JPH07299132A - 透析濾過装置 - Google Patents

透析濾過装置

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JPH07299132A
JPH07299132A JP6095307A JP9530794A JPH07299132A JP H07299132 A JPH07299132 A JP H07299132A JP 6095307 A JP6095307 A JP 6095307A JP 9530794 A JP9530794 A JP 9530794A JP H07299132 A JPH07299132 A JP H07299132A
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JP
Japan
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dialysate
liquid
dialyzer
chamber
dialysis
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JP6095307A
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English (en)
Inventor
Tadashi Iwabori
正 岩堀
Akira Fujiya
章 富士谷
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Nikkiso Co Ltd
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Nikkiso Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 限外濾過量制御機構以外の機構に対し、駆動
源を必要とせず、簡単でかつ小形に構成することができ
ると共に、十分な強度を有し、しかも廉価に製造するこ
とができ、さらに保守が容易にして取扱いの簡便な透析
濾過装置を提供する。 【構成】 血液等の体液系51、52と、透析液系5
3、54とを半透膜を介して画成する透析器50を設け
て体液の透析濾過を行う透析濾過装置において、前記透
析器50に対する透析液の供給量を制御する送液手段5
5および透析液の排出量を制御する排液手段56をそれ
ぞれ透析液供給系53および透析液排出系54に設け、
前記送液手段と排液手段とを交互に駆動するように構成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、血液等の体液の透析
ないしは濾過を行う透析濾過装置に係り、特に半透膜を
介して透析液を体液に押し込み、次いで体液から水分を
引き出す(濾過)工程を交互に繰り返す操作を簡便にか
つコンパクトな装置で実現することができる透析濾過装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、特に血液等の体液の透析およ
び浄化操作において、透析液側より体液側に透析液を押
し込んだり、逆に体液側から透析液側へ水分を引き出し
たりすることを繰返し行うことによって、ヘモフィルト
レーション(HF)効果と、ヘモダイアリシス(HD)
効果とを兼ね、しかも高能率にして操作の容易な透析を
可能とすると共に、従来のHF操作を行う装置では不可
欠であった置換液の導入機構をも不要とする透析濾過装
置が種々提案されている。
【0003】例えば、特開昭57−173062号公報
には、高能率な透析および濾過を可能とし、その操作が
容易であり、安価な透析濾過装置が開示されている。す
なわち、図14はこの透析濾過装置の構成を示すもの
で、第1のポンプ手段10と第2のポンプ手段12との
交互の作動によって、供給通路13を通じて透析器14
に供給される透析液量または前記透析器14から排出通
路15に排出される透析液量が増減し、これによって前
記透析器14への透析液の流入量と前記透析器14から
の透析液の流出量との差(単位時間当り)を正から負
へ、また負から正へと繰り返し変化させることができ、
従って透析器14内の半透膜を介して透析液を体液内へ
押し入れ、また体液内から水分を引き出す操作を繰り返
し行うことができるよう構成したものである。
【0004】このように構成される透析濾過装置によれ
ば、第1のポンプ10により透析液流路から系外に取り
出される透析液の量と、第2のポンプ12により前記透
析液流路に系外より押し込まれる液体の量は等しいの
で、体内より引き出される液体の量と体内に押し込まれ
る液体の量の差し引き量は、前記流入および流出量調節
機構16により決定される体液中より体外に引き出され
る水分量と等しくなる。この2種類の操作を交互に繰り
返し行うことにより、同一の装置で従来のHF操作も、
HD操作も兼ねて実施することができる。なお、図14
において、参照符号18は透析液タンクを示し、19、
20はこのタンク12内の透析液レベルを検出して前記
第1のポンプ10および第2のポンプ12の制御を行う
制御装置であり、さらに21、22は透析液の排出通路
15内の圧力を検出して前記第1のポンプ10および第
2のポンプ12の制御を行う制御装置をそれぞれ示す。
【0005】また、特開昭61−146781号公報に
は、比較的簡単な構成で、透析器ないしは濾過器におけ
る膜の逆洗を有効かつ効率的に達成し、しかも簡便な操
作で生体に対しても安全に取り扱うことができる人工腎
臓装置が開示されている。すなわち、図15はこの人工
腎臓装置の構成を示すもので、血液系24と透析液(濾
液)系26とを半透膜(濾過膜)を介して画成する透析
器(濾過器)28を設けてなり、前記血液系24および
透析液(濾液)系26にそれぞれ可逆送液手段P1 およ
びP2 を介して、それぞれ荷重計30、32を備えたリ
ザーバ34、36を接続し、前記可逆送液手段P1 およ
びP2 の逆送切換により前記透析器(濾過器)28内の
圧力条件を変化させて、前記半透膜に対し透析濾過およ
び逆洗を行うよう構成したものである。
【0006】このように構成される人工腎臓装置によれ
ば、血液系24の透析器28を経て体内へ返送される液
量を、常に一定状態に保持しながら膜の逆洗を達成する
ことができるので、例えば透析もしくは濾過運転から急
速に逆転運転に切換えても系の外れや生体への衝撃は全
くなく、安全かつ有効な逆洗を実現することができる。
【0007】さらに、特開平5−245195号公報に
は、従来の透析濾過装置は、濾過透析器に対する透析液
の出し入れに際して、静脈側の血流量が大きく変化する
ため、患者の肉体的負担が大きく、また血流量が大きく
変化するとシャントにかかる負担も大きくなるためシャ
ントの寿命が短くなり、血液量が安定していないため血
液の体外循環が正常に行われているかどうかの確認が難
しいことから、静脈側の血流量の変化を小さくするた
め、膜の性能低下防止機能付き血液濾過透析装置が開示
されている。すなわち、図16はこの血液濾過透析装置
の構成を示すもので、濾過透析器40と、この濾過透析
器の血液入口側(動脈側)41および出口側(静脈側)
43にそれぞれ設けられた血液チャンバ42、44と、
濾過透析器に流入する新鮮透析液と、濾過透析器から流
出する使用済透析液の容量差を除水量として制御する限
外濾過量制御機構46とからなり、前記濾過透析器40
の透析液出口45と静脈側血液チャンバ44の間に、シ
リンダの内部がピストン47を挾んでバッファ用空気室
47aと透析液室47bに画成されてなる往復動ポンプ
48を介在させ、前記濾過透析器40の透析液出口45
と往復動ポンプ48の透析液室47bとを、および静脈
側血液チャンバ44の空気室44aと往復動ポンプ48
のバッファ用空気室47aとを、それぞれ接続した構成
からなるものである。
【0008】このように構成される血液濾過透析装置に
よれば、静脈側の血流量を安定させることができるの
で、患者の循環器系に対する負担を軽減することができ
ると共に、血液の体外循環が正常に行われているかどう
かの確認が容易となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た従来の各種装置においては、例えば図14および図1
5に示す構成によれば、透析器等に対する透析液の注入
および引出しを行うためのそれぞれポンプを駆動するた
めの動力が必要であり、また図16に示す構成において
も、シリンダの容積変更のためにピストンを駆動するた
めの動力が必要であり、このためそれぞれ装置の小形化
が難しく、かつ保守作業等が面倒である。
【0010】また、図15に示すように、リザーバを必
要とする装置においては、リザーバの洗浄および消毒を
十分に行うことができない難点がある。
【0011】そこで、本発明の目的は、限外濾過量制御
機構以外の機構に対し駆動源を必要とせず、簡単でかつ
小形に構成することができると共に、十分な強度を有
し、しかも廉価に製造することができ、さらに保守が容
易にして取扱いの簡便な透析濾過装置を提供することに
ある。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明に係る透析濾過装置は、血液等の体液系と透
析液系とを半透膜を介して画成する透析器を設けて体液
の透析濾過を行う透析濾過装置において、前記透析器に
対する透析液の供給量を制御する送液手段および透析液
の排出量を制御する排液手段をそれぞれ透析液供給系お
よび透析液排出系に設け、前記送液手段と排液手段とを
交互に駆動するように構成することを特徴とする。
【0013】前記の透析濾過装置において、送液手段お
よび排液手段は、それぞれポンプ装置によって構成する
ことができる。
【0014】また、送液手段および排液手段は、それぞ
れポンプ装置と流路開閉機構または流量調整機構とを組
合わせて構成することもできる。
【0015】さらに、送液手段および排液手段は、それ
ぞれポンプ装置と流量調整機構と流量計とを組合わせて
構成し、総送液量と総排出量との差が所定の値となるよ
うに前記ポンプ装置および/または流量調整機構を制御
するように構成することができる。
【0016】また、本発明の透析濾過装置において、送
液手段および排液手段は、可撓性隔膜によって仕切られ
た2つの室を有する一対の隔膜チャンバと、これら隔膜
チャンバの各室を交互に透析液供給系および透析液排出
系に切換え接続する切換弁とから構成するこができる。
この場合、透析液排出系に加圧ポンプを設けることがで
きる。また、透析液供給系および透析液排出系にそれぞ
れ流路開閉弁を設けることもできる。さらに、透析液供
給系と透析液の外部排出系にそれぞれ流路面積が調整可
能な可変絞りを設けることも可能である。
【0017】さらにまた、透析器に接続される静脈側血
液系に対し、直接または静脈側血液チャンバの上部に連
通するようにバッグを設け、静脈圧の変動を自動的に吸
収するように構成することができる。この場合、前記静
脈側血液系に対し、直接または静脈側血液チャンバの上
部に連通するように設けたバッグに、外部から圧力を付
与する圧力付勢装置を設け、静脈圧の変動を強制的に吸
収するように構成することもできる。
【0018】
【作用】本発明に係る透析濾過装置によれば、血液等の
体液系と透析液系とを半透膜を介して画成する透析器を
設けて体液の透析濾過を行う透析濾過装置において、前
記透析器に対する透析液の供給量を制御する送液手段お
よび透析液の排出量を制御する排液手段をそれぞれ透析
液供給系および透析液排出系に設け、前記送液手段と排
液手段とを交互に駆動するように構成することにより、
透析器における半透膜を介して体液と接する透析液の注
入および引出しを有効に達成することができる。
【0019】
【実施例】次に、本発明に係る透析濾過装置の実施例に
つき、添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。
【0020】図1は、本発明に係る透析濾過装置の一実
施例を示すものであって、参照符号50は透析器を示
し、この透析器50の内部において、半透膜を介して血
液室と透析液室とが画成され、血液室においてはその入
口と出口に対して動脈側血液系51と静脈側血液系52
がそれぞれ連通接続されると共に、透析液室においては
その入口と出口に対して透析液供給系53と透析液排出
系54がそれぞれ連通接続される。
【0021】そこで、本実施例においては、前記透析液
供給系53と透析液排出系54に対し、送液手段として
のポンプ装置55と排液手段としてのポンプ装置56と
を接続配置したものである。この場合、前記各ポンプ装
置55、56はそれぞれ独立した駆動手段を備え、交互
に駆動させる。
【0022】このように構成することにより、一方のポ
ンプ装置55を駆動して透析液供給系53へ透析液を供
給した場合、他方のポンプ装置56は停止しているた
め、透析器50を含む透析液供給系53内における透析
液は滞留状態となり、一時的に前記透析液供給系53内
の透析液量は過剰となってその圧力も上昇し、この結果
透析液は半透膜を介して血液側に注入されることにな
る。次いで、他方のポンプ装置56を駆動させると共に
一方のポンプ装置55を停止すれば、透析器50内にお
ける透析液が引出されて元の状態に回復するが、この時
さらに半透膜を介して血液側の水分が透析液側に引出さ
れることになる。
【0023】図2は、前記図1に示す実施例において、
透析液供給系53と透析液排出系54に対し、さらに流
路開閉機構または流量調整機構57、58をそれぞれ設
けた構成からなるものである。すなわち、流路開閉機構
を設けた場合には、それぞれ流路開閉機構によって流路
開閉のタイミングを調整することによって、透析器50
に対する透析液の供給量と排出量とを加減して、透析器
50における水分と透析液の引出し量/注入量の調整を
行うことができる。同様に、流量調整機構を設けること
により、透析器50における水分と透析液の引出し量/
注入量の調整を容易に行うことができる。
【0024】図3は、前記図2に示す流量調整機構5
7、58を設けた構成において、さらに流量計59、6
0を設けた構成からなるものである。このように流量計
59、60を設けることにより、透析液の送液流量と排
出流量とを検出し、これら検出値に基づいて前記送液流
量と排出流量との差が所定の値となるように、ポンプ装
置55、56および/または流量調整機構57、58を
制御するように構成する。従って、本実施例において
は、送液流量と排出流量との差を検出するように構成し
た流量計を使用すれば好適である。
【0025】このようにして、本実施例においては、透
析器50に対する総送液量と総排出量との差が所定の値
となるように制御することができる。すなわち、透析器
50における水分と透析液の引出し量/注入量が一定の
値となるように制御することができる。
【0026】図4ないし図6は、本発明に係る透析濾過
装置の別の実施例を示すものである。本実施例において
は、送液手段および排液手段として一対の隔膜チャンバ
62、64を使用するものである。すなわち、この隔膜
チャンバ62、64は、シェルで密封され、可撓性隔膜
によってA室とB室とに仕切られ、A室には新鮮な透析
液が入り、そしてB室には使用済み透析液が入るように
構成されている。
【0027】しかるに、本実施例においては、透析液供
給系53に対して、3方切換弁61a、61bを介して
各隔膜チャンバ62、64のそれぞれA室と連通接続
し、また透析液排出系54に対して、3方切換弁63
a、63bを介して各隔膜チャンバ62、64のそれぞ
れB室と連通接続する。さらに、透析液排出系54に
は、加圧ポンプ66を接続配置して、透析器50より使
用済み透析液を隔膜チャンバ62、64のB室へ送り込
むようにし、これにより、前記隔膜チャンバ62、64
のA室に貯留されている新鮮な透析液を透析器50へ送
り出している。なお、参照符号69は、透析液排出系5
4より分岐接続される除水ポンプ68を備えた除水系を
示す。
【0028】このように構成された本実施例の透析濾過
装置によれば、通常の透析操作の場合は、図4に示すよ
うに(流れている系を太線で示す)、加圧ポンプ66の
動作により透析器50から透析液を隔膜チャンバ64の
B室へ導入し、これに伴い前記隔膜チャンバ64のA室
に貯留されている新鮮な透析液が透析器50へ供給され
る。これに対し、隔膜チャンバ62のA室には新鮮な透
析液が導入され、これに伴い前記隔膜チャンバ62のB
室に貯留されている使用済み透析液は外部へ排出され
る。その後、3方切換弁61a、61bおよび63a、
63bの切換え操作により、前記隔膜チャンバ62、6
4の動作が切り替わる。
【0029】次に、透析濾過操作を行う場合は、先ず図
5に示すように(流れている系を太線で示す)、3方切
換弁61a、61bおよび63a、63bをセットす
る。そこで、新鮮な透析液を隔膜チャンバ64のA室へ
導入し、これに伴い前記隔膜チャンバ64のB室に貯留
されている使用済み透析液が隔膜チャンバ62のB室へ
導入される。これに伴い、前記隔膜チャンバ62のA室
に貯留されている新鮮な透析液が、透析液供給系53を
介して透析器50へ供給される。この場合、透析器50
に連通する透析液排出系54は遮断切換弁63aにより
遮断されているので、一時的に前記透析液供給系53内
の透析液量は過剰となってその圧力も上昇し、この結果
透析液は半透膜を介して血液側に注入されることにな
る。
【0030】次いで、図6に示すように(流れている系
を太線で示す)、3方切換弁61a、61bおよび63
a、63bをセットする。そこで、加圧ポンプ66を駆
動することにより、透析器50内における過剰の透析液
が隔膜チャンバ64のB室に導入され、これに伴い前記
隔膜チャンバ64のA室に貯留されている新鮮な透析液
が、隔膜チャンバ62のA室に導入される。これに伴
い、前記隔膜チャンバ62のB室に貯留されている使用
済み透析液が、外部へ排出される。なお、前記加圧ポン
プ66の駆動により、透析器50内における透析液が引
出されて元の状態に回復するが、この時さらに半透膜を
介して血液側の水分が透析液側に引出されることにな
る。また、透析液供給系53および透析液排出系54の
適所に流量調整弁等を設ければ、透析液の注入速度およ
び引出し速度の調整が容易となる。
【0031】図7ないし図9は、本発明に係る透析濾過
装置のさらに別の実施例を示すものである。本実施例に
おいては、前記実施例と同様に、送液手段および排液手
段として一対の隔膜チャンバ62、64を使用するもの
である。しかるに本実施例においては、透析液供給系5
3に対して、3方切換弁61c、61dを介して各隔膜
チャンバ62、64のそれぞれA室と連通接続し、また
透析液排出系54に対して、3方切換弁63c、63d
を介して各隔膜チャンバ62、64のそれぞれB室と連
通接続する。さらに、透析液供給系53および透析液排
出系54には、それぞれ流路開閉弁65、67を接続配
置して、これら流路開閉弁65、67を交互に開閉操作
することにより、透析器50より使用済み透析液を隔膜
チャンバ62、64のB室へ送り込むようにし、これに
より、前記隔膜チャンバ62、64のA室に貯留されて
いる新鮮な透析液を透析器50へ送り出している。な
お、参照符号69は、透析液排出系54より分岐接続さ
れる除水ポンプ68を備えた除水系を示す。
【0032】このように構成された本実施例の透析濾過
装置によれば、通常の透析操作の場合は、図7に示すよ
うに(流れている系を太線で示す)、両方の流路開閉弁
65、67を開くことにより透析器50から透析液を隔
膜チャンバ64のB室へ導入し、これに伴い前記隔膜チ
ャンバ64のA室に貯留されている新鮮な透析液が透析
器50へ供給される。これに対し、隔膜チャンバ62の
A室には新鮮な透析液が導入され、これに伴い前記隔膜
チャンバ62のB室に貯留されている使用済み透析液は
外部へ排出される。その後、3方切換弁61c、61d
および63c、63dの切換え操作により、前記隔膜チ
ャンバ62、64の動作が切り替わる。
【0033】次に、透析濾過操作を行う場合は、先ず流
路開閉弁65を開き、流路開閉弁67を閉じて、図8に
示すように(流れている系を太線で示す)、3方切換弁
61c、61dおよび63c、63dをセットする。そ
こで、新鮮な透析液を隔膜チャンバ64のA室へ導入
し、これに伴い前記隔膜チャンバ64のB室に貯留され
ている使用済み透析液が隔膜チャンバ62のB室へ導入
される。これに伴い、前記隔膜チャンバ62のA室に貯
留されている新鮮な透析液が、透析液供給系53を介し
て透析器50へ供給される。この場合、透析器50に連
通する透析液排出系54は流路開閉弁67により遮断さ
れているので、一時的に前記透析液供給系53内の透析
液量は過剰となってその圧力も上昇し、この結果透析液
は半透膜を介して血液側に注入されることになる。
【0034】次いで、流路開閉弁65を閉じ、流路開閉
弁67を開いて、図9に示すように(流れている系を太
線で示す)、3方切換弁61c、61dおよび63c、
63dをセットする。これにより、透析器50内におけ
る過剰の透析液が隔膜チャンバ64のB室に導入され、
これに伴い前記隔膜チャンバ64のA室に貯留されてい
る新鮮な透析液が、隔膜チャンバ62のA室に導入され
る。これに伴い、前記隔膜チャンバ62のB室に貯留さ
れている使用済み透析液が、外部へ排出される。なお、
この場合、透析器50内における透析液が引出されて元
の状態に回復するが、この時さらに半透膜を介して血液
側の水分が透析液側に引出されることになる。
【0035】図10および図11は、図4ないし図6に
示す実施例の変形例を示すものである。すなわち、本実
施例では、隔膜チャンバ62、64のA室側と透析器5
0とを連通接続する透析液供給系53の一部に流路面積
が調整可能な可変絞り70を配置し、この可変絞り70
を制御ユニット72で調整するように構成する。また、
隔膜チャンバ62、64のB室側と外部とを連通する排
出系の一部に流路面積が調整可能な可変絞り74を配置
し、この可変絞り74を制御ユニット76で調整するよ
うに構成する。
【0036】このように構成することにより、図10に
示すように(流れている系を太線で示す)、3方切換弁
61a、61bおよび63a、63bをセットする。そ
こで、新鮮な透析液を隔膜チャンバ64のA室へ導入
し、これに伴い前記隔膜チャンバ64のB室に貯留され
ている使用済み透析液が隔膜チャンバ62のB室へ導入
される。これに伴い、前記隔膜チャンバ62のA室に貯
留されている新鮮な透析液が、透析液供給系53より可
変絞り70を介して透析器50へ供給される。この場
合、前記可変絞り70により流量調整される使用済み透
析液の過剰分は、前記隔膜チャンバ62のB室を通過し
て可変絞り74を介して外部へ排出される。なお、この
場合、透析器50に連通する透析液排出系54は遮断切
換弁63aにより遮断されているので、一時的に前記透
析液供給系53内の透析液量は過剰となってその圧力も
上昇し、この結果透析液は半透膜を介して血液側に注入
されることになる。
【0037】次いで、図11に示すように(流れている
系を太線で示す)、3方切換弁61a、61bおよび6
3a、63bをセットする。そこで、この場合、透析器
50内における過剰の透析液が隔膜チャンバ64のB室
に導入され、これに伴い前記隔膜チャンバ64のA室に
貯留されている新鮮な透析液が、隔膜チャンバ62のA
室に導入される。これに伴い、前記隔膜チャンバ62の
B室に貯留されている使用済み透析液が、可変絞り74
を介して外部へ排出される。この場合、前記隔膜チャン
バ64のA室から隔膜チャンバ62のA室へ移動する新
鮮な透析液の一部を透析液供給系53より可変絞り70
を介して透析器50へ供給する。これにより、透析器5
0内における透析液が引出されて元の状態に回復する
が、この時さらに半透膜を介して血液側の水分が透析液
側に引出されることになる。
【0038】本発明に係る透析濾過装置の適用に際し
て、透析器50において透析液の注入/引出しを行う
と、患者への返血流量が増減を繰り返すために、静脈針
の針先の抵抗により、静脈圧が変動する。そこで、静脈
圧の変動を抑制すれば、患者の肉体的負担はより軽減さ
れることになる。このため、例えば透析液が注入される
工程では、血液チューブ内の充填量を増大し、引出し工
程では血液チューブ内の充填量を低減して、返血流量が
平均化されるようにすることが好ましい。
【0039】図12は、前記静脈圧の変動を、外部動力
なしに抑制するように構成した本発明に係る透析濾過装
置の実施例を示すものである。すなわち、本実施例は、
前記図1に示す実施例の静脈側血液系52において、こ
の静脈側血液系52に直接あるいは静脈側血液チャンバ
80の上部に連通するように、柔らかなバッグ82を配
置したものである。なお、前記バッグ82としては、弾
力がある材質で構成すれば好適である。このように構成
することにより、返血流量が増加し、静脈圧が上昇する
と、前記バッグ82の容積が増大し、返血流量を減少さ
せる作用が働き、静脈圧が過大になることを防止するこ
とができる。また、引出し工程時に、返血流量が減少
し、静脈圧が下がると、前記バッグ82の容積が減少
し、返血流量を増加させる作用が働くために、静脈圧が
過小になることを防止することができる。
【0040】図13は、前記静脈圧の変動を、外部動力
を使用して抑制するように構成した本発明に係る透析濾
過装置の実施例を示すものである。すなわち、本実施例
は、前記図12に示す実施例において設けたバッグ82
に対し、外部から適宜の圧力付勢装置84により圧力を
付与して、強制的に静脈側血液系52を構成する血液チ
ューブ内の血液充填量を変化させて、前記実施例と同様
に静脈圧が過大になることを防止すると共に、静脈圧が
過小になることを防止することができるようにしたもの
である。
【0041】以上、本発明の好適な実施例について説明
したが、本発明はこれら実施例を相互に組合わせて使用
することができるばかりでなく、その他本発明の精神を
逸脱しない範囲内において種々の設計変更をなし得るこ
とは勿論である。
【0042】
【発明の効果】前述した実施例から明らかな通り、本発
明によれば、血液等の体液系と透析液系とを半透膜を介
して画成する透析器を設けて体液の透析濾過を行う透析
濾過装置において、前記透析器に対する透析液の供給量
を制御する送液手段および透析液の排出量を制御する排
液手段をそれぞれ透析液供給系および透析液排出系に設
け、前記送液手段と排液手段とを交互に駆動するように
構成することにより、透析器における半透膜を介して体
液と接する透析液の注入および引出しを有効に達成する
ことができる。
【0043】特に、本発明においては、隔膜チャンバを
使用する場合には、特別な外部駆動源を必要とすること
なく動作させることができるので、構造が簡単となると
共に、耐久性に優れかつ保守作業も容易となる利点を有
する。また、装置の小形化が可能となり、製造コストを
低減できるばかりでなく、運転コストも通常の透析装置
と同様に維持することができる。さらに、全体的にきわ
めて単純な構成であるため、洗浄や消毒作業も容易かつ
十分に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る透析濾過装置の一実施例を示す要
部系統図である。
【図2】本発明に係る透析濾過装置の別の実施例を示す
要部系統図である。
【図3】本発明に係る透析濾過装置のさらに別の実施例
を示す要部系統図である。
【図4】本発明に係る透析濾過装置の他の実施例を示す
要部系統図である。
【図5】図4に示す透析濾過装置の透析液注入時の動作
状態を示す要部系統図である。
【図6】図4に示す透析濾過装置の透析液引出し時の動
作状態を示す要部系統図である。
【図7】本発明に係る透析濾過装置のさらに他の実施例
を示す要部系統図である。
【図8】図7に示す透析濾過装置の透析液注入時の動作
状態を示す要部系統図である。
【図9】図7に示す透析濾過装置の透析液引出し時の動
作状態を示す要部系統図である。
【図10】本発明に係る透析濾過装置のさらにまた別の
実施例における透析液注入時の動作状態を示す要部系統
図である。
【図11】図10に示す透析濾過装置の透析液引出し時
の動作状態を示す要部系統図である。
【図12】本発明に係る透析濾過装置のさらにまた他の
実施例を示す要部系統図である。
【図13】図12に示す透析濾過装置の変形例を示す要
部系統図である。
【図14】従来の透析濾過装置の構成を示す系統図であ
る。
【図15】従来の透析濾過を行う人工腎臓装置の構成を
示す系統図である。
【図16】従来の透析濾過を行う血液濾過透析装置の構
成を示す系統図である。
【符号の説明】
50 透析器 51 動脈側血液系 52 静脈側血液系 53 透析液供給系 54 透析液排出系 55 ポンプ装置(送液手段) 56 ポンプ装置(排液手段) 57、58 流量調整機構(流路開閉機構) 59、60 流量計 61a、61b 切換弁 62 隔膜チャンバ(送液手段) 63a、63b 切換弁 64 隔膜チャンバ(排液手段) 64a、64b 隔膜チャンバ 65、67 流路開閉弁 66 加圧ポンプ 68 除水ポンプ 69 除水系 70、74 可変絞り 72、76 制御ユニット 80 静脈側血液チャンバ 82 バッグ 84 圧力付勢装置

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 血液等の体液系と透析液系とを半透膜を
    介して画成する透析器を設けて体液の透析濾過を行う透
    析濾過装置において、 前記透析器に対する透析液の供給量を制御する送液手段
    および透析液の排出量を制御する排液手段をそれぞれ透
    析液供給系および透析液排出系に設け、前記送液手段と
    排液手段とを交互に駆動するように構成することを特徴
    とする透析濾過装置。
  2. 【請求項2】 送液手段および排液手段は、それぞれポ
    ンプ装置によって構成してなる請求項1記載の透析濾過
    装置。
  3. 【請求項3】 送液手段および排液手段は、それぞれポ
    ンプ装置と流路開閉機構または流量調整機構とを組合わ
    せて構成してなる請求項1記載の透析濾過装置。
  4. 【請求項4】 送液手段および排液手段は、それぞれポ
    ンプ装置と流量調整機構と流量計とを組合わせて構成
    し、総送液量と総排出量との差が所定の値となるように
    前記ポンプ装置および/または流量調整機構を制御する
    ように構成してなる請求項1記載の透析濾過装置。
  5. 【請求項5】 送液手段および排液手段は、可撓性隔膜
    によって仕切られた2つの室を有する一対の隔膜チャン
    バと、これら隔膜チャンバの各室を交互に透析液供給系
    および透析液排出系に切換え接続する切換弁とから構成
    してなる請求項1記載の透析濾過装置。
  6. 【請求項6】 透析液排出系に加圧ポンプを設けてなる
    請求項5記載の透析濾過装置。
  7. 【請求項7】 透析液供給系および透析液排出系にそれ
    ぞれ流路開閉弁を設けてなる請求項5記載の透析濾過装
    置。
  8. 【請求項8】 透析液供給系と透析液の外部排出系にそ
    れぞれ流路面積が調整可能な可変絞りを設けてなる請求
    項5または6記載の透析濾過装置。
  9. 【請求項9】 透析器に接続される静脈側血液系に対
    し、直接または静脈側血液チャンバの上部に連通するよ
    うにバッグを設け、静脈圧の変動を自動的に吸収するよ
    うに構成してなる請求項1ないし8のいずれかに記載の
    透析濾過装置。
  10. 【請求項10】 静脈側血液系に対し、直接または静脈
    側血液チャンバの上部に連通するように設けたバッグ
    に、外部から圧力を付与する圧力付勢装置を設け、静脈
    圧の変動を強制的に吸収するように構成してなる請求項
    9記載の透析濾過装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008055185A (ja) * 2003-11-05 2008-03-13 Baxter Internatl Inc 高対流家庭用血液透析/血液濾過および吸着剤システム
JP2008073563A (ja) * 1998-07-31 2008-04-03 Baxter Internatl Inc 血液透析中に制御限外濾過を実行する装置およびシステム

Cited By (3)

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JP2013248525A (ja) * 2003-11-05 2013-12-12 Baxter Internatl Inc 高対流家庭用血液透析/血液濾過および吸着剤システム

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