JPH0745163B2 - 差し込みスリーブを成形したプラスチック製波形管 - Google Patents

差し込みスリーブを成形したプラスチック製波形管

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JPH0745163B2
JPH0745163B2 JP61308958A JP30895886A JPH0745163B2 JP H0745163 B2 JPH0745163 B2 JP H0745163B2 JP 61308958 A JP61308958 A JP 61308958A JP 30895886 A JP30895886 A JP 30895886A JP H0745163 B2 JPH0745163 B2 JP H0745163B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、プラスチック製波形管、特に二重壁管に関
し、更に詳しくはこの管の外壁が円形リング波形部を備
え、管がその一端に、一体に成形されほぼ円筒状の内面
を有する差し込みスリーブを備え、この差し込みスリー
ブの内径が波形管の外径とほぼ同じであり、管長手方向
に間隔をおいて設けられた、波形部を形成する円形リン
グがそれぞれ、上辺が短いほぼ台形状断面を有し、それ
ゆえにほぼ円筒状の外壁部分とこれに連続したやや傾斜
した側壁部分とを有することとなるプラスチック製波形
管に係る。
〔従来の技術〕
このようなプラスチック製波形管、特に全長にわたって
滑らかな内壁を有する二重壁管の構造と、その製造のた
めに必要な装置は周知である（米国特許第3677676号明
細書に対応する西独国特許出願公開第1704718号明細
書、米国特許第3994646号明細書に対応する西独国特許
出願公告第2403618号明細書、米国特許第3280430号明細
書参照）。
米国特許出願連続番号第532857号明細書に対応するヨー
ロッパ特許出願公開第0135634号明細書により、このよ
うなプラスチック製波形管において差し込みスリーブを
一体に成形することが既に知られている。本発明はこの
ような管から出発する。このような管を敷設する際の基
本問題は、円形リングの外径の誤差が比較的に大きいこ
とにある。そのため、敷設すなわち差し込みスリーブへ
の管端部の挿入が不可能になるか大きな組み立てコスト
が必要となる。更に、差し込みスリーブに管端部を充分
しっかりと装着することが保証されない。
〔発明の目的〕
そこで、本発明の根底をなす課題は、直径特に管の外径
の誤差が比較的に大きい場合にも、管端部を差し込みス
リーブに挿入することによって簡単に敷設することがで
き、同時にスリーブ連結部が密封されるように、冒頭に
述べた種類のプラスチック波形管を形成することであ
る。
〔発明の構成〕
この課題は本発明に従って、円形リングの外壁部分の少
なくとも一部が、それぞれの外壁部分と共に半径方向内
側へ弾性的に変形可能な環状の隆起部を備え、この隆起
部が変形していない状態でのその外径が、差し込みスリ
ーブの内径よりも少しだけ大きいことによって解決され
る。
〔発明の効果〕
本発明の本質は、円形リングの外壁部分に形成された環
状の隆起部だけが、差し込みスリーブの内壁に接触する
ことにある。この場合、差し込みスリーブの内径に比べ
て隆起部の外径を大きくすることにより、環状隆起部は
差し込みスリーブの内壁に確実に密封接触する。各円形
リングを本発明に従って形成することによって更に、環
状隆起部の外径が差し込みスリーブの内径よりも大きい
場合に、円形リング全体が半径方向内側へ弾性的に変形
することができる。壁部分は半径方向内側へ押し込ま
れ、円形リングの側壁部分は弾性変形を一緒に行う。環
状隆起部と差し込みスリーブの内壁だけを接触させるこ
とにより、敷設のときの挿入または分解のときの引き抜
きを簡単に行うことができる。波形管と差し込みスリー
ブを接着すべき場合には、本発明による手段によって同
時に、環状隆起部の両側で、差し込みスリーブの内壁と
円形リングの壁部分の間に二つの隙間が形成される。こ
の隙間には接着剤が入れられる。差し込みスリーブに管
端部を挿入する際に、接着剤が押し出されることはな
い。本発明による手段は前記の二重壁管に適用すると非
常に有利である。この二重壁管においては、滑らかな内
管が円形リングと一体に連結されるので、円形リングは
半径方向で剛性がある。一方、本発明による手段によっ
て、円形リングは弾性的に変形可能とすることができ
る。しかし、本発明による手段は、内管を備えていない
プラスチック製波形管の場合にも有利な態様で適用可能
である。このプラスチック製波形管は例えば西独国特許
第1203940号明細書によって知られている。
特許請求の範囲第２項記載の手段によって、環状隆起部
を持たない円形リングの外径は差し込みスリーブの内径
よりも小さくなる。従って、管端部と差し込みスリーブ
の締め付けが確実に回避される。
特許請求の範囲第３項記載の手段によって、それぞれの
円形リングが環状隆起部の範囲において強化されない。
これにより、本発明によってもたらされる効果が再び影
響を受ける。
特許請求の範囲第４項記載の手段によって、外径の許容
誤差範囲は環状の隆起部の半径方向長さを適当な長さと
することによっても取り除くことができる。
特許請求の範囲第5,6項記載の手段によって、環状隆起
部の範囲の半径方向の弾性が充分となる。
特許請求の範囲第７項記載の手段は差し込みスリーブへ
の管端部の差し込みを容易にする。この差し込みスリー
ブは公知のごとく、その自由端の範囲に、円錐状に拡が
った挿入部分を備えている。
西独国特許第1255292号明細書により、一体に成形され
た差し込みスリーブを有する、壁が滑らかで剛性のある
プラスチック製管において、環状のビードを外周に設け
ることが知られている。このビードの範囲において管ま
たはスリーブは強化されている。なぜなら、管またはス
リーブの内壁が長手方向において滑らかであるからであ
る。このビードは製作工具すなわち型の環状凹部によっ
て形成される。この凹部には真空源に接続されたスリッ
トが開口している。この周方向のビードは管の周方向に
強度を高め、しっくいして敷設するときに保持しやすく
し、管の長手方向のひずみを阻止する働きがある。同時
に、このビードはスリーブ連結部内での密封作用を生じ
る。実際の実施の場合には、このビードの軸方向の長さ
は約0.4mmで、半径方向の長さは0.1mmであった。ビード
を備えたこの公知の管は本発明に関して示唆を与えるこ
とはできない。
〔実施例〕
本発明の他の効果と特徴は、図に基づく実施例の説明か
ら明らかになる。
図に示した、互いに連結される管部分1,2はいわゆる二
重壁管である。この管部分はそれぞれ、全体にわたって
円筒形である内管３と波付きの外管４からなっている。
これらの管の製造は、西独国特許出願公開第1704718号
明細書（対応米国特許第3677676号明細書）によって知
られている方法で行われる。この場合、内管３と外管４
の連結は、後で内管３と外管４を形成する熱可塑性のプ
ラスチック製ホースが押出し機の押出しヘッドの後方で
集合するときに行われる。外管４の隣接する二つの円形
リング５の間の範囲、すなわち波の谷６の範囲におい
て、内管３と外管４は一体に連結されている。一方の管
部分１には差し込みスリーブ７が形成されている。この
スリーブ内で、製造の際に内管３と外管４を形成する熱
可塑性ホースが一緒になっている。
図から判るように、各円形リング５の横断面は外側がや
や縮小した台形となっている。この場合、この台形横断
面は外側が円筒状の外壁部分８によって画成され、側方
が二つの側壁部分9,10によって画成されている。この側
壁部分は、管部分1,2の中央長手軸線11に関して半径方
向外側へ互いに傾斜している。台形の底辺は各内管３に
よって形成されている。
外壁部分８はそれぞれ周方向に環状に延びる平らな隆起
部12を備えている。この隆起部は外壁部分８に成形され
ている。すなわち、隆起部は外壁部分８と側壁部分9,10
とほぼ同じ厚さａを有する。軸線11方向の隆起部12の長
さはｌである。軸線11方向の円形リング５の長さはＬで
ある。この寸法Ｌは円形リング５によるそれぞれの管部
分１または２のピッチＴ、すなわち波谷６の中心から波
谷６の中心までの距離よりも小さい。円形リング５が変
形していない場合の環状隆起部12の範囲の管部分の外径
はＤである。差し込みスリーブ７の内径はｄである。差
し込みスリーブ７はその開放した端の範囲に、円錐状に
拡がった挿入部分13を備えている。自由端14の範囲のこ
の挿入部分の内径ｄ′は隆起部12の外径Ｄよりも少しだ
け小さくなっている。それぞれの管部分1,2の外径Ｄを
基準とした環状隆起部12の半径方向長さｈについては次
式が成り立つ。
0.002D≦ｈ≦0.004D 円形リング５の軸方向長さＬを基準とした環状隆起部12
の軸方向の長さｌについては次式が成り立つ。
0.10L≦ｌ≦0.35D 外側の壁部分４の厚さａを基準とした環状隆起部12の軸
方向の長さｌについては次式が成り立つ。
3a≦ｌ≦5a 更に、差し込みスリーブ７の内径ｄを基準とした、円形
リング５が変形されていない状態での環状隆起部12の外
径Ｄについては次式が成り立つ。
（Ｄ−2h）＜ｄ この場合、ｈは外側の壁部分８から上の環状隆起部12の
半径方向の長さである。この場合、呼び径100の慣用の
管については次の数値が当てはまる。
Ｄ≒110mm ｄ≒110mm Ｔ≒12mm ｌ≒2.0mm ｈ≒0.3mm ａ≒0.5〜0.6mm Ｌ≒10mm 第１図から判るように、二つの隣接する円形リング５の
間には、シールリング16が装着されている。このシール
リング16は一方では波谷６に、他方では差し込みスリー
ブ７の内面15に密封接触している。これによって、付加
的なシール作用が公知のごとく達成可能である。
特に第２図の左側から判るように、円形リング５は差し
込みスリーブ７に挿入された管部分２の範囲において次
のように変形されている。すなわち、環状隆起部12を形
成する外壁部分８が半径方向内側へ曲がり、それによっ
て環状隆起部12が差し込みスリーブの内面15に対して弾
性的に押し付けられるように変形されている。これに対
して、第２図の右側には、変形していない状態の円形リ
ング５が示してある。
差し込みスリーブ７はその挿入部分13の範囲において、
リングの強度を高める外側ビード17を備えている。管の
材料としては、例えばPVC（ポリ塩化ビニル）が使用さ
れる。
【図面の簡単な説明】
第１図は２本の管のスリーブ継手の部分断面図、第２図
は第１図の拡大、破断および部分断面図である。 ４……外管、５……円形リング、７……差し込みスリー
ブ、８……外壁部分、9,10……側壁部分、12……環状隆
起部、Ｄ……波形管の外径、ｄ……差し込みスリーブの
内径、Ｔ……円形リングの間隔

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】プラスチック製波形管、特に二重壁管であ
    って、この管の外壁（４）が円形リング波形部を備え、
    管がその一端に、一体に成形されほぼ円筒状の内面を有
    する差し込みスリーブ（７）を備え、この差し込みスリ
    ーブの内径（ｄ）が波形管の外径（Ｄ）とほぼ同じであ
    り、管長手方向に間隔（Ｔ）をおいて設けられた、波形
    部を形成する円形リング（５）がそれぞれ、上辺が短い
    ほぼ台形状断面を有し、それゆえにほぼ円筒状の外壁部
    分（８）とこれに連続したやや傾斜した側壁部分（９、
    10）とを有することとなるプラスチック製波形管におい
    て、 円形リング（５）の外壁部分（８）の少なくとも一部
    が、それぞれの外壁部分（８）と共に半径方向内側へ弾
    性的に変形可能な環状の隆起部（12）を備え、この隆起
    部が変形していない状態でのその外径（Ｄ）が、差し込
    みスリーブ（７）の内径（ｄ）よりも少しだけ大きいこ
    とを特徴とする波形管。
  2. 【請求項２】円形リング（５）が変形していない状態で
    の、差し込みスリーブ（７）の内径（ｄ）を基準とした
    環状隆起部（12）の外径（Ｄ）について、 （Ｄ−2h）≦ｄ が成り立ち、その際ｈが環状隆起部（12）の半径方向長
    さであることを特徴とする、特許請求の範囲第１項記載
    の波形管。
  3. 【請求項３】環状隆起部（12）が外壁部分（８）とほぼ
    同じか、または少しだけ小さい厚さ（ａ）を有すること
    を特徴とする、特許請求の範囲第１項記載の波形管。
  4. 【請求項４】管の外径（Ｄ）を基準とした環状隆起部
    （12）の半径方向の長さ（ｈ）について、 0.002D≦ｈ≦0.004D が成り立つことを特徴とする、特許請求の範囲第１項記
    載の波形管。
  5. 【請求項５】円形リング（５）の軸方向の長さ（Ｌ）を
    基準とした環状隆起部（12）の軸方向長さ（ｌ）につい
    て、 0.10L≦ｌ≦0.35L が成り立つことを特徴とする、特許請求の範囲第１項記
    載の波形管。
  6. 【請求項６】外壁部分（８）の厚さ（ａ）を基準とした
    環状隆起部（12）の軸方向長さ（ｌ）について、 3a≦ｌ≦5a が成り立つことを特徴とする、特許請求の範囲第１項記
    載の波形管。
  7. 【請求項７】差し込みスリーブ（７）がその自由端（1
    4）の範囲に、円錐状に拡がった挿入部分（13）を備
    え、環状隆起部（12）の外径（Ｄ）が、挿入部分（13）
    の自由端（14）における差し込みスリーブ（７）の内径
    （ｄ′）よりも少しだけ小さいことを特徴とする、特許
    請求の範囲第１項記載の波形管。
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