JPH07300460A - 新規アザスピロ誘導体およびその製造方法 - Google Patents

新規アザスピロ誘導体およびその製造方法

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JPH07300460A
JPH07300460A JP35872692A JP35872692A JPH07300460A JP H07300460 A JPH07300460 A JP H07300460A JP 35872692 A JP35872692 A JP 35872692A JP 35872692 A JP35872692 A JP 35872692A JP H07300460 A JPH07300460 A JP H07300460A
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azaspiro
heptane
ethoxycarbonyl
amino
formula
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JP35872692A
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Wan Joo Kim
完柱 金
Myoung-Hwan Park
明煥 朴
Zaito Ka
在斗 河
Keigyo Haku
慶業 白
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KANKOKU KAGAKU KENKYUSHO
Korea Research Institute of Chemical Technology KRICT
Original Assignee
KANKOKU KAGAKU KENKYUSHO
Korea Research Institute of Chemical Technology KRICT
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 式 〔式中、R1は水素原子、C1〜C20アルキル、ベンジル
または窒素保護基であり;R2は水素原子であるか、ま
たはメチル基であって好ましくは4−または6−位炭素
で置換されているもの;R3は−CO2H、−CH2
H、−CON3、−NCO、−CONHR10(ここでR
10は水素原子、ベンジル、C1〜C8アルキルまたはC1
〜C5アルコキシカルボニル基である)等であり、そし
てR3が結合している炭素原子はキラル炭素原子であ
り;そしてnは1または2である〕で表されるアザスピ
ロ誘導体。 【効果】 該化合物は、広スペクトルで強力な抗菌活性
を有するキノロンカルボン酸誘導体を製造するための中
間体として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の分野】本発明は広スペクトルで強力な抗菌活性
を有するキノロンカルボン酸誘導体を製造するための中
間体として特に有用であるある種の新規アザスピロ誘導
体および該誘導体の新規製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】エノキサシン、ノルフロキサシン、オフ
ロキサシン、シプロフロキサシン、トスルフロキサシン
等のようなキノロン類が開発され、しばらくの間商業的
に入手可能であった。しかし、これら従来技術による物
質の大部分は中枢神経系または心臓血管系に種々の副作
用を有することが知られており、しかも該薬剤に対して
抵抗する微生物例えば臨床的に重要なメチシリン耐性ス
タフィロコッカスアウレウス(MRSA;methicillin
resistant Staphylococcus aureus)の存在することが
見出されている。
【0003】従って、グラム陽性菌およびグラム陰性菌
の両方に対して広スペクトルで強力な抗菌活性を有し、
キノロン耐性微生物例えば前記のMRSAに対して有効
でありかつ副作用を起こす問題のない新規抗生物質を開
発する必要性が存在している。
【0004】最近、本発明者等は下記式(A)で表すこと
ができる、キノロン核の7−位に一定の置換基を有する
ある種のキノロンカルボン酸誘導体が前述の必要性をみ
たすということを発見した。
【0005】
【化2】 〔上記式中、Xは窒素原子、CH、C−ハロゲンまたは
C−メトキシ基であり;R1は場合により置換されてい
るC1〜C7アルキル基、C3〜C7シクロアルキル、場合
により置換されているアルケニル、場合により置換され
ているアリール基であるか、またはR1が結合している
窒素原子とXがCHである場合のXとが一緒になって環
を形成する2価基の−CH2CH2C(*)H(CH3)−、
−OCH2C(*)H(CH3)−または−SCH2C(*)H
(CH3)−であり;R2は水素原子、カルボキシ保護基ま
たは薬学的に許容しうる金属もしくは有機陽イオンであ
り;R3は−CO2Hまたは−(CH2)m−Y{ここでmは
0または1でありそしてYはヒドロキシ基、C1〜C4
ルコキシ基、C1〜C4アルコキシカルボニル基(ここで
mは0)であるか、または1個または2個のC1〜C4
ルキル基、1個のC1〜C4アルカノイル基またはインビ
ボで代謝可能な1個の窒素保護基で場合により置換され
ているアミノ基である}であり、そしてR3が結合して
いる炭素原子は(R)、(S)またはその混合物の立体
化学配置を有するキラル炭素原子であり;Zは水素、塩
素もしくはフッ素原子、ヒドロキシ、メチルまたは場合
により置換されているアミノ基であり;そしてnは1ま
たは2である〕。
【0006】式(A)の化合物は韓国特許出願No.91−
25884号の“新規キノロンカルボン酸誘導体および
その製造方法”(WO−A・・・・・・に対応)に記載の方法
によって製造することができる。
【0007】
【発明の概要】予想外なことであるが、本発明者等は後
記式(I)の新規化合物が、抗菌活性を有する式(A)で表
される強力な前記のようなキノロンカルボン酸誘導体を
製造するための出発物質として有効に用いられうること
を発見した。
【0008】従って、本発明は主として該キノロンカル
ボン酸誘導体を製造するための中間体として有用である
該新規アザスピロ誘導体またはそれらの薬学的に許容し
うる塩並びに該中間体の新規製造方法に関する。
【0009】〔発明の詳細な説明〕本発明の新規アザス
ピロ誘導体は下記式(I)
【化3】 〔式中、R1は水素原子、場合により置換されているC1
〜C20アルキル、場合により置換されているベンジルま
たは窒素保護基であり;R2は水素原子であるか、また
はメチル基であって好ましくは4−または6−位炭素で
置換されているもの;R3は−CO2H、−CON3、−
NCO、−CONHR10(ここでR10は水素原子、ベン
ジル、C1〜C8アルキルまたはC1〜C5アルコキシカル
ボニル基である)または(−CH2)mY{ここでmは0
または1でありそしてYはヒドロキシル、C2〜C5アシ
ルオキシ、メシルオキシ、p−トルエンスルホニルオキ
シまたはアミノ基(これは1個または2個のC1〜C4
ルキル基、1個のC1〜C4アルカノイル基、1個のベン
ジル基またはインビボで代謝可能な1個の窒素保護基で
場合により置換されている)である}であり、そしてR
3が結合している炭素原子はキラル炭素原子であって、
(1,3)−R,S、(1,3)−R,R、(1,3)−S,
Sまたは(1,3)−S,Rの立体化学配置を有し;そし
てnは1または2である〕で表すことができる。
【0010】式(I)の化合物のR1の定義に関して、
1が場合により置換されているC1〜C20アルキル基で
ある場合にはメチル、エチル、プロピル、イソプロピ
ル、ブチル、t−ブチル、デカノイル、オクチルまたは
ドデカノイル基が好ましいし、R1が場合により置換さ
れているベンジル基である場合にはベンジル、4−ニト
ロベンジル、4−メトキシベンジル、4−フルオロベン
ジルまたは2,4−ジフルオロベンジル基が好ましい
し、そしてR1が窒素保護基である場合には、ホルミ
ル、場合により置換されているC1〜C5アルキルカルボ
ニル、場合により置換されているベンゾイル、場合によ
り置換されているC1〜C5アルコキシカルボニル、場合
により置換されているベンジルオキシカルボニル、場合
により置換されているC1〜C5アルキルスルホニルまた
は場合により置換されているベンゼンスルホニル基が好
ましい。
【0011】式(I)の化合物のR3の定義に関して、R3
がインビボで代謝可能な窒素保護基で置換されているア
ミノ基である場合には、好ましい窒素保護基はホルミ
ル、C1〜C4アルコキシカルボニル、C1〜C4アルキル
カルボニルメチル、2−または3−オキソアルキル、4
−メチレン−5−メチル−1,3−ジオキソレン−2−
オンであるか、またはアミノ酸から誘導されるRCH
(NH2)CO基(ここでRは水素原子、場合により置換
されているC1〜C4アルキル基またはフェニル基であ
る)である。
【0012】本発明の化合物の中で好ましいのは下記の
とおりである。5−ベンジルオキシカルボニル−1−エ
トキシカルボニル−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタ
ン;5−ベンジルオキシカルボニル−5−アザスピロ
〔2,4〕ヘプタン−1−カルボン酸;5−ベンジルオ
キシカルボニル−1−アジドカルボニル−5−アザスピ
ロ〔2,4〕ヘプタン;5−ベンジルオキシカルボニル
−1−イソシアナト−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタ
ン;1−アミノ−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン塩
酸塩;1−アミノ−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタ
ン;5−ベンジル−1−エトキシカルボニル−5−アザ
スピロ〔2,4〕ヘプタン;ビス−(1,5−エトキシカ
ルボニル)−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン;5−
エトキシカルボニル−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタ
ン−1−カルボン酸;5−(t−ブトキシカルボニル)
−1−エトキシカルボニル−5−アザスピロ〔2,4〕
ヘプタン;5−t−ブトキシカルボニル−1−t−ブト
キシカルボニルアミノ−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプ
タン;1−t−ブトキシカルボニル−メチルアミノ−5
−t−ブトキシカルボニル−5−アザスピロ〔2,4〕
ヘプタン;1−メチルアミノ−5−アザスピロ〔2,
4〕ヘプタン;1−メチルアミノ−5−アザスピロ
〔2,4〕ヘプタン塩酸塩;5−ベンジル−1−(エト
キシカルボニル)−5−アザスピロ〔2,5〕オクタ
ン;5−ベンジルオキシカルボニル−1−エチルオキシ
カルボニル−5−アザスピロ〔2,4〕オクタン、5−
ベンジルオキシカルボニル−5−アザスピロ〔2,5〕
オクタン−1−カルボン酸;1−アミノ−5−アザスピ
ロ〔2,5〕オクタン;1−アミノ−5−アザスピロ
〔2,5〕オクタン塩酸塩;5−ベンジル−1−ベンジ
ルアミド−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン;5−ベ
ンジル−1−ベンジルアミノメチル−5−アザスピロ
〔2,4〕ヘプタン;1−アミノメチル−5−アザスピ
ロ〔2,4〕ヘプタン;1−アミノメチル−5−アザス
ピロ〔2,4〕ヘプタンホルメート;1−ヒドロキシメ
チル−5−ベンジル−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタ
ン;
【0013】1−ヒドロキシメチル−5−アザスピロ
〔2,4〕ヘプタン;1−ヒドロキシメチル−5−アザ
スピロ〔2,4〕ヘプタンホルメート;1−アミノ−5
−エトキシカルボニル−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプ
タン;1−ヒドロキシ−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプ
タン塩酸塩;1−アセトキシメチル−5−t−ブトキシ
カルボニル−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン;5−
ベンジル−1−エトキシカルボニル−4−メチル−5−
アザスピロ〔2,4〕ヘプタン;5−ベンジル−1−エ
トキシカルボニル−6−メチル−5−アザスピロ〔2,
4〕ヘプタン;5−エトキシカルボニル−1−エトキシ
カルボニル−4−メチル−5−アザスピロ〔2,4〕ヘ
プタン;5−エトキシカルボニル−1−エトキシカルボ
ニル−6−メチル−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタ
ン;5−エトキシカルボニル−4−メチル−5−アザス
ピロ〔2,4〕ヘプタン−1−カルボン酸;5−エトキ
シカルボニル−6−メチル−5−アザスピロ〔2,4〕
ヘプタン−1−カルボン酸;5−エトキシカルボニル−
6−メチル−1−アジドカルボニル−5−アザスピロ
〔2,4〕ヘプタン;5−エトキシカルボニル−4−メ
チル−1−アジドカルボニル−5−アザスピロ〔2,
4〕ヘプタン;5−エトキシカルボニル−1−アジドカ
ルボニル−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン;5−エ
トキシカルボニル−1−イソシアナト−5−アザスピロ
〔2,4〕ヘプタン;5−エトキシカルボニル−1−イ
ソシアナト−4−メチル−5−アザスピロ〔2,4〕ヘ
プタン;5−エトキシカルボニル−1−イソシアナト−
6−メチル−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン;1−
アミノ−4−メチル−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタ
ン;1−アミノ−4−メチル−5−アザスピロ〔2,
4〕ヘプタン塩酸塩;1−アミノ−6−メチル−5−ア
ザスピロ〔2,4〕ヘプタン;1−アミノ−6−メチル
−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン塩酸塩;N−〔1
−(R)−フェニルエチル〕−5−(t−ブトキシカル
ボニル)−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン−1−カ
ルボキサミド;(1S,3S)−N−〔1−(R)−フ
ェニルエチル〕−5−(t−ブトキシカルボニル)−5
−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン−1−カルボキサミ
ド;(1R,3R)−N−〔1−(R)−フェニルエチ
ル〕−5−(t−ブトキシカルボニル)−5−アザスピ
ロ〔2,4〕ヘプタン−1−カルボキサミド;(1R,3
S)−N−〔1−(R)−フェニルエチル〕−5−(t
−ブトキシカルボニル)−5−アザスピロ〔2,4〕ヘ
プタン−1−カルボキサミド;
【0014】(1S,3R)−N−〔1−(R)フェニ
ルエチル〕−5−(t−ブトキシカルボニル)−5−ア
ザスピロ〔2,4〕ヘプタン−1−カルボキサミド;
(1R,3R)−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン−1−カ
ルボン酸;(1S,3S)−5−アザスピロ〔2,4〕ヘ
プタン−1−カルボン酸;(1S,3R)−5−アザス
ピロ〔2,4〕ヘプタン−1−カルボン酸;(1R,3
S)−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン−1−カルボ
ン酸;(1S,3S)−5−(t−ブトキシカルボニ
ル)−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン−1−カルボ
ン酸;(1R,3R)−5−(t−ブトキシカルボニ
ル)−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン−1−カルボ
ン酸;(1S,3R)−5−(t−ブトキシカルボニ
ル)−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン−1−カルボ
ン酸;(1R,3S)−5−(t−ブトキシカルボニ
ル)−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン−1−カルボ
ン酸;(1S,3R)−1−アミノ−5−アザスピロ
〔2,4〕ヘプタン;(1S,3R)−1−アミノ−5−
アザスピロ〔2,4〕ヘプタン塩酸塩;(1S,3S)−
1−アミノ−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン;(1
R,3R)−1−アミノ−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプ
タン;(1S,3S)−1−アミノ−5−アザスピロ
〔2,4〕ヘプタン塩酸塩;(1R,3R)−1−アミノ
−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン塩酸塩;(1R,3
S)−1−アミノ−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタ
ン;(1R,3S)−1−アミノ−5−アザスピロ〔2,
4〕ヘプタン塩酸塩;1−メタンスルホニルオキシメチ
ル−5−ベンジル−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン
および5−ベンジル−1−(p−トルエンスルホニルオ
キシメチル)−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン。
【0015】本発明のより好ましい化合物は下記のとお
りである。1−アミノ−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプ
タン、(1S,3S)−1−アミノ−5−アザスピロ
〔2,4〕ヘプタン、(1S,3R)−1−アミノ−5−
アザスピロ〔2,4〕ヘプタン、(1R,3S)−1−ア
ミノ−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン、(1R,3
R)−1−アミノ−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン
または1−アミノメチル−5−アザスピロ〔2,4〕ヘ
プタンまたは1−アミノ−5−アザスピロ〔2,4〕オ
クタンおよび1−メチルアミノ−5−アザスピロ〔2,
4〕ヘプタンまたはそれらの塩酸塩。式(I)によって表
される本発明のアザスピロ化合物は下記のようにして製
造することができる。
【0016】方法A
【化4】 (上記式中、R1、R2およびnは式(I)に定義したのと
同一であり;そしてR8はC1〜C5アルキル基好ましく
はメチルまたはエチル基である)。
【0017】上記方法Aに従って、まず第1に式(II)の
化合物を強塩基の存在下においてトリエチルホスホノア
セテートまたは式P(C65)3CH2CO28・X(ここ
でR8は前述で定義したのと同一でありそしてXはヨウ
素または臭素原子である)の化合物と反応させて式(II
I)の化合物を得、次いで該式(III)の化合物をメチレン
ジョージドまたはメチレンジクロリド、および亜鉛末ま
たは塩化チタン(IV)と反応させて式(Ib)の化合物を
製造する。
【0018】第1工程において、使用するのに好ましい
塩基は強塩基例えば水素化ナトリウム、水素化カリウ
ム、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナ
トリウムt−ブトキシド、カリウムt−ブトキシド、ブ
チルリチウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭
酸カリウム、炭酸ナトリウム等である。該第1工程での
上記反応は非反応性溶媒例えばテトラヒドロフラン、エ
チルエーテル、ベンゼン、トルエン、ジオキサン、ジエ
チルスルホキシドまたはそれらの混合物中で−20℃か
ら使用溶媒の沸点までの温度において実施されうる。第
2工程において、テトラヒドロフラン、メチレンクロリ
ド等のような溶媒もまた使用するのに好ましいことがあ
る。式(Ia)の化合物は下記の方法BまたはCのいず
れかによって式(Ib)の化合物から製造することがで
きる。
【0019】方法B
【化5】 (上記式中、R1、R2およびnは前述で定義したのと同
一であり;そしてR8はC1〜C5アルキル基である)。
【0020】方法Bに従って、式(Ia)の化合物は式
(Ib)の化合物を、アルコール中に溶解した0.5%
〜10%水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウム水溶液
中で加水分解し、次に生成物を慣用の酸で酸性化するこ
とによって製造することができる。この反応で使用する
のに好ましいアルコールはメタノールまたはエタノール
である。該加水分解はまたアルカリ性溶液およびテトラ
ヒドロフラン中で行うこともできる。またベンジルトリ
エチルクロリドまたはテトラブチルアンモニウムブロミ
ドのような表面活性剤を使用してもよい。
【0021】方法C
【化6】 (上記式中、R2およびnは式(I)で定義したのと同一
であり;R1aは場合により置換されているベンジル基で
あり;R1bは場合により置換されているC1〜C5アルコ
キシカルボニルまたは場合により置換されているベンジ
ルオキシカルボニル基であり;そしてR8はC1〜C5
ルキル基である)。
【0022】方法Cにおいて、R1が場合により置換さ
れているベンジル基である式(I)の化合物を製造するに
は、式(Ib′)の化合物を溶媒例えばベンゼン、ジクロ
ロメタン等中においてエチルクロロホルメートまたはベ
ンジルクロロホルメートと室温ないし使用溶媒の沸点の
温度で反応させて式(Ic)の化合物を製造するか、また
は式(Ib′)の化合物を慣用法による水素での還元反応
に付してR1a基を除去し、次に生成物を慣用の塩基の存
在下でジ−t−ブチルジカルボネート、ベンジルまたは
アルキルクロロホルメートと反応させて式(Ic)の化
合物を製造する。引続き、得られた式(Ic)の化合物
を前記方法Bに記載のと同じ方法で処理して式(Ia)
の化合物を得る。前記化合物(Ib)は下記の方法Dま
たは方法Eのいずれかを用いることによって製造するこ
とができる。
【0023】方法D
【化7】 (上記式中、R1、R2およびnは式(I)で定義したのと
同一であり;そしてR8はC1〜C5アルキル基であ
る)。
【0024】方法Dによれば、式(II)の知られた化合
物を方法Aと同じ手法で処理して式(III)の化合物を製
造し、次にこの式(III)の化合物を溶媒例えばジメチ
ルスルホキシド、テトラヒドロフラン、ジオキサンまた
はそれらの混合物中で好ましくは強塩基例えばナトリウ
ム、水素化ナトリウムおよび水素化カリウムの存在下に
おいてトリメチルスルホキソニウムヨージドまたはトリ
メチルスルホニウムヨージドと室温〜100℃の温度で
反応させて式(Ib)の化合物を製造する。
【0025】方法E
【化8】 (上記式中、R1、R2およびnは式(I)に定義したのと
同一であり;そしてR8はC1〜C5アルキル基であ
る)。
【0026】方法Eに従って、式(Ib)の化合物はま
た、式(IV)の化合物を溶媒例えばシクロヘキサン等中で
触媒例えばロジウムアセテート二量体、塩化第1銅およ
び硫酸等の存在下においてエチルジアゾアセテートと加
熱下に反応させることによって製造することもできる。
3がアジドカルボニル基である式(I)の化合物(これ
は以下式(Id)の化合物と称する)は下記の方法Fを
用いることによって製造できる。
【0027】方法F
【化9】 (上記式中、R1、R2およびnは式(I)で定義したのと
同一である)。
【0028】方法Fにおいて、場合により置換されてい
るC1〜C5アルキルクロロホルメートを塩基の存在下で
式(Ia)の化合物に加え、生成物をさらにナトリウム
アジド水溶液と反応させて式(Id)の化合物を製造す
る。
【0029】上記反応で使用しうるアルキルクロロホル
メート化合物はメチルクロロホルメート、エチルクロロ
ホルメートまたはブチルクロロホルメートであるのが好
ましい。使用しうる塩基はトリエチルアミン、ジイソプ
ロピルエチルアミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、炭酸ナトリウムまたは炭酸カリウムであるのが好ま
しい。この反応は溶媒例えばアセトン、ジクロロメタ
ン、テトラヒドロフランまたはそれらの混合物中で−2
0℃〜室温において実施するのが好ましい。R3がイソ
シアナートである式(I)の化合物(以下、式(Ie)の
化合物と称する)は下記のようにして製造できる。
【0030】方法G
【化10】 (上記式中、R1、R2およびnは前述で定義したのと同
じである)。方法Gに従って、式(Ie)の化合物は式
(Id)の化合物を非反応性溶媒中で使用溶媒の沸点に
おいて加熱することによって製造できる。好ましい非反
応性溶媒は、トルエン、キシレン、ベンゼンまたはそれ
らの混合物である。R3がアミノ基である式(I)の化合
物(以下、式(If)の化合物と称する)は、下記の方法
Hを用いることによって式(Ie)の化合物から製造で
きる。
【0031】方法H
【化11】 (上記式中、R1、R2およびnは式(I)で定義したのと
同一である)。
【0032】方法Hに従って、式(If)の化合物は式
(Ie)の化合物を酸の存在下で−5℃〜室温において、
または還流下で加熱しながら加水分解することにより、
または式(Ie)の化合物をアルカリの存在下で室温〜1
10℃において加水分解することによって製造できる。
【0033】方法Hで用いるのに好ましい酸は1〜20
%塩酸、臭化水素酸または硫酸水溶液である。方法Hで
用いるのに好ましいアルカリは1〜10%水酸化ナトリ
ウムまたは水酸化カリウム水溶液である。
【0034】こうして得られた式(If)の化合物中のR
1基は試薬例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、
1〜36%塩酸、ギ酸、1〜47%臭化水素酸、1〜3
0%硫酸または臭化水素−酢酸を用いることによって水
素原子に変換されうる。次にR2が水素原子である式(I
f)の化合物は慣用の有機酸または無機酸例えば塩酸、
臭化水素酸、硫酸、リン酸、ギ酸、酢酸、トリフルオロ
酢酸、プロピオン酸、乳酸、クエン酸、コハク酸、マレ
イン酸、マロン酸、フマル酸、酒石酸、アスコルビン
酸、グルタミン酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホ
ン酸またはp−トルエンスルホン酸でその酸付加塩に変
換されうる。R3がヒドロキシ基である式Iの化合物
(以下、式(Ig)の化合物と称する)は下記の方法Iを
用いることによって製造できる。
【0035】方法I
【化12】 (上記式中、R1、R2およびnは式(I)で定義したのと
同一であり;そしてAは塩酸、硫酸または硝酸であ
る)。
【0036】方法Iにおいて、式(Ig)の化合物は式
(If)の化合物を慣用操作に従って亜硝酸ナトリウムお
よび塩酸または硫酸でジアゾ化することによって製造で
きる。 R3が−NHR9でありそしてR9がC1〜C5アルコキシ
カルボニルまたはベンジルオキシカルボニル基である式
(I)の化合物(以下、式(Ih)の化合物と称する)は式
(Ie)の化合物から下記の方法Jを用いることによって
製造できる。
【0037】方法J
【化13】 (上記式中、R1、R2およびnは式(I)で定義したのと
同一であり、そしてR9はC1〜C5アルコキシカルボニ
ルまたはベンジルオキシカルボニル基である)。
【0038】方法Jに従って、式(Ih)の化合物は式
(Ie)の化合物を非反応性溶媒例えばトルエン、ベンゼ
ン、キシレン等中で加熱下にC1〜C5アルコールまたは
ベンジルアルコールと反応させることによって製造でき
る。上記反応は触媒としての塩基例えばトリエチルアミ
ン、ナトリウムアルコキシド等の存在下で実施されう
る。さらに、式(Ih)中のR1基は方法Hの場合と同じ
手法で除去されうる。R1が水素原子である式(Ih)の
化合物は慣用の有機酸または無機酸でその酸付加塩に変
換されうる。R3が−NR910であり、R9がC1〜C5
アルコキシカルボニルまたはベンジルオキシカルボニル
基でありそしてR10がC1〜C5アルキル基である式(I)
の化合物(以下、式(Ii)の化合物と称する)は下記の
方法Kに従って式(Ih)の化合物から製造できる。
【0039】方法K
【化14】 (上記式中、R1、R2およびnは式(I)で定義したのと
同一であり;R9はC1〜C5アルコキシカルボニルまた
はベンジルオキシカルボニル基であり;そしてR10はC
1〜C5アルキル基である)。
【0040】方法Kに従って、式(Ih)の化合物を塩基
の存在下で式R10−Hal(ここでR10は前述の定義を
有しそしてHalはハロゲン原子である)の化合物と反
応させると式(Ii)の化合物を得ることができる。上記
反応で用いることのできる塩基としては水素化ナトリウ
ム、水素化カリウム等があり、該反応に適当な溶媒とし
てはテトラヒドロフラン、ヘキサメチルホスホルアミ
ド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドまた
はそれらの混合物を挙げることができる。こうして得ら
れた式(Ii)の化合物中のR1基は水素原子に変換され
ることができ、それによってその酸付加塩を得ることが
可能である。R3が−NHR10でありそしてR10がC1
5アルキル基である式(I)の化合物(以下、式(Ij)
の化合物と称する)は式(Ii)の化合物から、下記の方
法Lを用いることによって製造できる。
【0041】方法L
【化15】 (上記式中、R1、R2およびnは式(I)で定義したのと
同一であり;R9はC1〜C5アルコキシカルボニルまた
はベンジルオキシカルボニル基であり;そしてR10はC
1〜C5アルキル基である)。
【0042】方法Lにおいて、式(Ij)の化合物は式
(Ii)の化合物を方法Hに記載のと同じ手法で酸または
アルカリを用いて加水分解することによって製造でき
る。R3がヒドロキシメチル基である式(I)の化合物
(以下、式(Ik)の化合物と称する)は式(Ib)の化合
物から下記の方法Mを用いることによって製造できる。
【0043】方法M
【化16】 (上記式中、R1、R2およびnは式(I)で定義したのと
同一であり、そしてR8はC1〜C5アルキル基であ
る)。
【0044】方法Mに従って、式(Ib)の化合物を還元
剤例えば水素化アルミニウムリチウム、水素化アルミニ
ウムジイソブチル、水素化ホウ素ナトリウム−塩化カル
シウム等による還元に付して式(Ik)の化合物を得る
が、但しこの水素化アルミニウムリチウムはR1が場合
により置換されているベンジル基である式(Ib)の化合
物のためにだけ使用される。上記反応は有機溶媒例えば
テトラヒドロフラン、エチルエーテルまたはその混合物
中で−10℃から使用溶媒の沸点までの温度において実
施するのが好ましい。
【0045】こうして得られた式(Ik)の化合物中のR
1基は、方法Hに記載のと同じ方法で水素原子に変換さ
れることができ、それによってその酸付加塩が慣用法に
よって得られる。R3が−(CH2)mYであり、そしてm
が1であって、YがC2〜C5アシルオキシ、メシルオキ
シまたはp−トルエンスルホニルオキシ基である式(I)
の化合物(以下、式(II)の化合物と称する)は式(Ik)
の化合物から下記方法Nを用いることによって製造でき
る。
【0046】方法N
【化17】 (上記式中、R1、R2およびnは式(I)に定義したのと
同一であり、そしてR11はC2〜C5アシル、メシルまた
はp−トルエンスルホニル基である)。
【0047】方法Nに従って、式(Ik)の化合物を式R
11−Hal(ここでR11は前記で定義したのと同一であ
りそしてHalはハロゲン原子である)の化合物または
その酸無水物と反応させて式(II)の化合物を製造する。
上記反応は溶媒例えばピリジン、ジクロロメタンまたは
それらの混合物中で塩基例えばトリエチルアミン、ジイ
ソプロピルエチルアミン等の存在下において実施されう
る。R3が場合によりC1〜C8アルキルまたはベンジル
基で置換されているアミノカルボニル基である式(I)の
化合物(以下、式(Im)の化合物と称する)は、式(I
b)の化合物から下記の方法Oを用いることによって製
造できる。
【0048】方法O
【化18】 (上記式中、R1、R2およびnは式(I)に定義したのと
同一であり、そしてR12はC1〜C8アルキルまたはベン
ジル基である)。
【0049】方法Oに従って、式(Ib)の化合物を常圧
または密閉管中で温度を室温ないし250℃に維持しな
がら式NH2−R12(ここでR12は前述で定義したのと
同一である)のアミンと反応させて式(Im)の化合物を
製造する。R3が−CH2−NHR12であり、そしてR12
が水素原子、ベンジルまたはC1〜C8アルキル基である
式(I)の化合物(以下、式(In)の化合物と称する)
は、式(Im)の化合物から下記のようにして製造でき
る。
【0050】方法P
【化19】 (上記式中、R1、R2およびnは式(I)に定義したのと
同一であり、そしてR12は水素原子、C1〜C8アルキル
またはベンジル基である)。
【0051】この方法において、式(In)の化合物は式
(Im)の化合物を水素化アルミニウムリチウムで還元す
ることによって製造される。上記反応は通常、溶媒例え
ばテトラヒドロフラン、エチルエーテルまたはその混合
物中で好ましくは0℃から使用溶媒の沸点までの温度で
実施されうる。こうして得られた式(In)の化合物はメ
タノールまたはエタノール中で触媒としてPd/炭素を
用いて常圧〜60psiの圧力下において水素化すること
により、またはギ酸、酢酸または塩酸の存在下で還元す
ることにより、R1が水素原子である化合物に変換され
うる。異性体は下記のスキームに従って分割されうる。
【0052】
【化20】
【0053】
【実施例】以下に本発明を実施例によりさらに説明する
が、それらは本発明の範囲を限定するものではない。製造例1 : 1−ベンジル−3−メチレンピロリジンの合成
【化21】 無水テトラヒドロフラン1リットル中に懸濁したメチル
トリフェニルホスホニウムヨージド150g(0.37m
ol)の懸濁液に窒素ガスをパージしながら0℃でn−ブ
チルリチウム(2.5mol、シクロヘキサン混合溶液13
7ml)を滴加し、得られた混合物を同一温度で30分間
撹拌し次にそれに無水テトラヒドロフラン300ml中に
おける1−ベンジル−3−ピロリドン30g(0.17m
ol)の溶液を加えた。次いで反応混合物を1時間撹拌
し、少量のメタノールを加えた。その後こうして得られ
た固形物を濾過し、酢酸エチル300mlで洗浄した。濾
液および洗浄された溶液を合一し、濃縮した。残留物を
ヘキサン:酢酸エチル=20:1で溶離するシリカゲル
でのカラムクロマトグラフィーによって精製して油状の
目的化合物12.0g(収率:40.8%)を得た。1 H-NMR(CDCl3, δppm):7.30(5H,m)、4.85(2H,m)、3.61
(2H,s)、2.68(2H,m)、2.49(2H,m)
【0054】製造例2: 1−ベンジルオキシカルボニル−3−メチレン−ピロリ
ジンの合成
【化22】 無水ジクロロメタン20ml中に溶解した1−ベンジル−
3−メチレンピロリジン9g(52mmol)の溶液にベン
ジルクロロカルボネート15ml(0.1mol)を滴加し、
得られた混合物を12時間撹拌し次にベンジルクロロホ
ルメート22ml(0.15mol)をさらに加えた。6時間
撹拌後に、ジクロロメタン20mlを加えて反応混合物を
希釈した。この希釈溶液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶
液および飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥しそして減圧下で濃縮した。残留物を
10:1 ヘキサン:酢酸エチルで溶離するシリカゲル
カラムクロマトグラフィーに付して油状の目的化合物
5.5g(収率:48.7%)を得た。1 H-NMR(CDCl3, δppm):7.32(5H,m)、5.20(2H,s)、4.99
(2H,m)、4.02(2H,m)、3.50(2H,m)、2.50(2H,m)
【0055】実施例1: 5−ベンジルオキシカルボニル−3−エトキシカルボニ
ル−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタンの合成
【化23】 製造例2で製造した1−ベンジルオキシカルボニル−3
−メチレンピロリジン5.5g(25.3mmol)およびロ
ジウムアセテート二量体55mgをシクロヘキサン20ml
に加え、生成物を還流した。この溶液に、シクロヘキサ
ン20ml中に溶解したエチルジアゾアセテート6.4ml
(60.7mmol)の溶液を10時間かけて滴加し、生成
物を濾過し次いで減圧下で蒸発させた。残留物を、1
0:1 ヘキサン:酢酸エチルを用いるシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーにより精製して目的化合物3.1
g(収率:40.4%)を得た。1 H-NMR(CDCl3, δppm):7.42(5H,m)、5.25(2H,s)、4.22
(2H,q,J=7.4Hz)、3.61(4H,m)、1.98(3H,m)、1.37(1H,
m)、1.25(3H,t,J=7.4Hz)、1.20(1H,m)
【0056】実施例2: 5−ベンジルオキシカルボニル−5−アザスピロ〔2,
4〕ヘプタン−1−カルボン酸の合成
【化24】 5−ベンジルオキシカルボニル−1−エチルオキシカル
ボニル−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン15g(4
9.9mmol)をエタノール100ml中に溶解し、5%−
NaOH水溶液100mlを加えた。次に生成物を室温で
1.5時間撹拌し、減圧下で濃縮した。こうして得られ
た濃縮物を水50mlの添加で希釈し、ジクロロメタン5
0mlで洗浄した。水性層を、冷却下2N塩酸水溶液を加
えることによって酸性にし、ジクロロメタン50mlずつ
で3回抽出した。抽出物を合一し、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥し次いで減圧下で蒸発させて目的化合物12.
4g(収率:91.2%)を得た。1 H-NMR(CDCl3, δppm):10.12(1H,br,s)、7.35(5H,m)、
5.16(2H,s)、3.05(4H,)、1.98(3H,m)、1.37(1H,t,J=5H
z)、1.22(1H,dd,J=8,4.5Hz)
【0057】実施例3: 5−ベンジルオキシカルボニル−1−アジドカルボニル
−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタンの合成
【化25】 5−ベンジルオキシカルボニル−5−アザスピロ〔2,
4〕ヘプタン−1−カルボン酸12g(43.6mmol)
をアセトン35ml中に溶解し、トリエチルアミン4.9
g(48.0mmol)を5分間滴加した。次にこの溶液
に、アセトン15ml中に溶解したエチルクロロカルボネ
ート5.2g(48.0mmol)の溶液を−5℃〜0℃にお
いて30分間滴加し、その生成物をさらに15分間撹拌
した。水15ml中に溶解したナトリウムアジド5.2g
(87.7mmol)の溶液を同一温度で20分かけて滴加
し、生成物をさらに30分間撹拌し次いで冷却水を加え
た。生成物をトルエン70mlずつで3回抽出し、得られ
たトルエン層を硫酸マグネシウムで乾燥し次に減圧下よ
り低い温度で蒸発させて目的化合物11.4g(収率:
87.2%)を得た。1 H-NMR(CDCl3, δppm):7.33(5H,m)、5.15(2H,s)、3.07
(4H,m)、1.99(3H,m)、1.37(1H,t,J=5Hz)、1.23(1H,dd,J
=8,4.5Hz)
【0058】実施例4: 5−ベンジルオキシカルボニル−1−イソシアナト−5
−アザスピロ〔2,4〕ヘプタンの合成
【化26】 5−ベンジルオキシカルボニル−1−アジドカルボニル
−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン11.0g(36.
7mmol)を無水トルエン200ml中に溶解し、得られた
溶液を窒素ガス発生が止むまで還流し、減圧下で濃縮し
て油状の目的化合物9.5g(収率:95.2%)を得
た。1 H-NMR(CDCl3, δppm):7.32(5H,m)、5.24(2H,s)、3.61
(4H,m)、1.98(3H,m)、1.37(1H,t,J=5Hz)、1.21(1H,dd,J
=8,4.5Hz)
【0059】実施例5: 1−アミノ−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン塩酸塩
の合成
【化27】 5−ベンジルオキシカルボニル−1−イソシアナト−5
−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン9.0g(33.1mmo
l)を冷却し、それに8N塩酸溶液60mlを加えた。次
に反応溶液をだんだんと加温し、10分間還流しそして
減圧下で濃縮して油状の目的化合物5.5g(収率:8
9.8%)を得た。1 H-NMR(CDCl3, δppm):3.30(4H,m)、2.65(1H,m)、1.91
(2H,m)、1.26(1H,dd,J=5.7Hz)、1.12(1H,t,J=5Hz)
【0060】製造例3: 1−ベンジル−3−メチレン−ピロリジンの合成
【化28】 メチレンジヨージド26.8g(100mmol)および亜
鉛末11.7g(180mmol)をテトラヒドロフラン1
00mlに加え、その溶液を窒素ガスの下で30分間撹拌
した。次にこの溶液に塩化チタン(IV)3.8g(20m
mol)を0℃で加え、反応混合物を室温で30分間撹拌
した。次にこれにテトラヒドロフラン20ml中に溶解し
た1−ベンジル−3−ピロリドン3.5g(20mmol)
を滴加し、生成物を室温で1時間撹拌した。次に反応混
合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に加え、反応生成
物を酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫曹鉱で脱水
し、濃縮した。得られた残留物を、ヘキサン:酢酸エチ
ル 10:1(v/v)を用いるシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーに付して目的化合物0.24gを液体の
形態で得た。1 H-NMR(CDCl3, δppm):7.30(5H,m)、4.85(2H,m)、3.61
(2H,s)、2.68(2H,m)、2.49(2H,m)
【0061】製造例4: 1−ベンジル−3−(エトキシカルボニル−メチレン)
−1−ピロリジンの合成
【化29】 水素化ナトリウム(60〜65%)21gをテトラヒド
ロフラン1リットル中に分散し、分散液を窒素ガス下で
−20℃に冷却し、それにトリエチルホスホノアセテー
ト125g(0.588mol)を加えた。次に反応混合物
を室温で撹拌し、水素発生が止んだら、テトラヒドロフ
ラン50ml中に溶解した1−ベンジル−3−ピロリドン
85g(0.485mol)を加えた。次に反応混合物を室
温で2時間撹拌し、酢酸エチル1リットルで希釈しそし
て2回水洗した。こうして得られた有機層を無水硫酸ナ
トリウムで脱水し、濃縮した。残留物をヘキサン/酢酸
エチル(20/1→5/1→2/1)の勾配で溶離する
シリカカラムに通して、液体形態の目的化合物96g
(収率:80%)を得た。1 H-NMR(CDCl3, δppm):7.25(5H,m)、5.68(1H,m)、4.07
(2H,m)、3.60(3H,m)、3.17(1H,br,s)、2.90(1H,m)、2.6
4(1H,t,J=6.6Hz)、2.57(2H,s)、1.20(3H,m)
【0062】実施例6: 5−ベンジル−1−エトキシカルボニル−5−アザスピ
ロ〔2,4〕ヘプタンの合成
【化30】 トリメチルスルホキソニウムヨージド255gをジメチ
ルスルホキシド1リットル中に懸濁し、その懸濁液に窒
素ガス下で水素化ナトリウム(55〜60%)48gを
加えた。生成物を水素ガスの発生が観察されなくなるま
で室温で撹拌し、それからジメチルスルホキシド180
ml中に溶解した1−ベンジル−3−(エチルカルボニル
−エチレン)−1−ピロリジン245gの溶液を加え
た。反応混合物を室温で1時間そして55〜60℃で2
時間撹拌し、室温に冷却した。この冷却した溶液に水2
リットルを加え、生成物をジクロロメタン700mlずつ
で4回抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸
ナトリウムで脱水し次いで濃縮した。次にこうして得ら
れた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付
して液体形態の目的化合物103g(収率:40%)を
得た。 MS m/z(rel. int. %):259(M+,2.5)、230(21)、214
(2)、159(40)、140(4)、91(29)、85(63)、83(100)1 H-NMR(CDCl3, δppm):7.30(5H,m)、4.10(2H,m)、3.63
(2H,s)、2.72-1.7(8H,m)、1.35-1.05(4H,m)
【0063】実施例7: 5−ベンジルオキシカルボニル−1−エチルオキシカル
ボニル−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタンの合成
【化31】 5−ベンジル−1−エトキシカルボニル−5−アザスピ
ロ〔2,4〕ヘプタン30g(0.12mole)を無水ジク
ロロメタン60ml中に溶解し、これにベンジルクロロホ
ルメート33mlを室温で滴加した。次に、生成物にベン
ジルクロロカルボネート52mlを加え、その混合物をさ
らに6時間撹拌しそしてジクロロメタン50mlで希釈し
た。次に生成物をブライン100mlずつで2回洗浄し、
無水硫酸マグネシウムで乾燥し次いで減圧下で濃縮し
た。残留物を、ヘキサン:酢酸エチル=9:1で溶離す
るカラムクロマトグラフィーに付して油状の目的化合物
15.5g(収率:45%)を得た。1 H-NMR(CDCl3, δppm):7.42(5H,m)、5.25(2H,s)、4.22
(2H,q,J=7.4Hz)、3.61(4H,m)、1.98(3H,m)、1.37(1H,
m)、1.25(3H,t,J=7.4Hz)、1.20(1H,m)
【0064】実施例8: ビス−(1,5−エトキシカルボニル)−5−アザスピ
ロ〔2,4〕ヘプタンの合成
【化32】 5−ベンジル−1−エトキシカルボニル−5−アザスピ
ロ〔2,4〕ヘプタン103gをベンゼン500ml中に
溶解し、エチルクロロホルメート180mlを加えた。得
られた溶液を還流下で8時間加熱した。反応混合物を減
圧下で濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーに付して目的化合物65g(収率:68%)を黄
色油状物として得た。 MS m/z(rel. int. %):241(M+,3.2)、196(9.7)、168
(4)、154(3.8)、141(100)、113(15)、82(33)、68(47)1 H-NMR(CDCl3, δppm):4.17-4.10(4H,m)、3.55-3.3(4
H,m)、2.1-1.7(3H,m)、1.4-1.1(7H,m)
【0065】実施例9: 5−エトキシカルボニル−5−アザスピロ〔2,4〕ヘ
プタン−1−カルボン酸の合成
【化33】 エタノール420ml中に溶解したビス−(1,5−エト
キシカルボニル)−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン
65gの溶液に5%NaOH水溶液420mlを加え、生
成物を室温で3時間撹拌した。次に反応混合物を30℃
での水浴中で減圧下に濃縮し、エタノールを留去した。
得られた固形物に蒸留水210mlを加え、その溶液を2
N−HCl溶液でpH3〜4の酸性にし、次にジクロロメ
タン500mlで抽出した。有機層を蒸留水およびブライ
ンで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し次いで減圧
下で濃縮して目的化合物49.5g(収率:87%)を
茶色油状物として得た。 MS m/z(rel. int. %):213(M+,15)、168(10)、141(10
0)、113(11)、82(22)、68(25)1 H-NMR(CDCl3, δppm):4.13(2H,q,J=7Hz)、3.6-3.3(5
H,m)、2.15-1.3(4H,m)、1.25(3H,t,J=7Hz)
【0066】実施例10: 5−(t−ブトキシカルボニル)−1−エトキシカルボ
ニル−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタンの合成
【化34】 4.4%ギ酸−メタノール中に溶解した5−ベンジル−
1−エトキシカルボニル−5−アザスピロ〔2,4〕ヘ
プタン518mgの溶液に10%Pd/木炭300mgを加
え、生成物を窒素ガスの下で16時間撹拌し次いで濾過
した。こうして得られた濾液にトリエチルアミン1.7
2mlおよびジ−t−ブチルジカルボネート650mgを加
え、次に混合物を室温で16時間撹拌した。その後、反
応混合物を減圧下で濃縮し、残留物をシリカゲルカラム
クロマトグラフィーに付して無色の油状物質350mg
(収率:68%)を得た。 MS m/z(rel. int. %):269(M+,1)、212(5)、168(3)、
113(10)、84(33)、69(25)、58(76)1 H-NMR(CDCl3, δppm):4.1(2H,m)、3.5-3.35(4H,m)、
1.94(1H,m)、1.72(2H,m)、1.42(9H,s)、1.35-1.1(5H,m)
【0067】実施例11: 5−t−ブトキシカルボニル−1−t−ブトキシカルボ
ニルアミノ−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタンの合成
【化35】 メタノール150ml中に溶解した1−アミノ−5−アザ
スピロ〔2,4〕ヘプタン塩酸塩14g(75.5mmol)
の溶液にトリエチルアミン16.7g(165mmol)お
よびジ−t−ブチルジカルボネート39.5g(181m
mol)を0℃で加え、得られた溶液を室温で1時間撹拌
しそして減圧下で濃縮した。残留物を酢酸エチル100
ml中に溶解し、数回水洗し、硫酸マグネシウムで乾燥し
次いで減圧下で蒸発させた。得られた残留物を10:1
ヘキサン:酢酸エチルで溶離するカラムクロマトグラ
フィーに付して液状の目的化合物17.2g(収率:7
2.9%)を得た。1 H-NMR(CDCl3, δppm):3.49(2H,m)、3.22(2H,m)、2.53
(1H,m)、1.82(2H,m)、1.43(18H,2×s)、1.12(1H,t,J=5H
z)、0.97(1H,dd,J=5.7Hz)
【0068】実施例12: 1−t−ブトキシカルボニルメチルアミノ−5−t−ブ
トキシカルボニル−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン
の合成
【化36】 5−t−ブトキシカルボニル−1−t−ブトキシカルボ
ニルアミノ−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン1g
(3.2mmol)をヘキサメチルホスホルアミド5ml中に
溶解し、水素化ナトリウム0.17g(4.5mmol)を0
℃で加えた。次に反応混合物を室温で撹拌し、ヨウ化メ
チル0.6g(4.2mmol)を0℃で加えた。さらに1時
間撹拌した後に、室温でこの溶液に水5mlを加えた。生
成物をジクロロメタン10mlずつで3回抽出し、無水硫
酸マグネシウムで乾燥しそして減圧下で濃縮した。こう
して得られた残留物を10:1 ヘキサン:酢酸エチル
で溶離するシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し
て目的化合物0.67g(収率:64.1%)を得た。1 H-NMR(CDCl3, δppm):3.49(2H,m)、3.22(2H,m)、2.75
(3H,s)、2.59(1H,m)、1.43(18H,2×s)、1.12(1H,t,J=5H
z)、0.96(1H,dd,J=5.7Hz)
【0069】実施例13: 1−メチルアミノ−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン
塩酸塩の合成
【化37】 2N塩酸−メタノール溶液50mlに1−t−ブトキシカ
ルボニルメチルアミノ−5−t−ブトキシカルボニル−
5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン3.26g(10mmo
l)を加え、得られた溶液を室温で5時間撹拌し、減圧
下で濃縮して目的化合物1.63g(収率:82%)を
得た。 MS m/z:126(M+)1 H-NMR(D2O, δppm):3.32(4H,m)、2.63(1H,m)、2.42(3
H,s)、1.90(2H,m)、1.25(1H,dd,J=5.7Hz)、1.12(1H,t,J
=5Hz)
【0070】製造例5: 1−ベンジル−3−(エトキシカルボニル−メチレン)
−1−ピペリジンの合成
【化38】 水素化ナトリウム(60〜65%)5.3gをテトラヒ
ドロフラン200ml中に分散し、その分散液を−20℃
に冷却しそしてトリエチルホスホノアセテート24.2
g(108mmol)を滴加した。生成物を室温で撹拌し、
水素ガスの発生が止んだらそれに、テトラヒドロフラン
20ml中に溶解した1−ベンジル−3−ピペリドン17
g(90mmol)の溶液を加えた。次に反応混合物を室温
で2時間撹拌し、酢酸エチル200mlで希釈しそして水
400mlずつで2回洗浄した。こうして分離した有機層
を硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。残留物をヘキ
サン:酢酸エチル=8:1で溶離するシリカゲルカラム
クロマトグラフィーに付して液体形態の目的化合物1
9.1g(収率:82%)を得た。1 H-NMR(CDCl3, δppm):7.28(5H,m)、5.62(1H,2×s)、
4.11(2H,2×q,J=7.1Hz)、3.68(1H,s)、3.60(1H,s)、3.5
2(1H,s)、2.91(1H,s)、2.82(1H,m)、2.50(2H,m)、2.20
(1H,m)、1.70(2H,m)、1.21(3H,2×g,J=7.1Hz)
【0071】実施例14: 5−ベンジル−1−(エトキシカルボニル)−5−アザ
スピロ〔2,5〕オクタンの合成
【化39】 トリメチルスルホキソニウムヨージド25.5g(0.1
16mol)をジメチルスルホキシド150ml中に懸濁
し、水素化ナトリウム(55〜60%)5.5gを窒素
ガスの下で加えた。次に得られた溶液を、水素ガスの発
生が観察されなくなるまで室温で撹拌し、次にジメチル
スルホキシド30ml中に溶解した1−ベンジル−3−
(エトキシカルボニルメチレン)−1−ピペリジン25
g(0.096mol)の溶液を加えた。その後反応混合物
を室温で1時間そして55〜60℃で1時間撹拌し、室
温に冷却しそして水200mlを加えた。生成物をジクロ
ロメタン200mlずつで4回抽出し、有機層をブライン
で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し次いで濃縮した。
こうして得られた残留物をヘキサン:酢酸エチル=5:
1で溶離するシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付
して液状の目的化合物5.8g(収率:21.3%)を得
た。1 H-NMR(CDCl3, δppm):7.27(5H,m)、4.11(2H,q,J=4.6H
z)、3.46(2H,s)、2.49-2.12(4H,m)、1.69(1H,m)、1.55-
1.45(4H,m)、1.21(3H,t,J=4.6Hz)、1.08(1H,t,J=4.6H
z)、0.84(1H,dd,J=4.6, 7.9Hz)
【0072】実施例15: 5−ベンジルオキシカルボニル−1−エチルオキシカル
ボニル−5−アザスピロ〔2,5〕オクタンの合成
【化40】 5−ベンジル−1−エトキシカルボニル−5−アザスピ
ロ〔2,5〕オクタン5.6g(20.5mmol)を無水ジ
クロロメタン20ml中に溶解し、それにベンジルクロロ
ホルメート50.6mlを室温で滴加し、得られた溶液を
12時間撹拌し、ベンジルクロロホルメートをさらに
8.8ml滴加した。次に反応混合物をさらに6時間撹拌
し、ジクロロメタン10mlで希釈し、飽和炭酸水素ナト
リウム水溶液50mlずつで2回およびブラインで洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥しそして減圧下で濃縮
した。残留物をヘキサン:酢酸エチル=9:1で溶離す
るシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して油状の
目的化合物3.8g(収率:67.9%)を得た。1 H-NMR(CDCl3, δppm):7.31(5H,m)、5.08(2H,s)、4.08
(2H,q,J=5.32Hz)、3.59-3.22(4H,m)、1.74(1H,m)、1.65
(2H,m)、1.97(2H,m)、1.22(3H,t,J=5.32Hz)、1.56(1H,t
=4.6Hz)、0.83(1H,dd,J=4.6, J=7.9Hz)
【0073】実施例16: 5−ベンジルオキシカルボニル−5−アザスピロ〔2,
5〕オクタン−1−カルボン酸の合成
【化41】 5−ベンジルオキシカルボニル−1−エトキシカルボニ
ル−5−アザスピロ〔2,5〕オクタン6g(13.2mm
ol)をエタノール20ml中に溶解し、5%水酸化ナトリ
ウム水溶液20mlを加え、それを室温で3時間撹拌しそ
して減圧下で濃縮した。生成物を水10mlで希釈し、ジ
クロロメタン20mlで洗浄し、こうして分離された水性
層を冷却下で2N塩酸により酸性化しそしてジクロロメ
タン20mlずつで3回抽出した。次に、抽出物を合一
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥しそして減圧下で濃縮
した。残留物をクロロホルム:メタノール=20:1で
溶離するシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して
目的化合物3g(収率:92.8%)を得た。 MS m/z:289(M+)1 H-NMR(CDCl3, δppm):7.82(5H,m)、5.11(2H,s)、3.70
-3.27(4H,m)、1.80(1H,dd,J=4.9, 7.9Hz)、1.68-1.40(4
H,m)、1.11(1H,t,J=4.0Hz)、0.88(1H,dd,J=4.6, 7.9Hz)
【0074】実施例17: 1−アミノ−5−アザスピロ〔2,5〕オクタン塩酸塩
の合成
【化42】 5−ベンジルオキシカルボニル−5−アザスピロ〔2,
5〕オクタン−1−カルボン酸2.9g(11.8mmol)
をアセトン10ml中に溶解し、トリエチルアミン1.4
g(13.7mmol)を5分かけて滴加し、得られた混合
物にアセトン5ml中におけるエチルクロロホルメート
1.5g(13.8mmol)の溶液を−5℃〜0℃で30分
間滴加し、15分間撹拌した。この溶液に、水5ml中に
溶解したナトリウムアジド1.4g(23.7mmol)の溶
液を同一温度で20分間滴加し、生成物をさらに30分
間撹拌し次に冷却水を加えた。次いで生成物をトルエン
15mlずつで3回抽出し、トルエン層を無水硫酸マグネ
シウムで乾燥しそして窒素ガスの発生が観察されなくな
るまで還流した。次に生成物を減圧下で濃縮し、8N塩
酸15mlを冷却下で加え、だんだんに加熱し、10分間
還流しそして減圧下で濃縮して油状の目的化合物1.5
g(収率:63.8%)を得た。 MS m/z(rel. int. %):126(M+,9.6)、109(6.7)、83(1
00)1 H-NMR(CDCl3, δppm):3.42(4H,m)、2.61(1H,m)、1.68
-1.40(4H,m)、1.21(1H,t,J=4.0Hz)、1.11(1H,dd,J=4.6,
7.9Hz)
【0075】実施例18: 5−ベンジル−1−ベンジルアミド−5−アザスピロ
〔2,4〕ヘプタンの合成
【化43】 5−ベンジル−1−エトキシカルボニル−5−アザスピ
ロ〔2,4〕ヘプタン13gをベンジルアミン10gと
混合し、混合物を還流下で4日間加熱し、ベンジルアミ
ンだけを減圧下で留去した。残留物を2〜10%メタノ
ール−クロロホルムで溶離するシリカゲルカラムクロマ
トグラフィーに付して目的化合物9.36g(収率:5
8%)を得た。 Mass m/z(rel. int., %):377(M+,22)、360(95)、345
(82)、333(25)、316(45)、301(100)1 H-NMR(CDCl3, δppm):7.31(10H,m)、6.25, 6.15(1H,t
wo,t)、4.5(2H,m)、3.60(2H,m)、2.8-2.4(4H,m)、2.02-
1.80(2H,m)、1.50-1.30(2H,m)、1.01-0.92(1H,m)
【0076】実施例19: 5−ベンジル−1−ベンジルアミノメチル−5−アザス
ピロ〔2,4〕ヘプタンの合成
【化44】 水素化アルミニウムリチウム2gを窒素ガスの下でテト
ラヒドロフラン50mlに加え、得られた溶液にテトラヒ
ドロフラン70ml中に溶解した5−ベンジル−1−ベン
ジルアミド−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン9.2g
の溶液を氷水浴中で滴加し、次に室温で3時間撹拌しそ
して還流下で3時間加熱した。反応混合物を氷水で冷却
し、水10mlおよび30%水酸化ナトリウム溶液10ml
を加え、生成物をメタノール20mlおよびジクロロメタ
ン150mlで希釈しそしてセライトで濾過した。濾液を
水洗し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥しそして濃
縮した。こうして得られた残留物を2〜10%メタノー
ル−クロロホルムで溶離するシリカゲルカラムクロマト
グラフィーに付して目的化合物6.7g(収率:76
%)を得た。1 H-NMR(CDCl3, δppm):7.30(10H,m)、3.75(2H,6重
線)、3.61(2H,q)、2.70-2.35(8H,m)、1.81(1H,t)、1.01
(1H,m)、1.70(1H,dd,J=4.7Hz)、0.27(1H,m)
【0077】実施例20: 1−アミノメチル−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン
ホルメートの合成
【化45】 5−ベンジル−1−ベンジルアミノメチル−5−アザス
ピロ〔2,4〕ヘプタン4.1gをエタノール120ml中
に溶解し、98%ギ酸1.5mlおよび10%Pd/炭素
2gを加えた。生成物を50psi水素圧で16時間振と
うし次にセライトで濾過した。濾液を濃縮してシロップ
状の目的化合物2.4g(収率:82%)を製造した。 Mass m/z(rel. int., %):126(M+,25)、109(100)、9
4(25)、82(45)、68(95)1 H-NMR(DMSO-d6, δppm):3.87-3.55(4H,m)、3.21(1H,
m)、2.90(1H,m)、2.00-1.87(2H,m)、1.87(1H,m)、1.05
(1H,dd,J=8.5, 5.4Hz)、0.73(1H,t,J=5.4Hz)
【0078】実施例21: 1−ヒドロキシメチル−5−ベンジル−5−アザスピロ
〔2,4〕ヘプタンの合成
【化46】 水素化アルミニウムリチウム200mgを窒素ガスの下で
テトラヒドロフラン10ml中に分散し、テトラヒドロフ
ラン10ml中に溶解した5−ベンジル−1−エトキシカ
ルボニル−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン770mg
の溶液を滴加し、それを還流下で2時間加熱した。次に
反応混合物を室温に冷却し、水1mlおよび20%水酸化
ナトリウム水溶液2mlを加え、それを30分間撹拌し次
いで濾過した。濾液を少量の水で洗浄し、無水硫酸ナト
リウムで乾燥しそして濃縮して目的化合物434mg(収
率:68%)を得た。1 H-NMR(CDCl3, δppm):7.31(5H,m)、3.80-3.55(4H,
m)、3.35(1H,m)、2.83(1H,m)、2.72(1H,m)、2.45(1H,
m)、2.1-1.65(2H,m)、1.12(1H,m)、0.76(1H,m)、0.45(1
H,m)
【0079】実施例22: 1−ヒドロキシメチル−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプ
タンホルメートの合成
【化47】 1−ヒドロキシメチル−5−ベンジル−5−アザスピロ
〔2,4〕ヘプタン400mgをエタノール10ml中に溶
解し、98%ギ酸1mlおよび10%Pd/炭素100mg
を加えた。次に生成物を50psiで15時間放置しそし
て濾過した。濾液を濃縮して目的化合物290mg(収
率:91%)を得た。1 H-NMR(DMSO-d6, δppm):3.85-3.60(2H,m)、3.40(1H,
m)、2.80(1H,m)、2.71(1H,m)、2.46(1H,m)、2.00-1.62
(2H,m)、1.13(1H,m)、0.75(1H,m)、0.47(1H,m)
【0080】実施例23: 1−ヒドロキシ−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン塩
酸塩の合成
【化48】 1−アミノ−5−エトキシカルボニル−5−アザスピロ
〔2,4〕ヘプタン920mgを3N塩酸20ml中に溶解
し、水5ml中における亜硝酸ナトリウム500mgの溶液
を0℃で滴加し、反応混合物を同一温度で2時間撹拌し
た。次に生成物に濃塩酸5mlを加え、混合物を室温で1
日間撹拌した。溶媒を減圧下で蒸発させ、クロロホルム
−メタノール(3:1)溶液中に可溶である部分を採
り、濃縮した。濃縮物を最小量の水の中に溶解し、エタ
ノール20mlおよびエチルエーテルを加えた。こうして
生成した沈殿を濾過し、次いで減圧下で乾燥して目的化
合物388mg(収率:52%)を得た。1 H-NMR(D2O, δppm):3.35(4H,m)、2.69(1H,m)、1.90(2
H,m)、1.20(1H,dd,J=5.7Hz)、1.10(1H,t,J=5Hz)
【0081】実施例24: 1−アセトキシメチル−5−t−ブトキシカルボニル−
5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタンの合成
【化49】 1−ヒドロキシメチル−5−t−ブトキシカルボニル−
5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン454mgをピリジン
5ml中に溶解し、無水酢酸2mlを加え、その溶液を室温
で20時間撹拌した。過剰の試薬および溶媒を減圧下で
蒸発させ、残留物をジクロロメタン20ml中に溶解しそ
して水洗した。次に有機層を無水硫曹鉱で乾燥しそして
濃縮して目的化合物495mg(収率:92%)を得た。1 H-NMR(DMSO-d6, δppm):3.91-3.60(2H,m)、3.34(1H,
m)、2.80(1H,m)、2.70(1H,m)、2.45(1H,m)、2.20(3H,
s)、2.00-1.64(2H,m)、1.45(9H,s)、1.10(1H,m)、0.77
(1H,m)、0.50(1H,m)
【0082】実施例25: 5−ベンジル−1−エトキシカルボニル−5−アザスピ
ロ〔2,4〕ヘプタン異性体(1a,1b)の分割
【化50】 5−ベンジル−1−エトキシカルボニル−5−アザスピ
ロ〔2,4〕ヘプタン224mgを5〜30%ヘキサン:
酢酸エチル(1:1)で溶離するシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーに付してRf値が0.5である式(Ia)の
化合物48gおよびRf値が0.45である式(Ib)の化
合物95gを得た。1 H-NMR(CDCl3, δppm) for 1a:1.09(1H,dd,J=8.4, 4.5
Hz)、1.23(3H,t,J=4.9Hz)、1.23(1H,t,J=4.5Hz)、1.66
(1H,dd,J=8.4, 5.5Hz)、2.40(1H,d,J=9.3)、2.57(1H,d,
J=9.3Hz)、2.71(2H,m)、3.58(2H,m)、4.10(2H,m)、7.30
(5H,m)1 H-NMR(CDCl3, δppm) for 1b:1.09(1H,dd,J=8.3, 4.5
Hz)、1.24(3H,t,J=4.9Hz)、1.28(1H,t,J=4.5Hz)、1.71
(1H,dd,J=8.3, 5.5Hz)、1.88(2H,m)、2.38(4H,m)、3.61
(2H,s)、4.11(2H,m)、7.30(5H,m)
【0083】実施例26: 5−(t−ブトキシカルボニル)−1−エトキシカルボ
ニル−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン(3a)の合
【化51】 5−ベンジル−1−エトキシカルボニル−5−アザスピ
ロ〔2,4〕ヘプタン(1a)46gをメタノール30
0ml中に溶解し、98%ギ酸14mlおよび20%Pd
(OH)2−カーボン12gを加えた。生成物を水素流の
下で室温において40時間撹拌し、セライトで濾過し
た。濾液を濃縮して式(2a)の化合物を油状物質とし
て得た。得られた化合物をメタノール200ml中に溶解
し、そしてトリエチルアミン28mlを加えた。次にジ−
t−ブチルジカルボネート43gを滴加し、生成物を室
温で16時間撹拌し、40℃水浴中で1時間加温しそし
て濃縮して溶媒を除去した。残留物を、5〜30%アセ
テート−ヘキサンで溶離するシリカゲルカラムクロマト
グラフィーに付して式(3a)の目的化合物30gを得
た。1 H-NMR(CDCl3, δppm):1.23(3H,t,J=7.2Hz)、1.23(1H,
dd,J=8.1, 5.3Hz)、1.41(1H,t,J=4.8)、1.97(1H,m)、2.
21(2H,m)、3.37(4H,m)、4.18(2H,m)
【0084】実施例27: 5−(t−ブトキシカルボニル)−1−エトキシカルボ
ニル−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン(3b)の合
【化52】 5−ベンジル−1−エトキシカルボニル−5−アザスピ
ロ〔2,4〕ヘプタン(1b)92.6gを4.4%ギ酸
−メタノール950ml中に溶解し、20%Pd(OH)2
−カーボン11gおよび10%Pd−C 20gを加え
た。触媒を水素流の下で除去し、濾液を濃縮して式(2
b)を得た。得られた化合物をメタノール500ml中に
溶解し、トリエチルアミン57mlを加えた。次にジ−t
−ブチルジカルボネート86gを滴加し、生成物を室温
で15時間撹拌し、50℃の水浴中で2時間加温し、濃
縮して溶媒を除去した。残留物を5〜30%酢酸エチル
−ヘキサンで溶離するシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーに付して式(3b)の目的化合物69.6g(収
率:72.3%)を得た。1 H-NMR(CDCl3, δppm):1.18(1H,m)、1.19(3H,t,J=7.1H
z)、1.31(1H,t,J=5.3Hz)、1.83(1H,dd,J=8.1, 5.6Hz)、
1.93(2H,m)、3.40(4H,m)、4.08(2H,m)
【0085】実施例28: 5−(t−ブトキシカルボニル)−1−エトキシカルボ
ニル−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン(3a,3
b)の合成
【化53】 5−ベンジル−1−エトキシカルボニル−5−アザスピ
ロ〔2,4〕ヘプタン50gを4.4%ギ酸−メタノール
400ml中に溶解し、20%Pd(OH)2−カーボン1
0gを加えた。生成物を水素流の下で室温において24
時間撹拌し次にセライトで濾過して触媒を除去し、濾液
を濃縮した。得られた残留物をメタノール300ml中に
溶解し、トリエチルアミン30mlを加えた。次にジ−t
−ブチルジカルボネート45gを滴加し、生成物を室温
で24時間撹拌しそして濃縮して溶媒を除去した。残留
物を、5〜30%酢酸エチル−ヘキサンで溶離するシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーに付して式(3a)の
目的化合物および式(3b)の目的化合物15gを得
た。
【0086】実施例29: 5−(t−ブトキシカルボニル)−5−アザスピロ
〔2,4〕ヘプタンカルボン酸(3a)の合成
【化54】 5−(t−ブトキシカルボニル)−1−エトキシカルボ
ニル−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン(3a)29
gをメタノール150ml中に溶解し、水150ml中に溶
解した水酸化ナトリウム10gの溶液を加えた。生成物
を室温で3時間撹拌し、40℃より高くない温度で濃縮
してメタノールを除去した。得られた固形物を氷水で冷
却し、2N−HCl溶液を用いてpH4の酸性にし次にジ
クロロメタン300mlで3回抽出した。抽出物を合一
し、無水硫酸ナトリウムで脱水しそして濃縮して式(4
a)の目的化合物26.6gを得た。1 H-NMR(CDCl3, δppm):1.17(1H,dd,J=8.3, 4.7Hz)、1.
31(1H,t,J=4.7Hz)、1.39(9H,s)、1.76(1H,m)、2.00(2H,
m)、3.25(2H,m)、3.43(2H,m)
【0087】実施例30: 5−(t−ブトキシカルボニル)−5−アザスピロ
〔2,4〕ヘプタン−1−カルボン酸(4b)の合成
【化55】 5−(t−ブトキシカルボニル)−1−エトキシカルボ
ニル−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン(3b)69.
2gをメタノール450ml中に溶解し、水200ml中に
溶解した水酸化ナトリウム20gの溶液を加えた。生成
物を室温で5時間撹拌しそして40℃より高くない温度
で濃縮してメタノールを除去した。得られた溶液に水1
00mlを加え、その溶液を3N−HCl溶液でpH4の酸
性にし、室温で一夜放置しそして濾過して、製造された
沈殿を回収した。濾液をジクロロメタンで抽出し、濃縮
し次に減圧下で乾燥して目的化合物58.5g(収率:
94%)を得た。1 H-NMR(CDCl3, δppm):1.17(1H,dd,J=8.3, 4.7Hz)、1.
38(1H,t,J=4.7Hz)、1.45(9H,s)、1.72(2H,m)、1.97(1H,
m)、3.45(2H,m)
【0088】実施例31: N−〔1−(R)−フェニルエチル〕−5−(t−ブト
キシカルボニル)−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン
−1−カルボキサミド(5aa,5ab)の合成
【化56】 5−(t−ブトキシカルボニル)−5−アザスピロ
〔2,4〕ヘプタン−1−カルボン酸(4a)26.3g
をジクロロメタン200ml中に溶解し、トリエチルアミ
ン20mlを加えた。得られた溶液に、ジクロロメタン5
0ml中で希釈したエチルクロロホルメート13mlを−5
℃で滴加し、生成物を上記温度で1時間撹拌した。ジク
ロロメタン50ml中に溶解したR−(+)−α−メチル
ベンジルアミン18.8gの溶液を−5℃で滴加し、こ
の温度で2時間および室温で3時間撹拌した。反応混合
物を水300mlで3回洗浄し、有機層を硫酸マグネシウ
ムで脱水した。残留物を10%イソプロピルアルコール
−10〜60%酢酸エチル:ヘキサン(2:1)で溶離
するシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して式
(5aa)の目的化合物(Rf 0.5)16.3gおよ
び式(5ab)の化合物14.8gを得た。1 H-NMR(CDCl3, δppm) for 5aa:0.96(1H,dd,J=8.3, 4.
7Hz)、1.31(1H,幅広 t,J=4.7Hz)、1.42(9H,s)、1.44(3
H,d,J=6.9Hz)、1.49(1H,m)、2.03(2H,m)、3.19(2H,m)、
3.40(2H,m)、5.10(1H,q,J=6.9Hz)、6.02(1H,m)、7.27(5
H,m)1 H-NMR(CDCl3, δppm) for 5ab:1.00(1H,dd,J=8.3, 4.
7Hz)、1.35(1H,t,J=4.7Hz)、1.45(9H,s)、1.47(3H,d,J=
6.9Hz)、1.51(1H,m)、1.90(2H,m)、3.19(2H,m)、3.32(2
H,m)、5.11(1H,d,J=6.9Hz)、6.03(1H,m)、7.27(5H,m)
【0089】実施例32: N−〔1−(R)−フェニルエチル〕−5−(t−ブト
キシカルボニル)−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン
−1−カルボキサミド(5ba,5bb)の合成
【化57】 5−(t−ブトキシカルボニル)−5−アザスピロ
〔2,4〕ヘプタン−1−カルボン酸(4b)58.4g
をジクロロメタン350ml中に溶解し、トリエチルアミ
ン40mlを加えた。得られた溶液に、ジクロロメタン5
0ml中で希釈したエチルクロロホルメート27mlを滴加
し、生成物を室温で一夜撹拌した。反応混合物を水40
0mlで3回洗浄し、有機層を硫酸マグネシウムで脱水し
た。残留物を1%イソプロピルアルコール−10〜60
%酢酸エチル:ヘキサン(2:1)で溶離するシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーに付して式(5ba)の目
的化合物(Rf 0.45)37gおよび式(5bb)の
化合物33gを得た。1 H-NMR(CDCl3, δppm) for 5ba:1.11(1H,dd,J=8.1, 4.
5Hz)、1.37(1H,t,J=4.5Hz)、1.37(1H,t,J=4.5Hz)、1.44
(9H,s)、1.51(3H,d,J=6.87Hz)、1.60(1H,m)、1.89(1H,
m)、3.43(4H,m)、5.6(1H,q,J=6.87Hz)、5.94(1H,m)、7.
32(5H,m)1 H-NMR(CDCl3, δppm) for 5bb:1.10(1H,dd,J=8.1, 4.
5Hz)、1.32(1H,t,J=4.5Hz)、1.41(9H,s)、1.48(3H,d,J=
6.87Hz)、1.62(1H,m)、1.75(1H,m)、3.40(4H,m)、5.10
(1H,q,J=6.87Hz)、5.92(1H,幅広)、7.79(5H,m)
【0090】実施例33: (1S,3S)−5−(t−ブトキシカルボニル)−5
−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン−1−カルボン酸(6
aa)の合成
【化58】 (1S,3S)−N−〔1−(R)−フェニルエチル〕
−5−(t−ブトキシカルボニル)−5−アザスピロ
〔2,4〕ヘプタン−1−カルボキサミド(5aa)1
3.3gを濃塩酸250ml中に溶解し、生成物を還流下
で5時間加熱し次にクロロホルム200mlで3回洗浄し
た。水性層を減圧下で濃縮した。残留物をエタノール2
30mlおよびトリエチルアミン115ml中に溶解し、そ
れにジ−t−ブチルジカルボネート17gを加えた。生
成物を室温で16時間撹拌しそして減圧下で濃縮した。
水100mlを加え、得られた溶液をN−HClでpH4の
酸性にし次いでクロロホルム150mlで3回抽出した。
合一した抽出物を濃縮し、残留物を2〜10%メタノー
ル−クロロホルムで溶離するシリカゲルカラムクロマト
グラフィーに付して式(6aa)の目的化合物5.8g
(収率:63%)を得た。 m.p:148〜149℃ Ms. m/z(rel. int. %):241(M+,57)、186(11)、168(2
0)、113(79)、69(51)、57(100)1 H-NMR(CDCl3, δppm):1.17(1H,dd,J=8.3, 4.7Hz)、1.
30(1H,幅広 t,s=4.7Hz)、1.75(1H,m)、2.01(2H,m)、3.2
5(2H,m)、3.42(2H,m)
【0091】実施例34: (1R,3R)−5−(t−ブトキシカルボニル)−5
−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン−1−カルボン酸(6
ab)の合成
【化59】 (1R,3R)−N−〔1−(R)−フェニルエチル〕
−5−(t−ブトキシカルボニル)−5−アザスピロ
〔2,4〕ヘプタン−1−カルボキサミド(5ab)1
0.8gを濃塩酸215ml中に溶解し、生成物を還流下
で5時間加熱し次にクロロホルム200mlで3回洗浄し
た。水性層を減圧下で濃縮した。残留物をエタノール1
85mlおよびトリエチルアミン93ml中に溶解し、それ
にジ−t−ブチルジカルボネート13.7gを加えた。
生成物を室温で16時間撹拌しそして減圧下で濃縮し
た。水100mlを加え、得られた溶液をN−HClでpH
4の酸性にし次いでクロロホルム200mlで3回抽出し
た。合一した抽出物を濃縮し、残留物を1〜10%メタ
ノール−クロロホルムで溶離するシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーに付して式(6ab)の目的化合物5.
8g(収率:76%)を得た。 m.p:143〜145℃ Ms. m/z(rel. int. %):241(M+,5)、186(11)、168(2
0)、113(79)、69(51)、57(100)1 H-NMR(CDCl3, δppm):1.17(1H,dd,J=8.3, 4.7Hz)、1.
30(1H,幅広 t,J=4.7Hz)、1.39(9H,s)、1.75(1H,m)、2.0
1(2H,m)、3.25(2H,m)、3.42(2H,m)
【0092】実施例35: (1S,3R)−5−(t−ブトキシカルボニル)−5
−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン−1−カルボン酸(6
ba)の合成
【化60】 (1S,3R)−N−〔1−(R)−フェニルエチル〕
−5−(t−ブトキシカルボニル)−5−アザスピロ
〔2,4〕ヘプタン−1−カルボキサミド(5ba)1
9gを濃塩酸250ml中に溶解し、生成物を5時間還流
し、クロロホルム200mlで4回洗浄しそして減圧下で
濃縮した。残留物をエタノール150ml中に溶解し、そ
れにトリエチルアミン16mlを加えた。生成物にジ−t
−ブチルジカルボネート25gを室温で滴加した。生成
物を16時間撹拌しそして減圧下で濃縮した。残留物を
少量のメタノール中に溶解し、4%NaOH溶液100
mlを加えた。得られた溶液を撹拌し、ジクロロメタン5
0mlで4回洗浄した。水性層を3N−HCl溶液でpH4
の酸性にし、ジクロロメタン100mlで4回抽出しそし
て濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーに付して式(6ba)の目的化合物7.9gを得
た。 m.p:132〜133℃ Ms. m/z(rel. int. %):241(M+,4)、186(9)、168(1
8)、113(80)、57(100)、41(25)1 H-NMR(CDCl3, δppm):1.18(1H,dd,J=8.3, 4.7Hz)、1.
39(1H,t,J=4.7Hz)、1.45(9H,s)、1.71(2H,m)、1.98(1H,
m)、3.45(2H,m)
【0093】実施例36: (1R,3S)−5−(t−ブトキシカルボニル)−5
−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン−1−カルボン酸(6
bb)の合成
【化61】 (1R,3S)−N−〔1−(R)−フェニルエチル〕
−5−(t−ブトキシカルボニル)−5−アザスピロ
〔2,4〕ヘプタン−1−カルボキサミド(5bb)1
8gを濃塩酸200ml中に溶解し、生成物を5時間還流
し、クロロホルム200mlで4回洗浄しそして減圧下で
濃縮した。残留物をメタノール200ml中に溶解し、そ
れにトリエチルアミン16mlを加えた。生成物にジ−t
−ブチルジカルボネート23gを室温で滴加した。生成
物を16時間撹拌しそして減圧下で濃縮した。残留物を
少量のメタノールを溶解し、4%NaOH溶液100ml
を加えた。得られた溶液を撹拌し、ジクロロメタン50
mlで4回洗浄した。水性層を3N−HCl溶液でpH5の
酸性にし、ジクロロメタン100mlで4回抽出しそして
濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーに付して式(6bb)の目的化合物8.4g(収率:
66.6%)を得た。 m.p:130〜134℃ Ms. m/z(rel. int. %):241(M+,4)、186(10)、168(1
9)、113(78)、57(100)、41(24)1 H-NMR(CDCl3, δppm):1.15(1H,dd,J=8.3, 4.7Hz)、1.
32(1H,t,J=4.7Hz)、1.42(9H,s)、1.72(2H,m)、1.95(1H,
m)、3.45(4H,m)
【0094】実施例37: (1S,3S)−1−アミノ−5−アザスピロ〔2,4〕
ヘプタン塩酸塩(7aa)の合成
【化62】 (1S,3S)−5−(t−ブトキシカルボニル)−5
−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン−1−カルボン酸(6
aa)5.5gをアセトン50ml中に溶解し、それにト
リエチルアミン4.5mlを加えた。生成物に、アセトン
10ml中で希釈したエチルクロロホルメート3mlの溶液
を−5℃で15分かけて滴加した。得られた溶液を30
分間撹拌し、水10ml中に溶解したナトリウムアジド
3.7gの溶液を上記温度で20分かけて滴加した。3
0分撹拌した後に水50mlを加えた。生成物をトルエン
50mlで3回抽出し、合一した抽出物を無水硫酸マグネ
シウムで脱水し、窒素ガスの発生が止むまで還流下で加
熱しそして減圧下で濃縮した。残留物に6N−HCl溶
液50mlを加え、反応混合物を室温で5時間撹拌し、1
0分間還流し次にクロロホルム50mlで3回洗浄した。
水性層を減圧下で濃縮して式(7aa)の目的化合物
3.3g(収率:78.2%)を得た。 Ms. m/z(rel. int. %):112(M+,20)、83(48)、70(1
00)、43(40)、36(88)1 H-NMR(CDCl3, δppm):1.02(1H,dd,J=7.7, 4.7Hz)、1.
21(1H,t,J=7.7Hz)、1.98-2.10(2H,m)、2.79(1H,dd,J=8.
3, 4.7Hz)、3.10(1H,d,J=12.4Hz)、3.25(1H,d,J=12.4H
z)、3.42(2H,m)
【0095】実施例38: (1R,3R)−1−アミノ−5−アザスピロ〔2,4〕
ヘプタン塩酸塩(7ab)の合成
【化63】 (1R,3R)−5−(t−ブトキシカルボニル)−5
−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン−1−カルボン酸(6
ab)3.7gをアセトン45ml中に溶解し、それにト
リエチルアミン42.6mlを加えた。生成物に、アセト
ン10ml中に希釈したエチルクロロホルメート1.8ml
の溶液を−5℃で15分かけて滴加した。得られた溶液
を30分間撹拌し、水10ml中に溶解したナトリウムア
ジド2gの溶液を上記温度で20分かけて滴加した。3
0分撹拌した後に、水40mlを加えた。生成物をトルエ
ン50mlで3回抽出し、合一した抽出物を無水硫酸マグ
ネシウムで脱水し、窒素ガスの発生が止むまで還流下で
加熱し次に減圧下で濃縮した。残留物に6N−HCl溶
液50mlを加え、反応混合物を室温で4時間撹拌し、1
0分間還流し次にクロロホルム60mlで3回洗浄した。
水性層を減圧下で濃縮して式(7ab)の目的化合物
1.96g(収率:69.0%)を得た。 Ms. m/z(rel. int. %):112(M+,20)、83(48)、70(1
00)、43(40)1 H-NMR(CDCl3, δppm):1.02(1H,dd,J=7.7, 4.7Hz)、1.
21(1H,t,J=7.7Hz)、1.98-2.10(2H,m)、2.79(1H,dd,J=8.
3, 4.7Hz)、3.10(1H,d,J=12.4Hz)、3.15(1H,d,J=12.4H
z)、3.42(2H,m)
【0096】実施例39: (1S,3R)−1−アミノ−5−アザスピロ〔2,4〕
ヘプタン塩酸塩(7ba)の合成
【化64】 (1S,3R)−5−(t−ブトキシカルボニル)−5
−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン−1−カルボン酸(6
ba)14gをアセトン150ml中に溶解し、それにト
リエチルアミン11.3mlを加えた。生成物に、アセト
ン25ml中に希釈したエチルクロロホルメート7.73m
lの溶液を−5℃で60分かけて滴加した。この反応混
合物に、水30ml中に溶解したナトリウムアジド9.4
gの溶液を40分かけて滴加した。1時間撹拌した後に
水200mlを加えた。生成物をトルエン100mlで3回
抽出し、合一した抽出物を無水硫酸マグネシウムで脱水
し、窒素ガスの発生が止むまで還流下で加熱しそして減
圧下で濃縮した。残留物に8N−HCl溶液125mlを
加え、反応混合物を室温で16時間撹拌し、還流下で2
0分加熱し次にクロロホルム100mlで3回洗浄した。
水性層を木炭で脱水し、減圧下で濃縮して式(7ba)
の目的化合物9g(収率:86%)を得た。 Ms. m/z(rel. int. %):112(M+,20)、83(48)、70(1
00)、43(40)、36(88)1 H-NMR(D2O, δppm):1.02(1H,dd,J=7.7, 4.7Hz)、1.21
(1H,t,J=7.7Hz)、1.82-2.02(2H,m)、2.68(1H,dd,J=8.1,
4.7Hz)、3.30(1H,d,J=2.8Hz)、3.75-3.41(2H,m)
【0097】実施例40: (1R,3S)−1−アミノ−5−アザスピロ〔2,4〕
ヘプタン塩酸塩(7bb)の合成
【化65】 (1R,3S)−5−(t−ブトキシカルボニル)−5
−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン−1−カルボン酸(6
bb)8.3gをアセトン150ml中に溶解し、それに
トリエチルアミン6.3mlを加えた。この生成物にエチ
ルクロロホルメート mlを−5℃で滴加した。得られた
溶液を上記温度で1時間撹拌し、水30ml中に溶解した
ナトリウムアジド5.6gの溶液を滴加した。1.5時間
撹拌した後に水300mlを加えた。生成物をトルエン1
00mlで3回抽出し、合一した有機層を水200mlで3
回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水し、窒素ガスの
発生が止むまで還流下で加熱しそして減圧下で濃縮し
た。残留物に6N−HCl溶液120mlを加え、反応混
合物を室温で3時間撹拌し、30分還流し次にクロロホ
ルム100mlで4回洗浄した。水性層を減圧下で濃縮し
て式(7bb)の目的化合物5.4g(収率:85%)
を得た。 Ms. m/z(rel. int. %):112(M+,20)、83(48)、70(1
00)、43(37)、36(88)1 H-NMR(D2O, δppm):1.02(1H,dd,J=7.7, 4.7Hz)、1.21
(1H,t,J=7.7Hz)、1.82-2.02(2H,m)、2.68(1H,dd,J=8.1,
4.7Hz)、3.30(2H,d,J=2.8Hz)、3.75-3.41(2H,m)
【0098】使用例1: 7−(1−アミノ−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン
−5−イル)−1−シクロプロピル−6,8−ジフルオ
ロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カル
ボン酸(化合物1)の合成
【化66】 1−シクロプロピル−6,7,8−トリフルオロ−1,4
−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸1.
28g(4.52mmol)、1−アミノ−5−アザスピロ
〔2,4〕ヘプタン塩酸塩1g(5.40mmol)およびジ
アザビシクロ〔5,4,0〕ウンデク−7−エン2.4g
(15.76mmol)をアセトニトリル10ml中に溶解
し、得られた溶液を3時間還流し次に1時間撹拌した。
得られた沈殿を濾過し、冷却したアセトニトリル、水お
よびエチルエーテルで順次洗浄しそして減圧下で乾燥し
て目的化合物1g(収率:58.9%)を得た。1 H-NMR(DMSO-d6, δppm):8.59(1H,s)、7.68(1H,dd,J=1
4.1, 1.6Hz)、4.07(1H,m)、3.82(3H,m)、3.67(1H,m)、
2.28(1H,dd,J=7.2, 4.8Hz)、1.86(1H,m)、1.67(1H,m)、
1.15(4H,m)、0.78(1H,dd,J=7.2, 4.5Hz)、0.37(1H,t,J=
4.5Hz) mp:217℃
【0099】使用例2: 7−(1−アミノ−5−アザスピロ〔2,5〕オクタン
−5−イル)−1−シクロプロピル−6,8−ジフルオ
ロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カル
ボン酸(化合物2)の合成
【化67】 1−アミノ−5−アザスピロ〔2,5〕オクタン塩酸塩
0.23g(1.2mmol)、1−シクロプロピル−6,7,
8−トリフルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノ
リン−3−カルボン酸0.28g(1mmol)および1,8
−ジアザビシクロ〔5,4,0〕ウンデク−7−エン0.
46g(3mmol)をアセトニトリル3ml中に溶解し、得
られた溶液を3時間還流し次いで室温に冷却した。製造
された沈殿を濾過し、アセトニトリル、水およびエチル
エーテルで順次洗浄し次いで減圧下で乾燥して目的化合
物0.18g(収率:40%)を得た。 mp:275〜277℃1 H-NMR(CDCl3, δppm):8.70(1H,s)、7.71(1H,d,J=11.8
Hz)、3.98(1H,m)、3.11(1H,d,J=12.5Hz)、2.86(1H,d,J=
12.5Hz)、2.34(1H,dd,J=4.0, 7.3Hz)、1.86-1.65(4H,
m)、1.32-1.12(4H,m)、0.62(1H,dd,J=5.2, 7.3Hz)、0.2
5(1H,t,J=4.5Hz)
【0100】使用例3: 7−(1−アミノメチル−5−アザスピロ〔2,4〕ヘ
プタン−5−イル)−1−シクロプロピル−6,8−ジ
フルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3
−カルボン酸(化合物3)の合成
【化68】 1−アミノメチル−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン
ジホルメート610mg、1−シクロプロピル−6,7,8
−トリフルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリ
ン−3−カルボン酸580mgおよび1,8−ジアザビシ
クロ〔5,4,0〕ウンデク−7−エン750mgをアセト
ニトリル11ml中に溶解し、得られた溶液を還流下で加
熱し次に室温で一夜放置した。製造された沈殿を濾過
し、アセトニトリル、水、エタノールおよびエチルエー
テルで順次洗浄し次に減圧下で濃縮して目的化合物57
0mg(収率:69%)を得た。1 H-NMR(CDCl3+CD3COOD, δppm):8.75, 8.69(1H,2個
のs)、7.75(1H,d,J=13.5Hz)、4.05(1H,m)、3.95-3.65(4
H,m)、3.20(1H,m)、2.92(1H,m)、2.05-1.85(2H,m)、1.8
5(1H,m)、1.30-1.15(4H,m)、1.00(1H,dd,J=8.5, 5.4H
z)、0.70(1H,t,J=5.4Hz)
【0101】前記使用例において、本発明の化合物いく
つかを用いて製造したキノロンカルボン酸化合物を下記
のようにして試験した。
【0102】キノロン誘導体のより優れた有効性を証明
するために、ここでの使用例で合成したいくつかの化合
物について標準菌株に対する最小阻害濃度(MIC)を
測定し、オフロキサシンと比較した。これらのMIC値
は2倍希釈法を用いることによって処理した。すなわ
ち、各供試化合物の2倍連続希釈を行い、Mueller-Hint
on寒天培地中に分散し、その培地に107CFU/mlの
値を有する標準菌株を接種し、次にそれを37℃で18
時間培養した。MIC試験の結果は下記表1に示される
とおりである。
【0103】
【表1】
【0104】上記結果から分かるように、これらのキノ
ロンカルボン酸誘導体は知られているオフロキサシンに
比べてグラム陽性およびグラム陰性細菌特にスタフィロ
コッカスアウレウスに対して広スペクトルで強力な抗菌
活性を有する。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I) 【化1】 〔式中、R1は水素原子、場合により置換されているC1
    〜C20アルキル、場合により置換されているベンジルま
    たは窒素保護基であり;R2は水素原子であるか、また
    はメチル基であって好ましくは4−または6−位炭素で
    置換されているもの;R3は−CO2H、−CON3、−
    NCO、−CONHR10(ここでR10は水素原子、ベン
    ジル、C1〜C8アルキルまたはC1〜C5アルコキシカル
    ボニル基である)または(−CH2)mY{ここでmは0
    または1でありそしてYはヒドロキシル、C2〜C5アシ
    ルオキシ、メチルオキシ、p−トルエンスルホニルオキ
    シまたはアミノ基(これは1個または2個のC1〜C4
    ルキル基、1個のC1〜C4アルカノイル基、1個のベン
    ジル基またはインビボで代謝可能な1個の窒素保護基で
    場合により置換されている)である}であり、そしてR
    3が結合している炭素原子はキラル炭素原子であって、
    (1,3)−R,S、(1,3)−R,R、(1,3)−S,
    Sまたは(1,3)−S,Rの立体化学配置を有し;そし
    てnは1または2である〕で表されるアザスピロ誘導体
    およびその薬学的に許容しうる塩。
  2. 【請求項2】 5−ベンジルオキシカルボニル−1−エ
    トキシカルボニル−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタ
    ン、5−ベンジルオキシカルボニル−5−アザスピロ
    〔2,4〕ヘプタン−1−カルボン酸、5−ベンジルオ
    キシカルボニル−1−アジドカルボニル−5−アザスピ
    ロ〔2,4〕ヘプタン、5−ベンジルオキシカルボニル
    −1−イソシアナート−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプ
    タン、1−アミノ−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタ
    ン、5−ベンジル−1−エトキシカルボニル−5−アザ
    スピロ〔2,4〕ヘプタン、ビス−(1,5−エトキシカ
    ルボニル)−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン、5−
    エトキシカルボニル−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタ
    ン−1−カルボン酸、5−(t−ブトキシカルボニル)
    −1−エトキシカルボニル−5−アザスピロ〔2,4〕
    ヘプタン、5−t−ブトキシカルボニル−1−t−ブト
    キシカルボニルアミノ−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプ
    タン、1−t−ブトキシカルボニルメチルアミノ−5−
    t−ブトキシカルボニル−5−アザスピロ〔2,4〕ヘ
    プタン、1−メチルアミノ−5−アザスピロ〔2,4〕
    ヘプタン、1−メチルアミノ−5−アザスピロ〔2,
    4〕ヘプタン塩酸塩、5−ベンジル−1−(エトキシカ
    ルボニル)−5−アザスピロ〔2,5〕オクタン、5−
    ベンジルオキシカルボニル−1−エチルオキシカルボニ
    ル−5−アザスピロ〔2,4〕オクタン、5−ベンジル
    オキシカルボニル−5−アザスピロ〔2,5〕オクタン
    −1−カルボン酸、1−アミノ−5−アザスピロ〔2,
    5〕オクタン、1−アミノ−5−アザスピロ〔2,5〕
    オクタン塩酸塩、5−ベンジル−1−ベンジルアミド−
    5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン、1−アミノメチル
    −5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン、1−アミノメチ
    ル−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタンホルメート、1
    −ヒドロキシメチル−5−ベンジル−5−アザスピロ
    〔2,4〕ヘプタン、1−ヒドロキシメチル−5−アザ
    スピロ〔2,4〕ヘプタン、1−ヒドロキシメチル−5
    −アザスピロ〔2,4〕ヘプタンホルメート、1−アミ
    ノ−5−エトキシカルボニル−5−アザスピロ〔2,
    4〕ヘプタン、1−ヒドロキシ−5−アザスピロ〔2,
    4〕ヘプタン塩酸塩、1−アセトキシメチル−5−t−
    ブトキシカルボニル−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタ
    ン、5−ベンジル−1−エトキシカルボニル−4−メチ
    ル−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン、5−ベンジル
    −1−エトキシカルボニル−6−メチル−5−アザスピ
    ロ〔2,4〕ヘプタン、5−エトキシカルボニル−1−
    エトキシカルボニル−4−メチル−5−アザスピロ
    〔2,4〕ヘプタン、5−エトキシカルボニル−1−エ
    トキシカルボニル−6−メチル−5−アザスピロ〔2,
    4〕ヘプタン、5−エトキシカルボニル−4−メチル−
    5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン−1−カルボン酸、
    5−エトキシカルボニル−6−メチル−5−アザスピロ
    〔2,4〕ヘプタン−1−カルボン酸、5−エトキシカ
    ルボニル−6−メチル−1−アジドカルボニル−5−ア
    ザスピロ〔2,4〕ヘプタン、5−エトキシカルボニル
    −4−メチル−1−アジドカルボニル−5−アザスピロ
    〔2,4〕ヘプタン、5−エトキシカルボニル−1−ア
    ジドカルボニル−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン、
    5−エトキシカルボニル−1−イソシアナト−5−アザ
    スピロ〔2,4〕ヘプタン、5−エトキシカルボニル−
    1−イソシアナト−4−メチル−5−アザスピロ〔2,
    4〕ヘプタン、5−エトキシカルボニル−1−イソシア
    ナト−6−メチル−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタ
    ン、1−アミノ−4−メチル−5−アザスピロ〔2,
    4〕ヘプタン、1−アミノ−4−メチル−5−アザスピ
    ロ〔2,4〕ヘプタン塩酸塩、1−アミノ−6−メチル
    −5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン、1−アミノ−6
    −メチル−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン塩酸塩、
    N−〔1−(R)−フェニルエチル〕−5−(t−ブト
    キシカルボニル)−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン
    −1−カルボキサミド、(1S,3S)−N−〔1−
    (R)−フェニルエチル〕−5−(t−ブトキシカルボ
    ニル)−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン−1−カル
    ボキサミド、(1R,3R)−N−〔1−(R)−フェ
    ニルエチル〕−5−(t−ブトキシカルボニル)−5−
    アザスピロ〔2,4〕ヘプタン−1−カルボキサミド、
    (1R,3S)−N−〔1−(R)−フェニルエチル〕
    −5−(t−ブトキシカルボニル)−5−アザスピロ
    〔2,4〕ヘプタン−1−カルボキサミド、(1S,3
    R)−N−〔1−(R)フェニルエチル〕−5−(t−
    ブトキシカルボニル)−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプ
    タン−1−カルボキサミド、(1R,3R)−5−アザ
    スピロ〔2,4〕ヘプタン−1−カルボン酸、(1S,3
    S)−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン−1−カルボ
    ン酸、(1S,3R)−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタ
    ン−1−カルボン酸、(1R,3S)−5−アザスピロ
    〔2,4〕ヘプタン−1−カルボン酸、(1S,3S)−
    5−(t−ブトキシカルボニル)−5−アザスピロ
    〔2,4〕ヘプタン−1−カルボン酸、(1R,3R)−
    5−(t−ブトキシカルボニル)−5−アザスピロ
    〔2,4〕ヘプタン−1−カルボン酸、(1S,3R)−
    5−(t−ブトキシカルボニル)−5−アザスピロ
    〔2,4〕ヘプタン−1−カルボン酸、(1R,3S)−
    5−(t−ブトキシカルボニル)−5−アザスピロ
    〔2,4〕ヘプタン−1−カルボン酸、(1S,3R)−
    1−アミノ−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン、(1
    S,3R)−1−アミノ−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプ
    タン塩酸塩、(1S,3S)−1−アミノ−5−アザス
    ピロ〔2,4〕ヘプタン、(1R,3R)−1−アミノ−
    5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン、(1S,3S)−1
    −アミノ−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン塩酸塩、
    (1R,3S)−1−アミノ−5−アザスピロ〔2,4〕
    ヘプタン、(1R,3S)−1−アミノ−5−アザスピ
    ロ〔2,4〕ヘプタン塩酸塩、1−メタンスルホニルオ
    キシメチル−5−ベンジル−5−アザスピロ〔2,4〕
    ヘプタンおよび5−ベンジル−1−(p−トルエンスル
    ホニルオキシメチル)−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプ
    タンである請求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】 1−アミノ−5−アザスピロ〔2,4〕
    ヘプタン、(1S,3S)−1−アミノ−5−アザスピ
    ロ〔2,4〕ヘプタン、(1S,3R)−1−アミノ−5
    −アザスピロ〔2,4〕ヘプタン、(1R,3S)−1−
    アミノ−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン、(1R,3
    R)−1−アミノ−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン
    または1−アミノメチル−5−アザスピロ〔2,4〕ヘ
    プタンまたは1−アミノ−5−アザスピロ〔2,4〕オ
    クタンおよび1−メチルアミノ−5−アザスピロ〔2,
    4〕ヘプタンまたはそれらの塩酸塩である請求項1記載
    の化合物。
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