JPH0819730A - 中空糸膜モジュール組立体 - Google Patents

中空糸膜モジュール組立体

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JPH0819730A JP15449094A JP15449094A JPH0819730A JP H0819730 A JPH0819730 A JP H0819730A JP 15449094 A JP15449094 A JP 15449094A JP 15449094 A JP15449094 A JP 15449094A JP H0819730 A JPH0819730 A JP H0819730A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 中空糸膜を高容積効率で含み、スクラビング
洗浄しても中空糸膜の絡みが生じにくい中空糸膜モジュ
ール組立体の提供。 【構成】 中空糸膜4をシート状に並び拡げてなる中空
糸膜モジュール1が複数個配設される。各モジュールの
シート状物がほぼ平行となり、かつ隣接シート状物内の
中空糸膜の繊維軸方向がほぼ90°のねじれ角の関係と
なる中空糸膜モジュール組立体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、中空糸膜モジュールが
複数個組合わされてなる中空糸膜モジュール組立体に関
し、特に汚濁性の高い液体を濾過するのに適した中空糸
膜モジュール組立体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、中空糸膜モジュールは、無菌水、
飲料水、高純度水の製造や、空気の浄化といったいわゆ
る精密濾過の分野において多く使用されてきたが、近
年、下水処理場における二次処理、三次処理や、浄化槽
における固液分離等の高汚濁性水処理用途に用いる検討
が様々な形で行われている。
【0003】これらの分野で用いられている中空糸膜モ
ジュールも、従来の精密濾過の分野において用いられて
きた円形状や同心円状に中空糸膜を収束して配置した円
筒形タイプのものがほとんどであった。また、改良が施
されるとしても、中空糸膜の充填率や充填形態を変える
だけのものが多かった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の中空
糸膜モジュールを用いて高汚濁性水(例えば、SS≧5
0ppm,TOC≧100ppm)の濾過処理を行った
場合には、使用に伴ない中空糸膜表面に付着した有機物
等の堆積物を介して、中空糸膜同士が固着(接着)して
一体化されることにより、モジュール内の中空糸膜の有
効膜面積が低下し、濾過流量の急激な減少がみられた。
特に、この現象は円筒形モジュールの中心部の中空糸膜
において著しく、大型のもの程顕著であった。
【0005】また、このようにして中空糸膜同士が固着
して一体化した中空糸膜モジュールを定期的に膜面洗浄
や逆洗を行う場合も、一旦固着一体化したモジュールの
機能回復は容易ではなく、洗浄効率の低下がみられた。
【0006】この問題の解決策として、集束型で円筒形
の中空糸膜モジュールに換えて、多本数の中空糸膜をシ
ート状に並び拡げて配置し、中空糸膜の片端部または両
端部が一つまたは異なる二つの構造材内において固定部
材でそれぞれ開口状態を保ちつつ固定されてなる中空糸
膜モジュールであって、固定部材の中空糸膜に垂直な断
面の形状がいずれも細長いほぼ矩形である中空糸膜モジ
ュールが提案されている(特開平5−220356号公
報等)。
【0007】また、このような中空糸膜モジュールを処
理槽内に容積効率よく配設し、かつモジュールの濾過機
能の回復処理を効率よく実施するために、各モジュール
内の中空糸膜のシート状物を相互に平行に位置するよう
に配置した中空糸膜モジュール組立体が提案されている
(特開平6−344号公報)。
【0008】しかし、この中空糸膜モジュール組立体を
長期間使用し、殊にスクラビング洗浄(中空糸膜に気泡
を当てて振動させての洗浄)すると、モジュール内の中
空糸膜は通常ある程度弛緩させて配設されており、また
隣接するモジュール内の中空糸膜と繊維軸方向が平行で
あるため中空糸膜間に絡みが生ずることがあった。絡み
ができるとその部分に付着した濁質が成長しやすいた
め、中空糸膜モジュールの設置間隔を一定以上詰めるこ
とはできなかった。また、絡みの部分はスクラビングの
際に、繊維として振動するのではなく、塊りとして動く
ので、洗浄効果が低下した。
【0009】また、中空糸膜の繊維軸方向を全て同方向
にすると、中空糸膜が固定部材により固定されるいわゆ
る中空糸膜の根元部分で最も動きにくい部分がスクラビ
ングにより洗浄されるようにある程度間隔をあける必要
があり、これによって容積当りの設置膜面積の上限が決
められた。
【0010】本発明の目的は、高汚濁性水の濾過に使用
しても中空糸膜が固着一体化しにくい中空糸膜モジュー
ルを、濾過槽等の内部に高い容積効率で配設し、また使
用により低下したモジュールのスクラビング洗浄が容易
にかつ効率よく実施できる、中空糸膜モジュールが複数
個組合わせてなる中空糸膜モジュール組立体を提供する
ことにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、シ
ート状に並び拡げて配設された中空糸膜と、中空糸膜の
端部を開口状態を保ちつつこれを固定する固定部材と、
固定部材を支持収納する構造材とを有し、固定部材の中
空糸膜に垂直な断面の形状が細長いほぼ矩形である中空
糸膜モジュールが複数個配設されてなる中空糸膜モジュ
ール組立体において、各中空糸膜モジュール内の中空糸
膜により構成されるシート状物がそれぞれほぼ平行とな
り、かつ隣接するシート状物内の中空糸膜の繊維軸の方
向がほぼ90°のねじれ角の位置関係となるように中空
糸膜モジュールが配置されてなることを特徴とする中空
糸膜モジュール組立体である。
【0012】
【実施例】以下、本発明の中空糸膜モジュール組立体に
つき図面を参照しつつより詳細に説明する。
【0013】図1は、本発明の中空糸膜モジュール組立
体の一例を示す分解斜視図であり、上方に示された中空
糸膜モジュール群と下方に示された中空糸膜モジュール
群とが一体となって本発明の中空糸膜モジュール組立体
が形成される。すなわち、下方のモジュール群が上方の
モジュール群における点線で示された位置に配設されて
一体化されている。
【0014】先ず、本発明の中空糸膜モジュール組立体
に用いられる中空糸膜モジュール1につき説明する。図
1において、中空糸膜モジュール1は、構造材2と、固
定部材3と、中空糸膜4とを有して構成されている。こ
れらに加え、支持部材、フレーム、分散手段等の各種の
付属部材が付設されてもよい。
【0015】構造材2は、中空糸膜モジュール全体を支
持する部材として機能し、細長いほぼ矩形の開口部を有
するとともに、その内部に濾液室を有する。その材質と
しては機械的強度および耐久性を有するものであればよ
く、例えばポリカーボネート、ポリスルフォン、ポリプ
ロピレン、アクリル樹脂、ABS樹脂、変成PPE樹
脂、塩化ビニル樹脂等が例示される。
【0016】図1のように、中空糸膜が直線状に配置さ
れ、その両端が開口を有するタイプの中空糸膜モジュー
ルでは一モジュール当り2個の構造材が使用され、ま
た、図2のように中空糸膜がU字状に折り曲げられて用
いられるタイプのモジュールでは1個の構造材が使用さ
れる。いずれのモジュールも本発明の中空糸膜モジュー
ル組立体に用いることができる。なお、構造材2の一端
もしくは両端に濾液取り出し口が配設されている。
【0017】構造材2の開口部は、そこに中空糸膜を伴
って充填固定される固定部材の中空糸膜に垂直な断面の
形状が細長いほぼ矩形となるようなものであることが必
要であり、この矩形の短辺の長さが30mm以下となる
ことが好ましく、15mm以下となることが特に好まし
い。すなわち、中空糸膜が固定部材の紐状の帯域に固定
されることでモジュール内の中空糸膜全体が平坦なシー
ト状に並び拡げて配設される。このように、多数本の中
空糸膜をほぼ平行に揃えてシート状に並び拡げること
で、中空糸膜束が一本の棒状に固着一体化するのが防止
される。以下、この中空糸膜の全体が形態上形成してい
るシート状の集合体を「シート状物」と略称する。一
方、矩形の長辺の長さについては特に限定はないが、余
り短いと一つの中空糸膜モジュール内に配設できる中空
糸膜の本数が減少するので好ましくなく、また余り長い
と製造が困難になるので好ましくない。通常、長辺の長
さは100〜2000mm程度とされる。
【0018】固定部材3は、構造材2の開口部に充填固
定され、多数本の中空糸膜4の各端部を開口状態を保っ
たまま集束して固定するとともに、かつこれらの中空糸
膜を濾過膜として機能させるために、被処理水と処理水
とを液密に仕切る部材として機能する。固定部材3は、
通常エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレ
タン等の液状樹脂を硬化させて形成される。
【0019】中空糸膜4としては、種々のものが使用で
き、例えばセルロース系、ポリオレフィン系、ポリビニ
ルアルコール系、PMMA系、ポリスルフォン系等の各
種材料からなるものが使用できるが、ポリエチレン、ポ
リプロピレン等の強伸度の高い材質のものが好ましい。
なお、濾過膜として使用可能なものであれば、孔径、空
孔率、膜厚、外径等には特に制限はないが、除去対象物
や容積当たりの膜面積の確保および中空糸膜の強度等を
考えると、好ましい例としては、孔径0.01〜1μ
m、空孔率20〜90%、膜厚5〜300μm、外径2
0〜2000μmの範囲を挙げることができる。また、
バクテリアの除去を目的とする場合の孔径は0.2μm
以下であることが必須となり、有機物やウイルスの除去
を目的とする場合には分画分子量数万から数十万の限外
濾過膜を用いる場合もある。
【0020】中空糸膜の表面特性としては、表面に親水
基等を持ついわゆる恒久親水化膜であることが望まし
い。恒久親水化膜の製法としては、ポリビニルアルコー
ルのような親水性高分子で中空糸膜を製造する方法、ま
たは疎水性高分子膜の表面を親水化する方法等公知の方
法が使用できる。例えば親水性高分子を膜面に付与し疎
水性中空糸膜を親水化する際の親水性高分子の例として
は、エチレン−酢酸ビニル系共重合体ケン化物、ポリビ
ニルピロリドン等を挙げることができる。別の手法によ
る膜面親水化の例としては、親水性モノマーの膜面重合
方式があり、このモノマーの例としてはジアセトンアク
リルアマイド等を挙げることができる。また、他の手法
としては疎水性高分子(例えばポリオレフイン)に親水
性高分子をブレンドして紡糸製膜する手法を挙げること
ができ、使用する親水性高分子の例としては上述したも
のが挙げられる。表面が疎水性の中空糸膜であると、被
処理水中の有機物と中空糸膜表面との間に疎水性相互作
用が働き膜面ヘの有機物吸着が発生し、それが膜面閉塞
につながり濾過寿命が短くなる。また、吸着由来の目詰
まりは膜面洗浄による濾過性能回復も一般には難しい。
恒久親水化膜を用いることにより有機物と中空糸膜表面
との疎水性相互作用を減少させることができ、有機物の
吸着を抑えることができる。さらに疎水性膜ではスクラ
ビングの際に気泡によって膜面が乾燥状態となることが
あり、これにより疎水性が強まりフラックスの低下を招
くことがあるが、恒久親水化膜では乾燥してもフラック
スの低下が生じない。
【0021】中空糸膜4を、構造材2の細長いほぼ矩形
の開口部にシート状物として収納するには、中空糸膜を
緯糸として用いて編地としたもの(例えばラッセル編
地)を一枚、またはこの編地を数枚積層したものを使用
するのが好適である。
【0022】構造材2は、中空糸膜モジュール全体を支
持する部材として機能し、細長いほぼ矩形の開口部を有
するとともに、その内部に濾液室9を有する。その材質
としては機械的強度および耐久性を有するものであれば
よく、例えばポリカーボネート、ポリスルフォン、ポリ
プロピレン、アクリル樹脂、ABS樹脂、変成PPE樹
脂、塩化ビニル樹脂等が例示される。
【0023】本発明の中空糸膜モジュール組立体は、上
述したような中空糸膜モジュールの複数個を、図1に示
されるように、各中空糸膜モジュール内の中空糸膜のシ
ート状物がそれぞれほぼ平行となり、かつ隣接するシー
ト状物内の中空糸膜の繊維軸の方向がほぼ90°のねじ
れ角の位置関係となるように中空糸膜モジュールが配置
されてなるものである。換言すると、繊維軸の方向がほ
ぼ90°のねじれ角の関係にある二つの中空糸膜モジュ
ールの群が組合わされて構成されるものである。図3
は、図1の中空糸膜モジュール組立体の中空糸膜モジュ
ール群が組合わされた状態を示すための断面斜視図であ
る。隣接するシート状物ごとに繊維軸の方向がほぼ90
°ずれたことで、中空糸膜の配設に弛みがあってもシー
ト状物間で絡みが発生することはない。
【0024】図1では、組立体内の全ての中空糸膜モジ
ュールとして、シート状物の両端に一対の構造材を有し
てなるものを用いており、上方に示された一群の中空糸
膜モジュールは、そのシート状物が鉛直方向を向き、中
空糸膜の繊維軸が水平方向を向くように配置されてい
る。一方、下方に示された一群の中空糸膜モジュール
は、そのシート状物が折り曲げられて、前記一群の中空
糸膜モジュールのシート状物を挾み込むように配置され
ており、シート状物および中空糸膜の繊維軸はいずれも
鉛直方向を向いている。下方の一群の中空糸膜モジュー
ルの構造材が上下に交互に段差をもって並べられている
のは、シート状物の間隔を詰めて配置するためである。
中空糸膜モジュールの一対の構造材が上下の関係で位置
するよう配置すると、下方に位置する構造材がスクラビ
ングの際の気泡の供給の邪魔となり、また、沈降した濁
質が中空糸膜の根元部に堆積しやすいため好ましくな
い。
【0025】このように、各シート状物が鉛直方向を向
いた状態でそれぞれ平行となるように配置すると、スク
ラビングの際の気泡の上昇がスムーズになり、組立体内
の中空糸膜全体に気泡を均一に当てることができるので
洗浄も均一に行なえ好ましい。
【0026】本発明の組立体においては、中空糸膜の繊
維軸の方向がほぼ90°のねじれ角の位置関係にある二
つ群の中空糸膜モジュールは、できる限り異種の群のモ
ジュールが隣り合って配設されることが本発明の効果を
より有効に発揮させる上で重要である。一方の群の中空
糸膜モジュールが二枚のラッセル編みを重ねて製造され
たものである場合には、図4に示されるように、この二
枚のラッセル編み(シート状物)7の間隙に、繊維軸の
方向がほぼ90°のねじれ角の位置関係にある他のモジ
ュール群の中空糸膜8のシート状物を配設するのは好ま
しい態様である。他の群の中空糸膜のシート状物を介在
させることで、同一モジュール内での中空糸膜の絡みの
発生も減少する。
【0027】本発明の中空糸膜モジュール組立体中に配
設される中空糸膜モジュールの数は、二個以上であれば
特に限定されないが、その特徴を効果的に発揮させるた
めには、一方の群に属する中空糸膜モジュールの数が5
〜20程度が好ましく、10〜15個程度がより好まし
い。
【0028】本発明の中空糸膜モジュール組立体内の各
中空糸膜モジュールの位置関係を上述のように保つに
は、構造材に接続する濾液を導くための導水管を用いる
こともできるし、別途設けられた支柱やピアノ線のよう
な支持部材を用いてもよい。また、モジュールの機能回
復処理のために用いる散気管6を、図3のようにシート
状物の折り曲げ部に配置してこの役割を分担させること
もできる。中空糸膜モジュール組立体は、濾過槽内で組
立てることも可能であるが、予め上述の位置関係を保っ
て組立てた組立体として構成することが使用に簡便で好
ましい。各中空糸膜モジュールは、その処理水出口を継
手を介して導水管に接続するとモジュールの着脱が容易
になる。
【0029】本発明の中空糸膜モジュール組立体におい
ては、各中空糸膜モジュールの構造材同士が接する形で
配設されてもよいし、図1のように構造材同士が一定の
間隙を有するようにして配設されてもよい。ただし、組
立体の上方に位置する構造材については、スクラビング
により供給された気泡が上方へ抜けるような配慮が必要
である。中空糸膜のシート間の間隔は、使用する中空糸
膜モジュールの構造材5の厚みによっても左右される
が、通常は10〜50mm程度とされ、10〜20mm
とするのが好ましい。
【0030】本発明の中空糸膜モジュール組立体の使用
にあたっては、密閉容器内に配設して、被処理水を加圧
して中空糸膜を透過させるいわゆる加圧濾過法も採用で
きるが、活性汚泥槽や沈澱槽等に配設し、中空糸膜を透
過した処理水を回収するサイドを吸引する吸引濾過法で
使用することが好ましい。吸引濾過法では、槽を缶体と
して形成することが不要で、モジュール組立体を単に槽
内に浸漬するだけで使用でき、また運転エネルギーコス
トが安く、中空糸膜にとってもマイルドな運転状態が採
用されるからである。また、周期的に一時吸引を停止す
る、いわゆる間欠吸引運転方法を採用することにより、
膜面堆積物が膜面内部へ入り込むのを効率的に防止する
ことができ、中空糸膜モジュールの機能回復処理頻度を
少なくすることができる。更に、吸引停止の一時期等
に、透過液を数秒程度間欠的に逆流させる方法は、中空
糸膜の目詰り防止に著しい効果がある。
【0031】吸引濾過法においては、中空糸膜モジュー
ル組立体の外部の被処理水は停止させておいてもよい
が、攪拌したり、あるいは被処理水を中空糸膜の配設方
向に対してほぼ垂直に流して中空糸膜の膜面の洗浄効果
をアップさせつつ実施することが好ましい。
【0032】本発明の中空糸膜モジュール組立体は、特
に高汚濁性水の濾過に適しており、具体的な利用分野と
しては、河川水の濾過、工業用水濾過、下排水処理(下
水処理場、単独または合併浄化槽)における固液分離や
高次処理、プール水の濾過、海水濾過、食品工業におけ
る除菌除濁濾過等が挙げられる。
【0033】本発明の中空糸膜モジュール組立体の機能
回復処理方法としては、通常のモジュールの場合と同
様、逆洗法が簡便に実施できるが、スクラビング洗浄法
が中空糸膜が常時シートが積層された配設状態を保持し
ているという組立体の物理的形態に起因して効率的に実
施できる。
【0034】
【発明の効果】本発明の中空糸膜モジュール組立体で
は、隣接するシート状物内の中空糸膜の繊維軸の方向が
ほぼ90°のねじれ角となっているので、スクラビング
の際の隣接シート状物内での中空糸膜の振動方向が異な
るため、隣接シート状物との間で中空糸膜の絡みが生じ
にくい。このため、従来に比してシート状物間の間隔を
狭くすることができ、単位容積当りの中空糸膜の設置膜
面積を増加させることができる。また、スクラビング洗
浄の際に隣接するシート状物内の中空糸膜と繊維軸が直
交する状態で接触するため、中空糸膜相互の摩擦による
洗浄効果も発揮され、スクラビング洗浄が効率的に実施
でき、高汚濁性水の濾過において長期に亘って高い濾過
効率を保つことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の中空糸膜モジュール組立体の一例を示
す斜視図である。
【図2】本発明の中空糸膜モジュール組立体に用いられ
る中空糸膜モジュールの他の一例を示す斜視図である。
【図3】図1の中空糸膜モジュール組立体の中空糸膜モ
ジュール群が組合わされた状態を示す断面斜視図であ
る。
【図4】本発明の中空糸膜モジュール組立体内の中空糸
膜モジュールの位置関係を説明するための部分模式断面
図である。
【符号の説明】
1 中空糸膜モジュール 2 構造材 3 固定部材 4 中空糸膜 5 処理水出口 6 散気管 7 ラッセル編み 8 他のモジュール群の中空糸膜 9 濾液室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 越田 俊雄 大阪府大阪市福島区野田5−17−22 株式 会社エス・エル内 (72)発明者 山本 達郎 愛知県常滑市鯉江本町5丁目1番地 株式 会社イナックス内 (72)発明者 松田 正 東京都江東区木場2−8−3 三菱レイヨ ン・エンジニアリング株式会社内 (72)発明者 田中丸 直也 東京都中央区京橋2−3−19 三菱レイヨ ン株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート状に並び拡げて配設された中空糸
    膜と、中空糸膜の端部を開口状態を保ちつつこれを固定
    する固定部材と、固定部材を支持収納する構造材とを有
    し、固定部材の中空糸膜に垂直な断面の形状が細長いほ
    ぼ矩形である中空糸膜モジュールが複数個配設されてな
    る中空糸膜モジュール組立体において、各中空糸膜モジ
    ュール内の中空糸膜により構成されるシート状物がそれ
    ぞれほぼ平行となり、かつ隣接するシート状物内の中空
    糸膜の繊維軸の方向がほぼ90°のねじれ角の位置関係
    となるように中空糸膜モジュールが配置されてなること
    を特徴とする中空糸膜モジュール組立体。
  2. 【請求項2】 前記中空糸膜モジュールが、シート状物
    の両端に一対の構造材を有してなるものであり、そのう
    ちの一群の中空糸膜モジュールが、そのシート状物が鉛
    直方向を向き、中空糸膜の繊維軸が水平方向を向くよう
    配置され、他の一群の中空糸膜モジュールが、そのシー
    ト状物が、前記一群の中空糸膜モジュールのシート状物
    を挾み込むよう折り曲げられて配置されてなる請求項1
    記載の中空糸膜モジュール組立体。
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