JPH0761346B2 - 歯列矯正装置の力伝達要素のための材料及びその製造法 - Google Patents

歯列矯正装置の力伝達要素のための材料及びその製造法

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JPH0761346B2
JPH0761346B2 JP586687A JP586687A JPH0761346B2 JP H0761346 B2 JPH0761346 B2 JP H0761346B2 JP 586687 A JP586687 A JP 586687A JP 586687 A JP586687 A JP 586687A JP H0761346 B2 JPH0761346 B2 JP H0761346B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、歯科に使用される装置に係り、更に詳細には
主として歯列矯正に使用され、また外科的補てつやの口
腔外科に適用される新規にして改良された装置のための
材料及びその製造法に係る。
従来の技術及び発明が解決しようとする問題点 周知の如く、歯列矯正装置は或る歯を移動し又は操作し
て周囲の歯との関係に於ける不規則性や異常を矯正する
ために使用される。かる矯正は荷重が作用し荷重が解除
されることに伴ってそれぞれエネルギを吸収し開放する
弾性的に変形するワイヤを主たる源とする力を付与する
力付与装置を適用することによって達成される。歯列矯
正処置に従来より使用されている力付与ワイヤは、18−
8ステンレス鋼、「エルジロイ(Elgiloy)」なる商品
名にて販売されている合金の如きクロム−コバルト−ニ
ッケル(CCN)合金等の或る種の合金にて形成されてお
り、より最近になってチタニウムを含有する合金にて形
成され、それらの材料の曲げ及び捩り特性が活かされて
いる。初期の材料については、殆どの努力は最適の装置
構造を開発することに対してのみ向けられており、補助
的な注意のみが装置に使用される材料に対して払われて
いた。
適正な力を適正に付与するためには、適宜な形状に設定
され臨床的に寸法設定された形態及び力付与ワイヤの断
面寸法の変化についての研究が必要であるだけでなく、
歯列矯正装置に含まれる生的メカニズムをよく理解する
ことが必要である。
望ましい歯の移動は、比較的小さくしかも連続的な矯正
力を伝達することのできる最適の力付与装置を形成する
ことによって最も達成される。主要で基本的な生機械的
特性は、組織が殆ど損傷されることなく歯が迅速に且殆
ど痛みを感じることなく移動するよう力の大きさが中程
度乃至小さい値であること、組織の最大の応答性を得る
べく歯列矯正装置が活動性を喪失しても力のレベルが一
定であること、力付与点又はこれと等価な領域の位置が
正確であること、力が作用する距離全体に亙り与えられ
る力が均一であることを含んでいる。また永久変形を生
じることなく大きい撓みに耐える能力を歯列矯正装置に
与えることが好ましい。勿論歯に作用する力が急激に減
少すると、歯は緩慢にしか移動せず、所望の結果を正確
に達成することが困難になる。
歯に与えられる力の大きさは一部には歯列矯正装置に使
用されるワイヤの断面により決定され、ワイヤの断面が
小さくなればなる程発生される力は所望の小さい値にな
る。しかし断面の小さいワイヤは主として大きな撓みを
達成するために使用される。断面の大きいワイヤはバン
ド装着型又は直接接着型のブラケットの溝に良好にフィ
ットし、良好なフィットは制御された歯の移動を達成す
る上で必要である。ワイヤ及びブラケットが互いに適正
に適合していない場合には、これらの部材間の遊びによ
り制御が失われてしまう。溝やルーメンの大きさを低減
することは好ましくない。何故ならば、第一に公差を制
御することが困難になり、第二に製造に起因する合金ワ
イヤの断面の変動は発生する力の大きさに大きな影響力
を有しているからである。このことに拘らず、ワイヤの
断面を低減し、これに伴って荷重−撓み率を低減しその
範囲を増大させることが18−8ステンレス鋼製ワイヤを
用いて力を一定に維持するために従来より採用されてい
る。この点に関し、断面を低減し過ぎると発生する力が
最適の力になる前に永久変形を生じてしまうので、注意
が払われなければならない。
歯列矯正に於ける従来の主要な強調は歯列矯正装置の改
良された構造に対するものであり、従来より使用されて
いる18−8ステンレス鋼製ワイヤやCCN合金製ワイヤに
替わる代替材料に対しては殆ど注意が払われていない
が、代替材料としてのチタニウム合金材料を使用するこ
とによって上述の好ましい生機械的特性を与える努力が
現在行われている。かかる努力の一つの例が米国特許第
3,351,463号に記載されたニチノール(Nitinol)合金を
使用することの提案に見られる。これらの材料は、好ま
しくは原子を基準に見てニッケルがコバルトに置換され
たニッケルとチタニウムとの実質的に化学量論的な金属
間化合物である。この合金はその臨界的変態温度以下に
て予備成形され、該温度以上に加熱されると、機械的記
憶を呈して材料をその元の形状に復帰させるものであ
る。かかる材料を歯列矯正に適用することが米国特許第
4,037,324号に記載されており、この米国特許に於ては
ワイヤの長手方向の収縮特性が使用されている。この金
属間化合物は非常に延性に優れているものと報告されて
いるが、実際にはこの材料は主要な歯列矯正装置の形態
に冷間曲げすることに耐えず、閉ループ等に使用するこ
とができないものであることが解った。勿論このことに
より、構造上大きく湾曲させることを要する歯列矯正装
置の形成にニチノール合金を使用することが大きく制限
される。更にこの合金は溶接したりろう付けしたりする
ことができないものであり、これによりこの合金を使用
することが大きく阻害される。事実このニチノール合金
製のワイヤを接合する唯一の方法は機械的方法である。
更にこの合金の如き金属ワイヤは審美性の点で劣ってお
り、この材料より特殊な形状及び断面の製品を製造する
ことが困難である。
米国特許第4,197,643号に記載されている如きβチタニ
ウム合金を使用する本願発明者等による従来の開発によ
り、ステンレス鋼やニチノール合金を使用する場合に於
ける種々の問題の多くが解決され、またそれと同時に最
適の歯列矯正力を伝達することが容易化された。この材
料は容易に接合することができるものであり、低い剛
性、即ち弾性係数を有し、しかも組織の応答性良く且組
織の損傷を殆ど伴うことなく連続的に比較的痛みの少な
い歯の移動を達成すべく、長期間に亙り好ましい小さい
大きさの力を発生し、力を一定に維持することができる
ものである。しかしこの材料は或る特定の状況に合せて
特殊な形状に形成するための成形性に乏しく、また審美
的に見て劣るものである。
現在歯列矯正医は歯列矯正装置の構造及び使用される材
料の選定を行うことによって力付与装置を制御し始めて
いるが、得られる材料の特性によりそれらを使用するこ
とが制限されている。この点に関し全ての歯列矯正装置
にとって重要であり、またワイヤ及びブラケットやチュ
ーブ等のアタッチメントの両方に関係する幾つかの局面
や臨床的パラメータがある。ワイヤについては、かかる
パラメータにはスプリングバック、剛性、成形性、接合
性、審美性、形状及び寸法が含まれる。またアタッチメ
ントの特性に関し考慮すべき点としては、ジオメトリ
ー、歯に対する接合性、ワイヤの取付性、審美性、製造
の容易性等がある。
弾性変形やスプリングバックのパラメータは、歯列矯正
装置が維持することができ、しかも全体とし弾性的であ
る、即ちその元の形状及び位置に回復することができる
撓みや活動性の指標である。この特徴は、それにより歯
列矯正医による再調整が必要になる以前に於ける歯列矯
正装置が効果的に作用する距離を決定するので重要であ
る。比較的大きい弾性撓みを維持し得る歯列矯正装置
は、激しく転移した歯に容易に係合することができる。
歯列矯正装置の弾性撓み、即ちスプリングバックとは基
本的には弾性限界内に於ける撓み係数に対する撓み強さ
の比、即ち弾性係数に対する引張り降伏強さの比に比例
している。
歯列矯正装置の剛性は重要である。何故ならば、歯列矯
正装置の剛性は歯に与えられる力を決定付ける主要な因
子であるからである。剛性が高くなればなる程活動性の
各単位に対する力が高くなる。前列矯正装置の剛性は材
料の弾性的撓み係数に比例しており、等方的な材料に於
てはその引張り弾性係数に比例している。従って弾性係
数の小さい材料は低剛性を有している。
多くの臨床状況に於ては、ワイヤや歯列矯正装置は或る
特定の場合に好ましい所定の形状に成形されるに十分な
成形性を有していなければならない。更にワイヤや歯列
矯正装置はそれらの強度や弾性特性を維持しつつ接合さ
れ得るものでなければならず、また断面形状及び寸法が
所望の値でなければならない。
勿論特に口唇側の歯列矯正装置については審美性も一つ
の重要な考慮すべき点である。全ての金属製ワイヤやブ
ラケットは灰色又は銀色をなしており、歯の白色の背景
を背にすると非常に目立ってしまうものである。従って
奇麗な歯の色をなす歯列矯正装置を使用することは多く
の患者にとって審美的に見てかなり喜ばしいことであ
る。
ブラケット、チューブ、束縛ワイヤ、及びワイヤより歯
へ直接力を伝達するこれらに関連するアタッチメント要
素も、如何なる歯列矯正装置に於ても考慮されなければ
ならない種々の特性を有している。例えばアタッチメン
トの構造、ジオメトリー、及び全体としての寸法は、取
扱いの容易性及び歯列矯正用付与装置の種々の能動的な
特徴に寄与する能力の両方にとって重要である。アタッ
チメントは歯全体を囲繞するバンドを使用することなく
歯の表面に直接接合されることが多い。歯に直接接合さ
れるアタッチメントは、満足し得る接合状態を得るため
には、歯に接触する表面に或る機能的な形状を有してい
ることが必要とされる。更にアタッチメントは容易に製
造し得るものでなければならない。
しかしながら、ニッケル−チタニウム合金の如き高い弾
性撓みを有する合金は容易に成形することができないも
のであり、また機械的手段によってのみ接合することが
できるものである。他方弾性撓みが最も低いステンレス
鋼は非常に成形性に優れており、またろう付けはオペレ
ータが傷付き易い手続ではあるがろう付けによって接合
され得るものである。
また該磁気共鳴診断試験は益々一般的になってきてお
り、この診断試験は或る診断手段に於ては将来CATスキ
ャンに置き代わるという予測がある。従来使用されてい
る型式の金属製の歯列矯正装置はこの診断手続に関し一
つの問題となっている。何故ならば、金属は所要の放射
線半透過性を有しておらず、得られる像に干渉するから
である。
より一層審美性に優れた歯列矯正装置を得るべく、ポリ
カーボネート及びセラミック材料よりブラケットを製造
する試みが従来より行われている。しかしポリカーボネ
ート製のブラケットは歯列矯正装置に於てしばしば生じ
る高い応力に耐えることができず、一般に従来のステン
レス鋼製の弓形ワイヤにより得られるトルクレベルより
も遥かに低いトルクレベルに於て破損する。またセラミ
ックは高価であり、複雑な形状や寸法にては得られない
ものであり、更には脆弱である。
発明の概要 従って本発明の目的は、容易に且正確に或る与えられた
力を付与することを容易にし、しかも歯列矯正装置の剛
性及び強度特性の両方を最適化し、これにより生的両立
性、成形性、環境安定性、審美性、及び接合の容易性の
必要な基準を満たしつつ歯列矯正装置の有効な機能期間
を増大させる新規にして改良された歯列矯正装置を提供
することである。
本発明の他の一つの目的は、寸法を変えることなくワイ
ヤの剛性を変化させる能力及び簡便な製造法を用いてユ
ニークなワイヤ/ブラケット係合構造体を製造すること
を可能にする能力と共に、改善されたスプリングバック
特性を有する上述の如き型式の歯列矯正装置を提供する
ことである。
本発明の更に他の一つの目的は、従来の合金よりも低い
弾性係数、高い弾性撓み、及び所定の弾性係数に対する
降伏強さの比を呈することができ、しかも断面積の異な
る複数個のワイヤを定期的に設置する必要性を低減する
ことのできる新規にして改良された力付与材料を使用す
る上述の如き型式の歯列矯正装置を提供することであ
る。この目的には、ワイヤ及びアタッチメントに於てよ
り両立性の高い断面、形状、寸法を可能にし、しかもワ
イヤの公差を小さくする必要性を低減する材料を使用す
ることが含まれている。また上述の目的には、力の大き
さ及び力に対するモーメントの比がただ単に断面を修正
するという従来の方法ではなく弾性係数を選定すること
によって制御され、これにより歯列矯正装置の断面積を
一定にすることを臨床的に実施し易くする一連のワイヤ
を提供することが含まれている。
本発明の更に他の一つの目的は、より広い範囲の所望の
特性を有する材料を使用し、力に対するモーメントの最
適の比、早期に且正確にブラケットが係合することによ
る改善された制御、取扱いの容易性、歯が移動される際
に於ける歯の回転中心が正確であること、単純な取付け
や設置を可能にすべく、単純な形態より非常に複雑な形
態までの広範囲に亙る歯列矯正装置に成形され得る材料
を使用する上述の如き型式の新規にして改良された歯列
矯正装置を提供することである。この目的には、独立の
構成要素の品質を活かすことができ、また大きく向上さ
れた審美性を可能にする複合材料を使用することが含ま
れている。
本発明の更に他の一つの目的は、非常に優れた成形性、
接合性、及び外観を有し製造工程を単純化する繊維強化
複合材料を使用する上述の如き型式の新規にして改良さ
れた歯列矯正装置を提供することである。上述の如き複
合材料は単純なワイヤに対してのみならず、弓状体、種
々のセグメント、フック、タイバック、束縛ワイヤ及び
ばね、ピン、ブラケット、チューブ、活性のある舌側の
装置や他の機構を含む口腔内に固定される装置の多くの
構成要素に対し使用されてよい。またこれらの複合材料
は頭飾りの如き取外し可能な口腔外の装置にも使用され
てよい。
本発明の更に他の一つの目的は、繊維強化複合材料を使
用し、荷重−撓み率が低いことに起因して時間が経過し
ても或る与えられた撓みを生じる一定の力レベルにて小
さい力を供給することができ、ワイヤの断面寸法を変え
ることなく連続的な範囲内にてワイヤの剛性を変化させ
ることができ、比較的激しく位置のずれた歯にも係合す
ることでき、歯列矯正装置の機能期間を増大させること
ができ、或る与えられた力を与えることの容易性及び正
確さを増大させることのできる能力を有する上述の如き
型式の歯列矯正装置を提供することである。この目的に
は、それぞれ最適化しユニークでより一層適宜な形状を
使用することを容易にすべく、材料の特性と調整され得
る歯列矯正装置構造を提供することが含まれている。
これらの目的及びこれらに関連する目的は、本発明によ
れば、繊維強化複合材料にて形成され0.3×106psi(21
×103kg/cm2)と30×106psi(2100×103kg/cm2)との間
の弾性係数を有し、少なくとも約40×10-3までの弾性係
数に対する降伏強さの比を有する力伝達要素を有する歯
列矯正装置を提供することによって達成される。複合材
料は実質的に重合体マトリックスと該マトリックス内に
充填された繊維成分とよりなり、繊維成分は複合材料の
5wt%以上をなしている。本発明の歯列矯正装置は従来
より使用されている合金により得られる弾性係数の範囲
を越える弾性係数を有し、また好ましい強度特性及び改
善された審美性を有する材料を使用する点に於て特に有
効なものである。
以下に添付の図を参照しつつ、本発明を実施例について
詳細に説明する。
実施例 力付与装置の制御及び予測は歯列矯正処置に従来より重
点が置かれているが、このことは従来よりワイヤの大き
さや装置の構造を変化させることによって達成されてい
る。片持張りの曲げ剛性は、それが歯列矯正に使用され
ようが他の用途に使用されようが、弾性係数と慣性モー
メントとの積に等しい。一般に使用されているステンレ
ス鋼やCCN合金の弾性係数は互いにほぼ同一であるの
で、これらの弾性係数は通常一定として取り扱われ、装
置の剛性及び撓み範囲はワイヤの大きさ、スパン長さ、
及びデザインにより制御されていた。前述の如く、過去
数年間に於てβチタニウム、ニッケル−チタニウム合
金、複ストランドのワイヤ又は編組されたワイヤが歯列
矯正の技術分野に導入された。これらの代替合金は当技
術分野に於て一般的に受入れられており、その人気は上
昇している。βチタニウム等の新規な合金によれば、そ
れらの弾性係数及び弾性係数に対する降伏強さの比が一
般に使用されている初期の合金より大きく異なっている
ので、改善され若しくは単純化された構造が可能にな
る。
本発明によれば、種々の弾性係数を有する繊維強化複合
材料にて形成されたワイヤを使用することにより、処置
中に力付与装置を制御することができ、これにより断面
寸法を一定に維持し得ることが解った。この方法によれ
ば、ブラケットが早期に且正確に係合し、取り扱いが容
易になり、また取付けや設置が単純になることによって
制御が改善される。かかる力付与装置によれば、一体的
な使用に設計され一定断面積の歯列矯正装置を臨床的に
融通性のあるものにするワイヤやアタッチメントを長期
間に亙り使用することができる。
第1図は、横軸に撓み係数をとり縦軸に撓み強さ/撓み
係数をとったグラフ上に市販の歯列矯正用材料について
剛性、即ち弾性係数とスプリングバック、即ち最大弾性
曲げ撓みを示している。この第1図より解る如く、ステ
ンレス鋼及びCCN合金材料は約27×106psi(1900×103kg
/cm2)の高い弾性係数の値及び最も低いスプリングバッ
クを示している。但し、ここでステンレス鋼及びCCN合
金材料は、いずれも従来より歯列矯正装置用力伝達要素
として使用されるよう処理されたものである。最も低い
弾性係数は編組された、即ち複ストランドのワイヤに見
られ、その値は1〜2×106psi(70〜140×103kg/cm2
であるのに対し、βチタニウム及びニッケル−チタニウ
ム合金の弾性係数はそれぞれ約10×106psi(700×103kg
/cm2)、6×106psi(420×103kg/cm2)である。弾性係
数が12〜24×106psi(840〜1690×103kg/cm2)である領
域には大きなギャップが存在し、この領域が埋められれ
ば、ワイヤを選定するに際しより高い融通性が得られ、
また歯列矯正装置の剛性や可撓性をより一層一様に増大
させることができる。また望ましい低い剛性を有する材
料は十分な強度を有していないことが多いのに対し、剛
性が増大されると必然的に弾性撓み、即ちスプリングバ
ックが減少することも知られている。
第2図は第1図と同一の縦軸及び横軸を用いて、本発明
の繊維強化複合材料について得られた特性を示してい
る。第2図に示されている如く、使用される複合材料を
それが所望の特性を有するよう調節することにより、そ
れらの撓み係数及び強度を連続的に且広範囲に亙り変化
させることができる。またこれらの材料は約0.5×106ps
i(35×103kg/cm2)〜25×106psi(1760×103kg/cm2
の範囲の撓み係数の値を呈し、また約4×10-3〜約30×
10-3の弾性撓み比を呈する。
本発明に於て使用される複合材料は二つの主要な構成要
素、即ち重合体マトリックス及び該マトリックス中に充
填された繊維よりなっている。繊維は長く連続的なフィ
ラメントの形態をなしていてよく、また一様又は無作為
な長さの短繊維の形態をなしていてもよい。複合材料が
細長いワイヤの形態をなす場合には、繊維はワイヤの長
手方向に沿って少なくとも部分的に整合され配向され
る。しかし最終の用途に応じて、繊維は最大の捩り強さ
の如き特殊な特性を付与すべく、ワイヤの長手方向に垂
直な角度にまで他の方向に配向されてもよい。他の歯列
矯正用のアタッチメントに使用される場合には、短繊維
はマトリックス全体に亙り無作為に配向されていてよ
い。普通ではない異方性を有する装置を製造するために
複合材料が使用されてよいことが本発明の一つの特徴で
ある。異方性は複合材料中に於ける繊維の配向や使用さ
れる繊維の体積率を含む種々の製造技術を用いて調整さ
れてよい。かかる特徴は歯列矯正用の力付与装置が三次
元的なものであり、力付与装置の三つの全ての方向の制
御が重要であるので特に重要である。ワイヤは頬−舌の
方向又は咬合部−歯肉方向に剛性が高く捩り方向に低剛
性であるよう形成され、或いはワイヤは種々の捩り効果
が得られるよう特殊に設計される。例えば退縮中に切歯
に対し歯列弓幅及び歯の整合に関する完全な制御を行い
得るよう、種々の剛性が採用される。この効果は特性が
等方的である金属ワイヤによっては得れない。
種々の繊維が使用されてよいが、最も一般的に使用され
ている繊維はガラス繊維、炭素繊維若しくは黒鉛繊維、
及び「ケブラー(Kevelar)」なる商品名にて販売され
ている繊維の如きポリアラミド繊維である。特定のマト
リックスと両立し得るポリエステル、ポリアミド、及び
他の天然又は合成材料の如き他の材料も特定の性質を付
与すべく使用されてよい。
前述の如く、繊維は短繊維又は連続的なガラスフィラメ
ントや黒鉛フィラメントの如き連続繊維の何れの形態を
なしていてもよい。典型的には短繊維の繊維径や繊維長
は種々の値であり、或る範囲の繊維径及び繊維長を採用
することが好ましく、一般に或る用途にとっては繊維長
が小さければ小さいほどよい。「繊維長が小さい」とは
約1/8inch(3.2mm)又はそれ以下の繊維長を有する繊維
を意味するが、チョッピングされた繊維や不連続繊維が
使用される場合には、1inch(25mm)までの繊維長を有
する繊維を用いる場合にも良好な結果が得られる。この
場合にも繊維長は種々の値であってよく、これらの繊維
は短繊維と区別すべく連続的な長さの材料と呼ばれる。
繊維径は合成材料については約1.5〜15デニールの範囲
である。ガラス繊維や炭素繊維の如き無機材料は一般に
細かい繊維であり、ガラス繊維の繊維径は数μ又はサブ
ミクロンである。ガラス繊維の典型的な繊維径の範囲は
約0.3〜9μである。用途によっては、特に所要の強度
特性が製造される特定の構造体により決定される場合に
は、織られた繊維材料や織られていない繊維材料を使用
することも可能である。
本発明によれば、主要な数の繊維がワイヤの長手方向に
沿って整合されることが好ましい。かる配向は非常に望
ましく、第3図の顕微鏡写真を模した図に最もよく示さ
れている。第3図に於て、良好に分散されたガラス短繊
維及びそれらの整合状態を容易に見ることができる。こ
の標本に於ては、ガラス繊維は約43wt%の繊維充填率に
てナイロンマトリックス中に分散された。同様の配向特
性が例えば10〜25wt%の繊維充填率の如き低い繊維濃度
に於て得られる。かかる配向によれば製品を形成するた
めに使用される製造方法より数度となり、装置に特殊に
組込まれる。これらの製造方法は、製品に一般的ではな
い断面積の部分を形成することを容易にするだけでな
く、力付与ワイヤの長さに沿って断面積が変化すること
を容易にする射出成形の如き成形工程を含んでいる。
短繊維は種々の製造方法を採用し易くするだけでなく、
最終製品の塑性変形や延性を含む高度に調整された特性
を付与する。最終製品がブラケットの如きアットチメン
トを含む場合には、マトリックス中に於ける繊維の配向
に対する制御は必要な矯正力を付与するに望ましい角度
にワイヤを有効に保持する点に関し重要である。
連続繊維が使用される場合には、連続繊維は一般に互い
に他に対し平行に配列された状態に配置され、製造され
る装置の長手方向の如き一つの方向に沿って整合され
る。連続繊維を強化材とする複合材料によれば、金属製
のワイヤを用いて得られる範囲を越える弾性係数を有す
るワイヤを製造することができる。例えば0.5×106psi
(35×103kg/cm2)程度の低い弾性係数を有する低剛性
の短繊維材料とは対照的に、連続繊維材料は1.5×30×1
06psi(110〜2100×103kg/cm2)の範囲の弾性係数を有
するよう製造され得る。第1図より解る如く、金属はこ
の範囲の重要な部分に属する弾性係数を与えることがで
きない。
剛性の値の範囲が大きいことに加えて、連続繊維材料は
より高いスプリングバック、即ち弾性復元率を有してい
る。このことにより繊維強化複合材料はその力伝達能力
により高い精度を能動的に付与することができる。かく
して複合材料を適宜に調整することは、特に金属を使用
することができない領域に於て非常に有効であることが
解る。
強化繊維のためのマトリックスとして使用される重合体
材料は熱可塑性材料又は熱硬化性材料の何れであっても
よく、種々の重合体材料を含んでいる。例えば重合体材
料はナイロン6−6の如きポリアミド、ポリエステル、
ポリエチレン・テレフタレート・グリコール、ポリカー
ボネート、ポリプロピレンやポリエチレンの如きポリオ
レフィン、ポリアクリレート、ポリウレタン、ABS、ポ
リスルホン、ポリアセタール、ポリフェニレンサルファ
イド、又はビニルエステルやエポキシ型材料を含む他の
重合体組成物を含んでいてよい。
これらの材料の特性も種々の添加物を使用することによ
って変化され向上されてよい。例えば重合体材料の潤滑
性はテフロン(Teflon)やこれと同様の充填材の如きフ
ルオロ化合物を使用することによって向上されてよい。
上述の如く、繊維強化複合材料の最終的な性質は、その
組成物に使用される個々の材料に応じて変化するのみな
らず、重合体マトリックスに対する繊維の体積比や使用
される特定の繊維の繊維径に応じて変化する。かくして
各組成物中にける繊維の体積率が、複合材料の全組成物
の約5%程度の低い値より約75〜80%までの広い範囲内
に於て変化されてよい。また複合材料の剛性、即ち撓み
係数は複合材料の降伏強さと同様繊維の量の増大と共に
増大する。しかし歯列矯正の目的で従来より使用されて
いる合金がほぼ等方性を有しているのとは対照的に、複
合材料が異方性を有するよう故意に設計されてよいこと
が本発明の一つの重要な特徴である。このことは繊維強
化複合材料の異種性により、また組成物内に使用される
繊維の配向や体積率により可能とされる。かくして本発
明によれば、装置が撓みに関しては非常に剛固であるが
捩りに関しては非常に可撓性が高いよう形成され得るよ
う、捩り及び撓みに関し大きく異なる性質を付与するこ
とができる。かかる特徴は、歯列矯正用の力付与装置が
三次元的なものであり、力付与装置を三つの全ての方向
に制御することが臨界的ではないにしても非常に重要で
あるので特に重要である。
以下の例は本発明の有効性を十分に理解するためのもの
である。これらの例は説明のためのものであり、本発明
の実施を制限するためのものではない。特に断わらない
限り、全ての部は重量部である。
例1 ナイロン6−6及び繊維径が約8〜12μの範囲であり平
均繊維長が0.008〜1/8inch(0.20〜3.2mm)の範囲内に
ある30wt%のチョッピングされたガラス繊維より繊維強
化複合材料が形成された。複合材料は寸法が0.019×0.0
25inch(0.48×0.64mm)である実質的に長方形の断面を
有する歯列矯正用ワイヤに形成された。このワイヤは加
熱された鋳型内にて形成され、ワイヤの寸法は歯列矯正
用のワイヤに従来より使用されている寸法に匹敵し、こ
れと同時に容易に射出成形し得る寸法に設定された。得
られたワイヤは1.3×106psi(90×103kg/cm2)の撓み弾
性係数を有し、38.0×103psi(2670×103kg/cm2)の撓
み強さを有し、29.2×10-3の弾性変形比を有していた。
また得られたワイヤは複ストランドのステンレス鋼製ワ
イヤにて現在得られるスプリングバック特性よりも約1.
5倍高いスプリングバック特性を有していた。この材料
の剛性、即ち弾性係数は生物学的に望ましい小さい力を
発生し、またこれと同時にこの材料は改善された審美性
を有していた。何故ならば、この材料の組成は自然の歯
の色彩を与えるよう修正され得るからである。またこの
材料の成形性は非常に優れており、ワイヤの長方形構造
によりトルクの発生及び三次元的制御が可能になった。
この材料の弾性係数が小さく弾性変形比が高いことによ
り、歯を大きく移動させることが容易になるので、この
材料は歯列矯正の初期の整合機能に適している。
例2 上述の例1に於て使用されたものと同一の重合体及び繊
維材料を用いて、組成物中の繊維の充填率が60wt%に設
定された点を除き例1の場合と同様の歯列矯正用ワイヤ
が製造された。得られたワイヤは2.8×106psi(20×103
kg/cm2)の撓み弾性係数を有し、50×103psi(3500kg/c
m2)の撓み強さを有し、弾性変形比は17.8×10-3であっ
た。かかる構成により、歯を比較的大きく移動させるこ
とが必要とされる初期又は二次整合用の低剛性ワイヤが
得られる。これと同時に生物学的に好ましい低剛性が得
られる。
例3 ナイロンの代りにポリエステル樹脂が使用された点を除
き、例1の手続が繰返された。特定の重合体材料は「WF
−1006」なる商品名にてエル・エヌ・ピー・コーポレイ
ション(LNP Corporation)より販売されているポリブ
チレン・テレフタレートであった。得られたワイヤは1.
2×106psi(84×103kg/cm2)の撓み弾性係数を有し、28
×103psi(2000kg/cm2)の撓み強さを有し、23.3×10-3
の撓み変形比を有していた。
例4 アミンにて硬化されたエポキシ樹脂及び繊維径が3.15×
10-3inch(8.00×10-2mm)である62vol%の連続黒鉛ス
トランドより繊維強化複合材料が形成された。この材料
は「マグナマイト(Magnamite)」なる商品名にてハー
キュリーズ・ケミカル・カンパニー(Hercules Chemica
l Company)より市販されている。この材料は連続的な
歯列矯正用のストランド又はワイヤに引抜き加工される
と、18.5×106psi(598×103kg/cm2)の弾性係数を有
し、14.1×10-3の弾性変形比を有していた。
この材料の特性は従来のステンレス鋼ワイヤとβチタニ
ウム材料との間に位置し、これにより歯列矯正用ワイヤ
に於て一般には得られない剛性を有し、しかもこれら二
つの従来の歯列矯正用材料の中間のスプリングバック特
性を有している。この材料は中程度のスプリングバック
特性を必要とする舌側及び顔面側の歯列矯正組立体のた
めのワイヤや予備成形されたばね又は比較的高い剛性が
保持ワイヤに必要とされる場合に特に適している。更に
この材料は舌側の弓状体や、審美性が考慮すべき一つの
因子とはならない口唇側の用途に使用されてよい。何故
ならば、高体積率の黒鉛フィラメントにより製造される
歯列矯正用ワイヤに灰色の色彩が付与されるからであ
る。
例5 ポリカーボネートマトリックス中に40wt%のガラス繊維
を分散させることにより繊維強化複合材料が形成され
た。ガラス繊維は例1に於けるガラス繊維と同一の寸法
のものであった。この材料は歯の色彩を呈するよう修正
され、また射出成形によって所要の形状に成形される歯
列矯正用ブラケットに形成された。この材料は1.5×106
psi(110×103kg/cm2)の撓み弾性係数を有し、30×103
psi(2100kg/cm2)の撓み強さを有し、R118、M97のロッ
クウェル硬さを有していた。
例6 ポリカーボネイトの代りにナイロン6−6を使用し、ガ
ラス繊維の量を50wt%に増大して例5のプロセスが繰返
された。得られた歯列矯正用ブラケットは2.2×106psi
(150×103kg/cm2)の撓み弾性係数を有し、46.5×103p
si(3270kg/cm2)の撓み強さを有し、R121、M100のロッ
クウェル硬さを有していた。このブラケットの中央部乃
至先端部の幅は3.0mmであった。溝の幅は0.41mm(0.016
inch)であり、壁の厚さは1.0〜2.5mmの範囲であった。
この材料は例5の材料の比して僅かに改善された機械的
性質を有し、従来の0.017×0.025inch(0.43×0.64mm)
の断面のステンレス鋼製の弓形ワイヤにより得れる最大
値である約5000g−mmの捩りに耐え得るものであった。
比較として、従来のポリカーボネート製ブラケットは約
2000g−mmのトルクにて破損する。繊維が溝に対し45〜9
0゜にて配向された場合に最適の性能が得られた。
例7 ポリカーボネートの代りに「GF−1008」なる商品名にて
エル・エヌ・ピー・コーポレイションより販売されてい
るポリスルホンを使用して例5のプロセスが繰返され
た。得られた歯列矯正用ブラケットは1.6×106psi(110
×103kg/cm2)の撓み弾性係数を有し、27×103psi(190
0kg/cm2)の撓み強さを有していた。またこの材料は応
力割れ、加水分解、及び脱色に対する耐性を含む優れた
耐環境安定性を有しており、所望の歯の色彩を付与すべ
く容易に着色し得るものであった。
例8 同一の重合体マトリックスを使用し、組成物中に分散さ
れる繊維の種類及び量を変化させて多数の種々の繊維強
化複合材料が形成された。使用された重合体はナイロン
6−6であり、選定された二つの繊維は炭素繊維及びチ
ョッピングされたガラス繊維であった。複合材料はワイ
ヤに成形され、該ワイヤは1〜3.4×106psi(70〜240×
103kg/cm2)の範囲内の弾性係数を有していた。下記の
表1は繊維の種類、使用される繊維の体積率、各材料に
ついての弾性係数及び降伏強さを示している。
例9 普通ではない異方性を有する繊維強化複合材料が形成さ
れた。この複合材料は部分的に重合された樹脂にて予め
含浸された黒鉛の連続ストランド又はフィラメントより
形成された。かかる予め含浸されたストリップの幅及び
厚さはそれぞれ12inch(300mm)、0.0052inch(0.13m
m)であった。ストリップが積層され、適度に加熱され
加圧された状態にて完全に重合された。しかし個々の層
は互いに他に対する繊維の配向が相互に異なるように配
向された。
例10 種々の材料特性の影響及び複雑でない力付与装置がより
一層容易に分析され得るよう、キャビティ構造を有する
加熱されたアルミニウム鋳型内に射出することにより、
ガラス繊維が充填されたポリカーボネートよりなる複合
材料より一連の単純な実験用歯列矯正用ブラケットが製
造された。咬合部−歯肉平面内にて溝の垂直方向に対し
45゜の十分な繊維配向が得られるよう、鋳型の開口部が
溝の中心の直下にてベース内に故意に配置された。この
位置に対し90゜にて配向されしかも咬合部−歯肉平面内
に存在する繊維は、歯列矯正用弓形ワイヤよりのトルク
に対するブラケットの抵抗を改善する点に於て遥かに有
効性が低い。0.5mm、1.0mm、1.5mm、2.0mmの臨床的に適
切な壁の厚さにてブラケットが形成された。繊維強化の
有効性を示すべく、充填されていないポリカーボネート
のブラケット及び20%のガラス繊維が充填されたポリカ
ーボートのブラケットが各壁厚にて形成された。
下記の表2は各ブラケット内に於て発生される最大トル
ク、即ちモーメント及びトルクが最大の場合に於けるブ
ラケット内に於けるワイヤの撓み、即ち回転量を示して
いる。表2より繊維強化により性能が改善されることが
解る。更に最大トルクは市販のβチタニウム製歯列矯正
用ワイヤにより発生され得る値に近づいたが、それでも
同様の大きさのステンレス鋼製のワイヤにより達成され
る値よりも低い値であった。
例11 0.020×0.025inch(0.51×0.64mm)及び0.025×0.030in
ch(0.64×0.76mm)の通常の断面寸法を有する一連のガ
ラス繊維強化ナイロン製歯列矯正用ワイヤが射出成形さ
れた。これらの標本の表面は平滑であり、繊維は均一に
分散されており、第3図に示されている如く主としてワ
イヤの長手方向に平行に配向されていた。繊維の充填率
は0%〜43%に変化された。1inch(25mm)のスパン長
さの標本について撓みに関し機械的性質が測定された。
表3に示されている如く、弾性係数は断面積が一定の場
合繊維含有量の増大と共に増大した。
この繊維強化ワイヤのスプリングバックは種々の撓み量
に於てステンレス鋼に匹敵する値又はそれよりも優れた
値であった。比較的短いスパン長さに関しスプリングバ
ックが優れていることは注目すべきことである。
例12 歯列矯正用の大きさの弓状ワイヤを形成すべく六つの熱
可塑性マトリックス組成物が射出成形された。各標本は
撓みについて試験され、各標本についての最大トルク及
び歪みが表4に示されている。ワイヤの大きさは実質的
に表3に示された値と同一であった。
例13 市販の連続繊維のシートが所望の厚さになるまで互いに
積層され、次いで歯列矯正用弓形ワイヤに好ましい最終
幅及び長さの寸法になるよう切断された。表5は使用さ
れた材料、出発原料としてのシートの厚さ、及び積層さ
れた各標本の撓み及び引張り試験の結果を示している。
これらのワイヤの曲げモーメントは活動性と共にほぼ線
形的に増大した。ステンレス鋼と比較した場合に於ける
連続繊維のワイヤの撓み係数の値、即ち剛性の低い範囲
により臨床的に見て好ましい比較的小さく且より連続的
な力が与えられる。また連続繊維のワイヤはステンレス
鋼に比して改善されたスプリングバック、即ち回復力を
有していた。1/4inch(6.4mm)のスパンを用いて80゜撓
まされた後に於ては、アラミド繊維が充填された複合材
料は約40゜回復したのに対し、ステンレス鋼は約25゜し
か回復しなかった。
以上の説明より明らかである如く、本発明の繊維強化複
合材料によれば、スプリングバックが高いこと及びワイ
ヤの寸法を変化させることなくワイヤの剛性を変化させ
ることができることを含む歯列矯正用ワイヤの臨床的利
点が得られる。断面は一定であってもよく、またその長
さに沿って変化していてもよい。更に本発明の歯列矯正
装置は装置の審美性、装置の成形性、ユニークな断面構
造を与え、また種々の装置内にユニークな構造的特徴を
組込む能力に対する制御を含んでいてよい。本発明の歯
列矯正装置の他の一つの利点は、本発明の装置は核磁気
共鳴診断試験手続に干渉しないということである。金属
や合金はかかる試験により得られる像に干渉するのに対
し、繊維強化複合材料は核磁気共鳴分析に干渉しない。
また繊維強化複合材料は接着剤や熱を用いて又は超音波
により容易に接合することができるものであり、これに
より従来必要であったろう付や電気抵抗溶接の必要性が
排除され、ユニークなワイヤ、ブラケット、チューブの
構造体に形成することができるものであり、しかも必要
に応じてその摩擦特性を修正することができるものであ
る。
以上に於ては本発明を特定の実施例及び多数の例につい
て詳細に説明したが、本発明はこれらの実施例や例に限
定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の
実施例が可能であることは当業者にとって明らかであろ
う。
【図面の簡単な説明】
第1図は種々の歯列矯正装置に対し従来より使用されて
いる合金の剛性とスプリングバック特性との間の関係を
示すグラフである。 第2図は本発明の繊維強化複合材料について剛性とスプ
リングバック特性との間の関係を示す第1図と同様のグ
ラフである。 第3図は本発明の繊維強化複合材料の断面を示す顕微鏡
写真を模した図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】患者の歯に対して矯正力を付与する歯列矯
    正装置の力伝達要素を構成する材料にして、30×106psi
    (2100×103kg/cm2)以下の弾性係数を有し従来の歯列
    矯正装置用力伝達要素材料として処理された18−8ステ
    ンレス鋼の弾性係数に対する降伏強さの比に匹敵する値
    より該比の少なくとも300%までの範囲内の予め選定さ
    れた弾性係数に対する降伏強さの比を有し且前記ステン
    レス鋼より時間の経過に対しより高い力を安定して担持
    するよう前記ステンレス鋼の降伏強さより高い降伏強さ
    を有する重合体マトリックス繊維強化複合材よりなるこ
    とを特徴とする材料。
  2. 【請求項2】患者の歯に対し矯正力を付与する歯列矯正
    装置の力伝達要素を構成する材料を製造する方法にし
    て、重合体マトリックス材料と強化用繊維材料とを準備
    し、前記重合体マトリックス材料と前記強化繊維材料と
    から30×106psi(2100×103kg/cm2)以下の弾性係数を
    有し従来の歯列矯正装置用力伝達要素材料として処理さ
    れた18−8ステンレス鋼の弾性係数に対する降伏強さの
    比に匹敵する値より該比の少なくとも300%までの範囲
    内の予め選定された弾性係数に対する降伏強さの比と前
    記ステンレス鋼より時間の経過に対しより高い力を安定
    して担持する降伏強さとを有する重合体マトリックス繊
    維強化材を形成し、その際前記重合体マトリックス繊維
    強化複合材に於ける強化繊維の体積率と配向とを調節す
    ることにより弾性係数に対する降伏強さの比が前記の予
    め選定された値に設定されることを特徴とする方法。
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