JPH07254347A - 大容量定格電流値を有する速断形限流ヒューズ - Google Patents

大容量定格電流値を有する速断形限流ヒューズ

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JPH07254347A
JPH07254347A JP8216994A JP8216994A JPH07254347A JP H07254347 A JPH07254347 A JP H07254347A JP 8216994 A JP8216994 A JP 8216994A JP 8216994 A JP8216994 A JP 8216994A JP H07254347 A JPH07254347 A JP H07254347A
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JP
Japan
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wire
holes
fuse
plate
holder
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JP8216994A
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English (en)
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Norio Osanai
紀男 長内
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Adeka Corp
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Asahi Denka Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 線材可溶素子を用いて、10アンペア以上の
大容量の定格電流値をまかなえるようにした速断形限流
ヒューズの提供。 【構成】 長方形状の表面に等間隔で4個の透孔を穿っ
た耐熱材からなる絶縁板とこの絶縁板を一体化すべく両
端に各々1個の透孔をもつ一対の導電板を重ね、上方よ
り4個の透孔へハトメを打込んで固定することで前記絶
縁板と導電板を一体化してなる保持体を形成するととも
にこの4個のハトメの小孔に線材可溶素子を順次挿通さ
せ、線材可溶素子の入出部分を導電板の表面に半田で接
合した線材可溶素子付き保持体を形成し、これを絶縁筒
内に配置し、周囲に消弧剤を充填して絶縁筒の両端を一
対の座金及び一対の導電カップ状口金で固着して構成さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体を用いた回路
で、過電流から半導体素子を保護するために用いられる
形状の小形のわりには比較的大容量の定格電流値(10
アンペアから30アンペア)をもつ速断形限流ヒューズ
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、形状が小形のわりには比較的大容
量の定格電流値(10アンペアから30アンペア)をも
つ速断形限流ヒューズでは可溶素子に線材を用いて製品
化されているものはなかった。この理由としては、定格
電流値が大容量になるので線材を用いた場合、ストレー
トに張渡される線材の線径が太くなるため必然的にその
断面積が大きくなることから短絡等の大電流通過時に
は、線材の全長が一挙に溶融発弧し、消弧剤を充填して
いるにもかかわらずアーク電圧が異常に高まってアーク
スポットが両端のカップ状口金まで到達して絶縁筒を破
壊したり、カップ状口金を損傷したり、あるいは絶縁抵
抗の低下を生じしめて充分に限流特性を発揮することが
できなかった。このため定格電流値が10アンペアをこ
える速断形限流ヒューズでは、図1のような帯状の長手
方向のところどころに幅広部(イ)と狭隘部(ハ)と中
央部に最小狭隘部(ロ)を設け、これらの部分で電流の
通過によるジュール熱を調整するように形抜した銀、銅
等の薄板からなる可溶素子(ニ)を絶縁筒内に消弧剤と
ともに配置し、両端よりカップ状口金を覆せて固着して
構成されたものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のこのような可溶
素子を用いた速断形限流ヒューズにおいては、ヒューズ
に電流が流れた場合には、可溶素子に発生するジュール
熱は、先ず中央部の最小狭隘部(ロ)に集中し、順次狭
隘部(ハ)から幅広部(イ)の順に伝導する過程をと
る。すなわち、可溶素子(ニ)の最小狭隘部(ロ)と狭
隘部(ハ)の温度上昇をそれぞれθθとした場合、
最小狭隘部(ロ)が突出した上昇値を示し、図2のよう
な温度上昇分布となり、その平均値はθ+2θ/3
で求められ相対的にヒューズ全体の上昇値も狭隘部が多
くなればなる程、上限に移行し、ヒューズ筒全体が高温
になるという問題があった。
【0004】このため電気的には、狭隘部が多くなるこ
とで過電流に対しては速断特性が極めて精度的に良好と
なるが、これが逆比例して絶縁筒内方での温度が極端に
上昇し、帯状の可溶素子の加熱膨張により絶縁筒に接触
して筒が焦げたり、発煙したりする問題があった。
【0005】またこの狭隘部では絶えず過電流がくり返
し流れると劣化し易くなり、少量の過負荷電流にも即応
動して溶断してしまうことや、振動および衝撃等の機械
的なストレスに対しても断線してしまうという問題があ
った。
【0006】さらに組立作業時においては、帯状の可溶
素子が絶縁筒内に配置されるとき、銀、銅の薄板の狭隘
部が曲がったり、変形し易いため作業性が悪く能率的で
ないという製造上の問題もあった。
【0007】本発明は、以上の問題点を除去して通常の
電流が流れても可溶素子の温度上昇が安定した状態を保
ち、過電流のくり返しによる劣化、振動および衝撃等の
機械的なストレスに対しても断線の生じ難い性能と線材
可溶素子でこれまでにない10アンペア以上の定格電流
値をまかなえるようにした速断形限流ヒューズの提供を
目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の速断形限流ヒューズにおいては、長方形
状の表面に等間隔で4個の透孔 1a,1b,1c,1
dを穿った耐熱材からなる絶縁板1とこの絶縁板1を一
体化すべく両端に各々1個の透孔をもつ一対の導電板2
を重ね、上方より4個の透孔1a,1b,1c,1dへ
ハトメ3を打込んで固定することで前記絶縁板1と導電
板2を−体化してなる保持体を形成するとともにこの4
個のハトメ3の小孔に線材可溶素子4を順次挿通させ、
線材可溶素子4の入出部分を導電板2の表面に半田10
で接合した線材可溶素子付き保持体Aを形成し、この線
材可溶素子付き保持体Aを耐熱材からなる絶縁筒5内に
配置させ、周囲に消弧剤8を充填して、絶縁筒5の両端
を一対の座金6と一対の導電カップ状口金7で固着して
構成される。
【0009】
【作 用】本発明によれば、上記の線材可溶素子付き保
持体Aの4個のハトメ3の小孔を挿通している線材可溶
素子4に電流が流れると線材金属の熱膨張によりハトメ
3の小孔の縁と線材可溶素子4が接触した状態になるこ
とを利用している。すなわち、電流の通過にともない線
材可溶素子4の全長が電流の通過路となって熱膨張し、
各ハトメ3の小孔の縁に線材可溶素子4の一部が接触す
ることから線材可溶素子4の全長がそれぞれの接触部で
単位区分した状態を形成し、それぞれの接触部で線材可
溶素子4の熱を保持体および周囲の消弧剤へ放熱させ、
絶縁筒内全体へ拡散するというルートをとるので、通常
に流れる電流では、すぐには溶断することはなく、むし
ろ溶断し難くなり、この結果、線材可溶素子でも充分大
容量の電流値(10アンペアから30アンペア)を流す
ことが容易にできる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面により説明す
る。図3は、本発明の速断形限流ヒューズに用いられる
線材可溶素子付き保持体の平面図であるが、この線材可
溶素子付き保持体Aは、厚さ1.5mm,幅3mm,全
長25mmの寸法でさらに表面に等間隔で4個の透孔1
a,1b,1c,1dを穿った耐熱材(例えばシリコン
樹脂)からなる絶縁板1とこの絶縁板1を一体化するよ
うに、厚さ0.3mm,幅1.5mm,全長20mmの
寸法で、かつ前記絶縁板1の4個の透孔の内、1a,1
dに合致する透孔(図示しない)を穿った銅、黄銅から
なる一対の導電板2を重ね合せ、表面より黄銅のハトメ
3をこれら4箇所の透孔に打込み固定する。この固定に
より絶縁板1は、1a,1dに導電板2が一体化され、
1b,1cは、直接絶縁板1のみに打込まれたものとな
るように形成され、それぞれのハトメ3の小孔にヒュー
ズの定格電流容量に合わせた線径(例えば0.25〜
0.38mmの直径)の銀、銅等の線材可溶素子4をハ
トメ3の小孔を挿通させてその入出部分を導電板2の表
面に半田10で接合して製作される。
【0011】図4は、上記の線材可溶素子付き保持体A
の温度上昇分布を示したものであるが、この図でもわか
るように従来の形抜された可溶素子のように最小狭隘部
と狭隘部をもたないことから極端に電流が集中して温度
上昇をまねくことはなく、また線材可溶素子の全長に流
れる電流が4個のハトメ3の小孔に挿通させていること
から生じる接触による単位区分の放熱効果から極めて一
定な温度上昇分布状態(線材可溶素子の接触してない部
分の温度θと接触している部分θの差は少ない)を
示す。
【0012】図5は、前図3の線材可溶素子付き保持体
Aを耐熱性メラミン樹脂からなる絶縁筒5に配置し、絶
縁筒5の外径に等しい一方の座金6により前記線材可溶
素子付き保持体Aの一方の導電板2を閉塞接合し、絶縁
筒5の他方の開口部より硅砂等の消弧剤8を充填して、
前記線材可溶素子付き保持体Aの他方の導電板2を他方
の座金6に閉塞接合した後、外側から予め内方に半田1
0を溶着したカップ状口金7を覆せて固着させて本発明
の大容量定格電流値を有する速断形限流ヒューズの完成
品が得られる。
【0013】図6は、本発明の一実施例における完成品
のX−X′断面図であるが、この図において、通電時に
おいて、線材可溶素子4を電流が通過すると4箇所のハ
トメ3の小孔を挿通した線材可溶素子4は、熱膨張を起
しこれにより31a,31b,31c,31dで接触点
を生じ、線材可溶素子4の全体の熱が各接触点で単位区
分され前図4の温度上昇分布図のように平均化し、線材
可溶素子4が接触せずにストレートに張渡配置される場
合には、温度が上昇して溶断し易くなるため定格電流値
は必然的に最大でも7アンペア程度のものしかできなか
ったものが線材を接触により単位区分させたことで30
アンペアという大容量の定格電流値のものまで容易に製
作できる。
【0014】図7は、本発明の一実施例における完成品
が、過負荷電流もしくは短絡等の大電流が通過したしゃ
断時の状態を示す説明図であるが、この図において、前
述の電流が通過した場合、線材可溶素子4は、各ハトメ
3間のいずれかの箇所でG,G,Gの間隔を得て
しゃ断し、周囲の消弧剤の消弧作用により、しゃ断時に
発生するアーク電流を限流させ瞬時にこれを阻止し、回
路を完全に開放状態に導き、しゃ断後の絶縁抵抗の良好
な状態を維持させ電気的にも安全性が高くなる。
【0015】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0016】線材可溶素子付き保持体のハトメに線材可
溶素子を挿通させることにより、電流通過時に線材可溶
素子の熱膨張により接触点を作り発生したジュール熱を
拡散できることから、従来の最小狭隘部,狭隘部を有す
る形抜可溶体のように温度上昇分布に突出部を生じた
り、発熱による劣化を起すことがなく、ヒューズ全体の
温度上昇分布の平均化が計れる。
【0017】従来10アンペア以上の定格電流値を線材
可溶素子で用いたものがなかったこの種の速断形限流ヒ
ューズの最大の理由として課題であったしゃ断時に生じ
るアークスポットによる絶縁筒の破壊、カップ状口金の
損傷及び絶縁抵抗の低下等の問題は、本発明に用いられ
る線材可溶素子付き保持体のハトメの小孔を線材可溶素
子が挿通されることで単位区分された構造としているこ
とからしゃ断時に発生するアークスポットがこれらの小
孔付近で阻止され、短絡電流のしゃ断においても全く問
題を生じることはなく、実際の試験結果では、その定格
電流値も最大30アンペアの大電流容量のものまで製作
可能となった。
【0018】さらに本発明の実施例の速断形限流ヒュー
ズの線材可溶素子は、絶縁板に取付けられヒューズ筒内
の消弧剤中に配置されても、極めて柔軟性をもつことか
ら外部からの振動、衝撃の機械的ストレスにも充分耐え
られる構造から、使用中の信頼性はもちろんのこと、組
立工程においても従来の薄板可溶素子のように曲がり、
変形等を考慮しながら作業することもなくなり組立作業
の能率が大幅に向上させることがてきる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の速断形限流ヒューズに用られる可溶素子
の平面図
【図2】図1の可溶素子の温度上昇分布図
【図3】本発明の一実施例に用いられる線材可溶素子付
き保持体の平面図
【図4】図3の線材可溶素子付き保持体の温度上昇分布
【図5】本発明の一実施例の完成品の縦断面図
【図6】本発明の一実施例における完成品のX−X′断
面図
【図7】本発明の一実施例の完成品のしゃ断時における
状態説明図
【符号の説明】
1 絶縁板 2 導電板 3 ハトメ 4 線材可溶素子 5 絶縁筒 6 座金 7 カップ状口金 8 消弧剤 A 線材可溶素子付き保持体 G,G,G 間隔 10 半田

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長方形状の表面に等間隔で4個の透孔1
    a,1b,1c,1dを穿った耐熱材からなる絶縁板1
    とこの絶縁板1を一体化すべく両端に各々1個の透孔を
    もつ一対の導電板2を重ね、上方より4個の透孔1a,
    1b,1c,1dへハトメ3を打込んで固定することで
    前記絶縁板1と導電板2を一体化してなる保持体を形成
    するとともにこの4個のハトメ3の小孔に線材可溶素子
    4を順次挿通させ、線材可溶素子4の入出部分を導電板
    2の表面に半田10で接合した線材可溶素子付き保持体
    Aを形成し、この線材可溶素子付き保持体Aを絶縁筒5
    内に設置し、周囲に消弧剤8を充填して、絶縁筒5の両
    端を一対の座金6及び一対の導電カップ状口金7で固着
    して構成される大容量定格電流値を有する速断形限流ヒ
    ューズ。
JP8216994A 1994-03-16 1994-03-16 大容量定格電流値を有する速断形限流ヒューズ Withdrawn JPH07254347A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013127973A (ja) * 2011-05-31 2013-06-27 Panasonic Corp ヒューズ板、およびそれを具備する電池ブロック
CN103346048A (zh) * 2013-06-24 2013-10-09 安徽金力电气技术有限公司 一种脉冲脱离器

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