JPH0761881A - 養分化合物の分散液または溶液を含有する肥料組成物 - Google Patents

養分化合物の分散液または溶液を含有する肥料組成物

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JPH0761881A
JPH0761881A JP5206463A JP20646393A JPH0761881A JP H0761881 A JPH0761881 A JP H0761881A JP 5206463 A JP5206463 A JP 5206463A JP 20646393 A JP20646393 A JP 20646393A JP H0761881 A JPH0761881 A JP H0761881A
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fertilizer
emulsion
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water
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JP5206463A
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Inventor
Karlsen Arne
アルネ・カールセン
Christopher Niigaad Eric
エリク・クリストファー・ニイガード
Silstadd Eric
エリク・シルスタッド
Consori Tom
トム・コンソーリ
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Norsk Hydro ASA
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Norsk Hydro ASA
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 油中水型乳濁液の溶液/分散液に、例えば硝
酸アンモニウム等の養分化合物を含有し、該乳濁液の不
連続相体積/総体積の値が0.8〜0.95である肥料組
成物。該組成物は付加的に固形養分塩類および/または
尿素を含有できる。また、前記乳濁液の油または炭化水
素成分として、鉱物性、植物性または動物性油、ワック
スまたはそれらの混合物を使用し得る。これらの成分は
ポリイソブチレンなどのエラストマーを含有していても
よい。 【効果】 本発明の肥料組成物は優れた遅効特性を有
し、肥料養分の急速な放出により環境に及ぼされる悪影
響を減少させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、養分化合物の分散液ま
たは溶液を含有する肥料組成物、特に遅効性肥料組成物
に関する。
【0002】
【従来の技術】鉱物質肥料の施用に関する一つの問題と
して、養分塩類が地下水、河川および湖に流出する危険
が挙げられる。過剰の肥料の施用、もしくは施肥中また
はその直後の大雨は水源をそのようにして汚染する危険
を増大させる。土壌および水源への速すぎる放出から顆
粒状または粒状の肥料を防御する方法の一つは、特別な
化学物質で肥料粒子を被覆して、養分がある期間に亙っ
て放出されるようにすることである。しかし現在用いら
れている被覆の多くは、この目的に非常に適していると
は言い難く、得られる効果の価値も限られている。
【0003】多くの国において、養分水溶液の施用が鉱
物質肥料の一般的な使用形態である。これらの系の多く
は、粒状または顆粒状の肥料よりも遥かに、水源への制
御不能な流出による養分の損失を免れないものである。
そのような望ましくない流出が、種々のタイプのゲル形
成化合物、例えばグアーガム誘導体の添加により減少さ
れ得ることは、当業者には周知である。水性環境におい
て、これらは水溶液中で水和物を形成し、そして分子間
ネットワークを形成し、それにより幾分か養分の放出を
減少させる。しかしながら、これまでに行われた試験に
より、ゲル化剤の適用は鉱物質肥料水溶液からの養分放
出を僅かに減少し得るだけであることが示されている。
【0004】米国特許第4,880,455号明細書には未重合
架橋不飽和油の水に不溶なポリマーで被覆された固形の
遅効性肥料が記載されている。この肥料粒子は、好まし
くは2層被覆されている。そのために被覆肥料粒子は強
固であり、かつより長い期間にわたって養分を放出する
と記載されている。しかしながら、このような被覆は高
価であり、特に2層にして用いるときには高価である。
そのような被覆に関してさらに不利な点は、被覆に小さ
な穴が形成されると、養分が急速に浸出してしまい遅効
性という観点からは事実上被覆の効果が無くなることで
ある。被覆の破れの周知の危険を防ぐために多層被覆が
適用されるが、これは肥料の総コストを増加させる。
【0005】それとは別の、放出を制御した肥料が米国
防護公表(Defensive Publication)T969003号に記載さ
れている。それは、不連続相が肥料溶液である油中水型
乳濁液である。この「油中水型」(以下これを「w-i-
o」と称することがある。)乳濁液肥料混合物は13〜
26重量%の肥料、60〜81重量%の水、4〜13重
量%の油および界面活性剤を含有する。この液体肥料
は、その養分成分が大量の水に溶解されているために、
やや養分価が低い。また大量の油もコストおよび環境の
両面から見て、肥料としては望ましくないと思われる。
【0006】w-i-o型の肥料組成物は、さらに特許出
願WO 93/01150号明細書によっても知られている。こ
の肥料はペースト状であり、植物養分を含む化合物を3
0〜86重量%、水を10〜50重量%、油を2〜20
重量%およびw-i-o型界面活性剤を2〜20重量%含
有している。明細書の記載から、油と界面活性剤の量が
それぞれ6〜12重量%となるに違いないことは明らか
である。肥料中のそのような大量の炭化水素は肥料を非
常に高価なものとし、さらに、実施例における水含量が
12〜22重量%であることから、その水含量は少なく
とも10重量%はあるに違いなく、この肥料の養分価は
やや低いものとなる。
【0007】ポンプ送りおよび散布の可能な水性肥料ス
ラリーが、(IBケミカル社の)特許書面RD−263035
号により知られている。イソブチルイデンジウレア(I
BDU)が単独または尿素と一緒に水に分散させられて
遅効性肥料を形成する。この溶液に、分散剤ならびにア
ルギン酸塩、グアーガム誘導体等のゲル化剤が添加され
る。この肥料は、それ自体が養分成分をやや緩慢に放出
するIBDUを含有するように限定されている。
【0008】
【発明の解決しようとする課題】本発明の主たる目的
は、養分価が高くて水含量が低く、ポンプ送り可能で従
来の器具を用いた手段により圃場に施用できる、新規な
型の液体肥料組成物を創製することである。第2の目的
は、既知の遅効性肥料にまつわる難点を伴わず、所望の
遅効特性を有する肥料を得ることである。さらなる目的
は、特定の養分塩類だけに限られない、遅効性肥料組成
物を得ることである。
【0009】既知の水性肥料組成物の難点の一つは、養
分塩類の沈殿を避けるために比較的高い水分含量を有す
る必要があるために養分含量が低いことであり、これに
より、特に低温貯蔵中に溶液が不安定になることであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、界面活性
剤を用いること、および水に不溶な成分を添加すること
により、この問題の解決を図った。その結果、高度に濃
縮された養分化合物の水性の溶液/分散液は、この溶液
/分散液をw-i-o乳濁液の不連続相とすることにより
得られることが判明した。さらなる研究により、油成分
の量を、w-i-o乳濁液の安定性を減じることなく、非
常に低くすることができることが判明した。また、殆ど
水を含有しない、高度に濃縮された肥料溶解物でさえ
も、乳濁化してw-i-o型の乳濁液となし得ることも判
明した。恐らくこれは、そのような溶融物が連続相とし
て使用される油または炭化水素に溶解しないという事実
によるものであろう。
【0011】w-i-o乳濁液に使用される炭化水素は水
に溶解しないという事実からみて、そのような乳濁液は
きっと水に易溶ではないはずである。そこで問題は、安
定な乳濁液を得ること、そしてそれにより、最小限の油
と水を含有し、かつ最大量の養分を含有する肥料に遅効
効果を付与することである。従って、乳濁液は高い相比
(即ち、不連続相の体積/総体積)を有しているべきで
あり、さらには、養分化合物を多く含有する水性の液相
を有するべきである。その相比は0.8より大きい必要
があり、0.95程度の高さであることが望ましいこと
が試験により示された。最も好ましい相比は0.90〜
0.94であることが判明した。そのようなw-i-o乳
濁液は、水性相が強度に過飽和されていても得ることが
でき、かつ高い安定性を保持することができることが判
った。本発明による新規な肥料組成物においては、養分
化合物の結晶化または沈降は現れなかった。
【0012】炭化水素相は油、ワックスまたはそれらの
混合物を包含する。炭化水素は鉱物性、植物性または動
物性起源のものでよく、さらにポリマーまたはエラスト
マー、例えばポリエチレンワックス、ポリイソブチレン
等を添加してそれらの特性を改変したものであってもよ
い。これらの添加物は乳濁液の粘度を改変するために使
用され、これにより乳濁液養分の放出が遅延することが
確認されている。そのようなエラストマーの有用な量は
炭化水素相の0.5〜6重量%であることが判明した。
種々の量の油を適用する試験を行ったところ、肥料の望
ましい特性は、油の量が10重量%未満、好ましくは3
〜6重量%であるときに得られることが判明した。
【0013】適用し得る乳化剤は、w-i-o乳濁液に一
般的に用いられるものの中から選択されるが、耕種学的
および環境的に許容され得る乳化剤でなければならな
い。乳化剤の有用な型の一つはソルビタンモノオレエー
トである。非イオン性乳化剤を使用する際には、乳化剤
またはその混合物のHLB値は7未満であるべきである
(HLB:親水性−親油性バランス)。使用する乳化剤
の型はw-i-o乳濁液の特性に影響する。従って、乳化
剤の型は、養分水溶液の乳濁液および組成物の所望の特
性に基づいて選択される必要がある。w-i-o型に好適
な乳化剤の例として、ソルビタン脂肪酸、ポリシロキサ
ンブロックポリマー、ポリイソブチレンブロックポリマ
ー、またはポリヒドロキシ脂肪酸等が挙げられる。適切
な乳化剤の試験を行う間に、乳化剤の量は0.5〜1.5
重量%で充分であり、好ましい量は約1重量%であるこ
とが判明した。
【0014】溶液/分散液、即ち肥料乳濁液の不連続相
は、一つの養分化合物単独または養分化合物の混合物の
溶液を含有することができる。溶液は過飽和されていて
もよく、また水に不溶な塩類を少量含有していてもよ
い。しかしながら、そのような塩類が多すぎると乳濁液
の貯蔵安定性に悪影響を及ぼすことがある。本発明の開
発中に種々異なる水性の養分溶液および溶融物が乳化さ
れたが、その幾つかの典型例を以下に示す: − 尿素 − 硝酸アンモニウム(AN) − 硝酸カルシウム(CAN) − 硝酸ナトリウム − 化成肥料(NPK) − モノ−またはジアンモニウムホスフェート(MAP
またはDAP) − 硝酸カリウム − 尿素−硝酸アンモニウム(UAN)
【0015】このような溶液は純粋な系として乳化され
たが、上記の型の混合物も乳化された。マグネシウム、
鉄、亜鉛等の微量養分も、うまく肥料乳濁液中に合体さ
れた。優れた遅効特性を有する貯蔵安定性乳濁液は、不
連続相が8重量%未満の水、好ましくは1〜5重量%の
水を含有していた場合に得られた。
【0016】さらに、そのような肥料乳濁液に種々の量
の固形鉱物質肥料を添加し得ることも判明した。例え
ば、約20重量%の粒状化成肥料を新規な肥料乳濁液の
一つに添加したが、その肥料混合物は設定された期間に
亙って養分を放出する能力を減じなかった。より多量の
固形肥料も乳濁液肥料に添加したが、これは養分の放出
期間を短縮させる可能性がある。添加固形物によるこの
僅かな悪影響は、肥料組成物の総コストの観点から評価
されるべきものである。そして、乳濁液を含む総肥料組
成物の60重量%までは固形肥料からなっていてもよい
ことが判明した。
【0017】本発明による典型的な肥料組成物は以下の
通りである:水性不連続相が硝酸アンモニウムの過飽和
溶液で、かつ乳濁液の相比が0.8〜0.95であり、そ
して肥料組成物の総水含量が8重量%未満である肥料組
成物。本発明による別の好ましい型の肥料組成物は、不
連続相が0〜5重量%の水と100〜95重量%の尿素
−硝酸アンモニウム(UAN)を含有する肥料組成物で
ある。本発明による固形養分を含有する肥料組成物は、
90〜70重量%のw-i-o型乳濁液と10〜30重量
%の固形養分からなることが好ましい。油の含量は10
重量%未満、好ましくは5重量%未満であるべきであ
る。
【0018】下記実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、これは本発明による肥料組成物の製造および
試験の種々の例示を示すだけのものであり、本発明の主
題は特許請求の範囲において定義される通りであって、
下記実施例により些かも制限されるものではない。
【0019】
【実施例】製造方法 全ての組成物は、混合物の結晶化温度より高い約10℃
の温度にて水に溶解した養分化合物を適用して製造し
た。次にこの水溶液を、これと同じ温度に加温した乳化
剤と炭化水素の溶液に、タービン撹拌機により強く撹拌
しながら添加した。撹拌速度、撹拌時間および撹拌機の
寸法は混合物のサイズに依存する。実施例においては、
約600gの混合物を使用した。使用したタービン撹拌
機の直径は8cmであった。開始時における速度は毎分
600回転(600rpm)であった。水溶液は約1分
間かけて添加した。次に、撹拌速度を1200rpmに
増加し、約2分間撹拌を続けた。
【0020】乳化方法としては、連続乳化法が工業化に
際して好適に適用されるであろう。しかし実験室的試験
においては、所望の混合物を得るために撹拌強度等の種
々の加工可変因子を容易に制御し得ることから、バッチ
法が好ましい。撹拌時間の典型的な範囲は0.3〜3分
間であろう。実施例1〜4において、ソルビタンモノオ
レエート(Span-80、ICI社製)を乳化剤として、混
合物総重量の約1重量%使用した。試験結果は放出され
た窒素の量を窒素の原含量と比較して記載した。この方
法を選択したのは、試料中の窒素の原含量が様々であっ
たためである。
【0021】実施例 1 本実施例は、種々のタイプのエラストマーの添加により
炭化水素相を改変することの効果を示すものであり、全
ての試験において(硝酸アンモニウムと尿素を含有す
る)同一の養分溶液を使用した。相比は0.91であっ
た。ビスタロン707および3708は市販ポリイソブ
チレンの商標であり、以下の表中ではそれぞれエラスト
マー1および2として記載してある。
【0022】
【表1】
【0023】試験結果を表Iおよび図1に示す。これら
より、乳濁液の適用が混合物からの窒素放出の劇的な減
少を齎したことが認められる。さらに、炭化水素相の組
成を改変することにより放出速度を変化させ得ることも
認められる。油相へのエラストマーの添加は、油のみを
含有する乳濁液からの放出と比較して、乳濁液からの窒
素の放出を減少させる。ワックスの添加によっても同様
の結果が得られるが、通常ワックスを添加した炭化水素
はより高価である。
【0024】実施例 2 本実施例では、塩類溶液の組成を変化させることの効果
が示される。これらの試験における相比は0.90〜0.
92であった。
【0025】
【表2】
【0026】この試験の全ての結果が図2に示されてい
る。この図に見ることができるとおり、全ての乳濁液を
56日間に亙って試験したところ、窒素の原含有量の約
50%が放出された。NPK乳濁液は窒素を最も早く放
出したが、その理由は恐らく、このNPK乳濁液は高い
微量養分含量を有するために最も安定性の低い乳濁液で
あったからであろう。しかしこのNPK乳濁液でさえ
も、粒状製品と比較すると、窒素放出の速度を劇的に減
少させることが認められる。
【0027】実施例 3 本実施例では、塩類溶液の窒素濃度を変化させることの
効果が示される。乳濁液を既述の方法に従い製造し、試
験した。相比は0.90〜0.92であった。試験結果を
表IIIおよび図3に示す。
【0028】
【表3】
【0029】上記の表に見られるとおり、百分率で表し
た窒素の放出はほぼ同じであり、塩類溶液の窒素濃度に
依存しない。恐らくこれは、窒素の放出が土壌細菌によ
る油膜の分解速度に対応する塩類液滴の暴露により引き
起こされるという事実によるものである。従って、油膜
を通過する窒素の拡散は最小限しか存在しない。それ故
に、塩類の原濃度を調節することにより、単位時間当た
りの窒素放出量(kg)を制御することが可能である。
【0030】実施例 4 本実施例では、実施例2の試料(各々100g)を2リ
ットルの土壌を入れたボトル内に置いて試験を行った。
その手順としては、まず金網でボトルに蓋をし、ボトル
の元の底部を取り除いてから、1.5リットルの土壌を
ボトルに詰めた。次に、試料を100gづつ添加してか
ら、残っていた0.5リットルの土壌を添加した。毎週
200mlの精製水を試料に添加した。この水が試料を
通り抜けた後でビーカーに収集し、これを慣用法にて分
析した。さらに、肥料を添加しない土壌試料についても
試験を行った(参考)。試料からの窒素放出量は、(土
壌のみの)参考試料からの窒素放出量に基づき補正し
た。
【0031】
【表4】
【0032】図4において、窒素の放出が実施例2(図
2)に示されたと同様であることが示されている。本発
明による全ての試料は従来型の肥料と比較して窒素の放
出を劇的に減少させた。しかし、総減少速度は遅いもの
の時間関数としての図の曲線は増加を示していることか
ら、窒素の放出が何らかの異なる経路で行われた事も認
められる。この理由は、ある程度の時間が経過した後に
油を消費する細菌群が形成され、それにより水中で試験
された試料におけるよりも速く乳濁液を崩壊するためで
ある可能性がある。このことは混合物番号2.2と4.2
を56日間以上に亙って調査した試験により確認され
る。そして、(2.2のように)水中で試験された混合
物からは106日後に100%の窒素が放出された一方
で、土壌中で試験された混合物(4.2)からは89日
後に100%の窒素が放出された。
【0033】実施例 5 本実施例では、UANからの養分放出が示される。乳濁
液は(混合物番号4.2の試料と同様に)36.7%の窒
素を含有するUAN乳濁液からなっていた。2種類の異
なる乳化剤を使用した;スパン−80(span-80)およ
びポリマーを基材とした乳化剤である。後者について
は、(0.5%と1%の)2種類の濃度においても試験を
行った。乳化後、1.7グラムの乳濁液をガラスジャー
内に置き、100mlの脱塩水を添加した。3つのガラ
スジャーを振動机上に置き、(22℃の)室温で貯蔵し
た。
【0034】1.7グラムの乳濁液中のUAN含量を1
00mlの水で希釈したものを参考試料とした。この水
溶液の溶液電導率を測定し、それによりUANの100
%放出を表した。3つのガラスジャーにおける溶液電導
率を60日間に亙って測定した。これらの値を用いて、
水に放出された養分の量を計算した。これらの試験の結
果を、日数を単位とした時間に対する養分の放出(%)
を示した図5に記載した。
【0035】実施例 6 本実施例では、発芽と実生の生長における肥料の影響が
調査された。試験は、18℃に制御された温室内におい
て、砂土上の(30種子×4反復の)冬コムギを使用し
て行った。肥料は、それぞれヘクタール当たり50、2
00および500kg窒素に相当する、ポット当たり5
2、208および520mg窒素と、その量を変えてポ
ット当たり6ケ所に施用した。使用した乳濁液肥料は、
実施例4において使用した、窒素を36.7%含む混合
物番号4.2の試料と類似していた。(0.5%と1%
の)2種類の濃度レベルのポリマー乳濁液を使用した。
【0036】図6に、本実施例から得られた結果をグラ
フとして示した。これらの結果は、施用した肥料の量に
対する実生の相対数(%)として示した。肥料を与えな
かった実生の相対数を100%とした。従って、図6は
播種10日後の発芽と実生の生長における肥料の影響を
示している。
【0037】ヘクタール当たり200kgの窒素の施用
は、農場における“通常の”投与量である。播種時に従
来の肥料をこの濃度で施用すると、初期発芽が遅延す
る。このことは、図6の棒グラフにおいて、ヘクタール
当たり200および500kgの窒素に等しい投与量の
“液体UAN”を表す棒から明らかに見て取れる。1%
ポリマー乳化剤を含有するUAN乳濁液はそのような発
芽の遅延を齎さないことが、同じ図6から見て取れる。
このことはUAN乳濁液が遅効性肥料として振る舞うこ
と、および乳濁液それ自体は冬コムギの発芽に対して毒
性効果を有しないことを明示している。
【0038】上記実施例および図面に見られるとおり、
本発明者らは、従来の液体肥料よりも遥かに少ない水を
含有する新規な肥料組成物であるにも拘わらず、液体で
ありかつポンプ送り可能な、従来の器具により圃場に施
用され得るかまたは土壌に注入され得る、新規な肥料組
成物の製造に成功した。前記新規なw-i-o型乳濁液は
肥料溶融物から直接製造されることもでき、従って水を
殆ど含有しない。
【0039】本発明の新規な乳濁液の概念から多くの肥
料処方を作成することができる。例えば固形肥料であっ
ても、乳濁液肥料と混合されることができ、そしてその
混合物もまたポンプ送り可能であるという特性を有する
ことができる。本発明の新規な肥料組成物は優れた遅効
特性を示し、遅効性型の従来の被覆固形肥料よりも非常
に少量の炭化水素を含有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の肥料組成物において種々のタイプのエ
ラストマーの添加により炭化水素相を改変することの効
果を示す図である。
【図2】本発明の肥料組成物において塩類溶液の組成を
変化させることの効果を示す図である。
【図3】本発明の肥料組成物において塩類溶液の窒素濃
度を変化させることの効果を示す図である。
【図4】土壌における本発明肥料組成物の窒素放出の様
子を示す図である。
【図5】本発明の尿素−硝酸アンモニウム肥料組成物か
らの養分放出の乳化剤による違いを示す図である。
【図6】本発明の肥料組成物が発芽と実生の生長におけ
る肥料に与える影響を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 エリク・シルスタッド ノルウェー国、1360 ネスブル、ネスブク タ 23 (72)発明者 トム・コンソーリ アメリカ合衆国、カリフォルニア州、ラフ ァイエット、グリーン・ヴァリー・ドライ ブ 8

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 養分化合物の溶液/分散液を含む肥料組
    成物であって、該溶液/分散液が油中水型乳濁液の不連
    続相で構成されていること、その相の体積比、即ち総体
    積に対する不連続相の割合が0.80〜0.95の範囲内
    であること、該肥料組成物が付加的に0〜60重量%の
    固形養分塩類および/または尿素を含有していてもよい
    こと、前記油中水型乳濁液の油または炭化水素成分が鉱
    物性、植物性または動物性の油、ワックスまたはそれら
    の混合物を含有すること、および前記乳濁液が少なくと
    も1種類の油中水型乳化剤を含有することを特徴とす
    る、肥料組成物。
  2. 【請求項2】 前記肥料組成物が8重量%未満の水と1
    0重量%未満の油を含有することを特徴とする、請求項
    1に記載の肥料組成物。
  3. 【請求項3】 前記水性不連続相が、1〜5重量%の水
    を含有し、かつ硝酸アンモニウムの過飽和溶液であるこ
    と、および前記乳濁液の相比が0.80〜0.95である
    ことを特徴とする、請求項1に記載の肥料組成物。
  4. 【請求項4】 前記不連続相が0〜5重量%の水と10
    0〜95%重量%の尿素−硝酸アンモニウム(UAN)
    を含有することを特徴とする、請求項1に記載の肥料組
    成物。
  5. 【請求項5】 前記水性不連続相が微量養分を含有し得
    る化成肥料(NPK)を含有することを特徴とする、請
    求項1に記載の肥料組成物。
  6. 【請求項6】 前記乳濁液の連続相の前記炭化水素がホ
    ワイトオイルであり、前記乳化剤がソルビタンモノオレ
    エートであることを特徴とする、請求項1に記載の肥料
    組成物。
  7. 【請求項7】 前記炭化水素成分が0.5〜6重量%の
    エラストマー、好ましくはポリイソブチレンを含有する
    ことを特徴とする、請求項1に記載の肥料組成物。
  8. 【請求項8】 前記乳濁液の連続相の前記炭化水素がワ
    ックスと0.5〜6重量%のエラストマーを含有するこ
    とを特徴とする、請求項1に記載の肥料組成物。
  9. 【請求項9】 前記肥料組成物が90〜70重量%の乳
    濁液と10〜30重量%の固形養分からなることを特徴
    とする、請求項1に記載の肥料組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008540322A (ja) * 2005-05-20 2008-11-20 シエル・インターナシヨネイル・リサーチ・マーチヤツピイ・ベー・ウイ フィッシャー・トロプシュ誘導ホワイトオイルを担体油として含有する組成物

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