JPH0757223B2 - 解剖体縫合器 - Google Patents

解剖体縫合器

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JPH0757223B2
JPH0757223B2 JP5044702A JP4470293A JPH0757223B2 JP H0757223 B2 JPH0757223 B2 JP H0757223B2 JP 5044702 A JP5044702 A JP 5044702A JP 4470293 A JP4470293 A JP 4470293A JP H0757223 B2 JPH0757223 B2 JP H0757223B2
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JP
Japan
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anatomical body
needle shaft
suturing device
anatomical
tip
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JP5044702A
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新一 森田
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新一 森田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、切創し解剖した解剖体
の切口を縫合する解剖体縫合器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】解剖体の切口の縫合には、手術に使用さ
れる縫糸やクリップが利用されている。縫糸を使用する
場合は、切口を細かく綺麗に縫合することが出来るが、
熟練を要し労力と時間がかかる。一方、クリップを使用
する場合は、切口を摘んで閉じ合わせるだけでよいので
簡便に縫合することが出来るが、仕上がりが雑になり、
細部や体内の縫合には適さない。然るに、手術と異なり
解剖の場合は、使用済になった解剖体は焼却処分される
ので、解剖して出来る切口を細かく綺麗に縫合する必要
はなく、そのことからして解剖体の縫合には簡便に使用
し得るクリップが普及しつつある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】切口の縫合に使用され
るクリップは、金属材料によって形成されており、解剖
体の焼却処分後も焼却炉に残る。特に、遺体解剖の場合
には、焼却処分後に焼却炉に残るクリップの金属破片
は、遺族の感情を逆撫でし、死因に対する無用の疑義を
まねく等、種々のトラブル発生の原因になるので、クリ
ップによらず手縫いによって解剖後の縫合を行わざるを
得なくなる。しかし、手縫いによる場合は解剖後の処理
に長時間を要するのみならず、誤って針が指先に刺さっ
たり、針に触れて指先が傷付くこともあり、その際にエ
イズや肝炎に感染する危険がある。
【0004】
【発明の目的】そこで本発明は、解剖体の切口を簡便に
縫合することが出来ると共に、解剖体の焼却処分後に焼
却炉に残ることなく完全燃焼し、遺体解剖にも使用し得
る解剖体縫合器を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る解剖体縫合
器19は、(a) 連結軸部11と、その両端より平行
に向き合って突き出た針軸部12・13とによってU字
ないしコ字形に構成されており、(b) それらの各針
軸部12・13の先端部からは平行に向き合う他方の針
軸部側(12または13)に向けて鉤14が突き出てお
り、(c) それらの各針軸部12・13の先端15か
ら鉤先16に至る部分において、平行に向き合う他方の
針軸部(12・13)に向き合う部分の表面17と、針
軸部(12・13)の軸芯18との交叉角αが鋭角をな
し、(d) 全体が燃焼性材料によって形成されている
ことを特徴とするものであり、針軸部12・13の先端
15は概して鈎針ないし矢尻状を成し、解剖体20に差
し込まれると容易には抜去し得ない形になっている。
【0006】図1は、解剖体縫合器19を解剖体20に
差し込む差込器具21を図示する。差込器具21は、事
務用紙を綴じるホッチキスのように、多数の解剖体縫合
器19を揃えて嵌合装填し得るロ字形断面の角形筒体2
2と、解剖体縫合器19を押し出す押出部材23とを主
要部として構成されている。角形筒体22の内部は、解
剖体縫合器19が内接するロ字形断面の空洞になってお
り、その空洞の先端側は、角形筒体22の長さ方向に直
交する止め板24に塞がれており、角形筒体22の他端
から空洞に嵌め込まれて装填された解剖体縫合器19の
連結軸部11と釘軸部12・13が止め板24に押し付
けられて密着するようになっている。解剖体縫合器19
の止め板24に密着した状態において、その密着した連
結軸部11に向き合う角形筒体22の部分と、その左右
の針軸部12・13の先端15・15の向き合う角形筒
体22の部分には、連結軸部11と同じ長さのスリット
25・26が付けられており、連結軸部11を一方のス
リット25から押圧すると、その密着していた解剖体縫
合器19が止め板24に沿って移動して他方のスリット
26から押し出されるようになっている。押出部材23
は角形筒体23にピン接合されており、押出部材23の
先端からはスリット25に嵌合する押出柄27が突き出
ており、角形筒体22と押出部材23を挟持すると、押
出板27がスリット25に嵌合して連結軸部11を押圧
し、他方のスリット26から解剖体縫合器19が押し出
されるようになっている。
【0007】而して、針軸部12・13の先端15を切
口28の左右に向けて差込器具21を解剖体20に載
せ、角形筒体22と押出部材23を挟持し、押出板27
が連結軸部11を押圧すると、解剖体縫合器19が角形
筒体22から押し出され、針軸部12・13が解剖体2
0に差し込まれ、鉤14が解剖体内部(20)に引っ掛
かり、針軸部12・13が解剖体20から抜け難くなる
ので、切口28が連結軸部11を介して縫合されること
になる。(図6)。
【0008】鉤14は、針軸部12・13の先端部分が
折れ曲がった形のV字状を成すものでもよいし(図1、
図2、図4)、針軸部12・13の先端部分の連結軸部
側(11)が高く隆起したΔ字状のものであってもよい
(図3)。
【0009】針軸部12・13を解剖体20から一層抜
去し難くするには、鉤14と同様に、鉤先29が針軸部
12・13の先端15とは逆向きになった補助鉤30を
針軸部12・13の周面に付設するとよい(図3)。
【0010】解剖体縫合器19は、硬質プラスチック材
料を射出成形して1個づつ製造することも出来るし、ま
た、鉤14となる隆起を左右両溝縁の内側に有するコ字
形ないしU字形断面のチャネル材(溝材)を押出成形し
てから裁断加工して作ることも出来る(図4と図5)。
その場合、事務用紙綴具のホッチキスの針の如く、1個
づつ射出成形したものでは、連結軸材同士11a・11
b或いは針軸材同士12a・12b;13a・13bを
重ね合わせて軽く接着し、コ字形ないしU字形断面のチ
ャネル材のように、多数の解剖体縫合器19を連結させ
て用意することも出来る。
【0011】又、チャネル材を裁断加工して解剖体縫合
器19を製造する場合には、針軸部12・13の連結軸
部11に接近した部分31をカットせずにおき、そのカ
ットされない一部31を介し、事務用紙綴具のホッチキ
スの針の如く、前後の解剖体縫合器19a・19bが連
結した形のものとすることも出来る(図4・図5)。
【0012】
【発明の効果】本発明によると、 (1) 鉤14が解剖体内部(20)に食い込んで引っ
掛かるので、差し込まれた針軸部12・13は解剖体2
0から容易には抜けず、切口左右(28)に差し込まれ
る針軸部12・13を連結する連結軸部11によって切
口28が縫合される。 (2) 手術と異なり解剖の場合は、解剖体20を焼却
処理するまでの僅かな時間だけ切口28が閉じ合わされ
た状態にあればよく、特に遺体解剖では解剖体20は静
かに安置され格別強い外力を受けることがないので、差
し込んだだけの針軸部12・13によって解剖体縫合器
19が解剖体に係止され、それらを連結する連結軸材1
1によって切口28を縫合しても、切口28が解けるよ
うな不都合は生じない。 (3) 解剖体縫合器19は、燃焼性を有するプラスチ
ックの成形加工によって安価に製造され、その全体が燃
焼性材料によって形成されているので、解剖体20の焼
却処分後に焼却炉に残ることはなく、遺体解剖にも使用
することが出来る。 (4) 解剖体縫合器19は、ただ針軸部12・13を
解剖体20に突き差して使用するものであるから、切口
28を簡便且つ効率的に縫合することが出来、また、エ
イズや肝炎に感染する危険もなく、よって解剖体20の
縫合に頗る好都合である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る解剖体縫合器の差込器具に装填さ
れた状態での斜視図である。
【図2】本発明に係る解剖体縫合器の斜視図である。
【図3】本発明に係る解剖体縫合器の断面正面図であ
る。
【図4】本発明に係る解剖体縫合器の斜視図である。
【図5】本発明に係る解剖体縫合器の側面図である。
【図6】本発明に係る解剖体縫合器によって縫合された
解剖体の切口の斜視図である。
【符号の説明】
11 連結軸部 12 針軸部 13 針軸部 14 鉤 15 先端 16 鉤先 17 表面 18 軸芯 19 解剖体縫合器 20 解剖体 21 差込器具 22 角形筒体 23 押出部材 24 止め板 25 スリット 26 スリット 27 押出板 28 切口 29 鉤先 30 補助鉤 31 接近した部分

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a) 連結軸部11と、その両端より平
    行に向き合って突き出た針軸部12・13とによってU
    字ないしコ字形に構成されており、(b) それらの各
    針軸部12・13の先端部からは平行に向き合う他方の
    針軸部側(12または13)に向けて鉤14が突き出て
    おり、(c) それらの各針軸部12・13の先端15
    から鉤先16に至る部分において、平行に向き合う他方
    の針軸部(12・13)に向き合う部分の表面17と、
    針軸部(12・13)の軸芯18との交叉角αが鋭角を
    なし、(d) 全体が燃焼性材料によって形成されてい
    ることを特徴とする解剖体縫合器。
JP5044702A 1993-02-08 1993-02-08 解剖体縫合器 Expired - Lifetime JPH0757223B2 (ja)

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JPH06233772A JPH06233772A (ja) 1994-08-23
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