JPH0782111B2 - 原子炉内燃料交換方法 - Google Patents

原子炉内燃料交換方法

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JPH0782111B2
JPH0782111B2 JP3197925A JP19792591A JPH0782111B2 JP H0782111 B2 JPH0782111 B2 JP H0782111B2 JP 3197925 A JP3197925 A JP 3197925A JP 19792591 A JP19792591 A JP 19792591A JP H0782111 B2 JPH0782111 B2 JP H0782111B2
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fuel
plug
core
reactor
ucs
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一 片岡
稔 軍司
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動力炉・核燃料開発事業団
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    • G21NUCLEAR PHYSICS; NUCLEAR ENGINEERING
    • G21CNUCLEAR REACTORS
    • G21C19/00Arrangements for treating, for handling, or for facilitating the handling of, fuel or other materials which are used within the reactor, e.g. within its pressure vessel
    • G21C19/18Apparatus for bringing fuel elements to the reactor charge area, e.g. from a storage place
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、高速増殖炉の原子炉
容器頂部を密閉する蓋(プラグ)全体を開けることなく
蓋の下で原子炉内の燃料を交換する方式の燃料交換方法
の改良に関し、さらに詳しくは、原子炉容器直径の小型
化が可能な原子炉内燃料の交換方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】高速増殖炉の出力運転時の原子炉容器内
の構成例を図6および図7に示す。原子炉容器1内部に
収容した冷却材の液体ナトリウム2中には、核熱反応を
おこす燃料棒や制御棒、反射体等から構成される炉心3
が置かれており、炉心3の直上には円筒形の炉心上部機
構(以下UCSと略記する)4が上方から垂下してい
る。原子炉容器1頂部は蓋で密閉されており、蓋は固定
プラグ5と、固定プラグに対して偏心的に載置した回転
自在な回転プラグ6とからなり、UCS4は回転プラグ
6に偏心的に載置されている。また固定プラグ5の一部
には炉内中継機構孔プラグ7が、回転プラグ6の一部に
は燃料交換機孔プラグ8がそれぞれ設けられている。U
CS4はその内部に多数の制御棒駆動機構や炉心上部計
測器が納められており、制御棒駆動機構により制御棒の
炉心3内での位置を調整して炉出力を制御することがで
きる。上記のごとき構成によって、原子炉容器1に接続
した配管(図示せず)によりナトリウム2を循環し、核
反応熱を取り出すことができる。
【0003】高速増殖炉においても炉心の燃料等を定期
的に交換する必要があるが、冷却材の液体ナトリウムは
化学的に非常に活性であり、空気に触れると燃え出すと
いう性質を有している。そのため、炉内の燃料交換作業
は原子炉容器頂部の蓋全体を開けることなく、外気と遮
断しつつ必要最小限の開口を作って蓋の下で行う必要が
あり、蓋の下で燃料交換作業が行われることからこれを
アンダー・ザ・プラグ方式と呼んでいる。
【0004】この方式による炉内燃料交換作業を図6お
よび図7に対応する図8および図9を参照して説明す
る。燃料交換作業に際しては先ず、図6の炉内中継機構
孔プラグ7および燃料交換機孔プラグ8をそれぞれ外気
との接触を避けつつ取外し、孔に炉内中継機構9および
燃料交換機10をそれぞれ挿入・設置する。炉内中継機
構9は、円筒の下端に回転円盤11を備えた構造を有
し、回転円盤11には新・旧燃料を受入れるための燃料
移送ポット12を掛ける孔が2個開いている。この回転
円盤11により燃料交換機10と燃料出入機(図示せ
ず)との間で燃料13の中継移送を行えるようになって
いる。燃料交換機10は、本体からオフセット量Lを与
えるオフセットアーム14を備え、このオフセットアー
ム14は旋回(θ)できるようになっていてその先端に
は燃料を把持・離脱するためのグリッパ15が設けられ
ている。また燃料交換機10本体は、炉心3や炉内中継
機構9から燃料13を抜出し・挿入できるように上下動
可能であり、燃料交換機10の炉内挿入・引抜き時には
オフセットアーム14を折り畳めるようになっている。
【0005】次いで、燃料交換機10を炉心3上方に位
置させるために、燃料交換機を載置した回転プラグ6を
回転(θ′)させる。これによって必然的にUCS4は
炉心上方から退避させられ、一方、燃料交換機10本体
には回転プラグ6の回転中心に対して半径Rの回転角が
与えられる。かくして、燃料交換機10のグリッパ15
からみれば、L,R,θおよびθ′で定まる炉内のアク
セス領域内において、θとθ′の組み合わせにより、炉
心3の任意の位置(番地)の燃料にアクセスすることが
可能になる。
【0006】燃料交換作業時の上述した各機器の動作を
順を追って述べると以下のようになる。 1) 交換対象の燃料の真上に燃料交換機グリッパ15
が位置するように、回転プラグ6を回転させるととも
に、燃料交換機オフセットアーム14を旋回する。(回
転プラグ6の回転によりUCS4は炉心3上方から退避
させられる。) 2) 燃料交換機10本体を下降し、燃料交換機グリッ
パ15先端の爪で使用済燃料を把持する。 3) 燃料交換機10本体を上昇し、把持した使用済燃
料を炉心3から引抜く。 4) 回転プラグ6と燃料交換機オフセットアーム14
を回し、炉内中継機構9の回転円盤11の片方の孔の燃
料移送ポット12上まで使用済燃料13を移送して燃料
交換機10本体を下降し、使用済燃料13を離したの
ち、燃料交換機10本体を上昇してその位置で待機す
る。 5) この時、炉内中継機構9の円筒内部には、燃料出
入機(図示せず)のグリッパが新燃料を入れた燃料移送
ポット12を掴んで待機している。 6) 炉内中継機構9の回転円盤11の空になっている
孔が燃料出入機グリッパの真下にくるように回転円盤1
1を回し、新燃料を入れた燃料移送ポット12を回転円
盤11の空の孔に挿入する。燃料出入機のグリッパを少
し上昇させる。 7) 炉内中継機構9の新燃料が入っている方の燃料移
送ポット12が燃料交換機グリッパ15の真下にくるよ
うに回転円盤11を回す。 8) 燃料交換機グリッパ15で新燃料を把持し、上記
の逆の手順で炉心3の所定番地に装荷する。 9) 前記の使用済燃料が燃料出入機グリッパの真下に
くるように回転円盤11を回し、燃料出入機グリッパで
使用済燃料を入れた燃料移送ポット12を吊り上げて、
原子炉容器1外に移送する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、今後の高速
増殖炉を合理化するためには、炉心の大きさに比較して
原子炉容器をいかに小型化するかということが非常に重
要になってきている。原子炉容器の直径に注目した場
合、主要な決定因子は2つある。1つは、炉心の大きさ
や炉内構造物の寸法の合計によって決定される性格の寸
法(便宜上“炉内側決定寸法”という)であり、もう1
つは、炉心燃料領域と略同一の寸法を有するUCSを炉
心上方から退避させなければならないという、アンダー
・ザ・プラグ方式による燃料交換システム上の制約から
決定される寸法(便宜上“プラグ側決定寸法”という)
である。
【0008】“プラグ側決定寸法”を簡略化して説明す
ると、炉心燃料領域の直径をdとし、UCS直径を同じ
くdとすると(図11参照)、軸対称円筒構造の原子炉
容器直径は、当然炉心中心を原子炉容器中心に置くか
ら、2d〜3d以上の寸法が必要になってしまう。実際
には、上記の原理的寸法の制約以外に、回転プラグのベ
アリングの幅、各構造物の板厚、ボルトの締め代、断熱
厚み等も加算して“プラグ側決定寸法”が決定される。
【0009】また上記の“炉内側決定寸法”は、発電を
目的としたループ型高速増殖炉を設計する場合には、
“プラグ側決定寸法”以下に設計することができるた
め、結局“プラグ側決定寸法”が原子炉容器直径の決定
因子になっているのが現状である。因みに、本願の出願
人である動力炉・核燃料開発事業団で設計を進めている
UCS直径が3360mmのループ型高速増殖炉の場
合、“炉内側決定寸法”は約8.4mであるのに対し
て、“プラグ側決定寸法”は、アンダー・ザ・プラグ方
式燃料交換システムの種々のバリエーションについて算
定すると9.2m〜12.6mとなってしまう。
【0010】そこでこの発明は、“プラグ側決定寸法”
を原子炉容器直径決定因子から排除することができ、も
って原子炉容器直径の小型化が図れるような新規な原子
炉内燃料交換方法を提供することを目的としてなされた
ものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上述した
ごとき回転プラグに載置した従来のUCSの内部に、縦
方向に引抜き可能なUCS部分を形成し、炉内燃料交換
時にはこのUCS部分を引抜き、引抜いた部分に燃料交
換機を挿入して燃料交換を行うことによって、燃料交換
時にUCS全体を炉心直上から退避させる必要がなくな
ることに着目して、この発明を完成させたものである。
【0012】すなわち、この発明の原子炉内燃料交換方
法は、固定プラグと、この固定プラグに対して偏心的に
載置した回転自在な大回転プラグと、この大回転プラグ
に対して偏心的に載置した回転自在な小回転プラグとを
有する原子炉容器頂部蓋の前記小回転プラグに、多数の
制御棒駆動機構を内蔵するUCSを載置し、このUCS
の内部に引抜き可能なUCS部分を形成し、炉内燃料交
換時においては、前記UCS部分を引抜き、引抜いた部
分に、旋回可能なオフセットアームを備えた燃料交換機
を挿入・設置し、大回転プラグと小回転プラグの回転運
動および燃料交換機のオフセットアームの旋回運動によ
って、炉心内の任意の位置の燃料の交換作業を行うこと
を特徴とするものである。
【0013】この発明は、オフセットアーム式の燃料交
換機以外に、直動式と呼ばれる燃料交換機を用いる場合
にも適用できる。直動式燃料交換機は、円筒状の燃料交
換機本体の先端に直接グリッパが取付けられたオフセッ
ト量を持たない形式の燃料交換機である。この場合に
は、UCSを前記小回転プラグに回転自在に載置し、か
つUCS内部の引抜き可能なUCS部分をUCS中心か
ら偏心させて形成する。炉内燃料交換時においては、引
抜き可能なUCS部分を引抜いた後に直動式燃料交換機
を挿入・設置し、大回転プラグと小回転プラグの回転運
動およびUCSの回転運動によって、炉心内の任意の位
置の燃料の交換作業を行うことができる。
【0014】
【作用】上述したごときこの発明の方法によれば、燃料
交換時にUCSを炉心直上から原子炉容器半径方向に距
離をもたせて退避させる必要がなく、UCSを炉心直上
に設置したままの状態で炉内燃料交換を行うことが可能
となる。その結果、前述した“プラグ側決定寸法”を原
子炉容器直径の決定因子から排除でき、実質的に“炉内
側決定寸法”のみによって原子炉容器直径を設計できる
ため、原子炉容器直径の小型化を図ることができる。
【0015】
【実施例】以下に図面に示す実施例を参照してこの発明
を詳述する。図1は具体的な炉心マトリックスを示し、
いずれも断面六角形の燃料棒、遮蔽体および制御棒が所
定の位置に配列されている。図中、太線で描いた六角形
が制御棒(主炉停止系制御棒および後備炉停止系制御
棒)20の位置を表わしている。炉心マトリックス上に
重ねて示した円はUCS30の直径を表わしており、こ
の円内の領域が燃料交換の対象となる領域にほぼ等し
い。UCS30の円内に示した円は、UCS内部に形成
した縦方向に引抜き可能な円筒状のUCS部分31の直
径を表わしている。このUCS部分31の形成位置と寸
法は、炉心マトリックス内の制御棒配置とオフセットア
ーム式燃料交換機寸法とを考慮して決定される。図示の
例では、UCS30の直径は3.36m、このUCSの
内部のUCS部分31の直径は1.75mであり、UC
S部分31には9本の制御棒に対応する9本の制御棒駆
動機構が包含される。
【0016】図2は、図1に示したUCS30とその内
部に形成した引抜き可能な円筒状UCS部分31との関
係を説明しており、UCS部分31はUCS内部に形成
されているため、UCS30の外形形状は、従来と同様
の円筒型を維持していることがわかる。このようにUC
Sの外形形状には変化がないから、原子炉容器内の冷却
材流量配分等の設計も従来と同様に行うことができる。
【0017】図3は、内部にUCS部分31を形成した
UCS30を、原子炉容器頂部の蓋に載置した状態の平
面図を示している。すなわち、原子炉容器40の固定プ
ラグ41には、原子炉容器中心とはその中心位置を異に
する回転自在に設計された大回転プラグ42が載置され
ている。大回転プラグ42には、大回転プラグ中心とは
その中心位置を異にする回転自在に設計された小回転プ
ラグ43が載置されている。この小回転プラグ43にU
CS30が載置されている。
【0018】炉内燃料交換時においては、円筒状UCS
部分31を引抜き、引抜いた部分には、オフセットアー
ム51を折り畳んだ状態の燃料交換機50を搭載した専
用のプラグを挿入し、燃料交換機挿入後にオフセットア
ーム51を伸長させると、燃料交換機グリッパ52が燃
料交換機50本体に対してオフセット量をもった位置に
セットされる。図示の例ではオフセットアーム51のオ
フセット長がUCS部分31の直径内に納まる寸法であ
るから、必ずしもオフセットアーム51は折り畳み可能
でなくともよい。オフセットアーム51は燃料交換機5
0に対して旋回可能に設けられている。かくして燃料交
換機グリッパ52は、大回転プラグ42の半径および回
転角、小回転プラグ43の半径および回転角、燃料交換
機50のオフセット量およびオフセットアーム51の旋
回角、さらには各機器の取付け位置によって、原子炉内
のアクセス範囲(一点鎖線の円)内を任意にアクセスす
ることができ、炉内燃料中継位置53でのグリッパ52
による燃料の把持・離脱を行うことができるのである。
【0019】図示の例は、炉心の燃料交換対象領域半径
を1.68m、燃料中継位置53を原子炉中心から2.
45m、大回転プラグ42の直径を5.6m、小回転プ
ラグ43の直径を4.1m、UCS30の直径を3.3
6m、UCS部分31の直径を1.75m、燃料交換機
50のオフセット量を0.7mとして作図したものであ
り、炉内の任意の燃料交換番地と燃料中継位置53との
間で燃料を取り扱いできることが理解できる。図3に
は、燃料交換機グリッパ52が燃料中継位置53にアク
セスしている状態を点線で示してある。なお図中、番号
54は炉内中継機構を示し、番号55および56は冷却
材である液体ナトリウムの入口配管および出口配管をそ
れぞれ示す。
【0020】図4は、図3の頂部蓋構造を原子炉容器に
搭載した状態の縦断面図を示しており、図3と同じ部材
は同じ番号を付すことにより説明を省略する。すなわち
前述したように、炉内燃料交換時においては、多数の制
御棒駆動機構57を内蔵するUCS30内部の円筒状U
CS部分31を専用の取扱機で引抜き、引抜き部分に折
り畳み可能なオフセットアーム51を備えた燃料交換機
50を搭載したプラグを挿入する。次いで、プラグ下方
で燃料交換機50のオフセットアーム51を伸ばすとグ
リッパ52は燃料交換機50本体に対してオフセット量
をもって旋回可能とされる。
【0021】このようにして燃料交換機グリッパ52
は、オフセットアーム51の旋回運動と、大回転プラグ
42および小回転プラグ43の回転運動とによって、燃
料交換対象領域および燃料中継位置53との間を任意に
アクセスすることができる。アクセスした燃料59は燃
料交換機グリッパ52で把持して燃料中継位置53へ移
送し、燃料移送ポット60に入れる。次いでこの燃料移
送ポット60を原子炉容器40周壁方向へ倒したのち、
炉内中継機構54を経て燃料の抜出しを行う。新燃料の
炉内への導入は上述と逆の手順で行えばよい。
【0022】ところで、炉外での燃料移送を行う燃料出
入機(図示せず)と取合うための炉内中継機構54は、
燃料出入機の設計上、回転プラグの回転によって座標位
置が変わらない固定プラグ41上に載せた方が有利であ
り、また、炉内燃料中継位置53は、できるだけ炉心5
8領域に近付けた方が回転プラグを小さく設計できて有
利である。従って、図3および図4に示すように、炉内
中継機構54の据付け位置と燃料中継位置53との間に
は、原子炉容器40半径方向に距離を生じるため、従来
の図8に示したような回転円盤11でこの距離を吸収す
ることは無理を生じる。このため、図4で説明したよう
に燃料を収容する燃料移送ポット60を倒す方式の炉内
中継機構を採用している。炉内中継機構54と燃料中継
位置53との間の距離を吸収するために、図示の燃料移
送ポット60を倒す方式の他に、電車のパンタグラフ給
電のようなリンク機構で行う方式や、直立した燃料移送
ポットを横に滑らせる方式等、種々の方式が採用でき
る。
【0023】図5は、直動式燃料交換機を用いた場合の
この発明の実施例を説明するものである。図中、図3の
実施例と同じ部材には同じ番号を付すことにより説明を
省略する。図5の実施例においては、UCS32内部に
偏心的に形成した引抜き可能な円筒状UCS部分33を
引抜き、引抜いた後に直動式燃料交換機70を挿入・設
置する。また、UCS32は回転自在に小回転プラグ4
3に載置してある。かくして直動式燃料交換機70のグ
リッパ71は、大回転プラグ42の半径および回転角、
小回転プラグ43の半径および回転角、回転UCS32
の回転角、さらには直動式燃料交換機70の回転UCS
32中心に対する偏心量によって、原子炉内のアクセス
範囲(一点鎖線の円)内を任意にアクセスすることがで
き、炉内燃料中継位置53でのグリッパ71による燃料
の把持・離脱を行うことができるのである。図5には、
直動式燃料交換機70のグリッパ71が燃料中継位置5
3にアクセスしている状態を点線で示してある。
【0024】図示の例は、炉心の燃料交換対象領域半径
を1.68m、燃料中継位置53を原子炉中心から2.
45m、大回転プラグ42の直径を6.3m、小回転プ
ラグ43の直径を4.5m、回転UCS32の直径を
3.36m、直動式燃料交換機70の回転UCS32中
心に対する偏心据付け量を1.04mとして作図したも
のであり、炉内の任意の燃料交換番地と燃料中継位置5
3との間で燃料を取り扱いできることが理解できる。
【0025】なお直動式燃料交換機を用いる場合には、
オフセットアーム式燃料交換機よりも、UCS32内部
に形成する引抜き可能な円筒状UCS部分33の直径を
小さくすることができる。そのため、UCS32内部の
制御棒駆動機構を包含しない部分に引抜き可能なUCS
部分33を形成することも可能であるため、引抜き可能
なUCS部分の構造が容易になり、軽量となるため引抜
きやすくできる利点もある。
【0026】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明において
は、炉内燃料交換時に炉心直上からUCSを退避させる
必要がないから、原子炉容器直径を従来のようにUCS
直径の2〜3倍以上といった寸法にしなくてもよく、原
子炉容器の小型化ができ、プラント建設費を大幅に削減
することが可能となる。
【0027】因みに、前述したようなUCS直径が33
60mmのループ型原子炉にこの発明を適用した場合、
“プラグ側決定寸法”は大回転プラグの外径寸法をとっ
ても5.6〜6.3mとなり、“炉内側決定寸法”の
8.4mに対して十分に小さい値となるため、原子炉容
器直径の決定因子から“プラグ側決定寸法”を排除する
ことができ、“炉内側決定寸法”のみによって原子炉容
器直径を決定できることになる。
【0028】なお、炉内燃料交換時にUCS全体を引抜
き、この引抜き部分に、燃料交換機を載置したプラグを
挿入することも考えられる。しかしながらこの場合に
は、大口径のUCS取扱キャスクが必要になる。このた
め、UCS全体を引抜く際にはキャスクのガス置換のた
めの不活性ガスが大量に必要になる。これに対してこの
発明によれば、UCSの分割体を取扱えばよいため、取
扱キャスクや燃料交換機ケーシングが小型化でき、さら
には不活性ガス消費量も低減できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】炉心マトリックスとUCS直径および引抜き可
能なUCS部分の直径の一例を示す説明図。
【図2】図1に示したUCS外形形状とその内部に形成
した引抜き可能なUCS部分との関係を示す斜視図。
【図3】炉内燃料交換時の原子炉容器頂部蓋およびオフ
セットアーム式燃料交換機配置を示す説明図。
【図4】図3の原子炉容器蓋を原子炉容器に搭載して、
この発明の燃料交換方法を実施している状態を示す原子
炉容器断面図。
【図5】炉内燃料交換時の原子炉容器頂部蓋および直動
式燃料交換機配置を示す説明図。
【図6】従来の高速増殖炉の出力運転時の原子炉内にお
けるUCSの位置関係を示す説明図。
【図7】図6のA−A線に沿う断面図。
【図8】従来の高速増殖炉の炉内燃料交換時の原子炉内
におけるUCS等の位置関係を示す説明図。
【図9】図8のB−B線に沿う断面図。 30,32…炉心上部機構(UCS)、31,33…引
抜き可能なUCS部分、40…原子炉容器、41…固定
プラグ、 42…大回転プラグ、 43…小回転プラ
グ、50…オフセットアーム式燃料交換機、 51…オ
フセットアーム、70…直動式燃料交換機。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−150693(JP,A) 特開 昭60−162995(JP,A) 特開 昭60−52797(JP,A) 特開 昭62−123394(JP,A) 特開 平5−40196(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固定プラグと、該固定プラグに対して偏心
    的に載置した回転自在な大回転プラグと、該大回転プラ
    グに対して偏心的に載置した回転自在な小回転プラグと
    を有する原子炉容器頂部蓋の前記小回転プラグに、多数
    の制御棒駆動機構を内蔵する炉心上部機構を載置し、該
    炉心上部機構の内部に引抜き可能な炉心上部機構部分を
    形成し、炉内燃料交換時においては、前記炉心上部機構
    部分を引抜き、引抜いた部分に、旋回可能なオフセット
    アームを備えた燃料交換機を挿入・設置し、大回転プラ
    グと小回転プラグの回転運動および燃料交換機のオフセ
    ットアームの旋回運動によって、炉心内の任意の位置の
    燃料の交換作業を行うことを特徴とする原子炉内燃料交
    換方法。
  2. 【請求項2】固定プラグと、該固定プラグに対して偏心
    的に載置した回転自在な大回転プラグと、該大回転プラ
    グに対して偏心的に載置した回転自在な小回転プラグと
    を有する原子炉容器頂部蓋の前記小回転プラグに、多数
    の制御棒駆動機構を内蔵する炉心上部機構を回転自在に
    載置し、該炉心上部機構の内部に引抜き可能な炉心上部
    機構部分を該炉心上部機構中心から偏心させて形成し、
    炉内燃料交換時においては、前記炉心上部機構部分を引
    抜き、引抜いた部分に、直動式燃料交換機を挿入・設置
    し、大回転プラグと小回転プラグの回転運動および炉心
    上部機構の回転運動によって、炉心内の任意の位置の燃
    料の交換作業を行うことを特徴とする原子炉内燃料交換
    方法。
JP3197925A 1991-08-07 1991-08-07 原子炉内燃料交換方法 Expired - Lifetime JPH0782111B2 (ja)

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JP3197925A JPH0782111B2 (ja) 1991-08-07 1991-08-07 原子炉内燃料交換方法
FR9209694A FR2680273B1 (fr) 1991-08-07 1992-08-05 Procede de rechargement de reacteur nucleaire.
DE4226228A DE4226228C2 (de) 1991-08-07 1992-08-07 Ladevorrichtung für einen Kernreaktor

Applications Claiming Priority (1)

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JP3197925A JPH0782111B2 (ja) 1991-08-07 1991-08-07 原子炉内燃料交換方法

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