JPH08131728A - 浄水材と浄水器 - Google Patents

浄水材と浄水器

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JPH08131728A
JPH08131728A JP6279538A JP27953894A JPH08131728A JP H08131728 A JPH08131728 A JP H08131728A JP 6279538 A JP6279538 A JP 6279538A JP 27953894 A JP27953894 A JP 27953894A JP H08131728 A JPH08131728 A JP H08131728A
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JP
Japan
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water
water purification
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filter layer
purification material
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Application number
JP6279538A
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English (en)
Inventor
Shinichi Kunisaki
伸一 國▲崎▼
Yoshiyo Noda
佳代 野田
Mitsunobu Masuda
光信 益田
Jun Kawaguchi
純 川口
Takeshi Morimoto
健 森本
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Takuma Co Ltd
Suntory Ltd
Original Assignee
Takuma Co Ltd
Suntory Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 有機物及び遊離塩素を除去できるのみなら
ず、溶解性の金属イオンをも除去できる浄水技術を提供
する。 【構成】 塩型の陽イオン交換体からなる通水性の第1
濾層体43と活性炭からなる通水性の第2濾層体44と
を、第1濾層体43が第2濾層体44の通水上流側に配
置する状態で積層させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水道水や簡易水道水な
どを浄化する場合に使用される浄水材と、それを使用し
た浄水器、詳しくは、蛇口への接続連結部と、原水吐出
口と、浄水吐出口とを設け、接続連結部からの移入原水
を原水吐出口に導く原水状態と浄水吐出口に導く浄水状
態とに切替え操作自在な切替え弁を設け、その切替え弁
から浄水吐出口への流路に浄水材を配置してある浄水器
に関する。
【0002】
【従来の技術】水道水や簡易水道水などの原水に対する
浄化技術として従来では、〈1〉浄水材として活性炭層
を設けて、原水中の有機物及び遊離塩素を除去する技術
と、〈2〉浄水材として、活性炭層及び中空糸膜などの
濾材を活性炭層が上流に配置する状態で設けて、原水中
の有機物及び遊離塩素の除去に加えて、原水中の濁質物
質をも除去するようにした技術とが一般に知られてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の技
術のうち〈1〉の技術によるときは、原水中に含まれる
Pb(鉛)、Zn(亜鉛)、Fe(鉄)、Mn(マンガ
ン)、Al(アルミニウム)などの溶解性の金属イオン
の除去能が皆無に等しかった。
【0004】しかも、濾過能がないために濁質物質除去
も行えなかった。
【0005】その上、活性炭の有機物吸着能により、微
生物の繁殖を促進する有機物が活性炭表面に付着堆積
し、その有機物の付着量は、使用に伴い上昇する一方、
活性炭の遊離塩素除去能により、遊離塩素による殺菌能
が消失するから、活性炭層での微生物の繁殖が不可避で
あった。このことは、浄水が微生物を含むものになるこ
とを意味する。
【0006】他方、〈2〉の技術によるときも溶解性の
金属イオンは除去できなかった。
【0007】しかも、活性炭層の下流に配置する中空糸
膜の精密濾過作用により、微生物を捕捉して、浄水中に
微生物が含まれることは回避できるものの、使用に伴い
捕捉微生物が蓄積増加して、蓄積した微生物による中空
糸膜の目詰まりが起こり、浄水の濾過流量の急激な低下
を引き起こす事になる。更には、蓄積した微生物の代謝
産物や死骸等は容易に中空糸膜を通過し、浄水の異味異
臭の発生の大きな原因の一つとなっている。
【0008】本発明の第1の目的は、有機物及び遊離塩
素を除去できるのみならず、溶解性の金属イオンをも除
去できる浄水技術を提供する点にある。
【0009】本発明の第2の目的は、加えて濁質物質除
去をも行える浄水技術を提供する点にある。
【0010】本発明の第3の目的は、更には浄水の無菌
化を達成できる浄水技術を提供する点にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明第
1発明による浄水材の特徴は、塩型の陽イオン交換体か
らなる通水性の第1濾層体と活性炭からなる通水性の第
2濾層体とを、第1濾層体が第2濾層体の通水上流側に
配置する状態で積層させてある点にある。
【0012】請求項2記載の本発明第2発明による浄水
材の特徴は、上記第1発明において、第1濾層体とし
て、塩型の陽イオン交換繊維を通水性を有する状態に成
形したものを設けてある点にある。
【0013】請求項3記載の本発明第3発明による浄水
材の特徴は、上記第1や第2発明において、第2濾層体
として、繊維活性炭を通水性を有する状態に成形したも
のを設けてある点にある。
【0014】請求項4記載の本発明第4発明による浄水
材の特徴は、上記第1や第2、第3発明において、第1
濾層体を、第2濾層体とは圧力損失が異なるものに構成
してある点にある。
【0015】請求項5記載の本発明第5発明による浄水
材の特徴は、上記第1や、第2、第3、第4発明におい
て、第1濾層体及び第2濾層体中に、銀イオンを結合又
は担持した抗菌材を、第1濾層体及び第2濾層体に対し
て1.0〜8.0重量%の割合で均一分散させてある点
にある。
【0016】請求項6記載の本発明第6発明による浄水
器の特徴は、前記浄水材として、第1発明又は第2発
明、第3発明、第4発明の浄水材を設けてある点にあ
る。
【0017】請求項7記載の本発明第7発明による浄水
器の特徴は、前記浄水材として、第5発明の浄水材を設
けて、浄水に接する面を抗菌化してある点にある。
【0018】請求項8記載の本発明第8発明による浄水
器の特徴は、上記第6や第7発明において、本体と、そ
れに対して着脱自在な浄水カートリッジとを設け、本体
に、接続連結部と原水吐出口と切替え弁とを装備させ、
前記浄水カートリッジに、浄水吐出口と浄水材とを装備
させ、かつ、本体への装着に伴って前記切替え弁の浄水
材への原水出口に可逆的に接続する原水流入口を装備さ
せてある点にある。
【0019】請求項9記載の本発明第9発明による浄水
器の特徴は、上記第8発明において、浄水カートリッジ
を構成するに、軸芯方向に並置する浄水室と分散室とに
内部が仕切られたカートリッジ容器を設け、そのカート
リッジ容器の浄水室に、第1濾層体を外周側に配置させ
る筒状に形成した浄水材を、その浄水室を軸芯室部とそ
の外周に位置する環状室部とに仕切る状態に内装し、前
記軸芯室部を浄水吐出口に連通させ、前記分散室を原水
流入口に連通させ、前記浄水室と分散室とに仕切る仕切
り体に、環状室部と分散室とを連通させる連通孔の複数
を周方向に分散形成してある点にある。
【0020】
【作用】第1発明によれば、活性炭からなる第2濾層体
を設けてあるから、水道水や簡易水道水などの原水の通
水に伴いその原水に含まれる有機物及び遊離塩素を除去
できる。
【0021】しかも、R‐SO3 H、R‐COOHでは
なくて、R‐SO3 Naや(R‐SO3 2 Ca、R‐
COONa、(R‐COO)2 Caなどの塩型(R‐S
3XやR‐COOXで、XがCaやMg、Na、Kな
ど)の陽イオン交換体からなる第1濾層体を設けてある
から、水道水や簡易水道水など原水に含まれる溶解性の
金属イオン(Pb、Zn、Fe、Mn、Alなど)を選
択的イオン交換反応により、浄水使用の開始初期から水
のpHを変化させずに除去できる。
【0022】詳述すると、例えば、陽イオン交換体がH
型のもの(R‐SO3 H、R‐COOH)である場合に
は、水道水や簡易水道水などの原水中に塩化ナトリウム
や硫酸カルシウムなど金属イオンを含むものが存在する
と、その金属イオンはイオン交換反応により除去できる
ものの、その金属イオンの除去に伴い塩酸や硫酸が生成
されて水のpHが変化する。それに対して、第1発明に
よれば、金属イオンをイオン交換反応で除去しながら
も、酸の生成がないから、水のpHを変化させることが
なく、水質を安定させることができる。
【0023】第2発明によるときは、陽イオン交換体と
して陽イオン交換繊維を設けてあって、陽イオン交換繊
維は、イオン交換樹脂などの他のイオン交換体に比較し
て、イオン交換速度が20倍以上といったように極めて
大きく、しかも、金属イオン(特に重金属イオン)に対
する選択性がきわめて強く、かつ、貫流容量が大きいた
め、金属イオンの濃度が低レベルの場合であっても、ま
た、水道水や簡易水道水の浄水にマッチするために空間
速度を1000〜5000(/hr)と大きく取りなが
らも、その金属イオンを確実に捕捉除去できる。
【0024】第3発明によるときは、活性炭として、繊
維活性炭の成形物を設けてあって、その成形繊維活性炭
は、密度が0.2〜0.25(g/cc)であると、濾
過性能を有することが判明しているから、活性炭により
濁質物質を除去できる。
【0025】本発明者らは、通水方向に二つの濾層体を
積層配置した場合、その二つの濾層体の圧力損失、つま
り、通過抵抗を相違させると、二つの濾層体の通過抵抗
を同じにする場合に比較して、除濁能力を向上させ得る
ことを数々の研究及び実験から知見した。
【0026】従って、第4発明によるときは、第1濾層
体と第2濾層体との圧力損失を異なるものにしてあるか
ら、優れた除濁能力を発揮できる。これによって、溶解
性の金属イオンのみならず、微粒子状の金属の水酸化物
等も除去できる。
【0027】第5発明によるときは、ゼオライトなどの
イオン交換体に銀イオンを結合させたり、或いは、合成
無機不溶体に銀イオンを結合又は担持させたりしたもの
は、抗菌能を有することに着目して、そのような銀イオ
ンを結合又は担持した抗菌材を第1濾層体及び第2濾層
体中に均一分散させてあるから、第1濾層体及び第2濾
層体は、微生物を死滅させる抗菌能を有することにな
り、その結果、第1濾層体及び第2濾層体中を微生物が
存在しない無菌状態に維持することができる。
【0028】しかも、第1濾層体及び第2濾層体の抗菌
材の含有率を1.0〜8.0重量%に設定してあって、
その範囲であれば、後述実験例から明らかなように十分
な抗菌能を発揮できるから、抗菌材の使用量を可及的少
なくできる。
【0029】第6発明によるときは、上記第1発明や第
2発明、第3発明、第4発明の作用を備えた浄水器を得
ることができる。
【0030】第7発明によるときは、上記第5発明の作
用の説明から明らかなように、浄水材中での微生物の繁
殖を阻止できる一方、浄水に接する面を抗菌化すること
により、浄水が活性炭処理で遊離塩素を含まない水とな
っているにもかかわらず、使用の停止に伴って滞水した
浄水中での微生物の繁殖を阻止して、浄水を微生物が存
在しない無菌状態に維持できるから、浄水吐出口から吐
出させる浄水を無菌の水にできる。
【0031】第8発明によるときは、蛇口への接続連結
部、原水吐出口、切替え弁を備えた本体と、浄水材、浄
水吐出口を備えた浄水カートリッジとに分割構成してあ
るから、使用に伴う浄水材の性能低下や劣化があって浄
水材を交換する場合、浄水カートリッジ毎交換すれば良
く、その交換を容易に行うことができる一方、浄水器の
全体を交換する場合に比較して、ローコストで済む。
【0032】しかも、遊離塩素が除去された浄水が付着
する浄水吐出口をも浄水カートリッジに装備させて、そ
の浄水カートリッジの交換により、浄水吐出口をも同時
に交換させるから、より衛生的である。
【0033】第9発明によるときは、浄水材を筒状と
し、その筒状の浄水材に外周から原水を供給して内周に
通過させるようにしてあるから、十分な濾過面積を確保
しながらも、全体を小型に構成できる。
【0034】しかも、浄水材に外周から原水を供給する
に、分散室を設けて、浄水材の外周に原水を均一分散供
給するようにしてあるから、浄水材の全体に原水を均一
供給して、浄水材全体を浄水に均等使用でき、これによ
って、浄水材の局所部のみが著しく早期に性能低下、劣
化を引き起こすことを防止でき、浄水材の全体を浄水に
効率良く使用できる。
【0035】
【発明の効果】従って、請求項1記載の本発明第1発明
によるときは、有機物及び遊離塩素の除去だけでなく、
PbやZn、Fe、Mn、Alなどの溶解性の金属イオ
ンの除去も行える浄水材を提供できるようになった。
【0036】請求項2記載の本発明第2発明によるとき
は、より一層、金属イオンの除去性能に優れた、つま
り、水道水や簡易水道水を浄化対象とする場合のように
空間速度SVが大きくても、また、金属イオンが微量で
あっても、それを確実に除去できる浄水材を提供できる
ようになった。
【0037】請求項3記載の本発明第3発明によるとき
は、優れた濁質物質除去性能を発揮できる浄水材を提供
できるようになった。
【0038】請求項4記載の本発明第4発明によるとき
は、より一層、濁質物質除去性能に優れた浄水材を提供
できるようになった。
【0039】請求項5記載の本発明第5発明によるとき
は、微生物の存在しない無菌浄水を得ることができる浄
水材を提供できるようになった。
【0040】請求項6記載の本発明第6発明によるとき
は、原水中の有機物及び遊離塩素はもちろん、溶解性の
金属イオンをも除去できる浄水器や、それに加えてより
一層濁質物質をも除去できる浄水器を提供できるように
なった。
【0041】請求項7記載の本発明第7発明によるとき
は、更には無菌浄水を供給できる浄水器を提供できるよ
うになった。
【0042】請求項8記載の本発明第8発明によるとき
は、使用に伴って必要となる浄水材の交換といったメン
テナンスを容易に行え、しかも、ローコストで実施でき
る浄水器を提供できるようになった。
【0043】請求項9記載の本発明第9発明によるとき
は、十分な浄水性能を有しながらも、小型に構成でき、
しかも、浄水材を効率良く浄水に使用してランニングコ
ストを低減できる浄水器を提供できるようになった。
【0044】
【実施例】浄水器は、図1〜4に示すように、蛇口直結
型のものであって、蛇口Aに接続連結される本体1とそ
れに対して着脱自在な浄水カートリッジ2とからなる。
詳述すると、蛇口Aへの接続連結部3と、下方を向く原
水吐出口4と、同様に下方を向く浄水吐出口5と、切替
え弁6と、浄水材7とを設けて構成されている。
【0045】前記切替え弁6は、図5にも示すように、
接続連結部3からの移入原水を原水吐出口4に導く原水
状態と、浄水吐出口5に導く浄水状態とに切替え操作自
在な回転式のものであって、横向き軸芯X1の周りに沿
った周壁を有する容器状の弁箱8と、その弁箱8に横向
き軸芯X1の周りに回転自在に内装させた弁体と、その
弁体を回転操作するための操作レバー10と、弁体を異
なる三つの回転位置、つまり、原水ストレート位置P1
と原水シャワー位置P2と浄水位置P3とで保持するス
プリングボール利用のデテントDを設けて構成されてい
る。
【0046】前記弁箱8の周壁の上部には、原水入口1
1が形成され、周壁の下部には、原水ストレート用出口
12と原水シャワー用出口13とが横向き軸芯X1に沿
った方向に並置形成され、弁箱8の底の横向き軸芯X1
の位置には浄水用原水出口14が形成されている。
【0047】かつ、前記弁箱8の周壁には、蛇口Aへの
連結用の押さえナット15を螺合装着させる連結用筒部
が原水入口11と同芯状に一体形成されているととも
に、原水吐出口形成部材17を装着させる吐出用筒部が
原水ストレート用出口12と同芯状に一体形成されてい
る。
【0048】前記押さえナット15と連結用筒部とから
前記接続連結部3が構成されている。19はパッキン、
20はストレーナである。
【0049】前記原水吐出口形成部材17は、原水スト
レート用出口12の軸芯が通る位置に、前記原水ストレ
ート用出口12からの水をそのまま直下に吐出させるス
トレート用吐出口21が形成され、その周囲に、前記原
水シャワー用出口13からの水を下方に吐出させる複数
のシャワー用吐出口22が分散形成されたものである。
つまり、これら両者から原水吐出口4が形成されてい
る。23は、原水シャワー用出口13からの水を周方向
に分散させる分散板であり、24はストレーナである。
【0050】前記弁体は、原水ストレート位置P1に回
転位置することで前記原水入口11に原水ストレート用
出口12のみを連通接続させ、原水シャワー位置P2に
回転位置することで前記原水入口11に原水シャワー用
出口13のみを連通接続させ、浄水位置P3に回転位置
することで原水入口11に浄水用原水出口14のみを連
通接続させるものである。具体的には、原水ストレート
位置P1への回転に伴いストレート用ポートを原水スト
レート用出口12に可逆的に合致させて開放することで
原水ストレート用出口12を原水入口11に連通接続さ
せるとともに、原水シャワー位置P2への回転に伴いシ
ャワー用ポートを原水シャワー用出口13に可逆的に合
致させて開放することで原水シャワー用出口13を原水
入口11に連通接続させる回転弁体27を設け、この回
転弁体27と一体回転する状態で横向き軸芯X1に沿う
方向にスライド自在でそのスライドにより前記浄水用原
水出口14を開閉するスライド弁体28を設け、そのス
ライド弁体28に閉塞方向への移動力を付与するスプリ
ング29を設け、スライド弁体28の浄水位置P3への
回転に伴いそのスライド弁体28を移動力に抗して開放
位置にスライドさせるカム30を設けて構成されてい
る。31は弁体を弁箱8に対して抜け止め固定する押さ
え板である。
【0051】そして、図6にも示すように、弁箱8に一
対のカバー35を、弁箱8を横向き軸芯X1に直交する
前後方向から挟み付ける状態に取り付け、切替え弁6の
浄水材7への原水出口36を一端に形成する原水出口パ
イプ37を、他端で前記浄水用原水出口14に連通接続
する状態で、かつ、一端の原水出口36が横向き軸芯X
1の一端側に向かって開口する状態で弁箱8に取り付け
ることで、前記本体1が構成されている。
【0052】前記カバー35は、横向き軸芯X1の一端
側に、浄水カートリッジ2を装着するための円筒状の装
着部38を形成するものであり、装着部38の軸芯X2
(以下装着軸芯と称する)は横向き軸芯X1と平行でそ
の横向き軸芯X1よりも上方に位置している。
【0053】前記カバー35の取付手段について説明す
ると、カバー35の一端側同士を連結する上下一対のネ
ジ39を設け、カバー35の他端部に、前記押さえ板3
1に形成の突起40に係合して他端部同士の離隔を阻止
する孔41を形成して、カバー35で弁箱8を前後方向
から挟み付けるように構成されている。
【0054】回転弁体27と弁箱8との間には、原水ス
トレート用出口12及び原水シャワー用出口13周囲の
隙間を閉塞するパッキンが装着されている。
【0055】前記浄水材7は、前記切替え弁6から浄水
吐出口5への流路に配置されて、切替え弁6からの原水
を浄化処理するものであって、円筒状のものである。詳
述すると、図8に示すように、厚さ方向で外側から内側
に向かって水を透過させることにより浄水するものであ
って、外側の第1濾層体43と内側の第2濾層体44と
の二つを積層配置し、第1濾層体43の外側に外側補助
濾層体45を積層配置し、第2濾層体44の内側に内側
補助濾層体46を積層配置した構造のものである。
【0056】前記第1濾層体43は、R‐SO3 XやR
‐COOX(Xは、Ca、Mg、Na、Kなど)の塩型
の陽イオン交換体の一例である陽イオン交換繊維をバイ
ンダー繊維を介して通水性を有するマット状に成形した
ものであって、陽イオン交換繊維によるイオン交換作用
により、鉛(Pb)、亜鉛(Zn)、鉄(Fe)、マン
ガン(Mn)、アルミニウム(Al)など、通水中に含
まれる金属イオンを除去するものである。
【0057】前記第2濾層体44は、繊維活性炭をバイ
ンダーを介して通水性を有するマット状(不織布状)に
成型したものであって、繊維活性炭の吸着及び触媒作用
により通水中の有機物及び遊離塩素を除去するものであ
る。
【0058】要するに、バインダー繊維及びバインダー
は、陽イオン交換繊維及び繊維活性炭が共にそれらの特
性上、不織布形状に単独で成形できるものではないため
に、加えるものであって、使用するバインダー繊維及び
バインダーの種類や特性、性状、使用量(混入量)など
は、成形方法などの成形条件に応じて適宜選択する。
【0059】そして、第1濾層体43と第2濾層体44
との圧力損失(通過抵抗)に差があれば除濁能力が向上
するといった本発明者らの知見に基づいて、第1濾層体
43を第2濾層体44との圧力損失を相違させている。
【0060】従って、浄水材7は、除濁能力を向上する
ように構成されている。
【0061】因みに、第1濾層体43及び第2濾層体4
4の具体的な仕様例を表1に示す。
【0062】
【表1】
【0063】かつ、第1濾層体43及び第2濾層体44
は抗菌化されている。第1濾層体43を抗菌化する手段
は、第1濾層体43中に抗菌材を、第1濾層体43に対
して1.0〜8.0重量%の割合で均一分散させる手段
であり、第2濾層体44を抗菌化する手段も、同様に、
第2濾層体44中に抗菌材を、第2濾層体44に対して
1.0〜8.0重量%の割合で均一分散させる手段であ
る。抗菌材の均一分散手段としては、陽イオン交換繊
維、繊維活性炭に抗菌材を混合した状態でそれらを成形
する手段を挙げることができる。
【0064】前記抗菌材は、銀イオンを結合又は担持し
たものであって、銀イオンが保有する抗菌能により微生
物を死滅させるものである。
【0065】そして、銀イオンを結合した抗菌材として
は、イオン交換樹脂や合成ゼオライトなどのイオン交換
体の交換基に銀イオンをイオン交換反応により結合させ
たものや、キレート化合物の結合基に銀イオンを結合さ
せたものを挙げることができる。
【0066】また、銀イオンを担持した抗菌材として
は、不溶性無機体に銀イオンを担持させたものを挙げる
ことができる。
【0067】この実施例では、抗菌材として、合成ゼオ
ライトの交換基に銀イオンを結合させたものを用いてい
る。
【0068】前記外側補助濾層体45は、濁質物質の除
去の他に、第1濾層体43の外周面の崩れを防止する役
目も果たすものであり、内側補助濾層体46は、濁質物
質の除去の他に、第2濾層体44の内周面の崩れを防止
する役目及び第2濾層体構成物質の流出を防止する役目
も果たすものであり、これらは不織布や紙などから構成
されている。かつ、前記第1濾層体43や第2濾層体4
4と同様に、原料に抗菌材を混入して成形することで抗
菌化されている。
【0069】そして、図1〜4に示すように、浄水材7
には補強フレームが嵌め込み固定されている。つまり、
浄水材7と補強フレームとから浄水材ユニットが形成さ
れている。
【0070】補強フレームは、浄水材7の内方への変形
を阻止するように浄水材7の内部に嵌め込んだ筒状部4
8と、浄水材7の端面に当接して支持するようにその筒
状部48の軸芯方向の一端に一体連接したフランジ部4
9とからなり、筒状部48には、複数の通水孔50が分
散形成されている。かつ、筒状部48は軸芯方向の他端
を浄水材7よりも突出させる長さに形成されている。
【0071】前記浄水カートリッジ2は、図7にも示す
ように、本体1の装着部38に、装着軸芯X2の一端側
からの差し込みで可逆的に装着されるカートリッジ容器
51を設け、このカートリッジ容器51に、前記浄水材
7、浄水吐出口5及び、本体1への装着に伴って前記切
替え弁6の原水出口36に可逆的に接続する原水流入口
52を組み付けて構成されている。
【0072】詳述すると、前記カートリッジ容器51
は、容器状本体53と、その容器状本体53の開口を閉
塞するように容器状本体53の開口形成端部に嵌め込み
固定した蓋体54と、容器状本体53の内部を容器状本
体53の軸芯X3(以下容器軸芯と称する)に沿う方向
で浄水室R1と分散室R2とに仕切る仕切り体55とか
らなる。浄水室R1は、容器状本体53の底部と仕切り
体55との間に形成され、分散室R2は、仕切り体55
と蓋体54との間に形成されている。
【0073】そして、このカートリッジ容器51の浄水
室R1に、浄水室R1を軸芯室部r1とその外周に位置
する環状室部r2とに仕切る状態で、かつ、補強フレー
ムの突出端部が仕切り体55を容器軸芯X3の位置で貫
通する状態で前記の浄水材ユニットが内装されている。
【0074】前記浄水吐出口5は、エルボ状の浄水吐出
パイプ56の一端から形成されており、浄水吐出パイプ
56の他端を蓋体54の容器軸芯X3の位置に形成の孔
を通して補強フレームにおける筒状部48に差し込み接
続することで、軸芯室部r1に連通接続されている。
【0075】前記原水流入口52は、原水流入パイプ5
7の一端から形成されており、蓋体54に形成の孔を通
して分散室R2に連通接続する状態に原水流入パイプ5
7の他端を蓋体54に固着することで、分散室R2に連
通接続されている。
【0076】前記容器状本体53の底部には、前記浄水
材7の第2濾層体44の端面に食い込んで浄水材7の端
面と底部との隙間を通して環状室部r2と軸芯室部r1
とが連通することを阻止するとともに、浄水材ユニット
におけるフランジ部49に当接して浄水材ユニット、つ
まり、浄水材7をカートリッジ容器51に対して同芯状
に配置するように位置規制する環状の位置決め止水突起
58が一体形成されている。
【0077】前記蓋体54には、容器軸芯X3を装着軸
芯X2に合致させた状態での装着部38への差し込みに
伴いその装着部38に嵌まり込んで装着部38に対して
カートリッジ容器51を同芯配置状態に位置決めする段
部59と、装着部38に形成の一対の当たり部に当たっ
て装着部38に対する装着軸芯X2周りの姿勢を浄水吐
出口5が下を向く姿勢に規制する規制突起60とが形成
されている。つまり、浄水カートリッジ2は、容器軸芯
X3を装着軸芯X2と合致させ、かつ、浄水吐出口5を
下に向けて開口させる設定横向き姿勢で本体1に接続す
るようになっている。かつ、この蓋体54には、浄水材
ユニットにおける筒状部48の突出端部に差し込み接続
して浄水材ユニットをカートリッジ容器51に対して同
芯状に配置するように位置規制する規制筒部61が形成
されている。
【0078】前記仕切り体55は、浄水材7を容器状本
体53の底部に押しつけてカートリッジ容器51に対し
て容器軸芯X3に沿う方向で位置決めする押さえ具を兼
用するものであって、この仕切り体55には、環状室部
r2と分散室R2とを連通させる連通孔62(切り欠
き)の複数が周方向に分散形成され、押さえ面となる側
の面には、浄水材7の第2濾層体44の端面に食い込ん
で浄水材7の端面と仕切り体55との隙間を通して環状
室部r2と軸芯室部r1とが連通することを阻止する環
状の止水突起63が一体形成されている。
【0079】そして、浄水カートリッジ2が設定横向き
姿勢にある状態で本体1の原水出口36に対応する箇所
に前記原水流入口52を本体1側に向けて配置すること
により、浄水カートリッジ2の本体1への装着に伴い原
水流入口52が原水出口36に差し込み接続するように
構成されている。
【0080】なお、浄水吐出パイプ56のうち、本体1
への装着状態において本体1側の原水出口パイプ37に
対応位置する部分は、その原水出口パイプ37との干渉
をさけるために偏平状に形成されており、装着部38に
は、浄水吐出パイプ56との干渉を避けるための切り欠
き64が形成されている。
【0081】また、筒状部48と浄水吐出パイプ56と
の差し込み接続部、筒状部48と規制筒部61との差し
込み接続部、原水出口パイプ37と原水流入パイプ57
との差し込み接続部には、それぞれオーリングが設置さ
れており、68は、浄水吐出パイプ56に形成の突起部
69を嵌め込ませて浄水吐出パイプ56のカートリッジ
容器51に対する容器軸芯X3周りでの姿勢を下向き姿
勢に規制するように蓋体54に形成した凹部である。
【0082】従って、この浄水カートリッジ2によれ
ば、原水流入パイプ57から分散室R2に流入した原水
は、連通孔62を通して環状室部r2に分散流入し、そ
の環状室部r2に流入した原水は、浄水材7を厚さ方向
で透過して浄化されるとともに、軸芯室部r1に集水さ
れ、浄水吐出パイプ56を介して浄水吐出口5から吐出
されることになる。
【0083】上記浄水カートリッジ2を本体1、つまり
は、装着部38に差し込み装着状態に固定する手段は、
図6、図7、図9、図10に示すように、カバー35に
プッシュ式の操作具70を前後方向設定範囲内でスライ
ド自在な状態で保持させ、その操作具70にスライド範
囲の一端側(操作部76をカバー35から突出させる
側)への移動力を付与するスプリング71を設け、蓋体
54に突起部72を形成し、操作具70に、それのスラ
イド範囲一端側への移動に伴い前記突起部72に形成の
凹部73に可逆的に係合して浄水カートリッジ2を本体
1に対して抜け止めする係止部74を形成し、係止部7
4に、浄水カートリッジ2の本体1への差し込みに伴っ
て突起部72に当接することにより操作具70をスプリ
ング71による付与移動力に抗してスライド範囲の他端
側(つまり、係合解除側)に移動させるカム面75を形
成して構成されている。すなわち、図10の(イ)
(ロ)に示すように、浄水カートリッジ2の本体1への
差し込みに伴って係止部74を凹部73に自動係合させ
ることにより、浄水カートリッジ2を本体1に抜け止め
固定し、操作具70の操作部76を押すことにより係止
部74の凹部73への係合を解除して浄水カートリッジ
2の本体1からの離脱を許容するように構成されてい
る。
【0084】なお、装着部38のうち一対の当たり部
は、装着部38に一体形成した前記上側のネジ39のね
じ込み部77と前記スプリング71の受け座78とから
構成されている。つまり、ねじ込み部77及び受け座7
8が、規制突起60に対する当たり部を兼用構成して、
構造の簡素化が図られている。
【0085】また、弁箱8、回転弁体27、スライド弁
体28、原水吐出口形成部材17、分散板23、押さえ
板31、カバー35、原水出口パイプ37、補強フレー
ム、容器状本体53、蓋体54、仕切り体55、浄水吐
出パイプ56、原水流入パイプ57、操作具70のそれ
ぞれは、合成樹脂の一体成型品である。
【0086】かつ、浄水に接する面(接水面)を抗菌化
して、浄水が滞水している状態での微生物の繁殖を阻止
するように構成されている。
【0087】接水面を抗菌化する手段は、接水面を形成
する補強フレーム及び浄水吐出パイプ56を抗菌材混入
の合成樹脂から成型する手段であって、抗菌材として
は、前述したものを用いることができ、樹脂に対する抗
菌材の混入割合は0.1〜6重量%である。
【0088】上記の構成によれば、規制突起60の当た
り部への当たりのみならず、原水流入口52の原水出口
36への差し込み接続及び、切り欠き64を挿通する浄
水吐出パイプ56の装着部38への当たりによっても、
浄水カートリッジ2の装着部38に対する装着軸芯X2
周り姿勢が規制されるようになっており、段部59の装
着部38への嵌まり込み、原水流入口52の原水出口3
6への差し込み接続、係止部74の凹部73への係合に
より、浄水カートリッジ2が本体1に支持されるように
なっている。
【0089】〔実験例〕次に本発明者らが浄水材7に対
して行った実験及びその結果を示す。各実験に供した浄
水材7は、表1に示した仕様のものである。
【0090】《実験1》 〈実験の目的〉第1濾層体43による溶解性金属イオン
(Pb、Al)の除去性能を確認する。 〈実験の方法〉逆浸透膜装置で処理した脱塩水に硝酸鉛
(Pb(NO3 2 )、塩化アルミニウム(AlC
3 )を溶解させ、pHを6.5以下にし、そののち、
0.1μmのメンブレンフィルターにより濾過処理し
て、鉛イオンが300ppb、アルミニウムイオンが7
0ppbの実験用の原水を調製した。その原水を浄水材
7に空間速度SV=7000(/hr)で供給し、積算
濾過流量が各設定値になる毎に濾過水(浄水)をサンプ
リングし、濾過水中の鉛イオン及びアルミニウムイオン
の量を測定し、除去率(%)(浄水中の除去されたイオ
ン量/原水中のイオン量×100)を求めた。 〈実験結果〉図11に示す。
【0091】《実験2》 〈実験の目的〉第1濾層体43による溶解性金属イオン
(Fe)の除去性能を確認する。 〈実験の方法〉逆浸透膜装置で処理した脱塩水に塩化鉄
(FeCl3 )を溶解させ、pHを6.5程度にして、
原水を調製した。その原水を浄水材7に空間速度SV=
7000(/hr)で供給し、積算濾過流量が各設定値
になる毎に濾過水をサンプリングして濾過水中の鉄イオ
ンの量を測定し、除去率(%)(浄水中の除去されたイ
オン量/原水中のイオン量×100)を求め、積算濾過
流量と除去率との関係を調べた。なお、pH6.5程度
の中性領域では水酸化物と溶解性の鉄イオンとに塩化鉄
を分離できないため、水酸化物と鉄イオンとの混合状態
で浄水材に通水し濾過させた。 〈実験結果〉図12に示す。この図12から明らかなよ
うに、積算濾過流量にかかわらずFeイオンの除去率が
低下しないことが判る。
【0092】《実験3》 〈実験の目的〉第1濾層体43と第2濾層体44との圧
力損失差による濁質物質除去性能の向上が行われるこ
と、つまり、第1濾層体43と第2濾層体44とに圧力
損失差を付与した場合の濁質物質除去性能を確認する。 〈実験の方法〉市水道水をメンブレンフィルターにより
濾過処理し、JIS K0101、水道法に準拠して、
その濾過水にカオリン粉末を2ppmとなるように添加
混合し、実験用の濁度2°の原水を調製した。濾過圧力
を1.0Kg/cm2 に設定して浄水材7にて濾過さ
せ、積算濾過流量(リットル)が各設定値になる毎に浄
水をサンプリングして濁度を調べるとともに、瞬間流量
(l/分)を調べ、濁質物質除去率と積算濾過流量との
関係及び、瞬間流量の挙動と積算濾過流量との関係とを
調べた。 〈実験結果〉瞬間流量と積算濾過流量との関係を図13
に示し、濁質物質除去率と積算濾過数量との関係を図1
4に示す。
【0093】《実験4》 〈実験の目的〉仕切り体55を介する分散供給による遊
離塩素除去面での効果を確認する。 〈実験の方法〉上記実施例に示したように仕切り体55
を介して原水を浄水材7にその周方向の全周から均一に
分散供給する場合と、浄水材7に対して周方向の一か所
から集中供給する非分散供給の場合とでの浄水中の遊離
塩素の除去率の濾過に伴う変化を調べた。 〈実験結果〉図15に示す。この図15から明らかなよ
うに、原水を分散供給する方が、分散供給しない場合よ
りも、繊維活性炭単位量当たりの遊離塩素除去率が向上
していることが判る。
【0094】《実験5》 〈実験の目的〉抗菌材の含有量が異なる各浄水材7に市
水道水を供給し、1800リットル通水した後に浄水材
7への原水供給を停止した場合の滞水に対する抗菌能を
確認する。 〈実験の方法〉抗菌材の含有量が異なる各浄水材7に市
水道水を供給し、積算濾過流量が1800リットルにな
った後に20℃±5℃で24時間放置し、滞水中の菌数
(個/ml)を計測した。菌数の計測は、サンプリング
水を標準寒天培地を用いて36℃48時間培養後、培地
に集落を形成した生菌数を計測した。 〈実験結果〉表2に示す。
【0095】
【表2】
【0096】〔別実施例〕上記実施例では、第1濾層体
43を形成する陽イオン交換体として、陽イオン交換繊
維を示したが、粒状や微粒子状の陽イオン交換樹脂など
の他の陽イオン交換体であっても良い。
【0097】上記実施例では、第2濾層体44を形成す
る活性炭として、繊維活性炭を示したが、第1濾層体4
3が十分な濾過性能(除濁能力)を持つ場合や、除濁能
力として高性能が要求されない場合などには、粒状活性
炭を充填して第2濾層体44を形成しても良い。
【0098】上記実施例では、第1濾層体43及び第2
濾層体44を円筒状として積層させたが、浄水材7は、
第1濾層体43及び第2濾層体44を板状やブロック状
にして積層配置したものであっても良い。
【0099】上記実施例では蛇口直結型の浄水器を示し
たが、浄水器は、浄水カートリッジ2を据え置き型とし
た浄水器であっても良い。
【0100】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】原水ストレート吐出状態を示す縦断正面図
【図2】原水シャワー吐出状態を示す縦断正面図
【図3】浄水吐出状態を示す縦断正面図
【図4】浄水吐出状態を示す横断平面図
【図5】本体の縦断側面図
【図6】本体の分解斜視図
【図7】浄水カートリッジの分解斜視図
【図8】浄水材の縦断面図
【図9】本体の縦断側面図
【図10】要部の横断平面図
【図11】積算濾過流量と金属イオン(Al、Pb)の
除去率との関係を示すグラフ
【図12】積算濾過流量と金属イオン(Fe)の除去率
との関係を示すグラフ
【図13】積算濾過流量と瞬間流量との関係を示すグラ
【図14】積算濾過流量と濁質物質除去率との関係を示
すグラフ
【図15】積算濾過流量と遊離塩素の除去率との関係を
示すグラフ
【符号の説明】
43 第1濾層体 44 第2濾層体 A 蛇口 3 接続連結部 4 原水吐出口 5 浄水吐出口 6 切替え弁 7 浄水材 1 本体 2 浄水カートリッジ 36 原水出口 52 原水流入口 R1 浄水室 R2 分散室 51 カートリッジ容器 r1 軸芯室部 r2 環状室部 55 仕切り体 62 連通孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C02F 1/50 531 T 540 F 550 B 560 B D (72)発明者 益田 光信 大阪府大阪市北区堂島浜1丁目3番23号 株式会社タクマ内 (72)発明者 川口 純 大阪府大阪市北区堂島浜1丁目3番23号 株式会社タクマ内 (72)発明者 森本 健 大阪府大阪市北区堂島浜1丁目3番23号 株式会社タクマ内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩型の陽イオン交換体からなる通水性の
    第1濾層体(43)と活性炭からなる通水性の第2濾層
    体(44)とを、第1濾層体(43)が第2濾層体(4
    4)の通水上流側に配置する状態で積層させてある浄水
    材。
  2. 【請求項2】 第1濾層体(43)として、塩型の陽イ
    オン交換繊維を通水性を有する状態に成形したものを設
    けてある請求項1記載の浄水材。
  3. 【請求項3】 第2濾層体(44)として、繊維活性炭
    を通水性を有する状態に成形したものを設けてある請求
    項1又は2記載の浄水材。
  4. 【請求項4】 第1濾層体(43)を、第2濾層体(4
    4)とは圧力損失が異なるものに構成してある請求項
    1、2又は3記載の浄水材。
  5. 【請求項5】 第1濾層体(43)及び第2濾層体(4
    4)中に、銀イオンを結合又は担持した抗菌材を、第1
    濾層体(43)及び第2濾層体(44)に対して1.0
    〜8.0重量%の割合で均一分散させてある請求項1、
    2、3又は4記載の浄水材。
  6. 【請求項6】 蛇口(A)への接続連結部(3)と、原
    水吐出口(4)と、浄水吐出口(5)とを設け、接続連
    結部(3)からの移入原水を原水吐出口(4)に導く原
    水状態と浄水吐出口(5)に導く浄水状態とに切替え操
    作自在な切替え弁(6)を設け、その切替え弁(6)か
    ら浄水吐出口(5)への流路に浄水材(7)を配置して
    ある浄水器であって、前記浄水材(7)として、請求項
    1、2、3又は4記載の浄水材を設けてある浄水器。
  7. 【請求項7】 蛇口(A)への接続連結部(3)と、原
    水吐出口(4)と、浄水吐出口(5)とを設け、接続連
    結部(3)からの移入原水を原水吐出口(4)に導く原
    水状態と浄水吐出口(5)に導く浄水状態とに切替え操
    作自在な切替え弁(6)を設け、その切替え弁(6)か
    ら浄水吐出口(5)への流路に浄水材(7)を配置して
    ある浄水器であって、前記浄水材(7)として、請求項
    5記載の浄水材を設け、浄水に接する面を抗菌化してあ
    る浄水器。
  8. 【請求項8】 本体(1)と、それに対して着脱自在な
    浄水カートリッジ(2)とを設け、本体(1)に、接続
    連結部(3)と原水吐出口(4)と切替え弁(6)とを
    装備させ、前記浄水カートリッジ(2)に、浄水吐出口
    (5)と浄水材(7)とを装備させ、かつ、本体(1)
    への装着に伴って前記切替え弁(6)の浄水材(7)へ
    の原水出口(36)に可逆的に接続する原水流入口(5
    2)を装備させてある請求項6又は7記載の浄水器。
  9. 【請求項9】 浄水カートリッジ(2)を構成するに、
    軸芯方向に並置する浄水室(R1)と分散室(R2)と
    に内部が仕切られたカートリッジ容器(51)を設け、
    そのカートリッジ容器(51)の浄水室(R1)に、第
    1濾層体(43)を外周側に配置させる筒状に形成した
    浄水材(7)を、その浄水室(R1)を軸芯室部(r
    1)とその外周に位置する環状室部(r2)とに仕切る
    状態に内装し、前記軸芯室部(r1)を浄水吐出口
    (5)に連通させ、前記分散室(R2)を原水流入口
    (52)に連通させ、前記浄水室(R1)と分散室(R
    2)とに仕切る仕切り体(55)に、環状室部(r2)
    と分散室(R2)とを連通させる連通孔(62)の複数
    を周方向に分散形成してある請求項8記載の浄水器。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007090180A (ja) * 2005-09-27 2007-04-12 Matsushita Electric Works Ltd 水処理装置
WO2011090261A3 (ko) * 2010-01-19 2011-09-29 엘지전자 주식회사 복합필터 및 복합필터를 포함하는 정수기

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JP2007090180A (ja) * 2005-09-27 2007-04-12 Matsushita Electric Works Ltd 水処理装置
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