JPH0757399B2 - グリップフィンガー装置 - Google Patents

グリップフィンガー装置

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JPH0757399B2
JPH0757399B2 JP63295289A JP29528988A JPH0757399B2 JP H0757399 B2 JPH0757399 B2 JP H0757399B2 JP 63295289 A JP63295289 A JP 63295289A JP 29528988 A JP29528988 A JP 29528988A JP H0757399 B2 JPH0757399 B2 JP H0757399B2
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fingers
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grip
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文明 梅澤
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、プレス加工品等を挟持搬送するためのグリッ
プフィンガー装置に関する。
[従来の技術] 一対のフィンガー(グリップフィンガー)でプレス加工
品を挟持しつつ金型間を搬送するためのいわゆるグリッ
プフィンガー装置が知られている。
例えば、第6図に示すC型フレームのプレス機械4で
は、前方側が金型(上型5、下型6)交換便宜等のため
に開放され、グリップフィンガー90は機内に配設された
フィードバー1に片持保持されている。フィードバー1
は、グリップフィンガー90をリフト・ダウン動作、アド
バンス・リターン動作をさせるものである。
さらに、一対のフィンガー91R,91Lは、第7図に示す如
く相互に離隔接近移動可能にフィードバー1に装着され
ている。
したがって、一対のフィンガー91R,91Lは、フィードバ
ー1によって所定金型に移動され、その後に両フィンガ
ー91R,91Lを金型中心Qに接近させればプレス加工品W
を挟持できる。再びフィードバー1を動作させて挟持し
たプレス加工品Wを次の金型W1等へ搬送することができ
る。
ところで、各フィンガー91L,91Rを、基準位置Sから等
距離Laだけ金型中心Qに向けて接近移動させ、金型中心
Qから寸法L,Lにおいてフィンガー91L,91Rを静止させる
ことにより、プレス加工品Wを挟持させる構成とされて
いるが、運用の実際においては両フィンガー91L,91R
を、ともに上記等距離Laだけ正確に移動させることは、
サーボ機構の誤差等により極めて困難である。
さらに、両フィンガー91L,91Rを等距離Laだけ移動でき
たとしても、金型中心QがQ′の如く位置づれしている
場合も多い。
このために、従来はかかる場合の対策として、プレス加
工品Wを直接に係合挟持する爪部93L,93Rをフィンガー9
1L,91Rの先端にスプリング97,97で付勢したロッド96,96
を介して装着して両フィンガー91L,91Rと金型(プレス
加工品)との位置づれを吸収するように構成していた。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上記従来構造では、プレス加工品の高重
量大型化、高精度化、搬送高速化、金型等の高密度実装
化という現今要請を満足できなくなってきた。
すなわち、第6図に示す前後方向の寸法dは、機械的加
工精度と組立精度の調整により支障のないものと確立で
きるが、搬送方向(左右方向)における金型間寸法Dや
金型と両フィンガー91L,91Rとの相対位置の誤差を小さ
くかつ正確に調整することが限界に近づき、かつそれら
誤差等の影響が過大となってきた。
したがって、ロッド96、スプリング97を介して爪部93R,
93Lを取付けていても左右均等の挟持力をもってプレス
加工品Wを挟持できない。また、必要十分な挟持力を確
立できない。
また、この事情によりプレス加工品Wを金型から円滑に
引抜くことも、次金型ヘセットすることにも支障を来た
し自動化を阻害している。
とりわけ、金型配設方向に伸縮するバネ97を介装しかつ
格別の爪93R,93Lを設ける構造自体が、多数の金型を短
ピッチで整列配設するいわゆる高密度実装化の達成のた
めには搬送方向の寸法を小さくしなければならないこと
から、許され難くなってきた。
ここに、本発明の目的は、金型間の距離、金型と両フィ
ンガーとの相対位置づれがあっても正確かつ適性な挟持
力でプレス加工品を挟持・搬送できる小型で信頼性のあ
るグリップフィンガー装置を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明は、金型間距離及び金型にセットされているプレ
ス加工品の位置がづれがあったとしても、左右のフィン
ガーがそれぞれプレス加工品に所定押圧力をもって接触
するまで独立的に接近移動可能で、かつ金型から引抜い
た以後はプレス加工品の位置を基準位置相当に自動補正
できるよう形成し、また、次の金型にセットを容易とす
るために挟持力を維持しながら両フィンガーの絶対位置
を変更できるように形成したものである。
すなわち、フィードバーに取付けられたベースに、一方
のフィンガーを保持する一方フィンガー保持体と他方の
フィンガーを保持する他方フィンガー保持体とをベース
の中心線にそれぞれ離隔接近移動可能に装着し、 各フィンガー保持体のそれぞれに移動方向に伸びるラッ
ク部材を固着するとともに両ラック部材に噛合うピニオ
ンを両ラック部材と相対移動可能な可動体に回転自在に
支持させ、 該可動体を一方フィンガー保持体との間に装着された一
方バネと他方フィンガー保持体との間に装着された他方
バネとで両側から付勢しかつ各バネをピニオンがベース
の中心位置にあるときに同一の付勢力を持つように構成
したことを特徴とする。
[作用] 一方のフィンガーと他方のフィンガーとをベースの中心
位置に向けて接近移動させる。
両フィンガーの移動量が同一であるときは、ピニオンは
回動するが、その位置すなわち可動体の位置は不変であ
る。
ここに、例えば金型等の位置づれのために、一方のフィ
ンガーが先にプレス加工品に接触して停止しても、他方
のフィガーは引続き移動しつつプレス加工品に接触して
から停止する。
したがって、所期の挟持力をもってプレス加工品を確実
に挟持でき、かつフィードバーの作動により金型から円
滑に引抜きできる。
この場合、一方のフィンガーに固着されたラック部材が
静止しても、他方のフィンガーに固着されたラック部材
は引続き移動するので、ピニオンの回転とともに可動体
は他方のフィンガーの移動方向に変位する。このため一
方バネは圧縮される。
したがって、プレス加工品が金型から完全に引抜かれた
後は、一方バネの付勢力により可動体は逆方向に移動す
る。すると、ピニオンを介し一方のフィンガーがベース
の中心位置に向って進み、一方バネと他方バネが同じ付
勢力となるまで変位する。よって、プレス加工品は、ベ
ースの中心位置に補正され次の金型への搬送される。
次の金型が基準位置であれば、フィードバーをそのまま
下降させることにより円滑にプレス加工品をセットでき
る。
また、次の金型が基準位置からづれていた場合にも、先
とは逆に金型からの反力を利用して両バネの付勢力をア
ンバランスとして、両フィンガーのベースの中心位置に
対する絶対位置を変えられるので、同様に円滑セットす
ることができる。
[実施例] 以下、本発明の一実施例を図面を参照しながら詳細に説
明する。
この実施例は、第1図〜第5図に示される。
本実施例のグリップフィンガー装置は、第2図に示す如
く、グリップフィンガー90とフィンガー駆動機構10と連
結機構60とから構成されている。
これら構成要素は、リフト・ダウン動作およびアドバン
ス・リターン動作可能フィードバー1に装着される。す
なわち、グリップフィンガー90は左右一対のフィンガー
91L,91Rとからなり、フインガー駆動機構10に連結機構6
0を介してクランプ・アンクランプ動作可能に装着され
ている。また、フィンガー駆動機構10はこの一部を形成
するベース11を介してプレス機械4の機枠に支持された
上記フィードバー1に固定されている。
さらに、グリップフィンガー90(91L,91R)でプレス加
工材Wを容易・確実に挟持できるようにかつ挟持したプ
レス加工材Wの位置調整を行なうバランス調整手段51が
設けられている。
まず、本発明の技術的特長事項であるフィンガー駆動機
構10を説明する。
第1図において、ベース11には、左シリンダ体12と右シ
リンダ体32とが固定されている。両シリンダ体12,32の
構造は、第1図で上下が反対の関係にある。
右シリンダ体32には、第1右ピストン34が嵌挿された第
1右シリンダ室33(管路33a)と第2右ピストン37が嵌
挿された第2右シリンダ室36(管路36a)とが設けられ
ている。
管路33aに空気圧を供給すると、第1右ピストン34は図
で左方向すなわちベース11の中心位置Pに向って移動し
てクランプ(CLP)動作し、管路36aに空気圧を供給する
と、第2右ピストン37が中心位置Pに向って移動しアン
クランプ(UCLP)動作する。
なお、第2右シリンダ室36には、第2右ピストン37が図
で右方向に移動するクランプ(CLP)動作に備え、クッ
ション材36bが装着されている。
42は、右(一方)フィンガー保持体であり、右上穴43、
凸部34a、スナップリング34bによって第1右ピストン34
に一体に支持され、一方、右下穴44はバカ穴であり第2
右ピストン37を移動可能に貫通させる。中央部分には、
右バネ59装着用の凹部45が設けられている。
22は、左(他方)フィンガー保持体であり、左下穴24、
凸部17a、スナップリング17bによって第2左ピストン17
に一体に支持され、一方、左上穴23はバカ穴であって、
第1左ピストン14を移動可能に貫通させる。中央部分に
は左バネ58装着用の凹部25が設けられている。
第1左ピストン14は第1左シリンダ室13に嵌挿され、第
2左ピストン17は第2左シリンダ室16に嵌挿されてい
る。第1左シリンダ室13にはクッション材13bが装着さ
れ、管路13aに空気圧を加えると第1左ピストン14が右
方向に移動してアンクランプ(UCLP)動作する。一方、
第2左ピストン17は第2左シリンダ室16に嵌挿され、管
路16aに空気圧を加えることにより第2左ピストン17を
右行させてクランプ(CLP)動作される。
このように各ピストン14,17,34,37は、従来サーボ機構
の如く絶対位置制御するものでなく、空気圧を加えるこ
とにより当該フィンガーがプレス加工品に接触し又は離
反するまで移動可能に形成されている。つまり、シリン
ダ装置によって両フィンガー91L,91Rの駆動手段が構成
されているから、挟持力は供給する空気圧に比例する。
そして、第1左ピストン14と第1右ピストン34とは、第
1ラック部材52(ラック52a)で一体的に連結され、か
つ第2左ピストン17と第2右ピストン37とは第2ラック
部材53(ラック53a)で一体的に連結されている。
ここに、左フィンガー保持体22と右フインガー保持体42
とは、バランス調整手段51によって機械的、有機的に連
結されている。
すなわち、バランス調整手段51は、前記第1および第2
ラック部材52,53と、これら部材52,53(ラック52a,53
a)に噛合うピニオン57と、このピニオン57を可動体55
に回転支持する支軸56と、左右一対のバネ58,59を含み
形成されている。
可動体55は、ラック部材52,53に相対移動可能である。
また、両バネ58,59の初期状態(ピニオン57がベース11
の中心位置Pにあるとき)における付勢力は、同一とな
るように選択されている。
いま、金型が基準位置(第2図に示す軸線Q)にある場
合、クランプ(CLP)の状態を考えると、右フィンガー
保持体42(右フィンガー91R)と左フィンガー保持体22
(左フィンガー91L)とが同時に同量だけプレス加工品
Wに移動接近するときは、ピニオン57は両ラック52a,53
aにより回動されるが、可動体55は位置不変である。
一方、金型の中心が第2図に示す如く右方向軸線Q′に
位置づれしていた場合、すなわち、ベース11の中心位置
Pが本来の金型の基準位置(軸線P)に位置づけされた
状態を考えると、右フィンガー91Rが先にプレス加工品
Wに接触する。その接触力は第1右シリンダ室33内の空
気圧と第1右ピストン34の面積との積に等しい。
ところが、その後も左フィンガー91Lは、プレス加工品
Wに接触するまで、引続き右方向に移動する。したがっ
て、第1ラック部材52が静止状態にあるところ第2ラッ
ク部材53が右方向に移動するので、ピニオン57は回動し
つつ可動体55を右方向に移動させることになる。この場
合、右バネ59は圧縮され上記位置づれ変位量に比例した
エネルギーを蓄える。
両フィンガー91L,91Rがプレス加工品Wを挟持したら、
フィードバー1を作動させプレス加工品Wを金型から上
方に引抜く。両フィンガー91L,91Rは、金型の位置づれ
に拘らず、当該金型位置に合わせた位置において所定の
挟持力でプレス加工品Wを挟持することができるので円
滑引抜きできるわけである。
また、金型から引抜いた後は、金型からの反力が消失す
るので、両フィンガー91L,91Rは両バネ58,59がバランス
する位置すなわち中心位置Pにプレス加工品Wを挟持し
たまま位置補正される。この例では、右バネ59に蓄えら
れたエネルギー放出により可動体55が左方向に移動す
る。すると、ピニオン57を介して、第2ラック部材53、
左フィンガー保持体22、左フィンガー91Lは左方向に移
動し、同様に第1ラック部材52、右グリップフィンガー
保持体42、右グリップフィンガー91Rも左方向に移動す
る。挟持したプレス加工品Wの中心がベース11の中心位
置Pと等しいところで、両バネ58,59はバランスする。
つまり、フィードバー1による搬送中は、ベース11の中
心位置Pにプレス加工品Wの中心を合致させることによ
り、先の金型の位置づれ等による誤差の累積を打消すよ
うに形成されている。
したがって、次の金型が当該基準位置にあれば、フィー
ドバー1を下降させるだけで円滑にプレス加工品Wをセ
ットさせることができる。
また、次の金型が当該基準位置から、例えば、やや右側
に位置づれていたとしても、その金型により挟持したプ
レス加工品Wに位置づれ量に相当した横方向力が加わる
と、右フィンガー91Rが右方向に押圧され右バネ59を圧
縮しつつ可動体55を右方向に移動させる。すると、左フ
ィンガー91Lは第2ラック部材53を介して右フィンガー9
1Rの移動量と等しいだけ右方向に移動される。すなわ
ち、ベース11の中心位置Pに合せて搬送してきたプレス
加工品Wを、次の金型の位置に合せるよう位置変更調整
できる。この位置づれ吸収機能によりプレス加工品Wを
次の金型に円滑にセットできる。
次に、連結機構60は、第2図〜第5図に示したように、
軸部材62を支持するブラケット61を主要構成要素として
構成されている。
ブラケット61は、可動体55に立設された一対ガイドピン
54,54にピン穴61b,61bを嵌挿させ、かつネジ穴55aにネ
ジ付ノブ71を螺合させることにより、可動体55に着脱自
在に取付けられている。
そして、軸部材62には、左連結板64と右連結板74とが回
転自在に連結されている。
すなわち、左(右)連結板64(74)の基端64d(74d)
は、左(右)フィンガー91L(91R)にボルトで固着さ
れ、その先端64a(74a)側に設けられた軸受64b(74b)
を軸部材62に被嵌させている。つまり、グリップフィン
ガー90(フィンガー91L,91R)は、軸部材62に回転自在
である。
この意味は、グリップフィンガー90が金型(プレス加工
品W)と位置づれが大きく衝突したときに、第3図で軸
部材62を中心として右回転に回転させることにより、機
器の破損を防止するためである。
このため、状態姿勢を確立するものとして、押圧手段81
とストッパーとしてのガイド溝体66,76が設けられてい
る。各押圧手段81は、各フィンガー保持体22,42にそれ
ぞれ取付けられている。
第3図において、押圧手段81は、右フィンガー保持体42
の穴46に所定ストローク内で出没自在なピストン84と、
このピストン84を図で左方向に付勢するバネ85と、バネ
85の付勢力に加えてさらに付勢力を強めるシリンダ室83
等から形成されている。82はシリンダ、86は空気圧供給
用の管路である。ピストン84の先端は、右連結板74に取
付けられたローラ74eに当接される。
左フィンガー保持体42、左連結板64についても同様な構
成とされている。
また、右連結板74の挿入部74cは、ガイド溝体76のガイ
ド溝77に挿入されている。
したがって、右フィンガー91Rは、これに固着された右
連結板74の上端側(ローラー74e)が押圧手段81で軸部
材62を中心左回転方向に押圧され、かつ下端部(挿入部
74c)がガイド溝77がストップされるので、常態におい
ては第3図に示す如く水平状態を保っている。
左グリップフィンガー91Lについても同様な構成とされ
ている。
次に、各フィンガー保持体22,42は、各フィンガー91L,9
1Rを第2図で左右方向つまり挟持・離脱方向に移動さ
せ、かつ第3図、第5図に示す如く、軸部材62を上下に
挟むガイド溝体66(ガイド溝67)とガイド溝体76(ガイ
ド溝77)と各連結板64,74との係合によりフィンガー91
L,91Rの横振れを防止する。
第5図は、左フィンガー保持体22については上側のガイ
ド溝体66との関係、右フィンガー保持体42については下
側のガイド溝体76との関係を示すものとして現わしてい
る。。
第2図において、グリップフィンガー90(91L,91R)
は、プレス加工品Wの外径に相応した円弧の爪部93L,93
Rを有し、その上下面側には硬質ゴム94L,94Rがボルト固
定されている。
また、各爪部93L,93Rには、ピン102、バネ103から形成
されたプレス加工品Wを挟持したときに外部へ出力信号
を発するためのグリップ検出器101,101が設けられてい
る。
また、第3図に示す105は、傾斜検出器(ピン106、バネ
107からなる)であって、右フィンガー91Rの先端が、金
型やこれにセットされたプレス加工品Wに位置づれ当接
した場合等において、右連結板74が軸部材62を中心に右
回転したことすなわち右フィンガー91Rが破損回避の逃
げ運動をしたことを検出して外部出力するものである。
この信号により、例えばフィードバー1の駆動を停止さ
せる等に用いる。
次に作用を説明する。
フィードバー1によって、ある金型に対して位置づけさ
れたフィンガー91L,91Rで、当該金型にセットされたプ
レス加工品Wを挟持するには、第1図(なお、第1図は
挟持した場合を表わしている)において、第1右シリン
ダ室33と第2左シリンダ室16とにCLP用の空気圧を加え
る。
すると、第1右ピストン34およびこれと第1ラック部材
52で一体的に連結された第1左ピストン14は、図で左側
に移動する。一方、第2左ピストン17およびこれと第2
ラック部材53で一体的に連結された第2右ピストン37
は、図で右側に移動する。したがって、左右のフィンガ
ー保持体22,42すなわち左右フィンガー91L,91Rは、ベー
ス11の中心位置Pに向って移動する。
プレス加工品Wの中心Qがベース11の中心Pと合致して
いる場合には、両フィンガー91L,91Rは同時に同圧力で
プレス加工品Wに接触し、それを挟持する。この挟持力
は、各シリンダ16,33への供給空気圧力に比例して増減
可能である。
かかる場合においては、バランス調整手段51を形成する
ピニオン57は、支軸56を中心に回動するが可動体55は位
置不変であり、両バネ58,59の付勢力も同一である。
よって、この状態からフィードバー1を上昇させれば、
金型からプレス加工品Wを円滑に引抜きかつ所定の挟持
力を持って安定搬送できる。
ところで、第2図に示す如く金型(プレス加工品W)の
中心Q′がフィードバー1で位置づけされたベース11の
中心Pより、右方向に多少位置づれしていたものとす
る。
すると、移動してきた右フィンガー91Rが、先にプレス
加工品Wに接触する。金型の反力によりこれ以上左方向
に移動できない。一方、左フィンガー91Lは、引続き右
方向に移動する。この場合、第1のラック部材52は静止
しているが、第2のラック部材53は、フィンガー保持体
22(第2左ピストン17)とともに右方向に移動する。し
たがって、ピニオン57は回動しつつ第1ラック部材52上
を走るので可動体55は右バネ59を圧縮しつつ右方向に移
動する。左フィンガー91Lがプレス加工品Wに接触した
ときに停止する。
よって、フィンガー駆動機構10(ベース11)がフィード
バー1によって当該金型本来の基準位置(Q)に合せて
位置づけされても、両フィンガー91L,91RはQ′に位置
づれしていた現在状態に応じて位置補正されるので、所
定の挟持力をもってプレス加工品Wを挟持できる。その
後、グリップ検出器101の出力信号に基づいて、フィー
ドバー1を上昇させれば当該加工品Wを金型から円滑に
引抜きできる。金型が第3図で基準位置Qより左側に位
置づれしていた場合にも同様に位置補正できる。
さて、プレス加工品Wを金型から引抜くと、右バネ59に
蓄積されたエネルギーが放出される。可動体55は第1図
で左方向に付勢される。したがって、両ラック部材52,5
3はともに、ピニオン57を介して両バネ58,59の付勢力が
バランスするまで左方向に移動する。すなわち、両フィ
ンガー91L,91Rはベース11の中心位置Pを挟み、挟持し
た加工品Wの中心を位置Pに合せた位置に調整される。
ここに、フィンガー駆動機構10は、加工品Wを中心位置
Pに位置補正して挟持するとされているので、フィード
バー1は常にその中心位置Pを次の金型の中心(Q)に
合せるようにアドバンス・リターン動作すればよく、制
御が容易でかつ任意の金型の位置づれ誤差を累積させな
いことが理解される。
よって、次の金型が基準位置にあれば、フィードバー1
を下降させることにより、加工品Wを円滑セットでき
る。
万一、次の金型が基準位置(Q)から右に位置づれ
(Q′)している場合には、両フィンガー91L,91Rに挟
持されている加工品Wを次の金型にセットしようとする
と、加工品Wに金型からの横方向反力が加わる。反力が
挟持力を確立するシリンダ室33の押圧力により大きくな
ると、右フィンガー保持体42,第1ラック部材52,ピニオ
ン57,第2ラック部材53,左フィンガー保持体22は、一体
的に右バネ59の付勢力に抗して右方向に動する。すなわ
ち、挟持加工品Wの位置をベース11の中心位置Pよりも
金型の位置づれ相当分だけ右方向に調整することがで
き、この場合にも加工品Wを円滑に次の金型にセットで
きる。
なお、フィードバー1の駆動機構の故障等何等かの原因
により、大きな位置不一致があるときは、グリップジョ
ー90を下降させると金型(プレス下降品W)からの過大
な突上力が加えられる。この場合には、グリップジョー
90(フィンガー91L,91R)は、押圧手段81の付勢力に抗
して、軸部材62を中心に第3図で右回転するので、機器
の破損は生じない。
また、傾斜検出器105の出力によりフィードバー1の駆
動機構等を停止して安全を図れる。
なお、金型交換に際しては、ノブ71を操作して連結機構
60を解き、グリップジョー90(91L,91R)を容易に交換
できる。
しかして、この実施例によれば、フィンガー駆動機構10
が、一対のフィンガー保持体22,42を相互に離隔接近移
動可能に設けるとともに各フィンガー保持体22,42のそ
れぞれに固定されたラック部材52,53に噛合うピニオン5
7を可動体55に回転自在に装着し、かつ可動体55を同一
付勢力をもつバネ58,59で両側から押圧する構成とされ
ているので、フィードバー1で位置づけされたフィンガ
ー駆動機構10(ベース11)と金型との相対位置づれがあ
っても、両フィンガー91L,91Rでプレス加工品Wを確立
に挟持でき、かつ金型からの引抜き、金型へのセットを
正確で円滑に行える。
また、各保持体22,42の離隔接近移動は、シリンダ装置
への空気圧供給により行う構成であるから、従来のサー
ボ機構の如く正確な位置決め制御をすることなく、所定
の挟持力を常に発揮することができる。挟持力も容易に
設定変更でき適用性の広い実用価値の高いものである。
また、両フィンガー保持体22,42は、ラック、ピニオ
ン、バネ等を含み形成されたバランス調整手段51で連結
され、挟持力を保持したままベース11に対する絶対位置
を外力によって変更可能に支持されているので、搬送中
には常にベース11の中心位置Pに位置づけされるから、
フィードバー1の駆動機構を簡単化できるとともに従来
サーボ機構による金型間寸法偏差による累積誤差を生ず
る余地がなく、確実で安定した挟持作用を発揮させるこ
とができる。また、次の金型へのセットも容易かつ迅速
に行え、自動化を完成できる。
特に、グリップフィンガー90(フィンガー91L,91R)
は、フィードバー1側に設けられたフィンガー駆動機構
10に保持されているので、その先端に複数のバネ97、ロ
ッド96をプレス加工品Wの搬送方向に列配する従来構造
に対して金型間寸法を非常に小さくすることができ小型
で実装密度の高いプレス機械を確立することに有益であ
る。
さらに、グリップフィンガー90は、ノブ71の操作により
フィンガー駆動機構10と容易かつ簡単に着脱自在とされ
ているので、金型交換やプレス加工品Wの形態に応じて
迅速に取替できプレス加工能率を大幅に向上でき、保守
点検も容易である。
さらにまた、グリップフィンガー90は、軸部材62を中心
に回転可能であるから、プレス機械への異物侵入やフィ
ードバー駆動機構の不具合が生じたとしても、フィンガ
ー駆動機構10、フィンガー91L,91Rを破損させる心配が
なく安全作業を確約できる。
さらにまた、グリップフィンガー90は、ガイド溝体66,7
6等で横振れ防止されているので、常態姿勢が安定す
る。この点からもフィンガー駆動機構10の高精度動作を
助長できる。
[発明の効果] 本発明は、一対のフィンガーをバランス調整手段を含む
フィンガー駆動機構により離隔接近させて所定の挟持力
でプレス加工品を挟持させるとともに両フィンガーの相
対位置を不変としかつ絶対位置を調整・補正可能とする
構成であるから、プレス加工品を正確かつ確実に挟持で
きるとともに小型となりプレス機械の自動化と高密度実
装化とを達成することができる優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第5図は本発明に係るグリップフィンガー装置
の一実施例を示すもので、第1図はフィンガー駆動機構
の断面図、第2図は全体構成を示す平面図、第3図は第
2図の矢視線III−IIIに基づく一部を断面した側面図、
第4図は連結機構の要部を示す側断面図、第5図はフィ
ンガーの横振れ防止機能を説明するための図、および第
6図、第7図は従来グリップフィンガー装置を示し第6
図はプレス機械への配設状態を説明するための図で第7
図が主要部分の平面図である。 1……フィードバー、 10……フィンガー駆動機構、 11……ベース、 22……左フィンガー保持体、 42……右フィンガー保持体、 51……バランス調整手段、 52……第1ラック部材、 53……第2ラック部材、 55……可動体、 57……ピニオン、 58……左(一方)バネ、 59……右(他方)バネ、 60……連結機構、 71……ノブ、 81……押圧手段、 90……グリップフィンガー、 91L……左(一方の)フィンガー、 91R……右(他方の)フィンガー。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フィードバーに取付けられたベースに、一
    方のフィンガーを保持する一方フィンガー保持体と他方
    のフィンガーを保持する他方フィンガー保持体とをベー
    スの中心位置にそれぞれ離隔接近移動可能に装着し、 各フィンガー保持体のそれぞれに移動方向に伸びるラッ
    ク部材を固着するとともにこれらラック部材に噛合うピ
    ニオンを両ラック部材と相対移動可能な可動体に回転自
    在に支持させ、 該可動体を一方フィンガー保持体との間に装着された一
    方バネと他方フィンガー保持体との間に装着された他方
    バネとで両側から付勢しかつ各バネをピニオンがベース
    の中心位置にあるときに同一の付勢力を持つように構成
    したことを特徴とするグリップフィンガー装置。
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BE902755A (fr) * 1984-06-29 1985-10-16 Nat Machinery Co Dispositif de transfert de machine a former et machine a former equipee de ce dispositif.

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