JPH08159944A - 流体の物理量の温度補償方法 - Google Patents

流体の物理量の温度補償方法

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JPH08159944A
JPH08159944A JP30178594A JP30178594A JPH08159944A JP H08159944 A JPH08159944 A JP H08159944A JP 30178594 A JP30178594 A JP 30178594A JP 30178594 A JP30178594 A JP 30178594A JP H08159944 A JPH08159944 A JP H08159944A
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Kyoichi Matsuo
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KITAKIYUUSHIYUU KOKAKOOLA BOTT
KITAKIYUUSHIYUU KOKAKOOLA BOTTLING KK
Kyoto Electronics Manufacturing Co Ltd
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KITAKIYUUSHIYUU KOKAKOOLA BOTT
KITAKIYUUSHIYUU KOKAKOOLA BOTTLING KK
Kyoto Electronics Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 被検流体の物理量の温度補償方法に関し、あ
る温度の下での被検流体の物理量と該温度とが測定され
れば、該被検流体の組成を考慮すること無く温度補償後
の物理量を求められるようにすることを目的とする。 【構成】 被検流体の温度Tに応じて変位する該被検流
体の密度又は屈折率の測定値dT を、上記温度Tに基づ
いて標準温度T0 における標準値d0 に補償する流体の
物理量の温度補償方法において、測定値dT と温度T・
標準温度T0 間の温度差Δtとを変数とする三次元空間
内の連続曲面Dを実験的に特定し、該連続曲面Dに基づ
いて上記測定値dT と温度差Δtより標準値d0 を算出
する較正とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被検流体の物理量の温
度補償方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】果汁原液や果汁飲料、清涼飲料の糖度を
表す指標として重用されているブリックス値は、例えば
密度や屈折率等を高精度に測定できる測定機器で測定
し、該測定された物理量より所定の関係に基づいて算出
される。
【0003】この場合、ブリックス値は流体温度が20
℃であるときを以て標準温度として規定されているた
め、上記密度または屈折率とともに被検流体の温度を測
定し、例えば下記に示すような温度補償式(1) に基づい
て上記密度または屈折率の測定値に対する温度補償を行
い、温度補償後の標準値を用いてブリックス値を算出す
るようにしている。
【0004】 dA0=dAT×{1−αΔt−β(Δt)2 } (1) 尚、上記温度補償式(1) 中、dAT:ある被検流体Aの物
理量(密度もしくは屈折率)に関する測定値、dA0:同
じく標準温度T0 の下での標準値、Δt:温度T・標準
温度T0 (=20℃) 間の温度差であり、またα,β
は上記被検流体Aに固有の補償係数である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記温度補
償式(1) の補償係数α,βは、上記被検流体Aに固有で
あるため、別の組成の被検流体に対して同様に物理量の
温度補償を実施しようとする場合には、上記補償係数
α,βとは異なる別の値の補償係数を用いる必要があっ
た。
【0006】従って、上記温度補償を清涼飲料に対して
適用する場合、清涼飲料の種類が違えば組成も異なるた
め、清涼飲料の種類毎に多数の補償係数の組み合わせを
予め実験的に求めなければならなかった。しかも、この
ような多数の補償係数を記憶するとともに清涼飲料の種
類に応じて温度補償式に採用する補償係数を切り換える
機能を測定機器に付加しなくてはならない煩雑さがあ
る。
【0007】さらに、清涼飲料メーカーでは恒常的に新
製品の開発が実施されており、新製品のブリックス値の
測定を実施する前には必ず該新製品に対応する補償係数
を、多大の労力と時間を費やして実験的に決定しなけれ
ばならなかった。
【0008】本発明は上記従来の事情に鑑み提案された
ものであって、ある温度の下での被検流体の物理量と該
温度とが測定されれば、該被検流体の組成を考慮するこ
と無く温度補償後の物理量を求めることができるように
した温度補償方法を提供することを目的とするものであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は以下の手段を採用する。すなわち、被検
流体の温度Tに応じて変位する該被検流体の密度もしく
は屈折率の測定値dTを、上記温度Tに基づいて標準温
度T0 における標準値d0 に補償する物理量の温度補償
方法において、上記測定値dT と、上記温度T・標準温
度T0 間の温度差Δtとを変数とする、図1に示すよう
な三次元空間内の連続曲面Dを実験的に特定し、該連続
曲面Dに基づいて上記測定値dT と温度差Δtとより標
準値d0を算出するようにした流体の物理量の温度補償
方法である。
【0010】
【作用】図1に示すように、上記三次元空間内に特定さ
れた連続曲面Dによれば、上記測定値dT と上記温度差
Δtとさえ測定されれば、両者の組み合わせと対応する
点を上記連続曲面D上に求めれば直ちに標準値d0 が算
出されることになり、該温度補償にあたっては被検流体
の組成等を斟酌する必要が全くなくなる。
【0011】
【実施例】図1は清涼飲料を被検流体として本発明を比
重の温度補償に適用した実施例を示す概念図である。
【0012】図1に示す3次元空間内の各点は、座標
(dT ,Δt,d0 )で表すことができるものとしてい
る。但し、上記において、dT :測定比重(密度)、Δ
t:比重測定時の清涼飲料の温度と標準温度20℃との
温度差、d0 :標準温度20℃への温度補償後の標準比
重である。
【0013】このような3次元空間において、既知の標
準比重dA0を有する清涼飲料Aに対して、種々の温度条
件、すなわち上記温度差Δtを設定し、各条件の下での
測定比重dATを測定し、このようにして得られた座標
(dAT,Δt,dA0)に対応する点を上記3次元空間内
に順次プロットする。このとき、上記標準値dA0は一定
であるころから、該3次元空間内にはd0 =dA0なる方
程式で表される平面上に1本の曲線が描かれることにな
る。
【0014】さらに上記清涼飲料とは異なる種類、すな
わち標準比重d0 の異なる他の清涼飲料についても同様
に種々の温度条件に対応する測定比重dT を測定し、3
次元空間内に順次プロットし、上記清涼飲料Aに対応す
る曲線とは交わることのない曲線が描かれる。
【0015】このようにして、上記3次元空間内に描か
れた複数の曲線に基づいて、図1に示すような連続曲面
Dを特定することができる。上記のようにして得られた
連続曲面Dに基づけば、ある清涼飲料の測定比重と、該
測定時の清涼飲料の温度とが測定されれば、上記連続曲
面Dを特定するにあたって参考にされなかった種類の清
涼飲料においても、その標準比重を求めることができ
る。
【0016】すなわち、上記連続曲面Dを特定するにあ
たって参考にされなかった清涼飲料Bの標準比重dB0
求める場合には、まず該清涼飲料Bの測定比重dBTと、
該測定時の清涼飲料Bの温度と標準温度20℃との温度
差ΔtB とを測定し、図1に示すように、該当する座標
に対応する点PB を上記連続曲面D上に求め、この点P
B の座標より標準比重dB0を得ることができる。
【0017】また、このようにして得られた標準比重d
B0は、該清涼飲料Bが上記標準温度20℃となるように
厳密に温度調整を行った上で測定された測定比重と測定
誤差の範囲内で一致していた。
【0018】このように清涼飲料一般に対して上記連続
曲面Dを適用することにより、清涼飲料の種類が変わる
度に採用する補償係数を変更したり、実験的に補償係数
を特定する作業を全く行うことなく、測定比重dT と温
度差Δtとの2つの測定値より精度の高い標準比重d0
を算出することができるようになった。これによって個
々の清涼飲料の測定作業はもとより、新製品の開発に伴
う未知の成分の清涼飲料水に対しても統一した手順でブ
リックス値を算出することができるようになった。
【0019】尚、本発明は上記実施例に限定されず、例
えば上記比重に代えて屈折率のような物理量に対して
も、同様の手順で連続曲面を別途特定することができる
ことは明らかであり、さらに上記温度補償が実施される
被検流体の物理量に対しても有用な方法であるといえ
る。
【0020】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、従来で
は被検流体の種類が変更される度にそれに対応する補償
係数を用いるという煩雑な作業が全く不要となり、密度
もしくは屈折率の測定値とそのときの被検流体の温度と
より一義的に標準値を特定することができる。
【0021】特に、補償係数が未知であるような新規な
被検流体に対しても全く同じ手順で標準値を算出するこ
とができるので、温度補償を実施するに伴う作業負担が
大幅に軽減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施例の概念図である。
【符号の説明】
0 標準値 dT 測定値 Δt 測定時の温度と標準温度との温度差 D 連続曲面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松尾 喬一 佐賀県三養基郡基山町大字長野字日渡380 番16北九州コカ・コーラボトリング株式会 社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検流体の温度(T) に応じて変位する該
    被検流体の密度又は屈折率の測定値(dT ) を、上記温度
    (T) に基づいて標準温度(T0)における標準値(d0)に補償
    する流体の物理量の温度補償方法において、 上記測定値(dT ) と上記温度(T) ・標準温度(T0)間の温
    度差( Δt)とを変数とする三次元空間内の連続曲面(D)
    を実験的に特定し、該連続曲面(D) に基づいて上記測定
    値(dT ) と温度差( Δt)より標準値(d0)を算出するよう
    にしたことを特徴とする流体の物理量の温度補償方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103674772A (zh) * 2013-11-27 2014-03-26 安徽秋田电子有限公司 柴油密度的温度补偿方法

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