JPH08110896A - フィードフォワード型ニューラルネットワーク - Google Patents

フィードフォワード型ニューラルネットワーク

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JPH08110896A
JPH08110896A JP6271751A JP27175194A JPH08110896A JP H08110896 A JPH08110896 A JP H08110896A JP 6271751 A JP6271751 A JP 6271751A JP 27175194 A JP27175194 A JP 27175194A JP H08110896 A JPH08110896 A JP H08110896A
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JP
Japan
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value
output
unit
input
units
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JP6271751A
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English (en)
Inventor
Shinichi Tamura
震一 田村
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】入出力関係を任意の精度で実現するための最適
化 【構成】 全ての入力ユニットとゲートユニットとに結
合した演算ユニットB1〜BN/L-1 と全ての入力ユニッ
トに結合した制御ユニットC1,1 〜CL,2 を有する。制
御ユニットはM次元空間を座標原点を通るM−1次元の
超平面でL個の部分空間に分割することで、N個の入力
ベクトルデータをL個の群に群別する時、入力ベクトル
データが超平面に対して一方の側に存在する時、値0又
はaを、他方の側に存在する時、値a又は0を、それぞ
れ、出力し、各超平面に対応して、それぞれ、一対ずつ
設けられている。各ゲートユニットは入力ベクトルデー
タのL個の各群と対応し、そのゲートユニットに対応す
る部分空間を隔離している超平面に対応した制御ユニッ
トのうちゲートユニットに対応した群の入力ベクトルデ
ータが入力された時、出力値が0となる制御ユットと結
合している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フィードフォワード型
ニューラルネットワークの最適構造に関し、特に与えら
れた入出力データ組の対応関係を正確に実現し、且つ、
構成ユニットを減少させるための構造に関する。
【0002】
【従来技術】フィードフォワード型ニューラルネットワ
ークを具体的用途に応用する際に、従来行われている手
順を以下に記す。
【0003】(1)三層(入力層、隠れ層、出力層)ま
たは、四層(入力層、二つの隠れ層、出力層)のフィー
ドフォワードニューラルネットワークの構造や隠れユニ
ット数を研究者の直観から適当に決める。 (2)こうして決定したニューラルネットワークのパラ
メータ(結合係数とバイアス値)を何らかの学習アルゴ
リズムを使って、問題から与えられた有限個の入出力関
係を実現するように調節する。
【0004】無限個の隠れユニットをニューラルネット
ワークが持てば、三層または四層のフィードフォワード
ニューラルネットワークが任意の連続写像を実現できる
ことが証明されており、応用に際してはもっぱら三層ま
たは四層のフィードフォワードニューラルネットワーク
が使われている。上記の手順から判るように従来手法に
は以下の問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】研究者の直観によって
決定されたニューラルネットワークが、与えられた入出
力関係を実現できるのか、出来ないのか判らない。実現
できないとした場合、それではどのくらいの誤差で実現
できるのかも判らない。
【0006】非線形要素を持つニューラルネットワーク
の学習アルゴリズムは、非線形最適化のアルゴリズムと
なるため、学習によって得られたパラメータが最適なパ
ラメータである保証が全くない。もっと良いパラメータ
が存在する可能性がある。また、一般に応用に使われる
ニューラルネットワークは少なくとも数十以上のパラメ
ータを持っており、学習に時間がかかる。
【0007】本発明は上記の課題を解決するために成さ
れたものであり、その目的は、与えられた入出力関係を
任意の精度で実現出来ることが保証され、且つ、学習を
必要としない四層フィードフォワードニューラルネット
ワークの新規な構造を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、図1に示す4層構造をしている。尚、表現を簡単に
するために、以下の記載では、ユニットの出力値0,a
等の表現は、正確な値0,aの他、0又はaと見なせる
値0、値aの近似値も含むものとする。本ニューラルネ
ットワークは、M個の入力ユニットA1 〜AM を有する
入力層と、入力層に結合した第1隠れ層と、第1隠れ層
に結合し、L個のゲートユニットD1 〜DL から成る第
2隠れ層と、第2隠れ層に結合した1個の出力ユニット
Eから成る出力層とから成る。
【0009】第1隠れ層は、全ての入力ユニットと全て
のゲートユニットとに結合した演算ユニットB1〜B
N/L-1 と、全ての入力ユニットに結合し出力値を0とa
(≠0)を含む0とaの間の値とする制御ユニットC
1,1 〜CL,2 であって、図2に示すように、M次元空間
をM−1次元の超平面S1 〜SL でL個の部分空間V1
〜VL に分割することで、N個の入力ベクトルデータを
L個の群に群別する時、入力ベクトルデータが超平面に
対して一方の側に存在する時、値0又はaを、他方の側
に存在する時、値a又は0を、それぞれ、出力する一対
のユニットで、各超平面に対応して、それぞれ、一対ず
つ設けられた制御ユニットとを有する。
【0010】例えば、第1群、即ち、第1部分空間V1
は、2つの超平面S1,2 とで隔離されている。任意の
超平面に対して、反時計回転方向を方向1、時計回転方
向を方向2とする。超平面S1 〜SL には、それぞれ、
一対の制御ユニットC1,1,1,2 〜CL,1,L,2 が対応
する。今仮に、入力ベクトルデータが超平面S1 に対し
て方向1側に存在するとすると、超平面S1 に対応する
一対の制御ユニットC1,1,1,2 のうち、制御ユニット
1,1 は値0を出力し、制御ユニットC1,2 は値aを出
力する。又、逆に、入力ベクトルデータが超平面S1
対して方向2側に存在するとすると、制御ユニットC
1,1 は値aを出力し、制御ユニットC1,2は値0を出力
する。
【0011】又、超平面S2 には、一対の制御ユニット
2,1,2,2 が対応する。入力ベクトルデータが超平面
2 対して方向2側に存在するとすると、制御ユニット
2,2 は値0を出力し、制御ユニットC2,1 は値aを出
力する。逆に、入力ベクトルデータが超平面S2 対して
方向1側に存在するとすると、制御ユニットC2,2 は値
aを出力し、制御ユニットC2,1 は値0を出力する。図
2には、各部分空間の入力ベクトルデータの入力に対し
て値0を出力する制御ユニットのみが各部分空間に対応
して表記されている。
【0012】各ゲートユニットは、それぞれ、入力ベク
トルデータのL個の各群と対応し、それぞれ、そのゲー
トユニットに対応する部分空間を隔離している超平面に
対応した制御ユニットのうち、そのゲートユニットに対
応した群の入力ベクトルデータが入力された時、出力値
が0となる制御ユットと結合している。
【0013】即ち、ゲートユニットD1 〜DL は、それ
ぞれ、部分区間V1 〜VL 及びそれに対応する入力ベク
トルデータの群に対応している。1つのゲートユニット
1について言えば、対応する部分空間V1 は2つの超
平面S1,2 で隔離されている。よって、部分空間V1
に関して、対応する制御ユニットはC1,1,1,2,2,1,
2,2 の2対存在する。部分空間V1 に存在する入力ベ
クトルデータに対して値0を出力する制御ユニットは、
1,1 とC2,2 である。よって、ゲートユニットD1
制御ユニットC1,1 とC2,2 とに結合している。他のゲ
ートユニットに関しても同様である。
【0014】各ゲートユニットは対応する群の入力ベク
トルデータに対しては正規の値を出力し、対応しない群
の入力ベクトルデータに対しては値0を出力するもので
ある。例えば、ゲートユニットD1 は部分空間V1 に属
する入力ベクトルデータに関しては、正規の値を出力
し、その部分空間V1 に属しない入力ベクトルデータに
関しては値0を出力する。他のゲートユニットも同様で
ある。
【0015】入力層、第1隠れ層の演算ユニット、第2
隠れ層とで構成されるネットワークにおいて、各群の入
力ベクトルデータが入力された時、その群に対応するゲ
ートユニットの出力が正規の値となるように、結合係
数、バイアス値が決定されている。
【0016】尚、部分空間を隔離する2つの超平面は、
それらの平面の交線に対して反対側で他の部分空間を隔
離する超平面と共用することもできる。その場合には、
共通化された分だけ超平面の数も宿約でき、ゲートユニ
ットに対する結線だけを変更するだけで対応する制御ユ
ニットも共用でき、その数を宿約すくこともできる。
【0017】請求項2の発明は、演算ユニットの個数と
入力ベクトルデータの個数との関係を規定したものであ
る。即ち、請求項1の発明において、入力ベクトルデー
タの個数NはLの倍数であり、演算ユニットの個数は最
大個数でN/L−1個とした。このことは、N組の入力
ベクトルデータと教師出力データとの任意の対応関係を
実現するために、本構成のネットワークを用いれば、演
算ユニットの数は最大個数でN/L−1個あれば十分で
あることを規定している。
【0018】請求項3の発明は、より具体的に入力ベク
トルデータを2つの群に分割した場合のニューラルネッ
トワークの構造を規定している。即ち、請求項3の発明
では、Lは2、演算ユニットの個数は最大個数でN/2
−1、ゲートユニットの個数は2、制御ユニットの個数
は2、超平面の数は1であり、各制御ユニットは対応す
る1つのゲートユニットとのみ結合している。尚、2つ
の超平面で2つの部分空間に分割することもできる。そ
の場合には、制御ユニットの個数は4個となり、1つの
ゲートユニットには2つの超平面に対応する2つの制御
ユニットが結合することになる。
【0019】請求項4の発明は、演算ユニットに、単調
に増加又は減少し十分に小さい領域と十分に大きい領域
で飽和した級数展開可能な非線形な一対一対応の関数を
持たせ、制御ユニットとゲートユニットには、単調に増
加又は減少し十分に小さい領域と十分に大きい領域で飽
和した非線形な一対一対応の関数を持つせたことであ
る。 この関数としては、演算ユニットにはシグモイド
関数等の単調増加非線形関数等を使用でき、制御ユニッ
トとゲートユニットにはシグモイド関数の他、飽和領域
で0又は1、非飽和領域で直線とした折線関数等の単調
増加/減少非線形関数が使用できる。
【0020】請求項5の発明は、入力ユニットと演算ユ
ニット間の結合係数を異なる入力ベクトルデータに対し
て、各入力ユニットの各出力値と各結合係数との積の和
の値が異なるように決定し、各演算ユニットのバイアス
値を、各群の入力ベクトルデータの入力に対して出力さ
れる各演算ユニットの出力値及び単位定数を成分とする
出力ベクトルの各群内において、その出力ベクトルが1
次独立となるように決定したことを1つの特徴点とす
る。
【0021】本発明の構造において、上記のように結合
係数とバイアス値を決定することが可能であり、演算ユ
ニットの出力する値及び単位定数を成分とする1群に属
する出力ベクトルが1次独立であることは、教師出力デ
ータと、対応する演算ユニットの出力ベクトルとを用い
て、演算ユニットとゲートユニット間との結合係数及び
ゲートユニットのバイアス値が一意的に逆変換により演
算できることを意味している。
【0022】よって、各演算ユニットとゲートユニット
間の結合係数及びゲートユニットのバイアス値は、その
ゲートユニットに対応する群の入力ベクトルデータの組
を入力した時の各演算ユニットの出力値及び単位定数を
各成分とする出力ベクトルデータの組と、その群に対応
する教師出力データの組に対応するゲートユニットの出
力値の組とから逆変換により決定される。
【0023】請求項6の発明は、制御ユニットに関する
結合係数とバイアス値の決定に関するものである。即
ち、入力ユニットと一対の制御ユニットの各々間の結合
係数は、対応する超平面の両側に存在する入力ベクトル
データに対して、その一対の制御ユニットの出力値が、
それぞれ、値a又は値0となるように超平面の法線ベク
トルの十分に大きな値T倍の各成分で決定されている。
【0024】例えば、図1、図2示すように、制御ユニ
ットC1,1 は超平面S1 と対応し、超平面S1 に対して
方向1側に存在する入力ベクトルデータに対して値0を
出力し、方向2側に存在する入力ベクトルデータに対し
て値aを出力する。よって、この制御ユニットC1,1
シグモイド関数等のような単調増加非線形関数であれ
ば、値0を出力するには入力の積和値が−∞、値a(a
を正値として)を出力するには入力の積和値が+∞であ
れば良い。よって、このような積和値を得るためには、
制御ユニットC1,1 と各入力ユニットA1 〜AM 間の結
合係数は、超平面S1 の方向2の向きにとった法線ベク
トルの十分に大きな値T倍の各成分で決定すれば良い。
尚、とるべき法線ベクトルの向きは、制御ユニットの関
数形(単調減少等)によって異なる。
【0025】又、制御ユニットのバイアス値は、超平面
上のベクトルを入力ベクトルデータとする時、その制御
ユニットの出力値がa/2となるように決定されてい
る。例えば、制御ユニットC1,1 のバイアス値は、超平
面S1 上の入力ベクトルデータに対して、制御ユニット
1,1 の出力値がa/2、即ち、出力範囲の中間値をと
るように決定されている。超平面S1 が座標原点を通る
ようにとられたとき超平面S1 の法線ベクトルと超平面
1 上の入力ベクトルとは直交しているから、バイアス
値の関数値、例えば、シグモイド関数値がa/2となる
ようにバイアス値が決定される。−∞〜+∞の独立変数
の範囲に対して出力範囲0〜aで定義されたシグモイド
関数であれば、そのバイアス値は0である。又、超平面
1 が座標原点を通らない場合には、バイアス値は超平
面S1 と原点との距離を絶対値とし、原点が法線ベクト
ル側に存在する場合には正、原点が法線ベクトルと反対
側に存在する場合には負に選ぶ。
【0026】制御ユニットとその制御ユニットに結合し
ているゲートユニット間の結合係数は、その制御ユニッ
トの出力値がaの時、そのゲートユニットの出力値を他
の入力にかかわらず0とし得る程に十分に絶対値の大き
な値である。例えば、制御ユニットC1,1 とそのユニッ
トが結合しているゲートユニットD1 との結合係数は、
制御ユニットC1,1 の出力値がaの時、ゲートユニット
1の出力値を0とし得るに十分に絶対値の大きな値に
決定される。ゲートユニットD1 の関数が単調増加のシ
グモイド関数であれば、結合係数は負の絶対値が十分に
大きな値である。この時、制御ユニットC1,1 の出力値
aと結合係数との積は負の絶対値の十分に大きな値とな
り、ゲートユニットD1 の他の入力がどのような値であ
っても、ゲートユニットD1 の積和値は負の絶対値の十
分に大きな値となる。よって、積和値のそのシグモイド
関数は値0となる。このゲートユニットD1 の出力値0
は、制御ユニットC1,1 の出力値がaとなる部分区間に
属する入力ベクトルデータの場合には、演算ユニットに
よる演算結果を無視することを意味している。
【0027】一方、ゲートユニットD1 は、制御ユニッ
トC1,1 とC2,2 と結合している。即ち、部分空間V1
に属する入力ベクトルデータに対して、制御ユニットC
1,1とC2,2 の出力値は共に0である。よって、ゲート
ユニットD1 における積和値は制御ユニットC1,1 とC
2,2 以外、即ち、演算ユニットB1 〜BN/L-1 の出力値
によって決定される値となる。従って、ゲートユニット
1 は正規の値を出力することになる。
【0028】又、部分空間V1 以外の空間に属する入力
ベクトルデータに対しては、制御ユニットC1,1 とC
2,2 の少なくともいずれか一方の出力はaとなる。よっ
て、部分空間V1 以外の空間に属する入力ベクトルデー
タに対して、ゲートユニットD1 の出力値を0とするこ
とが可能となる。同様に、ゲートユニットD2 は部分空
間V2 に属する入力ベクトルデータに対してのみ正規の
値を出力し、その他の値に対しては出力値が0となる。
以下、同様にゲートユニットDL は部分空間VLに属す
る入力ベクトルデータに対してのみ正規の値を出力し、
その他の値に対しては出力値が0となる。このようにゲ
ートユニットは、対応する部分空間に属する入力ベクト
ルデータに対する正規の演算値のみ出力する機能、即
ち、ゲート機能を有している。
【0029】請求項7の発明は、出力ユニットに関する
パラメータの決定に関する。即ち、ゲートユニットと出
力ユニット間の結合係数は、ゲートユニットの出力値の
範囲幅を教師出力データの範囲幅に変換する増幅比βで
あり、出力ユニットのバイアス値は、1つのゲートユニ
ットの出力値がa/2、他のゲートユニットの出力値が
0の時に、出力ユニットの出力値が教師出力データの範
囲の中間値をとるように決定されている。
【0030】請求項5の発明において、演算ユニットと
ゲートユニット間の結合係数、ゲートユニットのバイア
ス値を逆変換により演算する場合に、教師出力データに
対応した各ゲートユニットの出力値を演算している。こ
の出力値はゲートユニットの関数の出力範囲0〜aに存
在することが必要である。このために、任意範囲に存在
する教師出力データを範囲0〜aに線形ゲージ変換する
ことが必要となる。このゲートユニットの出力値の範囲
0〜aを元の教師出力データの範囲に変換するのが、出
力ユニットとゲートユニット間の結合係数と出力ユニッ
トのバイアス値である。
【0031】
【作用及び発明の効果】請求項1の発明では、入力ベク
トルデータの属する空間をL分割し、それぞれの部分空
間に対応してゲートユニット、一対の制御ユニットを設
けている。そして、制御ユニットにより入力ベクトルデ
ータがどの部分空間に属するかを判定し、ゲートユニッ
トで対応する部分空間に属する入力ベクトルデータに対
してのみ正規の値を出力するようにしている。
【0032】このように決定することで、入力ベクトル
データに対して対応した教師出力データを正確に出力す
ることができる。又、各層の結合係数、各ユニットのバ
イアス値も論理的に決定可能である。
【0033】請求項2の発明では、請求項1の構成のニ
ューラルネットワークにおいて、演算ユニットの個数を
最大でN/L−1で、任意のN組の入力ベクトルデータ
と教師出力データとの対応関係を正確に実現できる。よ
って、ニューラルネットワークのユニットの最適設計に
より、演算速度が向上し、結合係数、バイアス値の決定
が高速で行える。
【0034】請求項3の発明では、分割数2とした場合
であり、超平面の数を1としているので、制御ユニッ
ト、ゲートユニットは2個で、上記構成のニューラルネ
ットワークが構成でき、その構造を簡略化することがで
きる。
【0035】請求項4の発明のように、演算ユニット、
制御ユニット、ゲートユニットの関数を決定すること
で、請求項1の構成のニューラルネットワークがより簡
単に実現できる。
【0036】請求項5の発明のように、演算ユニットと
入力ユニット間の結合係数、演算ユニットのバイアス値
は、演算ユニットの出力値及び単位定数を成分とする出
力ベクトルが各群において1次独立となるように決定す
ることができ、さらに、そのように結合係数とバイアス
値とを決定した後、ゲートユニットと演算ユニット間の
結合係数とゲートユニットのバイアス値は、演算ユニッ
トの出力値及び単位定数を成分とする1次独立の出力ベ
クトルと対応する教師出力データに対応するゲートユニ
ットの出力データとから逆変換により決定しているの
で、請求項1の構成のニューラルネットワークのパラメ
ータをより正確且つ簡単に決定することができる。
【0037】請求項6の発明のように、制御ユニットに
関するパラメータを決定することで、制御ユニットに入
力ベクトルデータの存在する部分空間を判別させること
ができ、ゲートユニットにそのゲートユニットに対応し
た部分空間の入力ベクトルデータに対してのみ正規の値
を出力させ、その他の部分空間の入力ベクトルデータに
対しては0を出力させることができる。
【0038】請求項7の発明のように、出力ユニットに
関するパラメータを決定することで、ゲートユニットに
関するパラメータが決定でき、且つ、出力ユニットから
適正な範囲の教師データを出力させることができる。
【0039】
【実施例】以下、本発明を具体的な実施例に基づいて説
明する。まず、本発明の実施例を説明する前に、本発明
の構造のニューラルネットワークの基礎となる三層フィ
ードフォワードニューラルネットワークの写像能力につ
いて説明する。
【0040】図3に示すように、N−1個の隠れユニッ
トを持つ三層のフィードフォワードニューラルネットワ
ークは任意のN個の入出力関係を実現できることが知ら
れている。その事実に対する新しい証明を次のように行
った。ネットワークは、M個の入力ユニット、N−1個
の隠れユニット、一個の出力ユニットから成る。入出力
ユニットは線形ユニット、隠れユニットはシグモイド関
数をもつ非線形ユニットである。入力ユニットと隠れユ
ニット間、隠れユニットと出力ユニット間は、各々全結
合になっている。入力ユニット、隠れユニットは、各
々、1からM、1からN−1と番号が付けられている。
【0041】以下の記号を定義する。尚、ベクトル、及
び、マトリックスには記号の右肩に* 印を付す。
【数1】 (x(k)*,t(k)): k番目データの入出力関係 x(k)*: k番目のM次元入力ベクトルデータ (以下、「入力ベクトル」という) t(k): k番目の教師出力データ (以下、「教師出力」という) t*:教師出力ベクトル tk = t(k)(k=1,2,..,N) o<i> k: x(k)*を入力した時のi番の隠れユニットの出力 s(x):シグモイド関数、1/(1+exp(-x)) wij:j番の入力ユニットからi 番目の隠れユニットへの結合係数 (i=1,2..N-1, j=1,2,...,M) bi:i 番目の隠れユニットのバイアス値 W* :隠れ層から出力ユニットへの結合係数と出力ユニットのバイアス値 から成るベクトル Wi:i−1番の隠れユニットから出力ユニットへの結合係数 ( =2,3,..., N) W1:出力ユニットのバイアス値 (1)
【0042】空間はユークリッド空間を仮定する。N個
の入出力関係を実現するには、ネットワークは以下の方
程式を満たさねばならない。
【数2】 O**= t*, Oi,1 = 1 (i=1,2,...,N),Ok,i = o<i-1> k (2) (i=2,...,N, k=1,...,N)
【0043】(2) 式のN×NマトリクスO* を次のよう
に書く。
【数3】 O* =(1*,o<1>*,o <2>*,...,o <N-1>*) (3)
【0044】1* は要素が全て1 である定数列ベクト
ル、o<i>* はi+1番目の列ベクトルである。証明すべ
きことは、方程式(2) が解けること、即ちO* をフルラ
ンクに出来るということである。
【0045】w<i>* を入力層からi番目の隠れユニット
への結合係数を全てならべたベクトル、(,) を内積とす
ると、x(k)* を入力した時のi番目の隠れユニットの出
力は次のように書ける。
【数4】 o<i> k=s((w<i>*,x(k)*)+bi) (k=1,2,...,N) (4) o<i> kはo<i>*のk番目の要素、(w<i>* ,x(k)*) はi番
の隠れユニットへの入力である。
【0046】ユークリッド空間RN内の曲線、c(bi)*
考える。
【数5】
【0047】(5) 式において結合係数ベクトルは、k ≠
k' ならば、(w<i>*, x(k)*) ≠(w<i>* ,x(k')*) とい
う条件を満足しているとする。条件が成立しない結合係
数ベクトルがあれば、微小な外乱ベルトルをその結合係
数ベクトルに加えればよい。
【0048】この曲線が、N−1次元以下の次元RNの部
分空間に含まれないことを示す。c(bi)*がN−1次元の
部分空間に入っていると仮定する。この時、この部分空
間に直交するベクトルn* が存在して以下の式が成り立
つ。
【数6】 ∀bi∈I=[a,b], (n*,c(bi)*-c(a)*)=n1・s(bi+d1)+n2・s(bi+d2)+ …+nN・s(bi+dN -z=0 dk=(w<i>*,x(k)*) (k=1,2,...,N), z=(n *,c(a)*) (6)
【0049】nN がゼロでないとして(6) 式を変形して
以下の式を得る。
【数7】 s(bi)= P=1ΣN-1αp・s(bi+ep)+z' (7) 但し、αp=-np/nN,z'=z/nN,ep=dp-dN,ep≠ep',bi∈I'=
[a+dN,b+dN]である。
【0050】パラメータαp (p=1,2,...,N-1),z'は任意
のΘ∈I'について以下の線型方程式を満足しなければな
らない。
【数8】 p=1ΣN-1αp・s(Θ+ep)+z'=s (Θ) (8)
【数9】 p=1ΣN-1αp・s(1)(Θ+ep)+z'=s(1)(Θ) (9)
【数10】 p=1ΣN-1αp・s(2)(Θ+ep)+z'=s(2)(Θ) (10)
【0051】s(n)はシグモイド関数のn 階微分である。
シグモイド関数は有限次数の多項式ではないから、この
線型方程式は無限個ある。しかし、調節可能な自由パラ
メータはα12,..., αN-1,z' のN個しかなく、(8)
〜(10)等の任意のn階微分に関する式を全て満たすこと
は不可能である。したがって、曲線c(bi)*=o<i>*,bj
I=[a,b] (a<b,a,b∈R) は、N−1次元以下の次元の部
分空間に入ることはない。
【0052】以上のことから、i 番(i=1,2,..., N−
1) の隠れユニットについて任意の区間[a,b] ⊂Rから
N個のバイアス値、bi (1),bi (2),…,bi (N)を、対応する
ベクトル、 c(bi (1))* ,c(bi (2))* , …,c(bi (N))*が一
次独立になるように選べることがわかる。これは、各々
の隠れユニットのバイアス値をうまく調節して、列ベク
トル、1*,o<1>* ,o<2>* ,...,o<N-1>*を一次独立にする
ことが可能であることを意味する。つまり、隠れユニッ
トのバイアス値b1〜bN-1を調節することによって、マト
リクスO* をフルランクにすることが可能であり、N−
1個の隠れユニットを持つ三層フィードフォワードニュ
ーラルネットワークが任意のN個の入出力関係を実現で
きることが示されたことになる。
【0053】以上の証明から、N個の入出力関係を実現
する際に、次の二つのことが言える。 (1)入力層から隠れ層への結合係数 wijは、殆ど任意
に選ぶことができる。 (2)各々の隠れユニットのバイアス値 bi は、任意の
実数の区間から選ぶことができる。
【0054】次に本発明の実施例である四層のフィード
フォワードニューラルネットワークの構成について説明
する。本実施例は、請求項3に対応する実施例である。
即ち、L=2(2分割)の場合である。又、請求の範囲
では制御ユニット、ゲートユニットの出力範囲を0〜a
としているが、本実施例では、a=1である。
【0055】四層のフィードフォワードニューラルネッ
トワークは任意のN個の入出力関係、(x(k)*,t(k)) (k=
1,2,...,N), x(k)*∈RM ,t(k)∈Rを前述の三層フィー
ドフォワードニューラルネットワークよりも少ない隠れ
ユニットで実現できる事を示す。簡単のため、Nは偶数
であるとする。
【0056】まず、始めに、図4に示す三層サブネット
ワークを考える。図1に示す本発明のニューラルネット
ワークの構成と対応をとるために、図4のニューラルネ
ットワークの三層を入力層、第1隠れ層、第2隠れ層と
名付ける。又、入力層のユニットは入力ユニット、第1
隠れ層のユニットは演算ユニット、第2隠れ層のユニッ
トはゲートユニットと記す。
【0057】サブネットワークはM個の線形の入力ユニ
ットA1 〜AN 、N/2−1個の非線形の演算ユニット
1 〜BN/2-1 、二つの非線形のゲートユニットD1,
2 からなる。非線形ユニットはシグモイド関数を持つ。
入力層と第1隠れ層間、第1隠れ層と第2隠れ層間は、
各々全結合を形成しており、入力層と第1隠れ層間の結
合係数 wijは、乱数を使って決定されているとする。図
6に示すように、入力空間RMにおいてN個の入力ベクト
ル、x(k)* (k=1,2,...,N) を半分に分ける超平面S1
一つ決定する。データが有限個なのでこのような超平面
1 は常に存在する。この超平面S1 によって分けられ
た部分空間V1 、V2 に属する入力ベクトルの組を
1 、V2 と記し、入力ベクトルの番号を以下の様に付
け直す。
【0058】
【数11】 x(K)*∈V1 (k=1,2,...,N/2) x(k)*∈V2 (k=N/2+1,...,N) (11)
【0059】また、N個の教師出力から、次の新たな教
師出力を作る。
【数12】 t'(k)=t(k)/β+0.5 ∈(0,1) (k=1,2,...,N) (12) βは正の定数で、t'(k)が区間(0,1) に入るように適当
に決める。
【0060】上に述べたように、このサブネットワーク
の第1隠れ層の演算ユニットB1 〜BN/2-1 のバイアス
値 bi を調節することで、V1 の全てのベクトルを入力
して形成されるN/2 ×N/2 のマトリクスO* をフルラン
クにすることができる。したがって、ゲートユニットD
1 は、V1 の入力ベクトルに対し、対応する新たな教師
出力t'(k) を出力することが可能である。ゲートユニッ
トD1 のバイアス値とゲートユニットD1 と各演算ユニ
ットB1 〜BN/2-1 間の結合係数から成るベクトルW1 *
は以下の方程式から決定される。
【0061】
【数13】 O*1 *=u* , uk=s-1(t'(k)) (k=1,2,...,N/2) (13) s-1 はシグモイド関数の逆関数である。
【0062】V2 の全てのベクトルから形成されるもう
一つのN/2 ×N/2 マトリクスO'*を考える。第1隠れ層
のバイアス値 bi はV1 のベクトルについて調整されて
いるのであるから、このマトリクスがフルランクである
保証はない。V1 の入力に調整された第1隠れ層の演算
ユニットのバイアス値を以下のように書く。O'*がフル
ランクでないと仮定する。
【0063】
【数14】 B* =(b1,b2,...,bN/2-1)t (t: 転置) (14)
【0064】三層ネットワークで述べたように、O'*
フルランクにするバイアス値は、各々の演算ユニットB
1 〜BN/2-1 について任意の実数の区間から選ぶことが
出来る。従って、任意の小さな値、 e>0 に対し、O'*
をフルランクにする演算ユニットのバイアス値ベクトル
'*を以下のように選ぶことが可能である。
【0065】
【数15】 B'*=(b'1,b'2,...,b'N/2-1)t b'i∈[bi-e,bi+e] (i=1,2,...,N/2-1) (15)
【0066】マトリクスO* の行列式はバイアス値 bi
の連続関数になっておりB* に対しては、仮定からゼロ
でない。したがって、(15)式のe を充分小さくすれば、
マトリクスO* のB'*での行列式は0にならない。した
がって、我々は常にマトリクスO* とO'*の両方をフル
ランクにするようにバイアス値 bi を選択することが出
来る。この様に選択したバイアス値 bi を用いて、ゲー
トユニットD2 が、V2 の入力ベクトルに対し、対応す
る新たな教師出力t'(k) を出力するように、ゲートユニ
ットD2 と各演算ユニットB1 〜BN/2-1 間の結合係数
とゲートユニットD2 のバイアス値を、ゲートユニット
1 における(13)式と全く同様にして決定する。この
時、ゲートユニットD1 はV2 入力に対し、ゲートユニ
ットD2 はV1 入力に対して、正しい値を出力しない。
【0067】ここで、図5に示すように、新たに、シグ
モイド関数を持つ非線形な一対の制御ユニットC1,1,
1,2 を第1隠れ層に追加する。制御ユニットC1,1,
1,2 は演算ユニットB1 〜BN/2-1 と同様に入力層と全
結合をしている。しかし、制御ユニットC1,1 はゲート
ユニットD1 のみと、制御ユニットC1,2 はゲートユニ
ットD2 のみと結合している。
【0068】制御ユニットC1,1 について述べる。入力
層と制御ユニットC1,1 との結合係数ベクトルを入力空
間RMでN個の入力ベクトルを二つに分けている超平面S
1 の法線ベクトルn*に正の数Tを掛けたベクトルTn*
等しくとる。そして、制御ユニットC1,1 のバイアス値
を超平面S1 上のベクトルが入力された時、制御ユニッ
トC1,1 の出力が0.5 になるように調整し、Tを充分大
きくする。こうすることで、制御ユニットC1,1 はV1
とV2 に対する判別器になる。
【0069】図6に示すように、超平面S1 は原点を通
りN個の入力ベクトルを2分する平面である。よって、
超平面S1 に対して図示するような法線ベクトルn*の向
きの部分空間V2 に属する入力ベクトルと法線ベクトル
n*との内積の符号は正、逆に、超平面S1 に対して図示
するような法線ベクトルn*の向きと反対向きの分空間V
1 に属する入力ベクトルと法線ベクトルn*との内積の符
号は負、超平面S1 上の入力ベクトルと法線ベクトルn*
との内積は0である。しかも、Tを大きくすれば、その
内積の負値、正値の絶対値はいくらでも大きくすること
ができる。
【0070】従って、制御ユニットC1,1 と各入力ユニ
ットA1 〜AM 間の結合係数ベクトルをTn*とし、制御
ユニットC1,1 のバイアス値を超平面S1 上のベクトル
が入力された時、制御ユニットC1,1 の出力が0.5 にな
るように設定することで、制御ユニットC1,1 の入力の
積和値は部分空間V1 に属する入力ベクトルに対しては
絶対値の大きな負値、部分空間V2 に属する入力ベクト
ルに対しては絶対値の大きな正値とすることが可能であ
る。よって、制御ユニットC1,1 の出力を、部分空間V
1 に属する入力ベクトルに対しては0に近い値、部分空
間V2 に属する入力ベクトルに対しては1に近い値を出
力することができる。
【0071】又、制御ユニットC1,1 とゲートユニット
1 との結合係数を絶対値の大きな負値−Uとすること
で、ゲートユニットD1 は制御ユニットC1,1 からの以
下の値を受け取る。 V1 入力の場合:0に近い負値-ei (i=1,2,...,N/2) V2 入力の場合:大きな負値-Ei (i=N/2+1,...,N)
【0072】TとUを大きくすることで、ei、Eiを0、
無限大にいくらでも近づけることができる。ゲートユニ
ットD1 は、他の演算ユニットB1 〜BN/2-1 からは、
1入力の時、対応する教師出力となる信号を、V2
力の時は、ある定まった信号を受け取る。したがって、
ゲートユニットD1 は、V1 入力の時、対応する教師出
力にいくらでも近い値を、また、V2 入力の時は、0に
いくらでも近い値を出力することができる。
【0073】制御ユニットC1,2 については次のように
調整する。即ち、入力層と制御ユニットC1,2 との結合
係数ベクトルを−Tn*に等しくとる。そして、制御ユニ
ットC1,2 のバイアス値は制御ユニットC1,1 と同様
に、超平面S1 上のベクトルが入力された時、制御ユニ
ットC1,2 の出力が0.5 になるように調整する。よっ
て、制御ユニットC1,2 の入力の積和値は、制御ユニッ
トC1,1 とは逆に、部分空間V1 に属する入力ベクトル
に対しては絶対値の大きな正値、部分空間V2 に属する
入力ベクトルに対しては絶対値の大きな負値となる。よ
って、制御ユニットC1,2 の出力は、制御ユニットC
1,1 とは全く逆に、部分空間V1 に属する入力ベクトル
に対しては1に近い値、部分空間V2 に属する入力ベク
トルに対しては制御ユニットC1,1 の出力に支配される
ので、0に近い値を出力することができる。
【0074】又、同様に、制御ユニットC1,2 とゲート
ユニットD2 との結合係数を絶対値の大きな負値−Uと
することで、ゲートユニットD2 は制御ユニットC1,2
からの以下の値を受け取る。 V2 入力の場合:0に近い負値-ei (i=N/2+1,...,N) V1 入力の場合:大きな負値-Ei (i=1,2,...,N/2)
【0075】従って、ゲートユニットD2 は、演算ユニ
ットB1 〜BN/2-1 からは、V2 入力の時、対応する教
師出力となる信号を、V1 入力の時は、ある定まった信
号を受け取る。したがって、ゲートユニットD2 はV2
入力の時、対応する教師出力にいくらでも近い値を、ま
た、V1 入力の時は、制御ユニットC1,2 の出力に支配
されるので、0にいくらでも近い値を出力することがで
きる。
【0076】このように一対の制御ユニットC1,1,
1,2 を調整することで、図5に示すネットワークの出力
を以下のようにすることが出来る。 V1 入力の場合:ゲートユニットD1 は、対応する教師
出力にいくらでも近い値を、ゲートユニットD2 は0に
いくらでも近い値を出力する。 V2 入力の場合:ゲートユニットD1 は0にいくらでも
近い値を、ゲートユニットD2 は対応する教師出力にい
くらでも近い値を出力する。
【0077】ネットワークの構成を完成するには、図5
のネットワークに線形の出力ユニットEを一つ加えれば
良い。図7に完成した四層フィードフォワードニューラ
ルネットワークを示す。
【0078】出力ユニットEの出力を元の教師出力、t
(k)とするためには、サブネットワークのゲートユニッ
トD1,2 から最終の出力ユニットEへの結合係数は(1
2)式の増幅率βに、また、出力ユニットEのバイアス値
は0.5 βに設定すれば良い。以上より、四層フィードフ
ォワードニューラルネットワークは、合計N/2+3個
の隠れユニットで、N個の入出力関係を任意の精度で実
現することができる。
【0079】上記実施例では、上記構造のニューラルネ
ットワークでは、入力ベクトルデータを2群に分けた場
合について、演算ユニットの数は最大N/2−1で、入
力ベクトルデータと出力教師データとの任意の対応が実
現できることを示した。又、図1に示すニューラルネッ
トワークでは、入力ベクトルデータをL群に分割した場
合については、同様に、最大N/L−1個の演算ユニッ
トが存在すれば、各演算ユニットの出力値及び単位定数
を各成分とするN/L個の出力ベクトルを1次独立に決
定することができる。よって、L分割の場合も2分割の
実施例と同様にニューラルネットワークの結合係数とバ
イアス値を決定することができる。尚、制御ユニットに
ついては、各部分区間を隔離する超平面が2つ必要とな
るので、1つの部分空間に対して0値を出力する2個の
制御ユニットが必要となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のニューラルネットワークを示した構造
図。
【図2】本発明のニューラルネットワークの作用を説明
する説明図。
【図3】本発明の具体的な実施例に係るニューラルネッ
トワークの基本となる三層構造のニューラルネットワー
クを示した構造図。
【図4】実施例に係るニューラルネットワークの作用を
説明するためのその構造を一部を示した構造図。
【図5】実施例に係るニューラルネットワークの作用を
説明するためのその構造を一部を示した構造図。
【図6】実施例に係るニューラルネットワークの作用を
説明するための説明図。
【図7】実施例に係るニューラルネットワークの構造を
示した構造図。
【符号の説明】
1 〜AM …入力ユニット C1,1 〜CL,2 …制御ユニット B1 〜BN/L-1 …演算ユニット D1 〜DL …ゲートユニット E…出力ユニット S1 〜SL …超平面 V1 〜VL …部分空間

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 M次元N個の入力ベクトルデータを入力
    層に入力させた時、出力ユニットからの出力データがN
    個の教師出力データに一致するフィードフォワード型ニ
    ューラルネットワークにおいて、 M個の入力ユニットを有する入力層と、 入力層に結合した第1隠れ層と、 前記第1隠れ層に結合し、L個のゲートユニットから成
    る第2隠れ層と、 第2隠れ層に結合した1個の出力ユニットから成る出力
    層とから成り、 前記第1隠れ層は、 全ての前記入力ユニットと全ての前記ゲートユニットと
    に結合した演算ユニットと、 全ての前記入力ユニットに結合し出力値を0とa(≠
    0)を含む0とaの間の値とする制御ユニットであっ
    て、M次元空間をM−1次元の超平面でL個の部分空間
    に分割することで、N個の入力ベクトルデータをL個の
    群に群別する時、前記入力ベクトルデータが超平面に対
    して一方の側に存在する時、値0又はa又はそれらの近
    似値を、他方の側に存在する時、値a又は0又はそれら
    の近似値を、それぞれ、出力する一対のユニットで、前
    記各超平面に対応して、それぞれ、一対ずつ設けられた
    制御ユニットとを有し、 前記各ゲートユニットは、それぞれ、前記入力ベクトル
    データの前記L個の各群と対応し、それぞれ、そのゲー
    トユニットに対応する部分空間を隔離している超平面に
    対応した制御ユニットのうち、そのゲートユニットに対
    応した群の入力ベクトルデータが入力された時、出力値
    が0又はその近似値となる制御ユットと結合し、 前記各ゲートユニットは対応する群の入力ベクトルデー
    タに対しては正規の値を出力し、対応しない群の入力ベ
    クトルデータに対しては値0又はその近似値を出力する
    ものであり、 前記入力層、前記第1隠れ層の演算ユニット、前記第2
    隠れ層とで構成されるネットワークにおいて、前記各群
    の入力ベクトルデータが入力された時、その群に対応す
    る前記ゲートユニットの出力が正規の値となるように、
    結合係数、バイアス値が決定されていることを特徴とす
    るフィードフォワード型ニューラルネットワーク。
  2. 【請求項2】 前記入力ベクトルデータの個数NはLの
    倍数であり、前記演算ユニットの個数は最大個数でN/
    L−1個であることを特徴とする請求項1に記載のフィ
    ードフォワード型ニューラルネットワーク。
  3. 【請求項3】 前記Lは2、前記演算ユニットの個数は
    最大個数でN/2−1、前記ゲートユニットの個数は
    2、前記制御ユニットの個数は2、前記超平面の数は1
    であり、前記各制御ユニットは対応する1つのゲートユ
    ニットとのみ結合していることを特徴とする請求項1に
    記載のフィードフォワード型ニューラルネットワーク。
  4. 【請求項4】 前記演算ユニットは、単調に増加又は減
    少し十分に小さい領域と十分に大きい領域で飽和した級
    数展開可能な非線形な一対一対応の関数を持ち、前記制
    御ユニットと前記ゲートユニットは、単調に増加又は減
    少し十分に小さい領域と十分に大きい領域で飽和した非
    線形な一対一対応の関数を持つことを特徴とする請求項
    1に記載のフィードフォワード型ニューラルネットワー
    ク。
  5. 【請求項5】 前記入力ユニットと前記演算ユニット間
    の結合係数は異なる入力ベクトルデータに対して、前記
    各入力ユニットの各出力値と各結合係数との積の和の値
    が異なるように決定されており、前記各演算ユニットの
    バイアス値は、各群の入力ベクトルデータの入力に対し
    て出力される前記各演算ユニットの出力値及び単位定数
    を成分とする出力ベクトルの各群内において、その出力
    ベクトルが1次独立となるように決定されており、 前記各演算ユニットと前記ゲートユニット間の結合係数
    及び前記ゲートユニットのバイアス値は、そのゲートユ
    ニットに対応する群の入力ベクトルデータの組の入力に
    対して出力される前記演算ユニットの出力値及び単位定
    数を成分とする出力ベクトルデータの組とその群に対応
    する教師出力データの組に対応する前記ゲートユニット
    の出力値の組とから逆変換により決定されていることを
    特徴とする請求項4に記載のフィードフォワード型ニュ
    ーラルネットワーク。
  6. 【請求項6】 前記入力ユニットと前記一対の制御ユニ
    ットの各々間の結合係数は、対応する超平面の両側に存
    在する入力ベクトルデータに対して、その一対の制御ユ
    ニットの出力値が、それぞれ、値a又は値0又はそれら
    の近似値となるように前記超平面の法線ベクトルの十分
    に大きな値T倍の各成分で決定され、前記制御ユニット
    のバイアス値は、前記超平面上のベクトルを入力ベクト
    ルデータとする時、その制御ユニットの出力値がa/2
    又はその近似値となるように決定されており、 前記制御ユニットとその制御ユニットに結合している前
    記ゲートユニット間の結合係数は、その制御ユニットの
    出力値がa又はその近似値の時、そのゲートユニットの
    出力値を他の入力にかかわらず0又はその近似値とし得
    る程に十分に絶対値の大きな値としたことを特徴とする
    請求項4に記載のフィードフォワード型ニューラルネッ
    トワーク。
  7. 【請求項7】 前記ゲートユニットと前記出力ユニット
    間の結合係数は、前記ゲートユニットの出力値の範囲幅
    を前記教師出力データの範囲幅に変換する値であり、前
    記出力ユニットのバイアス値は、1つのゲートユニット
    の出力値がa/2又はその近似値、他のゲートユニット
    の出力値が0又はその近似値の時に、前記出力ユニット
    の出力値が前記教師出力データの範囲の中間値をとるよ
    うに決定されていることを特徴とする請求項5に記載の
    フィードフォワード型ニューラルネットワーク。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004523725A (ja) * 2000-06-08 2004-08-05 ビルコ・ビーブイビーエイ ニューラルネットワークを使用して治療薬耐性を予測し、そして薬剤耐性の遺伝的基礎を定めるための方法およびシステム
JP2008533937A (ja) * 2005-03-25 2008-08-21 アルゴリス インコーポレイテッド Dctコード化されたビデオの品質を、オリジナルビデオシーケンスを用いて、もしくは用いずに客観評価する装置及び方法

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