JPH0748851A - 水中トンネル - Google Patents

水中トンネル

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Publication number
JPH0748851A
JPH0748851A JP5216965A JP21696593A JPH0748851A JP H0748851 A JPH0748851 A JP H0748851A JP 5216965 A JP5216965 A JP 5216965A JP 21696593 A JP21696593 A JP 21696593A JP H0748851 A JPH0748851 A JP H0748851A
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JP
Japan
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tunnel
tidal current
thruster
water
force
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Application number
JP5216965A
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English (en)
Inventor
Atsuhiro Kitazawa
厚宏 北澤
Morio Oura
盛夫 大浦
Shohachiro Daimaru
正八郎 大丸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Construction Co Ltd
Original Assignee
Mitsui Construction Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0748851A publication Critical patent/JPH0748851A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】水中トンネルを潮流の向きの変化に係わらず安
定して水中に浮遊させること。 【構成】海底地盤43に、繋留部材12を、繋留部材の
一端を固定する形で設け、海水41中に浮遊し得るトン
ネル管2を、繋留部材に、トンネル管を海水中に浮遊さ
せる形で接続し、トンネル管に、スラスタ20を、水平
方向に推進力Tを発生し得る形で設けて構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水中に浮遊させる形で
構築される水中トンネルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、海峡や湖等により隔てられた陸地
間においては、それら陸地間を自動車、鉄道車両等が効
率良く往来し得るように、それら陸地間に、自動車、鉄
道車両等が通行し得る海底トンネルや長大な橋等を、そ
れら陸地間を結ぶ形で構築していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような海
底トンネルや長大な橋を構築するには、長い年月及び莫
大な費用が掛かるので、最近、より短期間でかつ経済的
に構築し得るように、海中に浮遊させる形で構築するト
ンネルが提案されている。しかし、トンネルを海中に浮
遊させるので、潮の干満等により潮の流れる方向が激し
く変化する海域等においては、海中に浮遊するトンネル
が大きく揺れて、交通に支障を来たしたり、また、海中
に該浮遊するトンネルを繋留する部材が、潮流の向きの
変化に応じた繰返し荷重を受けることにより疲労破壊し
て、耐久性が低下する可能性がある。
【0004】そこで、本発明は、上記事情に鑑み、潮流
の向きの変化に係わらず、安定して水中に浮遊し得る水
中トンネルを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、水中に
浮遊し得るトンネル管部材(2)を有し、水底地盤(4
3)に、繋留部材(12)を、該繋留部材の一端を固定
する形で設け、前記トンネル管部材を、前記繋留手段
に、該トンネル管部材を水中に浮遊させる形で接続し、
前記トンネル管部材に、推進力発生手段(20)を、水
平方向に推進力(T)を発生し得る形で設けて構成され
る。
【0006】なお、括弧内の番号等は、図面における対
応する要素を示す便宜的なものであり、従って、本記述
は図面上の記載に限定拘束されるものではない。以下の
「作用」の欄についても同様である。
【0007】
【作用】上記した構成により、本発明は、トンネル管部
材(2)を、推力発生手段(20)の推進力(T)によ
り潮流の力に対抗させることができるように作用する。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。図1は、本発明による水中トンネルの一実施例を示
す側面図、図2は、図1に示した水中トンネルの矢視II
−II断面図である。
【0009】本発明による水中トンネル1は、図1乃至
図2に示すように、水中に浮遊し得る長さがLなるトン
ネル管2及び繋留部材12等から構成されており、水中
トンネル1は、多数のトンネル管2が矢印E、F方向に
直列に接続されると共に、繋留部材12により海底地盤
43に繋留される形で海40中に構築される。即ち、ト
ンネル管2は、図2に示すように、コンクリート等から
成る円筒形状に形成された管壁2fを有しており、トン
ネル管2の内部には、自動車、鉄道車両等が通行し得る
トンネル空間2dが、管壁2fに囲まれる形で形成され
ている。トンネル空間2dは、トンネル管2の長手方向
(図1中矢印E、F方向)に伸延する形で形成されてお
り、トンネル管2の両端には、それぞれ接続部2aが円
環状に形成されている。また、トンネル管2の管壁2f
内には、図2に示すように、アラミド繊維等のケーブル
から成る接続ケーブル5が、管壁2fの周方向に半周程
度沿う形で埋設されており、管壁2fから突出した接続
ケーブル5の両端には、ケーブル接続自在なカプラー6
がそれぞれ設けられている。
【0010】更に、トンネル管2は、トンネル管2のみ
の空重量に加えてトンネル空間2dを通行する車両や付
帯設備等の予想される最大重量も含めたトンネル管2の
実装重量と、トンネル空間2d部分の空間体積を含めた
トンネル管2の総体積を用いて求められるトンネル管2
の実比重(以下、トンネル管2の実比重と言う。)が、
該トンネル管2を構築すべき海40の海水41の比重よ
りも小さくなるように形成されている。即ち、トンネル
管2の両端の接続部2a、2aに、円板状のバルクヘッ
ド等を設けてそれら接続部2a、2aを閉塞し、トンネ
ル空間2dを外部と隔離して、該閉塞状態のトンネル管
2を、構築すべき海水41中に置いた場合、該閉塞状態
のトンネル管2は、当該トンネル管2の浮力Bにより海
水41に浮いた状態となる。
【0011】更に、トンネル管2には、水流発生自在な
スラスタ20が設けられており、スラスタ20は、発生
する水流により水平方向(トンネル管2の横断面方向で
ある図2中矢印C、D方向)に推進力Tを発生し得る形
で設けられている。スラスタ20は、図2に示すよう
に、トンネル管2の外周面2bの右側面2g(図2中矢
印D方向側)及び左側面2h(図2中矢印C方向側)に
トンネル管2の中心CLを挾む形で、かつ、図1に示す
ように、トンネル管2の長手方向(図1中矢印E、F方
向)に所定の間隔で設けられている。即ち、スラスタ2
0は、図2に示すように、トンネル管2の外周面2bに
装着し得る密閉された本体21を有しており、本体21
の内部には、電動モータ等から成る回転駆動自在な駆動
モータ22が、トンネル管2内の図示しない電源から電
力の供給を受け得る形で設けられている。駆動モータ2
2には、図示しない回転軸が、本体21の気密状態を保
持する形で、本体21を図2中右方(または左方)に貫
通するように設けられており、該駆動モータ22の図示
しない回転軸の先端には、海水41中において水流45
を形成し得るプロペラ25が設けられている。また、本
体21には、円筒形状のノズル23が、該ノズル23の
内周面23aがプロペラ25を囲むように、本体21か
ら図2中右方(または左方)に突出する形で設けられて
おり、ノズル23は、海水41中において、駆動モータ
22を回転駆動してプロペラ25を回転させることによ
り生じる水流45を集束して、吹出口23bから吹出し
得る。つまり、スラスタ20は、海水41中において、
ノズル23の吹出口23bから、推進力Tを発生し得る
水流45を噴出する。更に、スラスタ20には、スラス
タ20の作動停止及び回転数等を制御し得るスラスタ制
御装置30及び、加速度センサ等から成る潮流42を検
知し得る潮流センサ31等が接続されており、スラスタ
制御装置30は、図2に示すように、トンネル管2のト
ンネル空間2dに設けられている。潮流センサ31は、
トンネル管2の外周面2bの上部(図2中矢印A方向)
に設けられており、潮流センサ31は、検知した潮流4
2の向き(図2中矢印C方向またはD方向)及び潮流の
力Fに対応した潮流データを、スラスタ制御装置30に
対して出力し得る。
【0012】更に、繋留部材12は、図1乃至図2に示
すように、プレキャストコンクリート等から成る重量W
1のアンカー15を有しており、アンカー15には、ケ
ーブル等から成る繋留長さKの繋留ケーブル13が、該
繋留ケーブル13の一端をアンカー15に埋設する形で
設けられている。また、一つのトンネル管2には、8個
の繋留部材12が接続されるが、これら8個の繋留部材
12のアンカー15の総重量W(8×W1)は、海水4
1中のトンネル管2の最大浮力BMAXに対抗して繋留
し得るように設定されている。
【0013】トンネル管2、スラスタ20及繋留部材1
2は、以上のような構成を有するので、潮流42が変化
する海40に水中トンネル1を構築するには、工場等に
おいて、トンネル管2をスラスタ20を取り付ける形で
形成すると共に、繋留部材12等を形成する。ここで、
繋留部材12の繋留ケーブル13の繋留長さKは、トン
ネル管2を、水中トンネル1を敷設すべき敷設水深DS
に保持し得るように、各繋留部材12を設置する海底地
盤43の各設置位置Z(Z1、Z2、Z3……)までの
各水深DP(DP1、DP2、DP3……)に対応させ
てそれぞれ設定する。そして、まず、水中トンネル1を
構築すべき海40において、既に敷設済みのトンネル管
2(図示せず)のうち最先端のトンネル管2(2X)に
接続し得る敷設位置X(X1)に、繋留部材12を設置
する。即ち、トンネル管2及び繋留部材12等を、水中
トンネル1構築現場(敷設位置X(X1)の海域)まで
海上輸送して、敷設位置X(X1)における繋留部材1
2を設置すべき海底地盤43の設置位置Z(Z1〜Z
4)に、それぞれ繋留部材12を設置する。
【0014】例えば、敷設位置X(X1)における繋留
部材12を設置すべき海底地盤43の設置位置Z(Z1
〜Z4)のうち、設置位置Z(Z1)に、これら輸送さ
れた繋留部材12のうち、該海底地盤43の設置位置Z
(Z1)の水深DP(DP1)に対応した繋留長さKの
繋留ケーブル13が設けられた繋留部材12を、図示し
ない海上クレーン等により吊下する形で、該海底地盤4
3の設置位置Z(Z1)まで沈める。該沈めた繋留部材
12は、該海底地盤43の設置位置Z(Z1)に、該繋
留部材12の一端であるアンカー15を、図1乃至図2
に示すように、敷設すべきトンネル管2のカプラー6の
位置に対応させて、該設置位置Z(Z1)の海底地盤4
3中に突き刺して固定する形で設置する。同様にして、
海底地盤43の各設置位置Z(Z2〜Z4)に、各設置
位置Z(Z2〜Z4)の水深DP(DP2〜DP4)に
対応した繋留長さKの繋留ケーブル13が設けられた繋
留部材12を、アンカー15を各設置位置Z(Z2〜Z
4)の海底地盤43中に突き刺して固定する形で設置す
る。すると、敷設位置X(X1)の海底地盤43には、
8個の繋留部材12が、敷設すべきトンネル管2のカプ
ラー6の位置に対応して設置される。但し、トンネル構
築方向(矢印E、F方向)とは直交する水平方向(図2
中矢印C、D方向)におけるアンカー15を設置する間
隔は、トンネル管2の該水平方向(図2中矢印C、D方
向)の幅よりも大きくなるように取り、敷設されるトン
ネル管2が水平方向(図2中矢印C、D方向)からの潮
流42等の外力を受けた際に該トンネル管2を流れ難く
する。
【0015】次に、このように繋留部材12を海底地盤
43に設置したら、一つのトンネル管2(2A)を、図
示しない海上クレーン等により吊下して、トンネル空間
2d内に海水41を侵入させる形で、繋留部材12が設
置された海水41中に沈める。このとき、トンネル管2
(2A)の一方の接続部2aには、図示しない円板状の
バルクヘッド等を取り付けて、該接続部2aを閉塞して
おく。そして、敷設位置X(X1)に、トンネル管2
(2A)を海水41中に敷設水深DSまで沈めたら、そ
の状態でクレーンを停止させて、該沈めたトンネル管2
(2A)を、図1に示すように、海底地盤43中に設置
された各繋留部材12の繋留ケーブル13と、トンネル
管2(2A)に設けられた各カプラー6をそれぞれ接続
する。すると、トンネル管2(2A)は、繋留部材12
(即ち、繋留ケーブル13及びアンカー15)を介して
海底地盤43に繋留され、海水41中に敷設水深DSで
浮遊し得る状態となる。
【0016】そこで、このようにトンネル管2(2A)
を繋留部材12と接続し終えたら、既に敷設済みのトン
ネル管2(図示せず)のうち最先端のトンネル管2(2
X)に接続する。即ち、既に敷設済みの最先端のトンネ
ル管2(2X)の先端側(図1中矢印F方向)の接続部
2aには、図示しないバルクヘッドが、該接続部2aを
閉塞する形で取付けられており、それら敷設済みのトン
ネル管2のそれら連通するトンネル空間2dは、該トン
ネル管2(2X)まで既に排水が終えられている。そこ
で、トンネル管2(2X)の接続部2aにバルクヘッド
を取付けた状態で、該トンネル管2(2X)のバルクヘ
ッドが取付けられた接続部2aに、前記敷設位置X(X
1)に沈めたトンネル管2(2A)のバルクヘッドが取
付けられていない接続部2aを、図1に示すように、弾
性部材等から成る図示しないシール部材等を介して、気
密保持する形で接続する。
【0017】次に、それらトンネル管2(2X)、2
(2A)の接続部2a、2aを接続し終えたら、トンネ
ル管2(2X)の接続部2aに取付けられたバルクヘッ
ドを開口して、それらトンネル管2(2X)、2(2
A)のトンネル空間2d、2dを連通し、トンネル管2
(2A)のトンネル空間2dの海水41を、図示しない
ポンプ等により排出する。排水し終えたら、クレーンに
よるトンネル管2(2A)の吊下を解除する。すると、
トンネル管2(2A)のトンネル空間2dに、海水41
に代わって空気60が充満し、トンネル管2(2A)
は、所定の浮力Bを得て、繋留部材12を介して海底地
盤43に繋留される形で、敷設位置X(X1)の海水4
1中に敷設水深DSで浮遊する。そして、トンネル管2
(2A)のバルクヘッドが取付けられた接続部2aが、
敷設済みのトンネル管2の最先端部となる。なお、トン
ネル管2(2X)の先端側(図1中矢印F方向)に接続
されたトンネル管2(2A)の先端側(図1中矢印F方
向)の接続部2aには、図示しないバルクヘッドが取付
けられているので、トンネル管2(2X)の接続部2a
に取付けられたバルクヘッドを開口しても、これら連通
されたトンネル空間2dには、トンネル管2(2A)内
の海水41以外の新たな海水41が侵入することはな
い。また、繋留部材12は、このようにトンネル管2
(2A)を海底地盤43に繋留するものであるから、繋
留部材12は、該海底地盤43を溝状に掘削して、該掘
削した溝に繋留ケーブル13の端部を挿入した状態で、
水中コンクリートを流し込み凝固させる等してアンカー
15を形成し、海底地盤43中に設置しても良い。
【0018】このように、敷設済みの最先端のトンネル
管2の先端側(図1中矢印F方向)に隣接する敷設位置
Xに繋留部材12を設置し、図示しないバルクヘッドが
一方の接続部2aを閉塞する形で取付けられたトンネル
管2を、該敷設位置Xの海水41中に沈めてそれら設置
された繋留部材12と接続した後、前記敷設済みの最先
端のトンネル管2に接続し、該新たに接続したトンネル
管2のトンネル空間2dの海水41を排出するといった
作業を繰返して、図示しない陸地間を結ぶ形でトンネル
管2を敷設することにより、水中トンネル1が構築され
る。
【0019】ところで、このようにして構築された水中
トンネル1を使用していく際、スラスタ制御装置30を
作動させて、潮流42の変化等による水中トンネル1の
揺れを抑える。即ち、スラスタ制御装置30を作動させ
ると、水中トンネル1を構成する各トンネル管2に設け
られた潮流センサ31が、海水41の潮流42の向き及
び力Fを検出し始めて、検知した潮流42の向き及び力
Fに対応した潮流データを、スラスタ制御装置30に出
力する。潮流データを受けたスラスタ制御装置30は、
該潮流データに基づいて、スラスタ20を作動させるか
否かを判断する。即ち、スラスタ制御装置30は、潮流
センサ31から受けた潮流データの潮流42の力Fが所
定の値以上になると、スラスタ20を作動させることを
判断する。そして、スラスタ制御装置30は、潮流デー
タのうち潮流42の向きに基づいて、トンネル管2の外
周面2bの右側面2g(図2中矢印D方向側)に設けら
れたスラスタ20(20A)または左側面2h(図2中
矢印C方向側)に設けられたスラスタ20(20B)の
うち、該潮流42の向きと同じ方向に水流45を吹出さ
せ得るスラスタ20(20Aまたは20B)を選択す
る。また、スラスタ制御装置30は、潮流データのうち
潮流42の力Fに基づいて、該選択したスラスタ20
(20Aまたは20B)を、該潮流42の力Fに対抗し
得る推進力Tが得られる所定の回転数で、プロペラ25
を回転させる形で作動させる。
【0020】例えば、潮流センサ31が検知した潮流4
2の向きが、図2中矢印C方向であった場合、トンネル
管2は潮流42から矢印C方向の変位力を受ける。この
場合、スラスタ制御装置30は、トンネル管2の左側面
2h(図2中矢印C方向側)に設けられたスラスタ20
(20B)を選択作動させる。すると、該選択されたス
ラスタ20(20B)は、該潮流42の力Fに対抗し得
る推進力Tを発生し得る水流45を、ノズル23の吹出
口23bから水平方向の図2中矢印C方向に吹き出すの
で、トンネル管2には、該水流45の反力が、推進力T
で潮流42の向きとは逆向き(図2中矢印D方向)に作
用し、トンネル管2は、該潮流42の力Fに対抗するこ
とができる。よって、トンネル管2は、スラスタ20
(20B)が発生する該潮流42の力Fに対抗する推進
力Tにより、当該潮流42により図2中矢印C方向に流
されることなく、所定の位置に安定して浮遊することが
できる。一方、潮流センサ31が検知した潮流42の向
きが、図2中矢印D方向であった場合、スラスタ制御装
置30は、トンネル管2の右側面2g(図2中矢印D方
向側)に設けられたスラスタ20(20A)を作動させ
る。すると、該選択されたスラスタ20(20A)は、
該潮流42の力Fに対抗し得る推進力Tを発生し得る水
流45を、ノズル23の吹出口23bから水平方向の図
2中矢印D方向に吹き出すので、トンネル管2には、該
水流45の反力が、推進力Tで潮流42の向きとは逆向
き(図2中矢印C方向)に作用し、トンネル管2は、該
潮流42の力Fに対抗することができる。よって、トン
ネル管2は、スラスタ20(20A)が発生する該潮流
42の力Fに対抗する推進力Tにより、当該潮流42に
より図2中矢印D方向に流されることなく、所定の位置
に安定して浮遊することができる。
【0021】以上のように、スラスタ制御装置30が、
トンネル管2の外周面2bの右側面2gに設けられたス
ラスタ20(20A)または左側面2hに設けられたス
ラスタ20(20B)のうちいずれか一方を、潮流セン
サ31が検知した潮流42の向き及び力に基づいて、潮
流42の向きと同じ方向に、かつ潮流の力Fに対抗し得
る推進力Tを発生し得る水流45を吹き出すように、選
択的に作動させることにより、トンネル管2を、潮流4
2の向きと同じ方向に吹き出した水流45の反力による
推進力Tにより、潮流42の力Fに対抗させることがで
きるので、トンネル管2は、潮流42に流されることな
く、所定の位置に安定して浮遊することができる。よっ
て、潮流42の向きが変化しても、該潮流42に流され
ることなく、所定の位置に安定して浮遊することができ
る。従って、水中トンネル1は、潮流42の変化に係わ
らず、安定して海水41中に浮遊し得る。即ち、水中ト
ンネル1を、潮の干満等により潮の流れる方向が激しく
変化する海域等に構築しても、該海域に浮遊する水中ト
ンネル1は大きく揺れることがないので、交通に支障を
来たさないばかりか、トンネル管2を海底地盤43に繋
留する繋留部材12が、潮流42の向きの変化に応じた
繰返し荷重を受けることがないので、水中トンネル1の
耐久性が向上する。
【0022】更に、トンネル管2は、繋留部材12を介
して海水41中に浮遊させることにより、繋留部材12
の繋留ケーブル13の繋留長さKを調整するだけで所望
する水深にトンネル管2を浮遊させることができるの
で、繋留ケーブル13の繋留長さKを、浮遊脚10を設
置すべき海底地盤43の各設置位置Zの水深DPに対応
させて適宜設定することにより、トンネル管2を、海底
地盤43の形状の影響を受けることなく、略一定の敷設
水深DSに設置することができる。
【0023】なお、上述の実施例において、スラスタ2
0は、海水41中においてプロペラ25を回転させるこ
とにより生じる水流45により推進力Tを発生させた
が、潮流の力に対抗し得る推進力Tを発生し得れば何で
も良く、例えば、加圧された海水41等をアキュムレー
タ等に貯えておき、トンネル管2の外周面2bに、該ア
キュムレータから配管された管と接続する形で開閉駆動
自在なバルブを所定間隔で設けておき、該加圧された海
水41をバルブの開閉により水平方向に噴出するように
しても良い。また、上述の実施例においては、スラスタ
20をトンネル管2の外周面2bの右側面2g及び左側
面2hに設けたが、潮流42の向きに対抗して推進力T
を発生し得ればどこに設けても良く、例えば、トンネル
管2の外周面2bの上部(図2中上方)または下部(図
2中下方)等に設けても良い。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、海水4
1等の水中に浮遊し得るトンネル管2等のトンネル管部
材を有し、海底地盤43等の水底地盤に、繋留部材12
等の繋留部材を、該繋留部材の一端を固定する形で設
け、前記トンネル管部材を、前記繋留手段に、該トンネ
ル管部材を水中に浮遊させる形で接続し、前記トンネル
管部材に、スラスタ20等の推進力発生手段を、水平方
向に推進力T等の推進力を発生し得る形で設けて構成し
たので、
【0025】トンネル管部材に水平方向に推進力を発生
し得る形で推力発生手段を設けたことにより、トンネル
管部材を、推力発生手段の推進力により潮流の力に対抗
させることができるので、トンネル管部材を、潮流に流
されることなく所定の位置に浮遊させることができる。
よって、潮流の向きが変化しても、該潮流の向きに対応
させて推力発生手段の推進力を発生させることにより、
トンネル管部材は、潮流に流されることなく、安定して
水中に浮遊することができる。従って、該トンネル管部
材から構成される水中トンネルは、潮流の向きの変化に
係わらず、安定して水中に浮遊し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明による水中トンネルの一実施例
を示す側面図である。
【図2】図2は、図1に示した水中トンネルの矢視II−
II断面図である。
【符号の説明】
2……トンネル管部材(トンネル管) 12……繋留部材(繋留部材) 20……推進力発生手段(スラスタ) 41……水(海水) 43……水底地盤(海底地盤) T……推進力(推進力)
フロントページの続き (72)発明者 大丸 正八郎 福岡県福岡市博多区店屋町1番35号 博多 三井ビルディング2号館 三井建設株式会 社九州支店内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水中に浮遊し得るトンネル管部材を有
    し、 水底地盤に、繋留部材を、該繋留部材の一端を固定する
    形で設け、 前記トンネル管部材を、前記繋留手段に、該トンネル管
    部材を水中に浮遊させる形で接続し、 前記トンネル管部材に、推進力発生手段を、水平方向に
    推進力を発生し得る形で設けて構成した水中トンネル。
JP5216965A 1993-08-09 1993-08-09 水中トンネル Pending JPH0748851A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5216965A JPH0748851A (ja) 1993-08-09 1993-08-09 水中トンネル

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