JPH07306120A - 可変マッハ数ノズル及び可変マッハ数ノズルを用いたラムジェットエンジンの試験装置 - Google Patents

可変マッハ数ノズル及び可変マッハ数ノズルを用いたラムジェットエンジンの試験装置

Info

Publication number
JPH07306120A
JPH07306120A JP9739294A JP9739294A JPH07306120A JP H07306120 A JPH07306120 A JP H07306120A JP 9739294 A JP9739294 A JP 9739294A JP 9739294 A JP9739294 A JP 9739294A JP H07306120 A JPH07306120 A JP H07306120A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flow path
forming member
mach number
housing
path forming
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9739294A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuo Fujiwara
泰生 富士原
Toshihiko Shin
俊彦 進
Masahiko Mitsuda
正彦 満田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobe Steel Ltd filed Critical Kobe Steel Ltd
Priority to JP9739294A priority Critical patent/JPH07306120A/ja
Publication of JPH07306120A publication Critical patent/JPH07306120A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Testing Of Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 衝撃波をほとんど発生させることなく、ラム
ジェットエンジンの燃焼特性やエンジン推力等について
の試験を正確に行う。 【構成】 可変マッハ数ノズル20において、そのハウ
ジング24の内部に回動ブロック30を収容し、この回
動ブロック30と、ハウジング24の天壁26内面との
間に、スロート部32をもつ気体流路を形成し、上記回
動ブロック30を出口側のピン34を中心に回動させて
スロート部面積を変化させることにより、マッハ数を調
節できるようにする。上記ハウジング天壁26の内面は
一様な平面とする。このハウジング天壁26を試験用飛
行体10の前部底面に対向させた状態で、この試験用飛
行体10に突設されたラムジェットエンジン12のイン
レット14に可変マッハ数ノズル20の出口を向ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、航空宇宙用地上試験設
備等に用いられる可変マッハ数ノズル、及びこの可変マ
ッハ数ノズルを用いたラムジェットエンジンの試験装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、航空機等の飛行用エンジンとし
て、ラムジェットエンジンが知られている。このラムジ
ェットエンジンは、ターボジェットエンジンと違って圧
縮機を用いず、前方から吸い込んだ大気を減速させるだ
けで十分な高圧を発生させ、燃料を吹き込んで燃焼させ
るものであり、特にスクラムジェットエンジン(超音速
燃焼ラムエンジン)は、上記大気の流入速度が極めて高
い超音速機等に好適であるとされている。
【0003】このようなラムジェットエンジンを備えた
飛行体は、まずロケットエンジンもしくはターボジェッ
トエンジンにより初期作動速度まで加速され、この初期
作動速度に至った時点から上記ラムジェットエンジンの
作動開始によりさらに加速されることになる。その後、
飛行高度及び速度が上昇して適当な値に達した時点でこ
れらの値が保たれる。そして、最終着陸地点に接近する
と、上記飛行高度及び速度が下げられ、これに伴ってラ
ムジェットエンジンが自動的に停止する。
【0004】ところで、このようなラムジェットエンジ
ンの開発にあたっては、飛行高度及び飛行速度に対応す
るエンジンの燃焼性能及び推力の測定が重要となる。こ
の測定は、超音速気流を発生させてエンジン入口(空気
取り入れ口;インレット)に導入する、いわゆる地上試
験設備(超音速風洞)によって行うことが可能である。
【0005】この超音速風洞では、エンジン作動開始か
ら停止までの高度及び速度を模擬的に実現する手段が必
須となるが、この手段として注目を集めているのが可変
マッハ数ノズルである。この可変マッハ数ノズルは、気
体の流れを亜音速から超音速に加速する超音速ノズル
(いわゆるラバルノズル)において、そのスロート部と
ノズル出口との面積比を変化させることによりスロート
部出口側のマッハ数を調節できるようにしたものであ
り、この可変マッハ数ノズルを用いることにより、所望
の飛行高度(すなわち所望の気圧)及び所望の飛行速度
(すなわち所望のマッハ数)に対応した気流を作り出す
ことが可能になる。
【0006】この可変マッハ数ノズルを用いた試験設備
では、図4(a)(b)に示すように、試験用飛行体
(模擬飛行体)10の後部下面に突設されたラムジェッ
トエンジン12のインレット(空気取り入れ口)14に
上記可変マッハ数ノズルで発生させた超音速気流を導入
することにより行われるが、その方式としては、主とし
て図5(a)〜(c)に示すような3種類のものが知ら
れている。
【0007】同図(a)に示すフルフリージェット試験
では、試験用飛行体10及びラムジェットエンジン12
の全体が、ノズル16内に形成された超音速気流Aの中
に入れられる。これに対し、同図(b)に示すセミフリ
ージェット試験では、ラムジェットエンジン12のイン
レット14にのみノズル16からの気流が当てられ、同
図(c)に示すダイレクトコネクト試験では、上記イン
レット14に直接ノズル16の出口を接続することによ
り、エンジン内に気流が導入される。
【0008】ここで、上記フルフリージェット試験で
は、試験用飛行体10全体を超音速気流の中に入れるた
め、空気供給設備、排気設備など、各種設備が大規模に
なり、膨大な建設費が必要になる。一方、ダイレクトコ
ネクト試験では、必要空気供給量は少なくて済むもの
の、上記ラムジェットエンジン12がノズル16に直結
されてこの部分でラムジェットエンジン12及び試験用
飛行体10が拘束されるので、試験中に発生するエンジ
ン推力を正確に測定することが極めて困難であり、ま
た、試験用飛行体10の傾斜角度を変えることができな
いために、インレット14に対する超音速気流の導入角
度がエンジンの燃焼状態にどのような影響を与えるのか
を把握できないといった不都合がある。このような背景
から、地上試験方式としては、図5(b)のセミフリー
ジェット試験が主流となりつつある。
【0009】一方、このような試験に用いられる可変マ
ッハ数ノズルとしては、従来、図6(a)〜(c)に示
されるようなものが知られている。
【0010】A)フレキシブルプレート方式(図6
(a)) このノズルでは、耐圧容器70の入口部分に一対のアジ
ャスタ71が設けられ、各アジャスタ71は、アーム7
5を介してピン76を中心に回動可能に耐圧容器70に
装着されており、上下にそれぞれ設けられたジャッキ7
3の作動で回動駆動されるようになっている。各アジャ
スタ71は、可撓性を有する可撓壁72を介して耐圧容
器70の出口端に連結されており、アジャスタ71同士
の間及び可撓壁72同士の間に気体流路74が形成され
ている。このノズルでは、上記ジャッキ73の作動によ
り流路形状を変化させて出口マッハ数を調節することが
可能である。
【0011】B)スライディング・ブロック方式(図6
(b)) このノズルでは、耐圧容器80内に固定ブロック81と
スライドブロック82とが設けられ、両ブロック81,
82の間に気体流路84が形成されている。スライドブ
ロック82はボールねじ機構及びモータをもつスライド
駆動手段83で前後方向に駆動され、この駆動で両ブロ
ック81,82壁面の相対位置を変えることによりスロ
ート部と計測部の流路面積比を変えてマッハ数を調節す
ることが可能となっている。
【0012】C)センタボディ方式(図6(c);特開
平4−175628号公報参照) このノズルでは、気体流路90の形状は固定されている
が、そのスロート部91の中央に流線型のセンタボディ
92が挿脱されることにより、流路面積比が変化してマ
ッハ数が調節される。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上記各可変マッハ数ノ
ズルには、次のような欠点がある。
【0014】A)のフレキシブルプレート方式では、上
下対称の位置にマッハ数調節用のジャッキ73が配設さ
れるため、耐圧容器70の上部及び下部はノズル出口A
dからそれぞれ上下に大きく突出することになる。これ
に対し、ラムジェットエンジン12は一般に試験用飛行
体10の後部に突設されるため、前記セミフリージェッ
ト試験を行うべく上記ノズル出口Adをラムジェットエ
ンジン12のインレット14に向けようとすると、図7
に示すように上記耐圧容器70の上部を試験用飛行体1
0側に食い込ませなければならず、レイアウトが非常に
難しいという欠点がある。
【0015】B)のスライディングブロック方式の場
合、スライドブロック82をスライドさせるべく、この
スライドブロック82の出口側端部と耐圧容器80との
間に段差85がどうしても生じるため、この段差85で
の急激な流路変化に起因して衝撃波が発生し、ノズル出
口でのマッハ数分布(すなわち気流の精度)に悪影響を
及ぼすおそれがある。また、スロート部近傍での気流の
流れ方向が水平でないため、この流れ方向をノズル出口
部分で水平にするためにはノズル全長を非常に大きくし
なければならず、小型化及び軽量化の大きな妨げとな
る。
【0016】C)のセンターボディ方式においても、急
激な流路変化に起因してセンターボディ92の先端から
尾をひくような衝撃波が発生しやすく、上記と同様にノ
ズル出口でのマッハ数分布に悪影響を及ぼすおそれがあ
る。
【0017】本発明は、このような事情に鑑み、小型か
つ簡単な構造でありながら、試験用飛行体に設けられた
ラムジェットエンジンの燃焼性能等についての試験を精
度良く行うことができる可変マッハ数ノズルおよびこれ
を用いたラムジェットエンジンの試験装置を提供するこ
とを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段として、本発明は、ハウジング内において第1流
路形成部材と第2流路形成部材との間にスロート部をも
つ気体流路が形成される可変マッハ数ノズルにおいて、
上記ハウジングと上記第1流路形成部材とを一体に構成
し、この第1流路形成部材が上記第2流路形成部材に対
向する面を一様な平面とするとともに、上記第2流路形
成部材において少なくとも上記スロート部を形成する部
分が上記第1流路形成部材に対して接離する方向に移動
可能となるように上記第2流路形成部材を上記ハウジン
グに取付けたものである(請求項1)。
【0019】このノズルでは、上記上記ハウジングの壁
部に上記第2流路形成部材を直接対向させてこのハウジ
ング壁部を上記第1流路形成部材として兼用すること
が、より好ましい(請求項2)。
【0020】また、上記第2流路形成部材のノズル出口
側端部を両流路形成部材の並び方向と気体の流れ方向と
の双方に略直交する向きの軸を中心に回動可能に上記ハ
ウジングに取付けたもの等が好適である(請求項3)。
【0021】また本発明は、上記いずれかの可変マッハ
数ノズルと、ラムジェットエンジン(スクラムジェット
エンジンを含む。)が突設された試験用飛行体とを備
え、上記可変マッハ数ノズルにおいて上記第1流路形成
部材が設けられている側を上記試験用飛行体において上
記ラムジェットエンジンが突設されている面に対向させ
た状態で上記可変マッハ数ノズルの出口を上記ラムジェ
ットエンジンの空気取り入れ口に向けた試験装置である
(請求項4)。
【0022】
【作用】請求項1記載のノズルによれば、上記第2流路
形成部材を第1流路形成部材に対して接離させることに
より、スロート部の面積を変化させ、これにより出口マ
ッハ数の調節を行うことができる。しかも、この第2流
路形成部材に対向する第1流路形成部材の面は一様な平
面とされているため、少なくとも第1流路形成部材の近
傍では良好な平行流が一様に形成される。また、気体流
路の途中に急激な形状変化がなく、よって、測定精度の
妨げとなる衝撃波の発生はほとんど生じない。また、上
記第1流路形成部材はハウジングと一体化されており、
この第1流路形成部材側を移動させる必要がないため、
この第1流路形成部材側ではノズル出口からこれと直交
する方向へのハウジングの突出量が非常に小さく、よっ
て、請求項4記載のように、上記可変マッハ数ノズルに
おいて第1流路形成部材が設けられている側を上記試験
用飛行体において上記ラムジェットエンジンが突設され
ている面に対向させることにより、この試験用飛行体側
に可変マッハ数ノズルを食い込ませることなく、このノ
ズルの出口を上記ラムジェットエンジンの空気取り入れ
口に向けることが可能である。
【0023】ここで請求項2記載のノズルでは、上記ハ
ウジングの壁部がそのまま上記第1流路形成部材として
用いられているため、この第1流路形成部材側へのハウ
ジングの突出はなくなる。
【0024】さらに、請求項3記載のノズルでは、上記
第2流路形成部材を回動させるだけで、この第2流路形
成部材と第1流路形成部材との間に形成されるスロート
部の面積を変化させることが可能である。
【0025】
【実施例】本発明の一実施例を図1及び図2に基づいて
説明する。なお、この実施例で用いられる試験用飛行体
及びラムジェットエンジンは前記図4(a)(b)に示
したものと同等であり、ここではその説明を省略する。
【0026】図1に示す可変マッハ数ノズル20の入口
は、気体導入部22の出口に接続されている。この可変
マッハ数ノズル20は、角筒状のハウジング(耐圧容
器)24を備え、このハウジング24は、天壁26と左
右の側壁27と底壁28とで構成されている。
【0027】このハウジング24内には、回動ブロック
(第2流路形成部材)30が収容されている。この回動
ブロック30は、ハウジング天壁26との間に気体流路
を形成するものであり、この気体流路の途中に最小流路
面積をもつスロート部32が形成されるように、この回
動ブロック30の上面に適当な隆起が形成されている。
これに対し、上記ハウジング天壁26の内面(第2流路
形成部材に対向する面)は、気体の導入方向と平行な
(この実施例では水平な)平面とされている。
【0028】上記回動ブロック30の出口側端部(図1
では右側端部)は、気流の流れ方向及び上下方向の双方
に略直交するピン34を中心として回動可能にハウジン
グ24に枢支されており、この出口側端部とハウジング
底壁28との間には、気体リーク防止用のシール部材3
6が設けられている。これに対し、回動ブロック30の
自由回動端部(図1では左側端部)は油圧シリンダ38
のロッド39の端部にピン40を介して回動可能に連結
され、この油圧シリンダ38の基端部がハウジング24
側に連結されており、よって上記回動ブロック30は、
上記油圧シリンダ38のロッド39の伸縮に伴って上記
ピン34回りに回動するようになっている。
【0029】そして、この可変マッハ数ノズル20のハ
ウジング天壁26が試験用飛行体10の前部底面と対向
する状態で、同ノズル20の出口が上記ラムジェットエ
ンジン12のインレット14に向けられている。また、
試験用飛行体10自体は、ワイヤ等を介して固定側に支
持されており、この試験用飛行体10に作用する力(エ
ンジン推力)等がロードセル等で測定されるようになっ
ている。
【0030】このような試験装置によれば、油圧シリン
ダ38を伸縮させて回動ブロック30を回動させ、この
回動ブロック30とハウジング天壁26との間に形成さ
れる気体流路のスロート部32の面積を変化させること
により、この可変マッハ数ノズル20からラムジェット
エンジン12に導入される気流のマッハ数を自由に調節
することができ、これにより、所望の飛行高度及び所望
の飛行速度におけるラムジェットエンジン12の燃焼特
性やエンジン推力を測定することができる。
【0031】しかも、可変マッハ数ノズル20において
気体流路を形成するハウジング天壁26の内面は一様な
平面とされているため、途中に気体流路の急激な変化が
なく、よってこれに起因する衝撃波の発生はほとんどな
い。また、可変マッハ数ノズル20からラムジェットエ
ンジン12に導入される気流は、少なくともハウジング
天壁26の近傍では一様に良好な平行流とすることがで
きる。
【0032】さらに、第1流路形成部材であるハウジン
グ天壁26よりも上方には突出部分がないため、図2
(a)に示すように、可変マッハ数ノズル20の上部を
試験用飛行体10側に食い込ませることなくそのノズル
出口をラムジェットエンジン12のインレット14に向
けることができ、前記図7に示す従来ノズルよりも簡単
に可変マッハ数ノズルと試験用飛行体とをレイアウトす
ることができる。
【0033】なお、本発明は以上の実施例に限定される
ものではなく、例として次のような態様を採ることも可
能である。
【0034】(1) 上記実施例では、ラムジェットエンジ
ン12が単一の場合を示したが、このラムジェットエン
ジン12が複数に分割されて試験用飛行体10に突設さ
れている場合には、図2(b)に示すように各ラムジェ
ットエンジン12に可変マッハ数ノズル20を向けるよ
うにすればよい。
【0035】(2) 本発明における第2流路形成部材は、
前記回動ブロック30に限らず、例えば従来のフレキシ
ブルプレート方式(図6(a))の構造をそのまま第2
流路形成部材の作動に用いるようにしてもよい。すなわ
ち、同図に示す片側の可撓壁72を第2流路形成部材と
して用いるようにしてもよい。また、前記実施例におけ
る回動ブロック30と同等の移動ブロック30´の出口
端部に図3に示すような油圧シリンダ38´のロッド3
9´をピン40´を介して連結し、油圧シリンダ38,
38´の双方を同時に作動させて移動ブロック30´全
体を昇降させることによっても、マッハ数の調節を行う
ことが可能である。この場合、ハウジング底壁28と移
動ブロック30´との間のシールについては、例えば同
図に示すように、上記移動ブロック30´から下方に突
設したシール用板材30aと、上記ハウジング底壁28
から上方に突設したシール用板材28aとを摺接させ、
その摺接部分にシール部材29を設けるようにすればよ
い。
【0036】(3) 本発明では、可変マッハ数ノズルにお
けるハウジングの壁部とは別に平板状の第1流路形成部
材をハウジング24と一体に設けるようにしてもよい。
ただし、上記実施例のように、第2流路形成部材である
回動ブロック30と対向するハウジング天壁26を第1
流路形成部材として兼用するようにすれば、ノズル全体
をより小型化及び軽量化することができるとともに、ハ
ウジング天壁26よりも上側へのハウジング24の突出
部分をなくすことができ、この可変マッハ数ノズル20
と試験用飛行体10とのレイアウトをより容易にするこ
とができる利点がある。
【0037】(4) 本発明の試験装置における試験用飛行
体及びラムジェットエンジンは、実物よりも小さい模型
であってもよいし、実物が小さい場合にはその実物をそ
のまま用いてこれに可変マッハ数ノズルを向けるように
してもよい。また、試験用飛行体の形状も特に問わず、
旅客機やロケット等種々の航空・宇宙機器について用い
ることが可能である。
【0038】
【発明の効果】以上のように本発明は、スロート部を有
する気体流路を挾む第1流路形成部材及び第2流路形成
部材のうちの上記第1流路形成部材をハウジングと一体
化してこの第1流路形成部材が上記第2流路形成部材に
対向する面を一様な平面とし、上記第2流路形成部材に
おいて少なくとも上記スロート部を形成する部分を上記
第1流路形成部材に対して接離する方向に移動可能に構
成したものであるので、このような移動によってスロー
ト部の面積を変化させることにより出口マッハ数を調節
できるとともに、両流路形成部材に挟まれた気体流路の
途中での急激な形状変化をなくすことにより、測定精度
の妨げとなる衝撃波の発生を防ぎ、また第1流路形成部
材の近傍では一様な平行流を確保することができる効果
がある。さらに、上記第1流路形成部材側は移動させな
いので、この第1流路形成部材側へのハウジング突出量
をほとんどなくすことができ、よって、請求項4記載の
ように、上記可変マッハ数ノズルにおいて第1流路形成
部材が設けられている側を上記試験用飛行体において上
記ラムジェットエンジンが突設されている面に対向させ
ることにより、この試験用飛行体側に可変マッハ数ノズ
ルを食い込ませることなく、このノズルの出口を上記ラ
ムジェットエンジンの空気取り入れ口に容易に対向させ
ることができる効果が得られる。
【0039】ここで請求項2記載のノズルでは、上記ハ
ウジングの壁部をそのまま上記第1流路形成部材として
用いているので、その分ノズル全体をさらに小型化及び
軽量化するとともに、この第1流路形成部材側へのハウ
ジングの突出をなくし、可変マッハ数ノズルとラムジェ
ットエンジン及び試験用飛行体とのレイアウトをよりコ
ンパクトにすることができる効果がある。
【0040】さらに、請求項3記載のノズルでは、上記
第2流路形成部材を回動させるだけの簡単な構造で、こ
の第2流路形成部材と第1流路形成部材との間に形成さ
れるスロート部の面積を容易に変化させることができる
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における試験装置の断面側面
図である。
【図2】(a)は上記試験装置の正面図、(b)はその
変形例を示す正面図である。
【図3】上記試験装置における可変マッハ数ノズルの変
形例を示す断面側面図である。
【図4】(a)は試験用飛行体の斜視図、(b)は
(a)の要部拡大図である。
【図5】(a)はフルフリージェット試験のレイアウト
を示す説明図、(b)はセミフリージェット試験のレイ
アウトを示す説明図、(c)はダイレクトコネクト試験
のレイアウトを示す説明図である。
【図6】(a)(b)(c)は従来の可変マッハ数ノズ
ルの例を示す断面側面図である。
【図7】従来のフレキシブルプレート方式のノズルを試
験用飛行体のラムジェットエンジンに向けた状態を示す
正面図である。
【符号の説明】
10 試験用飛行体 12 ラムジェットエンジン 14 インレット(空気取り入れ口) 20 可変マッハ数ノズル 24 ハウジング 27 ハウジング天壁(第2流路形成部材に対向する壁
部) 30 回動ブロック(第2流路形成部材) 32 スロート部 34 ピン(回動中心軸)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジング内において第1流路形成部材
    と第2流路形成部材との間にスロート部をもつ気体流路
    が形成される可変マッハ数ノズルにおいて、上記ハウジ
    ングと上記第1流路形成部材とを一体に構成し、この第
    1流路形成部材が上記第2流路形成部材に対向する面を
    一様な平面とするとともに、上記第2流路形成部材にお
    いて少なくとも上記スロート部を形成する部分が上記第
    1流路形成部材に対して接離する方向に移動可能となる
    ように上記第2流路形成部材を上記ハウジングに取付け
    たことを特徴とする可変マッハ数ノズル。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の可変マッハ数ノズルにお
    いて、上記ハウジングの壁部に上記第2流路形成部材を
    直接対向させてこのハウジング壁部を上記第1流路形成
    部材として兼用したことを特徴とする可変マッハ数ノズ
    ル。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の可変マッハ数ノ
    ズルにおいて、上記第2流路形成部材のノズル出口側端
    部を両流路形成部材の並び方向と気体の流れ方向との双
    方に略直交する向きの軸を中心に回動可能に上記ハウジ
    ングに取付けたことを特徴とする可変マッハ数ノズル。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の可変マ
    ッハ数ノズルと、ラムジェットエンジンが突設された試
    験用飛行体とを備え、上記可変マッハ数ノズルにおいて
    上記第1流路形成部材が設けられている側を上記試験用
    飛行体において上記ラムジェットエンジンが突設されて
    いる面に対向させた状態で上記可変マッハ数ノズルの出
    口を上記ラムジェットエンジンの空気取り入れ口に向け
    たことを特徴とする可変マッハ数ノズルを用いたラムジ
    ェットエンジンの試験装置。
JP9739294A 1994-05-11 1994-05-11 可変マッハ数ノズル及び可変マッハ数ノズルを用いたラムジェットエンジンの試験装置 Pending JPH07306120A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9739294A JPH07306120A (ja) 1994-05-11 1994-05-11 可変マッハ数ノズル及び可変マッハ数ノズルを用いたラムジェットエンジンの試験装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9739294A JPH07306120A (ja) 1994-05-11 1994-05-11 可変マッハ数ノズル及び可変マッハ数ノズルを用いたラムジェットエンジンの試験装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07306120A true JPH07306120A (ja) 1995-11-21

Family

ID=14191252

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9739294A Pending JPH07306120A (ja) 1994-05-11 1994-05-11 可変マッハ数ノズル及び可変マッハ数ノズルを用いたラムジェットエンジンの試験装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07306120A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20040023410A (ko) * 2002-09-11 2004-03-18 현대모비스 주식회사 램 제트 엔진 시험장비
CN102937528A (zh) * 2012-10-31 2013-02-20 沈阳黎明航空发动机(集团)有限责任公司 一种航空发动机增压转换转速调整方法
CN106640418A (zh) * 2016-12-21 2017-05-10 中国燃气涡轮研究院 一种基于半圆轴承的变马赫数旋转机构
CN110712764A (zh) * 2019-10-21 2020-01-21 中国航天空气动力技术研究院 一种用于高焓条件下的亚声速包罩烧蚀试验装置
CN112580222A (zh) * 2020-12-28 2021-03-30 中国航空工业集团公司沈阳飞机设计研究所 一种解决尾椎烧蚀问题的喷管改进方法及系统
CN113567142A (zh) * 2020-04-28 2021-10-29 中国航发商用航空发动机有限责任公司 进气模拟装置、航空发动机试验装置和进气模拟方法
CN115855514A (zh) * 2023-03-02 2023-03-28 中国航发四川燃气涡轮研究院 涡桨动力高空台试验用双弯异形变截面进气试验装置
KR102547447B1 (ko) * 2022-12-01 2023-06-28 국방과학연구소 비행체 흡입구의 배압 조정 장치 및 그것을 구비한 비행체
CN116481784A (zh) * 2023-03-28 2023-07-25 中国航发沈阳发动机研究所 一种并联式组合动力及组合喷管验证方法

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20040023410A (ko) * 2002-09-11 2004-03-18 현대모비스 주식회사 램 제트 엔진 시험장비
CN102937528A (zh) * 2012-10-31 2013-02-20 沈阳黎明航空发动机(集团)有限责任公司 一种航空发动机增压转换转速调整方法
CN106640418A (zh) * 2016-12-21 2017-05-10 中国燃气涡轮研究院 一种基于半圆轴承的变马赫数旋转机构
CN110712764A (zh) * 2019-10-21 2020-01-21 中国航天空气动力技术研究院 一种用于高焓条件下的亚声速包罩烧蚀试验装置
CN113567142A (zh) * 2020-04-28 2021-10-29 中国航发商用航空发动机有限责任公司 进气模拟装置、航空发动机试验装置和进气模拟方法
CN113567142B (zh) * 2020-04-28 2024-03-15 中国航发商用航空发动机有限责任公司 进气模拟装置、航空发动机试验装置和进气模拟方法
CN112580222B (zh) * 2020-12-28 2024-02-23 中国航空工业集团公司沈阳飞机设计研究所 一种解决尾椎烧蚀问题的喷管改进方法及系统
CN112580222A (zh) * 2020-12-28 2021-03-30 中国航空工业集团公司沈阳飞机设计研究所 一种解决尾椎烧蚀问题的喷管改进方法及系统
KR102547447B1 (ko) * 2022-12-01 2023-06-28 국방과학연구소 비행체 흡입구의 배압 조정 장치 및 그것을 구비한 비행체
CN115855514A (zh) * 2023-03-02 2023-03-28 中国航发四川燃气涡轮研究院 涡桨动力高空台试验用双弯异形变截面进气试验装置
CN115855514B (zh) * 2023-03-02 2023-06-30 中国航发四川燃气涡轮研究院 涡桨动力高空台试验用双弯异形变截面进气试验装置
CN116481784B (zh) * 2023-03-28 2024-01-30 中国航发沈阳发动机研究所 一种并联式组合动力及组合喷管验证方法
CN116481784A (zh) * 2023-03-28 2023-07-25 中国航发沈阳发动机研究所 一种并联式组合动力及组合喷管验证方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Wing Static investigation of two fluidic thrust-vectoring concepts on a two-dimensional convergent-divergent nozzle
US6962044B1 (en) Method and apparatus of asymmetric injection into subsonic flow of a high aspect ratio/complex geometry nozzle
US6272838B1 (en) Method and apparatus for controlling the inlet duct leading to an auxiliary power unit
Herrmann et al. Experimental study of boundary-layer bleed impact on ramjet inlet performance
US5072582A (en) Scramjet combustor
US9156549B2 (en) Aircraft vertical lift device
US5831155A (en) Apparatus and method for simulating rocket-to-ramjet transition in a propulsion system
JPH07306120A (ja) 可変マッハ数ノズル及び可変マッハ数ノズルを用いたラムジェットエンジンの試験装置
Timofeev et al. On recent developments related to flow starting in hypersonic air intakes
US5072581A (en) Scramjet combustor
US3053477A (en) Aircraft, especially vertical take-off aircraft
US5094071A (en) Turboramjet engine
US3434679A (en) Simulated reaction engine model
Lu et al. Performance analysis of stovl aircraft nozzle in hover
US5109670A (en) Scramjet combustor
US2975632A (en) Ducted nozzle testing apparatus
US5081831A (en) Scramjet combustor
HUDGENS et al. Operating characteristics at Mach 4 of an inlet having forward-swept, sidewall-compression surfaces
JPH0519799Y2 (ja)
Bobula et al. Effect of a part-span variable inlet guide vane on the performance of a high-bypass turbofan engine
US3212734A (en) High speed aircraft
JPH0715264B2 (ja) 超音速空気取入装置
US5097663A (en) Scramjet combustor
HUTCHISON et al. Investigation of advanced thrust vectoring exhaust systems for high speed propulsive lift
Wilcox et al. Reynolds number effects on boattail drag of exhaust nozzles from wind tunnel and flight tests