JPH0788360A - 接触反応器素子 - Google Patents

接触反応器素子

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JPH0788360A
JPH0788360A JP6104236A JP10423694A JPH0788360A JP H0788360 A JPH0788360 A JP H0788360A JP 6104236 A JP6104236 A JP 6104236A JP 10423694 A JP10423694 A JP 10423694A JP H0788360 A JPH0788360 A JP H0788360A
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catalytic reactor
group
turbulent flow
reactor element
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JP6104236A
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James Howard Terhune
ジェームズ・ハワード・ターハン
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General Electric Co
Original Assignee
General Electric Co
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J12/00Chemical processes in general for reacting gaseous media with gaseous media; Apparatus specially adapted therefor
    • B01J12/007Chemical processes in general for reacting gaseous media with gaseous media; Apparatus specially adapted therefor in the presence of catalytically active bodies, e.g. porous plates
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J10/00Chemical processes in general for reacting liquid with gaseous media other than in the presence of solid particles, or apparatus specially adapted therefor
    • B01J10/007Chemical processes in general for reacting liquid with gaseous media other than in the presence of solid particles, or apparatus specially adapted therefor in the presence of catalytically active bodies, e.g. porous plates
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    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J15/00Chemical processes in general for reacting gaseous media with non-particulate solids, e.g. sheet material; Apparatus specially adapted therefor
    • B01J15/005Chemical processes in general for reacting gaseous media with non-particulate solids, e.g. sheet material; Apparatus specially adapted therefor in the presence of catalytically active bodies, e.g. porous plates
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 コンパクトな接触反応器の効率を向上させる
ために役立つ触媒表面を持った接触反応器素子を提供す
る。 【構成】 接触反応器素子4は、流動する高温の流体中
において希薄な濃度を有する2種類以上の分子種の反応
を触媒するために利用できるもので、表面上に分布した
多数の乱流発生手段(好ましくは孔6)を有する触媒材
料製の薄い板で構成される。これらの孔は互い違いに配
置された横列を成すように配列されていて、各々の横列
中において互いに隣接した孔の間の距離は互いに隣接し
た横列の間の距離よりも小さい。このような構造は、流
体の内部に過大な圧力降下を導入することなく、境界層
の成長を制限すると共に反応体同士の流通および混合を
容易にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の分野】本発明は、流動する高温の流体中におい
て希薄な濃度を有する2種類以上の分子種の接触反応
(catalytic reaction)に関するものである。更に詳し
く言えば、本発明はコンパクトな接触反応器において使
用するための接触反応器素子に関する。
【0002】
【発明の背景】流動する高温の流体中において希薄な濃
度を有する2種類以上の分子種の反応を触媒する接触反
応器は公知である。かかる分子種は流体の内部では安定
であるが、触媒表面では化学反応を受け、そして流れの
分布や反応体の濃度に影響を及ぼさない少量の良性反応
生成物(たとえば、水または二酸化炭素)を生成する。
【0003】固体触媒の存在は流動するホスト流体中に
薄い境界層の形成を引起こすが、この境界層は二次元的
な速度および濃度分布を有している。かかる境界層がも
たらす主な効果は、反応体が触媒表面に拡散して化学反
応を受けるのを妨げる障壁を導入することである。かか
る境界層は表面に沿った流れ距離の増加と共に成長す
る。すなわち、かかる境界層は次第に厚くなって表面へ
の拡散を益々起こり難くし、それによって接触反応を妨
害するのである。
【0004】触媒材料で作られた薄い板が互いに離隔し
ながら平行に配置されて成る接触反応器においては、互
いに対向する板の間の流路内に形成される境界層が流れ
距離の増加と共に成長する。互いに対向する板の間の距
離が小さい場合、成長を続ける境界層はやがて流路を満
たすことになる。一般に「完全に発達した流れ(fullyde
veloped flow)」と呼ばれるこのような現象は、触媒表
面への反応体の拡散を減少させることによって接触反応
器の動作に悪影響を及ぼす。
【0005】コンパクトな接触反応器の設計に当って
は、流体が触媒表面に沿って流れる場合における反応体
の消費状態に関するデータに様々な変数を関係づけるた
めに有用である比較的簡単な「相関式」が使用される。
かかる複雑な過程に関する基礎力学を理解すれば、実験
データを解釈するために無次元数の解析関数が有用であ
ることがわかる。
【0006】基本原理によって示される通り、物質移動
過程が拡散によって制限される場合、該当する相関式は
次のように表わされる。 Sh=φ(Re,Sc) 式中、無次元数〔すなわち、ヌッセルト数(Sh)、レ
イノルズ数(Re)およびシュミット数(Sc)〕は下
記に定義される通りである。この場合、記号φは「の関
数」を意味する。かかる関数関係の正確な形式は反応器
を構成する触媒素子の幾何学的形状および形態に依存す
るが、一般には次のようになる。
【0007】Sh∝ψ(Re)Scq Rep 指数(pおよびq)並びに比例定数は、一般に、特定の
種類の素子に関する試験データを互いに関係づけること
によって求めなければならない。1枚の平らな板につい
ては、理論的に相関式を導くことができるが、その結果
は次の通りである。
【0008】
【数1】
【0009】式中、レイノルズ数に付けられた下つき文
字は、この数が流れの方向における板の長さLを用いて
計算されたものであることを表わしている。この式は、
図1に示されるごとく、平らな板2上における流れが層
流である場合に得られるものである。図1中のベクトル
包絡線Vx は、厚さδを有する境界層に関するx軸方向
の速度分布である。なお、V0 は境界層の外部における
流れの速度を表わす。
【0010】相関式中に現れる無次元数は、次のように
定義されたものである。 Sh=(hDh )/(Deff ) Re=(Dh 0 )/(ν) Sc=(ν)/(Deff ) 式中、hは物質移動速度、V0 は流速、νは流体の動粘
度、Dh は流路の水力直径、そしてDeff は反応体の有
効拡散係数である。
【0011】一次元の物質収支は溶質濃度に関する1階
微分方程式を与えるが、その解は次の通りである。
【0012】
【数2】
【0013】式中、CはLの位置における出口濃度であ
り、そしてC0 は入口濃度である。また、γは次式によ
って与えられる。
【0014】
【数3】
【0015】それ故、出口濃度比は次のように書き直さ
れる。
【0016】
【数4】
【0017】この式中における唯一の未知数は汎関数で
あるが、それの形式は半経験的に決定される。もう1つ
の重要な考慮事項は流体の圧力降下である。密度および
流速が一定の場合、流体の流れに関する運動量方程式は
近似的に次のように書くことができる。
【0018】
【数5】
【0019】式中、摩擦係数fはやはり測定結果から導
かれ、ρは密度であり、そしてg0 は重力加速度であ
る。一般に、次のような関係式が得られる。 f∝Ψ(Re)Re-s 式中、汎関数Ψ、指数sおよび比例定数は幾何学的形状
に依存する。摩擦係数は、流入損失、流出損失、転向損
失、表面摩擦、加速度効果および形状抵抗を含んでい
る。
【0020】汎関数ψおよびΨが測定結果から導かれれ
ば、コンパクトな反応器を設計してそれの性能を正確に
予測することが可能となる。通例、出口濃度比と総合圧
力降下との間にはトレードオフ(trade off )の関係が
存在する。設計目的は、制約条件を満たしながら物質移
動装置の性能を最適化するような物理的形状を決定する
ことにある。
【0021】接触反応器または再結合器を設計する際の
重要な因子は、それの基本的な構造要素の物理的性質で
ある。通例、かかる装置は板、胴板、螺旋体、金網、粒
状物などの機械的集合体から成っていて、それらは接触
反応器または再結合器の素子と呼ばれる。当業界におい
ては板状フィン型の様々な表面が知られているが、それ
らはコンパクトな熱交換器および質量交換器の設計に際
して特に有用である。かかる従来の装置を使用すれば、
たとえば管群の表面に関する表面積/体積比に比べ、単
位体積当りの高い物質移動面積を達成することが可能と
なる。これは性能を向上させ、重量を低減させ、かつ圧
力降下を適正化する。
【0022】板状フィン型の素子は、単純フィン型、ル
ーバフィン型、ストリップフィン型、ピンフィン型、波
形フィン型および有孔フィン型に細分される。単に平板
状である単純フィン型以外のものは全て、より大きい物
質移動速度hを得るため、境界層を破壊するように構成
されている。しかしながら、先行技術における関心は有
孔フィン型の素子に向けられなかった。なぜなら、穿孔
の存在は自明の欠点として反応表面積の減少を意味する
からである。
【0023】
【発明の概要】本発明は、反応表面積の減少という欠点
が単に克服可能であるばかりでなく、実際には接触反応
器の性能に影響を及ぼすその他の要因によって遥かに大
きい利益がもたらされることを実証するものである。か
かる目的を達成するため、コンパクトな接触反応器の効
率を向上させる有孔フィン型の接触反応器素子が提供さ
れる。
【0024】本発明の好適な実施の態様に基づく接触反
応器素子は、多数の小さい孔(好ましくは直径の相等し
い円形の孔)を有する触媒材料製の薄い有孔板から成っ
ている。かかる孔は押抜きおよびばり取りによって形成
することができる。かかる孔は、互い違いに配置された
横列から成るパターンを成して板上に分布している。互
い違いに配置された横列の間の距離は、各々の横列中に
おける孔の間の距離よりも大きい。このような孔の配列
状態は、流体の内部に過大な圧力降下を導入することな
く、境界層の成長を制限すると共に反応体同士の流通お
よび混合を容易にすることによって接触反応器素子の性
能を最適化する。
【0025】詳しく述べれば、上記のごとき孔は接触反
応器素子の表面上に形成されて触媒材料の表面への反応
体の拡散を妨害する流体の境界層を減衰させる。第二
に、かかる孔は接触反応器素子の一方の側の流路からの
流体と他方の側の流路からの流体とを混合させる乱流経
路を提供し、それによって局部的に反応体の欠乏した区
域が形成されるのを防止するために役立つ。
【0026】本発明の接触反応器素子は、流動する高温
の流体中において希薄な濃度を有する2種類以上の分子
種の反応を触媒するものである。沸騰水型原子炉内にお
いて溶存する水素および酸素を再結合して水を生成させ
るために役立つ好適な実施の態様に従えば、かかる接触
反応器素子は貴金属を添加した合金(たとえば、少なく
とも約1重量%のパラジウムを添加したステンレス鋼)
または純粋な貴金属(たとえば、100重量%のパラジ
ウム)で作られた(たとえば厚さ10〜12ミルの)薄
い板から成っている。
【0027】本発明の接触反応器素子は物質移動と圧力
降下との間に協力関係を生み出すのであって、前者を最
大にしながら後者を最小にする。かかる接触反応器素子
は互い違いに配置された横列を成すように配列された孔
を利用することによって物質移動を妨げる境界層の自然
の成長を抑制すると共に、物質移動面積の一部を犠牲に
することによって直観的に自明とは言えないやり方で物
質移動速度を向上させる。更にまた、コンパクトな質量
交換器内に組込まれた場合、かかる接触反応器素子は質
量交換器の流路間において反応体を混合するための手段
を有しており、それにより反応体の偏在を抑制して表面
反応性を向上させる。
【0028】本発明の接触反応器素子は、多種多様の形
状および寸法を有するように加工するのが容易である。
これらの素子を使用することにより、流体中に存在する
望ましくない化学種を良性の反応生成物に転化させるた
めの装置を組立てることができる。本明細書中に開示さ
れる構造は、高温下にある(空気や水のごとき)圧縮性
または非圧縮性流体と共に使用することができる。
【0029】かかる接触反応器素子はまた、原子炉やそ
の他の工業施設の流体中に見出される望ましくない分子
や化合物の接触反応に対しても有用である。かかる接触
反応器素子は、原子炉容器や配管内における水素水化学
技術を制御するための接触反応器の設計に際して特に有
用である。詳しく述べれば、本発明は溶存する水素およ
び酸素を水に再結合させることによって電気化学ポテン
シャルを粒間応力腐食割れに関連した限界値よりも低い
レベルにまで低下させるために使用することができる。
本発明はまた、排気系統中のCOを転化させるための装
置(たとえば、自動車の触媒コンバータ)あるいはH2
O中のCO2 を転化させるための装置(たとえば、化石
燃料プラントのスクラッバ)においても有用である。
【0030】
【好適な実施の態様の詳細な説明】境界層の発達を阻止
する摂動が薄い板の表面上に導入される場合、相関汎関
数は単純フィンの場合よりも複雑になる。これは、素子
が互い違いに配列された穿孔(孔)を有する場合におい
て特に顕著である。便宜上、本発明に基づく典型的な接
触反応器素子4の一断片のみが図2に示されている。ま
た、互いに平行に配置された2枚のかかる断片が図3に
示されている。この実施例の場合、板は10ミルの厚さ
tおよび1平方インチ当り30個の孔密度を有してお
り、また板同士の中心間距離Dは30ミルである。(一
定しない縮尺で)図示された断片は0.25インチの幅
Wおよび2インチの長さLを有しているが、接触反応器
素子4の幅および長さが図2に示された値を越えて延び
ていることは言うまでもない。
【0031】接触反応器素子4は、互い違いに配置され
た横列を成すように配列された多数の孔6を有してい
る。各々の孔は0.079インチの直径dを有してい
る。孔同士の間隔は、S1 =0.161インチ、S2
0.216インチ、S3 =0.4インチかつS4 =0.
2インチである。なお、S1 は各々の横列中において互
いに隣接する孔の間の距離であり、またS4 は(互い違
いに配置された)互いに隣接する横列間の距離である。
ここで言う「横列」とは、図2中の矢印Fによって示さ
れた流体の流れ方向に対して垂直な直線に沿って位置す
る孔の列を意味する。
【0032】流体が接触反応器素子4の前縁8を通過す
るや否や、境界層の成長が開始する。かかる境界層が第
1の横列の孔(図2には孔6aのみが示されている)を
通過すると、各々の孔は後流を生じ、そしてこの後流は
孔を通って広がって行く。かかる後流が引起こす乱流に
より、第1の横列の孔を横切る流れ距離の増加に伴って
境界層は破壊されて減衰する。なお、このような作用を
受けるのは孔6aを横切って流れる流体のみである。孔
6aを避けて流れる流体の境界層は成長し続けるが、か
かる流体はやがて第2の横列の孔(2個の孔6bおよび
6b’のみが示されている)に到達する。他方、孔6a
の遠位端に到達した流体は第3の横列の孔に向かって表
面上を流れるが、その間に減衰した境界層は再び成長す
ることになる。
【0033】第1の横列の孔によって生み出された後流
は様々な方向に広がり、そして第1の横列の孔を避けて
流れる流体の(減衰しない)境界層にも影響を及ぼす。
第2の横列の孔6bおよび6b’はまだ減衰していない
境界層中に後流を生じ、それによって境界層を破壊する
乱流が引起こされる。第2の横列の孔が生み出す乱流効
果もまた、流体が第3の横列の孔に近づくのに伴って境
界層中に広がって行く。
【0034】本発明に従えば、各々の孔の直径(たとえ
ば、d=0.079インチ)は次の横列中において互い
に隣接する孔同士の離隔距離(たとえば、S1 =0.1
61インチ)に少なくともほぼ等しいことが必要であ
る。1つの横列中の孔は次の横列中の孔に対して互い違
いに配列されているから、境界層は接触反応器素子4の
全幅にわたって繰返し破壊されることになる。
【0035】相次ぐ横列を成して配列された孔によって
境界層が繰返して破壊される結果、境界層は接触反応器
素子4の全面にわたって効果的に減衰させられ、そして
平衡に達する。図3に示されるごとく、1対の接触反応
器素子4および4’が両者間に(たとえば幅25ミル
の)流路10を規定しながら互いに平行に配置されてい
る場合、互いに対向した表面上における境界層が繰返し
て破壊されれば、流路10内における「完全に発達した
流れ」の形成が防止される。その結果、図4に示される
ような物質移動の指数関数的な増加が得られることにな
る。
【0036】このように、好適な実施の態様に基づく有
孔素子の表面上を流れる層流に関しては、流れが孔を通
過するたびに境界層が繰返して破壊される。このような
破壊は、図1に示されるごとく、かかる素子の集合体の
入口から境界層が単調に増加する能力を低減させる。更
にまた、図示された基本パターンを反復して成る任意の
密集した配列状態で多数の素子が組合わされた場合、か
かる孔は素子の集合体中において反応体を流路間で移動
させるための手段をも提供する。その結果、表面積の減
少はあるものの、この部類に属する他のタイプの素子に
比べて本発明の有孔フィン型素子の性能を向上させる協
力効果が得られるのである。とりわけ、図2に示された
互い違いの孔配列パターンは原子炉における水素水化学
制御のための触媒表面反応を促進する際に特に有用であ
ることが判明した。なお、かかる素子は化学加工業界、
自動車の排気管理、化石燃料プラントのスクラッバ、お
よび各種の工業用環境保護装置においても有用であると
予想される。
【0037】図2および3に示された幾何学的形状を有
する典型的な接触反応器素子に関し、相関関数ψ(R
e)およびΨ(Re)を図4および5に示す。このよう
な幾何学的形状の場合、物質移動相関関数ψ(Re)に
関する指数はq=0.33かつp=0.46であり、ま
た摩擦係数相関関数Ψ(Re)に関する指数はs=2/
3である。
【0038】図3の滑らかな曲線は次の式から計算され
る。 ψ(Re)=a[1−ae-cRe] 式中、Re≧1400、a=約0.77、かつc=約1
/3570である。レイノルズ数Reは接触反応器素子
間に存在する多数の流路の水力直径に基づくものであっ
て、それらの流路は全て同一であると仮定されている。
【0039】図5の滑らかな曲線は次の式から計算され
る。
【0040】
【数6】
【0041】式中、Re≧1000、b0 =2、b1
6・10-4、b2 =−3・10-8、かつb3 =7・10
-13 である。図4および5の相関関係は図2に示された
パターンに特有のものであるが、その他の寸法、孔形状
および配列状態に対しても類似の相関関係を求めること
ができる。本発明に基づく接触反応器素子の物理的配置
状態は、幾つかの可能な形態を有し得る。典型的な実施
例として、直径0.079インチ(2mm)の孔を1平
方インチ当り30個の面積密度で設けた平らな薄いフィ
ンを1インチ当り33枚の密度で平行に配置して成る集
合体を組込んだ再結合器に関する性能比較を図6および
7に示す。この実施例では、触媒材料は1%のパラジウ
ムを添加したステンレス鋼である。かかる有孔フィン集
合体における表面積と自由流れ容積との比は70.5/
インチである。孔は物質移動表面積を約15%だけ減少
させるが、それを補って余りあるψ(Re)の増加が境
界層破壊の結果として得られるのである。
【0042】図6および7は、550°Fの水中に溶解
した水素および酸素に関し、有孔フィン集合体および単
純フィン集合体における出口濃度比C/C0 並びに総合
圧力降下Δpをそれぞれ示している。「単純フィン」と
いう名称は従来の触媒表面を意味しており、また「有孔
フィン」という名称は本発明に基づく新規な高性能触媒
表面を意味している。いずれの集合体においても、入口
から出口までの長さLは12インチであり、また各々の
フィンの厚さは12ミルである。
【0043】図6からわかる通り、有孔フィンを使用し
た場合、集合体の出口における反応体濃度と集合体の入
口における反応体濃度との比は一定のレイノルズ数範囲
にわたって少なくとも10倍だけ改善される。また、図
7からわかる通り、表面摩擦は流動する流体が受ける全
摩擦中の小さな因子に過ぎないから、集合体の前後にお
ける圧力降下は孔の存在によってほとんど変化しない。
なお、摩擦に寄与する大きな因子は形状抵抗であるが、
流動する流体と平行に整列したフィン中における孔の存
在は形状抵抗に影響を及ぼさないのである。
【0044】このように、図6および7は本発明に基づ
く有孔フィン型素子から得られる利益を示している。詳
しく述べれば、毎秒数フィートという典型的な流速に関
しては、有孔フィン型素子は出口濃度比の大幅な減少の
代償としてほんの僅かな圧力降下の増加をもたらすに過
ぎない。同等な寸法を有する従来の接触反応器素子は、
再結合器の流路間において反応体が混合し得ないため、
より大きい圧力降下およびより小さい出口濃度比を示
す。このように、本発明の素子における孔は表面反応を
促進するために役立つ二重の機能(すなわち、混合の促
進および境界層の厚さの減少)を果たすのである。
【0045】本発明の一般的な着想に基づけば、境界層
を周期的に破壊するための手段は孔である必要はない。
互い違いに配置された横列から成るパターンを成すよう
にしてくぼみや突起を板の表面上に分布させることもで
きる。くぼみや突起は流路間における流体の混合を可能
にしないので孔ほどは望ましくないが、境界層を破壊す
るという利点は実現されるはずである。
【0046】以上、もっぱら例示を目的として本発明の
好適な実施の態様を記載したが、それ以外にも様々な変
更態様が可能であることは機械工学の技術者にとって自
明であろう。たとえば、本発明の範囲から逸脱すること
なく、接触反応器素子上に設けられる孔、突起またはく
ぼみの寸法および配列状態を変化させ得ることは容易に
理解されよう。また、開示された接触反応器素子は平ら
なものであるが、円筒形の胴板のごとき湾曲した接触反
応器素子が使用可能であることも容易に理解されよう。
かかる変更態様の全てが前記特許請求の範囲によって包
括されることを理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】流体力学の一般原理に基づき、平らな板上を流
れる層流が形成する境界層を示す略図である。
【図2】本発明の好適な実施の態様に基づく接触反応器
素子の概略正面図である。
【図3】図2に示されたタイプの接触反応器素子2枚を
互いに平行に配置して成る集合体の側面図である。
【図4】本発明の好適な実施の態様に基づく典型的な有
孔フィン型接触反応器素子に関して物質移動相関関数ψ
(Re)をプロットしたグラフである。
【図5】本発明の好適な実施の態様に基づく典型的な有
孔フィン型接触反応器素子に関して摩擦係数相関関数Ψ
(Re)をプロットしたグラフである。
【図6】単純フィン型接触反応器素子の集合体および有
孔フィン型接触反応器素子の集合体に関し、出口濃度比
を平均流速に対してプロットした対数グラフである。
【図7】単純フィン型接触反応器素子の集合体および有
孔フィン型接触反応器素子の集合体に関し、総合圧力降
下を平均流速に対してプロットした対数グラフである。
【符号の説明】
4 接触反応器素子 6 孔 8 前縁 10 流路

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体中に溶解した第1および第2の反応
    体間の反応を表面において触媒する触媒材料で作られた
    薄い板から成る接触反応器素子(4)において、前記板
    がそれの表面上に分布した多数の乱流発生手段(6)を
    有すると共に、前記乱流発生手段が所定の方向に流れる
    前記流体の境界層の厚さを繰返して減少させるように配
    列されていることを特徴とする接触反応器素子(4)。
  2. 【請求項2】 前記多数の乱流発生手段が(1) 前記板の
    第1の部分において第1の間隔を有しながら前記所定の
    方向に沿って整列した第1群の乱流発生手段および(2)
    前記板の第2の部分において前記第1の間隔を有しなが
    ら前記所定の方向に沿って整列した第2群の乱流発生手
    段を含んでいて、前記第1群の乱流発生手段は前記所定
    の方向に沿って見ると前記第2群の乱流発生手段に対し
    て互い違いに配列されており、かつ前記第1群および第
    2群の乱流発生手段は前記板の前記第1および第2の部
    分の表面に沿って前記所定の方向に流れる前記流体の境
    界層の厚さを繰返して減少させるために役立つ請求項1
    記載の接触反応器素子。
  3. 【請求項3】 前記多数の乱流発生手段が更に(3) 前記
    板の第3の部分において前記第1の間隔を有しながら前
    記所定の方向に沿って整列した第3群の乱流発生手段を
    含んでいて、前記第3群の乱流発生手段は前記第2群の
    乱流発生手段に対して互い違いに配列されていると共に
    前記所定の方向を横断する方向に沿って前記第1群の乱
    流発生手段と整列しており、かつ前記第3群の乱流発生
    手段は前記板の前記第3の部分の表面に沿って前記所定
    の方向に流れる前記流体の境界層の厚さを繰返して減少
    させるために役立つ請求項2記載の接触反応器素子。
  4. 【請求項4】 前記多数の乱流発生手段の全てが所定の
    直径を有すると共に、前記第1群および第3群の互いに
    対応する乱流発生手段は最大でも前記所定の直径より僅
    かに大きい距離だけ離隔している請求項3記載の接触反
    応器素子。
  5. 【請求項5】 前記所定の直径が2mm程度である請求
    項4記載の接触反応器素子。
  6. 【請求項6】 前記板の厚さが10ミル程度である請求
    項1記載の接触反応器素子。
  7. 【請求項7】 前記多数の乱流発生手段が前記板の物質
    移動表面積を高々15%だけ減少させる請求項1記載の
    接触反応器素子。
  8. 【請求項8】 前記触媒材料が貴金属を含有する請求項
    1記載の接触反応器素子。
  9. 【請求項9】 前記貴金属の含量が少なくとも約1重量
    %である請求項8記載の接触反応器素子。
  10. 【請求項10】 前記乱流発生手段の各々が穿孔、くぼ
    みまたは突起から成る請求項1記載の接触反応器素子。
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