JPH0756052Y2 - ゴルフスイング訓練器具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案はゴルフアーのスイングを
改良するための訓練用具に関する。特に、本考案は、ゴ
ルフアーの身体に対する両腕の動きを制限する訓練用具
に関する。

【０００２】要約すれば、本考案の訓練用具は、胸バン
ドと、ゴルフアーの腕を身体の近くに保持しそして腕が
身体から離れる動きを防ぐと同時にスイング中に身体を
横切る腕の動きを許容する腕拘束用バンドから成る。

【０００３】

【従来技術及びその課題】ゴルフのスイングは物理学的
及び幾何学的法則によつて支配される。スイングは円の
幾何学及び回転と運動量の物理学を含む。単純に述べる
と、ゴルフスイングは、クラブヘツドが傾いた円に沿つ
てゴルフアーの回りを回転するものとして考えることが
できる。ゴルフアーがクラブヘツドで完全な円を形成で
きればできるほど、ゴルフアーはうまくボールを打て
る。ゴルフアーが完全な円を形成できる唯一の方法は、
胴体を固定軸の回りで回転させ（スピン）、一定の半径
を保つことである。腕は円の半径を形成する。両腕の上
方部分と胴体との間に密接な連携を維持することによ
り、ゴルフアーは胴体をスピン（軸）の回りで単純に回
転させ旦つ腕により一定の半径を自動的に保つことが自
由にでき、従つて完全な円が形成される。

【０００４】ゴルフスイングの際、腕と上体との間のこ
の密接な連携を維持することは、ゴルフアーにとつて別
の良い理由がある。ゴルフアーの腕は、これが身体の近
くに保持されたとき、より早く回転するであろうという
ことを物理学の簡単な法則が示す。これは角運動量の保
存に基づく。他の権威者は、腕を身体の方に寄せれば腕
自体が軽くなると述べている。従つてクラブはより高速
でボールを打つことができ、ゴルフアーはより遠くまで
ボールを飛ばすことができる。腕が説明された位置に保
持されるとき、ゴルフアーは、腕と手の小さな筋肉では
なくて胴体の大きな筋肉の使用とインパクトを通しての
回転の継続とを誘導され、その結果は早い速度、正確な
方向及び優れた飛距離となる。

【０００５】ゴルフアーの腕の一方又は両方の動きを制
御することによつて正しいスイングを得られるように訓
練するための種々の器具が提案されている。例えば、米
国特許第３，９７０，３１６号には、ゴルフスイング制
限器具が開示されている。この器具は、胸を囲む弾性的
なバンド、及び腕を囲む弾性的なバンドを備え、両者を
鋭角に縫い付けて一緒に連結したものである。米国特許
第４，６９１，９２４号には動きを制限する同様な訓練
器具が開示されている。この器具は、胸を取り巻く弾性
的／非弾性的なバンド、及びこれに非弾性的なウエブで
一緒に連結された腕を取り巻く非弾性的なバンドを備え
ている。これは、米国特許第３，９７０，３１６号とは
異なり、胸バンドと腕バンドとが一緒に縫い合わされて
いない。加えて、種々の改良がこの訓練器具により産ま
れたと述べられている。

【０００６】これらの従来の器具は、両者とも一方の腕
だけで使用されるように設計されている。事実、これら
の器具は、両者共一方の腕の動きを完全に拘束しフルス
イングを許さない。この構造により、多くの場合ゴルフ
アーの利き腕である一方の腕がスイングを引き受ける
が、ゴルフスイングの円を完全に乱し、不十分なシヨツ
トを生じさせる。更に、身体から自由な状態のまま残さ
れた１本の腕はより重くなり、スイングの速度を遅く
し、打たれたボールの飛距離を短くする。本考案は、実
際のゴルフスイングに必要な僅かな動きを許容する一
方、特にインパクトの際両腕を身体の近くに保持させる
ゴルフ訓練用具を提供する。

【０００７】別のゴルフスイング器具が米国特許第１，
６９９，２１９号に示されている。この器具は、ゴルフ
アーの身体の胴体及び両腕を囲みバツクルで取り付けら
れた３つのバンドを備えている。トラベラーリングが腕
を取り巻く各バンドを胸を取り巻くバンドに連結し、案
内ストラツプが腕の上向きの動きを制限すると同時に特
にインパクトの際身体を横切る腕の自由なスイングを許
容する。このハーネスは、腕の動きを許容し過ぎて、ゴ
ルフアーが胴体を適切に回転させるようには誘導せず、
円は乱される。腕は、動き、特に身体から離れる動き、
を許容され過ぎるので、スイングの形が壊され、力を損
する。

【０００８】以上の訓練用具の総てには、制限用の快適
で無くそして拘束するように腕を囲むバンドが存在し、
それらの中の２つは被弾性的なウエブで構成されてい
る。更に、これらの器具は腕の動きを許容し過ぎ又は動
きを余りに許容せず、このいずれもが不正確なスイング
しか招かない。

【０００９】ゴルフスイングをしている間はいつも両腕
を身体の近くの適切な位置に保持する一方、ゴルフスイ
ングに必要とされる多少の融通性と身体を横切る多少の
動きとを許容する、改良されたゴルフスイング訓練用具
を提供することが、ここに説明される本考案の目的であ
る。この器具は、拘束はするが強制はしない２つの弾性
的な腕支持バンドを備え、特にインパクトの際、各腕は
身体の近くに保持される。

【００１０】装用者の不快感を最少とする腕及び胸の拘
束バンドを提供することが本考案の別の目的である。幾
つかの従来の器具は、女性の腕が不快にバストラインを
横切ることがあるような角度で腕を連結する。

【００１１】スイングに多少の柔軟性を許容して、急激
なストレスにより腕、胸又は背中に生ずる故障を防止
し、旦つスイングに必要とされる僅かな動きを許容す
る、弾性的な拘束バンドを提供することが、本考案の別
の目的である。

【００１２】本考案の別の目的は、インパクト中に身体
から離れる腕の自由な動きを許容しないゴルフスイング
訓練用具を提供することである。

【００１３】本考案の更に別の目的は、安価に製造でき
旦つ使用が容易なゴルフスイング訓練用具を提供するこ
とである。このように構成することは容易に識別できる
差異であり、従来の訓練用具についての明らかな改良で
ある。

【００１４】

【課題を解決するための手段】本考案に従うと、上記の
とおりの課題を解決するために、ゴルフアーの上体を取
り囲む胸バンドと、 ゴルフアーの上体を取り囲む該胸
バンドを調整可能に取り付けるための取り付け手段と、
ゴルフアーの左腕を拘束するための、該胸バンドの左側
に支持された左腕拘束手段と、ゴルフアーの右腕を拘束
するための、該胸バンドの右側に支持された右腕拘束手
段とを具備し、該左腕拘束手段が、固定手段を有するス
トラップを含み、この固定手段が、左腕の後方の第１の
点近く及び左腕の前方の第２の点近くにおいてストラッ
プを定着して、左腕が、略上記第１の点と上記第２の点
との間において、上体に対してわずかな運動のみができ
るように、左腕を上体に対して保持し、該右腕拘束手段
が、固定手段を有するストラップを含み、この固定手段
が、右腕の後方の第１の点近く及び右腕の前方の第２の
点近くにおいてストラップを定着して、右腕が、略上記
第１の点と上記第２の点との間において、上体に対して
わずかな運動のみができるように、右腕を上体に対して
保持することを特徴とするゴルフアー用のゴルフスイン
グ訓練器具が提供される。

【００１５】

【実施例】本考案を実施するようにデザインされた構成
を、添付図面を参照して以下説明する。

【００１６】ゴルフスイング訓練用具は理想的には弾性
材料から作られ、ストラツプが互いに連結されることを
要する部位１，２，５及び６において使用されるフツク
及びラツチ式の合わせ面［ヴエルクロ（マジツクテー
プ）］を有する。別の材料を使用できることは言うまで
もない。織物又はその他の材料を支持バンド用に使用で
き、またバツクル又はフツクのようなその他の連結具を
ヴエルクロの代わりに使用できる。ゴルフアーの身体を
取り巻いて合理的に取り付け得る適宜の寸法のストラツ
プを使用し得るが、本考案においては約５０．８ｍｍ
（２インチ）幅のバンドを使用するのが理想的である。
これは、バストラインに沿つて拘束し過ぎて女性の装用
者に不快感を与えるような更に幅の広いバンドよりも、
煩わしさが少なく感じられる。

【００１７】本器具は３つのバンドから構成される。即
ち、胸を取り巻くバンド、及び右腕と左腕の支持バンド
である（図１参照）。胸を取り巻くバンドは、使用者の
胸の周りを取り囲み、所定長さの弾性織物であり、各端
部１及び２に合わせ部分を有する。合わせ部分は、バス
トラインの上方又は下方からゴルフアーの胸に沿つたい
ずれの位置にあつてもよい。好ましい実施例は、ゴルフ
アーの前面であつて好ましくは胸骨の周りで連結する
が、ウエストまで下げてもよい。

【００１８】Ｄ字形リングが、合わせ部分３の近くでゴ
ルフアーの前面に向かつてウエストバンドにしつかり取
り付けられている。調整できる適宜の強固な材料又は用
具を使用できる。これらは、腕支持バンド４がＤ字形リ
ングを通つてループ状となりそして更に腕を保持するた
めに腕バンドの外側に取り付けられるように、ゴルフア
ーの前面に向かつて位置する。腕支持バンドは、それぞ
れゴルフアーの側部７の近くで胸バンドにしつかりと取
り付けられている。種々の構成がここでは可能であり、
腕バンドをウエストバンドに縫い付けることがより安価
な方法であろうが、腕バンドのこの端部を胸バンドにし
つかり取り付けるためのいかなる構成も可能である。

【００１９】各々の腕バンドは、腕バンドの自由端部５
及び腕バンドがウエストバンドに取り付けられた部分の
近くに合わせ面６を有する。これにより、ゴルフアーは
自分の腕を身体の側部に置くことができ、Ｄ字形リング
を通して腕バンドをループ状とし、腕バンドの端部５を
他方の合わせ面６に取り付けことができる。これは、ス
イング中、ゴルフアーの身体の側部と両腕が結ばれた状
態を保持することに関してゴルフアーを助ける。

【００２０】腕バンド６は、ゴルフアーの左腕を拘束す
るための胸バンドの左側にある左腕拘束手段、及びゴル
フアーの右腕を拘束するための胸バンドの右側にある右
腕拘束手段を備えていることが理解されよう。左右の腕
拘束手段は、腕の後方の第１の点及び腕の前方の第２の
点の近くでストラツプを固定するための固定手段７、６
及び５を有するストラツプ又はバンド６を有し、その結
果、ゴルフアーの左右の腕は、第１の点と第２の点との
間で概ね上体に対して腕が僅かに動き得るようにゴルフ
アーの上体に対して保持される。

【００２１】訓練用具を取り付けるためには、胸バンド
を胸の周りにきちんと固定しなければならない。胸バン
ドは各端部にある２つのＤ字形リングを備えたバンドで
あり、２つの腕バンドが外側に縫い付けられている。胸
バンドの正確な位置付けを確実なものとするために、ゴ
ルフアーは、２つのＤ字形リングが胸バンドの外側にあ
り旦つ２つの腕バンドがゴルフアーの腕の後方で吊され
ているように、胸バンドを背中に回し、ゴルフアーの正
面で両端を合わせて取り付けるべきである。

【００２２】ゴルフアーは、各腕バンドを各上腕の筋肉
部分の外側を回して、Ｄ字形リングを通して腕バンドを
引き、更にこれを腕バンドの外側のヴエルクロに取り付
ける。腕が胸に対してきちんと保持されるように、腕バ
ンドを調整すべきである。

【００２３】ゴルフアーはこの時点で正常なゴルフスイ
ングができる。図４及び図５はゴルフ訓練用具を装用し
て行なわれるバツクスイング及びダウンスイングを示
す。これらの図面は、ゴルフアーの腕が訓練用具を付け
た身体を横切つてどのように動くのかを示し、これは腕
を完全に囲み身体に対する腕のこの動作を妨げる従来の
器具とは明らかに異なつている。これら従来の器具は身
体が回転しない限り腕の動きを許容せず、腕は身体と無
関係に動くことができない。

【００２４】ゴルフアーは最初にハーフスイングをした
いと考えるのが普通であるが、新しい連結されたスイン
グは大きな力、正確性及びより調和したボールの打撃を
生むであろう。ゴルフスイング訓練用具を付けて繰り返
しスイングすることにより、ゴルフアーに「筋肉の記
憶」が作り上げられる。本質的に、ゴルフアーの頭脳及
び身体の一連の作用は、繰り返しの練習を通じて新しい
スイングを学び、最終的には、包まれた腕による新しい
スイングが本能的な動きとなる。

【００２５】本考案の好ましい実施例を特別の用語を使
用して説明したが、この説明は例示目的だけのものであ
り、請求の範囲又は精神から離れることなく変化変更し
得ることを理解すべきである。

【００２６】本考案の主な特徴及び実施態様は以下のと
おりである。

【００２７】１．ゴルフアー用のゴルフスイング訓練器
具であつて、ゴルフアーの上体を取り巻く胸バンドと、
胸を取り巻くバンドをゴルフアーの上体の周りに調整可
能に取り付けるための取り付け手段と、ゴルフアーの腕
を拘束するために胸バンドの一方の側に支持された少な
くも１つの腕拘束手段、とから成り、該腕拘束手段はス
トラツプを備え、該ストラツプは、腕の後方の第１の点
の近く及び腕の前方の第２の点の近くで該ストラツプを
固定する固定手段を有し、これによつて、ゴルフアーの
腕がゴルフアーの上体に対して保持され、ゴルフアーの
腕の僅かな動きが該第１の点と第２の点との間で概ね上
体に対して許容されることを特徴とする訓練器具。

【００２８】２．前記腕拘束手段の前記固定手段は、腕
の後方の前記第１の点で前記ストラツプを前記胸バンド
に固定する第１の固定手段と、調整可能であり旦つ該胸
バンドに該ストラツプの自由端を固定するためにゴルフ
アーの腕の前方の前記第２の点の近くに支持された第２
の固定手段を備えている上記第１項に記載の器具。

【００２９】３．左腕の後方の第１の点の近く及び左腕
の前方の第２の点の近くにストラツプを固定する固定手
段を有するストラツプを備えた左腕拘束手段と、 右腕
の後方の第１の点の近く及び右腕の前方の第２の点の近
くに前記腕バンド手段を固定する固定手段を有するスト
ラツプを備えた右腕用拘束手段とを含み、これによつ
て、ゴルフアーの左腕はゴルフアーの上体に対して保持
され、左腕の僅かな動きが前記第１の点と第２の点との
間で概ね上体に対して許容され、ゴルフアーの右腕はゴ
ルフアーの上体に対して保持され、右腕の僅かな動きが
前記第１の点と第２の点との間で概ね上体に対して許容
される上記第１項に記載の器具。

【００３０】４．前記左腕及び右腕拘束手段の前記固定
手段は、腕の後方の前記第１の点において前記ストラツ
プを前記胸バンドに固定する第１の固定手段と、調整可
能であり旦つ前記ストラツプの自由端部を該胸バンドに
固定するためにゴルフアーの腕の前方の前記第２の点の
近くに保持された第２の固定手段とを備えている上記第
１項に記載の器具。

【００３１】５．前記第２の固定手段は、前記胸バンド
に支持された第１のフアスナー、及び前記ストラツプの
前記第２の端部によつて支持された第２のフアスナーを
備えた上記第４項に記載の器具。

【００３２】６．前記第１のフアスナーは前記胸バンド
によつて支持された少なくも１つのリングを備え、腕を
胴体に対して縛るために前記ストラツプの前記自由端部
を該リングに通す上記第５項に記載の器具。

【００３３】７．前記第２のフアスナーは、前記ストラ
ツプの前記自由端部の近く及び該ストラツプの中間部分
の近くに支持されたフツク及びラツチの固定手段を備え
ている上記第６項に記載の器具。

【００３４】８．前記第２の固定手段は、前記ストラツ
プの前記自由端部の近く及び該ストラツプの中間部分の
近くに支持されたフツク及びラツチの固定手段を備えて
いる上記第５項に記載の器具。

【００３５】９．前記胸バンド及び両方の前記腕拘束手
段は弾性体材料から作られている上記第１項に記載の器
具。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の器具及びその部品を示す。

【図２】フオロースルー中の本考案の器具を装用したゴ
ルフアーを示す。

【図３】器具がゴルフアーにどのように装用されるかを
示す、腕バンドが所定の位置に取り付けられたときの本
考案の器具を示す。

【図４】本考案のの器具を装用したときのバツクスイン
グ及びダウンスイング中のゴルフアーの腕の動きを示
す。

【図５】本考案のの器具を装用したときのバツクスイン
グ及びダウンスイング中のゴルフアーの腕の動きを示
す。

【符号の説明】

１ 端部 ２ 端部 ３ 合わせ部分 ４ 腕バンド

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ゴルフアーの上体を取り囲む胸バンド
   と、 ゴルフアーの上体を取り囲む該胸バンドを調整可能に取
   り付けるための取り付け手段と、 ゴルフアーの左腕を拘束するための、該胸バンドの左側
   に支持された左腕拘束手段と、 ゴルフアーの右腕を拘束するための、該胸バンドの右側
   に支持された右腕拘束手段とを具備し、 該左腕拘束手段が、固定手段を有する左腕ストラップを
   含み、 この固定手段が、左腕の後方の第１の点近く及び左腕の
   前方の第２の点近くにおいて、該左腕ストラップを、該
   胸バンドに定着して、左腕が、略上記第１の点と上記第
   ２の点との間において、上体に対して運動できるよう
   に、左腕を上体に対して保持し、 該右腕拘束手段が、固定手段を有する右腕ストラップを
   含み、 この固定手段が、右腕の後方の第１の点近く及び右腕の
   前方の第２の点近くにおいて、該右腕ストラップを、該
   胸バンドに定着して、右腕が、略上記第１の点と上記第
   ２の点との間において、上体に対して運動ができるよう
   に、右腕を上体に対して保持することを特徴とするゴル
   フアー用のゴルフスイング訓練器具。