JPH07282257A - 対象物体の中心位置算出装置 - Google Patents

対象物体の中心位置算出装置

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JPH07282257A
JPH07282257A JP6068803A JP6880394A JPH07282257A JP H07282257 A JPH07282257 A JP H07282257A JP 6068803 A JP6068803 A JP 6068803A JP 6880394 A JP6880394 A JP 6880394A JP H07282257 A JPH07282257 A JP H07282257A
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JP6068803A
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Yoshihisa Fujiwara
義久 藤原
Hitoshi Kihara
均 木原
Yasuhiro Nagai
靖泰 永井
Hiroshi Kawada
宏 河田
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明は、対象物体の中心を正確に算出す
ることができる対象物体の中心算出装置を提供すること
を目的とする。 【構成】 対象物体画像の外周座標を求める手段、外周
座標のうちから互いに120度ずつ離れた任意の3点を
選択して対象物体画像の中心座標および中心座標から外
周までの距離に関係する距離情報を算出する第1の中心
座標算出手段、第1の中心座標算出手段による処理を所
要回数繰り返した後、中心座標基準値および距離情報基
準値を算出する手段、第1の中心座標算出手段による処
理を実行し、算出された距離情報と距離情報基準値の差
が所定値以内であるときにのみ、算出された中心座標を
有効データとして保持する有効データ獲得手段ならびに
有効データ獲得手段による処理を所要回数繰り返し、得
られた有効データに基づいて最終的な中心座標を算出す
る第2の中心座標算出手段を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、対象物体の中心位置
算出装置に関し、特に、対象物体の2値化画像に基づい
て、対象物体の中心座標を求める対象物体の中心位置算
出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】銀行等の金融機関では、取引の相手を確
認するために印鑑照合が行われている。つまり、契約時
に契約者の印影を登録させ、以降は取引を行う場合、登
録された印影と契約者が持参した印鑑の印影または手
形、小切手等に捺印されている印影とを比較照合し、同
一のものであるかを判定する。
【0003】従来においては、印鑑照合は作業者による
手作業で行われており、作業者の負担が重いという問題
がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本出願人は、
印鑑照合を自動的に行える印鑑照合装置を開発した。印
鑑照合を自動的に行う際には、登録印影画像の中心位置
と、被照合印影画像の中心位置とを合わすことが必要と
なる。そして、そのためには、登録印影の中心位置と、
被照合印影の中心位置とを正確に算出する必要がある。
【0005】印鑑は、常に真円になっているとは限らな
い。つまり、印鑑の周囲の一部に欠け等が存在する場合
がある。このような場合には、印影画像の重心を求め
て、中心とするといった一般的な手法では、印影の中心
を正確に求めることはできない。
【0006】この発明は、対象物体の中心を正確に算出
することができる対象物体の中心算出装置を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明による第1の対
象物体の中心位置算出装置は、対象物体の2値化画像に
基づいて、対象物体の中心座標を求める対象物体の中心
位置算出装置において、対象物体画像の外周座標を求め
る外周座標演算手段、求められた外周座標のうちから互
いに120度ずつ離れた任意の3点を選択し、選択され
た3点に基づいて対象物体画像の中心座標および中心座
標から対象物体画像の外周までの距離に関係する距離情
報を算出する第1の中心座標算出手段、第1の中心座標
算出手段による処理を所要回数繰り返した後、算出され
た複数の中心座標および複数の距離情報に基づいて、中
心座標基準値および距離情報基準値を算出する基準値算
出手段、第1の中心座標算出手段による処理を実行する
ことにより、印影の中心座標および距離情報を算出し、
算出された距離情報と距離情報基準値の差が所定値以内
であるときにのみ、算出された対象物体画像の中心座標
を有効中心座標データとして保持する有効中心座標デー
タ獲得手段、ならびに、有効中心座標データ獲得手段に
よる処理を所要回数繰り返した後、得られた有効中心座
標データに基づいて最終的な中心座標を算出する第2の
中心座標算出手段を備えていることを特徴とする。
【0008】対象物体が円形に近い形の場合には、上記
距離情報として半径が用いられる。対象物体が楕円形に
近い形の場合には、中心座標から対象物体画像の外周と
長軸との交点までの距離または中心座標から楕円形印影
の外周と短軸との交点までの距離が上記距離情報として
用いられる。対象物体が矩形に近い形の場合には、中心
座標から対象物体画像の外周までの距離のうちの最短距
離または最長距離が上記距離情報として用いられる。
【0009】この発明による第2の対象物体の中心位置
算出装置は、対象物体の2値化画像に基づいて、対象物
体の中心座標を求める対象物体の中心位置算出装置にお
いて、対象物体画像の外周座標を求める第1手段、求め
られた外周座標のうちから互いに120度ずつ離れた任
意の3点を選択する第2手段、選択された3点に基づい
て対象物体画像の中心座標および半径を算出する第3手
段、第2手段および第3手段による処理を所要回数繰り
返した後、算出された複数の中心座標の重心を算出する
ことにより、中心座標基準値を算出するとともに、算出
された半径の平均を算出することにより半径基準値を算
出する第4手段、第2手段および第3手段による処理を
実行することにより、印影の中心座標および半径を算出
する第5手段、第5手段によって算出された半径と半径
基準値の差が所定値以内であるときにのみ、第5手段に
よって算出された対象物体画像の中心座標を有効中心座
標データとして保持する第6手段、ならびに、第5手段
および第6手段による処理を所要回数繰り返した後、得
られた有効中心座標データに基づいて最終的な中心座標
を算出する第7手段を備えていることを特徴とする。
【0010】
【作用】この発明による第1の対象物体の中心位置算出
装置では、まず、外周座標演算手段によって、対象物体
画像の外周座標が求められる。次に、第1の中心座標算
出手段による処理が行われる。すなわち、外周座標のう
ちから互いに120度ずつ離れた任意の3点が選択さ
れ、選択された3点に基づいて対象物体画像の中心座標
および中心座標から対象物体画像の外周までの距離に関
係する距離情報が算出される。
【0011】次に、基準値算出手段による処理が行われ
る。すなわち、第1の中心座標算出手段による処理が所
要回数繰り返された後、算出された複数の中心座標およ
び複数の距離情報に基づいて、中心座標基準値および距
離情報基準値が算出される。
【0012】次に、有効中心座標データ獲得手段による
処理が行われる。すなわち、第1の中心座標算出手段に
よる処理が実行されることにより、印影の中心座標およ
び距離情報が算出され、算出された距離情報と距離情報
基準値の差が所定値以内であるときにのみ、算出された
対象物体画像の中心座標が有効中心座標データとして保
持される。
【0013】有効中心座標データ獲得手段による処理が
所要回数繰り返された後、得られた有効中心座標データ
に基づいて最終的な中心座標が算出される。
【0014】この発明による第2の対象物体の中心位置
算出装置では、まず、対象物体画像の外周座標が第1手
段によって求められる。次に、第2手段によって、外周
座標のうちから互いに120度ずつ離れた任意の3点が
選択される。次に、選択された3点に基づいて対象物体
画像の中心座標および半径が、第3手段によって算出さ
れる。
【0015】第2手段および第3手段による処理が所要
回数繰り返された後、算出された複数の中心座標の重心
が算出されることにより、中心座標基準値が算出される
とともに、算出された半径の平均が算出されることによ
り半径基準値が算出される。
【0016】次に、第5手段による処理が行われる。す
なわち、第2手段および第3手段による処理が実行され
ることにより、印影の中心座標および半径が算出され
る。次に、第6手段による処理が実行される。すなわ
ち、第5手段によって算出された半径と半径基準値の差
が所定値以内であるときにのみ、第5手段によって算出
された対象物体画像の中心座標が有効中心座標データと
して保持される。
【0017】そして、第5手段および第6手段による処
理が所要回数繰り返された後、得られた有効中心座標デ
ータに基づいて最終的な中心座標が算出される。
【0018】
【実施例】以下、図面を参照して、この発明の実施例に
ついて説明する。
【0019】(1)印鑑照合装置の構成の説明
【0020】図1は、印鑑照合装置の構成を示してい
る。
【0021】印鑑照合装置は、登録されている印影と、
手形、小切手等に捺印された印鑑の印影との照合を自動
的に行うものである。印鑑照合装置は、パーソナルコン
ピユータ等からなる画像・演算処理装置1、ディスプレ
イ装置2および印影読み取り装置3を備えている。
【0022】画像・演算処理装置1は、そのプログラム
を記憶するROM(図示略)、必要なデータを記憶する
RAM(図示略)の他、登録すべき印影画像およびそれ
に関する情報を保持しておくための印影登録メモリ1
1、印影照合時に登録印影が格納されるフレームメモリ
12および印影照合時に被照合印影が格納されるフレー
ムメモリ13を備えている。各フレームメモリ12、1
3としては、ここでは、縦480画素、横512画素の
サイズのものが使用されている。
【0023】印影読み取り装置3は、印鑑が捺印されて
いる手形紙等の印影保持体Hにその裏面側から光を照射
するバックライト照明装置31と、バックライト照明装
置31から出射され印影保持体Hを通過した光を受光し
て、電気信号に変換するための3板式のCCDカメラ3
2とを備えている。CCDカメラ32からは、NTSC
規格に準拠したRGB(レッド、グリーン、ブルー)信
号が出力され、このRGB信号が画像・演算処理装置1
に送られる。
【0024】(2)印鑑照合装置によって実行される処
理の説明
【0025】印鑑照合装置1によって行われる処理に
は、印鑑照合の元となる印鑑の印影を登録するための印
影登録処理と、印影登録処理によって登録された登録印
影と被照合印影との照合を行う印影照合処理とがある。
【0026】(2−1)印影登録処理の説明
【0027】図2は、印影登録処理手順を示している。
印影登録処理においては、まず、登録すべき印影の取り
込み処理が行われる(ステップ1)。すなわち、登録す
べき印鑑が捺印されている印影保持体から印影が読み取
られ、色情報に基づく所定の2値化処理が行われ、フレ
ームメモリ12に2値化画像が格納される。
【0028】次に、印影の中心座標Q(X,Y)および
半径Rの算出処理が行われる(ステップ2)。次に、印
影角度情報t1(θ)の算出処理が行われる(ステップ
3)。次に、印影内の同心円上のビットパターンに基づ
く分布関数t(r)および印影の切断線上のビットパタ
ーンに基づく分布関数t2(θ)、t3(θ)の作成処
理が行われる(ステップ4)。
【0029】次に、ステップ2で算出された中心座標Q
(X,Y)に基づいて、印影の中心位置合わせ処理が行
われる(ステップ5)。そして、印影画像データが、ス
テップ2〜4で算出されたデータとともに印影登録メモ
リ11に記憶される(ステップ6)。
【0030】(2−2)印影照合処理の説明
【0031】図3は、印影照合処理手順を示している。
印影照合処理においては、まず、印影登録メモリ11に
記憶されている照合の元となる登録印影がフレームメモ
リ12に転送される(ステップ11)。次に、被照合印
影の取り込み処理が行われる(ステップ12)。すなわ
ち、被照合印影保持体から印影が読み取られ、色情報に
基づく所定の2値化処理が行われ、フレームメモリ13
に2値化画像が格納される。
【0032】次に、印影の中心座標Q(X,Y)および
半径Rの算出処理が行われる(ステップ13)。そし
て、算出された半径Rに基づいて、最初の照合判定が行
われる(ステップ14)。すなわち、登録印影の半径と
被照合印影の半径との差ΔRが所定値α以下であるか否
かが判定される。この所定値は、たとえば10画素に対
応する長さに設定されている。半径差ΔRが所定値αよ
り大きいときには(ステップ14でNO)、登録印影と
被照合印影とが不一致であると判別され(ステップ2
4)、その判定結果が表示装置2に表示された後、印影
照合処理は終了する。
【0033】半径差ΔRが所定値α以下であるときには
(ステップ14でYES)、最初の照合判定には合格し
たと判別されて、ステップ15に進む。ステップ15で
は、印影角度情報f1(θ)の算出処理が行われる。次
に、印影内の同心円上のビットパターンに基づく分布関
数f(r)および印影の切断線上のビットパターンに基
づく分布関数f2(θ)、f3(θ)の作成処理が行わ
れる(ステップ16)。
【0034】この後、ステップ13で算出された中心座
標Q(X,Y)に基づいて、登録印影と被照合印影の中
心位置を一致させるための中心位置合わせ処理が行われ
る(ステップ17)。次に、登録印影の印影角度情報r
1(θ)と、被照合印影の印影角度情報f1(θ)とに
基づいて、登録印影と被照合印影の回転角度位置を一致
させるための角度合わせ処理が行われる(ステップ1
8)。
【0035】次に、登録印影および被照合印影の全ビッ
トパターンに基づいて、登録印影と被照合印影との類似
度Sを算出するための類似度算出処理が行われる(ステ
ップ19)。この後、表示装置2に、登録印影と被照合
印影との違いが明確になるように、両者の一致点と不一
致点とが色分け表示される(ステップ20)。たとえ
ば、両印影の一致点が赤色で表示され、不一致点が緑色
で表示される。
【0036】次に、類似度S、登録印影および被照合印
影の半径差ΔRならびに分布関数t(r)、f(r)、
t2(θ)、t3(θ)、f2(θ)、f3(θ)に基
づいて、照合率F(0〜100%)の算出処理が行われ
る(ステップ21)。算出された照合率Fは、表示装置
2に表示される。
【0037】そして、算出された照合率Fが所定値β
(たとえば90%)以上か否かが判別される(ステップ
22)。算出された照合率Fが所定値β以上であるとき
には、両印影は一致すると判定され(ステップ23)、
その判定結果が表示装置2に表示された後、印影照合処
理は終了する。算出された照合率Fが所定値βより小さ
いときには、両印影は不一致であると判定され(ステッ
プ24)、その判定結果が表示装置2に表示された後、
印影照合処理は終了する。
【0038】以下、上記図2および図3の主要なステッ
プの処理について、詳細に説明する。
【0039】(3)印影取り込み処理についての説明
【0040】図2のステップ1で行われる印影取込み処
理と、図3のステップ12で行われる印影取込み処理と
は、対象となる印影が異なるだけでその処理内容は同じ
なので、ここでは、上記ステップ12の印影取り込み処
理について説明する。
【0041】CCDカメラ32からは、NTSC規格に
準拠したR信号、G信号およびB信号が出力される。C
CDカメラ32からの色信号R、G、Bは、次の数式1
に基づいて、YIQデータに変換される。ここで、Y
は、輝度(明度)を表す。
【0042】
【数1】Y=0.299 R+0.587 G+0.114 B I=0.596 R−0.274 G−0.322 B Q=0.211 R−0.522 G+0.311 B
【0043】また、彩度Ecが、次の数式2に基づいて
算出される。
【0044】
【数2】Ec=(Q2 +I2 1/2
【0045】さらに、色相φが次の数式3に基づいて算
出される。
【0046】
【数3】 φ=tan -1{ 1.78 (R−Y)/(B−Y)}
【0047】ここで、EcをYで基準化したEc/Y
と、φとは、それぞれCIE(Commission Internation
al de l'Eclairage)のxy色度図上で極座標を形成す
る。
【0048】次に、数式4および数式5の両条件を満た
す範囲内の画素(有意画素)の輝度値を”1”(黒)、
範囲外の画素の輝度値を”255”(白)として、各画
素の輝度(信号Y)が2値化され、得られた2値化画像
データがフレームメモリ13に格納される。
【0049】
【数4】Ec/Y>0.2
【0050】
【数5】1.5696( 90°) <φ<2.2672( 130°)
【0051】上記数式4の範囲は、読み取り画像のうち
の白色および黒色を印影と認識しないようにするために
決定された範囲である。また、上記数式5の範囲は、読
み取り画像のうちの朱色以外の彩色を印影と認識しない
ようにするために決定された範囲である。したがって、
2値化処理によって、印影色である朱色に近い色の画素
のみが輝度値1で表される。
【0052】(4)中心座標および半径の算出処理につ
いての説明
【0053】図2のステップ2で行われる中心座標およ
び半径算出の処理と、図3のステップ13で行われる中
心座標および半径の算出処理とは、対象となる印影が異
なるだけでその処理内容は同じなので、ここでは、上記
ステップ13の中心座標および半径の算出処理について
説明する。
【0054】図4は、上記ステップ13の中心座標およ
び半径の算出処理の手順を示している。
【0055】まず、印影の外周上の全ての点の座標(以
下、印影の外周座標という)が、次のようにして抽出さ
れる(ステップ31)。すなわち、ノイズ処理が行われ
た後、図5に示すように、フレームメモリ13の左端か
ら右方向に水平走査が行われ、各走査ラインにおける最
初の輝度値1の画素が印影外周座標として抽出される。
この水平走査がフレームメモリ13の最上行から最下行
まで行われ、印影の左半分の外周座標が得られる。
【0056】次に、フレームメモリ13の右端から左方
向に水平走査が行われ、各走査ラインにおける最初の輝
度値1の画素が印影外周座座標として抽出される。この
水平走査がフレームメモリ13の最下行から最上行まで
行われ、印影の右半分の外周座標が得られる。この結
果、印影の外周上の全ての点の座標が得られる。
【0057】次に、図6に示すように、印影外周座標の
なかから、互いに120度ずつ離れた3つの点Pa 、P
b 、Pc の座標がランダムに選択される(ステップ3
2)。すなわち、まず、印影外周座標の中から、乱数を
発生させることにより、1個の座標Pa が選択される。
さらに、選択された1個の座標Pa に対して、120度
ずつ離れた位置の2つの座標Pb 、Pc が選択される。
【0058】次に円の方程式に基づいて、選択された3
点の座標Pa (xa ,ya )、Pb(xb ,yb )、P
c (xc ,yc )から、印影の中心座標Q(X,Y)お
よび半径Rが算出される(ステップ33)。具体的に
は、次の数式6に基づいて、印影の中心座標Q(X,
Y)および半径Rが算出される。
【0059】
【数6】 X={a(yb −ya )−c(yc −ya )}/−2a Y={b(xb −xa )−c(xc −xa )}/−2a R=(Ra +Rb +Rc )/3 Ra ={(xa −X)2 +(ya −Y)2 1/2b ={(xb −X)2 +(yb −Y)2 1/2c ={(xc −X)2 +(yc −Y)2 1/2 a=(xb −xa )・(yb −ya )−(xb −xa
・(yb −ya ) b=xc 2 −xa 2 +yc 2 −ya 2 c=xb 2 −xa 2 +yb 2 −ya 2
【0060】ステップ32およびステップ33の処理が
所定回数nだけ繰り返し行われる(ステップ34)。こ
れにより、n個の中心座標Q1(X1,Y1)〜Qn
(Xn、Yn)およびn個の半径R1〜Rnが得られ
る。
【0061】次に、中心座標Qの平均値Qo(Xo、Y
o)および半径の平均値Roが次式7に基づいて算出さ
れ、中心座標基準値Qo(Xo,Yo)および半径基準
値Roとされる(ステップ35)。
【0062】
【数7】Xo=(1/n)・Σ(Xi) Yo=(1/n)・Σ(Yi) Ro=(1/n)・Σ(Ri)
【0063】上記数式7において、各記号Σは、それに
続くXi、YiまたはRiのiに1からnまでを入れた
ものを全て加え合わせることを表す。
【0064】次に、上記ステップ32および33と同様
な処理が行われることにより、印影外周上の3点に基づ
いて、印影の中心座標Q(X,Y)および半径Rが算出
される(ステップ36、37)。そして、算出された印
影の半径Rと半径基準値Roとの差δR(=|R−Ro
|)が予め定められた所定値γ以下か否かが判定される
(ステップ38)。
【0065】半径差δRが所定値γ以下であれば、上記
ステップ37で算出された中心座標Q(X,Y)および
半径Rが有効データとして、記憶される(ステップ3
9)。半径差δRが所定値γより大きいときには、上記
ステップ37で算出された中心座標Q(X,Y)および
半径Rは、無効とされ記憶されない。これにより、上記
ステップ36で選択された3点のうち少なくとも1点が
印影の欠け部分の点であるようなときには、その3点に
基づいて算出された中心座標および半径が無効にされ
る。
【0066】ステップ36〜ステップ39の処理が所定
回数mだけ繰り返されることにより(ステップ40)、
半径差δRが所定値γ以下の複数の有効データ(中心座
標Q(X,Y)および半径R)が集められる。この後、
複数の有効中心座標データの重心が算出されることによ
り最終的な中心座標Q(X,Y)が決定されるととも
に、複数の有効半径座標データの平均が算出されること
により最終的な半径Rが決定される(ステップ41)。
【0067】最終的に得られた中心座標Q(X,Y)
は、中心位置合わせ処理(図3のステップ17、登録印
影の場合は図2のステップ5)で用いられる。また、最
終的に得られた半径Rは、最初の照合判定(図3のステ
ップ15)および照合率Fの算出処理(図3のステップ
21)で用いられる。
【0068】図3のステップ15の最初の照合判定で
は、登録印影について最終的に得られた半径と被照合印
影について最終的に得られた半径との差ΔRが所定値α
以下か否かの判定が行われ、半径差ΔRが所定値αより
大きいときには、登録印影と被照合印影とは一致しない
と判定され、印影照合処理は、この時点で終了する。
【0069】上述したような中心座標の算出処理は、印
影が円形の場合のみならず、印影が楕円または矩形の場
合にも適用することができる。つまり、印影が楕円形の
場合には、図4のステップ32およびステップ37にお
いて、数式6の中心座標を求める式によって楕円形印影
の中心が求められる。そして、各ステップ32およびス
テップ37において、さらに、楕円形印影の外周座標と
中心座標とに基づいて、楕円形印影の中心から楕円形印
影の外周と長軸との交点までの距離または楕円形印影の
中心から楕円形印影の外周と短軸との交点までの距離が
算出される。そして、算出された距離が、円形印影の場
合の半径Rの代わりとして用いられる。
【0070】印影が矩形の場合には、図4のステップ3
2およびステップ37において、数式6の中心座標を求
める式によって矩形印影の中心が求められる。そして、
各ステップ32およびステップ37において、さらに、
矩形印影の外周座標と中心座標とに基づいて、矩形印影
の中心座標から矩形印影の外周までの最短距離または最
長距離が算出される。そして、算出された距離が、円形
印影の場合の半径Rの代わりとして用いられる。
【0071】このように印影が円形、楕円形または矩形
の場合で若干処理内容が異なるので、円形、楕円形およ
び矩形の印影の何れに対しても照合を行えるようにする
場合には、画像・演算処理装置1に印影が円形、楕円形
および矩形の何れであるかを認識させる必要がある。こ
の認識は、画像・演算処理装置1による画像処理によっ
て自動的に行うようにしてもよいし、操作者に印影の形
状を区別する情報を画像・演算処理装置1に入力させ
て、この入力情報に基づいて行うようにしてもよい。
【0072】(5)印影角度情報算出処理についての説
【0073】図3のステップ15の印影角度情報f1
(θ)の算出処理においては、図7(a)に示すよう
に、被照合印影画像の中心から放射状にのびかつ所定角
度1°ずつ角度が異なる放射線毎に、放射線上に存在す
る輝度値1の画素数(有意画素数)が算出される。そし
て、図7(b)に示されるように、角度θに対する有意
画素数の分布関数f1(θ)が作成される。
【0074】図2のステップ3の印影角度情報t1
(θ)の算出処理においても、同様にして、印影の角度
情報(分布関数t1(θ))(図11参照)が求められ
る。
【0075】(6)同心円上のビットパターンに基づく
分布関数および切断線上のビットパターンに基づく分布
関数の作成処理についての説明
【0076】(6−1)切断線上のビットパターンに基
づく分布関数作成処理の説明
【0077】図3のステップ16の切断線上のビットパ
ターンに基づく分布関数f2(θ)、f3(θ)の作成
処理においては、被照合印影の中心座標を通りかつ角度
が1°ずつ異なる切断線毎に、切断線上に存在する線数
および線幅の平均幅が求められる。
【0078】つまり、図8(a)に示すように、被照合
印影をその中心座標Qを中心として、1°ずつ回転させ
る。そして、各回転角度位置において、登録印影の中心
座標Qを通るように水平走査が行われ、水平走査ライン
上に存在する線の数kおよび各線の幅wiが算出され
る。すなわち、水平走査ライン上において、有意画素が
連続している部分が線として認識され、認識された線の
数が算出されるとともに、各線における有意画素の連続
数が線の幅として認識される。
【0079】そして、図8(b)に示すように、回転角
度θに対する線数kの分布関数f2(θ)が作成され
る。また、次式に基づいて、線幅の平均値Wが求めら
れ、回転角度θに対する平均線幅wの分布関数f3
(θ)が作成される。
【0080】
【数8】W=(1/k)・Σ(wi)
【0081】上記数式8において、記号Σは、(wi)
のiに1からkまでを入れたものを全て加え合わせるこ
とを表す。
【0082】図2のステップ4の切断線上のビットパタ
ーンに基づく分布関数t2(θ)、t3(θ)の作成処
理においても、同様にして、回転角度θに対する線数k
の分布関数t2(θ)が作成されとともに回転角度θに
対する平均線幅Wの分布関数t3(θ)が作成される。
【0083】(6−2)同心円上のビットパターンの基
づく分布関数作成処理の説明
【0084】図3のステップ16の同心円上のビットパ
ターンの基づく分布関数f(r)の作成処理において
は、被照合印影の中心座標を中心としかつ半径が1画素
ごと異なる同心円毎に、同心円上に存在する輝度値1の
画素数が求められる。
【0085】つまり、図9(a)に示すように、被照合
印影をその中心座標Qを中心として、1°ずつ回転させ
る。そして、各回転角度位置において、被照合印影の中
心座標Qを通るように水平走査が行われ、水平走査ライ
ン上の各画素の輝度値が調べられる。そして、被照合印
影の中心座標Qを中心としかつ半径rが1画素ごと異な
る各同心円上に存在する輝度値1の画素数(有意画素
数)が求められる。この後、図9(b)に示すように、
被照合印影の中心座標Qを中心とする同心円の半径rに
対する有意画素数の分布関数f(r)が作成される。
【0086】図2のステップ4の同心円上のビットパタ
ーンの基づく分布関数t(r)の作成処理においても、
同様にして、登録印影の中心座標を中心とする同心円の
半径rに対する有意画素数の分布関数t(r)(図示
略)が作成される。
【0087】(7)中心位置合わせ処理についての説明
【0088】図2のステップ5で行われる中心位置合わ
せ処理と、図3のステップ17で行われる中心位置合わ
せ処理とは、対象となる印影が異なるだけでその処理内
容は同じなので、ここでは、ステップ17の中心位置合
わせ処理について説明する。
【0089】ステップ17の中心位置合わせ処理におい
ては、ステップ13で最終的に得られた被照合印影の中
心座標Q(X,Y)に基づいて、被照合印影画像の中心
座標Q(X,Y)がフレームメモリ13の所定位置、た
とえば、座標(255,239) に位置するように、被照合印影
画像が移動させられる。
【0090】登録印影についても、同様にして、中心位
置合わせ処理が行われているので、登録印影および被照
合印影の中心座標は、フレームメモリ12、13の対応
する座標位置に位置するようになる。
【0091】(8)角度合わせ処理についての説明 図3のステップ18の角度合わせ処理においては、図2
のステップ3で得られた登録印影の角度情報(分布関数
t1(θ))と、ステップ15で得られた被照合印影の
角度情報(分布関数f1(θ))とに基づいて、両印影
の角度合わせが行われる。
【0092】図10は、角度合わせ処理手順を示してい
る。
【0093】図11に示すように、被照合印影の分布関
数f1(θ)が1°ずつθ軸方向にずらされ、被照合印
影と登録印影の分布関数f1(θ)、t1(θ)の相互
相関値Maが、次式9に基づいて、各ずれ角度ごとに、
算出される(ステップ51)。
【0094】
【数9】 Ma=〔360 Σ{f1( θ) ・t1( θ) }−{Σf1( θ) ・Σt1( θ) }〕 ×〔1 /{360 Σf1( θ)2−( Σf1( θ) )21/2 〕 ×〔1 /{360 Σt1( θ)2−( Σt1( θ) )21/2
【0095】上記数式9において、各記号Σは、それに
続くf1( θ) ・t1( θ) 、f1( θ)、t1( θ) 、f1( θ)
2またはt1( θ)2のθに0から359を入れたものを全
て加算することを表す。
【0096】次に、相互相関値Maが最も大きくなるず
れ角度θaが補正角度として、求められる(ステップ5
2)。そして、次式10で示すアフェイン変換により、
被照合印影画像が補正角度θaだけ回転せしめられるこ
とにより、被照合印影の回転角度位置が登録印影の回転
角度位置に合わせられる(ステップ53)。
【0097】
【数10】 u=cos θa・x −sin θa・y+Δx v=sin θa・x +cos θa・y+Δy (u,v):回転後の座標 (x,y):回転前の座標 θa:回転角度 (Δx,Δy):平行移動量
【0098】(9)印影全体のビットパターンに基づく
類似度の算出処理についての説明
【0099】図3のステップ19における類似度Sの算
出処理においては、登録印影画像データt(x,y)と、被照
合印影画像データf(x,y)とに基づいて、次式11によ
り、印影全体のビットパターンに基づく類似度Sが算出
される。
【0100】
【数11】 S=ΣΣ{t(x,y)∧f(x,y)}/ΣΣ{t(x,y)∨f(x,y)}
【0101】この際、所定画素範囲内で被照合印影の中
心Qを移動させ、各移動位置において、類似度Sが算出
される。そして、最も大きな類似度Sが、真の類似度S
とされる。
【0102】(10)照合率の算出処理
【0103】図3のステップ20の照合率Fの算出処理
においては、まず、登録印影と被照合印影の切断線上の
ビットパターンに基づく線数の分布関数r2(θ)、f
2(θ)の相関値Mbが算出される。また、登録印影と
被照合印影の切断線上のビットパターンに基づく平均線
幅の分布関数r3(θ)、f3(θ)の相関値Mcが算
出される。次に、登録印影と被照合印影の同心円上のビ
ットパターンに基づく分布関数t(r)、f(r)の相
互相関値Mdが算出される。そして、登録印影と被照合
印影の半径差ΔR、類似度S、相関値Mb、Mcおよび
Mdに基づいて、照合率Fが算出される。
【0104】(10−1)相互相関値Mbの算出方法に
ついての説明
【0105】切断線上のビットパターンに基づく線数の
分布関数r2(θ)、f2(θ)の相関値Mbは、次式
12に基づいて算出される。
【0106】
【数12】 Mb=〔360 Σ{f2( θ) ・t2( θ) }−{Σf2( θ) ・Σt2( θ) }〕 ×〔1 /{360 Σf2( θ)2−( Σf2( θ) )21/2 〕 ×〔1 /{360 Σt2( θ)2−( Σt2( θ) )21/2
【0107】上記数式12において、各記号Σは、それ
に続くf2( θ) ・t2( θ) 、f2( θ) 、t2( θ) 、f2(
θ)2またはt2( θ)2のθに0から359までを入れたも
のを全て加算することを表す。
【0108】(10−2)相互相関値Mcの算出方法に
ついての説明切断線上のビットパターンに基づく平均線
幅の分布関数r3(θ)、f3(θ)の相関値Mcは、
次式13に基づいて算出される。
【0109】
【数13】 Mc=〔360 Σ{f3( θ) ・t3( θ) }−{Σf3( θ) ・Σt3( θ) }〕 ×〔1 /{360 Σf3( θ)2−( Σf3( θ) )21/2 〕 ×〔1 /{360 Σt3( θ)2−( Σt3( θ) )21/2
【0110】上記数式13において、各記号Σは、それ
に続くf3( θ) ・t3( θ) 、f3( θ) 、t3( θ) 、f3(
θ)2またはt3( θ)2のθに0から359までを入れたも
のを全て加算することを表す。
【0111】(10−3)相互相関値Mdの算出方法に
ついての説明
【0112】同心円上のビットパターンに基づく分布関
数t(r)、f(r)の相互相関値Mdは、次式14に
基づいて、算出される。
【0113】
【数14】 Md=〔R Σ{f(r)・t(r)}−{Σf(r)・Σt(r)}〕 ×〔1 /{R Σf(r )2−( Σf(r) )21/2 〕 ×〔1 /{R Σt(r)2 −( Σt(r) )21/2
【0114】上記数式14において、各記号Σは、それ
に続くf(r)・t(r)、f(r)、t(r)、f(r )2またはt(r)2
rに1から印影の半径(=R)までを入れたものを全て
加算することを表す。
【0115】(10−4)照合率の算出方法についての
説明
【0116】照合率Fは、登録印影と被照合印影との類
似度S、半径差ΔR、線数相互相関値Mb、線幅相互相
関値Mcおよび同心円相互相関値Mdに基づいて、ファ
ジイ推論ルールを用いて、算出される。以下の説明にお
いて、Aは類似度Sを、Bは半径差ΔRを、Cは線数相
互相関値Mbを、Dは線幅相互相関値Mcを、Eは同心
円相互相関値Mdを、それぞれ表すものとする。
【0117】図12(a)〜(e)は、類似度A、半径
差B、線数相互相関値C、線幅相互相関値Dおよび同心
円相互相関値Eのそれぞれに対して設定された前件部フ
ァジイ集合例を示している。各前件部ファジイ集合にお
いて、VSは照合率が「非常に小さい」、Sは照合率が
「やや小さい」、Mは照合率が「普通」、Lは照合率が
「やや大きい」、VLは照合率が「非常に大きい」のメ
ンバーシップ関数をそれぞれ示している。
【0118】また、表1は、ファジィルールテーブルの
一部を示している。
【0119】
【表1】
【0120】上記ファジィルールは、現場のノウハウに
基づいて決定される。すべてのファジイルールを個別に
設定する必要はなく、所定の代表点を設定して、代表点
間を補間するようにしてもよい。
【0121】次に上記前件部ファジイ集合と、上記ファ
ジィルールとを用いたファジイ推論例について説明す
る。
【0122】例えば、類似度Aが0.5、半径差Bが2
5、線数相互相関値Cが0.5、線幅相互相関値Dが
0.5および同心円相互相関値Eが0.6であるとする
と、前件部ファジイ集合により、各入力A、B、C、
D、Eに対するメンバーシップ関数VS、S、M、L、
VLへの適応度は、次の表2に示すようになる。
【0123】以下において、各メンバーシップ関数V
S、S、M、L、VLへの適応度を、μVS、μS
μM 、μL 、μVLで表す。また、入力Aに対する各メン
バーシップ関数VS、S、M、L、VLへの適応度を、
μAVS 、μAS、μAM、μAL、μAVLで表す。また、入力
Bに対する各メンバーシップ関数VS、S、M、L、V
Lへの適応度を、μBVS 、μBS、μBM、μBL、μBVL
表す。また、入力Cに対する各メンバーシップ関数V
S、S、M、L、VLへの適応度を、μCVS 、μCS、μ
CM、μCL、μCVL で表す。また、入力Dに対する各メン
バーシップ関数VS、S、M、L、VLへの適応度を、
μDVS 、μDS、μDM、μDL、μDVL で表す。また、入力
Eに対する各メンバーシップ関数VS、S、M、L、V
Lへの適応度を、μEVS 、μES、μEM、μEL、μEVL
表す。
【0124】
【表2】
【0125】そして、各ファジィルールRui(i=1
〜3125)への適応度μi(i=1〜3125)が、
数式15に基づいて算出される。つまり、各ファジイル
ール内のメンバーシップ関数に対する適応度の中で最小
のものが各ファジイルールへの適応度μiとして選択さ
れる。
【0126】
【数15】 μ1 =min(μAVS 、μBVS 、μCVS 、μDVS 、μEVS ) μ2 =min(μAVS 、μBVS 、μCVS 、μDVS 、μES) μ3 =min(μAVS 、μBVS 、μCVS 、μDVS 、μEM ) μ4 =min(μAVS 、μBVS 、μCVS 、μDVS 、μEL ) μ5 =min(μAVS 、μBVS 、μCVS 、μDVS 、μEVL ) μ6 =min(μAVS 、μBVS 、μCVS 、μDS 、μEVS ) μ7 =min(μAVS 、μBVS 、μCVS 、μDS 、μES ) : : μ3124=min(μAVL 、μBVL 、μCVL 、μDVL 、μEL ) μ3125=min(μAVL 、μBVL 、μCVL 、μDVL 、μEVL
【0127】そして、照合率Fが、次の数式16によっ
て、求められる。
【0128】
【数16】F=Σμi・Fi/Σμi
【0129】上記数式16において、各記号Σは、それ
に続くμi・Fiまたはμiのiに1から3125まで
を入れたものを全て加算することを表す。
【0130】以上は、5入力1出力のファジイ推論を用
いて照合率を算出する例について、説明したが、要素A
〜Eの中から任意に2以上の入力要素を選択し、選択さ
れた2以上の入力要素に基づいて照合率を算出するよう
にしてもよい。
【0131】たとえば、類似度Aと線幅相互相関値Dと
の2つの入力要素に基づいて、次のようにして、照合率
Fを算出するようにしてもよい。
【0132】図13(a)は、類似度Aに対して設定さ
れた前件部ファジイ集合を示し、図13(b)は、平均
線幅相互相関値Dに対して設定された前件部ファジイ集
合を示している。また、表3は、ファジイルールを示し
ている。ここでは、類似度Aの各メンバーシップ関数
と、平均線幅相互相関値Dの各メンバーシップ関数との
組み合わせ数に応じて、25個のファジイルールが規定
されている。また、表の中の数字は、照合率Fi(i=
1〜25)を示している。
【0133】
【表3】
【0134】例えば、類似度Aが0.6であり、線幅相
互相関値Dが0.7であるとする。この場合には、類似
度Aに対する各メンバーシップ関数VS、S、M、L、
VLへの適応度μAVS 、μAS、μAM、μAL、μAVL は、
次式17のようになる。
【0135】
【数17】μAVS =0.0 μAS =0.5 μAM =0.5 μAL =0.0 μAVL =0.0
【0136】また、相互相関値Dに対する各メンバーシ
ップ関数VS、S、M、L、VLへの適応度μDVS 、μ
DS、μDM、μDL、μDVL は、次式18のようになる。
【0137】
【数18】μDVS =0.0 μDS =0.0 μDM =0.0 μDL =1.0 μDVL =0.0
【0138】そして、各ファジイルールへの適応度μi
(i=1〜25)は、各ファジイルール内のメンバーシ
ップ関数に対する適応度の中で最小のものが各ファジイ
ルールへの適応度μiとして選択される。
【0139】ルール18およびルール19(表3に*印
のついてる場所に対応するルール)への適応度μ18およ
びμ19は、次の数式19で表され、ともに0.5とな
り、他のルールへの適応度は0.0となる。
【0140】
【数19】μ18 =min(μAM 、μDL) μ19 =min(μAL 、μDL
【0141】照合率Fは、次の式20によって、求めら
れる。
【0142】
【数20】F=Σμi・Fi/Σμi
【0143】上記数式20において、各記号Σは、それ
に続くμi・Fiまたはμiのiに1から25までを入
れたものを全て加算することを表す。
【0144】したがって、照合率Fは、(0.5×60+0.5
×80) /(0.5+0.5)=70%となる。
【0145】
【発明の効果】この発明によれば、対象物体の中心を正
確に算出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】印鑑照合装置の電気的構成を示すブロック図で
ある。
【図2】印影登録処理手順を示すフローチャートであ
る。
【図3】印影照合処理手順を示すフローチャートであ
る。
【図4】中心位置算出処理手順を示すフローチャートで
ある。
【図5】印影の外周座標の算出方法を説明するための模
式図である。
【図6】印影の中心座標および半径の算出方法を説明す
るための模式図である。
【図7】印影の角度情報およびその算出方法を説明する
ための説明図である。
【図8】被照合印影の中心を通る切断線上の線数の分布
関数およびその作成方法を説明するための説明図であ
る。
【図9】被照合印影の中心座標を中心とする同心円上の
輝度値1の分布関数およびその作成方法を説明するため
の説明図である。
【図10】角度合わせ処理手順を示すフローチャートで
ある。
【図11】角度合わせの方法を説明するための説明図で
ある。
【図12】前件部ファジイ集合の例を示すグラフであ
る。
【図13】前件部ファジイ集合の他の例を示すグラフで
ある。
【符号の説明】
1 画像・演算処理装置 2 表示装置 3 印影読み取り装置 11 印影登録メモリ 12 フレームメモリ 13 フレームメモリ 31 バツクライト照明装置 32 CCDカメラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河田 宏 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対象物体の2値化画像に基づいて、対象
    物体の中心座標を求める対象物体の中心位置算出装置に
    おいて、 対象物体画像の外周座標を求める外周座標演算手段、 求められた外周座標のうちから互いに120度ずつ離れ
    た任意の3点を選択し、選択された3点に基づいて対象
    物体画像の中心座標および中心座標から対象物体画像の
    外周までの距離に関係する距離情報を算出する第1の中
    心座標算出手段、 第1の中心座標算出手段による処理を所要回数繰り返し
    た後、算出された複数の中心座標および複数の距離情報
    に基づいて、中心座標基準値および距離情報基準値を算
    出する基準値算出手段、 第1の中心座標算出手段による処理を実行することによ
    り、印影の中心座標および距離情報を算出し、算出され
    た距離情報と距離情報基準値の差が所定値以内であると
    きにのみ、算出された対象物体画像の中心座標を有効中
    心座標データとして保持する有効中心座標データ獲得手
    段、ならびに、 有効中心座標データ獲得手段による処理を所要回数繰り
    返した後、得られた有効中心座標データに基づいて最終
    的な中心座標を算出する第2の中心座標算出手段、 を備えていることを特徴とする対象物体の中心位置算出
    装置。
  2. 【請求項2】 対象物体の2値化画像に基づいて、対象
    物体の中心座標を求める対象物体の中心位置算出装置に
    おいて、 対象物体画像の外周座標を求める第1手段、 求められた外周座標のうちから互いに120度ずつ離れ
    た任意の3点を選択する第2手段、 選択された3点に基づいて対象物体画像の中心座標およ
    び半径を算出する第3手段、 第2手段および第3手段による処理を所要回数繰り返し
    た後、算出された複数の中心座標の重心を算出すること
    により、中心座標基準値を算出するとともに、算出され
    た半径の平均を算出することにより半径基準値を算出す
    る第4手段、 第2手段および第3手段による処理を実行することによ
    り、印影の中心座標および半径を算出する第5手段、 第5手段によって算出された半径と半径基準値の差が所
    定値以内であるときにのみ、第5手段によって算出され
    た対象物体画像の中心座標を有効中心座標データとして
    保持する第6手段、ならびに、 第5手段および第6手段による処理を所要回数繰り返し
    た後、得られた有効中心座標データに基づいて最終的な
    中心座標を算出する第7手段、 を備えていることを特徴とする対象物体の中心位置算出
    装置。
  3. 【請求項3】 対象物体像が印影である請求項1記載の
    対象物体の中心位置算出装置。
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JP2002049909A (ja) * 2000-08-03 2002-02-15 Namco Ltd パターン認識処理装置、方法および情報記憶媒体
JP4691644B2 (ja) * 2000-12-27 2011-06-01 ネッツエスアイ東洋株式会社 媒体位置検出方法、及び媒体認識装置
CN111696154A (zh) * 2020-06-16 2020-09-22 北京惠朗时代科技有限公司 坐标定位方法、装置、设备及存储介质

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