
該ロック要求は排他ロックか否かを判定する。ここでは
共用資源501に対するシステム全体での最初のロックで
あるため、判定は成立せず(判定結果が偽)、ステップ
350に進む。ステップ350では、結合装置400上のGLM410
に、メッセージ通信やメイル投函などの周知の方法を用
いてロック取得要求を依頼し、その結果を待つ。
【0038】この結果をGLM410から受けると、次に、ス
テップ351でロックが成功したか否かを判断する。成功
時には、ローカルロックリスト40-1(図1)のエントリ
41上の各フィールド(図6)を以下の様にセットする。
ステップ352ではカウンタ44をプラス1し、ステップ353
にてこのカウンタ値を1と比較し、判定が成立した場合
には(当該資源が未ロック状態からロック済み状態に遷
移した事を意味する)タイムスタンプ45やロック種別42
等をセットする。その後、ロックの成功/不成功(許可
/不許可)を要求元プログラムA10に応答する事で当該
ロック要求が完了する。
【0039】次に、ステップ350からのロック取得要求
依頼に対して実施されるGLM410の処理を、図3を用いて
引き続き説明する。図3は、図面の上から下に向かう方
向が時間経過を表し、図面左側にプログラムA10からの
ロック要求を処理しているLLM300-1の動作を、中央部に
LLM300-1から前記ステップ350により実施されたロック
取得要求依頼を処理するGLM410の動作を、右側に他の計
算機システム2(200)上のLLM300-2の動作を示してい
る。
【0040】なお、図中点線で示す処理は、後で述べる
本発明のシステム間転送回数を低減させるための、もう
一つの特徴である長時間ロック通知に関する処理を示し
ており、今述べている動作では実施されないので、本ケ
ースではそれらの処理はスキップして動作説明する。
【0041】図中のステップ600に示す様にLLM300-1か
らロック取得要求が転送される(図2のステップ350)
と、GLM410は、ステップ605にて当該ロック対象資源で
ある共用資源501がロックされた事を示すロック情報を
グローバルロックリスト50(図1)にセットする。前述
した様に、図6に示すグローバルロックリスト50では、
共用資源501〜50nとロックリストエントリID1〜nとが1
対1に対応が取られている。前記ロック取得要求が転送
されるときに共用資源501に対するID(以下ではID=1
を仮定して説明する)が一緒に通知されるので、ステッ
プ605においては、ロックリストのID番目のエントリを
選択しロック取得情報をセットする。さらに、ステップ
605では、図6に示すエントリ41の各フィールドをセッ
トする(各フィールドの意味は図中にて表示してある通
りである)。
【0042】ステップ605にてグローバルロックリスト5
0への設定を終えると、ステップ620でロック完了をLLM3
00-1に通知して、GLM410でのロック取得処理は完了す
る。前記図2の説明で述べた様に、この通知をLLM300-1
はステップ350で待ち、その後、通知結果を要求元のプ
ログラムA10に応答する事でプログラムA10からの当該ロ
ック要求処理が完了する。
【0043】次に、前記の図2の説明では省略した、本
発明の特徴の1つであるところの自ローカルシステム上
の他のプログラムが既に同一のロックを取得済みの場合
に、この取得済みロックを流用する事により自システム
内部でロックの取得処理を完結させ、GLMとの通信を無
くする試みに関する動作を説明する。
【0044】上述したようにして先行動作するプログラ
ムA10が、共用資源501に対するロックを保持中に、同一
計算機システム1(100)上の別のプログラムB20が、同
じ共用資源501に対してロック取得要求する場合につい
て述べる。この場合には、前記図2のステップ305が成
立し、ステップ306に進む。
【0045】ステップ306では引き継ぎ可能時間内であ
るか否かを判定する。これは、先発プログラムのロック
を長時間にわたり連続して引き継ぐと、他の計算機シス
テム2(200)上で動作するプログラムからは長期に渡
りロックが取れなくなる恐れがあり、これを防止するた
めに設けた判定である。この判定は、前述の様にプログ
ラムA10からのロック取得が成功した時点で、ステップ3
54にて図6に示すエントリ41上のタイムスタンプ45がセ
ットされており、このタイムスタンプ45からの時間が予
め定められた時間(引き継ぎ可能時間)の範囲内か否か
を判断することにより行なう。
【0046】なお本実施例では、ステップ305の直後で
ステップ306の判定を実施するが、これにより本発明が
制約をうけるものではない。例えば、後述するステップ
330と335の間で実施しても効果は変わらない。
【0047】このステップ306の判定で引き継ぎ可能時
間をオーバしていると判断された場合には、ステップ33
6にて当該ロック要求が不許可となり、プログラムB20に
その旨が応答される。引き継ぎ可能時間の範囲内であれ
ば、次にステップ310,315,330により、プログラムA10が
保持中のロックの種類とプログラムB20から今回要求さ
れたロックの種類との組み合わせが検査される。この検
査は、以前のプログラムA10のロック要求処理時にステ
ップ354にてセットされているロック種別42フィールド
の値とプログラムB20から今回要求されたときのロック
要求の種類とを比較する事により実施される。
【0048】本実施例では、図2に示すステップ310,31
5,330は以下のロックの組み合わせを検査している。な
お、以下に述べる判定の順序は本実施例における例示で
あり、これにより本発明が制約を受けるものでない事は
言うまでもない。
【0049】まずステップ310で、先行プログラムA10が
保持中のロックの種類が共用可能なロックか、それとも
共用不可能な排他ロックかを判断する。共用可能なロッ
クであった場合には、ステップ315が実行され、今回プ
ログラムB20から要求されたロックの種類が共用可能な
ロックか、それとも共用不可能な排他ロックかを判断
し、共用可能ロックであった場合にはステップ320にてG
LM410との通信を実施する事無く、プログラムB20から要
求されたロックが許可される。一方、ステップ315にて
今回要求されたロックの種類が排他ロックと判断された
場合には、ステップ325が実行され、この場合にもGLM41
0との通信を実施する事無く、プログラムB20から要求さ
れたロックを不許可と判断する。その後、上記実行結果
をプログラムB20に反映して当該ロック取得処理を終了
する。
【0050】一方、前記ステップ310にて先行プログラ
ムA10が保持中のロックの種類が共用不可能な排他ロッ
クと判断された場合には、上記と同様にステップ330に
て今回プログラムB20から要求されたロックの種類を判
断し、共用可能ロックであった場合にはステップ335に
てGLM410との通信を実施する事無く、プログラムB20か
ら要求されたロックを不許可とする事で前記と同様に当
該ロック取得処理を終了する。
【0051】一方、ステップ330にて今回要求されたロ
ックの種類が排他ロックと判断された場合には、ステッ
プ337にて、プログラムA10が当該保持中のロックを解除
するのを待ち、このプログラムA10からのロック解除をG
LM410には通知せずに、そのままプログラムB20にロック
を引き継ぐ事で、GLM410を介さずにロック取得処理を実
施する。
【0052】以上述べたようにして、同一計算機システ
ム1(100)上で先行動作するプログラムが既に同一資
源に対するロックを取得済みの場合には、後発プログラ
ムのロック取得処理はGLM410との通信が抑止され、シス
テム間通信回数の低減が実現される。
【0053】次に、本発明におけるもう一つの特徴であ
る長時間にわたるロック処理(以下では単に長期間ロッ
クと表現する)に関するシステム間通信回数の低減方法
について述べる。
【0054】始めに、本方式がどのような場合のシステ
ム間通信回数を低減させるためのものかを簡単に述べて
おく。本ケースは、図1に示す結合装置400を介して接
続される各処理計算機システム100,200間において、一
方の処理計算機システム100が長時間ロックを保持して
いるときに、他方の処理計算機システム200がこれと同
じ資源に対するロックを取得しようとした場合に関する
ケースである。この場合、従来技術では、処理計算機シ
ステム100が何時ロックを開放するかが不明のため、処
理計算機システム200は、長時間にわたり、GLM410に対
して一定周期でロック要求伺を出してはその要求が不成
功に終わると言う非生産的な通信を繰り返し実施する事
になる。
【0055】これに対し、本発明の長時間ロック通知方
法では、長時間ロックがGLM410に要求されロックが成功
した時点と、当該長時間ロックの解除がなされた時点
で、GLM410が他方の処理計算機システムに通知する方法
を用いる。これにより、長時間ロックの取得/解除が他
の計算機システムからも明確に把握可能となり、上記の
非生産的な通信を低減させる。
【0056】以下では、図3〜図6を再度用いて、この
長時間ロック方式について詳細に説明する。以下では、
実施例の説明の冒頭で述べた前提に従い、まず計算機シ
ステム1(100)上のプログラムA10が、最初に共用資源
群500の1つである共用資源501に対するロックをLLM300
-1に要求しロックが取られる。このときに、プログラム
A10は、長時間にわたり共用不可な排他ロックを取るも
のとする。次に、このような長時間ロックが共用資源50
1に対して取られている間に、並行して、別の計算機シ
ステムである計算機システム2(200)上のプログラムC3
0が、前記共用資源501に対してロックを試みる場合を想
定し説明する。
【0057】計算機システム1(100)上のプログラムA
10からのロック要求処理は、既に図2で説明したのと同
じであり、ここでは詳細は省略する。プログラムA10か
らGLM410にロック要求がされる(図2のステップ350)
と、図3で既に述べたようにステップ600を経てGLM410
が動作する。
【0058】GLM410は、ステップ605を実行した後、今
回新たに設けられた要求のパラメータに含まれるHOLD=L
ONGを判断して、当該要求が長時間ロックである事を認
識する。長時間ロックである事が認識されると、以前の
図3の説明では省略した点線で示すステップ610が今回
は実行され、共用資源501に対して長時間ロックが取ら
れた事が、共用資源501を共有している計算機システム2
(200)に通知される。この通知を受けて、計算機シス
テム2(200)上のLLM300-2ではロック通知受信処理615
が動作する。
【0059】このロック通知受信処理615は、図5に示
す様に動作する。まずステップ360で、GLM410からのロ
ック通知がロック取得時の通知か、それともロック解除
時の通知かを判断する。今は、ロック取得時の通知であ
るので、ステップ365が実行されて、計算機システム2
(200)上に用意されているローカルロックリスト40-2
(図1)の共用資源501に対応するエントリに、以前に
述べた図6に示すロック種別42や長時間ロックフラッグ
42を始めとする各フィールドをセットし、処理を終え
る。
【0060】この計算機システム2(200)上におけるロ
ック通知受信処理615と並行して、GLM410は、図3のス
テップ620以降の処理を以前に説明したように実行し、
ロック要求の成功を計算機システム1(100)に通知
し、プログラムA10からの長時間ロック要求処理が完了
する(すなわち、GLM410の動作はステップ610が実行さ
れる事を除き以前の説明と同じである)。
【0061】次に、プログラムA10が動作している計算
機とは別の計算機システム2(200)上のプログラムC30
が、この共用資源501に対してロック要求をすると、計
算機システム2(200)上のLLM300-2(図1)は、以下の
様にして、当該ロック要求に対する非生産的な問い合わ
せを実施する事無く、プログラムA10がロックを解除す
るのを待ち効率的にロック要求を処理する。これらの処
理を図2、図4、および図5に示す。
【0062】まず、プログラムC30からのロック要求
も、既に説明したプログラムA10からのロック要求と同
様に、図2で述べたように処理される。すなわち、まず
ステップ305にて、自ローカルシステム上の他のプログ
ラムが既に同一のロックを取得済みか否かを調べる。今
述べているケースは、計算機システム2(200)上ではプ
ログラムC30が最初にロックを要求したので、この判定
は成立せず、ステップ305からステップ340に処理が進
む。
【0063】ステップ340においては、前述のステップ6
10(図3)および、図5のステップ365にて共用資源501
に対する長時間ロック取得時の通知を既に受けているの
で、判定が成立しステップ345に進む。
【0064】ステップ345では、当該ロック対象資源で
ある共用資源501に対応するローカルロックリスト40-2
のエントリ41(図6)上の前記各フィールド情報より、
他処理計算機システムが排他ロックを長時間取ってお
り、その解除通知をうけるまでは当該ロック要求をGLM4
10に要求しても成功しない事を知り、前記述べた非生産
的な問い合わせを実施する事無く、ロック解除通知があ
るまで当該ロック要求をスリープさせる。このステップ
345のスリープ処理とは、ローカルロックリスト40-2の
エントリ41(図6)のロック待ちキューアンカーで示さ
れるキュー46に当該ロック要求を登録して、他のシステ
ムが取得しているロックが解除されるまで処理を遅延す
る事である。
【0065】以上でプログラムC30からのロック要求処
理の前半の動作説明を終える。次に、プログラムA10か
らロック解除要求がなされ、それをGLM410が計算機シス
テム2(200)上のLLM300-2に通知し、上記スリープされ
た要求が再開されるまでの後半部の動作を説明する。
【0066】図4および図5に、プログラムA10からロ
ック解除要求がなされた場合の処理を示す。図4は、前
記の図3と同様に、図面の上から下に時間経過を表し、
図面左側にプログラムA10からのロック解除要求を処理
しているLLM300-1の動作を、中央部にLLM300-1から前記
ステップ700により実施されたロック取得要求依頼を処
理するGLM410の動作を、右側に計算機システム2(20
0)上のLLM300-2の動作を、それぞれ示している。図
中、点線で示す処理が、長時間ロック通知に関する処理
を示している。
【0067】図4に示す様に、ステップ700でプログラ
ムA10からの解除要求がLLM300-1を介して送られてくる
と、GLM410では、転送された要求のID値に対応するグロ
ーバルロックリスト50のエントリ41(図6)のロック情
報をステップ705でリセットする。次に、今回は長時間
ロックに対する解除要求であるので、ステップ710で、
それをGLM410から計算機システム2(200)上のLLM300-2
に通知する。LLM300-2は、ステップ715で、通知された
共用資源501に対応するローカルロックリスト40-2のエ
ントリ41(図6)上の長時間ロックフラッグ43をリセッ
トする。さらに、このとき当該ロック解除を待っている
要求があれば、ステップ735でこれを取り出しGLM410に
ロック要求を転送し応答を待つ。いま述べている例で
は、プログラムC30の要求がスリープ状態で処理を待っ
ているので、ステップ735で、その要求をGLM410に転送
し、プログラムC30のスリープされていたロック要求が
再開されることとなる。これの詳細処理を、図5に示
す。
【0068】前記ステップ710からのロック解除通知を
受けて、図5に示すロック通知受信処理が動作する。こ
のロック通知受信処理では、まずステップ360で、ロッ
ク通知が取得時の通知か、それともロック解除時の通知
かを判断する。今はロック解除時の通知であるので、ス
テップ370以降が実行される。ステップ370では、計算機
システム2(200)上に用意されているローカルロックリ
スト40-2(図1)の共用資源501に対応するエントリ41
(図6)の長時間ロックフラッグ43やロック種別42を始
めとする各フィールドをリセットし、カウンタ44を−1
(マイナス1)することで、ロック解除処理が実施され
る。
【0069】次に、このロック解除にて、当該資源が未
ロックとなれば(これは図示しないが、カウンタ=0で
未ロックと判断する)、次に、エントリ41(図6)のキ
ューアンカが0か否かを判断することで、当該ロック解
除を待っている要求が存在するか否かを、ステップ375
で調べる。今は、前記プログラムC30の要求をスリープ
させるときに前記図2のステップ345で前記キユーに接
続してあるので、待ち要求があると判断され、ステップ
380にて前記キューの先頭よりロック要求46を取り出
し、ステップ385にて結合装置上のGLM410にロック要求
を依頼する。以降のロック要求処理は、今まで述べてき
た図3のプログラムA10の場合と同様に処理される。
【0070】以上の様にして、上記実施例では、(1)
同一計算機システム1(100)上で先行動作するプログ
ラムA1が既に同一資源に対するロックを取得済みの場合
には、後発プログラムB20からのロック取得処理はGLM41
0との通信を必要とせず、システム間通信回数の低減が
実現される。さらに、(2)長時間ロック通知方法によ
り、長時間ロックの取得/解除が他の計算機システムか
らも明確に把握可能となり、ロック解除がされるまで定
期的に非生産的なロック取得要求のための通信を抑止可
能となり、システム間通信回数の低減が実現される。
【0071】なお、上記実施例の長時間ロック通知方法
では、プログラムA10が長時間ロックを示すHOLD=LONGを
要求したのに応答して、GLM410が他の全てのローカルシ
ステムに長時間ロックが実施された事をブロードキャス
トする方式としたが、これに限らず、以下の様にしても
本発明の目的は達成される。
【0072】例えば、GLM410が前記実施例と同様に長時
間ロックされた資源を記憶しておき、他のシステムから
実際にロック要求がGLM410になされ、かつ、当該要求が
ロック競合のために不成功となる場合に、当該ロック要
求元システムに対してのみ長時間ロックを示す情報を付
加して応答すれば、同様の効果が得られる。さらに、GL
M410から長時間ロックを示す情報が付加された不成功の
応答があったLLMでは、当該資源に長時間ロックが設定
されていることをロックリストに記憶しておき、新たに
当該資源に対するロック要求があったときはそのロック
リストにより長時間ロックが設定されているか否かを判
定するようにする。そして、長時間ロックが設定されて
いないときは、GLM410に当該ロック要求を転送し、長時
間ロックが設定されているときは、ロック解除が通知さ
れるまでのロック要求のGLM410への転送を遅延し、該ロ
ック解除が通知されたとき当該ロック要求をGLM410へ転
送するようにする。このような処理は、上記で開示した
実施例より、容易に変形可能であり詳細は省略する。
【0073】
【発明の効果】本発明によれば、長時間のロックが取得
されるとき、およびそのロックが解除されるときにの
み、GLMが他の計算機システムにその旨を通信する様
にしているので、長時間のロックの取得通知を受けた各
計算機システムでは、この通知により、長時間にわたり
ロックが取れない事が明確に判断可能となり、無意味な
ロック取得要求の通信を抑止する事が可能となる。すな
わち、この長時間ロック通知が無い場合には、いつロッ
クが解除される不明であり、長時間の間一定周期でロッ
ク要求伺を、システム全体を管理するロックマネージャ
に繰り返し通信する事になり、無意味な通信が多発する
が、本発明では長時間のロックが取得されるときおよび
解除されるときに通知する様にしたので、これらの各通
知に応答して、競合するロック要求の一時スリープとス
リープさせたロック要求処理の再開を実施する事によ
り、無意味なロック取得要求の通信が抑止可能となる。
【0074】また、同一計算機システム上で動作する他
のプログラムが既に目的のロックを取得しているか否か
を判断し、既にロック取得済みの場合には、自計算機シ
ステム上で発せられた後発ロック要求のロック可否判断
を自ローカルシステム内部で実施し、前記取得済みロッ
クを後発ロック要求者が共用したり、引き継ぐ事によ
り、システム間のロック要求通信回数を低減する事が出
来るようになる。
【0075】また、ロック要求通信回数を低減させると
言う事は、さらに、各計算機システムや各計算機間を結
合する装置の通信に伴う処理オーバヘッドをも低減し、
さらには、結合装置上でのロック処理そのもののCPU処
理時間も軽減され、システム全体として処理効率の向上
が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における全体動作環境/構成を
示す図。
【図2】本発明の実施例における個々のローカルシステ
ム上で動作するローカルロックマネージャの動作を示す
PAD図。
【図3】本発明の実施例におけるロック取得処理に係わ
る、グローバルロックマネージャの動作とローカルロッ
クマネージャの処理の時間の流れを示す流れ図。
【図4】本発明の実施例におけるロック解除処理に係わ
る、グローバルロックマネージャの動作とローカルロッ
クマネージャの処理の時間の流れを示す流れ図。
【図5】本発明の実施例における個々のローカルシステ
ム上で動作するローカルロックマネージャの一部である
ロック通知受信処理の動作を示すPAD図。
【図6】本発明の実施例におけるロック管理用のロック
リストの構造と共用資源の対応を示す図。
【符号の説明】
10,20,30…ロック要求プログラム、40…ローカルロック
リスト、50…グローバルロックリスト、100、200…処理
計算機システム、300…ローカルロックマネージャ(LL
M)、400…結合装置、410…グローバルロックマネージ
ャ(GLM)。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】すくなくとも第1の計算機システムと第2
    の計算機システムとこれらの計算機システムで共用され
    る資源とを備えるとともに、前記計算機システムに接続
    され前記計算機システム間のコミュニケーションの管理
    および前記資源の管理を実行する結合手段を備えた複合
    計算機システムにおけるロック処理方法であって、 (1)前記第1の計算機システム上で動作する第1プロ
    グラムから前記資源に対するロック要求が出されたとき
    に、前記資源を管理する前記結合装置にロック要求依頼
    を送信する前に、該ロック対象の資源に対して既に第1
    計算機システム上で動作する第2プログラムでロック取
    得済みか否かを判断するステップと、 (2)前記ステップ(1)でロック取得済みでないと判
    断された場合には、前記第1プログラムからのロック要
    求を前記結合装置に転送する事により、ロック取得処理
    を前記結合装置に依頼し、その応答を待つステップと、 (3)前記ステップ(1)でロック取得済みと判断され
    た場合には、前記第2プログラムが取得済みのロックの
    種類と前記第1プログラムが新たに取得しようとするロ
    ック要求の組み合わせを判断し、前記第2プログラムの
    ロック解除を待ってその取得済みロックを前記第1プロ
    グラムのロック要求に引き継ぎ可能または前記第2プロ
    グラムのロックをそのままとして前記第1プログラムの
    ロック要求に流用可能と判断された場合には、前記第1
    プログラムからのロック要求を前記結合装置へ転送する
    事を抑止し、前記第2プログラムの該取得済みロックを
    前記第1プログラムが引き継ぎまたは流用する事によ
    り、自計算機システム内部でロック処理を完結させるス
    テップとを備えたことを特徴とするシステム間ロック処
    理方法。
  2. 【請求項2】請求項1のステップ(3)において、 (4)前記第2プログラムが取得済みのロックの種類と
    前記第1プログラムからの新たに要求されたロックの種
    類との組み合わせを判断した結果、該取得済みロックが
    共用可能を示すロックであった場合には、前記第1プロ
    グラムから新たに要求されたロックが共用可能かどうか
    を判断し、(4-a)前記第1プログラムからの新たなロ
    ック要求が共用可能である場合には、前記第2プログラ
    ムが取得済みのロックを流用する事で前記第1プログラ
    ムからの該ロック要求を許可し、(4-b)前記第1プロ
    グラムからの新たなロック要求が共用不可(排他ロッ
    ク)である場合には、該ロック要求を不許可とし、 (5)一方、前記第2プログラムが取得済みのロックの
    種類と前記第1プログラムからの新たに要求されたロッ
    クの種類との組み合わせを判断した結果、 該取得済み
    ロックが共用不可(排他ロック)であった場合には、前
    記第1プログラムから新たに要求されたロックが共用可
    能かどうかを判断し、(5-a) 前記第1プログラムか
    らの新たなロック要求が共用可能である場合には、該ロ
    ック要求を不許可とし、(5-b) 前記第1プログラム
    からの新たなロック要求が共用不可(排他ロック)であ
    る場合には、前記第2プログラムからのロック解除要求
    を待ち、前記結合装置には該ロック解除を通知せずに、
    前記第2プログラムの該取得済みロックを前記第1プロ
    グラムが引き継ぐ事により、自計算機システム内部でロ
    ック処理を完結させる請求項1に記載のシステム間ロッ
    ク処理方法。
  3. 【請求項3】請求項1のステップ(3)において、前記
    第2プログラムが取得済みのロックの種類と前記第1プ
    ログラムが新たに取得しようとするロック要求の組み合
    わせを判断する前に、前記第1の計算機システム上のプ
    ログラムからのロックがあらかじめ定められた時間を越
    えて長時間引き続くか否かを判断し、長時間引き続く場
    合には、前記ロックの引き継ぎまたは流用を禁止する請
    求項1に記載のシステム間ロック処理方法。
  4. 【請求項4】請求項2のステップ(5-b)において、前
    記第1の計算機システム上のプログラムからのロックが
    あらかじめ定められた時間を越えて長時間引き続くか否
    かを判断し、長時間引き続く場合には前記ロックの引き
    継ぎまたは流用を禁止し、そうでない場合には前記第2
    プログラムからのロック解除要求を待って該取得済みロ
    ックを前記第1プログラムが引き継ぐ、請求項2に記載
    のシステム間ロック処理方法。
  5. 【請求項5】すくなくとも複数の計算機システムとこれ
    らの計算機システムで共用される資源とを備えるととも
    に、前記計算機システムに接続され前記計算機システム
    間のコミュニケーションの管理および前記資源の管理を
    実行する結合手段を備えた複合計算機システムにおける
    該結合手段で実行されるロック処理方法であって、 (1)前記複数の計算機システムのうちの第1計算機シ
    ステムから前記資源に対するロック要求が前記結合手段
    に出されたとき、その要求に応答して、該要求ロックが
    長時間のロックか否かを判断し、そのロック要求の内容
    を保存するステップと、 (2)前記ステップ(1)で長時間ロックと判断された
    場合には、前記結合装置に接続される複数の計算機シス
    テムのうち、当該ロックに対応する資源を共有している
    前記第1計算機システムを除く他の全ての計算機システ
    ムに、長時間ロックが取られた事を通知するステップ
    と、 (3)前記長時間ロックが解除された場合には、前記ス
    テップ(2)で通知したところの各計算機システムに、
    長時間ロックの解除を通知するステップとを備えたこと
    を特徴とするシステム間ロック処理方法。
  6. 【請求項6】請求項5のステップ(2)において長時間
    ロックの通知がなされるところの前記各計算機システム
    の一つである第2計算機システムにおいては、該通知に
    基づいて前記資源に長時間ロックが設定されている旨を
    保存するとともに、新たに前記資源に対するロックを取
    得しようとする場合には、 (4)前記結合手段にロック要求を送信する前に、当該
    資源に対するロックが既に前記第1計算機システムによ
    って長時間ロックとして取得済みか否かを、前記保存情
    報に基づいて判断し、 (5)前記ステップ(4)で長時間ロックとして取得済
    みでないと判断された場合(すなわち請求項5記載の前
    記ステップ(2)の通知がされていない場合)には、前
    記結合手段にロック要求を送信し、 (6)前記ステップ(4)で長時間ロックとして取得済
    みと判断された場合(すなわち請求項5記載の前記ステ
    ップ(2)で既に通知がされている場合)には、前記第
    1計算機システムが取得済みのロックの種類と第2計算
    機システム上で新たに取得しようとするロック要求の種
    類を比較し、(6-1) 該取得済みロックが共用可能を
    しめすロックであり、かつ、該新たに要求されたロック
    が共用可能をしめすロックであった場合には、該新たな
    ロック取得処理を前記結合装置に依頼し、その応答を待
    ち、(6-2) 該取得済みロックが共用不可をしめすロ
    ック(排他ロック)であった場合には、請求項4の前記
    ステップ(3)により第1計算機システムからのロック
    解除が通知されるまで、前記結合装置へのロック要求依
    頼の転送を遅延し、前記ロック解除が通知されたとき当
    該ロック要求の依頼を前記結合装置に転送する 請求項
    5に記載のシステム間ロック処理方法。
  7. 【請求項7】すくなくとも複数の計算機システムとこれ
    らの計算機システムで共用される資源とを備えるととも
    に、前記計算機システムに接続され前記計算機システム
    間のコミュニケーションの管理および前記資源の管理を
    実行する結合手段を備えた複合計算機システムにおける
    該結合手段で実行されるロック処理方法であって、 (1)前記複数の計算機システムのうちの第1計算機シ
    ステムから前記資源に対するロック要求が前記結合手段
    に出されたとき、その要求に応答して、該要求ロックが
    長時間のロックか否かを判断し、そのロック要求の内容
    を保存するステップと、 (2)前記複数の計算機システムのうちの他の一つであ
    る第2計算機システムから前記資源に対するロック要求
    が前記結合手段に出された場合、該ロックがロック競合
    により不成功となるときには、該競合先ロックが前記長
    時間のロックか否かを前記保存内容により判断し、長時
    間のロックと判断された場合には、前記第2計算機シス
    テムからのロック要求に対してロック不成功とともに長
    時間のロックとの競合である旨を示す応答を通知するス
    テップと、 (3)前記競合先の長時間ロックが解除された場合に
    は、前記ステップ(2)で通知したところの前記第2計
    算機システムに長時間ロックの解除を通知するステップ
    とを備えたことを特徴とするシステム間ロック処理方
    法。
  8. 【請求項8】請求項7のステップ(2)によりロック不
    成功および長時間のロックとの競合である旨を示す応答
    を受けた前記第2計算機システムにおいて、 (4)前記結合装置から受けた応答に基づきロック不可
    の理由が長時間ロックとの競合であるか否かを判断し、 (5)長時間ロックとの競合でないと判断された場合に
    は、前記結合装置にロック要求を一定時間間隔で再要求
    し、 (6)長時間ロックとの競合であると判断された場合に
    は、請求項7の前記ステップ(3)により前記第1計算
    機システムからのロック解除が通知されるまで、前記結
    合装置へのロック要求の再要求を遅延し、該ロック解除
    が通知されたとき当該ロック要求の再要求を前記結合装
    置に転送する請求項7に記載のシステム間ロック処理方
    法。
  9. 【請求項9】請求項7のステップ(2)によりロック不
    成功および長時間のロックとの競合である旨を示す応答
    を受けた前記第2計算機システムにおいては、該応答に
    基づいて前記資源に長時間ロックが設定されている旨を
    保存するとともに、新たに前記資源に対するロックを取
    得しようとする場合には、 (4)前記保存情報に基づき前記資源に長時間ロックが
    設定されているか否かを判断し、 (5)長時間ロックが設定されていないと判断された場
    合には、前記結合装置にロック要求を転送し、 (6)長時間ロックが設定されていると判断された場合
    には、請求項7の前記ステップ(3)により前記第1計
    算機システムからのロック解除が通知されるまで、前記
    結合装置へのロック要求の転送を遅延し、該ロック解除
    が通知されたとき当該ロック要求を前記結合装置に転送
    する請求項7に記載のシステム間ロック処理方法。
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