JPH0749178A - 生木材の含水率特定方法及びこの方法を組み込んだ生木材の乾燥方法並びに乾燥装置 - Google Patents

生木材の含水率特定方法及びこの方法を組み込んだ生木材の乾燥方法並びに乾燥装置

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JPH0749178A
JPH0749178A JP19365393A JP19365393A JPH0749178A JP H0749178 A JPH0749178 A JP H0749178A JP 19365393 A JP19365393 A JP 19365393A JP 19365393 A JP19365393 A JP 19365393A JP H0749178 A JPH0749178 A JP H0749178A
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Satoru Sugimura
悟 杉村
Akira Mizutani
明良 水谷
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 丸太状の生木材を、反り、割れ、色焼け等が
生じることなく迅速に乾燥させることができるようにす
る。 【構成】 木口部の画像から、年輪密集度及び色的に最
も近似するサンプル画像データを選出する。生木材の長
さ、直径、重量から算出した実際の(水分を含んだ)密
度と、上記サンプル画像データに付属した乾燥後の密度
とによって、生木材の含水率を特定する。この含水率か
ら、マイクロ波加熱を行うに適した諸条件を割り出す。
これを基に、マイクロ波照射による一次乾燥と、燃焼熱
等による二次乾燥とを行って、迅速な乾燥を実現させ
た。含水率の特定が簡単に行えるため、乾燥度合を均一
化させることも可能となった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生木材の含水率を簡単
に特定することができる方法と、この方法を組み込んだ
生木材の乾燥方法並びにこの乾燥方法に用いる乾燥装置
とに関するものである。
【0002】
【従来の技術】生木材を乾燥する方法には、天日に干す
自然乾燥方法と、燃焼熱等を利用した強制的・人工的な
乾燥方法とがあるが、今日ではこのうち作業効率の高
い、後者の乾燥方法が多く実施されている。しかし、こ
の後者の乾燥方法であっても、木材に反りや割れ等が発
生するのを防止するうえで、予め生木材に背割り等の予
備加工を施したり、低めの温度で長い時間をかけてゆっ
くり乾燥させたりする必要があり、作業効率をもっと高
くしたいとの要望が強かった。
【0003】この要望に答えるものとして、乾燥室内に
セットした1本の生木材に対してマイクロ波照射による
内部加熱と燃焼熱を用いた外部加熱とを併用する方法
(特開平4−90485号参照)が開発されている。一
方、乾燥後に得られる木材各個の乾燥度合を均一化させ
たいという要望もあり、これを実現するには乾燥後の木
材の含水率を測定する必要が生じてくる。しかし、木材
1本1本につき、いちいち正確な含水率測定を行うこと
は極めて面倒且つ困難で作業効率を更に悪化させること
になるうえに、数値としての含水率は、乾燥度合の均一
化を判断する用途以外にはあまり意味を持たないもので
あるから、従来はこのような含水率の測定を殆ど行わな
いのが実状であった。
【0004】上記した先願方法を含め従来は、木材にお
いて乾燥前後の重量比較を行ったり、熟練者による目視
点検を行ったりすることで、乾燥度合の出来・不出来を
判断し、これによって乾燥度合が一応、均一化されるで
あろうとの立場であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記した先願の方法で
は、乾燥室に対して木材を1本づつ出入れするものであ
るから、連続した乾燥が行い難い欠点を有しており、更
なる開発の余地が残っていた。一方、生木材は、発育土
壌や環境又は気候等に応じて発育度合が異なり、体積が
同じでも重量に各段の差がある場合がある。これは生木
材ごとの年輪の発生状況(即ち、密度)が異なることに
起因するものであって、そのために当初(乾燥前)の含
水率も一様ではない。従って、上記したような乾燥前後
の重量比較や熟練者による目視点検だけに頼っていたの
では、やはり乾燥度合を均一化させて乾燥木材を得るこ
とは無理であった。
【0006】このようなことから明らかなように、生木
材の乾燥に係る作業効率を高め、且つ乾燥後に得られる
木材の乾燥度合を均一化しようとするには、含水率の測
定が迅速且つ簡単に行えるか否かがネックとなるもので
あった。本発明は上記事情に鑑みてなされたものであっ
て、まず、生木材における含水率の特定が、必要な範囲
で正確に、しかも簡単且つ迅速に行えるようにした生木
材の含水率特定方法を提供することを第一の目的とし、
次にこの含水率特定方法を組み込むことにより、密度の
異なる生木材各個であっても乾燥度合を均一にでき、反
り、割れ、色焼け等のない乾燥木材が得られるようにす
る生木材の乾燥方法を提供することを第二の目的とし、
更にこの乾燥方法を高効率で連続的に行えるようにした
生木材の乾燥装置を提供することを第三の目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記目的を
達成するために、次の技術的手段を講じた。即ち、本発
明に係る生木材の含水率特定方法は、生木材の重量を測
定すると共にこの生木材の長さ及び木口部直径からその
体積を算出し、上記体積を重量で割って密度を算出し、
また一方、上記木口部を撮影して画像データとし、この
画像データに対して、予め記憶蓄積してあるサンプル画
像データの中から年輪密集度及び色的に最も近似するも
のを選出し、選出されたサンプル画像データの元となる
乾燥木材から予め求めてある密度と上記算出によって得
られた生木材の密度とから上記生木材の含水率を求める
ことを特徴としている。
【0008】また本発明に係る生木材の乾燥方法は、上
記生木材の含水率特定方法に基づいて生木材の含水率を
特定する前処理工程と、この含水率及び木質から決定し
た最適条件下で上記生木材にマイクロ波を照射する一次
乾燥工程と、得られた木材を乾燥室内に所定時間おくこ
とで乾燥する二次乾燥工程と、乾燥後の木材重量と上記
前処理工程で得た生木材の重量との差から乾燥度合の合
否を判定する判定工程とから成ることを特徴としてい
る。
【0009】また本発明に係る生木材の乾燥装置は、生
木材の両木口部に円錐状凹部を形成させる前加工装置
と、この前加工装置から送出された生木材の重量を測定
し含水率を特定する前処理装置と、この前処理装置から
送出された生木材にマイクロ波を照射する一次乾燥装置
と、高温高湿状態に維持した乾燥室内及びその後常温に
戻す徐冷室内にわたり上記一次乾燥装置から送出された
木材を搬送する搬送装置を備えた二次乾燥装置と、この
二次乾燥装置から送出された木材の重量を測定する秤量
装置と、この秤量装置による秤量結果と前記前処理装置
で得た生木材の重量及び含水率とから乾燥度合の合否判
定を行いその結果に応じた搬出路へ木材を送り出す選別
装置とから成ることを特徴としている。
【0010】
【作用】本発明に係る生木材の含水率特定方法では、生
木材の木口部をCCDカメラ等によって撮影して、その
画像データを採取する。そして、コンピューターを用い
た検索システム等において予め多数記憶蓄積してあるサ
ンプル画像データの中から、上記の画像データと、年輪
密集度及び色的に最も近似するものを選出するようにし
ている。このサンプル画像データには、予めその元とな
る生木材を乾燥させたときに得た実際の密度がデータと
して付属されている。従って、この密度データを用いれ
ば、実際に生木材を乾燥させたときの密度を略正確に予
測することができるので、生木材の長さ及び木口部直径
からその体積を算出し、また重量を測定後に上記体積を
重量で割って密度(水分を含んだもの)を求めれば、こ
の含水密度と、上記サンプル画像データの乾燥密度とに
よって生木材の含水率を特定することができる。
【0011】本発明に係る生木材の乾燥方法では、上記
の含水率特定方法を前処理工程に組み込んでいるので、
この含水率及び木質から、一次乾燥工程においてマイク
ロ波を照射する最適時間及び最適温度等の諸条件を割り
出すことができる。当初の含水率が必要な範囲で正確に
求められているため、二次乾燥後の判定工程で行う乾燥
度合の合否判定の精度も高まる。
【0012】本発明に係る生木材の乾燥装置では、生木
材において木口部の撮影が終了した後、この木口部に円
錐状の凹部を形成させる前加工装置を具備している。こ
れにより、後の一次乾燥工程及び二次乾燥工程における
割れの発生を防止できる。また、正確な含水率からマイ
クロ波を照射する最適条件が求められているため、マイ
クロ波照射による一次乾燥装置と燃焼熱等を用いた二次
乾燥装置との併用が意味のあるものとなっている。更
に、二次乾燥装置内に設けられた搬送装置によって木材
を次々に自動搬送させつつ、二次乾燥が行えるものであ
り、各工程間をコンベヤ等で連結することも可能となっ
ている。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。図1は本発明に係る乾燥装置1を示すブロック構成
図であり、図2乃至図6はその各部を構成する装置の具
体例を示す部分図であり、図7は本発明に係る乾燥方法
を示すフローチャートである。
【0014】まず乾燥装置1について説明する。図1に
示すようにこの乾燥装置1は、生丸太で例示する生木材
Wの集積部2を最上流部として、この下流側へ前加工装
置3、前処理装置4、一次乾燥装置5、二次乾燥装置
6、秤量装置7及び選別装置8が、この順番で設置され
て成る。但し、上記前処理装置4は、その構成の一部と
する撮像部20を集積部2と前加工装置3との間に配す
るようになっている。
【0015】図2に示すように上記集積部2には、生木
材Wの送出方向(生木材Wの長手方向に直交する方向)
に沿って揺動しつつ生木材Wを1本づつ間欠送りする切
出しアーム10と、この切出しアーム10によって送り
出された生木材Wを相互に所定ピッチで搬送する傾斜コ
ンベヤ11とを有している。各生木材Wは、この傾斜コ
ンベヤ11から水平コンベヤ14へと移載され、次の前
加工装置3へと送られる。なお、この水平コンベヤ14
としては、平行する2本のエンドレスチェーン12(図
3及び図4参照)間に、生木材Wを安定的に保持する受
け座13を所定間隔で架設したようなものを用いると、
後工程での位置決めに都合がよい。
【0016】図3に示すように上記前加工装置3は、水
平コンベヤ14の左右両側で互いに対向するように設け
られた自動チャック17と、これら各自動チャック17
の中心部に設けられた円錐状のバイト18とを有して成
る。上記自動チャック17は相互近接及び相互離反が可
能であると共に、これら自動チャック17とは別個にバ
イト18も、相互近接及び相互離反が可能になってい
る。また、これら自動チャック17及びバイト18の少
なくとも一方は回転可能になっている。そのため、水平
コンベヤ14によって自動チャック17の相互間に生木
材Wが搬入され、水平コンベヤ14が停止すると、左右
の自動チャック17が相互近接して生木材Wの両端部を
チャッキングし、次にこれら自動チャック17とバイト
18とが相対的に回転しつつ、バイト18が相互近接方
向へ進出する。これにより、生木材Wにおける両端側の
木口部に円錐状の凹部が形成されるようになる。
【0017】図4に示すように上記前処理装置4は、秤
量装置21、外寸測定装置22、上記した撮像部20
(図3参照)及びデータ処理装置(図示略)を有して成
る。秤量装置21は、水平コンベヤ14におけるエンド
レスチェーン12の相互間に配されており、昇降機25
によって上端の秤量台24が水平コンベヤ14の搬送面
よりも浮上又は下降するようになっている。また外寸測
定装置22は、水平コンベヤ14の左右両側から生木材
Wの両端木口部へ突き当たるまで進退自在になった長さ
測定部27と、この突き当て状態のとき爪28を木口部
外周面へ当接させるようになった直径測定部28とを有
している。撮像部20にはCCDカメラ等が用いられて
おり、木口部を撮影して画像データとする。データ処理
部(図示略)は、これら秤量装置21、外寸測定装置2
2及び撮像部20から送られる各種データをもとに計算
又はデータ検索を行って、生木材Wの体積、密度、含水
率及び後述するマイクロ波照射条件等を求め出す。
【0018】図5に示すように上記一次乾燥装置5は、
水平コンベヤ14の下流端で間欠回動する生木材Wより
長い水平なドラム30と、このドラム30の上向きの外
周面にシール部36を介して密接するマイクロ波照射機
35とを有して成る。このマイクロ波照射機35は、ド
ラム30が回転するときには斜め上方へ後退可能になっ
ている。ドラム30の外周面には、生木材Wが入る4本
の溝31が等配状に凹設されている。各溝31内には生
木材W用の緩衝材32が取り付けられている。37は一
次乾燥(内部加熱)が終わった木材W1を次工程向け搬
入コンベヤ40へ静かに送り渡すためのシャッターであ
る。なお、この搬入コンベヤ40の下流端には、木材W
1を所定高さに持ち上げるリフター41が設けられてい
る。
【0019】図6に示すように上記二次乾燥装置6は、
内部が搬入路45、乾燥室46、徐冷室47に区画され
ており、これら相互間を多数のワークハンガー51を有
した搬送装置50が循環動するようになっている。乾燥
室46には、ワークハンガー51の通路に沿うようにし
て多数の熱風ノズル52が設けられており、また搬入路
45から乾燥室46への入口域(上側)には温水を噴射
する温水スプレイダー53が設けられている。これによ
って乾燥室46内は、高温高湿に保たれる。なお、熱風
ノズル52のうちの適数個は、搬入路45内や徐冷室4
7内へも熱風を打ち込むようになっており、各室間で急
激な温度変化が生じないようにしてある。図示は省略す
るが、搬入路45の内周壁全域や、乾燥室46内の適宜
位置(熱風ノズル52が配された領域に沿った面方向位
置等)へ、温水を通して温度分布の均一化を図ることが
できる温水放熱管を設けるようにしておくことが好まし
い。温水や熱風をつくるうえで、生木材Wから剥いだ皮
や小枝、葉、根、端切れ材等を燃焼させることもでき
る。乾燥室46や徐冷室47から回収した排熱を再び利
用する循環方式を採用したり、温水放熱管を循環式とす
ることで、省エネルギー化を図るようにすることが望ま
れる。
【0020】この二次乾燥装置6の下部(徐冷室47の
出口部)には、乾燥が完了した木材W2を搬出コンベヤ
55へ取り出すための移載装置56が設けられている。
この移載装置56は、台車57上に昇降機58が設けら
れて成り、所定位置に達したワークハンガー51の木材
W2を昇降機58によって持ち上げつつ、台車57がこ
のワークハンガー51と同方向へ且つ速い速度で走行し
て、ワークハンガー51を追い越した時点で一気に木材
W2を下降させるようになっている。
【0021】上記搬出コンベヤ55の途中に秤量装置7
が設けられている。この秤量装置7は、前記した前処理
装置4(図4参照)の秤量装置21(昇降機25を含
む)と同じ構成のものである。なお、この秤量装置7の
下流側に設けられる選別装置8は、乾燥度合に合格した
ものは出荷工程へ、不合格のものは集積部2又は前加工
装置3と前処理装置4との間へと搬送する各別のコンベ
ヤ等に対して、従来公知の構造・機構により移載の切り
換えを行うものであり、詳説は省略する。
【0022】以下、主に図1及び図7に基づきながら本
発明に係る乾燥方法を説明する。集積部2(図2参照)
から送り出された生木材Wは、撮像部20(図3参照)
を通過する時点で一旦停止し、両端の木口部が撮影され
る。これによって前処理工程100が開始されることに
なり、撮影によって得られた画像データは前処理装置4
へ送られる。
【0023】次に生木材Wは前加工装置3(図3参照)
に至り、その両木口部に円錐状凹部が形成される。これ
によって後の一次乾燥工程110及び二次乾燥工程12
0で木材内外に割れが発生するのを防止する。前加工装
置3から送り出された生木材Wは、次に前処理装置4
(図4参照)へ至り、ここで長さ(L)、木口部直径
(D)、重量(W)が測定される。またこれらから、生
木材Wの体積(V)及び密度(ρ)が算出される。
【0024】一方、上記のようにして撮像部20から送
られた画像データは、データ処理装置(図示略)によっ
て多数記憶蓄積されているサンプル画像データと逐一照
会され、その中から年輪密集度及び色的に最も近似する
サンプル画像データが選出される。このサンプル画像デ
ータには、予め、その元となる生木材を乾燥させたとき
に得た実際の密度がデータとして付属されている。
【0025】そこで上記データ処理装置は、この密度
と、上記の算出によって得た密度(ρ)とによって生木
材Wの含水率を特定する。すなわち、この密度と生木材
Wの体積(V)との積で表される乾燥重量と、上記生木
材Wの重量(W)との差によって、生木材Wに含まれる
水分重量を求めることができ、而して、生木材Wの含水
率が特定される。
【0026】更に上記データ処理装置は、この含水率と
生木材Wの木質とにより、マイクロ波を照射する最適時
間及び最適温度を割り出し、その結果を一次乾燥装置5
(図5参照)へと送る。例えば、生木材Wが長さ300
0mm、直径250mmの檜である場合は、5〜8分、
80〜100℃未満の範囲で含水率との関係を考慮して
決定する。また同大の杉である場合は、10〜15分、
120〜140℃未満の範囲とする。なお、これら各種
の個別データと生木材W(木材W1及びW2)とが常に
対応関係を維持できるようにするため、必要データをバ
ーコード印刷したシール又はプレートを、各々の生木材
Wに取り付けるようにしてもよい。
【0027】上記前処理装置4から送り出された生木材
Wは、一次乾燥装置5に至り、上記のように決められた
マイクロ波の照射条件下での一次乾燥工程110が開始
される。上記一次乾燥装置5から送り出された木材W1
は、次に二次乾燥装置6(図6参照)に至り、ここから
二次乾燥工程120に入る。乾燥室46内は、例えば檜
の場合には70〜80℃、杉の場合には100〜120
℃に制御すると共に、いずれも湿度100%に維持しつ
つ、搬送装置50におけるワークハンガー51の循環が
約48〜72時間かけて行われるように制御する。
【0028】上記二次乾燥装置6(徐冷室47)から送
り出された木材W2は、秤量装置7(図6参照)に至
り、ここから判定工程130に入る。秤量により得られ
た木材W2の重量と、前処理装置4で得た生木材Wの重
量及び含水率とから、乾燥度合が目標の許容範囲に入っ
ているか否かを判定し、合格であれば、その木材W2は
選別装置8を通じて出荷部へと搬送される。またもし不
合格であれば、集積部2又は前加工装置3と前処理装置
4との間へと搬送され、必要なだけ再乾燥を行うように
する。
【0029】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、適宜設計変更可能である。例えば、生木材
Wは上記実施例では生丸太で例示したが、未乾燥の角材
にも同様に採用できる。
【0030】
【発明の効果】本発明に係る生木材の含水率特定方法で
は、予め記憶蓄積してあったサンプル画像データ中か
ら、生木材の木口部を撮影して得た画像データと最も近
似するものを選出することで、このサンプル画像データ
に付属している乾燥密度を、上記生木材を乾燥した場合
の密度として得るものである。即ち、生木材を実際に乾
燥させることなく、その乾燥後の密度を得ることができ
るので、生木材の長さ、木口部直径及び重量を測定する
だけで乾燥前後の密度比較が行え、これによって必要な
範囲で正確に、しかも簡単且つ迅速に含水率が得られる
ようになった。
【0031】本発明に係る生木材の乾燥方法では、上記
の含水率特定方法により得た正確な含水率と生木材の木
質とから、生木材に照射するマイクロ波の最適条件を割
り出すようにしているため、このマイクロ波加熱を行う
一次乾燥工程では無理なく、しかも迅速な乾燥が行え、
木材が反り、割れ、色焼け等を起こすことはない。即
ち、歩留率を向上させることができる。また当初の含水
率が正確に求められているため、二次乾燥を行った後の
判定工程で行う乾燥度合の合否判定も正確に行え、それ
だけ乾燥度合の均一化が図れる。
【0032】本発明に係る生木材の乾燥装置は、生木材
の木口部撮影後にこの木口部に円錐状の凹部を形成させ
る前加工装置を具備しているので、生木材がその後の一
次乾燥工程及び二次乾燥工程において割れを起こすこと
はない。また、正確な含水率からマイクロ波を照射する
最適条件が求められるため、マイクロ波照射による一次
乾燥装置と燃焼熱等を用いた二次乾燥装置との併用が意
味のあるものとなっている。これらのことも、歩留率を
向上させるうえで有益であると共に、わざわざ生木材に
対して背割り等の無駄な予備加工を施す必要がなく(即
ち、乾燥後の仕上げ加工と合わせて二度ひきを行う必要
がない)、加工作業の簡易化、迅速化が図れる。更に、
二次乾燥装置では、搬送装置によって木材を次々に自動
搬送させつつ二次乾燥が行えるものであり、これによっ
て全工程間の連続化及び自動化(無人化)が可能であ
り、作業効率を飛躍的に高めることができる。そして、
これらのことから明らかなように、本発明では丸太のま
ま(皮の有無を問わず)乾燥が行えるものであるから、
乾燥後に得られた木材の運搬に係る労力の軽減化が図れ
ると共に、流通過程の簡素化及び省力化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る乾燥装置のブロック構成図であ
る。
【図2】集積部を示す側断面図である。
【図3】前加工装置を示す平面図である。
【図4】前処理装置を示す正面図である。
【図5】一次乾燥装置を示す側断面図である。
【図6】二次乾燥装置及び秤量装置を一部省略して示す
側断面図である。
【図7】本発明に係る乾燥方法のフローチャートであ
る。
【符号の説明】
1 乾燥装置 3 前加工装置 4 前処理装置 5 一次乾燥装置 6 二次乾燥装置 7 秤量装置 8 選別装置 20 撮像部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生木材の重量を測定すると共にこの生木
    材の長さ及び木口部直径からその体積を算出し、上記体
    積を重量で割って密度を算出し、また一方、上記木口部
    を撮影して画像データとし、この画像データに対して、
    予め記憶蓄積してあるサンプル画像データの中から年輪
    密集度及び色的に最も近似するものを選出し、選出され
    たサンプル画像データの元となる乾燥木材から予め求め
    てある密度と上記算出によって得られた生木材の密度と
    から上記生木材の含水率を求めることを特徴とする生木
    材の含水率特定方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の含水率特定方法に基づい
    て生木材の含水率を特定する前処理工程と、この含水率
    及び木質から決定した最適条件下で上記生木材にマイク
    ロ波を照射する一次乾燥工程と、得られた木材を乾燥室
    内に所定時間おくことで乾燥する二次乾燥工程と、乾燥
    後の木材重量と上記前処理工程で得た生木材の重量との
    差から乾燥度合の合否を判定する判定工程とから成るこ
    とを特徴とする生木材の乾燥方法。
  3. 【請求項3】 生木材の両木口部に円錐状凹部を形成さ
    せる前加工装置と、この前加工装置から送出された生木
    材の重量を測定し含水率を特定する前処理装置と、この
    前処理装置から送出された生木材にマイクロ波を照射す
    る一次乾燥装置と、高温高湿状態に維持した乾燥室内及
    びその後常温に戻す徐冷室内にわたり上記一次乾燥装置
    から送出された木材を搬送する搬送装置を備えた二次乾
    燥装置と、この二次乾燥装置から送出された木材の重量
    を測定する秤量装置と、この秤量装置による秤量結果と
    前記前処理装置で得た生木材の重量及び含水率とから乾
    燥度合の合否判定を行いその結果に応じた搬出路へ木材
    を送り出す選別装置とから成ることを特徴とする生木材
    の乾燥装置。
JP19365393A 1993-08-04 1993-08-04 生木材の含水率特定方法及びこの方法を組み込んだ生木材の乾燥方法並びに乾燥装置 Pending JPH0749178A (ja)

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