JPH08117538A - 粗粒化フィルター - Google Patents

粗粒化フィルター

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JPH08117538A
JPH08117538A JP28284194A JP28284194A JPH08117538A JP H08117538 A JPH08117538 A JP H08117538A JP 28284194 A JP28284194 A JP 28284194A JP 28284194 A JP28284194 A JP 28284194A JP H08117538 A JPH08117538 A JP H08117538A
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coarse
mist
microporous hollow
hollow fibers
gas
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Chihi Go
馳飛 呉
Ichiro Igarashi
一郎 五十嵐
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Sumitomo Riko Co Ltd
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Sumitomo Riko Co Ltd
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  • Filtering Of Dispersed Particles In Gases (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来から使用されている簡単な分離除去装置
を用いて気体中に含まれるミスト、特に粒径が1μm以
下の微細なミストを効率良く分離除去するため、気体中
のミストを捕集して分離しやすい粒径に粗粒化でき、圧
力損失が小さく且つ目詰まりが少ない粗粒化フィルター
を提供する。 【構成】 長さ方向にほぼ平行に且つ互いに間隔をおい
て配列した複数の、微多中空で且つ内表面2から外表面
3まで連通した空隙部4を有する微多孔質中空繊維1か
らなり、通過する気体中のミストを捕集して粗粒化し、
粗粒ミストないし液滴として気体中に再飛散させる粗粒
化フィルター。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ミストの分離除去装置
に取り付けて使用され、気体中に浮遊するミストを捕集
し、分離除去しやすい粗粒にして気体中に再飛散させる
粗粒化フィルターに関する。
【0002】
【従来の技術】各種工業プロセスで発生する液滴やミス
ト、内燃機関のブローバイガスや空気駆動装置の圧縮空
気中のオイルミスト等の気体中に浮遊する液滴ないしミ
ストの中でも、粒径が約20μm以上の液滴は、自然沈
降を利用して捕集する重力分離装置、又は気体の流路に
挿入した邪魔板等の障害物に衝突させて捕集する慣性分
離装置によって、ほぼ完全に分離除去することが可能で
ある。
【0003】しかし、粒径が10〜20μm以下のミス
トと呼ばれる微小な液滴は、重力分離装置や慣性分離装
置によって分離することが困難である。特に、自動車エ
ンジン等の内燃機関におけるブローバイガスに含まれる
オイルミストについては、粒径が1μm程度又はそれ以
下と極めて微細であるため、重力や慣性力を利用した除
去装置では分離除去できなかった。
【0004】かかるミストの分離には、粒子や繊維を充
填した濾材によって捕集する濾過分離装置、あるいは気
体とミストの間に相対的運動を起こさせて分離する装
置、代表的には遠心力を利用した分離装置(サイクロ
ン)が使用されていた。ところが、濾過分離装置では、
気体の流路に濾布や繊維充填層等の炉材を配置するの
で、分離効率は高くなるものの、圧力損失が大きくなり
又目詰まりも起こりやすい。一方、サイクロン分離装置
では、逆に圧力損失は小さく且つ目詰まりも起こり難い
が、大きな遠心力か十分長い滞留時間を与えないと約1
μm以下の微細なミストの分離ができない欠点があっ
た。
【0005】又、荷電粒子は電場内においてその極性と
反対極性の電極の方向に移動する性質があるが、この静
電気力を利用してミストを分離する電気分離装置も知ら
れている。しかし、この装置は微細なミストの分離が可
能であるが、ミストが帯電していなければ利用すること
ができないという大きな欠点があるため、通常のオイル
ミストは電荷を有しないので、この電気分離装置より分
離することはできなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、気体中の
微小な液滴やミストを分離する従来のミスト分離装置で
は、分離効率を高めると圧力損失や目詰まりが生じやす
く、逆に圧力損失及び目詰まりを低減させると分離効率
が低下するという状況にあり、比較的簡単な装置で、圧
力損失及び目詰まりがなく、高い分離効率でミストを分
離除去することは困難な現状であった。
【0007】本発明は、かかる従来の事情に鑑み、従来
から使用されている簡単な分離除去装置を用いて気体中
に含まれるミスト、特に粒径が1μm以下の微細なミス
トを効率良く分離除去するため、気体中のミストを捕集
して分離しやすい粒径に粗粒化することができ、圧力損
失が小さく且つ目詰まりが少ない粗粒化フィルターを提
供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明が提案する粗粒化フィルターは、長さ方向に
ほぼ平行に且つ互いに間隔をおいて配列した複数の、中
空で且つ内表面から外表面まで連通した微小孔を有する
微多孔質中空繊維からなり、通過する気体中のミストを
捕集して粗粒化し、粗粒ミストないし液滴として気体中
に再飛散させるものである。
【0009】ここで、微多孔質中空繊維とは、化学繊維
からなる中空糸を延伸法等によって加工し、中空糸膜周
壁部に比較的太いロッド群とそれに連なったミクロフィ
ブリル群を形成し、ロッド群とミクロフィブリル群の間
に形成された微細な空隙部を多数有する構造の繊維を言
う。
【0010】尚、本発明の粗粒化フィルターは、従来か
ら液滴や通常のミストの分離除去に用いられている装
置、例えば、自然沈降を利用した重力分離装置、慣性力
を利用した邪魔板等を備えるインパクタやルーバーのよ
うな慣性分離装置、遠心力を利用したサイクロン分離装
置等の、入口パイプに装着して使用される。
【0011】
【作用】本発明の粗粒化フィルターは、従来の重力分離
装置や慣性分離装置あるいは遠心力分離装置等では分離
できなかった微細なミストを、気体から微多孔質中空繊
維の上に捕集し、捕集した2又はそれ以上のミストを合
体又は合一させた後、粗粒ミストないし液滴として気体
中に再飛散させる。従って、粗粒化フィルターから再飛
散されたミストは、従来の分離装置で分離可能な大きさ
の粒径に粗粒化されているので、下流の分離除去装置に
より簡単に効率良く分離除去することが可能である。
【0012】即ち、本発明における粗粒化フィルター
は、複数の微多孔質中空繊維が長さ方向に平行し互いに
間隔をおいてすだれ状に配列しており、気体中に含まれ
るミストはこの微多孔質中空繊維の近くを流れる時に微
多孔質中空繊維、特にそのミクロフィブリル群に付着し
て捕集され、捕集された複数のミストは同一の又は隣接
するミクロフィブリル群の上で合体又は合一されること
により次第に粗粒化する。粗粒化フィルター上で粗粒化
したミストは、その自重と気体の流れる圧力により粗粒
化フィルターから自然に離れ、粗粒ミストないし液滴と
なって気体中に再飛散する。
【0013】この粗粒化フィルターの下流に、従来から
使用されている通常のミストの分離装置を配置しておく
ことにより、再飛散した粗粒ミストないし液滴を容易に
捕集して分離除去することができる。例えば、従来は通
常の分離装置では捕集不可能な粒径が1μm以下の微細
なミストであっても、本発明の粗粒化フィルターにより
粒径が1μmを越える粗粒ミストに、好ましくは粒径が
約10μm以上の液滴とすることにより、通常の分離装
置を用いて気体中のミストを高い効率で分離除去するこ
とが可能となる。
【0014】一般に、気体中のミスト等の捕集に関して
は、単繊維や糸等の単一の捕集体の捕集効率ηは、捕集
体の太さをdf、この太さの捕集体に捕集され得るミス
トの流入幅をdeとすると: η=de/df=f(Stk) で表される。
【0015】 ただし、Stk=Ccρpp 20/ρμdcc…カニンガムの補正係数 ρp…粒子密度 dp…粒子直径 U0…ガス速度 ρ…空気密度 μ…ガス粘性係数 dc…捕集体の代表長さ
【0016】従って、単繊維等の捕集体が集合したフィ
ルター全体の捕集効率Eは、フィルターにおける捕集体
の充填率をαとすると: E=αη で表される。
【0017】これらの式から、粗粒化フィルターの捕集
効率Eを高めるためには、捕集体の太さdfを小さくす
ること、充填率αを大きくすること、又はdeが大きく
なるように気体の通過速度を大きくすることが、有効で
あることが分かる。しかし、充填率αを大きくすると、
圧力損失が増大し、又目詰まりが発生しやすくなるの
で、圧力損失を少なく且つ目詰まりを起こすことなく、
高い捕集効率が達成できるように、捕集体の太さ及び充
填率を考慮してその配列と配置を選択する必要がある。
【0018】しかしながら、特に1μm以下の微小ミス
トを完全に捕集するためには、細い単繊維等の捕集体を
高速で流れる気体の流路に配置しなければならないの
で、気体の流速が速いほど圧力損失が大きくなり、細い
単繊維等を用いて充填率を高めるほど目詰まりが起こり
やすくなる。又、単繊維等の捕集体の層の繊維投影面積
と気体通過面積との比率が一定の場合、捕集体の直径を
細くすると捕集体の間隔が小さくなるため、目詰まりが
起こりやすくなる。
【0019】そこで本発明の粗粒化フィルターにおいて
は、フィルターを構成する単繊維等の捕集体の材質とし
て、図1に模式的に示すように、中空で且つその内表面
2から外表面3まで連通した微小な空隙部4を多数有す
る微多孔質中空繊維1を用いる。かかる微多孔質中空繊
維1はその周壁部が、図2に示すごとく、繊維の長さ方
向に対しほぼ直角に走るラメラ結晶のロッド群5と、ロ
ッド群5の間に連なったミクロフィブリル群6によって
構成され、ロッド群5とミクロフィブリル群6の間に微
小な空隙部4が形成されている。
【0020】これら微多孔質中空繊維の具体例として
は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン
6、ポリエチレンテレフタテート、ポリテトラクロロエ
チレン、ポリビニリデンクロライド、ポリ−4−メチル
ペンテン−1のいずれか1つからなる微多孔質中空繊維
がある。
【0021】かかる微多孔質中空繊維で構成された粗粒
化フィルターでは、図1に示すように、気体は個々の微
多孔質中空繊維1に当たっても繊維1自体が連通した多
数の空隙部4を有する微多孔質で且つ中空であるから、
気体は非常に小さな抵抗を受けるにみで繊維1内を通過
でき、従って圧力損失を極めて小さく抑えることができ
る。一方、ミストは、気体がこのように微多孔質中空繊
維1内を通過するため、慣性の力により繊維周壁部のミ
クロフィブリル群6に捕集されやすくなる。この効果を
得るためには、特に微多孔質中空繊維1の空隙率が60
〜70%であることが好ましい。
【0022】本発明の粗粒化フィルターにおける微多孔
質中空繊維の直径は特に規定しないが、一般的には0.
2〜1.5mm程度が使用に好適であり、特に内燃機関
におけるブローバイガス中の1〜2mm以下の微細なオ
イルミストを効率良く分離除去するためには、そのミク
ロフィブリル群自身の各直径が1μm以下であることが
望ましい。
【0023】又、粗粒化フィルター全体における微多孔
質中空繊維の充填率は5%以下とする。この充填率が5
%を越えると、圧力損失が増大し、微多孔質中空繊維相
互の間隔が狭くなるのでダストの堆積や粘稠ミストの付
着等による目詰まりが発生しやすくなるからである。
【0024】次に、粗粒化フィルターを構成する複数の
微多孔質中空繊維の配列ないし配置について説明する。
基本的には、微多孔質中空繊維を一平面上で長さ方向に
平行に且つ互いに間隔をおいて、すだれ状に配列する。
このように多数の微多孔質中空繊維をすだれ状に配列し
たすだれ状繊維層では、微多孔質中空繊維の間隔を極端
に狭くしない限り、圧力損失や目詰まりは発生しにくい
が、反面ミストの捕集効率が低い。
【0025】そこで、このすだれ状繊維層で高い捕集効
率を得るためには、気体の流れ方向に対してほぼ直角方
向に複数のすだれ状繊維層を配置することが好ましい。
この場合、各すだれ状繊維層の配置関係は特に限定され
ず、例えば各すだれ状繊維層の平面を互いに平行にし又
は互いに傾け、あるいは各すだれ状繊維層の微多孔質中
空繊維の長さ方向を互いに平行にし又は互いに傾けるこ
とができる。
【0026】又、いずれの場合においても、互いに隣接
する各すだれ状繊維層の微多孔質中空繊維が、気体の流
れ方向に対してできるだけ互いに重ならないように配列
し、又は配置することが好ましい。更に、複数のすだれ
状繊維層は、夫々同一種類の繊維でも、異なる種類の繊
維からなっていても良い。
【0027】上記のごとく複数層のすだれ状繊維層を配
置する場合、各すだれ状繊維層の微多孔質中空繊維の太
さを、気体の流れ方向の上流及び下流のすだれ状繊維層
が中間部のすだれ状繊維層より太くなるように傾斜させ
ることが好ましい。このように配置することにより、粒
径の大きなミストは上流の太い微多孔質中空繊維のすだ
れ状繊維層で及び粒径の小さなミストは中間部の細い微
多孔質中空繊維のすだれ状繊維層でそれぞれ捕集されや
すく、しかも捕集されたミストは粗粒化と再飛散を繰り
返しながら中間部から下流の各すだれ状繊維層の間で次
第に粒径が大きく成長し、望ましい大きさの粗粒ミスト
ないし液滴となる。
【0028】又、一平面上ですだれ状に配列した複数の
微多孔質中空繊維は、夫々微多孔質中空繊維をその両端
で固定するのが通常であるが、図3に示すように各微多
孔質中空繊維1をほぼ直角方向に配列した単繊維又は繊
維糸からなる糸状支持材7により固定し、この糸状支持
材7をフィルターの枠体8に固定することによって、微
多孔質中空繊維1の両端を解放しても良い。
【0029】この図3の構造によれば、微多孔質中空繊
維1が気体の流れに伴って曲がったり又は糸状支持材7
を軸として回転し、気体中に含まれる異物を排除しやす
いので、目詰まり及びそれに伴う圧力損失を避けるのに
有効である。図3のすだれ状繊維層は、上記のごとく複
数層配置することができ、しかも各繊維層ごとに微多孔
質中空繊維1の太さや間隔を変えたり、繊維の種類を変
えることができることは言うまでもない。
【0030】更に、上記すだれ状繊維層が微多孔質中空
繊維から構成されることによって、前記のごとく個々の
微多孔質中空繊維の捕集率が高く、微多孔質中空繊維の
直径も大きくできるため、微多孔質中空繊維相互の間隔
を大きく、且つすだれ状繊維層の層数も少なく設定する
ことができる。
【0031】その結果、次のような効果を期待すること
ができる。即ち、フィルター全体での捕集効率が高く、
捕集したミストの保持力も大きくなるので、再飛散する
液滴が大きくなって分離が容易になる。微多孔質中空の
ため圧力損失が小さく、しかも気体の通過速度が遅くて
も高い捕集効率が得られるので、更に圧力損失を小さく
することが可能である。又、微多孔質中空繊維を太くし
て相互の距離を広くとることもできるので、目詰まりが
起こりにくい。加えて、微多孔質中空のため吸水率も高
く、微小孔内に吸収された水は融点が低下するので、結
露水の氷結による目詰まりも避けることができる。
【0032】
【実施例】実施例1 オイルミストの分離除去に従来から使用されてる分離装
置として、図4に示すサイクロン分離装置10を用意
し、その気体流入用の入口パイプ11に本発明の粗粒化
フィルター13を挿着することにより、オイルミストの
捕集効率と圧力損失を測定した。
【0033】図4に示すサイクロン分離装置10は、円
筒状上部と逆円錐状下部からなる本体10aの高さが7
0mm及び本体10aの円筒状上部の直径が45mmで
あり、本体10aの接線方向に設けた入口パイプ11及
び本体10aの上部に垂直方向に設けた出口パイプ12
の内径が共に15mmであって、出口パイプ12は本体
10aの内部に長さ16mmだけ突き出すことにより液
膜トラップを構成している。
【0034】使用した粗粒化フィルター13は、図1及
び図2に示すような、延伸法により作られたポリエチレ
ンの微多孔質中空繊維からなり、その微多孔質中空繊維
の外径は257μm、繊維周壁部の肉厚は27μm、及
び周壁部の空隙率は65%である。この複数の微多孔質
中空繊維1を、図3に示すごとく、一平面上で長さ方向
に平行に配列し、各微多孔質中空繊維1に対して直角方
向に配列した同じ微多孔質中空繊維からなる2本の糸状
支持材7で固定し、且つ両端を解放した。このすだれ状
繊維層を一平面上に配置して直径15mmの枠体8に固
定したものを、気体の流れ方向に対して直角に10層配
置して粗粒化フィルター13とした。
【0035】上記の粗粒化フィルター13を挿着したサ
イクロン分離装置10を用いて、オイルミスト発生装置
で発生させた平均粒径1.45μm、1.00μm及び
0.74μmのオイルミストを含む各気体(相対湿度7
2%)を45リットル/分の流量で流し、サイクロン分
離装置10での捕集効率並びに圧力損失を測定した結果
を表1に示した。尚、参考のために、粗粒化フィルター
13を挿着していない同じサイクロン分離装置10にお
ける捕集効率及び圧力損失も測定し、表1に併せて示し
た。
【0036】
【表1】
【0037】上記の結果から、従来オイルミストの分離
に有効とされているサイクロン分離装置であっても、本
発明の粗粒化フィルターが無い場合には、オイルミスト
の平均粒径が1μmより小さくなると捕集効率が急激に
低下することが分かる。これに対して、本発明の粗粒化
フィルターを備えたサイクロン分離装置を使用すること
によって、平均粒径が1μm以下の微細なオイルミスト
も高い捕集効率で分離除去できることが分かる。又、こ
の実験において、粗粒化フィルターに目詰まりは全く発
生しなかった。
【0038】
【発明の効果】本発明の粗粒化フィルターによれば、内
燃機関におけるブローバイガス中のオイルミストのよう
な気体中に含まれるミスト、特に粒径が1μm以下の微
細なミストを捕集し、粗粒化して再び気体中に飛散させ
ることができるので、従来のミスト分離装置の入口側に
取り付けるだけで、従来は分離が困難であった微細なミ
ストでも簡単に分離除去することが可能である。
【0039】しかも、本発明の粗粒化フィルターは小型
化且つ軽量化が可能であり、圧力損失が小さく且つ目詰
まりも少ないので、従来のミスト分離装置の入口側に簡
単に挿着して、小さな圧力損失でありながらミストを高
い効率で分離する、コンパクトで低価格なミスト除去装
置の提供を可能にするものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の粗粒化フィルターを構成する微多孔質
中空繊維を気体が通過する様子を模式的に示した概略の
断面図である。
【図2】本発明の粗粒化フィルターを構成する微多孔質
中空繊維の周壁部を拡大して示す概略の側面図である。
【図3】本発明の粗粒化フィルターの一具体例を示す概
略の正面図である。
【図4】本発明の粗粒化フィルターを備えたサイクロン
分離装置を示す概略の断面図である。
【符号の説明】
1 微多孔質中空繊維 2 内表面 3 外表面 4 空隙部 5 ロッド群 6 ミクロフィブリル群 7 糸状支持材 8 枠体 10 サイクロン分離装置 11 入口パイプ 12 出口パイプ 13 粗粒化フィルター

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長さ方向にほぼ平行に且つ互いに間隔を
    おいて配列した複数の、中空で且つ内表面から外表面ま
    で連通した微小孔を有する微多孔質中空繊維からなり、
    通過する気体中のミストを捕集して粗粒化し、粗粒ミス
    トないし液滴として気体中に再飛散させる粗粒化フィル
    ター。
  2. 【請求項2】 複数の微多孔質中空繊維が一平面上で長
    さ方向に平行に且つ互いに間隔をおいてすだれ状に配列
    され、該すだれ状繊維層が気体の流れ方向に対してほぼ
    直角に少なくとも1層配置されていることを特徴とす
    る、請求項1に記載の粗粒化フィルター。
  3. 【請求項3】 一平面上ですだれ状に配列した複数の微
    多孔質中空繊維が、夫々その両端で固定されているか、
    又は各微多孔質中空繊維に対してほぼ直角方向に配列し
    た微多孔質中空繊維からなる糸状支持材により固定され
    ていることを特徴とする、請求項2に記載の粗粒化フィ
    ルター。
  4. 【請求項4】 前記微多孔質中空繊維は、その長さ方向
    に対しほぼ直角に走るロッド群と、ロッド群の間に連な
    るミクロフィブリル群によって構成されていることを特
    徴とする、請求項1に記載の粗粒化フィルター。
  5. 【請求項5】 前記微多孔質中空繊維が、ポリエチレ
    ン、ポリプロピレン、ナイロン6、ポリエチレンテレフ
    タテート、ポリテトラクロロエチレン、ポリビニリデン
    クロライド、ポリ−4−メチルペンテン−1のいずれか
    1つからなることを特徴とする、請求項1又は4に記載
    の粗粒化フィルター。
JP28284194A 1994-10-21 1994-10-21 粗粒化フィルター Pending JPH08117538A (ja)

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