JPH07332609A - ガスタービン燃焼器の燃空比制御方式 - Google Patents

ガスタービン燃焼器の燃空比制御方式

Info

Publication number
JPH07332609A
JPH07332609A JP12348594A JP12348594A JPH07332609A JP H07332609 A JPH07332609 A JP H07332609A JP 12348594 A JP12348594 A JP 12348594A JP 12348594 A JP12348594 A JP 12348594A JP H07332609 A JPH07332609 A JP H07332609A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel
flame
combustor
air
combustion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP12348594A
Other languages
English (en)
Inventor
Fumio Kato
文雄 加藤
Osamu Yokota
修 横田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP12348594A priority Critical patent/JPH07332609A/ja
Publication of JPH07332609A publication Critical patent/JPH07332609A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、複数個の予混合器室を設けたガスタ
ービン低NOx燃焼器に関し、その目的は、各予混合器
室の予混合気濃度(燃空比)の偏差を、火炎のラジカル
発光成分像を観測し、その平均輝度から求められるよう
にし、且つ、その燃空比の偏差を極小にするように燃料
流量を制御することにある。 【構成】図1に本発明の基本構成を示す、燃焼装置1の
上流部に複数個の予混合器6が設けられ、ここで生成さ
れた予混合気が後流側で燃焼する。この複数個の分散火
炎からOHラジカル等の発光成分像を火炎観測プローブ
19及びCCDカメラ43で観測する。該火炎観測プロ
ーブ19は、観測時のみ燃焼器中心軸線上まで挿入し、
不使用時は火炎のない所で待機できる。画像処理機44
により、ラジカル像の輝度から燃空比が算定される。燃
空比の偏量を極小にするように燃料の制御が行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガスタービン燃焼器の
火炎分光計測に基づいて火炎の燃空比を推定し、低NO
x化のための燃焼制御をする方式に関する。
【0002】
【従来の技術】ガスタービンの利用は近年、発電プラン
トとして、蒸気タービンとの併用システム(コンバイン
ドサイクル)など大形化してきている。この中で最大の
課題は燃焼ガス中に排出される窒素酸化物(NOx)の
低減化である。このNOx低減化のための大きな流れと
して、(1)拡散燃焼から予混合燃焼への変更。(2)
燃料を分散させた多分散希薄燃焼。などの対応が採られ
てきている。
【0003】予混合燃焼は、予め燃料(ガス燃料)と空
気を混合させて、均一濃度に近い混合気の燃焼を行う方
式である。燃料の分散方法としては燃焼器(一般には円
筒形)の周方向や、軸方向に燃料ノズルを配置して、分
散燃焼を行わせて、ノズル1本当りの燃焼負荷量の軽減
を図り、低温燃焼と燃焼ガス温度の均一化を狙ってい
る。
【0004】ところで、均一な燃焼を実現するための前
提となるものが、各々の燃料ノズルが受け持つ燃焼部分
の混合気の濃度、すなわち燃空比或いは当量比が一致す
ることが必要となる。しかし、燃料は個別計量ができ流
量が把握できるが、空気量については、現実的に流量把
握ができないのが実体である。燃焼器の配置方式,形状
によって宿命的な問題として、各燃焼器間で総空気量に
偏差があり、さらに燃焼器内においても、燃焼器が軸対
称に構成されていても、空気量に偏差があることが知ら
れている。燃焼器は、ガスタービンの圧縮機からの空気
を受けて運転される関係上、圧縮機の外側周方向に等間
隔に、8〜14缶配置され、燃焼器の形態からマルチキ
ャン型,マルチアニュラー型などに分類される。空気は
圧縮機を出た後、燃焼器の下流側から上流側に流れる逆
流型の採用が主流である。複数本の燃焼器に流入する空
気量に偏差が生ずる理由としては、圧縮機吐出部での流
出流量の不均一に加え、最初に空気が流入する部屋は周
方向にみると場所によって補強スティーや支持部材等が
あって、正確に同一断面形状になっていないことがあ
る。一方、個々の燃焼器の各予混合室に流入する空気量
についても違いが生ずる。これは圧縮機出口部の空気流
れ方向がほぼ180゜転向することによって生ずる燃焼
器背側部と腹側部の空気流速の違いが原因となってい
る。
【0005】従来、ガスタービン燃焼器の燃空比につい
ては、これを予測する手段をもつものはこれまでにな
く、全くブラックボックスであった。
【0006】ところでガスタービン燃焼器の低NOx化
は近い将来10ppm 以下の達成が求められる状況にあ
る。この極限の低NOx燃焼においては、いかに設計通
り燃空比で均一燃焼させるかということが大きなウェイ
トを占めることになる。
【0007】本発明に最も近い公知例として特願昭61−
296738号公報がある。これはやはりガスタービン燃焼器
の火炎観測装置の構造に関したものであったが、燃焼器
の中心軸が水平に配置される従来型の燃焼器に対しては
有効であったが、最近の燃焼器のように水平に対してあ
る傾きをもって配置されるものに対しては使用は難し
い。また、火炎の分光学的処理やそれに基づき燃焼を制
御するという機能はなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】複数個の予混合器を有
する低NOx燃焼器において、排出NOxを最適に制御
するためには、各予混合器で生成される混合気の濃度
(空燃比)を設計値に近い、一定値に抑えることが必要
である。しかし実際の燃焼器の運転時は、各予混合器に
流入する空気量がまちまちなため、理想的な混合状態に
はなっていない。そこで、本発明においては、この燃空
比のアンバランスさを火炎の分光画像解析から定量的に
推定して、燃空比が全燃焼室で一定になるように制御す
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】個々の予混合器内の燃空
比を推定する手段として、本発明では特定火炎発光成分
の輝度が空燃比によって変化するという公知技術を利用
する。予混合器は燃焼器の軸中心に対して同一半径上、
軸対称の関係に配置されることが多い。従って、これら
複数予混合器出口の燃焼室に形成される火炎状況を観測
する最適位置は、燃焼器の中心軸上にある。
【0010】本発明では、火炎観測用の光学プローブを
燃焼器とタービン間の尾筒部に設け、プローブ軸と燃焼
器中心軸とが直交する関係となるように取り付けられて
いる。プローブは火炎を観測するときのみ、火炎の存在
する燃焼器の中心軸まで挿入できるようにし、不使用時
は火炎の存在しないところまで引き上げられ、待機でき
るようにしてある。
【0011】火炎の撮影時間は1〜2秒で終了できるの
で、火炎中にプローブがある時間も15秒程度と短時間
に抑えて、プローブに対するダメージを極力回避するよ
うにしている。
【0012】火炎像は、各予混合器の出口面積を解析領
域に選び特定発光成分の平均輝度が求められる。さらに
予め、それら発光成分と燃空比との間で求められている
輝度−燃空比との間の関係(検量線)と参照することに
よって燃空比の算定が行われる。次いで、各燃焼器の燃
空比が一定となるように、各燃焼器に供給される燃料流
量が制御される。この画像計測,解析,燃料制御を数回
行うことにより各燃焼室の燃空比の偏差量をある値以下
に制御し、最適低NOx燃焼が実現する。
【0013】
【作用】各燃焼器の燃焼状況を火炎分光的手法を用いて
精度よく推定するためには観測する位置が重要で、火炎
の重なりがなく観測できる最適な位置は、燃焼器の中心
軸上にある。本発明では観測プローブを燃焼器とタービ
ン部をつなぐ尾筒部に設けているが、プローブの挿入が
可能であれば燃焼器の後部などでもよい。本法では、高
温燃焼ガス中にプローブ先端を挿入するが、1火炎像撮
影のために火炎中にある時間を10〜15秒程度にし、
不使用時は火炎中から退避して格納できる機能を有す
る。これにより、観測プローブの過酷な条件下での耐久
性の確保を図っている。
【0014】観測する火炎発光の特定成分としては、炭
化水素系ガス燃料の燃焼で強い発光成分をもつ、波長3
06〜320nm付近に発光するOHラジカル、43
1.5nm付近のCHラジカル,516.5nm付近のC
2ラジカル等が使用できる。特にOHラジカルの場合、
発熱量との相関が強いので燃焼状態を推定するうえで、
最も利用し易い。また紫外光域では火炎中のススなどに
よる連続スペクトルの影響がほとんどなく、測定精度が
高くとれるのも有利である。
【0015】各燃焼室の燃空比算出は、測定した火炎像
から、まず各燃焼室の配置位置と燃焼室の出口部の面積
に相当する部分を解析対象に取り、その領域の平均輝度
を算出し、予め燃焼条件(空気量,燃料流量圧力,温
度)の既知な状態で測定されたOHの輝度−燃空比特性
線図(検量線図)と比較して、燃空比が推定される。設
定燃空比に対する偏差量が算定された後、各燃焼室の燃
空比がある偏差内に入るように各燃焼室に供給している
燃料流量を制御する。
【0016】これらのプローブ挿入,火炎像観測,燃空
比算出,燃料制御による空燃比補正は、シーケンシャル
に実施される。この一連の操作は燃空比の偏差量が設定
値内に入るまで周期的に実施される。定められた回数内
で収束しない場合は、オペレータに偏差量の変更の判断
を求めることもできる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1〜図5により
説明する。
【0018】図1にガスタービン燃焼器の構成と燃焼火
炎の観測方法並びに燃空比制御ブロック線図を示す。図
2は、ガスタービンの全燃焼器の配置状況と本火炎観測
プローブの取付関係を示した図である。
【0019】図2に示すようにある種の産業用ガスター
ビンの燃焼装置1は燃焼用空気の供給を行う圧縮機2の
ケーシングの外側周方向に等間隔に8〜14缶配置され
ている。そのうちの1缶の燃焼装置1の断面形状を示し
たのが図1である。
【0020】圧縮機2で加圧された圧縮空気は環状のデ
ィフューザ部を通って、やはり環状の燃焼空気室4に入
る。燃焼装置1は燃料ノズル5,空気と燃料の混合気を
作る予混合器6,予混合器の出口部には保炎器8が付い
ていて保炎器後方の円筒燃焼器ライナ10により形成さ
れた燃焼室9で燃焼が行われる。生成した燃焼ガスは尾
筒11を通ってタービン翼15に送られ、これを回転し
て仕事をする。燃焼装置1の前部は外筒カバー12と円
筒状の外筒13より形成される圧力室内にあり、その後
部は燃焼空気室4の中に配置されている。このような燃
焼装置の配置形態を逆流キャン型と一般に呼ばれる。
【0021】ガスタービン燃焼器の低NOx化は近い将
来10ppm を切るレベルまでくることが予想されてい
る。このためには完全予混合に近い希薄燃焼技術が不可
欠である。その場合、一番困難な問題は各予混合器6で
生成される予混合気の濃度(燃空比)にアンバランスが
発生することである。NOx値の目標値が高いときは、
相対的にこのアンバランスの影響は軽減されているが、
10ppm クラスになるとこの影響は大きなウェイトを占
めてくる。この予混合気濃度のアンバランスを生じしめ
る最大の要因は、各予混合器に流入する空気量にアンバ
ランスが生ずるためである。この空気量のアンバランス
は主に2つの要因で発生する。1つは、燃焼空気室4
は、厳密な意味でタービン中心軸に対して対称構造では
なく、空気室の補強ストラット16,タービン冷却用空
気の抽気管など流れを阻害するものがある。これによっ
て複数個の燃焼装置1に流入する流量に不均一さが生ず
る。2点目は、個々の燃焼装置1に流入する空気量も場
所によって異なる。これは燃焼装置の配置と関係する。
逆流キャン型燃焼器では、ディフューザ3を出た流れ
は、ディフューザ3の取付方向に慣性力をもって流れ
る。これによって、一般にライナ背側流速17がライナ
腹側流速18よりも速い分布が生じる。このことは燃焼
装置1の上流側の予混合器入口付近でも流速のアンバラ
ンスを発生させ、流入空気量に差を生じさせる原因とな
る。
【0022】各予混合室に供給される燃料は計量できる
ので、供給量のアンバランスは極めて低位に制御でき
る。以上述べたように燃焼器配置,流路形状等から発生
する空気流入量のアンバランスについては現状ではこれ
を修正する方法は見当たらない。
【0023】この空気量のアンバランスによって発生す
る燃空比の違いは、燃焼発熱量,燃焼速度,燃焼温度な
どの違い、さらにはNOx発生量の違いを生じさせ、設
計通りの低NOx化の達成を困難なものにする。
【0024】本発明では、この燃空比のアンバランスを
解析する手段として火炎発光の分光画像計測法を用い
る。本発明の特徴の一つは、火炎観測用プローブの配置
位置とその構造にある。予混合器6の出口部に配置され
た保炎器8周りに形成される火炎を燃焼器の後方より観
測する場合、火炎を重なりがなく観測するのに最適な位
置は燃焼器中心軸20である。本発明ではこの中心軸2
0まで観測プローブを挿入して火炎を観測する。実施例
ではタービンのラッパーケーシング14上に設けられた
プローブ挿入孔21、及び尾筒11の背側に設けられた
尾筒挿入孔を通して火炎観測プローブ19が設置されて
いる。
【0025】図3をもって該火炎観測プローブの構造を
説明する。
【0026】火炎観測プローブ19は熱保護シールド管
24と観測筒30からなる。
【0027】熱保護シールド管24はその内部に配置さ
れて上下に摺動する観測筒30のガイド管の役目と、熱
によるダメージから観測筒30を保護する目的のため用
いられる。該24は、円筒形をしたパイプ状のものでそ
の火炎側に面したシールド管先端25は尾筒11の尾筒
挿入孔22に挿入され尾筒11の火炎側内壁面より火炎
側に出ない程度に配置される。一方、ラッパーケーシン
グ14側の固定方法は、ラッパーケーシング14に取り
付けられたラッパー取付フランジ23に、シールド管フ
ランジ26をボルトで締結して固定される。該熱保護シ
ールド管24は、水冷構造としてあり、該24内部には
冷却水の通路が設けてあって冷却水供給口27から供給
された水冷水はその通路を循環して冷却水排水口28よ
り排出される。該24のラッパーケーシング14側の出
口側付近には、圧力シール装置29があり、燃焼器内圧
力に対して十分なシール性能を有し、かつ観測筒の上下
摺動ができる機能を有している。
【0028】次に観測筒30の構造を説明する。観測筒
30は火炎観測のときのみ、燃焼器中心軸20まで挿入
され、不使用時は、観測筒火炎側端部39は、シールド
管先端25よりも内側に引き込まれて格納してあり、火
炎によるダメージをなくし耐久性を確保している。観測
筒30が火炎中にある時間は長くても15秒程度で火炎
像を観測できるように制御される。該30も、冷却水に
よる冷却が実施され、冷却水循環用の通路が内部に形成
されている。冷却水は、冷却水供給口36より供給し、
内部の通路を循環した後、冷却水排水口37から排出す
る。
【0029】火炎像は次の光学部材を経て外部に取り出
される。該観測筒30の火炎側端部39には観測窓31
があり、この窓を通して入光した火炎像は、映像変角ミ
ラー32でほぼ90度変向された後、光イメージファイ
バー受光部32に結像された後、光ファイバーケーブル
34を介して、ファイバー取出し口35を経て外部の映
像機に伝送される。なお、本実施例においては映像伝送
方法としてイメージファイバーの利用を示したが、他に
光学レンズを多数組み合わせたボアスコープなどの利用
も可能である。
【0030】該観測筒の上下方向の移動は、ケーシング
側端部38に接続された油圧又は空気圧を利用したジャ
ッキ装置40で行われる。その位置決めや挿入スピード
等はコンピュータ45からの制御で行われる。
【0031】次に得られた火炎像をどのように処理して
燃空比制御を行うかについて説明する。
【0032】燃焼器の燃料としては、低NOx化にとっ
て有利なガス燃料がほとんどで、特に大型の発電プラン
ト用としてはLNG(液化天然ガス)が主流となってい
る。このLNGの主成分はメタンが約90%以上を占め
る。ところで、このガス燃料が燃焼すると、燃焼過程で
各種ラジカル(不安定化学種)が発生する。それらラジ
カルは主に燃焼反応熱によって励起されて、基底エネル
ギーに遷移する過程で自発光を生ずる。これが火炎色と
して認識されているものである。
【0033】これら自発光の中に、特に顕著な強度をも
つものとして、波長が3064Å〜3200Åに存在す
るOHラジカル発光,4165Å付近にピークをもつC
Hラジカル発光,5165Å付近にピークをもつC2
ジカル発光がある。これら3ラジカル発光は、一例とし
て図4に示すように、当量比(又は燃空比)と発光輝度
との間に特徴ある特性があることが知られている。O
H,CH,C2 はそれぞれ輝度のピークは当量比が1.
0,1.1,1.2〜1.3付近に存在しその両側で減少
する分布となる。
【0034】ガスタービン低NOx形燃焼器の場合の平
均的な当量比は0.5〜0.6程度にあるから、実質的に
はピークよりも左側にある当量比の範囲を利用すること
になる。
【0035】ガスタービン燃焼器にこの方法を適用する
ためには、燃焼器の実使用条件に合わせて、図4に示し
たような検量線を前もって取得しておく必要がある。燃
空比の推定には、これら3ラジカルのそれぞれが使用で
きるが、中でも、OHの利用が計測精度の点では有利で
ある。
【0036】その理由は、OHの輝度強度が他の2つに
比べて高いこと、またススなどの固体粒子からの連続ス
ペクトルの光の影響の少ない波長域にあるためS/N比
の高い像観測ができる。
【0037】OH発光像は、次のようにして観測され
る。光ファイバーケーブル34で外部に取り出された火
炎発光像は、観測しようとするラジカル発光のみを通す
光学フィルター41により分光する。この分光像は映像
増強器42によって増強し、CCDカメラ43等により
映像化された後、画像処理機44により各種画像処理が
実行される。
【0038】図5は、画像処理機44で映像化された火
炎輝度の平均をイメージ的に示した図である。本例では
中心部にあるパイロットバーナ7による火炎その周辺に
ある4個の予混合器6の後流に形成される火炎につい
て、それら燃焼部の出口領域(本例では円形)を解析領
域に選び画像解析を行う。輝度平均の算出方法は、解析
領域の全輝度の総和
【0039】
【外1】
【0040】を観測点数nで徐したアンサンブル平均値
【0041】
【外2】
【0042】である。
【0043】各燃焼室ごとに平均輝度が求まると、その
情報はコンピュータ45に送られ、図4に示した当量比
と相対輝度の検量線を用いて、各予混合器内の当量比
(燃空比)が求まる。個々の燃焼装置1に供給される燃
料流量は許量された後、全缶燃料配分器46によって最
適量が分配される。さらに各燃焼装置1の各予混合器に
供給される燃料も、燃料デバイダー47を通して最適量
が分配される。
【0044】本システムに於いては各予混合器に供給さ
れる燃料流量,燃焼装置1に供給される総燃料流量がわ
かっているので、逆に検料線から求められた燃空比の値
からその予混合器に流入した空気量も推定することが可
能となる。
【0045】以上のように各予混合器の燃空比が分かれ
ば、火炎の安定性も考慮に入れたうえで、全予混合器の
燃空比が極小低NOx化のための目標燃空比になるよう
に各予混合器に供給される燃料流量を変えている制御が
実施される。
【0046】
【発明の効果】以上述べたように本発明では、NOx低
減にとって障害となってきた各予混合器や他の燃焼バー
ナ部に流入する空気の不均一さの程度を定量的に推定が
でき、それに基づき各燃焼部に供給される燃料流量の制
御が個別にできることから、全予混合器内の予混合気の
濃度、すなわち燃空比を最適値に近づけた制御ができN
Oxの低減が可能となる。又、本発明では、基本的に燃
焼中の火炎状況が観測できるので、火炎性状,安定性、
などの評価もでき、燃焼器の運転上の信頼性が向上す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】ガスタービン燃焼器の燃空比制御方式を示した
図である。
【図2】本発明をガスタービン燃焼器の全缶に適用した
状況を示した図である。
【図3】火炎観測用プローブの詳細構造を示した図であ
る。
【図4】当量比(燃空比)と発光輝度との関係を示した
図である。
【図5】火炎輝度(平均輝度)が燃焼室如に異なる状況
をイメージ的に示した図である。
【符号の説明】
1…燃焼装置、2…圧縮機、3…ディフューザ、4…燃
焼空気室、5…燃料ノズル、6…予混合器、7…パイロ
ットバーナ、8…保炎器、9…燃焼室、10…燃焼器ラ
イナ、11…尾筒、12…外筒カバー、13…外筒、1
4…ラッパーケーシング、15…タービン翼、16…ス
トラット、17…ライナ背側流速、18…ライナ腹側流
速、19…火炎観測プローブ、20…中心軸、21…プ
ローブ挿入孔、22…尾筒挿入孔、23…ラッパー取付
フランジ、24…熱保護シールド管、25…シールド管
先端、26…シールド管フランジ、27,36…冷却水
供給口、28,37…冷却水排水口、29…圧力シール
装置、30…観測筒、31…観測窓、32…映像変角ミ
ラー、33…光イメージファイバー受光部、34…光フ
ァイバーケーブル、35…ファイバー取出し口、38…
ケーシング側端部、39…火炎側端部、40…ジャッキ
装置、41…光学フィルター、42…映像増強器、43
…CCDカメラ、44…画像処理機、45…コンピュー
タ、46…全缶燃料配分器、47…燃料デバイダー。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】単缶もしくは複数缶の燃焼器から構成され
    るガスタービンの燃焼装置において、該燃焼器が複数個
    の予混合器を備えた低NOx形燃焼器に関して、該予混
    合器出口付近の火炎のラジカル発光成分(OH,CH,
    2 )の一つを選択して、燃焼器後方に配置した火炎観
    測手段により、これを画像計測し、得られた発光像から
    空気と燃料の混合率(燃空比)を各予混合器毎に算出
    し、該燃空比の偏差量を個々の燃焼器内及び、全燃焼装
    置間で極小にするように各予混合器に供給する燃料流量
    を制御して最適な低NOx燃焼を図ることを特徴とした
    ガスタービン燃焼器の燃空比制御方式。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記火炎観測手段は、
    光イメージファイバー、又は光学レンズの組み合わせに
    よって形成された火炎観測用プローブを、燃焼器後方の
    尾筒背面側に備え、火炎像を観測するときのみ、短時間
    火炎中に挿入し、不使用時は、火炎の存在しない位置で
    待機できるようにした可動機構を有することを特徴とす
    るガスタービン燃焼器の燃空比制御方式。
  3. 【請求項3】請求項2において、前記プローブの火炎中
    挿入の位置は、火炎像が重なりがなく観測できる最適位
    置である燃焼器中心軸線上にあり、また、該中心軸線と
    該プローブ軸線はほぼ直交するように配置したことを特
    徴としたガスタービン燃焼器の燃空比制御方式。
JP12348594A 1994-06-06 1994-06-06 ガスタービン燃焼器の燃空比制御方式 Pending JPH07332609A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12348594A JPH07332609A (ja) 1994-06-06 1994-06-06 ガスタービン燃焼器の燃空比制御方式

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12348594A JPH07332609A (ja) 1994-06-06 1994-06-06 ガスタービン燃焼器の燃空比制御方式

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07332609A true JPH07332609A (ja) 1995-12-22

Family

ID=14861802

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12348594A Pending JPH07332609A (ja) 1994-06-06 1994-06-06 ガスタービン燃焼器の燃空比制御方式

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07332609A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2928697A1 (fr) * 2008-03-12 2009-09-18 Delavan Inc Regulation active du coefficient d'ecart thermique pour moteur a turbine a gaz
KR100973895B1 (ko) * 2003-06-09 2010-08-03 주식회사 포스코 냉각 및 이물질 유입방지 기능을 갖춘 화염 검출장치
JP2010203434A (ja) * 2009-02-27 2010-09-16 General Electric Co <Ge> 炎の可視化画像に基づいてエンジンパラメータを調整するシステム及び方法
CN102997277A (zh) * 2011-09-12 2013-03-27 通用电气公司 用于控制燃烧器组件的系统及方法
FR3084461A1 (fr) * 2018-07-25 2020-01-31 Safran Aircraft Engines Ensemble d'essai

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100973895B1 (ko) * 2003-06-09 2010-08-03 주식회사 포스코 냉각 및 이물질 유입방지 기능을 갖춘 화염 검출장치
FR2928697A1 (fr) * 2008-03-12 2009-09-18 Delavan Inc Regulation active du coefficient d'ecart thermique pour moteur a turbine a gaz
JP2009216098A (ja) * 2008-03-12 2009-09-24 Delavan Inc ガスタービン・エンジンの燃焼パターン因子を積極的に制御する方法
US8417434B2 (en) 2008-03-12 2013-04-09 Delavan Inc Active pattern factor control for gas turbine engines
US8483931B2 (en) 2008-03-12 2013-07-09 Delavan Inc. Active pattern factor control for gas turbine engines
JP2010203434A (ja) * 2009-02-27 2010-09-16 General Electric Co <Ge> 炎の可視化画像に基づいてエンジンパラメータを調整するシステム及び方法
EP2224173A3 (en) * 2009-02-27 2017-11-08 General Electric Company System and method for adjusting engine parameters based on flame visualization
CN102997277A (zh) * 2011-09-12 2013-03-27 通用电气公司 用于控制燃烧器组件的系统及方法
CN102997277B (zh) * 2011-09-12 2016-08-03 通用电气公司 用于控制燃烧器组件的系统及方法
FR3084461A1 (fr) * 2018-07-25 2020-01-31 Safran Aircraft Engines Ensemble d'essai

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2621566C2 (ru) Топливовоздушная форсунка (варианты ), камера сгорания для газотурбинного двигателя (варианты ) и способ работы топливовоздушной форсунки (варианты )
US9335050B2 (en) Gas turbine engine combustor
US8464537B2 (en) Fuel nozzle for combustor
US7334413B2 (en) Apparatus, system and method for observing combustion conditions in a gas turbine engine
US8899049B2 (en) System and method for controlling combustor operating conditions based on flame detection
CN101368739B (zh) 燃气涡轮发动机内的燃料的燃烧方法和装置
US5349812A (en) Gas turbine combustor and gas turbine generating apparatus
US8091363B2 (en) Low residence combustor fuel nozzle
US20110197591A1 (en) Axially staged premixed combustion chamber
US10006635B2 (en) Apparatus and a method of controlling the supply of fuel to a combustion chamber
JP2010203434A (ja) 炎の可視化画像に基づいてエンジンパラメータを調整するシステム及び方法
NO176116B (no) Brennkammer og fremgangsmåte for lav NOx$-emisjon i en gassturbin
JP4409566B2 (ja) 希薄予混合型燃焼装置とその制御方法
EP0488556B1 (en) Premixed secondary fuel nozzle with integral swirler
JPH07332609A (ja) ガスタービン燃焼器の燃空比制御方式
JPH0783076A (ja) 燃焼状態把握方法、及びこの方法を実行する装置
Meier et al. Spray and flame structure of a generic injector at aeroengine conditions
Foglesong et al. Flame structure and emissions characteristics of a lean premixed gas turbine combustor
Maughan et al. A dry low NOx combustor for the MS3002 regenerative gas turbine
JP2001108237A (ja) ガスタービン燃焼装置
US20200018232A1 (en) Independently controlled three stage water injection in a diffusion burner
Koomen et al. High Pressure Testing With Optical Diagnostics of a Hydrogen Retrofit Solution to Eliminate Carbon Emissions
JP3453973B2 (ja) 予混合燃焼装置の制御方法
JPH03144216A (ja) ガスタービン燃焼器
Soworka et al. Experimental Investigation of a RQL Burner With Jet in Cross Flow Fuel Injection: Characterization of the Reacting Flow Field at Realistic Operating Conditions