JPH0792292A - プラント機器の健全性監視診断方法及び装置、プラント機器の保守点検時期確定方法及び装置並びに原子力発電プラント - Google Patents

プラント機器の健全性監視診断方法及び装置、プラント機器の保守点検時期確定方法及び装置並びに原子力発電プラント

Info

Publication number
JPH0792292A
JPH0792292A JP5234961A JP23496193A JPH0792292A JP H0792292 A JPH0792292 A JP H0792292A JP 5234961 A JP5234961 A JP 5234961A JP 23496193 A JP23496193 A JP 23496193A JP H0792292 A JPH0792292 A JP H0792292A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plant equipment
time
plant
inspection
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP5234961A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3032106B2 (ja
Inventor
Takahiko Kato
隆彦 加藤
Masashi Ando
昌視 安藤
Katsumi Osumi
克己 大角
Tetsuo Horiuchi
哲男 堀内
Yamato Asakura
大和 朝倉
Kazuhiko Akamine
和彦 赤嶺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP5234961A priority Critical patent/JP3032106B2/ja
Publication of JPH0792292A publication Critical patent/JPH0792292A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3032106B2 publication Critical patent/JP3032106B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

Landscapes

  • Alarm Systems (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Electric Means (AREA)
  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】原子力発電プラント等において、循環水に接す
るプラント機器の不具合の発生時期を正確に予測し、プ
ラント機器の最大健全使用期間を把握保持しながら、プ
ラント機器の不具合発生に至る前にプラントの計画的な
停止時(定期点検時)に合わせてプラント機器の保守点
検を施すようにする。 【構成】再循環ポンプ114の構成部品に発生する循環
水腐食に起因したポンプ内の水質変化を導電率系43ま
たはpH計で計測し、ポンプ使用開始後水質変化が発生
するまでの時間λiを算出し、これを予め準備しておい
た不具合発生時間と水質変化が発生するまでの時間λb
の相関に比較して不具合の発生時期を予測する。また、
予測した不具合の発生時期がプラントのn回目と(n+
1)回目の定期点検の間に存在するとき、n回目の定期
点検時期をプラント機器の保守点検時期に設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業用の利用分野】本発明は、原子力、火力、水力等
の発電プラントや化学プラント等において使用される循
環水ポンプ等の循環水に接するプラント機器の健全性監
視診断方法及び装置、保守点検時期確定方法及び装置並
びに原子力発電プラントに係わり、特に、循環水腐食に
起因したプラント機器の機能低下や破損等の不具合を事
前に検知し、不具合発生前に保守点検するのに好適なプ
ラント機器の健全性監視診断方法及び装置、保守点検時
期確定方法及び装置並びに原子力発電プラントに関す
る。
【0002】
【従来の技術】原子力、火力、水力等の発電プラントや
化学プラント等において使用される循環水ポンプは、そ
の機能低下や破損等の不具合を種々の検知システムによ
り把握し、不具合が発生した後、直ちにポンプ機能を停
止させ、ポンプ構成機器の点検及び交換修理等の保守を
実施していた。例えば、ポンプシャフトの不具合や異常
は、シャフト振動による位置変位や音響変化として検知
し、またメカニカルシールの不具合や異常は、上記に加
え、メカニカルシール部の圧力や温度の変化として検知
し保守していた。
【0003】また、特開平2−290595号公報に記
載の原子力プラントの水質診断方法では、給・復水系
(一次冷却系)で生じる異常事象として、復水脱塩装置
のイオン交換樹脂のリーク、有機不純物の混入、海水リ
ーク、復水脱塩装置のカチオン交換樹脂イオン交換容量
のブレイクダウン、復水脱塩装置のアニオン交換樹脂イ
オン交換容量のブレイクダウン、復水脱塩装置のイオン
交換樹脂再生不良等の異常事象が生じたときにその種類
を同定するため、異常事象が生じたときに水質変化が起
こる場所において導電率とpHを測定して導電率とpH
の相関関係を求め、この相関を予め準備しておいた異常
事象別の相関に比較することによって異常事象を同定し
ている。
【0004】更に、特開平4−122893号公報に記
載の原子炉機器の異常診断方法では、機器が故障に至る
前段階で故障発生の予兆を検出するため、原子力プラン
トの一次冷却材に接する機器の一次冷却材接触面の表面
あるいは該表面から所定深さの材料中に、中性子を浴び
ると放射化するマーカ元素を付着あるいは分散させてお
き、一次冷却材中に特定エネルギのγ線を検出したとき
一次冷却材に接する機器で異常が生じ、上記マーカ元素
が一次冷却材中に流れ出たものと判定することで故障発
生の予兆を検出している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、循環水
ポンプの不具合や異常を位置変位や音響変化、更には圧
力や温度の変化として検知する従来技術では、ポンプが
破損に至る直前まで検知できないこと、さらに原子力発
電プラント等に用いられる循環水ポンプの不具合や異常
は、発電プラントの計画外停止を避けられないことか
ら、発電プラント自身の経済性、安全性、信頼性を損な
うという問題点があった。
【0006】また、特開平2−290595号公報に記
載の従来技術は、異常事象が生じてから異常事象を同定
するものであり、上記と同様の問題がある。また、この
従来技術は、復水脱塩装置のイオン交換樹脂のリーク、
有機不純物の混入、海水リーク等、特定の化学的異常事
象を対象としており、循環ポンプの破損等の機械的不具
合を検出するものではない。
【0007】特開平4−122893号公報に記載の従
来技術では、一次冷却材中に流れ出たマーカ元素が放射
化されるのは炉心内で中性子照射によるものであり、圧
力容器から遠い部位に位置する機器からマーカ元素が溶
出した場合には、炉心に至るまでの間に管壁に付着した
り、脱塩器等で捕捉されたりしてマーカ元素の量が減
り、不具合の発生時期を正確に予測することができない
という問題がある。
【0008】本発明の第1の目的は、循環水に接するプ
ラント機器の不具合の発生時期を正確に予測し、不具合
発生前に保守点検することができるプラント機器の健全
性監視診断方法及び装置並びに原子力発電プラントを提
供することである。
【0009】本発明の第2の目的は、循環水に接するプ
ラント機器の不具合の発生時期を正確に予測し、プラン
ト機器の不具合の発生に起因したプラントの計画外停止
を避けることのできるプラント機器の保守点検時期確定
方法及び装置並びに原子力発電プラントを提供すること
である。
【0010】本発明の第3の目的は、循環水に接するプ
ラント機器の不具合の発生時期を正確に予測し、プラン
ト機器の最大健全使用期間を把握保持しながら、プラン
ト機器の不具合発生に至る前にプラントの計画的な停止
時(定期点検時)に合わせてプラント機器の保守点検を
施すことのできるプラント機器の保守点検時期確定方法
及び装置並びに原子力発電プラントを提供することであ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、本発明は、循環水に接するプラント機器の健
全性監視診断方法において、プラント機器の構成部品に
発生する循環水腐食に起因したプラント機器内の水質変
化を計測し、その計測値に基づいて循環水腐食に後続し
て起こるプラント機器の不具合の発生時期を予測するも
のである。
【0012】上記プラント機器の健全性監視診断方法に
おいて、好ましくは、前記プラント機器内の水質変化の
計測値に基づいてプラント機器の使用開始後水質変化が
発生するまでの時間を算出し、この算出した時間を予め
準備しておいたプラント機器使用開始後の不具合発生時
間と水質変化が発生するまでの時間の相関に比較して不
具合の発生時期を予測する。
【0013】また、好ましくは、前記プラント機器内の
水質変化としてプラント機器の内部または出口部分にお
ける循環水の導電率を測定する。前記プラント機器内の
水質変化としてプラント機器内部または出口部分におけ
る循環水のpHを測定してもよい。
【0014】また、上記第2の目的を達成するために、
本発明は、循環水に接するプラント機器の保守点検時期
確定方法において、プラント機器の構成部品に発生する
循環水腐食に起因したプラント機器内の水質変化を計測
し、その計測値に基づいて循環水腐食に後続して起こる
プラント機器の不具合の発生時期を予測し、この予測し
た不具合の発生前にプラント機器の保守点検時期を設定
するものである。
【0015】更に、上記第3の目的を達成するために、
本発明は、上記プラント機器の保守点検時期確定方法に
おいて、好ましくは、前記予測した不具合の発生時期が
プラントのn回目と(n+1)回目の定期点検の間に存
在するとき、n回目の定期点検時期をプラント機器の保
守点検時期に設定するものである。
【0016】また、上記第1の目的を達成するために、
本発明は、循環水に接するプラント機器の健全性監視診
断装置において、プラント機器内部または出口部分に設
置され、プラント機器の構成部品に発生する循環水腐食
に起因したプラント機器内の水質変化を計測する水質計
測手段と、前記水質計測手段の計測値に基づき循環水腐
食に後続して起こるプラント機器の不具合の発生時期を
予測する第1の演算手段とを備えるものである。
【0017】上記プラント機器の健全性監視診断装置に
おいて、好ましくは、前記第1の演算手段は、前記水質
計測手段の計測値に基づきプラント機器の使用開始後水
質変化が発生するまでの時間を算出する手段と、プラン
ト機器使用開始後の不具合発生時間と水質変化が発生す
るまでの時間の相関を予め記憶した手段と、前記算出し
た時間を前記予め記憶した相関に比較して不具合の発生
時期を予測する手段とを有する。
【0018】また、好ましくは、前記水質計測手段は循
環水の導電率を測定する導電率計である。前記水質計測
手段は循環水のpHを測定するpH計であってもよい。
【0019】更に、上記第2の目的を達成するために、
本発明は、循環水に接するプラント機器の保守点検時期
確定装置において、プラント機器内部または出口部分に
設置され、プラント機器の構成部品に発生する循環水腐
食に起因したプラント機器内の水質変化を計測する水質
計測手段と、前記水質計測手段の計測値に基づき循環水
腐食に後続して起こるプラント機器の不具合の発生時期
を予測する第1の演算手段と、前記予測した不具合の発
生前にプラント機器の保守点検時期を設定する第2の演
算手段とを備えるものである。
【0020】また、上記第3の目的を達成するために、
本発明は、上記プラント機器の保守点検時期確定装置に
おいて、好ましくは、前記第2の演算手段は、前記予測
した不具合の発生時期がプラントのn回目と(n+1)
回目の定期点検の間に存在するとき、n回目の定期点検
時期をプラント機器の保守点検時期に設定するものであ
る。
【0021】更に、上記第1〜第3の目的を達成するた
めに、本発明は、原子炉圧力容器、タービン、復水器、
復水脱塩器及び給水ヒータを繋ぐ一次冷却系配管、原子
炉水を浄化する原子炉水浄化系配管、原子炉水を循環さ
せる原子炉冷却材再循環系配管と、これら配管に設置さ
れた循環水ポンプとを備えた原子力発電プラントにおい
て、前記循環水ポンプの少なくとも1つに上記プラント
機器の健全性監視診断装置または保守点検時期確定装置
を設けたものである。
【0022】
【作用】本発明者らは、特に原子力発電プラントの配管
系に設置した原子炉水の再循環ポンプの不慮の不具合発
生による原子炉の計画外停止を避けるため、不具合発生
時期を何らかの方法により正確に予測することにより、
不具合発生に至る直前の原子力発電プラント定期点検時
に炉水循環ポンプの修理保守を実施する方法を検討し
た。その結果、不具合発生の前段階として、ポンプ構成
部品において循環水による腐食の発生すること、また、
この循環水腐食によりポンプ内の水質が変化することを
見出し、さらに不具合発生までの時間とポンプ内水質変
化に相関の存在することから、この水質変化を検知する
ことにより不具合発生までの時間を正確に予測できるこ
とを発見した。
【0023】また、循環水腐食によるポンプ内水質変化
は、ポンプ内外の特定位置における導電率またはpHを
測定することにより比較的容易に検知できることも見出
した。
【0024】本発明は以上の知見に基づくものであり、
プラント機器の構成部品に発生する循環水腐食に起因し
たプラント機器内の水質変化を計測し、その計測値に基
づいて循環水腐食に後続して起こるプラント機器の不具
合の発生時期を予測することにより、不具合発生までの
時間を正確に予測し、不具合発生前に保守点検すること
ができる。
【0025】また、プラント機器内の水質変化の計測値
に基づいてプラント機器の使用開始後水質変化が発生す
るまでの時間を算出し、この算出した時間を予め準備し
ておいたプラント機器使用開始後の不具合発生時間と水
質変化が発生するまでの時間の相関に比較することによ
り、不具合の発生時期を正確に予測することができる。
【0026】また、プラント機器の内部または出口部分
における循環水の導電率またはpHを測定することによ
り、プラント機器内の水質変化を計測することができ
る。
【0027】また、上記のようにプラント機器の不具合
の発生時期を予測し、この予測した不具合の発生前にプ
ラント機器の保守点検時期を設定することにより、プラ
ント機器の不具合に発生に起因したプラントの計画外停
止を避けることができる。
【0028】更に、上記のようにプラント機器の不具合
の発生時期を予測し、この予測した不具合の発生時期が
プラントのn回目と(n+1)回目の定期点検の間に存
在するとき、n回目の定期点検時期をプラント機器の保
守点検時期に設定することにより、プラント機器の最大
健全使用期間を把握保持しながら、プラント機器の不具
合発生に至る前にプラントの計画的な停止時(定期点検
時)に合わせてプラント機器の保守点検を施すことがで
きる。
【0029】
【実施例】まず、本発明に至った経緯と、本発明の原理
について図2〜図4を用いて詳述する。前述したよう
に、本発明者らは、特に原子力発電プラントの配管系に
設置した原子炉水の循環ポンプの不慮の不具合発生によ
る原子炉の計画外停止を避けるため、不具合発生時期を
何らかの方法により正確に予測することにより、不具合
発生に至る直前の原子力発電プラント定期点検時に炉水
循環ポンプの修理保守を実施する方法を検討した。その
結果、不具合発生の前段階として、ポンプ構成部品にお
いて循環水による腐食の発生すること、また、この循環
水腐食によりポンプ内の水質が変化することを見出し、
さらに不具合発生までの時間とポンプ内水質変化に相関
の存在することから、この水質変化を検知することによ
り不具合発生までの時間を正確に予測できることを発見
し、本発明をするに至った。
【0030】また、循環水腐食によるポンプ内水質変化
は、ポンプ内外の特定位置における導電率またはpHを
測定することにより比較的容易に検知できることも見出
した。このような経緯により本発明をするに至った。
【0031】そこで、本発明の原理についてさらに具体
的に述べる。図2は、沸騰水型原子炉の配管系に設置し
た原子炉水循環ポンプの典型的な構成を示す図である。
このポンプはモータシャフト1、モータ側カップリング
2、キー3、スペーサカップリング4、カービック歯
5、第1段メカニカルシール6、第2段メカニカルシー
ル7、スタッドボルト8、シャフト9、ジャーナル1
0、インペラリング11、インペラ12、モータ台1
3、シールフランジカバー14、メカニカルシールカー
トリッジ15、熱交換器16、循環羽根17、ケーシン
グカバー18、水中軸受19、ケーシング20、ライナ
ーリング21、スプリッタ22の主構成部品からなって
いる。
【0032】従来技術では、例えば主に第2段メカニカ
ルシール7の部分に装着しその部分の圧力変化を計測す
る圧力計、メカニカルシールカートリッジ15内に装備
しその部分の温度変化を検出する温度計、シールフラン
ジカバー14の部分に設置しスペーサカップリング4や
シャフト9の軸振動を計測する変位計、ケーシング20
の外側に設けシャフト振動による音響スペクトル変化を
計測する音響スペクトル分析器により、ポンプの機能低
下等の不具合発生を検知し、不具合が発生した後、直ち
に原子炉の運転を計画外停止させ、ポンプ構成部品の点
検及び交換修理等の保守を実施していた。
【0033】本願発明者らは、ポンプの不具合は音響ス
ペクトル変化により検知される場合が多いことに着目
し、かつその不具合はインペラ12部のエロージョン・
コロージョンに起因するものと推測し、不具合発生に至
るまでのポンプ内の水質変化を計測すべく、ケーシング
20内部またはケーシング20から配管に続く出口部分
に導電率計及びpH計を装着し導電率とpHを測定し
た。この結果、図3に示すように音響変化により不具合
が検知される前段階の現象として、導電率が上昇し、p
Hが低下する挙動の存在することが明らかとなった。但
し、音響変化は図4に示す3次元音響スペクトルの波長
(周波数)A0 からA1 への変化として検知した。
【0034】不具合発生の前段階としてポンプ内水質の
導電率が上昇し、pHが低下する理由は、エロージョン
・コロージョンによりポンプ内に溶け込んだ金属カチオ
ンの発生に起因するものと考えられる。
【0035】また、複数のエロージョン・コロージョン
不具合に対して同様の検討を重ねた結果、ポンプ運転
(使用)開始後から不具合に至る時間をλbとし、ポン
プ運転(使用)開始後から導電率上昇及びpH低下の発
生する時間をλiとすると、必ずλb>λiであり、か
つその比が一定であるという相関が得られた。あるポン
プに対してはλb/λi=約300であった。そこでさ
らに、種々のポンプに対してλb/λiを予め測定して
おき、一方、運転中ポンプ内の導電率またはpHを連続
的に測定してλi値を検知したとき、その後発生する不
具合の発生時間λbを予測することが可能となった。
【0036】さらに、λb−λi=λaを算出すること
によりいわゆる不具合発生までの可能運転時間λaを知
ることができるので、将来に予定されている原子炉の定
期検査の何回目と何回目の間に不具合が発生するかも予
測できるようになった。例えば、不具合がn回目と(n
+1)回目の原子炉定期検査間に発生することが予測さ
れる場合、n回目の原子炉定期検査期間にポンプの保守
点検または修理・取替えを行うことにより、不具合を発
生させずに、かつ余剰の点検無しにポンプの健全性を保
持できる最大の期間使用できるようになった。
【0037】また、一部の試験結果では、導電率がある
値より上昇したとき、またはpHがある値を下まわった
とき不具合が発生する相関のある場合も存在することが
明らかになった。また、循環水腐食による水質変化はp
Hが上昇する箇所では、pHがある値を上まわったとき
不具合が発生する相関が存在することが明らかになっ
た。これらの場合には、不具合が発生する導電率及びp
Hを限界値として設定し、限界値に至るまでの期間を、
予め準備した導電率−時間相関またはpH−時間相関か
ら算出してもよく、これによっても上記の方法と同様に
不具合を発生させずに、かつ余剰の点検無しにポンプの
健全性を保持できる最大の期間、ポンプを運転すること
ができる。
【0038】さらに、本発明の方法は循環水ポンプだけ
でなく、エロージョン・コロージョンの発生する水に接
する種々の機器、例えば配管系に設けられたバルブや弁
等の機器、原子力発電プラント以外の循環水に接するプ
ラント機器の健全性監視診断や不具合発生前の保守点検
時期を確定する方法としても有効に用いることができ
る。
【0039】更に、上記の方法は不具合が音響スペクト
ル変化により検知される場合について説明したが、圧力
計や温度計等その他の検出手段によって検知される不具
合に対しても不具合発生時間λbと導電率上昇またはH
低下の発生時間λiを測定することにより同様に不具合
の発生時期を予測し、不具合発生前の保守点検時期を確
定する方法としても有効に用いることができる。
【0040】次に、本発明の実施例を図面を用いて具体
的に説明する。図5は、本発明を一実施例に係わる沸騰
水型原子力発電プラントの概略系統図である。図5にお
いて、炉心100を内蔵する原子炉圧力容器101には
一次冷却系102、冷却材再循環系103、原子炉水浄
化系104が設けられている。一次冷却系102におい
て、原子炉圧力容器101内で発生した蒸気は主蒸気ラ
イン105を通りタービン106を駆動した後、復水器
107で凝縮されて復水となり、その復水は復水ライン
107Aに設けられた復水ポンプ108により復水脱塩
器109を通過し浄化され、給水ポンプ110、給水加
熱器111を通って給水配管112を経由し原子炉圧力
容器101に戻される。冷却材再循環系103には再循
環ライン113と再循環ポンプ114が設けられ、原子
炉圧力容器101内の一次冷却水は再循環ポンプ114
により再循環ライン113を循環して圧力容器101に
戻る。原子炉水浄化系104には浄化系ライン115と
浄化系ポンプ116と炉水浄化装置117とが設けら
れ、再循環系103を循環する一次冷却水の一部は原子
炉水浄化系104に導かれ、不純物が浄化されて給水配
管112の給水に合流する。復水ポンプ108、給水ポ
ンプ110、再循環ポンプ114、浄化系ポンプ116
には本実施例による保守点検時期画定装置を兼ねた健全
性監視診断装置が設けられている。以下この装置の具体
的構成を再循環ポンプ114で代表して説明する。
【0041】図1において、冷却材再循環ポンプ114
は再循環ライン113の配管41に設けられ、再循環ポ
ンプ114の出口部分には再循環ポンプ114に配管4
1を通して流れ込んだポンプ内の水質をオンラインで測
定するための高温電導率計42が設けられている。高温
電導率計42の測定値は電算機43に送られ処理され
る。その処理結果は監視室に設置したディスプレイ44
に表示される。電算機43で行われる処理内容を図6に
フローチャートで示す。本実施例では不具合に至る時間
λbと導電率上昇が発生する時間λiの相関関係式とし
て、予め再循環ポンプ114と同種のポンプについて実
験により求めたλb/λi=約300が電算機43内に
記憶させてある。
【0042】図6において、高温導電率計42から電算
機43に導電率の測定値を連続的に入力し(ステップ2
00)、その測定値により導電率が変化したかどうかを
判定し(ステップ201)、導電率が変化しないときは
測定を継続する(ステップ202)。導電率が上昇した
と判定されるとタイマー機能に基づき導電率上昇が発生
した時間λiを算出し(ステップ203)、予め記憶し
てあるλiとλbとの上記の関係式λb/λi=約30
0を用いて不具合に至る時間λbを算出し(ステップ2
04)、更に予め記憶してあるλa=λb−λiに基づ
き不具合発生までの可能運転時間λaを算出する(ステ
ップ205)。また、導電率が上昇したと判定されたと
き、予め記憶してある原子炉定期検査スケジュール情報
に基づき将来に予定されている原子炉の定期検査までの
運転時間λ(1) ,λ(2) ,…λ(n) ,λ(n+1) ,…を算
出し(ステップ206)、この原子炉定期検査までの運
転時間λ(1) ,λ(2) ,…λ(n) ,λ(n+1) ,…と上記
の可能運転時間λaを比較して(ステップ207)、不
具合の発生が予測される期間が定期検査n回目と(n+
1)回目の間に存在するn値を最終的に求め(ステップ
208〜210)、n回目定期検査期間中にポンプの保
守点検または修理・取替えを行うことを決定する(ステ
ップ211)。また、n回目定期検査期間中にポンプの
保守点検または修理・取替えを行うことにより不具合を
発生させずに、かつ余剰の点検無しにポンプの健全性を
保持できる最大の期間使用できることを、監視室に設置
したディスプレイ44に表示させる(ステップ21
1)。
【0043】以上により、循環水腐食に起因した再循環
ポンプ114の機能低下や破損等の不具合発生時期を事
前に正確に検知し、不具合発生前に再循環ポンプ114
を保守点検することができる。また、発電プラントの計
画外停止を避け、かつ再循環ポンプ114の最大健全使
用期間を把握保持しながら、発電プラント等の計画的な
停止時(定期点検時)に合わせてポンプ構成部品の最小
限の点検及び交換修理等の保守を施すことのでき、ひい
ては発電プラント等の経済性、安全性、信頼性の向上に
効果がある。
【0044】さらに、本実施例の冷却材再循環ポンプ1
14に高温導電率計42の代わりにpH計を用いてもよ
い。この場合も電算機56において図6に示す処理と同
様の処理を行うことにより、n回目定期検査期間中にポ
ンプの保守点検または修理・取替えを行うことを決定
し、かつその保守点検または修理・取替えにより不具合
を発生させずに、かつ余剰の点検無しにポンプの健全性
を保持できる最大の期間使用できることが監視室に設置
したディスプレイ44に表示させ、これにより上記実施
例と同様の効果が得られる。
【0045】なお、上記実施例は本発明の健全性監視診
断装置を再循環ポンプ114で代表して説明したが、復
水ポンプ108、給水ポンプ110、浄化系ポンプ11
6の健全性監視診断装置についても同様であり、この場
合はλb/λiの値にそれぞれ実験で求めた固有の値
(後述)を用いれば良く、これによっても同様の効果が
得られる。
【0046】本発明の第2の実施例を図7により説明す
る。本実施例は、本発明を図5に示す原子炉水浄化系ポ
ンプ116に適用したものである。
【0047】図7において、原子炉水浄化系ポンプ11
6は浄化系ライン115の配管51に設けられ、再循環
ポンプ114の出口部分にはポンプ通過直後の一次冷却
水を取出すための配管52が設けられ、配管52には冷
却系53と、この冷却系53を通過した一次冷却水の導
電率を計測し、浄化系ポンプ116に配管51を通して
流れ込んだポンプ内の水質をオンラインで測定するため
の高温電導率計54と、高温電導率計54を通過した水
を排出するためのドレン55が設けられている。高温電
導率計54の測定値は電算機56に送られ処理される。
その処理結果は監視室に設置したディスプレイ57に表
示される。電算機56には、ポンプ116が不具合に至
る時間λbと導電率上昇が発生する時間λiの相関関係
式として、予め浄化系ポンプ116と同種のポンプにつ
いて実験により求めたλb/λi=約350が記憶して
ある。また、電算機56で行われる処理内容は、図6に
フローチャートで示した第1の実施例のものと同じであ
る。
【0048】すなわち、高温導電率計54から電算機5
6に導電率の測定値を連続的に入力し(ステップ20
0)、その測定値により導電率が変化したかどうかを判
定し(ステップ201)、導電率が変化しないときは測
定を継続する(ステップ202)。導電率が上昇したと
判定されるとタイマー機能に基づき導電率上昇が発生し
た時間λiを算出し(ステップ203)、予め記憶して
あるλiとλbとの上記の関係式λb/λi=約350
を用いて不具合に至る時間λbを算出し(ステップ20
4)、更に予め記憶してあるλa=λb−λiに基づき
不具合発生までの可能運転時間λaを算出する(ステッ
プ205)。また、導電率が上昇したと判定されたと
き、予め記憶してある原子炉定期検査スケジュール情報
に基づき将来に予定されている原子炉の定期検査までの
運転時間λ(1) ,λ(2) ,…λ(n) ,λ(n+1) ,…を算
出し(ステップ206)、この原子炉定期検査までの運
転時間λ(1) ,λ(2) ,…λ(n) ,λ(n+1) ,…と上記
の可能運転時間λaを比較して(ステップ207)、不
具合の発生が予測される期間が定期検査n回目と(n+
1)回目の間に存在するn値を最終的に求め(ステップ
208〜210)、n回目定期検査期間中にポンプの保
守点検または修理・取替えを行うことを決定する(ステ
ップ211)。また、n回目定期検査期間中にポンプの
保守点検または修理・取替えを行うことにより不具合を
発生させずに、かつ余剰の点検無しにポンプの健全性を
保持できる最大の期間使用できることを、監視室に設置
したディスプレイ44に表示させる(ステップ21
1)。
【0049】本実施例によっても第1の実施例と同様の
効果が得られる。なお、本実施例でも高温導電率計54
の代わりにpH計を用いてもよい。また、本実施例は本
発明を浄化系ポンプ116に適用した場合について説明
したが、先の実施例と同様に復水ポンプ108、給水ポ
ンプ110及び再循環ポンプ114にも同様に適用し、
同様の効果が得られる。
【0050】本発明の第3の実施例を図8により説明す
る。本実施例は、本発明を図5に示す復水ポンプ108
に適用したものである。
【0051】図8において、復水ポンプ108は復水ラ
イン107Aの配管61に設けられ、復水ポンプ108
の出口部分にはポンプ通過直後の一次冷却水を取出すた
めの配管62が設けられ、配管62には冷却系63と、
冷却系63を通過した一次冷却水のpHを計測し、復水
ポンプ108に配管61を通して流れ込んだポンプ内の
水質をオンラインで測定するpH計64とが設けられて
いる。配管62の下流側は配管61の復水ポンプ108
の入口部分に接続されている。pH計64の測定値は電
算機65に送られ処理される。その処理結果は監視室に
設置したディスプレイ66に表示される。電算機65に
は、ポンプ108が不具合に至る時間λbとpH減少が
発生する時間λiの相関関係式として、予め同種のポン
プについて実験により求めたλb/λi=約830が記
憶してある。電算機66で行われる処理内容は、「導電
率」が「pH」になる点を除いて図6にフローチャート
で示した第1の実施例のものと同じである。
【0052】すなわち、pH計64から電算機65にp
Hの測定値を連続的に入力し、その測定値によりpHが
変化したかどうかを判定し、pHが変化しないときは測
定を継続する。pHが減少したと判定されるとタイマー
機能に基づきpH減少が発生した時間λiを算出し、予
め記憶してあるλiとλbとの上記の関係式λb/λi
=約830を用いて不具合に至る時間λbを算出し、更
に予め記憶してあるλa=λb−λiに基づき不具合発
生までの可能運転時間λaを算出する。また、pHが減
少したと判定されたとき、予め記憶してある原子炉定期
検査スケジュール情報に基づき将来に予定されている原
子炉の定期検査までの運転時間λ(1) ,λ(2) ,…λ
(n) ,λ(n+1) ,…を算出し、この原子炉定期検査まで
の運転時間λ(1) ,λ(2) ,…λ(n) ,λ(n+1) ,…と
上記の可能運転時間λaを比較して、不具合の発生が予
測される期間が定期検査n回目と(n+1)回目の間に
存在するn値を最終的に求め、n回目定期検査期間中に
ポンプの保守点検または修理・取替えを行うことを決定
する。また、n回目定期検査期間中にポンプの保守点検
または修理・取替えを行うことにより不具合を発生させ
ずに、かつ余剰の点検無しにポンプの健全性を保持でき
る最大の期間使用できることを、監視室に設置したディ
スプレイ66に表示させる。
【0053】本実施例によっても第1の実施例と同様の
効果が得られる。また、この実施例では、pH測定終了
後のポンプ内水を復水ポンプ108の入口部配管側にフ
ィードバックさせることにより、pH減少の発生する時
間λi後のpH減少割合が増幅して検知できる点で測定
上優位な方法である。なお、本実施例においてpH計6
4の代わりに高温導電率計を用いてもよい。また、本実
施例は本発明を復水ポンプ108に適用した場合につい
て説明したが、本実施例の構成を給水ポンプ110、再
循環ポンプ114及び浄化系ポンプ116に同様に適用
し、同様の効果が得られる。
【0054】なお、以上の説明は本発明を再循環ポン
プ、浄化系ポンプ及び復水ポンプに適用した場合につい
て具体的に説明したが、上記第1〜第3の実施例で示し
た構成を図5に示す給水ポンプ110に適用する場合、
λb/λiの値はほぼ420であった。
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、循環水腐食に起因した
プラント機器の機能低下や破損等の不具合を事前に正確
に検知し、不具合発生前に保守点検することができる。
【0056】また、プラントの計画外停止を避け、かつ
プラント機器の最大健全使用期間を把握保持しながら、
プラントの計画的な停止時(定期点検時)に合わせて機
器構成部品の最小限の点検及び交換修理等の保守を施す
ことができる。したがって、発電プラント等の経済性、
安全性、信頼性の向上に効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による原子力発電プラン
トの沸騰水型原子炉の配管系に設置した再循環ポンプの
健全性監視診断装置の概略図である。
【図2】沸騰水型原子炉の配管系に設置した原子炉水循
環ポンプの典型的な構成図である。
【図3】音響スペクトル変化、導電率及びpHとポンプ
運転時間との関係を示す図である。
【図4】3次元音響スペクトル分析結果を示す図であ
る。
【図5】図1に示す再循環ポンプを備えた本発明の一実
施例による原子力発電プラントを示す概略図である。
【図6】図1に示す電算機の処理内容を示すフローチャ
ートである。
【図7】本発明の第2の実施例による原子力発電プラン
トの沸騰水型原子炉の配管系に設置した炉水浄化系ポン
プの健全性監視診断装置の概略図である。
【図8】本発明の第3の実施例による原子力発電プラン
トの沸騰水型原子炉の配管系に設置した復水ポンプの健
全性監視診断装置の概略図である。
【符号の説明】
1…モータシャフト 2…モータ側カップリング 3…キー 4…スペーサカップリング 5…カービック歯 6…第1段メカニカルシール 7…第2段メカニカルシール 8…スタッドボルト 9…シャフト 10…ジャーナル 11…インペラリング 12…インペラ 13…モータ台 14…シールフランジカバー 15…メカニカルシールカートリッジ 16…熱交換器 17…循環羽根 18…ケーシングカバー 19…水中軸受 20…ケーシング 21…ライナーリング 22…スプリッタ 42…導電率系 43…電算機 44…ディスプレイ 52…配管 53…冷却計 54…導電率系 55…ドレイン 56…電算機 57…ディスプレイ 62…配管 63…冷却計 64…pH系 65…電算機 66…ディスプレイ 100…炉心 101…原子炉圧力容器 102…一次冷却系 103…冷却材再循環系 104…原子炉水浄化系 105…主蒸気ライン 106…タービン 107…復水器 107A…復水ライン 108…復水ポンプ 109…復水脱塩器 110…給水ポンプ 111…給水加熱器 112…給水配管 113…再循環ライン 114…再循環ポンプ 115…浄化系ライン 116…浄化系ポンプ 117…炉水浄化装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G08B 31/00 B 7323−5G G21C 17/02 GDB (72)発明者 堀内 哲男 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 朝倉 大和 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 赤嶺 和彦 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 循環水に接するプラント機器の健全性監
    視診断方法において、プラント機器の構成部品に発生す
    る循環水腐食に起因したプラント機器内の水質変化を計
    測し、その計測値に基づいて循環水腐食に後続して起こ
    るプラント機器の不具合の発生時期を予測することを特
    徴とするプラント機器の健全性監視診断方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のプラント機器の健全性監
    視診断方法において、前記プラント機器内の水質変化の
    計測値に基づいてプラント機器の使用開始後水質変化が
    発生するまでの時間を算出し、この算出した時間を予め
    準備しておいたプラント機器使用開始後の不具合発生時
    間と水質変化が発生するまでの時間の相関に比較して不
    具合の発生時期を予測することを特徴とするプラント機
    器の健全性監視診断方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のプラント機器の健全性監
    視診断方法において、前記プラント機器内の水質変化と
    してプラント機器の内部または出口部分における循環水
    の導電率を測定することを特徴とするプラント機器の健
    全性監視診断方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のプラント機器の健全性監
    視診断方法において、前記プラント機器内の水質変化と
    してプラント機器内部または出口部分における循環水の
    pHを測定することを特徴とするプラント機器の健全性
    監視診断方法。
  5. 【請求項5】 循環水に接するプラント機器の保守点検
    時期確定方法において、プラント機器の構成部品に発生
    する循環水腐食に起因したプラント機器内の水質変化を
    計測し、その計測値に基づいて循環水腐食に後続して起
    こるプラント機器の不具合の発生時期を予測し、この予
    測した不具合の発生前にプラント機器の保守点検時期を
    設定することを特徴とするプラント機器の保守点検時期
    確定方法。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のプラント機器の保守点検
    時期確定方法において、前記予測した不具合の発生時期
    がプラントのn回目と(n+1)回目の定期点検の間に
    存在するとき、n回目の定期点検時期をプラント機器の
    保守点検時期に設定することを特徴とするプラント機器
    の保守点検時期確定方法。
  7. 【請求項7】 循環水に接するプラント機器の健全性監
    視診断装置において、プラント機器内部または出口部分
    に設置され、プラント機器の構成部品に発生する循環水
    腐食に起因したプラント機器内の水質変化を計測する水
    質計測手段と、前記水質計測手段の計測値に基づき循環
    水腐食に後続して起こるプラント機器の不具合の発生時
    期を予測する第1の演算手段とを備えることを特徴とす
    るプラント機器の健全性監視診断装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載のプラント機器の健全性監
    視診断装置において、前記第1の演算手段は、前記水質
    計測手段の計測値に基づきプラント機器の使用開始後水
    質変化が発生するまでの時間を算出する手段と、プラン
    ト機器使用開始後の不具合発生時間と水質変化が発生す
    るまでの時間の相関を予め記憶した手段と、前記算出し
    た時間を前記予め記憶した相関に比較して不具合の発生
    時期を予測する手段とを有することを特徴とするプラン
    ト機器の健全性監視診断装置。
  9. 【請求項9】 請求項7記載のプラント機器の健全性監
    視診断装置において、前記水質計測手段は循環水の導電
    率を測定する導電率計であることを特徴とするプラント
    機器の健全性監視診断装置。
  10. 【請求項10】 請求項7記載のプラント機器の健全性
    監視診断装置において、前記水質計測手段は循環水のp
    Hを測定するpH計であることを特徴とするプラント機
    器の健全性監視診断装置。
  11. 【請求項11】 循環水に接するプラント機器の保守点
    検時期確定装置において、プラント機器内部または出口
    部分に設置され、プラント機器の構成部品に発生する循
    環水腐食に起因したプラント機器内の水質変化を計測す
    る水質計測手段と、前記水質計測手段の計測値に基づき
    循環水腐食に後続して起こるプラント機器の不具合の発
    生時期を予測する第1の演算手段と、前記予測した不具
    合の発生前にプラント機器の保守点検時期を設定する第
    2の演算手段とを備えることを特徴とするプラント機器
    の保守点検時期確定装置。
  12. 【請求項12】 請求項11記載のプラント機器の保守
    点検時期確定装置において、前記第2の演算手段は、前
    記予測した不具合の発生時期がプラントのn回目と(n
    +1)回目の定期点検の間に存在するとき、n回目の定
    期点検時期をプラント機器の保守点検時期に設定するこ
    とを特徴とするプラント機器の保守点検時期確定装置。
  13. 【請求項13】 原子炉圧力容器、タービン、復水器、
    復水脱塩器及び給水ヒータを繋ぐ一次冷却系配管、原子
    炉水を浄化する原子炉水浄化系配管、原子炉水を循環さ
    せる原子炉冷却材再循環系配管と、これら配管に設置さ
    れた循環水ポンプとを備えた原子力発電プラントにおい
    て、前記循環水ポンプの少なくとも1つに請求項7〜1
    0のいずれか1項記載のプラント機器の健全性監視診断
    装置を設けたことを特徴とする原子力発電プラント。
  14. 【請求項14】 原子炉圧力容器、タービン、復水器、
    復水脱塩器及び給水ヒータを繋ぐ一次冷却系配管、原子
    炉水を浄化する原子炉水浄化系配管、原子炉水を循環さ
    せる原子炉冷却材再循環系配管と、これら配管に設置さ
    れた循環水ポンプとを備えた原子力発電プラントにおい
    て、前記循環水ポンプの少なくとも1つに請求項11ま
    たは12記載のプラント機器の保守点検時期確定装置を
    設けたことを特徴とする原子力発電プラント。
JP5234961A 1993-09-21 1993-09-21 プラント機器の健全性監視診断方法 Expired - Lifetime JP3032106B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5234961A JP3032106B2 (ja) 1993-09-21 1993-09-21 プラント機器の健全性監視診断方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5234961A JP3032106B2 (ja) 1993-09-21 1993-09-21 プラント機器の健全性監視診断方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0792292A true JPH0792292A (ja) 1995-04-07
JP3032106B2 JP3032106B2 (ja) 2000-04-10

Family

ID=16978974

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5234961A Expired - Lifetime JP3032106B2 (ja) 1993-09-21 1993-09-21 プラント機器の健全性監視診断方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3032106B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021514511A (ja) * 2018-02-21 2021-06-10 エコラボ ユーエスエー インコーポレイティド ポンプの化学的適合性管理システム

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021514511A (ja) * 2018-02-21 2021-06-10 エコラボ ユーエスエー インコーポレイティド ポンプの化学的適合性管理システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP3032106B2 (ja) 2000-04-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN110320334B (zh) 水质监测系统、具备该水质监测系统的蒸汽轮机系统以及水质监测方法
JP3128832B2 (ja) プラント診断装置及びプラント診断方法
JP3652418B2 (ja) ボイラ水壁管の腐食疲労損傷診断予測方法
JP3032106B2 (ja) プラント機器の健全性監視診断方法
JP6886563B2 (ja) 熱交換器のファウリングを評価する方法
JP3379304B2 (ja) プラントの異常監視方法及び異常監視装置
Lee et al. Thinned pipe management program of Korean NPPs
Hashemian Predictive maintenance in nuclear power plants through online monitoring
Gribok et al. Flow-Assisted Corrosion in Nuclear Power Plants
Omura Response to the Seawater Contamination Event at Hamaoka Unit 5 and the Effects of Corrosion by Seawater
Aziz et al. Failure Analysis of Condenser Tube in Unit 1 of the Tenayan Steam Power Plant 2 X 110 MW
Wrightson et al. EBR-II water-to-sodium leak detection system
Schulz The evaluation of component lifetime on the basis of operating experience
JP2024056328A (ja) 復水器リーク監視システムおよび監視方法
Rudolph et al. Advanced Component Fatigue Monitoring Approaches Using the Example of a Boiler Recirculation Pump
Banyuk et al. The capacities of a corrosion-fatigue monitoring system in managing the service life of steam generators operating at nuclear power stations equipped with a VVER-1000M reactor
Kim et al. Research Status of Prognostics and Health Management in Nuclear Field
Carlson et al. N Reactor steam generator performance
JP4427519B2 (ja) プラント監視システム及び方法。
Trunov et al. WWER steam generators tubing performance and aging management
Trampus Technical cooperation with Central and Eastern European countries with special focus on engineering aspects of lifetime optimisation
Erve et al. Residual life assessment, technical improvements and backfitting of components and systems from the materials standpoint
Pochman et al. Programs of plant life management at NPP Dukovany
Plummer Reactor materials inspection by neutron radiography
Kalina et al. Methods and Experiences in the Application of Technical Diagnosis for Prevention and Early Detection of Damages to Components of the Water-Steam-Cycle of Thermal Power Stations