JPH0785047B2 - 棒材又は板材の損失係数、動弾性係数、動せん断弾性係数及び動ポアソン比の測定方法並びに測定装置 - Google Patents

棒材又は板材の損失係数、動弾性係数、動せん断弾性係数及び動ポアソン比の測定方法並びに測定装置

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JPH0785047B2
JPH0785047B2 JP8503187A JP8503187A JPH0785047B2 JP H0785047 B2 JPH0785047 B2 JP H0785047B2 JP 8503187 A JP8503187 A JP 8503187A JP 8503187 A JP8503187 A JP 8503187A JP H0785047 B2 JPH0785047 B2 JP H0785047B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、棒材又は板材の損失係数、動弾性係数、動せ
ん断弾性係数及び動ポアソン比の測定方法並びに測定装
置に関する。
本明細書において棒材又は板材とは、種々の断面形状及
び平面形状等を有する棒材、板材の他、加工品、組立品
等の複雑な形状の棒材、板材を含むものとし、材質とし
ては、金属等の等質・等方性材料及び繊維強化プラスチ
ツク、焼結材料(多孔質材料)、発泡材料等の複合・異
方性材料を含むものとする。
従来の技術及びその問題点 近年の新素材開発は多様かつ急速に進行し、その用途も
宇宙に海洋にと拡大する一方である。これら新素材の開
発研究及び応用開発は、製品及び製造システムの軽量小
型化、高速化、高精度化及び高負化価値化を支える重要
な役割を果しており、新素材の機械的諸特性、特に動的
特性の向上とその正確な把握が必須となつている。例え
ば、人工衛星搭載アンテナの振動防止、船舶の騒音防
止、原子力発電設備の振動防止、等の如く多種多様な分
野において、その必要性が生じている。
しかしながら、材料の動的特性、すなわち振動挙動にお
ける損失係数、動弾性係数、動せん断弾性係数、及び動
ポアソン比等の特性については、従来正確な測定方法及
び装置が存在せず、静的・熱的特性に比べて曖昧に或い
は計測されずに放置されているのが現状である。ここで
従来の棒材又は板材の損失係数測定方法並びに動弾性係
数、動せん断弾性係数及び動ポアソン比の測定方法を列
挙し、その欠点を後に説明する。
A 損失係数測定方法 (1)応力−歪法 一端を加振器に取付けて縦方向に加振し、他端は力計に
接続してひずみを測る。
測定材料の形状:短冊状 算出方法:位相差法 〔η=tanδ値(δ;位相差)縦、強制振動〕 (2)共振法 a)二本吊り方式 節線位置を細い糸などで吊し、試料の一端に金属箔をつ
け、電磁型レシーバの振動板を除去したもので加振し、
他端を同型のレシーバーまたは容量変化検出用変位計な
どで変位を検出する。
測定材料の形状:短冊状、棒状(丸棒、角棒) 算出方法:共振曲線 〔η=Δf/fn、曲げ振動、強制振動〕 b)振動リード法 一端を加振器にとりつけて加振し、他端の振動変位を測
る。
測定材料の形状:短冊状 算出方法:共振曲線 〔曲げ、強制振動〕 c)両端自由梁のたわみ振動 円形断面梁の両端近くを細い糸などで吊るし、一方の細
い糸を加振し、他方の細い糸の振動変位を測る。
測定材料の形状:丸棒 算出方法:共振曲線 〔曲げ、強制振動〕 (3)時間的減衰法 a)二本吊り方式の曲げ試験法 共振法2(a)と同じ。但し、振動によつて音が放射さ
れる場合にはマイクロホンを使うと共振を乱す負荷効果
が少ないから有利である。
測定材料の形状:短冊状 算出方法:対数減衰率 〔曲げ振動、自由振動〕 b)SAE試験法(ガイガー厚板試験法) 板の周辺の中点4ケ所をばねで弾性支持し、隅で加振
し、板中心で振動を測る。
測定材料の形状:正方形板 算出方法:対数減衰率 〔自由振動〕 c)MIL規格の試験法 円形板の中心をゴムひもで吊るし、下面の中心に加速度
型ピツクアツプを取り付け、この円板を硬質ゴムのハン
マでたたいて加振する。
測定材料の形状:円形板 算出方法:対数減衰率 〔自由振動〕 d)付加質量法 一端は固定し、他端に付加質量を取り付けて、これをね
じり、ねじり角は光学的に検出する。
測定材料の形状:棒状 算出方法:対数減衰率 〔ねじり、自由振動〕 (4)距離的減衰法 下端は砂の中に入れ、上端は加振器に取り付けて加振
し、ピツクアツプを板に沿つて移動させながら距離によ
る振動の減衰を測り、単位距離当りの減衰度Dl(dB/m)
を求める。
測定材料の形状:短冊状 算出方法:Dl=13.6η/1波長(m)からηを求める。
〔曲げ、強制振動〕
(5)拡散振動法 パネルの隅などをバンドノイズで加振、或いはハンマー
でたたくなどの衝撃加振でも、フイルターを通せばよ
い。また、音波で加振するもよい。ピツクアツプにて減
衰時間T≒13.8/πηfを測る。
測定材料の形状:正方形板、長方形板 算出方法:減衰時間(残響時間に相当)から求める。T
=13.8/πηf 〔曲げ、自由振動〕 B 動弾性率、動せん断弾性率、動ポアソン比の測定方
法(損失係数ηも測定しうるものは、その算出方法を示
す) (1)複素弾性係数測定装置(B&K社)による方法 一端固定他端自由のときは固定端付近で検出し、自由端
を加振する。両端固定のときは、固定端より内側で加振
し、検出する。共振法により得られた共振周波数からn
次の動弾性係数を求める。
測定材料の形状:短冊状、棒状 η算出方法:共振曲線と対数減衰率(n次の損失係数測
定が可能) (2)材料弾性率の測定システム(FOX社) 節線をソフトラバーパツドで4点支持する。パツドは固
定しているので節線支持方法が固定方式である。一つの
腹をスピーカで加振し、他の腹の振動をマイクで検出す
る。2種類の振動モードの周波数からヤング率及びポア
ソン比を求め、これらからせん断弾性を算出する。
測定材料の形状:正方形板 (3)内部摩擦測定装置((株)マルイ)による方法
〔JIS A 1127〕 節の近くでナイフエツジあるいはスポンジゴムなどで支
持する。節線支持方法が固定式である。一つの腹を接触
方式で加振し、他の腹を加速度型ピツクアツプなどで接
触式で振動検出する。縦振動、たわみ振動、ねじり振動
の1次共振周波数から動弾性係数、動せん断弾性係数、
動ポアソン比を求める。
測定材料の形状:円柱・角柱 η算出方法:対数減衰率 〔縦、たわみ、ねじりの各振動の1次の固有モードにお
けるηしか測定できない〕 (4)セラミツクス用動ヤング率測定器による方法 縦振動とねじり振動は中央をニードルで挟持し、曲げ振
動は理論上の節線上を支持して加振と検出は非節線で共
振周波数を測定し、これらからED、GD、μを算出す
る。
測定材料の形状:直方体 これらの従来方法には次の欠点がある。
(1)節線の支持が理論上または経験上定められる箇所
において固定的に行われるので、測定対象の節線を正確
に支持するとは限らず、支持位置が節線から僅かに外れ
ると測定値に大きく影響する場合があるため、測定値の
信頼性に欠ける。特に異方性材料やFRP板、焼結板、発
泡板等の複合異方性材料、並びに板厚が均一でない材料
では、節線が曲線を含む場合があり、信頼性及び測定制
度上の問題が大きい。
(2)材料の加振又は振動検出を接触式で行うものにあ
つては、材料に対する負荷が影響して測定精度が低下す
る。
(3)一端固定又は両端固定の境界条件の場合は、材料
の固定箇所で変形や破壊を生じ理想的な境界条件が得ら
れないため、測定精度、信頼性が劣る。
(4)試験方法によつて各々測定材料の形状が定められ
ているので、異なる形状の場合との測定データの比較が
困難である。
(5)1次及び2次の振動モードにおいては測定が比較
的容易であるが、高次の振動モードにおける測定は困難
である。
(6)測定材料の寸法の制約があるため、一種類の試験
方法で広い周波数範囲にわたるデータを得るのが困難で
ある。
(7)測定可能な振動形態は1種類に限られるものがほ
とんどであり、縦振動、曲げ(たわみ)振動、ねじり振
動等の種々の振動形態を必要に応じて選択して測定、比
較等するのが困難である。
本発明は、このような従来技術の問題点を解決し、材料
の振動モードの節線を正確に点支持して理想的な自由−
自由の境界条件を実現し、材料への負荷の影響を問題が
ない程度に抑え、高精度かつ高信頼性のもとに広い周波
数範囲で各種形状及び材質の棒材及び板材の損失係数、
動弾性係数、動せん断弾性係数及び動ポアソン比を測定
することができる方法及び装置を提供することを目的と
する。
問題点を解決するための手段 本発明の前記目的は、棒材又は板材の所定振動モード
(振動の固有モード)の節線になると予想される位置に
おいて該棒材又は板材を複数個の点支持部で水平に支持
し、該点支持部には振動センサを担持せしめ、前記振動
モードの腹になると予想される位置において該振動モー
ドに対応する共振周波数で前記棒材又は板材を加振し、
前記振動センサの出力レベルがノイズレベルになるよう
に前記点支持部の位置を微調節して真の節線における点
支持を実現し、前記振動モードに対応する共振周波数の
近似域内において前記棒材又は板材の該振動モードの腹
の位置を非接触で正弦波加振し、前記棒材又は板材の他
の腹の位置において非接触型変位センサにより該棒材又
は板材の振動変位の振幅を測定し、その最大振幅状態の
発生から真の共振周波数を検知し、該共振周波数から動
弾性係数、動せん断弾性係数及び動ポアソン比の内の少
なくとも1つを求めることを特徴とする棒材又は板材の
動弾性係数、動せん断弾性係数及び動ポアソン比の測定
方法により達成される。
本発明の前記目的はまた、棒材又は板材の所定振動モー
ドの節線になると予想される位置において該棒材又は板
材を複数個の点支持部で水平に支持し、該点支持部には
振動センサを担持せしめ、前記振動モードの腹になると
予想される位置において該振動モードに対応する共振周
波数で前記棒材又は板材を加振し、前記振動センサの出
力レベルがノイズレベルになるように前記点支持部の位
置を微調節して真の節線における点支持を実現し、前記
振動モードに対応する共振周波数の近似域内において前
記棒材又は板材の該振動モードの腹の位置を非接触で正
弦波加振し、前記棒材又は板材の他の腹の位置において
非接触型変位センサにより該棒材又は板材の振動変位の
振幅を測定し、その最大振幅状態の発生から真の共振周
波数を検知し、該最大振幅状態での加振を一定時間維持
した後停止し、その後の減衰振動挙動から前記棒材又は
板材の損失係数を求めることを特徴とする棒材又は板材
の損失係数の測定方法によつても達成される。
本発明の前記目的は、更に、水平面を有する基台と、棒
材又は板材の所定振動モードの節線において該棒材又は
板材を点支持し得るように前記基台上を駆動装置により
走行せしめられる複数の走行支持台と、前記棒材又は板
材に対し所望の音響放射位置を採り得る周波数可変型音
響放射装置と、前記棒材又は板材に対面する所望の位置
を採り得る非接触型変位センサとを備え、前記走行支持
台は、前記基台と接する走行部と、該走行部上の支持高
さ調整用弾性体と、該弾性体上に積重された振動センサ
及び点支持部と、該走行支持台の位置を検出するための
位置決めセンサとを備えており、前記音響放射装置は、
電気音響変換部と、該変換部から発せられる音波を前記
棒材又は板材の前記振動モードにおける腹の領域に集中
して放射するための絞り装置とを備えていることを特徴
とする棒材又は板材の損失係数、動弾性係数、動せん断
弾性係数及び動ポアソン比の測定装置によつても達成さ
れる。
前記電気音響変換部は例えばスピーカその他のものとす
ることができ、前記非接触変位センサとしては渦電流式
のもの、光学式のもの等を採用できる。前記走行支持台
における棒材又は板材の点支持部は、例えば周面を山形
にしたφ10mm以下のローラベアリング又はφ10mm以下の
鋼球を球座等の保持部で支えるというようにして、円滑
な回転により測定材料に対して容易に移動させ得る構造
とするのが望ましい。振動モードの節線は損失係数が小
さい程細く、振動変位振幅が小さい程太い傾向があるの
で、前記走行支持台の点支持部と測定材料との接触面積
は、振動モードの腹における共振変位振幅が通常の測定
に必要な程度の微小な変位であれば1mm2以下の点接触を
満足するのが望ましい。前記弾性体は、ばね、ゴム等と
することができ、測定材料に多少の反りや厚さ方向の寸
法変化があつても、前記支持台が測定材料を略均等に受
圧して支持するようにし得るものであればよい。前記走
行支持台を走行させるための駆動装置としては、送りね
じ、ワイヤを使用したもの等を適宜採用し得る。前記位
置決めセンサは、前記基台を基準とするリニヤスケール
表示をなすもの等とされ、位置分解能が1/10mm〜1/100m
m程度のものを採用するのが、測定精度上望ましい。前
記走行支持台による測定材料の支持は、該支持台上に測
定材料を載置することによる他、該支持台に対向する挟
持部材を更に設けて測定材料を上下から挾んで支持する
こと等も可能である。
本発明においては、測定材料は音響放射面積絞り装置付
きの音響放射装置によるというように非接触正弦波加振
により、振動モードの腹の狭い面積で加振され、該材料
の振動変位振幅も非接触形変位センサによる如く一点で
非接触でとらえられるので前記音響放射を停止する前の
該材料の一定状態の共振変位振幅はプラス側とマイナス
側でほぼ等しく、この状態で音響放射が停止された後の
時間波形の包絡線はプラス側、マイナス側共に実質上同
じ形となり、これをレベル(振動変位振幅のdB変換値)
−時間線図に表わすと理想的な1つの減衰直線が得ら
れ、その直線の傾きすなわち単位時間当りの減衰量(d
B)を減衰度D(dB/sec)として公知式 D≒27.3fn・η(fnはn次の振動モーの共振周波数) から損失係数ηを知ることができる。
なお、レベルレコーダの性能からD>200dB/Sを計測す
ることがむずかしいので、そのような大きなηを測る場
合は、他の方法により求めるのが望ましい。また、得ら
れた共振周波数fnが縦振動あるいは曲げ振動によるもの
ならば材料の質量W及び係数C1を用いて、式 ED=C1Wfn 2(C1;縦振動あるいは曲げ振動における係
数。板材の場合はポアソン比を加味したものである。) から動弾性係数EDが求められ、ねじり振動によるものな
らば、式 GD=C2Wfn 2(C2;ねじり振動における係数) から動せん断弾性係数GDが求められる。さらに、得られ
た動弾性係数EDと動せん断弾性係数GDとからμ=ED/
(2・GD)−1の式により動ポアソン比が求められる。
また斯かる本発明方法及び装置は、高次の振動モードが
理論、有限要素法あるいはモーダル解析法等により推定
できれば高次の振動モードに対しても測定が可能であ
る。測定できる周波数範囲は、電気音響変換部の周波数
特性、材料の寸法、質量及び静的弾性係数などによつて
左右されるが、おおむね30Hz〜10kHzである。
実 施 例 以下、本発明方法の実施例を本発明装置の一例と共に図
面を参照しつつ説明する。
第1図から第3図は、本発明の1実施例測定装置により
正方形板を対象として測定を行なつている状態を示して
いる。第1図及び第2図に示すように、測定装置は、テ
ーブル(A)等に設置される基台(1)と、該基台上を
走行せしめられ上端で測定材料(S)を支持する走行支
持台(2)と、測定材料(S)の所望の箇所に音響放射
をして加振する音響放射装置(3)と、測定材料(S)
に対し所望の箇所で対面せしめられる非接触型変位セン
サ(4)とを備えている。基台(1)は、設置面を有す
る基盤(10)と、該基盤上に固定されたリニアスケール
ガイド(11)とを備えており、この例ではテーブル
(A)の平坦度の不完全を補正し得るようにゴム板
(B)を介して設置されている。リニアスケールガイド
(11)は、第2図に示す如く、基盤(10)中央のまわり
に90゜間隔で4本設けられ、基盤(10)中央からガイド
(11)各点までの距離がこれら4本のガイド間で同じよ
うに変化する如く配置されている。もつとも、基台
(1)及びそのガイド(11)の本数や配置はこれに限定
されるものでなく、測定材料の大きさ、形状、振動モー
ドの選択等に応じて適宜決められる。走行支持台(2)
は、第3図に示すように、リニアスケールガイド(11)
に接する走行部(20)と、該走行部(20)上に順次積重
固定されたコイルスプリング(21)、荷重センサ(2
2)、振動センサ(23)、保持部(24)及び点支持部(2
5)と、位置決めセンサ(26)とを備えている。走行部
(20)は、前述のガイド(11)との組合わせで種々の形
態とすることができ、例えばガイド(11)に送りねじを
設け、走行部(20)はこれに螺合する雌ねじを設けたボ
ールねじ機構とすることができ、この場合は、走行支持
台(2)の駆動部(5)として送りねじの回転駆動装置
が採用される。コイルスプリング(21)は、測定材料が
完全な平面を有していない場合や厚さが変化している場
合にも、各支持台での受圧に大きな差が生じず、材料が
略水平に支持されるようにばね定数が選択される。この
高さ調節の幅を拡げるために、支持台(2)は、上下方
向に伸縮固定される調節機構をさらに備えることができ
る。この例では、荷重センサ(22)としてロードセルを
採用し、振動センサとして圧電型加速度センサを採用し
ている。節線支持部(25)は周面が山形のローラであ
り、保持部(24)により回転自在に支持されている。位
置決めセンサ(26)としては、サーボ機構を使用したも
の等を適宜採用しうる。
このように構成された装置に基づき、以下の如く測定を
行なう。
先ず測定材料である正方形板(S)を走行支持台(2)
上に載置する。この場合、走行支持台(2)は、幾何学
的に正確な正方形にして厚さが一定である板が自由−自
由の境界条件下で振動すると仮定したときの1次の振動
モードの節線、すなわち正方形板の中心を通り、辺に平
行な節線上に配置する。正方形板(S)の振動モードの
腹となる箇所、例えば正方形板の角部に渦電流式非接触
型変位センサ(4)を配設する(第2図参照)。なお、
正方形板(S)が非電導体である場合は、該角部にアル
ミ箔等の電導体を貼着して測定することができるが、光
学式変位センサを使用する場合は測定材料に対する負荷
をなくすことができる。次に正方形板(S)の振動モー
ドの他の腹付近(第2図の点P)を軽量ハンマーで板
(S)が傾かない程度に衝撃加振し、変位センサ(4)
により振動変位を検知し、出力を増幅器、スペクトラム
アナライザを通してCRT上にスペクトル表示し(第4図
参照)、1次振動モードについて測定する場合はピーク
レベルを示す共振周波数のうち最も低い共振周波数を知
る。同様に軽量ハンマで衝撃加振を加えながら、第4図
に示す第1の走行支持台(2)を移動し、振動センサ
(23)の出力における前記共振周波数でのレベルがノイ
ズレベルに一致するまで位置を調節する。さらに第2か
ら第4の走行支持台(2)についても同様の位置調節を
行ない、4個の振動センサ(23)の出力における共振周
波数でのレベルが全てノイズレベルになるまで位置調節
を繰返す。
次に変位センサ(4)の配設位置と異なる振動モードの
腹の位置、例えば変位センサ(4)が配置された板
(S)の角部と対角線上に対向する角部上面に対面する
ように音響放射装置(3)を配設する。音響放射装置
(3)は、スピーカ(30)と、音波放射範囲を集中化す
る絞り装置(31)とを備えたものであり、この場合は正
方形板(S)の角部に絞り装置(31)の中心部を対面さ
せて配置される。もつともこの音響放射装置(3)の配
設は、位置調節された走行支持台(2)及び正方形板
(S)の位置を乱さないように該位置調節の前に完了し
ておくのが望ましい。このように配設した音響放射装置
(3)を発信器により増幅器を介して駆動し正方形板
(S)を加振する。この加振は、先に求めた共振周波数
よりやや低い周波数(音響スペクトルのフーリエ解析時
の周波数分解能Δf程度低目)から次第に高めて行く。
同時に変位センサ(4)からの出力をレベルレコーダ、
1/3オクターブ分析器等で読み取り、その出力レベルが
最大になる周波数を探知する。周波数は、発信器に接続
した周波数カウンタで読み取る。こうして求められた周
波数が、正方形板の1次振動モードにおける正確な共振
周波数f1である。なお、斯かる共振周波数の探知精度
上、発信器は周波数分析能0.01Hz以内で周波数調整ので
きるものが望ましい。
非接触型変位センサ(4)の最大出力変位及びレベル
が、第5図及び第6図のグラフにおける領域(CS)に示
す如く一定状態で得られたら、走行支持第(2)の第1
から第4振動センサ(23)の出力スペクトルを切換えス
イツチ(第4図参照)により順次見て、共振周波数にお
ける出力レベルがノイズレベルに一致していることを確
かめる。その後、レベルレコーダを作動させた状態で、
発信器のスイツチを切つて音響放射を停止する。これに
より、変位センサ(4)の出力は第5図に示す如く減衰
し、レベルレコーダの記録紙には第6図に示す減衰曲線
(L)が記録される。この減衰曲線(L)から理想的な
減衰直線(l)が得られ、直線(l)の傾き、すなわち
単位時間当りの減衰量(dB)を減衰度(D)(dB/sec)
として、前掲の公知式から正方形板(S)の1次の振動
モードにおける損失係数ηを求めることができる。D>
200dB/secとなる程ηが大きい場合はレベルレコーダの
追随性を越える場合があるので、第5図の時間波形から
減衰度を算出するなど各種演算処理をして、損失係数η
を求めるのが望ましい。
次に、前述と同様の方法により正確な節線支持を得て正
方形(S)の2次の振動モードの共振周波数f2を求め
る。
1次の振動モードはねじり形、2次の振動モードはサド
ル形の曲げであるので、前記f1とf2の共振周波数から、
前掲の公知式に基づきED、GD、μを算出する。
なお、走行支持台(2)を節線上に位置調節する際、前
述の軽量ハンマによる衝撃加振に代えて、スピーカ(3
0)から音響放射による加振を採用することもできる。
この場合は推定される共振周波数付近の掃引により共振
周波数を探知し、該周波数での加振下に振動センサ(2
3)の出力がノイズレベルとなるように走行支持台
(2)を位置調節し、支持位置の変化に伴う共振周波数
のずれを探知してその都度共振周波数で加振し、全ての
走行支持台(2)の位置調節を行なうとよい。
発明の効果 以上の説明から明らかなように、本発明に係る動弾性係
数、動せん断弾性係数及び動ポアソン比の測定方法並び
に損失係数の測定方法によれば、測定材料は点支持部に
設けた振動センサの出力がノイズレベルになるように該
点支持部を位置調節して真の節線において正確に支持さ
れ、しかも該点支持状態で非接触の加振及び変位測定に
基づいて共振周波数が検知され、該共振周波数から動弾
性係数、動せん断弾性係数、動ポアソン比が求められ、
さらに損失係数の測定方法にあつては前記共振周波数で
の加振状態から加振停止後の減衰振動挙動に基づき損失
係数が求められるので、正確な節線支持に基づく理想的
な自由−自由境界条件が実現され、非接触加振及び変位
測定ゆえに材料への負荷の影響を問題なき程度とするこ
とができ、加振及び変位測定位置の選択により30Hz〜10
kHzという広い周波数範囲で各種振動モードについて、
高精度且つ高信頼性のもとに、種々の形状及び材質の棒
材及び板材の動弾性係数、動せん断弾性係数及び動ポア
ソン比を測定すること、更には損失係数を測定すること
ができる。
また本発明に係る測定装置は、振動センサを備えた走行
支持台で前記点支持部を構成し、位置決めセンサで該走
行支持台の位置調節を可能とし、絞り装置つき音響放射
装置及び非接触型変位センサで非接触による加振及び変
位測定をなすようにして、前記各測定方法の実施を前記
効果を伴つて行なわしめるものである。
本発明方法及び装置による測定対象として重要なものの
例を挙げると以下の如きである。
(1)宇宙開発関係 人工衛生用アンテナ(振動防止)、宇宙基地利用計画に
おける柔軟構造物(振動制御、振動防止) (2)海洋関係 船舶、海上基地構造材料(騒音、振動防止) (3)スポーツ関係 スキー板、テニスラケツトのフレーム、ゴルフクラブの
シヤフト(振動減衰) (4)先端技術関係 原子力発電設備の炉体、パイプ等(振動防止)、磁気デ
イスクの本体、ヘツド等(振動防止) (5)その他 発電機(高出力化に伴う振動防止)、工作機械(高精度
化、高速化の際のベツドの振動防止、工具のビビリ防
止)、自動車(ブーム音防止)、螢光灯の安定器(うな
り音防止)
【図面の簡単な説明】
図は本発明の実施例について示すもので、第1図は測定
装置の正面図、第2図はその平面図、第3図は走行支持
台を中心に示す測定装置の一部の正面図、第4図は測定
装置の使用状態を周辺機器と共に示すブロツク図、第5
図は非接触型変位センサの出力波形を示す図、第6図は
その出力をレベル表示したグラフである。 (1)……基台 (2)……走行支持台 (3)……音響放射装置 (4)……非接触型変位センサ (20)……走行部 (21)……支持高さ調整用弾性体 (23)……振動センサ (S)……測定材料

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】棒材又は板材の所定振動モードの節線にな
    ると予想される位置において該棒材又は板材を複数個の
    点支持部で水平に支持し、該点支持部には振動センサを
    担持せしめ、前記振動モードの腹になると予想される位
    置において該振動モードに対応する共振周波数で前記棒
    材又は板材を加振し、前記振動センサの出力レベルがノ
    イズレベルになるように前記点支持部の位置を微調節し
    て真の節線における点支持を実現し、前記振動モードに
    対応する共振周波数の近似域内において前記棒材又は板
    材の該振動モードの腹の位置を非接触で正弦波加振し、
    前記棒材又は板材の他の腹の位置において非接触型変位
    センサにより該棒材又は板材の振動変位の振幅を測定
    し、その最大振幅状態の発生から真の共振周波数を検知
    し、該共振周波数から動弾性係数、動せん断弾性係数及
    び動ポアソン比の内の少なくとも1つを求めることを特
    徴とする棒材又は板材の動弾性係数、動せん断弾性係数
    及び動ポアソン比の測定方法。
  2. 【請求項2】棒材又は板材の所定振動モードの節線にな
    ると予想される位置において該棒材又は板材を複数個の
    点支持部で水平に支持し、該点支持部には振動センサを
    担持せしめ、前記振動モードの腹になると予想される位
    置において該振動モードに対応する共振周波数で前記棒
    材又は板材を加振し、前記振動センサの出力レベルがノ
    イズレベルになるように前記点支持部の位置を微調節し
    て真の節線における点支持を実現し、前記振動モードに
    対応する共振周波数の近似域内において前記棒材又は板
    材の該振動モードの腹の位置を非接触で正弦波加振し、
    前記棒材又は板材の他の腹の位置において非接触型変位
    センサにより該棒材又は板材の振動変位の振幅を測定
    し、その最大振幅状態の発生から真の共振周波数を検知
    し、該最大振幅状態での加振を一定時間維持した後停止
    し、その後の減衰振動挙動から前記棒材又は板材の損失
    係数を求めることを特徴とする棒材又は板材の損失係数
    の測定方法。
  3. 【請求項3】水平面を有する基台と、棒材又は板材の所
    定振動モードの節線において該棒材又は板材を点支持し
    得るように前記基台上を駆動装置により走行せしめられ
    る複数の走行支持台と、前記棒材又は板材に対し所望の
    音響放射位置を採り得る周波数可変型音響放射装置と、
    前記棒材又は板材に対面する所望の位置を採り得る非接
    触型変位センサとを備え、前記走行支持台は、前記基台
    と接する走行部と、該走行部上の支持高さ調整用弾性体
    と、該弾性体上に積重された振動センサ及び点支持部
    と、該走行支持台の位置を検出するための位置決めセン
    サとを備えており、前記音響放射装置は、電気音響変換
    部と、該変換部から発せられる音波を前記棒材又は板材
    の前記振動モードにおける腹の領域に集中して放射する
    ための絞り装置とを備えていることを特徴とする棒材又
    は板材の損失係数、動弾性係数、動せん断弾性係数及び
    動ポアソン比の測定装置。
JP8503187A 1987-04-06 1987-04-06 棒材又は板材の損失係数、動弾性係数、動せん断弾性係数及び動ポアソン比の測定方法並びに測定装置 Expired - Lifetime JPH0785047B2 (ja)

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