JPH0813971B2 - 炭化水素の着き垢傾向を決定する方法 - Google Patents

炭化水素の着き垢傾向を決定する方法

Info

Publication number
JPH0813971B2
JPH0813971B2 JP17881587A JP17881587A JPH0813971B2 JP H0813971 B2 JPH0813971 B2 JP H0813971B2 JP 17881587 A JP17881587 A JP 17881587A JP 17881587 A JP17881587 A JP 17881587A JP H0813971 B2 JPH0813971 B2 JP H0813971B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ratio
asphaltene
petroleum fraction
petroleum
aromatic compound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP17881587A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6436687A (en
Inventor
ガジー・ベイシャ・ディッカキアン
Original Assignee
エクソン・ケミカル・パテンツ・インク
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by エクソン・ケミカル・パテンツ・インク filed Critical エクソン・ケミカル・パテンツ・インク
Publication of JPS6436687A publication Critical patent/JPS6436687A/ja
Publication of JPH0813971B2 publication Critical patent/JPH0813971B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は原油、残渣油などの石油留分が熱交換器のよ
うな加熱された金属表面を汚損する傾向を決定する方法
に関する。
関連技術 原油は精油装置の加熱面に対してそれぞれ異なった析
出特性および着き垢特性を持っている。石油精製所なら
びに石油化学プラントの熱交換器を汚損するこの邪魔な
物をそれぞれの原油に対して予測する問題はほとんど未
解決である。熱交換器の表面上の炭素の沈積物で構成さ
れる炭化水素流れの着き垢は流れを妨害し、熱伝達を減
少させる。これらの状態を招くと原油処理効率が著しく
減少する。
もし、原油中のどの部分が原因になるのかが予測でき
れば、この有害な沈積物の原因となる邪魔物を除去した
り、沈積物の生成を軽減させるために流動している流れ
に着き垢防止剤を添加するなどの方法で、この着き垢を
予防する処置がとれる。したがって、これらの着き垢を
生ずる物質を予測できることが最も望ましい。
炭化水素の流れの着き垢速度を決めるのに多くの方法
がある。考え方としては、加熱された表面から試験され
る流体に伝達される熱量の変化を測定しようとする点に
おいてどの方法もすべて類似している。
1つの方法では、加熱される管の金属温度を制御しな
がら熱交換器の出口における流体温度が測定できるよう
に設計された試験装置であって、一般にサーマルフォー
リングテスター(Thermal Fouling Tester)(TFT)と
呼ばれるものを使用する。この設計は、精製および石油
化学プラントの熱交換器の操業に酷似するよう考慮され
ており、また熱伝達の減少によって示される着き垢の重
要な影響を測定できるようになっている。この試験装置
を用い、精製プラントで数ケ月にわたって経験される着
き垢を再現できるように設計された促進試験を行って原
油の熱汚損評価ができる。促進試験はそれぞれの精製装
置における操業温度よりも高い操作温度で促進試験を行
ない、その結果、まずまずの時間内(通常3から4時
間)に着き垢の予想水準が作られる。熱伝達のデータは
加熱器の管をある一定の温度に保ち、液体の出口温度の
変化を測定することによって得られる。着き垢が進行す
るにつれて、すなわち、炭素の沈積物が加熱器の管表面
に蓄積するにつれて、液体の出口温度一定という運転の
時に液体出口の温度が低下する。時間による液体出口温
度の変化は、未処理物質と添加剤処理物質の比較評価の
ために必要な基礎的な熱的データを与える。時間対出口
液体温度変化速度は着き垢傾向の比較を示す。この試験
の期間は通常3時間またはそれ以上である。実験室にお
ける実際の例では、この装置を使って、1つの試料を処
理して結果を得るまでに約1延労働日数が必要である。
1つの試験装置で年間約200の試験を行えるのが一般的
である。しかし精製プラントの供給原料や流れは、たえ
ず変化しているため、精製プラント運転を十分に評価
し、制御するには多くの試験例えば1日に10から50また
は60の試験が必要である。
試験結果によれば、着き垢を生じる原油中では飽和部
分が全原油の75重量パーセントを超え、その芳香族部分
はこのような着き垢を生じる原油の25重量パーセント未
満である場合が多いのが一般的である。そしてこのこと
は各種の石油留分の着き垢に対する傾向を決めるための
少なくともある経験的尺度となる。
流体である原油は別々の、特殊性のある3成分に分け
ることができる。すなわち、炭化水素飽和留分;中性炭
化水素芳香族留分;および硫黄、酸素、および窒素を含
有する芳香族留分で構成される第3の留分(極性芳香族
留分)である。
液体クロマトグラフィーは原油、他の油、および石油
留分中の前述の留分を分離し、定量するのに用いられ
る。そしてこれらの留分はその特徴として精製装置を汚
損する傾向が異なっている。これらの留分を汚損しない
原油から同じようにして得られた留分と比較すると汚損
の原因となる物質が識別される。原油または他の石油流
体の着き垢特性は液体クロマトグラフィーのような公知
の方法によって石油流体の組成を定量することによって
測定できる。石油流体は既に定義した特殊な3留分に定
量的に分離される。すなわち炭化水素飽和留分、中性炭
化水素芳香族留分、および硫黄、酸素、および窒素を含
有する芳香族留分からなる第3の留分(極性芳香族留
分)である。炭化水素流体中に存在する中性芳香族化合
物と極性芳香族化合物の量は、試験すべき流体の着き垢
傾向を推測するのに貴重な情報を提供する。
石油留分の着き垢傾向を決定するのに、速く行なわ
れ、そして定量的な方法が可能になるということが本発
明の1つの利点である。今後、どのような石油流れの精
製処理においても生じる着き垢を予測する方法が可能に
なる。本発明の、このような、そしてまた別の利点や機
能は次の説明から明確になる。
発明の要約 簡単に述べると、本発明は、石油留分中の飽和化合物
(全飽和化合物)、極性芳香族化合物、中性芳香族化合
物、または全芳香族化合物(極性+中性)のアスファル
テンに対する比が、当該石油留分の処理設備内の露出加
熱面への着き垢傾向の正確な尺度となるという発見と関
係がある。好ましい実施例においては芳香族化合物が用
いられる。
芳香族化合物(中性、極性、または合計):アスファ
ルテンの場合、この比が大となれば着き垢傾向は減少す
る。例えば、このように定義された比が約20以上の値を
持つ石油の流れの着き垢傾向は極めて少ない。一般にこ
の比が0.1から19の時は着き垢傾向の強い物質であるこ
とを示す。
芳香族化合物:アスファルテンの比と着き垢傾向の関係
を求めるために、多くの石油系の油や残渣油を調べて、
それらの着き垢傾向とその各々に対する芳香族化合物:
アスファルテンの比を決定した。そしてそれらを便宜上
プロットすると曲線が得られた。今後、ある与えられた
比における着き垢傾向を決めるために実際に決定した点
の間で外挿されるものもいくらかある。その後の石油留
分に対しては決定されたこの比だけがあれば着き垢傾向
は曲線、チャートまたは類似のものから求められる。
本発明の1つの面は、石油留分中の極性芳香族化合
物、中性芳香族化合物、または全芳香族化合物の量を決
定すること;当該炭化水素中のアスファルテンの量を決
定すること;当該の極性芳香族化合物、中性芳香族化合
物、または全芳香族化合物の量のアスファルテンに対す
る比を計算すること;およびこの比を同じ比の石油留分
の既に決定された着き垢傾向と比較すること、で構成さ
れることを特徴とする石油留分の露出加熱金属表面に対
する着き垢傾向の決定方法である。
別の方法としては、飽和化工物のC7−アスファルテン
に対する比を計算し、この比を前と同様に、同じ比を持
つ石油留分の既に決められている着き垢傾向と比較す
る。C7−アスファルテンは飽和化合物に溶解し難いから
低い値は着き垢の程度が低いことを示す。すなわち、芳
香族化合物:C7−アスファルテンの比の意味と逆にな
る。
着き垢傾向または芳香族化合物が飽和化合物:アスフ
ァルテンの比を決定する個々の方法は、それに信頼性が
あり、再現性があるかぎり重要ではない。
本明細書で使用する「石油留分」の用語は原油、石油
残渣、炭化水素原油中の成分として通常見出されるヘテ
ロ原子化合物および上記の何れかを起源とする留分を包
含している。
本発明の詳細な説明 本発明の着き垢指数方法は各種の石油起源の炭化水素
例えば原油、原油蒸留留分、原油残渣、伝達油、および
潤滑油基油などによる着き垢(すなわち炭素沈積物を生
成する速度)を決定するのに用いられる。
着き垢と一般的に関連づけられる石油成分の濃度は、
信頼性と再現性があればどのような方法を用いて決定し
てもよい。
一般的に言えば、高速液体クロマトグラフィー(HPL
C)が本発明に基づいて、脱アスファルトされた原油ま
たは残渣の各留分を分離し、測定するのに用いられた。
HPLCはL.R.スナイダー(Snyder)ほかが「イントロダク
ション ツウ モダン リキッド クロマトグラフィ
ー」(“Introduction to Modern Liquid Chromatograp
hy")と題する本に十分に説明されている。
HPLCは脱アスファルトされた原油を、原油の組成決定
に必須の3部分にうまく分離する。この3部分とは、飽
和留分、中性芳香族留分、および極性芳香族留分であ
る。HPLC組成分析の再現性は非常に良好である。2つの
原油に対して行なった重複試験では非常に良好な一致が
見られた。
HPLC装置は、基本的な、低コストの単一ポンプシステ
ムから、完全に自動化された複数溶媒勾配装置まで多種
多用の設計のものが市販されている。
HPLCにより分離は、分離が最適条件で行なわれるよう
に選ばれた物質が充填されているカラムに溶媒/試料を
ポンプによって送り込むことによって行なわれる。混合
物中の各種の成分とカラム充填物質の相互作用の度合い
の差によって分離が行なわれる。相互作用が殆んどない
か全然ないならば成分(単数又は複数の)はカラム充填
物中に保持されるために溶出時間が永くなる。カラムか
ら各成分は僅かの時間差で溶出する。そこで各成分は検
出され、集められる。
基本的なHPLC装置は移動相貯槽、溶媒供給ポンプ、試
料注入器、およびクロマトグラフィーで構成されるが、
効率の良いHPLCの分離は正しいカラム、良いLC装置、適
正な操作および専門的なノウハウを総合することによっ
て達成される。
原油や重質の炭化水素のような石油系の油は2つの主
要部分から成っている。すなわち、高分子量のアスファ
ルテン(パラフィン系の溶媒に不溶解性の部分)および
低分子量のアスファルテンのない油である。このアスフ
ァルテンと油の留分は化学構造、コーキング特性、熱的
特性、平均分子量および分子量分布の点で著しく異なっ
ている。次のI表は、一般的な重質油、そのアスファル
テンおよび脱アスファルテン油の各種特性上の相違点を
示す。
重質油中に存在するアスファルテンは大きな分子量と
非常に広い分子量分布を持ち、分子量が10,000に達する
時がある。原油の一般的な分子量分布を1図に示す。着
き垢はアスファルテン(本明細書では、n−ヘプタン不
溶解物またはC7−アスファルテンであると定義する)
と、油中の他の成分との相溶性の問題である。したがっ
て、アスファルテンは芳香族化合物に可溶であるが、一
般に飽和された炭化水素には不溶性であるから、アスフ
ァルテンに対する芳香族化合物の量が飽和物の含有量に
関係なく相溶性を決定するということが発見されて、本
発明となったものである。そこで、原油、残渣油、其の
他の油のような種類は全体的に見て重要ではない。した
がって、上述の芳香族化合物:アスファルテンとその比
に対して対応できる着き垢を、実際の原油または残渣油
または合成組成物について決定できる。その結果とし
て、どのような性質の石油系油もその芳香族化合物/ア
スファルテンの比は予め作られたデータから直接決定で
きる。例えば、2図と3図は異なった品質分類に入る種
々の油から作成されたものであるが2つの曲線は殆んど
同じである。したがって、飽和化合物と芳香族化合物の
相対量が重要なのではなく芳香族化合物とアスファルテ
ンの相対量のみが重要であって、これが調和性、ひいて
は着き垢を制御し、決定する。
代表的な中性の芳香族化合物には、一例として、イン
ダン、ナフテノナフタレン、およびナフテノフェナント
レンが含まれる。代表的な極性芳香族化合物には、例え
ば、ベンゾチオフェン、インデノチオフェン、アセナフ
チレノオフェン、ベンゾフラン、インデノベンゾフラン
およびアセナフチレノフランが含まれる。
アスファルテンはn−ヘプタン、n−ヘキサン、シク
ロヘキサン、イソペンタン、石油エーテル、n−ヘプタ
ンおよび類似物などのパラフィン系の溶媒のようなアン
チソルベントで不溶化することによって決定される。パ
ラフィン系と極性のアスファルテンアンチソルベントが
使用でき、これらは広範囲の油/溶媒比で有効である。
これらのアンチソルベントは低分子量で、低粘度であ
り、かつ低い沸とう特性を持ち、不溶物(アスファルテ
ン)の分離と回収が容易に行なえるものでなければなら
ない。
パラフィン系のアンチソルベントはC10までの直鎖の
または分枝状アルカンであり通常C5からC10のものが好
ましい。例えば適当なアンチソルベントにはペンタン、
イソペンタン、ヘキサン、2−メチルヘキサン、n−ヘ
プタン、オクタン、ノナン、デカン、イソオクタンおよ
び類似物がある。
極性のアンチソルベントには広範囲の物質が含まれ
る。この場合の極性溶媒とは使用条件下では液体である
有機化合物である。「極性の」という用語は、酸素、硫
黄、酸化ハロゲンおよび窒素のような原子を指す。適当
な極性アンチソルベントの一部を列記すると、イソブタ
ノール、2−ペンタノール、イソアミルアルコールのよ
うなアルコール;アセトン、メチルエチルケトンのよう
なケトン;ジエチルエーテル、メチルプロピルエーテル
のようなエーテル;メチルホルメート、ブチルホルメー
ト、メチルアセテート、メチルプロピネートのようなエ
ステル;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチ
レングリコールジエチルエーテルのようなグリコールエ
ーテル;フラン、テトラヒドロフラン、フルフラール、
メチルピリジンのようなヘテロ原子化合物などがある。
官能器を含有する石油系の流れに対しては炭化水素と極
生物質の混合物が望ましいアンチソルベントである。ア
スファルテンを不溶化するのに、十分なアンチソルベン
トを使用する、一般にその比は試料対アンチソルベント
が約1:10から1:100(容積)である。本例においては、
n−ヘプタンを溶媒として用いて石油留分の脱アスファ
ルテンを行なった。油の試料全体を、室温において1:40
の比でn−ヘプタンに溶解させ、0.35ミクロンのフルオ
ロカーボン膜を通して濾過してアスファルテンを決定し
た。もし、希望するなら、アスファルテンのアンチソル
ベントによる抽出を、後えば30から100℃のようなより
高温で行なうことができる。アスファルテンを決定する
のに、アンチソルベントによる液体抽出以外に、例えば
粘土−シリカゲルクロマトグラフィーと光散乱のような
方法もまた使用できる。
例 原油と残渣油の着き垢特性を示すために、本明細書に
記載する例はすべて、サーマルフォーリングテスター
(Thermal Fouling Tester)として知られている実験室
試験装置を用いて行なってものである。
この試験機はASTM Vol.50D−3241に記載されているア
ルコア ジェット フューエル オキシデーション テ
スター(Alcor Jet Fuel Oxidation Tester)を改良し
たものである。この装置は加熱管の金属の温度を制御し
ながら、熱交換器の出口における流体温度を測定できる
ようになっている。この試験は加熱されている表面にポ
ンプで送られている流体の温度変化を測定する。出口温
度は、流体に伝達される熱量と直接に関係する。着き垢
が生じた時、沈積物が加熱されている表面に付着し、加
熱面を試験流体から遮断する。この遮断沈積物は流体へ
の熱伝達速度を減少させ、したがってその温度が減少す
る。流体温度の変化速度は着き垢が生じる速さの尺度と
なる。温度の測定値が記録される時間を3時間に設定し
た。
次の例は説明のための目的でのみ記載する。したがっ
て本明細書に述べる発明の制限するものと解してはなら
ない。
特記しない限り、本明細書で用いられる部および自分
率はすべて重量によるものであり、また油の全重量を基
準にする。
サーマルフォーリングテスターによる油の着き垢測定 この研究で用いたそれぞれ油の着き垢特性(△T)は
次の操作条件を用いて、サーマルフォーリングテスター
によって測定した。
−加熱器管の種類:ツーピース(Two Piece)c/s管 −金属温度(゜F):700 −油循環速度(cc/min):3.0 −予熱(゜F):70 −圧力(psig):500 −時間(時間):3.0 HPLCによる油の組成 分析のための分離において、ウォーターズ アソシエ
イツ(Waters Associates)、34メイプル ストリート
(Maple Street)、ミルフォード(Milford)、マサチ
ューセッツ(Mass.)01757、USA、から市販されている
エネルギーアナライシスカラム(ENERGY ANALYSIS COLU
MN)の3.9mm、30cm長さのものを用い、n−ヘプタンを
溶剤および移動相とした。試料を、試料:溶媒、1:40の
容積比でn−ヘプタン中に「溶解」させた。この溶液を
0.45ミクロンのフルオロカーボン膜の濾過器で濾過し、
不溶性の物質(アスファルテン)を除去した。
それから脱アスファルトされた「油」をエネルギーア
ナライシスカラムに注入した。最初のピークは飽和化合
物であって:ノルマル、イソおよびシクロの飽和化合物
であった。脂肪族の不飽和化合物はいずれもこの時に溶
出した。6縮合環までの中性芳香族化合物は次の部分と
して溶出した。この時点で、移動相を反対にしてカラム
に通した。この操作は時限イベントによって起動される
高圧バルブを用いて行なわれた。反対方向の流れととも
に、極性芳香族化合物が溶出した。この部分は、硫黄、
窒素、および酸素含有芳香族化合物を含有していた。計
測の合計時間は23分であった。
中性芳香族化合物、および極性芳香族はクロマトグラ
フィーの面積に、API重量から計算される応答係数を掛
けて決定した。「アスファルテン」の除去を濾過によっ
て定量的に行ない、飽和化合物を差から決定した。
分析は2重の検出装置を用いて行なった(254nmにお
けるUVと示唆屈析計を直列に用いた)。カラムは3.9mm
で30cm長さのエネルギーアナライシスカラムであった。
溶媒と移動相はn−ヘプタンであった。
流速を室温において2.0ミリリットル/毎分に保持し
ていた。計器はまた、カラムのバックフラッシュに使用
する高圧バルブを装備していた。このバルブはM−730
データモジュール上の時限イベントによって起動され
た。
アスファルテンの決定 試料を1:40の比でn−ヘプタンに溶解させた(0.5グ
ラムの試料は20ミリリットルのn−ヘプタンに溶解す
る)、そして室温において30分間超音波浴を用いて混合
した。この溶液を、風袋重量測定済みの0.35ミクロンの
フルオロカーボン膜濾過器で濾過した。この濾過器を乾
燥させた後、濾過器を再度秤量して、飽和化合物とアス
ファルテンの量を求めた。
これらの例において、「着き垢指数」は全芳香族:n−
ヘプタン不溶物である。
例1 異なる6種類の原油について着き垢特性(TFT、△T
゜F)を評価しかつ分析した(HPLCと不溶物)。
全芳香族化合物:C7−アスファルテン(n−ヘプタン)
の比とそれに関係づけられる着き垢をII表に示す。この
比は着き垢指数(FI)の見出しの下に記載されている。
FIが大である程非相溶の度合いが少なく、したがって着
き垢が少ない。
このデータは2図にグラフとしても示されている。
例2 異なる石油残渣について、突き垢特性(TFT△゜F)を
評価し、かつ分析した(HPLCと不溶物)。全芳香族化合
物:C7−アスファルテン(n−ヘプタン)およびそれと
関係のある各残渣の着き垢をIII表に示す。FIが大であ
る程、汚損が少である。III表の結果を3図に示す。
【図面の簡単な説明】
1図は代表的な原油に見出されるn−ヘプタン不溶物
(C7−アスファルテン)(Mn=1178)のゲル浸透クラマ
トグラフィー(GPC)による百分位数を示す棒グラフで
ある。 2図は数種の原油の評価の結果として、サーマルフォー
リングテスターによって決められた着き垢と、全芳香族
化合物:C7−アスファルテンの比との相関関係を示すグ
ラフである。 3図は数種の石油残渣の評価の結果として、サーマルフ
ォーリングテスターによって決められた着き垢と、全芳
香族化合物:C7−アスファルテンの比との相関関係を示
すグラフである。

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)石油留分中の飽和化合物、極性芳香
    族化合物、中性芳香族化合物又は全芳香族化合物の量を
    決定する工程、 (b)当該石油留分中のアスファルテンの量を決定する
    工程、 (c)当該飽和化合物、極性芳香族化合物、中性芳香族
    化合物又は全芳香族化合物の当該アスファルテンに対す
    る比を計算する工程及び (d)当該の比を、当該の石油留分と実質的に同じ比を
    持つ既往の石油留分の既に決定された着き垢傾向と比較
    する工程 から成ることを特徴とする、石油留分の露出加熱金属表
    面に対する着き垢傾向を決定する方法。
  2. 【請求項2】当該極性芳香族化合物、中性芳香族化合物
    又は全芳香族化合物の量を決定する方法が逆相高速液体
    クロマトグラフィー法から成る、特許請求の範囲第1項
    に記載の方法。
  3. 【請求項3】当該アスファルテンを決定する方法が当該
    石油留分を、当該アスファルテンを不溶化するに足る量
    のアンチソルベントと接触させ、そして当該アルファテ
    ンを回収することから成る、特許請求の範囲第1項に記
    載の方法。
  4. 【請求項4】当該石油留分が脱アスファルテンされ、極
    性芳香族化合物、中性芳香族化合物又は全芳香族化合物
    の量が、脱アスファルテンされた石油留分について決定
    される、特許請求の範囲第2項に記載の方法。
  5. 【請求項5】当該石油留分を当該アスファルテンを不溶
    化するに足る量のアンチソルベントと接触させ、そして
    当該アスファルテンを回収することによって当該石油留
    分を脱アスファルテンする、特許請求の範囲第4項に記
    載の方法。
  6. 【請求項6】当該アンチソルベントが低分子量のパラフ
    ィン系又は極性の溶媒から成る、特許請求の範囲第3項
    に記載の方法。
  7. 【請求項7】当該アンチソルベントがC3乃至C20のパラ
    フィンで構成される、特許請求の範囲第6項に記載の方
    法。
  8. 【請求項8】当該アンチソルベントがn−ヘプタンで構
    成される、特許請求の範囲第7項に記載の方法。
  9. 【請求項9】工程(c)の計算値が、極性芳香族化合物
    のC7−アスファルテンに対する比である、特許請求の範
    囲第1項に記載の方法。
  10. 【請求項10】工程(c)の計算値が、中性芳香族化合
    物のC7−アスファルテンに対する比である、特許請求の
    範囲1項に記載の方法。
  11. 【請求項11】工程(c)の計算値が、全芳香族化合物
    のC7−アスファルテンに対する比である、特許請求の範
    囲第1項に記載の方法。
  12. 【請求項12】工程(c)の計算値が、飽和化合物のC7
    −アスファルテンに対する比である、特許請求の範囲第
    1項に記載の方法。
  13. 【請求項13】工程(d)の既に決定された着き垢傾向
    が、 (e)既往の石油留分の複数について、飽和化合物、極
    性芳香族化合物、中性芳香族化合物又は全芳香族化合物
    の量を決定する工程、 (f)当該複数の既往の石油留分のおのおのの中のアス
    ファルテンの量を決定する工程、 (g)当該既往の石油留分のおのおのについて、飽和化
    合物、極性芳香族化合物、中性芳香族化合物又は全芳香
    族化合物の比を計算する工程、 (h)当該既往の石油留分のおのおのの着き垢傾向を決
    定する工程、 (i)当該既往の石油留分のおのおのについて、(g)
    の比を(h)を着き垢傾向と関係づける工程、 から成る工程によって決定される、特許請求の範囲第1
    項に記載の方法。
  14. 【請求項14】当該の関係付けが、当該既往の石油留分
    おのおのについて、(g)の比対着き垢傾向(h)の関
    係をプロットしたものである、特許請求の範囲第13項に
    記載の方法。
  15. 【請求項15】工程(d)の比較が当該のプロットに対
    してなされる、特許請求の範囲第14項に記載の方法。
  16. 【請求項16】(a)石油留分中の芳香族化合物の量を
    決定する工程、 (b)当該石油留分中のアスファルテンの量を決定する
    工程及び (c)当該芳香族化合物の当該アスファルテンに対する
    比を計算し、そしてその比が、当該石油留分の着き垢に
    関する表示を与え、かつその表示においてこの比の小さ
    い石油留分はその比の大きな石油留分より着き垢が生じ
    易いとされる工程 で構成されることを特徴とする、石油留分の露出加熱金
    属表面に対する着き垢傾向を決定する方法。
  17. 【請求項17】この比が全芳香族化合物及びアスファル
    テンの重量を基準とする特許請求の範囲第16項に記載の
    方法。
  18. 【請求項18】この比を着き垢指数を与える基準と比較
    する、特許請求の範囲第16項に記載の方法。
JP17881587A 1985-04-11 1987-07-17 炭化水素の着き垢傾向を決定する方法 Expired - Lifetime JPH0813971B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US72286585A 1985-04-11 1985-04-11

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6436687A JPS6436687A (en) 1989-02-07
JPH0813971B2 true JPH0813971B2 (ja) 1996-02-14

Family

ID=24903733

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17881587A Expired - Lifetime JPH0813971B2 (ja) 1985-04-11 1987-07-17 炭化水素の着き垢傾向を決定する方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0813971B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011126880A3 (en) * 2010-04-09 2012-04-05 Lummus Technology Inc. Deposit mitigation in gasoline fractionation, quench water system and product recovery section

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6210560B1 (en) * 1999-06-11 2001-04-03 Exxon Research And Engineering Company Mitigation of fouling by thermally cracked oils (LAW852)
US8062504B2 (en) * 2007-08-06 2011-11-22 Exxonmobil Research & Engineering Company Method for reducing oil fouling in heat transfer equipment

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011126880A3 (en) * 2010-04-09 2012-04-05 Lummus Technology Inc. Deposit mitigation in gasoline fractionation, quench water system and product recovery section

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6436687A (en) 1989-02-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0400989B1 (en) Method for spectroscopic analysis of hydrocarbons, method for chromatographic analysis of hydrocarbons and hydrocarbon refining operation using these methods
US4671103A (en) Method for determining crude oil fouling by high performance liquid chromatography
Suatoni et al. Rapid hydrocarbon group-type analysis by high performance liquid chromatography
US4762797A (en) Method for determining the fouling tendency of hydrocarbons
Fan et al. Evaluating crude oils by SARA analysis
US5076909A (en) Method for refining or upgrading hydrocarbons with analysis
US4853337A (en) Blending of hydrocarbon liquids
US20070298505A1 (en) Method of Screening Crude Oil for Low Molecular Weight Naphthenic Acids
US5132225A (en) Method for continual monitoring and treating a hydrocarbon oil stream
US4865746A (en) Chromatographic analysis of hydrocarbons
CA2171797C (en) Composition effective in removing asphaltenes
US4752587A (en) Chromatographic method for determining fouling tendency of liquid hydrocarbons
JPH05140570A (ja) 化学マーカーを用いる液体炭化水素の同定
Pearson et al. Automated high-performance liquid chromatography determination of hydrocarbon types in crude oil residues using a flame ionization detector
US4751187A (en) Chromatographic method for determining fouling tendency of liquid hydrocarbons
JPH0813971B2 (ja) 炭化水素の着き垢傾向を決定する方法
JP2004325453A (ja) 燃料添加物の検出及び定量のための分析法
Brunnock Separation and Distribution of Normal Paraffins from Petroleum Heavy Distillates by Molecular Sieve Adsorption and Gas Chromatography.
Singh et al. Storage stability of visbroken residual fuel oils: compositional studies
Davis et al. Inverse gas-liquid chromatographic studies of asphalt. Comparison with analyses by fractionation
Colin et al. Characterisation of heavy crude oils and petroleum residues-review of the results obtained by the ASVAHL analytical group
RU2777703C1 (ru) Способ подготовки проб нефтепромысловых химреагентов для определения хлорорганических соединений
JP3090930B2 (ja) 炭化水素のクロマトグラフ分析のための方法および装置、並びにこれを用いた炭化水素精製操作
Gandhi Characterization of crude oils and their blends: A study of blending effects on solids precipitation properties
Leelavanichkul Crude oil characterization and thermodynamic modeling of solids precipitation in crude oils