JPH0788741B2 - 坑底ボイラ用燃料調節遮断弁 - Google Patents

坑底ボイラ用燃料調節遮断弁

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JPH0788741B2
JPH0788741B2 JP3779387A JP3779387A JPH0788741B2 JP H0788741 B2 JPH0788741 B2 JP H0788741B2 JP 3779387 A JP3779387 A JP 3779387A JP 3779387 A JP3779387 A JP 3779387A JP H0788741 B2 JPH0788741 B2 JP H0788741B2
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JP
Japan
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valve
fuel
seat
boiler
spool
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JP3779387A
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Inventor
安秀 大田
郁三 若林
禎 三澤
Original Assignee
石油公団
原油二・三次回収技術研究組合
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、原油の二、三次回収のために水蒸気攻法を
行うに当り、地下深部に坑底ボイラを設置して水蒸気を
発生させる場合に使用される燃料の調節遮断弁に関する
ものである。
[従来の技術] 坑底ボイラによる水蒸気発生システムの概要を第5図に
より説明する。地上に設置された燃料タンクaより燃料
ポンプbにて送り出された燃料油(灯油、軽油、原油な
ど)は、圧力制御弁c、緊急遮断弁dを通り、油田地盤
mの地中深く(深度数百メートル乃至千数百メートル)
まで延長された燃料配管eを通って、坑底ボイラfに供
給され燃焼されて、排気ガスは排気配管1を通って地上
に出て大気中に放出される。
一方、ボイラ用の水は、地上に設置された水タンクgよ
り水ポンプhにて送り出され、水調節弁i、水配管jを
通って坑底ボイラfに供給され、水蒸気となって、坑底
ボイラfの先端に設置された水蒸気噴出口kより周囲の
地盤帯に噴出される。
圧力制御弁cは、圧力制御により燃料の流量を制御する
ためのものであるが、地上に設置してあるため坑底ボイ
ラfに至る迄の距離が長く、しかも水頭圧(ヘッド)が
大きいため、微妙な流量制御は難しい。又緊急遮断弁d
は坑底ボイラfの事故等の場合に燃料供給を遮断するた
めのものであるが、上記理由からやはり応答性が悪く瞬
時遮断は難しい等の問題がある。
[発明の解決しようとする問題点] そこで、燃料の微妙な流量制御及び緊急遮断の応答性を
改善するためにはボイラfの近くに弁を設ける必要があ
り、このために燃料調整遮断弁1(第5図)を設けるこ
とが検討されている。
この燃料調整遮断弁1に要求される性能は、1)燃料遮
断時は油漏れの極力少ないこと、2)燃料の流量を定格
値から定格の数分の一の値まで連続的に制御できるこ
と、3)好ましくは油圧乃至電気制御機器等他の力を借
りることなく、燃料油圧等自力で制御可能であること等
である。
しかし、その設置場所が前述のように、地下数百メール
乃至千数百メートルにあるため、燃料供給停止時に100K
g/cm2前後の水頭圧(ヘッド)が掛かっており、この高
圧のもとで燃料を遮断しなければならない。また燃料供
給時は上記水頭圧の影響下においても、その流量を定格
値から定格の数分の一に変化させる必要があり、その上
実際の燃料油の流量定格値は2〜5/min程度の比較的
小さいものであり、高圧下での制御は極めて困難である
等の問題がある。
この発明は、上記のような問題点を解消できるようにし
た燃料調整制御弁を提供することを目的とするものであ
る。
[問題点を解決するための手段] この発明の坑底ボイラの燃料調整制御弁は、圧力制御弁
を備えた燃料配管のボイラ近くに設置される弁で、上部
にスプールが嵌装される円筒孔を有し、中段に環状弁座
を形成し、下部にこの弁座に当接するシート弁を収容す
る弁室を有する弁本体と、上記弁室に収容され常時上記
弁座に密着するようスプリング付勢されているシート弁
と、上記弁本体の円筒孔に滑動可能に嵌装されるスプー
ルで、外面に上記円筒孔の内面との間で燃料流路を形成
する螺旋溝が形成され、その下端部が上記環状弁座を貫
通して上記シート弁の頂部に当接するものとから構成さ
れている。
[作用] 弁本体の弁室に収容されたシート弁の上面に、地上の圧
力制御弁により圧力制御された燃料油の水頭圧が作用す
る。シート弁をこの押し下げ力に抗して上に押し上げる
ように弁室に設けられたスプリングの力を設定すること
により、シート弁を弁本体の中段に設けられた環状弁座
に密着させて燃料を遮断する。そして、地上の圧力制御
弁の設定を上げ、スプリングの力に抗してシート弁を押
し下げることにより、シート弁を開けて燃料油を流す。
シート弁の下方移動に伴って、これに当接しているスプ
ールも下方に移動する。この際、弁本体の円筒孔内面と
スプール外周面に形成された螺旋溝とで形成される燃料
油流路の長さが短くなり、流路の流体摩擦抵抗が減少す
る。この流路抵抗の変動に比例して、燃料油流量が変動
する。従って、地上の圧力制御弁の設定を変えることに
より、燃料油の流量を制御することができる。この場
合、スプールには燃料流路となる螺旋溝が形成されてい
るから、スプールの僅かな上下移動量に対して流路長さ
を大きく変えることができるので、燃料流量を広い範囲
に亙って調整することができる。
[実施例] この発明の1実施例を第1図、第2図により説明する。
弁本体2の両端は管用ねじ3により燃料配管eと連結さ
れている。弁本体2の上部には、スプール4が嵌装され
る円筒孔2aがあけられている。この円筒孔2aに続いて、
拡径された中間室5が設けられ、その下端部に環状の弁
座2cが形成されている。この弁座の下方に弁室6が形成
されている。この弁室にはシート弁8が収容され、この
シート弁は圧縮スプリング7により上方に付勢され、環
状弁座2cに密着するようになっている。弁室6は流出路
9を介して燃料配管eに通じている。スプール4は上方
の大径部4aと、環状弁座2cを貫通する大きさの下方小径
部4bとから構成されている。大径部4aの外径は、円筒孔
2aに滑動可能に嵌装される寸法に仕上げられている。そ
して、大径部4aの表面には燃料油の通過路としての導入
溝4c及び螺旋溝4dが形成され、第3図に示すように、円
筒孔の内面2bとの間で半円形断面の燃料流路を形成する
ようになっている。この場合、導入溝4cの断面積は燃料
油の通過の際に、ヘッドロスが無視できる位に充分な大
きさを有しており、螺旋溝4dの断面積は燃料油の通過の
際に所要のヘッドロスが得られるよう小さくしてある。
第1図において、水頭圧千メートル程度をもった高圧の
燃料油は、その圧力でスプール4を下方に押し下げると
共に、一部の油は導入溝4c、螺旋溝4dを通って中間室5
に入りシート弁8の上面に圧力を及ぼし、全体としてP1
なる力でシート弁を下方に押す。一方、スプリング7
は、予め圧縮された形で装着されており、その復元力P2
はP1よりやや大きくなるように設定される。従って、シ
ート弁8のシート面8aと弁座2cは密に接触し、燃料油は
それより下に流入しないで遮断される。
第2図は、燃料油を坑底ボイラfに供給する状態を示
す。地上の圧力制御弁c(第5図)を制御し、適当な圧
力を加えると、結果的にスプール4にはP1+ΔPなる下
向の力が発生し、スプリング7はy(y0−y1)だけ圧縮
され、バネの復元力はP2+kyとなって、p1+ΔP=P2
kyなる位置にて釣合う。ここでkはバネ常数である。
このような状態において、燃料油は導入溝4c、螺旋溝4
d、中間室5、弁室6及び流出路9を通って、下部の燃
料配管eより坑底ボイラfに供給される。この時流れる
燃料油の流量は、第2図においてxで示される範囲(中
間室の上端面5aから螺旋溝4dの起点まで)に含まれる螺
旋溝の螺旋長さ分の流体摩擦抵抗の大小によって決まる
ものであり、xが大きければ抵抗が大きく流量は小さ
く、xが小さければ抵抗が小さく流量は大きくなる。
上記の如く、P1に対して付加される圧力ΔPの大きさに
よって流量を調整出来、ΔP=0にすることにより、流
量を0即ち遮断することができる。
ここで、流体摩擦抵抗を得るために溝を螺旋状にしたの
は、次の理由による。燃料調整遮断弁はは地中高深度に
設置されるために、その外径は30mm前後に制限される。
一方、千メートル前後にも達する水頭圧(ヘッド)が掛
かるため非常に大きな流体摩擦抵抗を持たせないと、流
量を所要の数値に押え切れない。流体摩擦抵抗を大きく
するためには、油の通路(溝)の断面積を小さくし、長
さを長くする必要がある。一方スプリング7は永久歪み
を起こさせず、座屈を起させないために長いものは適さ
ず、スプリングの撓みyは数ミリメートル程度のもので
ある。小さな撓みの変化yにより、溝の長さを大きく変
化させるにはyの変化量の数倍乃至数十倍に拡大して溝
の長さを変化させるしかない。ここで考えられたのが、
螺旋溝4dであって、螺旋溝のピッチを極力小さくするこ
とにより、上記目的が達せられるのである。
なお、第1、2図では、螺旋溝4dは1条であるが、第4
図の如く、互いに180゜ずれた2条の螺旋溝4d、4eにす
ることにより、スプール4にかかる油圧による半径方向
の力が相殺されてスプールの動きがスムースになる。
[発明の効果] この発明の燃料調整遮断弁は上記のようなもので、地上
に設置された圧力制御弁により燃料油の圧力を制御する
ことのみにより、即ち他の制御系(油圧系、電気系等)
を新たに設けることなく、地下数百メートル乃至千数百
メートルに設置された坑底ボイラに供給する燃料油を、
速やかな応答性をもって、遮断状態から定格流量状態に
まで或いはその逆に連続的に制御することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図はそれぞれ本発明の1実施例を燃料遮
断状態と燃料供給状態で示す縦断面図、第3図は燃料流
路の拡大説明図、第4図はスプールの他の例の斜視図、
第5図は坑底ボイラシステムの説明図である。 1……燃料調節遮断弁、2……弁本体、2a……円筒孔、
2c……環状弁座、4……スプール、4d……螺旋溝、6…
…弁室、7……スプリング、8……シート弁、c……圧
力制御弁、e……燃料配管、f……坑底ボイラ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧力制御弁を備えた燃料配管の坑底ボイラ
    近くに設置される弁で、上部にスプールが嵌装される円
    筒孔を有し、中段に環状弁座を形成し、下部にこの弁座
    に当接するシート弁を収容する弁室を有する弁本体と、
    上記弁室に収容され常時上記弁座に密着するようスプリ
    ング付勢されているシート弁と、上記弁本体の円筒孔に
    滑動可能に嵌装されるスプールで、外面に上記円筒孔の
    内面との間で燃料流路を形成する螺旋溝が形成され、そ
    の下端部が上記環状弁座を貫通して上記シート弁の頂部
    に当接するものとから構成されている坑底ボイラ用燃料
    調節遮断弁。
JP3779387A 1987-02-23 1987-02-23 坑底ボイラ用燃料調節遮断弁 Expired - Lifetime JPH0788741B2 (ja)

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JP3779387A Expired - Lifetime JPH0788741B2 (ja) 1987-02-23 1987-02-23 坑底ボイラ用燃料調節遮断弁

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