JPH0734974A - 固体ロケットモータの推進薬グレイン - Google Patents
固体ロケットモータの推進薬グレインInfo
- Publication number
- JPH0734974A JPH0734974A JP18357093A JP18357093A JPH0734974A JP H0734974 A JPH0734974 A JP H0734974A JP 18357093 A JP18357093 A JP 18357093A JP 18357093 A JP18357093 A JP 18357093A JP H0734974 A JPH0734974 A JP H0734974A
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- Japan
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- propellant
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 円筒形状のままで、要求される燃焼圧力特性
が簡単に得られるようにする。 【構成】 推進薬グレイン１となる中実円筒状の固体推
進薬９の中心部に、不燃物でつくられた燃焼面積制御部
材１０を埋め込む。燃焼面３からａ方向への燃焼進行に
伴い、燃焼面積制御部材１０で与えられる燃焼面積変化
により符号Ｑで示す燃焼圧力特性を得る。
が簡単に得られるようにする。 【構成】 推進薬グレイン１となる中実円筒状の固体推
進薬９の中心部に、不燃物でつくられた燃焼面積制御部
材１０を埋め込む。燃焼面３からａ方向への燃焼進行に
伴い、燃焼面積制御部材１０で与えられる燃焼面積変化
により符号Ｑで示す燃焼圧力特性を得る。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、固体ロケットモータの
推進薬グレインの構造に関し、特に円筒形状をなす端面
燃焼型の推進薬グレインの燃焼面積を制御する構造に関
する。
推進薬グレインの構造に関し、特に円筒形状をなす端面
燃焼型の推進薬グレインの燃焼面積を制御する構造に関
する。
【０００２】
【従来の技術】円筒形状をなす端面燃焼型の推進薬グレ
インが装填された固体ロケットモータにおいては、例え
ば図２に示すような燃焼圧力（燃焼室内の圧力）の特性
が要求されることがある。図２の例は一般に漸減型と称
されるもので、燃焼初期から中期にかけては燃焼圧力を
漸減させる一方、燃焼中期から末期にかけてはその燃焼
圧力をほぼ一定の値に維持するタイプである（端面燃焼
型の推進薬グレインは、例えば特開昭５６−１２０３６
号公報に紹介されている）。
インが装填された固体ロケットモータにおいては、例え
ば図２に示すような燃焼圧力（燃焼室内の圧力）の特性
が要求されることがある。図２の例は一般に漸減型と称
されるもので、燃焼初期から中期にかけては燃焼圧力を
漸減させる一方、燃焼中期から末期にかけてはその燃焼
圧力をほぼ一定の値に維持するタイプである（端面燃焼
型の推進薬グレインは、例えば特開昭５６−１２０３６
号公報に紹介されている）。
【０００３】このような場合、例えば図３に示すよう
に、要求される燃焼圧力特性に合わせて固体推進薬２の
断面積を変化させるべく、その燃焼面３の燃焼進行方向
ａに沿って固体推進薬２の直径を漸減させて固体推進薬
２にテーパ面４を設けたり、あるいは、図４に示すよう
に、燃焼が開始される側の一方の端面（初期燃焼面）３
に放射状の溝５を形成して、初期燃焼面積を大きく確保
する等の方法がとられている。
に、要求される燃焼圧力特性に合わせて固体推進薬２の
断面積を変化させるべく、その燃焼面３の燃焼進行方向
ａに沿って固体推進薬２の直径を漸減させて固体推進薬
２にテーパ面４を設けたり、あるいは、図４に示すよう
に、燃焼が開始される側の一方の端面（初期燃焼面）３
に放射状の溝５を形成して、初期燃焼面積を大きく確保
する等の方法がとられている。
【０００４】なお、図３および図４のいずれの場合に
も、推進薬グレイン１の円筒外周面６（テーパ面４を含
む）および他方の端面７はモータケースあるいはレスト
リクタ等の燃焼抑制部８と接していることから、上記の
燃焼面３のみから燃焼が進行する。
も、推進薬グレイン１の円筒外周面６（テーパ面４を含
む）および他方の端面７はモータケースあるいはレスト
リクタ等の燃焼抑制部８と接していることから、上記の
燃焼面３のみから燃焼が進行する。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、先に述
べた図３の構造では、固体推進薬２の外形状が単純な円
筒形でなく、部分的に直径が変化するテーパ面４をもつ
ことから、推進薬グレイン１の製造性および機体への搭
載性が悪く、実用化の上で問題を残している。
べた図３の構造では、固体推進薬２の外形状が単純な円
筒形でなく、部分的に直径が変化するテーパ面４をもつ
ことから、推進薬グレイン１の製造性および機体への搭
載性が悪く、実用化の上で問題を残している。
【０００６】また、図４の構造の場合には、形状的には
円筒形状を維持することができるものの、初期燃焼圧力
の立ち上がり時に一気に圧力がかかるため、溝５の底部
に応力集中による割れが発生する可能性がある。その
上、上記の溝５の形状よりして燃焼面積の計算が複雑に
なり、要求燃焼圧力特性を満たすための形状設計が非常
に難しくなる。
円筒形状を維持することができるものの、初期燃焼圧力
の立ち上がり時に一気に圧力がかかるため、溝５の底部
に応力集中による割れが発生する可能性がある。その
上、上記の溝５の形状よりして燃焼面積の計算が複雑に
なり、要求燃焼圧力特性を満たすための形状設計が非常
に難しくなる。
【０００７】本発明は以上のような課題に着目してなさ
れたもので、その目的とするところは、円筒形の外形状
を保ちながらも要求燃焼圧力特性を無理なく達成できる
ようにした構造を提供することにある。
れたもので、その目的とするところは、円筒形の外形状
を保ちながらも要求燃焼圧力特性を無理なく達成できる
ようにした構造を提供することにある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明は円筒形状の固体
推進薬の一方の端面を燃焼面とした端面燃焼型の推進薬
グレインの構造において、前記固体推進薬の内部に不燃
物でつくられた燃焼面積制御部材を設けたことを特徴と
している。
推進薬の一方の端面を燃焼面とした端面燃焼型の推進薬
グレインの構造において、前記固体推進薬の内部に不燃
物でつくられた燃焼面積制御部材を設けたことを特徴と
している。
【０００９】上記の燃焼面積制御部材の材質としては、
耐熱フィラー入りゴム、ＣＦＲＰ等の耐熱性複合材料、
グラファイト等のセラミックをあげることができる。
耐熱フィラー入りゴム、ＣＦＲＰ等の耐熱性複合材料、
グラファイト等のセラミックをあげることができる。
【００１０】
【作用】この構造によると、固体推進薬に埋設される燃
焼面積制御部材によってその固体推進薬の燃焼面積が決
定されることから、燃焼面積制御部材の形状を変えるこ
とできわめて容易に、しかも種々の要求燃焼圧力特性を
得ることができるようになる。
焼面積制御部材によってその固体推進薬の燃焼面積が決
定されることから、燃焼面積制御部材の形状を変えるこ
とできわめて容易に、しかも種々の要求燃焼圧力特性を
得ることができるようになる。
【００１１】
【実施例】図１の（Ａ），（Ｂ）は本発明の一実施例を
示す図で、中実円筒形状の固体推進薬９は、その円筒外
周面６と一方の端面７が直填方式あるいはブロックボン
ディング方式によりモータケースあるいはレストリクタ
等の燃焼抑制部８と接着されて燃焼抑制処理が施されて
いて、他方の端面が燃焼面３として残されている。これ
により、一方の端面３を燃焼面として燃焼が進行する端
面燃焼型の推進薬グレイン１が形成されている。
示す図で、中実円筒形状の固体推進薬９は、その円筒外
周面６と一方の端面７が直填方式あるいはブロックボン
ディング方式によりモータケースあるいはレストリクタ
等の燃焼抑制部８と接着されて燃焼抑制処理が施されて
いて、他方の端面が燃焼面３として残されている。これ
により、一方の端面３を燃焼面として燃焼が進行する端
面燃焼型の推進薬グレイン１が形成されている。
【００１２】前記固体推進薬９の中心部には、耐熱フィ
ラー入りのゴム、ＣＦＲＰ等の耐熱性複合材料、グラフ
ァイト等のセラミックに代表されるような不燃物でつく
られた略弾頭形状の燃焼面積制御部材１０が埋設されて
おり、これによって固体推進薬９の断面積にその中心軸
線方向での変化をもたせてある。そして、上記の断面積
の変化は燃焼面３での燃焼面積の変化にほかならないか
ら、それによって所定の燃焼圧力特性が得られるように
なっている。
ラー入りのゴム、ＣＦＲＰ等の耐熱性複合材料、グラフ
ァイト等のセラミックに代表されるような不燃物でつく
られた略弾頭形状の燃焼面積制御部材１０が埋設されて
おり、これによって固体推進薬９の断面積にその中心軸
線方向での変化をもたせてある。そして、上記の断面積
の変化は燃焼面３での燃焼面積の変化にほかならないか
ら、それによって所定の燃焼圧力特性が得られるように
なっている。
【００１３】図１の（Ａ），（Ｂ）の形状の場合には、
燃焼面３での燃焼が矢印ａ方向に進行することから、同
図（Ｃ）に符号Ｑで示すように上記燃焼面積制御部材１
０の断面形状に応じた燃焼圧力特性が得られる。すなわ
ち、図１の（Ｃ）の燃焼圧力特性Ｑは、燃焼初期から中
期にかけて燃焼圧力が漸減し、その燃焼中期から末期に
かけて再び燃焼圧力がわずかに上昇するタイプのものと
なる。
燃焼面３での燃焼が矢印ａ方向に進行することから、同
図（Ｃ）に符号Ｑで示すように上記燃焼面積制御部材１
０の断面形状に応じた燃焼圧力特性が得られる。すなわ
ち、図１の（Ｃ）の燃焼圧力特性Ｑは、燃焼初期から中
期にかけて燃焼圧力が漸減し、その燃焼中期から末期に
かけて再び燃焼圧力がわずかに上昇するタイプのものと
なる。
【００１４】したがって、前記燃焼面積制御部材１０の
形状を変えることによって、きわめて容易に、しかも様
々な要求燃焼圧力特性を得ることができるようになる。
形状を変えることによって、きわめて容易に、しかも様
々な要求燃焼圧力特性を得ることができるようになる。
【００１５】ここで、前記燃焼面積制御部材１０は必ず
しも固体推進薬９自体と同一軸線上に位置している必要
はなく、また燃焼面積制御部材１０自体が軸対称形状で
ある必要もない。さらに、要求燃焼圧力特性に応じて前
記燃焼面積制御部材１０が固体推進薬９内に複数個設け
られることもあれば、その燃焼面積制御部材１０の一部
が着火時から燃焼面３に露出していることもある。
しも固体推進薬９自体と同一軸線上に位置している必要
はなく、また燃焼面積制御部材１０自体が軸対称形状で
ある必要もない。さらに、要求燃焼圧力特性に応じて前
記燃焼面積制御部材１０が固体推進薬９内に複数個設け
られることもあれば、その燃焼面積制御部材１０の一部
が着火時から燃焼面３に露出していることもある。
【００１６】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、固体推進
薬の内部に不燃物でつくられた燃焼面積制御部材を設け
たことにより、外形状としては単純な円筒形状を保った
ままで、燃焼面積制御部材の形状を変えるだけできわめ
て容易に、しかも様々な要求特性に応じた安定した燃焼
圧力特性が得られる。その結果、推進薬グレインの製造
性および機体への搭載性が良く、またモータケースやグ
レインの外形状を全く変更することなしに、燃焼面積制
御部材の形状変更のみで、どのような要求燃焼圧力特性
にも容易に対応できる効果がある。
薬の内部に不燃物でつくられた燃焼面積制御部材を設け
たことにより、外形状としては単純な円筒形状を保った
ままで、燃焼面積制御部材の形状を変えるだけできわめ
て容易に、しかも様々な要求特性に応じた安定した燃焼
圧力特性が得られる。その結果、推進薬グレインの製造
性および機体への搭載性が良く、またモータケースやグ
レインの外形状を全く変更することなしに、燃焼面積制
御部材の形状変更のみで、どのような要求燃焼圧力特性
にも容易に対応できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施例を示す図で、（Ａ）は推進薬
グレインの断面図、（Ｂ）は同図（Ａ）の左側面図、
（Ｃ）は同図（Ａ）の形状によって得られる燃焼圧力特
性の説明図。
グレインの断面図、（Ｂ）は同図（Ａ）の左側面図、
（Ｃ）は同図（Ａ）の形状によって得られる燃焼圧力特
性の説明図。
【図２】推進薬グレインに要求される燃焼圧力特性の一
例を示す説明図。
例を示す説明図。
【図３】従来の推進薬グレインの形状を示す図で、
（Ａ）はその断面図、（Ｂ）は同図（Ａ）の左側面図。
（Ａ）はその断面図、（Ｂ）は同図（Ａ）の左側面図。
【図４】従来の他の推進薬グレインの形状を示す図で、
（Ａ）はその断面図、（Ｂ）は同図（Ａ）の左側面図。
（Ａ）はその断面図、（Ｂ）は同図（Ａ）の左側面図。
１…推進薬グレイン ３…燃焼面 ９…固体推進薬 １０…燃焼面積制御部材
Claims (1)
- 【請求項１】 円筒形状の固体推進薬の一方の端面を燃
焼面とした端面燃焼型の推進薬グレインの構造におい
て、前記固体推進薬の内部に不燃物でつくられた燃焼面
積制御部材を設けたことを特徴とする固体ロケットモー
タの推進薬グレイン。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18357093A JP3182026B2 (ja) | 1993-07-26 | 1993-07-26 | 固体ロケットモータの推進薬グレイン |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18357093A JP3182026B2 (ja) | 1993-07-26 | 1993-07-26 | 固体ロケットモータの推進薬グレイン |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0734974A true JPH0734974A (ja) | 1995-02-03 |
| JP3182026B2 JP3182026B2 (ja) | 2001-07-03 |
Family
ID=16138126
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP18357093A Expired - Fee Related JP3182026B2 (ja) | 1993-07-26 | 1993-07-26 | 固体ロケットモータの推進薬グレイン |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3182026B2 (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006160199A (ja) * | 2004-12-10 | 2006-06-22 | Daicel Chem Ind Ltd | ガス発生器 |
| CN114477095A (zh) * | 2022-01-24 | 2022-05-13 | 湖北航天化学技术研究所 | 产气药柱、固体氧气发生器和产气药柱制备方法 |
| CN114953519A (zh) * | 2022-03-27 | 2022-08-30 | 西安航天动力技术研究所 | 固体火箭发动机人工脱粘结构单侧裂纹增强模拟件及成型方法 |
-
1993
- 1993-07-26 JP JP18357093A patent/JP3182026B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006160199A (ja) * | 2004-12-10 | 2006-06-22 | Daicel Chem Ind Ltd | ガス発生器 |
| JP4621016B2 (ja) * | 2004-12-10 | 2011-01-26 | ダイセル化学工業株式会社 | ガス発生器 |
| CN114477095A (zh) * | 2022-01-24 | 2022-05-13 | 湖北航天化学技术研究所 | 产气药柱、固体氧气发生器和产气药柱制备方法 |
| CN114953519A (zh) * | 2022-03-27 | 2022-08-30 | 西安航天动力技术研究所 | 固体火箭发动机人工脱粘结构单侧裂纹增强模拟件及成型方法 |
| CN114953519B (zh) * | 2022-03-27 | 2023-09-15 | 西安航天动力技术研究所 | 固体火箭发动机人工脱粘结构单侧裂纹增强模拟件及成型方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3182026B2 (ja) | 2001-07-03 |
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