JPH0728780A - 決定論的非線形データ予測装置 - Google Patents

決定論的非線形データ予測装置

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JPH0728780A
JPH0728780A JP17347693A JP17347693A JPH0728780A JP H0728780 A JPH0728780 A JP H0728780A JP 17347693 A JP17347693 A JP 17347693A JP 17347693 A JP17347693 A JP 17347693A JP H0728780 A JPH0728780 A JP H0728780A
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JP
Japan
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data
attractor
prediction
similar
deterministic
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JP17347693A
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Takashi Kimura
孝 木村
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Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 外部要因によってアトラクタの特性が左右さ
れるような時系列データに対しても高い予測精度が得ら
れる決定論的非線形予測装置を提供する。 【構成】 アトラクタの特性に影響を与える外部要因デ
ータと前記予測対象データの過去情報とを保持するデー
タ保持部と、前記予測対象データの過去情報から前記外
部要因に類似性が認められるデータを抽出して類似デー
タ群を生成する類似データ群生成手段と、前記類似デー
タ群中のデータに基づいて、該類似データ群に対応する
アトラクタを再構成するアトラクタ再構成部とを有する
決定論的非線形データ予測装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は決定論的非線形予測技
術に関し、特にファジィ推論を導入した決定論的非線形
短期予測技術に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、カオス(CHAOS)理論を工学的な観
点から見直してカオスの持つ様々な特徴を工学的に応用
しようという研究がなされている。
【0003】そしてこれらの研究は制御工学、電気工
学、電子工学、情報科学はもとより経済学、生態学、地
質学、土木工学、脳神経科学、そして音楽、美術など様
々な広がりつつある。
【0004】カオスの本来の意味は天地創造以前の「混
沌」とか「大混乱」であるが、現在研究が行われている
のは、決定論的カオス(Deterministic Chaos)と呼ばれ
ているものである。この決定論的カオスでは、一見ラン
ダムに見えるが時間と共にランダムな方向に進みながら
も決定論に支配されている現象を対象にしている。
【0005】この発明は「混沌」とか「大混乱」ではな
く、上記のような「決定論的カオス」に関するものであ
る。
【0006】決定論的カオス研究の歴史は、19世紀末
のアンリ・ポアンカレがカオスの存在を予言した事から
始まった。そして1960年代になると、エドワード・
ローレンツが大気循環方程式の中にカオス運動を、また
スチィーブ・スメールが微分可能力学系の中にカオス運
動を発見した。
【0007】1970年代以降ではノエルとターケンス
が流体の乱流下でストレンジアトラクターを発見し、リ
ーとヨークにより一次元離散力学系におけるカオス発生
の条件が発見された。そして、このころからカオスとい
う言葉が用いられるようになった。
【0008】ところで、現在カオスはファジィ、ニュー
ロに続く先端科学・技術分野として注目を集めつつあ
る。またカオスは相対性理論に匹敵する発見であると見
る向きもある。工学的観点からみたカオスの基礎研究は
30年余りの歴史があり、主に大学の研究者によって進
められてきた。それがここ数年、企業の研究者や技術者
の注目を集める所となり、それによって大学での研究も
活発化し、理論・技術の両面で急速な進歩をとげつつあ
る。
【0009】カオス研究が究極的に目標とするものは、
ノイズ、あるいは規則性の無いものと考えられていた事
象に、何らかの規則性を見いだす理論の構築にある。こ
の目標の達成までには、まだ相当な時間が必要だと思わ
れるが、その研究過程での成果は徐々に実用化されつつ
ある。
【0010】ここでいう不規則な現象とは、乱流のよう
な周期的な繰り返し性のない現象を言う。不規則な現象
は、一見、偶然性に支配された非決定論的な事象である
と考えられる。ところがロバート・メイの数値実験によ
り簡単な差分方程式から不規則な現象、すなわち決定論
に裏付けされたカオス現象を発生させうる事が示され
た。その差分方程式を式(1)に示す。
【0011】 Xa+1=f(Xn)=aXn(1−Xn) (0≦a≦4) …(1) 上記関数fは、初期値X0を区間I=[0,1]にとる
とIからIへの写像となりロジステック写像となる。こ
の差分方程式でaを0から4まで変化させていくとき、
数列{Xa}はn→∞で「一定値に収束」から「周期数
列」をへて「不規則数列」即ちカオス状態となる。この
ことは決定論に支配された(初期値が決まれば、その後
の状態がすべて決定(計算)できる)差分方程式から、
一見、不規則な非決定論的現象と見られる振る舞いが作
り出されたことを表している。
【0012】上記のことは,不規則な現象と見られてい
たものが必ずしも非決定論に支配されたものだけではな
いということを示している。言い替えれば、不規則現象
の中には決定論的にその挙動を決定できる現象(決定論
的カオス)が存在するということになる。
【0013】実際に、この数値実験を契機として、それ
までノイズと考えられてきた不規則現象の中にカオスと
考えられるものが多数見い出されてきている。このよう
な例としては水の乱流状態、アモルファスのミクロ構
造、雷の稲妻、ハウリング、ニューロンの動作等が挙げ
られる。
【0014】カオス的振る舞いを出現させるのは、式
(1)で示すロバート・メイの差分方程式だけではな
く、現在も様々な方程式が発表されている。そしてこれ
らに共通するのは、カオス的振る舞いを出現させる方程
式は非線形でなければならないと言う事である。
【0015】カオスの特徴としては一般に、初期値に敏
感である、カオスの軌道は二度と同じ所を通らない、あ
る点のすぐそばを通る軌跡は逆向きにはならない等が知
られている。またカオス的振る舞いの中にフラクタル性
があるといったことが知られている。
【0016】カオスの工学的応用は、その応用の方向性
から大きく二つに分けることができる。ひとつは応用目
的に合致したカオス状態を何らかの方法で作り出し、そ
の動きを利用する方法(創造的方法)であり、もうひと
つはある現象がカオスかどうかを判定し、そのカオスを
作っている決定論的なルールを抽出し、そのルールを基
に現象の分析などを行おうという方法(分析的方法)で
ある。
【0017】創造的方法によるカオスの応用はカオスの
積極的応用とも言われており、さまざまな研究がなされ
ている。その代表的なものとしてはカオティックメモ
リ、高速検索、音声合成・画像処理等がある。
【0018】また分析的方法によるカオスの応用は、カ
オス的振る舞いをする任意の時系列データから何らかの
差分方程式的な数式とそのパラメータを見つけだすアプ
ローチであるが、現状ではこのような分析的手法を実用
化することは非常に困難である。
【0019】しかし、そのデータからアトラクタの再構
成を行うことにより、そのデータの持つ特徴が何等かの
形状として浮かび上がってくることが知られている。
【0020】例えば、時系列データからある時間遅れを
持たせたn個の変数軸を設定し、このn個の変数軸から
なるn次元空間にこのデータを展開することによってア
トラクタが構成することができる。
【0021】この再構成されたアトラクタから近未来の
データの値を予測する。
【0022】例えば図3に示される時間遅れ4,次元n
=3の時系列データa1、a2、…a10、…に対して
は3次元空間ベクトルUk=(ak,ak+4,ak+
8)を生成する。
【0023】図4に示すように、このベクトルUkを
(x,y,z)3次元空間にk=1,2,…と順次プロ
ットする。kの値が大きくなるとある程度規則的なパタ
ーン(アトラクタ)が出現する。このアトラクタを用い
て将来のデータの値を予測することが可能となる。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】しかし、決定論的非線
形短期予測手法を実際の予測に適用する場合、適用対象
によってはそのデータが生成される環境が大幅に変わる
場合がある。
【0025】例えば下水処理場の下水流入量は天候によ
って流入量が大きく変わり、降雨量が多いと流入量も大
きくなる。
【0026】このような時系列データ、特に外部要因が
予測対象データをまとまった単位に分割できる場合にお
いては、通常の時系列データを対象としてデータ予測を
行った場合に比較して、予測データの予測精度が低くな
ってしまう。
【0027】本発明は上記背景の下になされたものであ
り、特定の外部要因によってアトラクタの特性が左右さ
れるような時系列データに対しても高い予測精度が得ら
れる決定論的非線形データ予測装置を提供することを目
的とする。
【0028】
【課題を解決するための手段】降雨量等の外部要因は、
予測対象から構成されるアトラクタに影響を与える。
【0029】例えば水処理場における下水流入量を予測
対象とした場合、晴天時のデータに基づいて構成される
アトラクタと降雨時のデータに基づいて構成されるアト
ラクタとは互いに異なる。
【0030】従って、晴天時のデータと降雨時のデータ
とを区別せずにこれらが混在したデータからそのままア
トラクタを構成すると、晴天時のアトラクタと降雨時の
アトラクタとをランダムに合成したアトラクタが再構成
されてしまうので、再構成されたアトラクタからのデー
タ予測は精度が低くなってしまう。
【0031】本発明は上記検討結果をもとに更に検討を
重ねて完成されたものであり、請求項1記載の発明は、
予測対象となる時系列データの過去情報を蓄積して決定
論的手法により前記予測対象データを多次元位相空間に
写像してアトラクタを構成し、このアトラクタに基づい
て前記データの未来値を予測する決定論的非線形データ
予測装置であって、前記決定論非線形データ予測装置
は、前記予測対象データのアトラクタの特性に影響を与
える外部要因データと前記予測対象データの過去情報と
を保持するデータ保持部と、前記予測対象データの過去
情報から前記外部要因に類似性が認められるデータを抽
出して類似データ群を生成する類似データ群生成手段
と、前記類似データ群中のデータに基づいて、該類似デ
ータ群に対応するアトラクタを再構成するアトラクタ再
構成部とを有することを特徴とする決定論的非線形デー
タ予測装置を提供する。
【0032】請求項2記載の発明は、請求項1記載の決
定論的非線形データ予測装置において、前記類似データ
群生成手段は、前記外部要因に対して定義されるファジ
ィ集合の格納部と、前記予測対象データの過去情報の各
値に対して、該データにおける外部要因の状態と前記フ
ァジィ集合との一致度を予め定められたメンバシップ関
数に基づいて求める一致度検出部と、前記一致度と予め
定められたファジィルールとに基づいてファジィ推論を
行うことにより前記過去情報からデータを抽出して前記
類似データ群を生成するファジィ推論部とを備えたこと
を特徴とする決定論的非線形データ予測装置を提供す
る。
【0033】
【作用】上記のように予測対象データから再構成される
アトラクタは外部要因によって影響をうける。例えば、
外部要因がデータに与える影響が大きく異なる数種の状
態をとるようなデータにおいて、従来法に従って外部要
因を考慮する事なくアトラクタを再構成すると、再構成
されるアトラクタは上記外部要因の状態に対応する数種
のアトラクタがランダムに合成されたものとなり、その
予測精度に問題が生じる場合がある。
【0034】請求項1記載の決定論的非線形データ予測
装置によれば、特定の外部要因に類似性が認められる予
測対象データを類似データ群としてまとめ、これにより
得られる類似データの各群に対してアトラクタを再構成
している。
【0035】従って、各類似データ群においては特定の
外部要因に対して単一種のアトラクタが得られることに
なるので、従来法によって再構成される数種のアトラク
タがランダムに合成されて得られるアトラクタに比較し
て信頼性が高くなる。
【0036】実際にデータの未来値を予測する場合に
は、上記各類似データ群に対応するアトラクタから適宜
最適なアトラクタを選択し、この選択されたアトラクタ
に基づいて未来値の予測を行う。
【0037】上記のようにアトラクタを再構成して未来
値の予測を行うことにより、予測された未来値に対する
信頼性が大きく向上する。
【0038】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の発明において、ファジィ推論によって上記類似デー
タ群の生成を行っている。一般に、連続値をとる外部要
因をあるクリスプ値で区分することはデータの連続性か
らみて有効な方法とはいえず、また外部要因が複数にな
った場合における扱いが面倒となる。
【0039】従って、連続値をとる外部要因や、複数の
外部要因に対しても信頼性の高い類似データ群を生成す
ることができる。
【0040】
【実施例】
実施例1 本実施例においては、下水流入量を予測対象としてその
時系列データ特性を大きく左右する外部要因を選択し、
この外部要因によって時系列データをグループごとに分
割してアトラクタの再構成を行った。以下、図面を参照
しながらその詳細を説明する。
【0041】下水流入量の外部要因としては単位時間あ
たりの降雨量等が挙げられる。この場合、時系列データ
を降雨量によって分割し、各分割されたデータのそれぞ
れについてアトラクタを再構成する。
【0042】図1に示すように予測対象データ(下水流
入量)ak(k=1,2,…)と外部要因入力bkとが
得られている場合、外部要因であるbkをその特性によ
って属性を設定し、予測対象データakを各属性ごとに
分類してアトラクタを再構成する。
【0043】この際、bkは複数の属性をとるものとし
てもよい。図1の例のように単位時間あたりの降雨量
を"降雨量小"と"降雨量大"の2つの属性に分類する場
合、降雨量は連続値をとるので降雨量小と降雨量大のし
きい値を決定することは困難である。
【0044】従って、降雨量の大小を決定することが困
難である中程度の降雨量に対しては降雨量大、小の両属
性をともに設定する。
【0045】図1の例においてはb1〜b3は降雨量が
非常に小さく、b6〜bnは降雨量が非常に大きいので
それぞれ降雨量小、降雨量大と属性を設定できるが、b
4,b5は降雨量が大きいとも小さいともいいがたい降
雨量であるので、降雨量小及び降雨量大の両方の属性を
設定した。
【0046】従ってakをa1〜a5、及びa4〜an
の2つのグループに分類し、これら各グループごとにそ
れぞれアトラクタの再構成を行う。これにより、降雨量
小における下水流入量のアトラクタ、及び降雨量大にお
ける下水流入量のアトラクタをそれぞれ別に再構成する
ことができる。
【0047】上記外部要因及び予測対象データをもとに
し決定論的非線形データ予測装置の概略構成図を図2に
示す。この図において1はデータ保持部、2は属性決定
部、3は予測対象データ分割部、4はアトラクタ再構成
部である。
【0048】データ保持部1では外部要因データan及
び予測対象データbnを保持し、属性決定部2ではデー
タ保持部1から得られる予測対象データbkに対応する
外部要因データakを、予め定められた属性から適宜選
択される属性に配属する。尚、1つの属性データbkに
対して複数の属性を配属してもよい。
【0049】予測対象データ分割部3にては、属性決定
部2における各bkの属性配属結果から、各bkに対応
する予測対象データakの分割を行う。従ってこの実施
例においては属性決定部2及び予測対象データ分割部3
によって類似データ群生成部5が構成される。
【0050】上記類似データ群生成部5によって分割さ
れた予測対象データをもとにしてアトラクタ再構成部4
にてアトラクタの再構成を行う。
【0051】本実施例においてはak、bkをそれぞれ
データ保持部1に入力して保持し、属性決定部2にては
各bkに対して予め降雨量小である属性P、及び降雨量
大である属性Qをそれぞれ設定するとともに、bkの値
に応じて各bkを属性P、属性Qに適宜配属する。この
例ではa1〜a3は属性P、a4,a5は属性P及び属
性Qに、a6〜anは属性Qに配属されている予測対象
データ分割部3では上記bkの属性設定結果に基づいて
予測対象データを分割する。
【0052】上記のように属性Pに対してはa1〜a5
が配属され、属性Qに対してはa4〜anが配属されて
いるので、a1〜a5によって類似データ群1を構成
し、a4〜anによって類似データ群2を構成する。こ
の例においては外部要因は1種であるので、属性P,Q
をそのまま類似データ群とした。
【0053】アトラクタ再構成部4ではこのように分割
された予測対象データのそれぞれに対してアトラクタの
再構成を行う。
【0054】上記のように再構成された各アトラクタ
は、外部要因である降雨量の値を考慮したうえで再構成
されているので、これらの各外部要因を考慮していない
従来法に比較してより精度の高いアトラクタを再構成す
ることができる。
【0055】実施例2 本実施例においては複数の外部要因F1〜Fmが存在す
る時系列データにおいて、各外部要因の属性設定をファ
ジィルールを用いて行った。
【0056】実施例1の降雨量の例にも示されるよう
に、一般に連続値をとる外部要因をあるしきい値でクリ
スプに分割して属性を設定することは、データの連続性
からみて有効な分割方法とはいいがたい。また、しきい
値を設けてクリスプに外部要因を分割する場合、外部要
因が複数存在する場合には各外部要因相互の関係の取り
扱いが煩雑になる。
【0057】そこで、本実施例では連続的であいまいさ
を含むデータの区分に有効であるファジィ推論を用いて
外部要因の属性設定を行った。以下にその詳細を示す。
【0058】まず、外部要因(複数種でも良い)に対し
てファジィ集合を規定する。この際、予め各外部要因が
どのような(定性的で良い)値の範囲にあるときにその
外部要因に対応する予測対象データがどの類似データ群
D1,D2,…Dlに配属されるかを以下のような表に
まとめておく。
【0059】
【表1】
【0060】表1に基づいて、表2に示されるルール及
び図3(a),(b)に示されるメンバシップ関数を生
成する。
【0061】
【表2】
【0062】このルールでルール1〜lは互いに独立で
あり、ルール1〜lの結果の合成は行わない。
【0063】次に、データ保持部に格納された各予測対
象データ(過去情報)akについて、対応する外部要因
データbikと上記各ファジィ集合との一致度を上記図
3のメンバシップ関数に従って求める。
【0064】更に、上記のように求めた各bikと各フ
ァジィ集合との一致度と、表2のファジィルールに従っ
て各akをアトラクタ特性が異なるグループである類似
データ群D1,D2,…Dlに分割する。
【0065】尚、図3(a)において外部要因の値を1
00分率で示した値を横軸にとり、縦軸には成立度合い
をとる。外部要因として降雨量のように上限値が明確に
決められない要因を用いる場合には、例えば降雨量が非
常に大きい(土砂降り)と判断される降雨量の値を10
0%とし、それ以上の降雨量はすべて100%とする。
【0066】それ以下の降雨量については、例えば実際
の降雨量を上記非常に大きいと判断される降雨量の値で
除算して100を乗算する等の方法によって100分率
を求めることができる。
【0067】具体的には、図4の概略構成図に示す決定
論的非線形データ予測装置を用いて予測を行う。この図
において1はデータ保持部、3は予測対象データ分割
部、4はアトラクタ再構成部、6はファジィ集合格納
部、7はメンバシップ関数格納部、8はファジィルール
格納部、9は一致度検出部、10はファジィ推論部を示
す。
【0068】尚、この例ではファジィ集合、メンバシッ
プ関数、ファジィルールは予め与えられているものとす
るが、適当な手段によってデータ保持部内の外部要因デ
ータ及び予測対象データから上記ファジィ集合、メンバ
シップ関数、ファジィルールを自動構成するものとして
もよい。
【0069】一致度検出部9においてはファジィ集合格
納部6から得られるファジィ集合及びメンバシップ関数
格納部7から得られるメンバシップ関数をそれぞれ用い
て、各予測対象データakに対応する各外部要因データ
bkに対して上記各ファジィ集合に対する一致度を求め
る。
【0070】ファジィ推論部10では、上記のように求
めた一致度に対してファジィルール格納部から得られる
ファジィルールをそれぞれ適用し、各類似データ群Dj
(j=1〜l)に対する適合度を算出する。
【0071】次にこの適合度に規定値を設定し、各Dj
についてその適合度が上記規定値を超えている予測デー
タakをDjに配属する。
【0072】例えば、予測対象データa1のD1,D
2,D3,D4に対する適合度がそれぞれ0.2,0.8,0.
7,0.5[以下、a1:(0.2,0.8,0.7,0.5)のように
表す]であり、a2:(0.6,0.2,0.9,0.1)である場
合、規定値を0.6とすると、a1はD2、D3に配属さ
れ、a2はD1、D3に配属される。
【0073】上記のように各akを各属性に配属するこ
とによって予測対象データを各属性によって分割する。
【0074】更に、各属性においては配属された各ak
をもとにしてアトラクタの再構成を行う。
【0075】このアトラクタを再構成する際には予測対
象データのつながりが問題となる。例えば、データが連
続しておらず、時間的につながりのないとびとびのデー
タからアトラクタを再構成することは非常に困難であ
る。
【0076】以上のことから、アトラクタを再構成する
には予測対象データのアトラクタ再構成における遅れ時
間分以上の連続したデータを得ることが好ましい。例え
ば時間遅れが3の時には、(ah,ah+1,ah+
2)のように3データ以上連続したデータを得ることが
好ましい。
【0077】従って、各属性にakを配属した後に、各
属性についてakの連続性を調べて、遅れ時間以上に連
続していないデータはその属性から除去した後にアトラ
クタを構成する。
【0078】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば従
来は信頼性の高い予測が困難であった、再構成されるア
トラクタに対して外部要因が大きく影響するような時系
列データに対しても精度良く予測を行うことができる。
【0079】特に、ファジィ推論を用いて類似データを
生成することによって、外部要因が連続値をとるデータ
や、外部要因が複数存在するデータに対しても精度の高
い予測を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】分割再構成データの説明図。
【図2】本発明の一実施例に係る決定論的非線形データ
予測装置の説明図。
【図3】メンバシップ関数の説明図。
【図4】本発明の一実施例に係る決定論的非線形データ
予測装置の説明図。
【図5】アトラクタの説明図。
【符号の説明】
1…データ保持部 2…属性決定部 3…予測対象データ分割部 4…アトラクタ再構成部 5…類似データ群生成部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予測対象となる時系列データの過去情報
    を蓄積して決定論的手法により前記予測対象データを多
    次元位相空間に写像してアトラクタを構成し、このアト
    ラクタに基づいて前記データの未来値を予測する決定論
    的非線形データ予測装置であって、 前記決定論非線形データ予測装置は、 前記予測対象データのアトラクタの特性に影響を与える
    外部要因データと前記予測対象データの過去情報とを保
    持するデータ保持部と、 前記予測対象データの過去情報から前記外部要因に類似
    性が認められるデータを抽出して類似データ群を生成す
    る類似データ群生成手段と、 前記類似データ群中のデータに基づいて、該類似データ
    群に対応するアトラクタを再構成するアトラクタ再構成
    部とを有することを特徴とする決定論的非線形データ予
    測装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の決定論的非線形データ予
    測装置において、 前記類似データ群生成手段は、 前記外部要因に対して定義されるファジィ集合の格納部
    と、 前記予測対象データの過去情報の各値に対して、該デー
    タにおける外部要因の状態と前記ファジィ集合との一致
    度を予め定められたメンバシップ関数に基づいて求める
    一致度検出部と、 前記一致度と予め定められたファジィルールとに基づい
    てファジィ推論を行うことにより前記過去情報からデー
    タを抽出して前記類似データ群を生成するファジィ推論
    部とを備えたことを特徴とする決定論的非線形データ予
    測装置。
JP17347693A 1993-07-14 1993-07-14 決定論的非線形データ予測装置 Pending JPH0728780A (ja)

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JP (1) JPH0728780A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100791951B1 (ko) * 2006-05-25 2008-01-04 이훈영 케이스기반 예측방법
CN105957329A (zh) * 2016-06-29 2016-09-21 肖锐 一种公路信息化智能系统

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