JPH08149355A - 立体像の撮像装置 - Google Patents

立体像の撮像装置

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JPH08149355A
JPH08149355A JP6284676A JP28467694A JPH08149355A JP H08149355 A JPH08149355 A JP H08149355A JP 6284676 A JP6284676 A JP 6284676A JP 28467694 A JP28467694 A JP 28467694A JP H08149355 A JPH08149355 A JP H08149355A
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mirror body
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optical image
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JP6284676A
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English (en)
Inventor
Noriyuki Shinozuka
典之 篠塚
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】単一の光学的結像手段を用いて簡単且つ小型な
構成で被写体の立体像を得ることができる撮像装置を提
供する。 【構成】凹面鏡体5を用いた光学的結像手段1と、それ
を介して被写体Wの光像を受けるCCDイメージセンサ
2と、撮像に際して凹面鏡体5の曲率を変化させてその
焦点Pの位置を移動させる焦点制御手段11と、CCD
イメージセンサ2の各画素により検出される被写体Wの
各部の像の光輝度が最大又は最小となる焦点Pの位置を
各画素について見出し、その焦点位置から各画素に結像
される被写体Wの各部の距離Dを求める距離検出手段1
4とを備え、求められた被写体Wの各部の距離Dに基づ
き被写体Wの立体像を生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被写体を立体的に捉え
て撮像する立体像の撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の撮像装置としては、二組
あるいはそれ以上の光学レンズ系を備えた複眼式のもの
が一般に知られている。かかる複眼式の撮像装置におい
ては、各光学レンズ系を介して得られる被写体の平面的
な複数の像から、それらの相関関係に基づき、被写体の
各部の距離を認識し、それにより、被写体の立体像を生
成する。
【0003】しかしながら、かかる撮像装置にあって
は、複数組の光学レンズ系を必要とするため、装置構成
が大型化し、また、高価なものとなるという不都合があ
った。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる不都合
を解消し、単一の光学的結像手段を用いて簡単且つ小型
な構成で被写体の立体像を得ることができる撮像装置を
提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明はかかる目的を達
成するために、焦点位置を可変とした光学的結像手段
と、該光学的結像手段を介して被写体の光像を受けるC
CDイメージセンサと、撮像時に前記光学的結像手段の
焦点位置を変更制御する焦点制御手段と、該焦点制御手
段による焦点位置の変更制御時に前記CCDイメージセ
ンサの各画素毎に該画素において検出される光輝度が最
大又は最小となる前記光学的結像手段の焦点位置から、
該焦点位置と前記被写体までの距離とのあらかじめ定め
られた相関関係に基づき前記被写体の各部までの距離を
求める距離検出手段とを備え、該距離検出手段により前
記CCDイメージセンサの各画素毎に求められた前記被
写体の各部の距離に基づき該被写体の立体像を生成する
ことを特徴とする。
【0006】そして、前記光学的結像手段は、前記CC
Dイメージセンサに前記被写体の光像を結像する可撓性
の凹面鏡体と、該凹面鏡体を密封して収容し、該凹面鏡
体によりその凹面側の流体室と凸面側の流体室とに画成
された密封室とを備え、前記焦点制御手段は、前記凹面
鏡体の凹面側の流体室と凸面側の流体室との圧力差を変
化させることにより前記凹面鏡体の曲率を変化させてそ
の焦点位置を変更制御することを特徴とする。
【0007】あるいは、前記光学的結像手段は、前記C
CDイメージセンサに前記被写体の光像を結像する可撓
性の導体材料から成る凹面鏡体と、該凹面鏡体の凸面側
に対向配置された電極板とを備え、前記焦点制御手段
は、前記凹面鏡体と電極板との間に電位差を付与すると
共にその電位差を変化させることにより、前記凹面鏡体
の曲率を変化させてその焦点位置を変更制御することを
特徴とする。
【0008】あるいは、前記光学的結像手段は、前記C
CDイメージセンサに前記被写体の光像を結像する複数
のマイクロミラーを凹面鏡形状に配列してなるマイクロ
ミラーアレイにより構成されると共に、該マイクロミラ
ーアレイの各マイクロミラーはその傾斜角を電気的に変
更制御可能とされ、前記焦点制御手段は、該マイクロミ
ラーアレイの各マイクロミラーの傾斜角を電気的に変更
制御することにより、該マイクロミラーアレイの曲率を
変化させてその焦点位置を変更制御することを特徴とす
る。
【0009】あるいは、前記光学的結像手段は、前記C
CDイメージセンサに前記被写体の光像を結像する電気
的に焦点位置を変更制御可能なフレネルレンズ型液晶凸
レンズにより構成され、前記焦点制御手段は、該フレネ
ルレンズ型液晶凸レンズの焦点位置を電気的に変更制御
することを特徴とする。
【0010】
【作用】本発明によれば、前記被写体の像は前記光学的
結像手段を介して前記CCDイメージセンサに結像さ
れ、該CCDイメージセンサの各画素は、それに結像さ
れる被写体の各部の像の光輝度を検出する。この時、C
CDイメージセンサの各画素に結像される被写体の各部
の像の光輝度は、前記光学的結像手段の焦点位置が各画
素に結像される被写体の部分までの距離に整合したもの
となったとき、すなわち、該光学的結像手段が被写体の
各部の像をそれに対応したCCDイメージセンサのがそ
の位置に鮮明な像を結ぶとき、最大又は最小となる。そ
こで、前記焦点制御手段により前記光学的結像手段の焦
点位置を変更制御しつつ、前記距離検出手段により、C
CDイメージセンサの各画素について、検出される光輝
度が最大又は最小となる光学的結像手段の焦点位置を把
握することで、それらの焦点位置から被写体の各部まで
の距離をそれらの相関関係基づき求めることが可能とな
る。そして、被写体の各部までの距離が求まれば、それ
に基づき被写体の立体像を生成することが可能となる。
【0011】前記光学的結像手段として、前記密封室内
に収容した可撓性の凹面鏡体を用いたときには、その凹
面鏡体の凹面側の流体室と凸面側の流体室との圧力差を
変化させるだけで、流体圧により凹面鏡体の曲率が変化
し、それにより該凹面鏡体の焦点位置を変更制御するこ
とが可能となる。
【0012】あるいは、導体材料からなる可撓性の凹面
鏡体を用いたときには、該凹面鏡体の凸面側に対向配置
した電極板との間に付与する電位差を変化させるだけ
で、静電気力により凹面鏡体の曲率が変化し、それによ
り該凹面鏡体の焦点位置を変更制御することが可能とな
る。
【0013】あるいは、前記光学的結像手段として、前
記複数のマイクロミラーを凹面鏡形状に配列してなるマ
イクロミラーアレイを用いたときには、各マイクロミラ
ーの傾斜角を電気的に変更制御することで、該マイクロ
ミラーアレイの曲率を変化させることが可能となり、そ
れにより、該マイクロミラーアレイの焦点位置を変更制
御することが可能となる。
【0014】また、前記光学的結像手段として、フレネ
ルレンズ型液晶凸レンズを用いれば、その焦点位置を電
気的に変更制御することが可能となる。
【0015】
【実施例】本発明の一例を図1乃至図4を参照して説明
する。図1は本実施例の撮像装置のシステム構成図、図
2及び図3は図1の装置の作動を説明するための線図、
図4は図1の装置の作動を説明するための説明図であ
る。
【0016】図1を参照して、1は平板状のCCD(Cha
rge Coupled Device) イメージセンサ2に被写体Wの像
を結像する光学的結像手段、3はCCDイメージセンサ
2を介して得られる被写体Wの画像信号等から被写体W
の立体像を生成するための処理制御ユニットである。
【0017】光学的結像手段1は、筒状の撮像管4の後
部内周部に周縁部を保持した凹面鏡体5により構成さ
れ、前記CCDイメージセンサ2は、この凹面鏡体5の
光軸c(撮像管4の軸心)上の所定の位置で該凹面鏡体
5の凹面側に固定的に対向配置されている。撮像に際し
ては、凹面鏡体5の凹面が撮像管4を介して被写体Wに
向けられる。
【0018】凹面鏡体5は、可撓性の導体材料により形
成され、その凸面側には撮像管4の後端部に固着された
円板状の電極板6が対向配置されている。そして、凹面
鏡体5は、それと電極板6との間に電位差を付与すると
共にその電位差を変化させることで、該凹面鏡体5が電
極板6との電位差に応じた静電気力により撓んで、その
曲率が変化するようになっており、それにより、凹面鏡
体5の焦点Pの位置が光軸c上で可変とされている。
【0019】処理制御ユニット3はマイクロコンピュー
タ等を含む電子回路により構成されたものであり、前記
凹面鏡体5及び電極板6間に直流電圧を付与する可変直
流電源7と、クロック信号CK(図2参照)を生成する
クロック信号生成部8と、該クロック信号CKからそれ
に同期した三角波状の信号S(図2参照)を凹面鏡体5
の焦点Pの位置を周期的に変更制御するためのための焦
点制御信号として生成する焦点制御信号生成部9と、該
焦点制御信号Sに応じて可変直流電源7の生成電圧を制
御する電圧制御部10とを焦点制御手段11として備え
ている。
【0020】この場合、電圧制御部10は、例えば焦点
制御信号生成部9から焦点制御信号Sが付与される任意
の時点において、前記可変直流電源7の生成電圧、すな
わち凹面鏡体5及び電極板6間の電位差がその時点にお
いて付与された焦点制御信号Sのレベルに比例した大き
さになるように可変直流電源7を制御する。
【0021】これにより、凹面鏡体5及び電極板6間に
可変直流電源7から付与される電位差は、焦点制御信号
Sに同期した三角波状に変化する。この時、焦点制御信
号Sのレベルが最小となる時点ta(図2参照)で、凹
面鏡体5の曲率が最小となって、その焦点Pは凹面鏡体
5から光軸c上で最も離反する点Pa(図3参照)に位
置する。また、焦点制御信号Sのレベルが最大となる時
点tb(図2参照)で、凹面鏡体5の曲率が最大となっ
て、その焦点Pは凹面鏡体5に光軸c上で最も接近する
点Pb(図3参照)に位置する。そして、焦点制御信号
Sのレベルが増加する半周期においては、凹面鏡体5の
曲率が増加していくことで、焦点Pは上記点Paから点
Pbに向かって光軸c上を移動し、また、焦点制御信号
Sのレベルが減少する半周期においては、凹面鏡体5の
曲率が減少していくことで、焦点Pは上記点Pbから点
Paに向かって光軸c上を移動する。すなわち、焦点制
御信号Sの一周期において、凹面鏡体5の焦点Pは上記
点Paと点Pbとの間で往復動する。
【0022】また、前記処理制御ユニット3は、上記の
ように凹面鏡体5の焦点Pの位置を周期的に変化させて
いく際に、焦点制御信号Sの現在のレベルによって定ま
る凹面鏡体5の焦点Pの位置から、その焦点Pの位置で
CCDイメージセンサ2の各画素に被写体Wの各部の最
も鮮明な光像を結像する該被写体Wまでの距離を時々刻
々求める焦点/距離変換部12と、該焦点/距離変換部
12により焦点制御信号Sの時々刻々のレベルに対応し
て求められる距離とCCDイメージセンサ2の各画素に
おいて検出される被写体Wの各部の像の光輝度とから各
画素に結像される被写体Wの各部の距離を把握する被写
体距離把握部13とにより構成された距離検出手段14
を備えている。さらに、処理制御ユニット3は、被写体
距離把握部13によりCCDイメージセンサ2の各画素
に対応して得られた被写体Wの各部の距離から該被写体
Wの立体像を生成する立体像生成部15を備えている。
【0023】これらの焦点/距離変換部12、被写体距
離把握部13及び立体像生成部15の詳細は後述する。
【0024】尚、本実施例において、焦点/距離変換部
12により求められる距離や被写体距離把握部13によ
り把握される距離は、例えば撮像管4の先端位置を基準
とした光軸c方向の距離D(図1参照)であるが、この
距離の基準位置は他の任意の位置(例えばCCDイメー
ジセンサ2の位置等)に定めてもよい。
【0025】次に、本実施例の撮像装置の作動を説明す
る。
【0026】撮像管4を被写体Wに向けたとき、被写体
Wの凹面鏡体5に臨む面の各部の像が凹面鏡体5を介し
てCCDイメージセンサ2の各画素に結像される。そし
て、CCDイメージセンサ2の各画素は、それに結像さ
れる像の光輝度に応じたレベルの信号を被写体距離把握
部13に出力する。
【0027】また、これと並行して、焦点制御手段11
により、前述したように凹面鏡体5の焦点Pの位置が前
記焦点制御信号S(図2参照)に同期した周期でもっ
て、図3の点Pa,Pbの間で往復動される。
【0028】この時、被写体Wの各部の像が結像される
CCDイメージセンサ2の個々の画素においては、それ
に結像される被写体Wの部分までの距離と凹面鏡体5の
焦点Pの位置とが整合したとき、すなわち、ピントが合
ったときに鮮明な像が結像され、それ以外の焦点Pの位
置では不鮮明な像が結像される。
【0029】例えば、図4を参照して被写体Wの点WX
の部分の像は、ほぼCCDイメージンサ2の点Q0 の箇
所の画素に結像されるのであるが、凹面鏡体5の焦点P
の位置が点P1 に在るときには、被写体Wの点WX の結
像点が上記点Q0 と異なる点Q1 であるため、CCDイ
メージンサ2の点Q0 の箇所の画素には、被写体Wの点
X の部分の鮮明な像は結像されない。そして、凹面鏡
体5の焦点Pの位置が被写体Wの点WX の距離DX に整
合した点P0 の位置にくると、CCDイメージンサ2の
点Q0 の箇所の画素に被写体Wの点WX の部分の鮮明な
像が結像される。
【0030】このように、CCDイメージンサ2の各画
素について、ピントの合う凹面鏡体5の焦点Pの位置
は、その画素に結像される被写体Wの部分の距離によっ
て定まり、逆に、凹面鏡体5の焦点Pの各位置で各画素
に対してピントの合う被写体Wの部分の距離は該凹面鏡
体5の焦点Pの位置によって定まる。
【0031】また、CCDイメージンサ2の各画素にお
いて検出される像の光輝度は、前述のように凹面鏡体5
の焦点Pの位置を移動させる過程で、一般に図3の実線
u又は破線vで示すように変化する。
【0032】すなわち、例えば図4に示したCCDイメ
ージセンサ2の点Q0 の箇所の画素を例にとると、その
画素に像を結像する被写体Wの点WX の部分が、その周
辺の他の部分に較べて明るい部分である場合には、凹面
鏡体5の焦点Pがピントの合う点P0 の位置にある時
に、点Q0 の箇所の画素に最も鮮明な像が結像されるた
め、該画素において検出される光輝度が最大となり、凹
面鏡体5の焦点Pが上記点P0 から離れるに従って、被
写体Wの点WX の周辺の暗い部分の像が影響して、該画
素において検出される光輝度は減少していく。従って、
この場合には、凹面鏡体5の焦点Pの各位置に対してC
CDイメージセンサ2の点Q0 の箇所の画素において検
出される光輝度は図3の実線uで示すように変化し、焦
点Pがピントの合う点P0 に位置した時に最大となる。
【0033】これと逆に、被写体Wの点WX の部分が、
その周辺の他の部分に較べて暗い部分である場合には、
凹面鏡体5の焦点Pがピントの合う点P0 の位置にある
時に、CCDイメージセンサ2の点Q0 の箇所の画素に
おいて検出される光輝度が最小となり、凹面鏡体5の焦
点Pが上記点P0 から離れるに従って、被写体Wの点W
X の周辺の明るい部分の像が影響して、該画素において
検出される光輝度は増加していく。従って、この場合に
は、凹面鏡体5の焦点Pの各位置に対してCCDイメー
ジセンサ2の点Q0 の箇所の画素において検出される光
輝度は図3の実線vで示すように変化し、焦点Pがピン
トの合う点P0 に位置した時に最小となる。
【0034】このことはCCDイメージセンサ2の各画
素について同様である。
【0035】以上説明したことに基づき、本実施例の撮
像装置においては、前述のように凹面鏡体5の焦点Pの
位置を移動させる過程で、前記焦点/距離変換部12
は、焦点制御信号生成部9により時々刻々生成される三
角波状の焦点制御信号Sのレベルから、そのレベルによ
って定まる凹面鏡体5の焦点Pの位置でCCDセンサ2
の各画素に対して前述のようにピントの合う被写体の距
離(以下、整合距離という)を時々刻々求める。この場
合、凹面鏡体5の焦点Pの位置を規定する焦点制御信号
Sのレベルと、上記整合距離との相関関係があらかじめ
求められてマップや近似式等を用いて焦点/距離変換部
12に設定されている。そして、焦点/距離変換部12
は、その相関関係を用いて、焦点制御信号生成部9から
入力される焦点制御信号Sのレベルに対応した上記整合
距離を時々刻々求め、それを被写体距離把握部13に付
与する。
【0036】一方、被写体距離把握部13においては、
前述のように凹面鏡体5の焦点Pの位置を移動させる過
程で、CCDイメージセンサ2の各画素において時々刻
々検出される被写体Wの部分の像の光輝度を取り込む。
そして、前記クロック信号生成部8から与えられるクロ
ック信号CKにより把握される焦点制御信号Sの一周期
内において、各画素で検出される光輝度が最大又は最小
となった時点における焦点制御信号Sのレベルに対応し
て焦点/距離変換部12により求められた前記整合距離
を各画素に結像される被写体Wの各部の距離として立体
像生成部15に出力する。この場合、各画素で検出され
る光輝度が最大又は最小となったか否かの判断は、焦点
制御信号Sの一周期内において各画素で検出される光輝
度を比較していくことで行われる。
【0037】かかる処理は、CCDイメージセンサ2の
各画素について焦点制御信号Sの一周期毎に行われ、立
体像生成部15には、焦点制御信号Sの一周期毎に、C
CDイメージセンサ2の各画素に結像される被写体Wの
各部の距離が与えられる。そして、立体像生成部15に
おいては、CCDイメージセンサ2の各画素に対応して
与えられた被写体Wの各部の距離に基づき、被写体Wの
立体的に認識し、その立体像を例えば適当な画像処理を
経て図示しない画像表示装置等に立体的に表示させる。
【0038】尚、本実施例の撮像装置において、被写体
Wのコントラストが弱い場合には、各画素で検出される
光輝度が最大値や最小値をとらない場合もあり、この場
合には、被写体距離把握部13は、そのような画素につ
いてエラー信号を立体像生成部15に出力する。そし
て、該立体像生成部15にあっては、そのような画素に
対応する被写体Wの部分を省いて被写体Wの立体像を生
成する。
【0039】このように本実施例の撮像装置によれば、
単一の光学的結像手段1を用いた簡単な構成で容易に被
写体Wの立体像を得ることができる。
【0040】ところで、本実施例においては、光学的結
像手段として、導体材料からなる可撓性の凹面鏡体5を
備えた光学的結像手段1を採用し、該凹面鏡体5の曲率
を静電気力により変化させることでその焦点Pの位置を
変化させるようにしたが、図5乃至図7に示すような構
成の光学的結像手段を採用することも可能である。以
下、これらの光学的結像手段を用いた本実施例の変形例
を図5乃至図7を参照して簡単に説明する。
【0041】まず、図5に示す光学的結像手段16にあ
っては、図1の実施例と同様に撮像管4内にCCDイメ
ージセンサ2と可撓性の凹面鏡体5が設けられている。
この場合、凹面鏡体5は導体材料以外の材料により形成
してもよい。
【0042】そして、凹面鏡体5は、撮像管4の後端部
に装着されたキャップ17と、凹面鏡体5とCCDイメ
ージセンサ2との間で撮像管4の内周部に装着された透
明なガラス板18とにより形成された密封室19内に収
容され、該密封室19を凹面鏡体5の凹面側の流体室1
9a及び凸面側の流体室19bとに画成している。それ
らの流体室19a,19bには、透明な気体あるいは液
体が封入されている。
【0043】また、流体室19a,19bは、それぞれ
接続管20a,20bを介してピストンシリンダ21に
接続され、該ピストンシリンダ21内には、流体室19
aに接続管20aを介して連通する流体室21aと流体
室19bに接続管20bを介して連通する流体室21b
とが該ピストンシリンダ21内に摺動自在に設けられた
ピストン22により画成されている。
【0044】かかる構成の光学的結像手段16にあって
は、ピストンシリンダ21のピストン22を摺動させる
と、流体室19a,19b内の流体の圧力差が変化する
ため、それによって、凹面鏡体5の曲率が変化してその
焦点Pが光軸c上を図1の実施例と同様に移動する。さ
らに詳細には、ピストン22を図5の左方向に最大限に
摺動させた状態で、流体室19a,19bの流体圧が互
いに均衡して凹面鏡体5が同図実線で示すような曲率状
態に維持されるようになっており、この状態からピスト
ン22を図5の右方向に摺動させていくと、流体室19
aの流体圧が上昇すると共に、流体室19bの流体圧が
下降していく。このため、流体室19a,19bの圧力
差が、凹面鏡体5をその凸面側に押圧する方向で大きく
なっていき、それにより凹面鏡体5は同図仮想線で示す
ようにその曲率が大きくなって、焦点Pが凹面鏡体5側
に移動する。ピストン22を図5の右方向から左方向に
摺動させた場合には、上記と逆の作動となる。
【0045】従って、ピストン22をピストンシリンダ
21内で往復摺動させることで、凹面鏡体5の焦点P
は、図1の実施例と同様に光軸c上を往復動することと
なる。
【0046】このような光学的結像手段16を用いて、
図1の実施例と同様に被写体の立体像を生成する場合に
は、例えば図1に示した処理制御ユニット3の焦点制御
信号生成部9により生成される三角波状の焦点制御信号
Sに応じて図示しない電動モータ等によりピストン22
を往復動させればよい。この場合、例えば前記図2に示
した焦点制御信号Sのレベルが最小となる時点taでピ
ストン22を図5の左方向に最大限に摺動させ、焦点制
御信号Sのレベルが最大となる時点tbでピストン22
を図5の右方向に最大限に摺動させるようにする。
【0047】尚、光学的結像手段16の凹面鏡体5の焦
点Pを移動させるための曲率変化は流体圧により行われ
るので、滑らかな曲率変化が得られる。
【0048】次に、図6に示す光学的結像手段23にあ
っては、撮像管4の後端部に全体として略凹面鏡形状に
なるように配列された複数のマイクロミラー24から成
るマイクロミラーアレイ25により構成され、このマイ
クロミラーアレイ25の前方にCCDイメージセンサ2
が配置されている。各マイクロミラー24は、それに入
射する光軸cに平行な平行光線Lが図1の凹面鏡体5と
同様に光軸c上の一点Pで焦点を結ぶように傾斜されて
いる。そして、各マイクロミラー24は、その傾斜角を
電気的に制御可能とされ、略凹面鏡形状のマイクロミラ
ーアレイ25の全体的な曲率が図1の凹面鏡体5の曲率
変化の場合と同様に変化するように、各マイクロミラー
24の傾斜角を電気的に制御することで、該凹面鏡体5
と同様に光軸c上で移動できるようになっている。
【0049】このような光学的結像手段23を用いて、
図1の実施例と同様に被写体の立体像を生成する場合に
は、例えば図1に示した処理制御ユニット3の焦点制御
信号生成部9により生成される三角波状の焦点制御信号
Sのレベルが増加していく際にマイクロミラーアレイ2
5の全体的な曲率が漸次大きくなっていくように、各マ
イクロミラー24の傾斜角を制御し、焦点制御信号Sの
レベルが減少していく際にマイクロミラーアレイ25の
全体的な曲率が漸次小さくなっていくように、各マイク
ロミラー24の傾斜角を制御し、それによって、焦点P
を光軸c上で往復動させればよい。
【0050】次に、図7に示す光学的結像手段26にあ
っては、撮像管4内の中間部に設けられたフレネルレン
ズ型液晶凸レンズ27を備え、その後方(撮像管4の後
部側)にCCDイメージセンサ2が配置されている。フ
レネルレンズ型液晶凸レンズ27は、平行光線Lが入射
された時、その液晶分子の配向方向によって定まる光軸
c上の点Pに焦点を結ぶ凸レンズとして機能する。そし
て、その焦点Pの位置を定める液晶分子の配向方向は電
気的に制御可能とされ、それにより、焦点Pの位置を光
軸c上で移動させることができるようになっている。
【0051】このような光学的結像手段23を用いて、
図1の実施例と同様に被写体の立体像を生成する場合に
は、例えば図1に示した処理制御ユニット3の焦点制御
信号生成部9により生成される三角波状の焦点制御信号
Sのレベルが増加していく際に焦点Pがフレネルレンズ
型液晶凸レンズ27に接近し、焦点制御信号Sのレベル
が増加していく際に焦点Pがフレネルレンズ型液晶凸レ
ンズ27から離反するように焦点制御信号Sのレベルに
応じてフレネルレンズ型液晶凸レンズ27の液晶分子の
配向方向を電気的に制御すればよい。
【0052】尚、以上説明した本発明の実施例及びその
変形例においては、光学的結像手段を構成する凹面鏡体
5や、マイクロミラーアレイ25、フレネルレンズ型液
晶凸レンズ27のそのものを動かすことなく、凹面鏡体
5やマイクロミラーアレイ25の曲率を電気的あるいは
流体圧により変化させることで、あるいは、フレネルレ
ンズ型液晶凸レンズ27の液晶分子の配向方向を電気的
に変化させることで、それらの焦点Pの位置を移動させ
るようにしたが、固定的な焦点を有する凸レンズや凹面
鏡を全体的に光軸方向に移動させることで焦点位置を移
動させるようにすることも可能である。但し、この場合
には、凸レンズや凹面鏡を移動させるための機械的な構
成が必要となって、装置構成が複雑なものとなり易く、
また、焦点位置の変更制御に際して応答遅れを生じ易
い。これに対して、前述の実施例及びその変形例のもの
にあっては、複雑な機械的構成を必要とせず、撮像装置
の小型化及び簡略化、あるいは応答性の点で有利であ
る。
【0053】
【発明の効果】上記の説明から明らかなように、本発明
によれば、撮像時に焦点制御手段により光学的結像手段
の焦点位置を変更制御しつつ、該光学的結像手段を介し
て被写体の光像を受けるCCDイメージセンサの各画素
毎に該画素において検出される光輝度が最大又は最小と
なる焦点位置から被写体の各部までの距離を距離検出手
段により求め、その求めた被写体の各部の距離に基づき
該被写体の立体像を生成するようにしたことによって、
単一の光学的結像手段を用いた小型な構成で容易に被写
体の立体像を得ることができる。
【0054】そして、光学的結像手段として凹面鏡体や
凹面鏡形状のマイクロミラーアレイを用いると共に、そ
の曲率を流体圧により、あるいは電気的に変化させるこ
とで、焦点位置を変更制御することによって、その焦点
位置の変更制御を小型且つ簡単な構成で、しかも応答性
よく行うことができ、それにより撮像装置の構成の小型
化や簡略化を図ることができると共に、被写体の立体像
の生成を的確に行うことができる。
【0055】あるいは、光学的結像手段として、フレネ
ルレンズ型液晶凸レンズを用いたときにも、その焦点位
置を簡単に電気的に変更制御することができるので、上
記の場合と同様に、撮像装置の構成の小型化や簡略化を
図ることができると共に、被写体の立体像の生成を的確
に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の立体像の撮像装置の一例のシステム構
成図。
【図2】図1の装置の作動を説明するための線図。
【図3】図1の装置の作動を説明するための線図。
【図4】図1の装置の作動を説明するための説明図。
【図5】本発明の立体像の撮像装置の第2の例に用いる
光学的結像手段の説明図。
【図6】本発明の立体像の撮像装置の第3の例に用いる
光学的結像手段の説明図。
【図7】本発明の立体像の撮像装置の第4の例に用いる
光学的結像手段の説明図。
【符号の説明】
1,16,23,26…光学的結像手段、2…CCDイ
メージセンサ、5…凹面鏡体、6…電極板、11…焦点
制御手段、14…距離検出手段、19…密封室、19
a,19b…流体室、25…マイクロミラーアレイ、2
7…フレネルレンズ型液晶凸レンズ、W…被写体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03B 13/36 35/08 // G03C 9/00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】焦点位置を可変とした光学的結像手段と、
    該光学的結像手段を介して被写体の光像を受けるCCD
    イメージセンサと、撮像時に前記光学的結像手段の焦点
    位置を変更制御する焦点制御手段と、該焦点制御手段に
    よる焦点位置の変更制御時に前記CCDイメージセンサ
    の各画素毎に該画素において検出される光輝度が最大又
    は最小となる前記光学的結像手段の焦点位置から、該焦
    点位置と前記被写体までの距離とのあらかじめ定められ
    た相関関係に基づき前記被写体の各部までの距離を求め
    る距離検出手段とを備え、該距離検出手段により前記C
    CDイメージセンサの各画素毎に求められた前記被写体
    の各部の距離に基づき該被写体の立体像を生成すること
    を特徴とする立体像の撮像装置。
  2. 【請求項2】前記光学的結像手段は、前記CCDイメー
    ジセンサに前記被写体の光像を結像する可撓性の凹面鏡
    体と、該凹面鏡体を密封して収容し、該凹面鏡体により
    その凹面側の流体室と凸面側の流体室とに画成された密
    封室とを備え、前記焦点制御手段は、前記凹面鏡体の凹
    面側の流体室と凸面側の流体室との圧力差を変化させる
    ことにより前記凹面鏡体の曲率を変化させてその焦点位
    置を変更制御することを特徴とする請求項1記載の立体
    像の撮像装置。
  3. 【請求項3】前記光学的結像手段は、前記CCDイメー
    ジセンサに前記被写体の光像を結像する可撓性の導体材
    料から成る凹面鏡体と、該凹面鏡体の凸面側に対向配置
    された電極板とを備え、前記焦点制御手段は、前記凹面
    鏡体と電極板との間に電位差を付与すると共にその電位
    差を変化させることにより、前記凹面鏡体の曲率を変化
    させてその焦点位置を変更制御することを特徴とする請
    求項1記載の立体像の撮像装置。
  4. 【請求項4】前記光学的結像手段は、前記CCDイメー
    ジセンサに前記被写体の光像を結像する複数のマイクロ
    ミラーを凹面鏡形状に配列してなるマイクロミラーアレ
    イにより構成されると共に、該マイクロミラーアレイの
    各マイクロミラーはその傾斜角を電気的に変更制御可能
    とされ、前記焦点制御手段は、該マイクロミラーアレイ
    の各マイクロミラーの傾斜角を電気的に変更制御するこ
    とにより、該マイクロミラーアレイの曲率を変化させて
    その焦点位置を変更制御することを特徴とする請求項1
    記載の立体像の撮像装置。
  5. 【請求項5】前記光学的結像手段は、前記CCDイメー
    ジセンサに前記被写体の光像を結像する電気的に焦点位
    置を変更制御可能なフレネルレンズ型液晶凸レンズによ
    り構成され、前記焦点制御手段は、該フレネルレンズ型
    液晶凸レンズの焦点位置を電気的に変更制御することを
    特徴とする請求項1記載の立体像の撮像装置。
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