JPH08168547A - スノーボードにおけるビンディング取り付け装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 スノーボード上の所要の位置に、所要の偏向
角度状態でビンディングを迅速、確実に固定しうる取り
付け装置の提供。 【構成】 スノーボードのデッキの長手方向沿いにスタ
ンス巾ならびに前記長手方向に関する偏向角度をアナロ
グ状に変更調節自在にブーツを固設するビンディング取
り付け手段を備え、当該取り付け手段がレール状枠を含
む案内手段と、第１乃至第３の固着手段を含んだ固定手
段とで構成されており、レール状枠上に直接又は、支持
台を介してビンディングを固定しうるように構成したも
の。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、スノーボーダー（ス
ノーボードに塔乗する人）の体格、体質もしくは、好み
に応じて、そのブーツをスノーボード上に固設するビン
ディングを当該スノーボード上の所要の位置に、所要の
偏向角度をなすよう変更調節して固定可能としたスノー
ボードにおけるビンディング取り付け装置に関するもの
である。

【０００２】

【従来の技術】従来、デッキ（表面）と、ソール（滑走
面）とを備えた単一の板状をなすスノーボード上にビン
ディングによりブーツを固設してプレーするこの種のス
ノーボーディングスポーツは、広く愛好されているとこ
ろであって、例えば、スノーボードは、その競技の種類
によって形状を異にするフリースタイルモデル、オール
ラウンドモデルもしくは、アルペンモデルその他が挙げ
られ、これに利用されるビンディングには、ソフトブー
ツ用と、ハードブーツ用のものが用意されていることも
知られているところである。

【０００３】この種の従来技術としては、例えば、特開
昭６３−２２６３８１号公報（公知例）のものが挙げら
れる。

【０００４】この公知例のスノーボード２６のための締
具１は、底板２上に位置変更自在に配設したつま先板３
と、踵板４とにそれぞれ第１帯５と、第２帯６とを連設
し、レバーカム９を利用して、底板２上にブーツを固定
するものであって、スノーボード２６の盲孔２７と、底
板２の通し穴１０に螺締具を挿着してスノーボード２６
上に締具１を取り付ける形式のものである。

【０００５】又、周知技術としては、図７に示すよう
に、スノーボードＳＢ上に多数の規格化されたネジ孔Ｓ
Ｈ（この場合８穴を示す）を開設し、仮想線で示すビン
ディングＢＢにより、スノーボーダーに適合したスタン
ス巾やレギュラースタンスもしくは、グーフィースタン
スなどスノーボーダーの好みにマッチさせてブーツの指
向方向を決定してビンディングＢＢをスノーボードに固
設するものが広く利用されている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】前記した公知例の締具
１にあっても、スノーボード２６上の所要位置に固定
し、ブーツをスノーボード２６に固設しうるものである
が、この公知例のものにあっては、締具１の取り付け角
度は、容易に変更調節可能であるが、スノーボーダーの
体格、体質などに適合したスタンス巾位置においてスノ
ーボード２６上に締具を位置変更調節して取り付けるこ
とが困難であり、又、前記した周知技術にあっては、ス
タンス巾のみならず、その取り付け角度は、変更調節可
能であるが、８穴の位置による規制があるためスタンス
巾や、取り付け角度を連続的に精密に変更調整するには
格別の熟練を必要とするという問題点が残されていた。

【０００７】この発明の第１の目的は、前記した公知例
もしくは、周知技術の未解決の課題点を解決することで
あって、スノーボーダーの体格、体質等に適合するスタ
ンス巾にビンディング位置を迅速且つ精密的確に変更調
節して当該ビンディングをスノーボード上に固定可能と
した取り扱いの容易なスノーボードにおけるビンディン
グ取り付け装置を提供することである。

【０００８】この発明の第２の目的は、スノーボーダー
の体格、体質等に適合するスタンス巾にビンディング位
置を変更調節可能とすると共に、別途当該ビンディング
をスノーボードの長手方向に関して所要の偏向角度をな
すように角度調節可能としたスノーボードにおけるビン
ディング取り付け装置を提供することである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】前記した課題を解決する
ための、この発明の構成上の特徴点は次の通りである。

【００１０】(1) スノーボーダーが塔乗するスノーボー
ドのデッキの長手方向沿いにスタンス巾ならびに前記長
手方向に関する偏向角度をアナログ状に変更調節自在に
ブーツを固設するビンディング取り付け手段を備えたス
ノーボードにおけるビンディング取り付け装置。

【００１１】(2) 前記取り付け手段が、前記デッキの長
手方向に延びる少なくとも一個の案内手段と固定手段と
を備えており、前記固定手段の第１の固着具により、当
該案内手段上の所要のスタンス巾位置に前記デッキの長
手方向に関して所要の角度をなすようにして前記ビンデ
ィングを固定可能とした前記(1) のスノーボードにおけ
るビンディング取り付け装置。

【００１２】(3) 前記案内手段がレール状枠であって、
前記固定手段の前記第１の固着具がボルト・ナットの組
み合わせ体で構成されており、当該ボルトの頭部が前記
レール状枠に係合され、そのネジ杆部を前記レール状枠
上に載置したビンディングの長孔に貫通させ、ナットに
よりビンディングを前記レール状枠に固設可能とした前
記(1) 又は(2) のスノーボードにおけるビンディング取
り付け装置。

【００１３】(4) 前記案内手段がレール状枠であって、
前記固定手段の第２の固着具がボルト・ナットの組み合
わせ体で構成されており、当該ボルトの頭部が前記レー
ル状枠に係合され、そのネジ杆部を前記レール状枠上に
載置した支持台の透孔に貫通させ、ナットにより当該支
持台を前記レール状枠上の所要の位置に固定可能とする
と共に、前記固定手段の第３の固着具が、ボルト・ナッ
トの組み合わせ体で構成されており、前記支持台上に載
置したビンディングの底部の複数の透孔と、前記支持台
に開設した複数の調節孔とに前記第３の固着具のボルト
を貫挿し、ナットによりビンディングを支持台上に所要
の偏向角度をなすようにして固定可能とした前記(1)又
は(2)のスノーボードにおけるビンディング取り付け装
置。

【００１４】

【作用】前記した請求項１乃至３記載の発明の作用は、
次の通りである。

【００１５】即ち、予め第１の固着具を操作してレール
状枠からなる案内手段と、ビンディングとの固定状態を
解除してスノーボードに対して、ビンディングの位置な
らびに偏向方向を変更調節した後、再び第１の固着具に
よりビンディングをスノーボード上に固設するものであ
る。

【００１６】又、前記した請求項１、２又は４記載の発
明の作用は、次の通りである。

【００１７】即ち、第２の固着具を操作して、レール状
枠からなる案内手段と支持台との固定状態を解除して、
レール状枠に対して支持台の位置を変更調節した後、再
び第２の固着具によりレール状枠に支持台を固設し、次
いで、支持台上に載置したビンディングを、その偏向方
向を調節して、第３の固着具により支持台上に固設する
ものである。

【００１８】

【実施例】前記した、この発明の実施例は、次の通りで
ある。

【００１９】（実施例１）図１乃至図３には、請求項１
乃至３記載のビンディング取り付け装置Ｄ1 の発明に対
応する実施例１が示されており、その内容のポイント
は、スノーボーダーに適合するスタンス巾位置ならび
に、その偏向角度を一挙に変更調節しうるように構成し
た点であって、スノーボード１のデッキ１１上には、そ
の長手方向沿いに取り付け手段ＦＭにおける案内手段Ｇ
Ｄの一組のレール状枠２、２を平行状に固着させ、当該
レール状枠２、２の頂面にはビンディング３の底板３１
を載置し、レール状枠２、２の案内溝２１、２１に固定
手段ＳＭの第１の固着具ＳＤ1 の頭部４１を摺動可能に
嵌挿したボルト４のネジ杆部４２を前記案内溝２１、２
１に連通した開放溝２２、２２から上向きに突出させる
と共に、当該ネジ杆部４２の頂部を前記のビンディング
３の底部３１に延設したフランジ３２に透設した長孔３
３に貫通させ、蝶ナット５をボルト４のネジ杆部４２に
螺締して、前記レール状枠２上にビンディング３を固設
可能としたものである。

【００２０】なお、図中６、７（図４、図５における
６’、７’）は、ビンディング３の底板３１上にブーツ
ＢＤを固定するための締付帯を示すものである。

【００２１】次に、この実施例１の取り付け装置Ｄ1 の
使用方法について説明する。

【００２２】スノーボード１を使用するに先立って、ス
ノーボーダーに適合するスタンス巾を隔て、しかもスノ
ーボードの長手方向に関して所要角度分だけ偏向させて
ビンディング３をスノーボード１上に固定しなければな
らないが、その手順は、次の如くである。

【００２３】即ち、４個の蝶ナット５を緩めてレール状
枠２、２上でビンディング３を移動させ、スノーボーダ
ーのスタンス巾に適合させた位置に一組のビンディング
３、３を位置させ、次いで、そのフランジ３２に設けた
長孔３３を利用して、ビンディング２、２を適宜旋回さ
せて、その角度的位置を変更させることにより、スノー
ボーダーに適合するスタンス巾で、しかも偏向角度的位
置が得られるので、この状態で蝶ナット５を操作してボ
ルト・ナット４、５を締付けてビンディング１をスノー
ボード２上に固定しうるものである。

【００２４】これによって、スノーボーダーは、スノー
ボード１上の所要の位置に的確なスタンス巾で、しか
も、その指向方向を体格などに適合させて塔乗出来るこ
ととなり、競技における好成績をあげうるよう、その技
術を上達させうるものである。

【００２５】（実施例２）図４乃至図６には、請求項
１、２又は４記載のビンディング取り付け装置Ｄ2の発
明に対応する実施例が示されており、その内容のポイン
トは、一組のビンディングのスタンス巾の調整ならび
に、その指向方向の変更を個別的に遂次実行しうるもの
とした点にある。

【００２６】即ち、図６に示すようにスノーボード１’
のデッキ１１’上に、実施例１と同様に平行状に配設し
た取り付け手段ＦＭ’の案内手段ＧＤ’をなすレール状
枠２’、２’の頂面には、ビンディング３’を担持しう
る支持台１０’を載置し、前記レール状枠２’、２’の
案内溝２１’、２１’に固定手段ＳＭ’の第２の固着具
ＳＤ2 の頭部４１’を摺動可能に嵌挿したボルト４’の
ネジ杆部４２’を前記案内溝２１’、２１’に連通した
開放溝２２’、２２’から上向きに突出させると共に、
当該ネジ杆部４２’の頂部を前記支持台１０’の透通孔
１０ａ’に貫通させ、蝶ナット５’を当該ネジ杆部４
２’に螺締して、前記レール状枠２’上に支持台１０’
を固定し、更に、当該支持台１０’上に担持したビンデ
ィング３’の底板３１’に透設した取付孔３２’に挿通
した固定手段ＳＭ’の第３の固着具ＳＤ3 のボルト４
Ａ’のネジ杆部４２Ａ’を前記支持台１０’に円形状に
配列させて透設した調節孔１０ｂ’に貫通させ、その下
端部に締付ナット５Ａ’を螺締して支持台１０’上にビ
ンディング３’の底板３１’を固設しうるようになした
ものである。

【００２７】次に、この実施例２におけるビンディング
３’の固定操作の手順についてみれば、次の通りであ
る。

【００２８】即ち、予め蝶ナット５’を緩めて、レール
状枠２’、２’上で一組の支持台１０’を移動させて、
スノーボーダーに適合するスタンス巾位置において、再
び蝶ナット５’を締め付けることにより支持台１０’が
スノーボード１’上に固定される。

【００２９】次いで、当該支持台１０’上にビンディン
グ３’を載置し、所要の偏向角度位置で、その取付孔３
２’と支持台１０’の調節孔１０ｂ’にボルト４Ａ’を
挿着し、そのネジ杆部４２Ａ’に締付ナット５Ａ’を螺
締することにより、スノーボード１’上の所要の位置に
所要の偏向角度状態で、ビンディング３’を固定しうる
ものであり、その使用態様は、実施例１の場合と同様で
ある。

【００３０】なお、使用時においてリフトに昇降する際
には、後足のブーツＢＤをビンディング３’から外し、
前足のビンディング３’を図４の仮想線で示すようにス
ノーボード１’の長手方向に指向させて支持台１０’に
固定することにより、後足で雪を蹴ってスノーボード
１’を安全に推進させてリフトに臨むことが出来るもの
である。

【００３１】

【発明の効果】以上、説明した請求項１乃至３の発明に
よれば、第１の固着具を操作するだけでスノーボーダー
に適合するスタンス巾で、しかも所要の偏向角度状態に
ビンディングを指向させてスノーボード上に迅速、精密
的確に固定しうるという効果が発揮される。

【００３２】又、請求項１、２又は４項の発明によれ
ば、第２及び第３の固着具を操作してスノーボーダーに
適合するスタンス巾で、しかも所要の偏向角度状態に確
実にビンディングを固定しうるという効果が発揮され
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施例１の要部の一部平面図。

【図２】図１のイ−イ断面図。

【図３】この発明の実施例１の平面概観図。

【図４】この発明の実施例２の要部の一部平面図。

【図５】図４のロ−ロ断面図。

【図６】この発明の実施例２の平面概観図。

【図７】周知のスノーボードの平面概観図。

【符号の説明】

Ｄ1 、Ｄ2 ビンディング取り付け装置 ＦＭ、ＦＭ’ 取り付け手段 ＳＭ、ＳＭ’ 固定手段 ＧＤ、ＧＤ’ 案内手段 ＳＤ1 第１の固着具 ＳＤ2 第２の固着具 ＳＤ3 第３の固着具 １、１’ スノーボード ２、２’ レール状枠 ３、３’ ビンディング ３１、３１’ 底板 １０’ 支持台

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 スノーボーダーが塔乗するスノーボード
   のデッキの長手方向沿いにスタンス巾ならびに前記長手
   方向に関する偏向角度をアナログ状に変更調節自在にブ
   ーツを固設するビンディング取り付け手段を備えたスノ
   ーボードにおけるビンディング取り付け装置。
2. 【請求項２】 前記取り付け手段が、前記デッキの長手
   方向に延びる少なくとも一個の案内手段と固定手段とを
   備えており、前記固定手段の第１の固着具により、当該
   案内手段上の所要のスタンス巾位置に前記デッキの長手
   方向に関して所要の角度をなすようにして前記ビンディ
   ングを固定可能とした請求項１記載のスノーボードにお
   けるビンディング取り付け装置。
3. 【請求項３】 前記案内手段がレール状枠であって、前
   記固定手段の前記第１の固着具がボルト・ナットの組み
   合わせ体で構成されており、当該ボルトの頭部が前記レ
   ール状枠に係合され、そのネジ杆部を前記レール状枠上
   に載置したビンディングの長孔に貫通させ、ナットによ
   りビンディングを前記レール状枠に固設可能とした請求
   項１又は２記載のスノーボードにおけるビンディング取
   り付け装置。
4. 【請求項４】 前記案内手段がレール状枠であって、前
   記固定手段の第２の固着具がボルト・ナットの組み合わ
   せ体で構成されており、当該ボルトの頭部が前記レール
   状枠に係合され、そのネジ杆部を前記レール状枠上に載
   置した支持台の透孔に貫通させ、ナットにより当該支持
   台を前記レール状枠上の所要の位置に固定可能とすると
   共に、前記固定手段の第３の固着具が、ボルト・ナット
   の組み合わせ体で構成されており、前記支持台上に載置
   したビンディングの底部の複数の透孔と、前記支持台に
   開設した複数の調節孔とに前記第３の固着具のボルトを
   貫挿し、ナットによりビンディングを支持台上に所要の
   偏向角度をなすようにして固定可能とした請求項１又は
   ２記載のスノーボードにおけるビンディング取り付け装
   置。