JPH0765798A - ハロゲン電球とその製造方法 - Google Patents

ハロゲン電球とその製造方法

Info

Publication number
JPH0765798A
JPH0765798A JP23224893A JP23224893A JPH0765798A JP H0765798 A JPH0765798 A JP H0765798A JP 23224893 A JP23224893 A JP 23224893A JP 23224893 A JP23224893 A JP 23224893A JP H0765798 A JPH0765798 A JP H0765798A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bulb
filament
halogen
coil
lead
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP23224893A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Sugawara
寛 菅原
Yoshitoku Aiura
良徳 相浦
Ryushi Igarashi
龍志 五十嵐
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ushio Denki KK
Ushio Inc
Original Assignee
Ushio Denki KK
Ushio Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ushio Denki KK, Ushio Inc filed Critical Ushio Denki KK
Priority to JP23224893A priority Critical patent/JPH0765798A/ja
Publication of JPH0765798A publication Critical patent/JPH0765798A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ダブルエンド型ハロゲン電球において、発光
効率の向上に関してこれまで改善が行われてきた以外の
パラメータにも着目し、発光効率の向上したハロゲン電
球を提供する。 【構成】 バルブ外表面に赤外線反射可視光透過膜を形
成したダブルエンド型ハロゲン電球において、バルブ形
状を球形あるいは楕円球形とし、封止部をピンチシール
型とし、フィラメントコイル部からバルブ封止部までの
コイルリード部の長さを5mm以下にする。また、赤外
線反射可視光透過膜は、スパッタリング法で形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハロゲンと不活性ガス
とフィラメントを収容したバルブの外表面に赤外線反射
可視光透過膜を形成したダブルエンド型のハロゲン電球
に関する。
【0002】
【従来の技術】バルブ内にフィラメントコイルを収容し
た白熱電球において、投入エネルギーに対して全放射は
80数%であるが、照明に利用される可視放射の割合は
10数%に過ぎない。残りの放射は赤外放射すなわち熱
線として放射される。他方、放射以外の残りの10数%
のエネルギーは封入ガス、バルブ、ベース、端子などに
より損失されてしまう。
【0003】現在発光効率を高めたものとして、従来の
白熱電球の封入ガスにハロゲンガスを微量添加したハロ
ゲン電球が広く使用されている。これは、フィラメント
から蒸発したタングステンがバルブの内表面に付着して
黒化するのを、ハロゲンとの反応でガス状の化合物を形
成することで防止するのと、ハロゲンサイクルにより蒸
発したタングステンが再びフィラメントに戻ってやせ細
りによる溶断を防止するもので、この効果によりフィラ
メント温度を高めることができ、可視光の放射を高める
ことができる。また、コンパクトで長寿命の電球を実現
している。
【0004】さらに、バルブの外表面に赤外線を反射し
フィラメントに戻す赤外線反射可視光透過膜を形成した
ハロゲン電球がある。この膜は多層光干渉膜で形成され
ており、この膜で反射された赤外線はフィラメントに戻
って再加熱に利用され、このためフィラメントの白熱発
光のために外部から供給する電力を低減することがで
き、発光効率を向上することができる。また、この膜で
の赤外線の反射を最大限にするために、多層膜の積層数
を多くして反射率を高めることや、反射帯域を広げるた
めに多層膜設計を数帯域から成るものにするなどの工夫
が行われている。
【0005】また、フィラメントに赤外線が戻ってくる
帰還率を高めるために、フィラメントをバルブ中央に確
実に配置できるようにするためにフィラメントを支持す
るバルブ内の内部導入線などのマウントに工夫がなされ
ている。さらに最近では、バルブ形状でこれまでの円筒
状のものから球形あるいは楕円形状のものが考案されて
いる。これは、バルブの形状を円筒状から球形あるいは
楕円球形にすることにより、バルブの外表面に形成され
た赤外線反射可視光透過膜により反射される赤外線の軌
跡を確実にフィラメント上にもっていくことができ、フ
ィラメントでの再加熱が有効に行われるようになり発光
効率が向上するものである。
【0006】一方、フィラメントの蒸発を抑制するため
にバルブ内に不活性ガスが封入されているが、アルゴン
ガスからクリプトンガス、さらにキセノンガスというふ
うに分子量の大きいガスを使用することで蒸発を抑制で
きることが知られている。このことにより、フィラメン
ト温度を高くすることができ、封入ガスのガス損失も少
なくすることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】これまでにハロゲン電
球において発光効率の向上のために行われている改良
は、フィラメントに戻す赤外線の量をいかに多くするか
であり、このために赤外線反射可視光透過膜の設計を最
適化したり、フィラメントの位置、バルブ形状の最適化
等がいろいろ行われている。これに対して、マウント
(フィラメント、リード線等から成る組立体)自身の損
失についてはほとんど考えられていなかった。マウン
ト、特に発光に寄与しないリード部や電流導入線の損失
についてはあまり検討がなされておらず、発光効率の向
上のためにはこの部分における損失を最小限に抑える必
要があった。そこで本発明はこれらのダブルエンド型ハ
ロゲン電球において、発光効率の向上に関してこれまで
改善が行われてきた以外のパラメータにも着目し、発光
効率の向上したハロゲン電球を提供しようとするもので
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、ハルブ外表面
に赤外線反射可視光透過膜を形成したダブルエンド型ハ
ロゲン電球において、バルブ形状を球形あるいは楕円球
形とし、封止部をピンチシール型とし、フィラメントコ
イル部からバルブ封止部までのコイルリード部の長さを
5mm以下にしたことを特徴とする。また、赤外線反射
可視光透過膜は、スパッタリング法で形成する。
【0009】
【作用】本発明によると、バルブ形状及びフィラメント
リード長を短く規制したので、リード部におけるエネル
ギー損失を最小限に抑えることができ、バルブ形状の効
果ともあいまって総合的に発光効率の向上したハロゲン
電球を提供することができる。また、リード長を短く規
制したことにより、よりコンパクトで耐衝撃性、耐振動
性に優れた電球を提供できる。他方、封入ガスとして熱
伝導率のより低いキセノンガスを用いることにより効率
が上昇する。また、不活性ガスとしてキセノンガスを主
成分とする電球で、家庭用などの高い点灯電圧で使用さ
れる場合は、フィラメント設計によっては放電を起こ
し、電球が破裂する危険性があるが、不活性ガスの一部
に適量の窒素などのガスを混合することで防止すること
ができる。
【0010】一方、バルブの外表面に形成された赤外線
反射可視光透過膜の製作方法としては、従来は蒸着法や
ディッピング法などにより行われていたが、バルブの形
状が円筒状のものには有効であるが、上記で述べた球形
あるいは楕円球形状のものには向かなかった。本発明で
はスパッタリング法を用いて製膜を行ったが、この方法
によれば従来の方法に比べて精度よく均一で緻密かつ安
定な膜を形成することができ、赤外線の反射を高めるこ
とができる。
【0011】
【実施例】図1は、バルブ外表面に赤外線反射可視光透
過膜を形成したダブルエンド型ハロゲン電球の一実施例
の説明図である。ハロゲン電球1は石英ガラスよりなる
球形のバルブ2を有している。バルブの外径Dは10m
m程度で、このバルブの両端にはピンチシールによる圧
潰封止部3が形成されている。これらの封止部3にはモ
リブデンなどからなる金属箔導体4が封着されている。
これらの金属箔導体には、バルブ2のバルブ軸とコイル
軸が一致するように,バルブ中心位置に配置された長さ
lが5mm程度のタングステンコイルからなるフィラメ
ント6から延長されたコイルリード5が接続されてい
る。一方上記封止部3に封着された金属箔導体4には外
部導入線7が接続されている。これらコイルリード部の
フィラメントコイル部からバルブ封止部までの長さm
は、5mm以下に規制されている。なお、上記バルブ2
内には所定圧のキセノンガスと、臭素化合物などの化合
物の形態でハロゲンガスが微量に封入されている。
【0012】このようなバルブ2の外表面には、赤外線
反射可視光透過膜8が形成されている。この赤外線反射
可視光透過膜8は光干渉多層膜で、例えば酸化チタンか
らなる高屈折率層と、例えば二酸化珪素からなる低屈折
率層を交互に積層し、例えば10数層として構成されて
いるもので、赤外線を反射し、可視光を透過するように
膜設計が行われているものである。膜形成は、前記のと
うりスパッタリング法で行ったが、その具体的方法は、
例えば「光・薄膜技術マニュアル」((株)オプトロニ
クス社 平成4年8月31日 増補改訂版第1刷発行
第134頁〜)による。
【0013】図2は、前方を有効に照明するために、反
射鏡内に組み込んで使用する場合の説明図である。前方
を有効に照射するための反射鏡内に組み込んで使用する
ことにより、従来使用されているものよりも明るい照明
系を提供することができる。図において、9はガラス製
反射鏡であって、表面には、赤外線透過可視光反射の多
層誘電体膜が施されている。10は、ハロゲン電球1の
基部11と反射鏡9の項部12とベース部13とを一体
に固着している接着剤である。このハロゲン電球と反射
鏡の組み合わせは、熱線の少ない照明ができる利点を有
する。
【0014】図3は、リード長と発行効率に関するデー
タの説明図である。データ採取に設計された電球は、定
格12V35Wの小型の電球であって、内部にはアルゴ
ンガスと臭素とを含み、バルブはラグビーボール状にし
て、その外表面には、シリカとチタニヤの誘電体膜を交
互に積層した赤外線反射可視光透過の膜を設け、層は8
層である。フィラメント長lは5mmに一定にしてバル
ブの長軸を変えて、リード長mの異なったランプを作っ
て効率を測定したものである。バルブの短軸はほぼ一定
である。図のデータより理解できるように、リード長が
5mmを越えたところで効率低下の割合が大きいことが
分る。
【0015】図4は、各種の効率向上ファクターを調べ
たデータの説明図である。図は次のように構成されてい
る。ランプAは、円筒状のバルブ、リード長6mm、コ
イル長5mm、アルゴンガスと臭素とを封入した、定格
12V35Wの従来のハロゲン電球である。膜は設けて
いない。ランプBは、ランプAにおけるアルゴンガスを
キセノンガスに代えたランプである。これによって効率
が、約23ルーメン/Wから約25.3ルーメン/Wと
なる。ランプCは、ランプBにおけるバルブを円筒状か
ら楕円球形とし、赤外線反射可視光透過の膜をかぶせた
ランプである。これによってルーメン/Wの値は、約2
8まで向上する。ランプDは、ランプCにおけるリード
長を6mmから3.5mmにしたランプである。これに
よって、発光効率は31ルーメン/W以上にすることが
できた。これが本発明のハロゲン電球である。リード長
の正確なハロゲン電球は、封止部の構造を、ピンチシー
ル法による圧潰プレスによる方法が良い。ピンチシール
もしくはプレスシールもしくは圧潰封止部として知られ
ている扁平構造である。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように本発明によると、赤
外線反射可視光透過膜をバルブ外表面に形成したダブル
エンド型ハロゲン電球において、発光効率の向上に寄与
する各種のパラメータを最適化することにより、従来の
ハロゲン電球では実現することができなかった発光効率
の大幅な向上を実現することが可能となった。この高発
光効率のハロゲン電球は、反射鏡との組み合わせにより
さらに多方面への応用が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のハロゲン電球の実施例の説明図であ
る。
【図2】本発明のハロゲン電球を反射鏡に取り付けた構
造の説明図である。
【図3】発光効率とリード長との関係を示すデータの説
明図である。
【図4】発光効率と各種のファクターとの関係を示すデ
ータの説明図である。
【符号の説明】
1 ハロゲン電球 2 バルブ 3 圧潰封止部 4 金属箔 5 リード 6 フィラメント 7 外部導入線 8 赤外線反射可視光透過膜 9 反射鏡 10 接着剤

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハロゲンと不活性ガスとフィラメントを
    収容したバルブの外表面に赤外線反射可視光透過膜を形
    成したダブルエンド型のハロゲン電球において、バルブ
    形状を球形あるいは楕円球形とし、封止部をピンチシー
    ル型とし、フィラメントコイル部からバルブ封止部まで
    のコイルリード部の長さを、5mm以下としたことを特
    徴とするハロゲン電球。
  2. 【請求項2】 不活性ガスの主成分がキセノンガスであ
    ることを特徴とする請求項1に記載のハロゲン電球。
  3. 【請求項3】 反射鏡内に組み込まれることを特徴とす
    る請求項1に記載のハロゲン電球。
  4. 【請求項4】 スパッタリング法によって上記透過膜を
    製作する工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の
    ハロゲン電球の製造方法。
JP23224893A 1993-08-26 1993-08-26 ハロゲン電球とその製造方法 Pending JPH0765798A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23224893A JPH0765798A (ja) 1993-08-26 1993-08-26 ハロゲン電球とその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23224893A JPH0765798A (ja) 1993-08-26 1993-08-26 ハロゲン電球とその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0765798A true JPH0765798A (ja) 1995-03-10

Family

ID=16936300

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23224893A Pending JPH0765798A (ja) 1993-08-26 1993-08-26 ハロゲン電球とその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0765798A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013073777A (ja) * 2011-09-28 2013-04-22 Stanley Electric Co Ltd 車両用ウェッジベース電球
CN104810237A (zh) * 2015-04-23 2015-07-29 浙江奇达光源有限公司 一种带排气管的球型红外反射卤素灯泡

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013073777A (ja) * 2011-09-28 2013-04-22 Stanley Electric Co Ltd 車両用ウェッジベース電球
CN104810237A (zh) * 2015-04-23 2015-07-29 浙江奇达光源有限公司 一种带排气管的球型红外反射卤素灯泡

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5610469A (en) Electric lamp with ellipsoidal shroud
JP3886529B2 (ja) 白熱電球
US4535269A (en) Incandescent lamp
JPS59853A (ja) 透過ヒ−トミラ−を備えた白熱光源
US4734614A (en) Electric lamp provided with an interference filter
US5550423A (en) Optical coating and lamp employing same
KR930008354B1 (ko) 내부 및 외부 벌브 사이의 공간이 약한 산화 가스로 채워져 있는 이중 벌브형 할로겐 램프
US4227113A (en) Incandescent electric lamp with partial light transmitting coating
US5705882A (en) Optical coating and lamp employing same
CA1162972A (en) Ellipsoidal envelope for incandescent infra-red energy reflecting lamp
JPH0765798A (ja) ハロゲン電球とその製造方法
JP3496498B2 (ja) 白熱電球
JP2001160377A (ja) ハロゲン電球、自動車用ヘッドライトおよび照明装置
JP2668828B2 (ja) ショートアーク放電灯
JPH113688A (ja) 反射形管球および照明装置
CA1218403A (en) Incandescent lamp
JP3674218B2 (ja) 電球および照明器具
JPH0721996A (ja) 電球および反射鏡付電球
JPH1196974A (ja) 透明保温膜付メタルハライドランプ
JPH01251549A (ja) 管球
WO2008050253A2 (en) Electric incandescent lamp with filament array and infrared reflective coating
JPH04267048A (ja) ランプ及びその製造方法
JPH113687A (ja) 電球、反射鏡付き電球および照明器具
JPH11339731A (ja) 電球、反射形電球および照明器具
JPH11213960A (ja) 管球および照明器具