JPH07234272A - 自動同期1ウエイ測距方式及び装置 - Google Patents

自動同期1ウエイ測距方式及び装置

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JPH07234272A
JPH07234272A JP6025111A JP2511194A JPH07234272A JP H07234272 A JPH07234272 A JP H07234272A JP 6025111 A JP6025111 A JP 6025111A JP 2511194 A JP2511194 A JP 2511194A JP H07234272 A JPH07234272 A JP H07234272A
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JP
Japan
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distance
pulse
distance measurement
reference pulse
clock signal
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JP6025111A
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English (en)
Inventor
Shoji Kaneda
兼田彰二
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Meisei Electric Co Ltd
Original Assignee
Meisei Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 測距誤差の少ない1ウエイ測距システムを得
ること。 【構成】 測距装置2に、クロック信号発振部21と測
距基準パルス発生部23と同期誤差信号検出部28と自
動周波数調整部29によるPLLを設け、測距基準パル
ス周期を送信装置1から送出され、受信部24で受信さ
れた測距パルスの周期と同期するように制御する。 【効果】 送信装置1のクロック信号発振部11の発振
周波数が変動して測距パルス周期が変動しても、測距装
置2の測距基準パルス周期はPLLによって上記測距パ
ルス周期の変動に追従して変化するので、上記測距パル
ス周期の変動に起因する誤差が測定値に潜入することが
なく高精度な測定が可能となる。また、クロック信号発
振部11,21の発振器には高精度が要求されないので
システムが安価に構成でき、更に従来は1ウエイ測距方
式が採用できなかったような高度な測距においても、1
ウエイ測距方式を採用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電波を距離測定(測
距)の媒体とする距離測定方式に係り、特に移動中の目
標物から送られてくる測距パルスを測定局で受信し、該
受信した測距パルスと上記測定局で独自に生成している
測距基準パルスとの間の時間差に基いて当該測定局から
上記目標物までの距離を求めるようにした1ウエイ測距
方式と、該方式による測距装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、航空機、ロケット、ラジオゾン
デのような飛翔体までの距離測定には電波が使用され
る。
【0003】電波を測距媒体とする測距方式には、周知
のように地上の測定局から測距パルス(送信パルス)を
目標物(上記航空機、ロケット、ラジオゾンデ等)に向
けて発射し、該目標物で反射して返送される反射パルス
又は該目標物が上記測距パルスを受信して返送するパル
ス(受信パルス)を受信して、上記送信パルスの送信時
から上記受信パルスの受信時までの時間差に基いて距離
を演算するようにした2ウエイ測距方式(受信パルスが
目標物での反射パルスの場合を1次レーダー方式とい
い、受信パルスが目標物から返送されるパルスの場合を
2次レーダー方式という。)と、測定局と目標物とが同
一時間基準によって作動しているパルス発生器を有し、
目標物から送られてくる測距パルスを受信して測定局に
おいて独自に発生している測距基準パルスと上記受信し
た測距パルスとの時間差に基いて距離を演算するように
した1ウエイ測距方式とがあり、特に1ウエイ測距方式
では、目標物への搭載機器は測距パルスの送信手段を有
するのみでよく(測定局からの信号の受信手段を必要と
しない。)、また地上の測定局は測距パルスの受信手段
を有するのみでよい(目標物への信号の送信手段を必要
としない)ので、測距システムの構成が簡単になり、特
にラジオゾンデのように安い測定コストが要求され、か
つ搭載機器の重量が制限されるような場合に多用され
る。
【0004】従来の1ウエイ測距システムを図2に示す
ブロック図と、図4(A)に示すタイムチャートにより
説明する。なお、以下は、目標物を例えばロケット、ラ
ジオゾンデのような飛翔体とし、該飛翔体の飛翔距離測
定を例として説明する。
【0005】図2において、送信装置1は飛翔体に搭載
する機器であり、測距装置2は地上の測定局に設備され
る機器である。
【0006】送信装置1は、クロック信号発振部11
と、該クロック信号発振部11の発振周波数を調整する
周波数調整部12と、上記クロック信号発振部11の発
振信号(クロック信号)を分周して所定の周期の測距パ
ルスを生成する測距パルス発生部13と、該測距パルス
発生部13からの測距パルスを変調して電力増幅するこ
とにより測距パルスを含む電波を送出する送信部14
と、該送信部14からの電波を測距装置2に向けて送信
するアンテナ15とで構成されている。
【0007】また、測距装置2は、クロック信号発振部
21と、該クロック信号発振部21の発振周波数を調整
する周波数調整部22と、上記クロック信号発振部21
の発振信号(クロック信号)を分周して所定の周期の測
距基準パルスを生成する測距基準パルス発生部23と、
前記送信装置1からの電波を受信するアンテナ25と、
該アンテナ25で受信した電波を復調して測距パルスを
出力する受信部24と、上記測距基準パルス発生部23
からの測距基準パルスと上記受信部24からの測距パル
スとの時間差に基いて飛翔体までの距離を演算する測距
演算部26と、該測距演算部26で演算した距離を表示
し、又は/及び記録する表示部27とで構成されてい
る。
【0008】送信装置1において、測距パルス発生部1
3は、クロック信号発振部11が出力するクロック信号
を分周することにより、図4(A)のBに示すように一
定周期Tsの測距パルスを出力しており、この測距パル
スは、送信部14に入力され、アンテナ15から当該測
距パルスを含む電波(以下、測距電波という。)が送信
されている。
【0009】また、測距装置2において、受信部24は
アンテナ25を介して上記送信装置1からの測距電波を
受信し復調して、図4(A)のCに示すように測距パル
スを出力しており、また、測距基準パルス発生部23
は、クロック信号発振部21が出力するクロック信号を
分周することにより、図4(A)のAに示すように一定
周期Trの測距基準パルスを出力している。
【0010】測距演算部26は、まず上記測距パルスと
測距基準パルスとの間の時間差を求める。この時間差は
飛翔体から測定局までの測距パルスの到達時間に相当す
るので、次に測距演算部26は当該時間差に電波の伝播
速度を掛ける演算を行ない、飛翔体までの距離を求め
る。
【0011】ところで、以上の動作により距離を求める
ためには、測距パルスの周期Tsと測距基準パルスの周
期Trとが等しくなくてはならない。
【0012】そこで、測定開始前、すなわち飛翔体の打
上げ前の静止した状態において、送信装置1の周波数調
整部12によりクロック信号発振部11の発振周波数を
調整して、又は/及び、測距装置2の周波数調整部22
によりクロック信号発振部21の発振周波数を調整し
て、測距パルスの周期Tsと測距基準パルスの周期Tr
とを一致させておく。
【0013】又、送信装置1と測距装置2とは非同期で
作動するので、飛翔体の打上げ前飛翔距離ゼロの地点で
測定を行ない、そのときの測距基準パルスと測距装置2
で受信した測距パルスの時間差を求め、この時間差を予
め測距演算部26に記憶させておく。図4(A)に示す
時間差δtは、この飛翔距離ゼロにおける時間差に相当
する。なお、図4(A)では、理解し易いように、飛翔
距離ゼロにおいて測距装置2で受信した測距パルスと送
信装置1が生成している測距パルスとが時間的に一致し
ているものとして、上記時間差δtを測距基準パルスと
測距パルスとの時間差として示してあるが、例えば飛翔
体の打上げ地点と測定局とが離れている場合には、上記
時間差δtは、測距パルスと測距基準パルスとの時間差
に当該打上げ地点と測定局との間の距離に相当する時間
差を加えた値となる。
【0014】以上のようにして飛翔体打上げ前の設定
(以下、初期設定という。)を行なったのち、飛翔体を
発射してその飛翔距離の測定を開始する。
【0015】飛翔中の飛翔体からは、前記動作によって
測距電波が常時送出されており、測距装置2の受信部2
4は前記動作によって図4(A)のCに示す測距パルス
を出力する。なお、この測距パルスを、送信装置1の測
距パルス発生部13が出力する測距パルスと区別するた
めに、受信測距パルスということとする。
【0016】受信測距パルスは、送信装置1から測距パ
ルスが送出されてから、飛翔体の飛翔距離を測距電波が
伝播する時間だけ送れて測距装置2に到達し、受信部2
4から出力される。すなわち、図4(A)で時間tによ
り示す時間が測距パルスの到達遅延時間であり、受信測
距パルスは当該遅延時間tにより測距パルスの周期と同
じ周期Tsで受信部24から出力される。なお、飛翔距
離は常時変化しているので、厳密にいえば当該受信測距
パルスの周期は測距パルスの周期Tsより長くなる(飛
翔体が測定局から遠ざかる方向に移動中のとき)が、測
距パルスの周期を短かく設定した場合(例えばロケット
の飛翔距離測定では、約4msec)には、当該測距パ
ルスの数周期の範囲で論ずる限りにおいて受信測距パル
スの周期は測距パルスの周期Tsに一致するものとして
も差し支えない。
【0017】飛翔体の飛翔距離Sは、上記遅延時間tに
電波の伝播速度C(約3×108 m/H:光速に同じ)
を掛けた値、すなわち、 S=t×C・・・(1) となる。
【0018】ところで、測距演算部26で得ることがで
きるのは、測距基準パルスと受信測距パルスとの間の時
間差τであり、この時間差τは飛翔体打上げ前に測定
し、測距演算部26に記憶させてある測距基準パルスと
測距パルスとの時間差δtと前記遅延時間tとの和に相
当する。従って測距演算部26で次の演算を行なうこと
により、飛翔距離Sを求めることができる。
【0019】t=τ−δt・・・(2) (1)式と(2)式から S=(τ−δt)×C・・・(3) なお、(3)式は測距基準パルスが測距パルスに先行す
る場合(図4(A)に示す場合)の演算式であるが、初
期設定において、上記関係が逆になる(測距パルスが測
距基準パルスに先行する)場合もあり、この場合には飛
翔距離Sは S=(τ+δt)×C・・・(4) となる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】以上に説明した従来例
では、測距基準パルスと測距パルスの周期Tr,Tsが
一致しており、かつ時間が経過しても当該周期Tr,T
sが不変で、かつ両者の一致が崩れないことが必要であ
る。ところが送信装置1と測距装置2とはそれぞれ独自
にクロック信号発振部11,21を有しており、かつ双
方は同期した動作は行なわないので、時間の経過ととも
に、クロック信号発振部11,21のそれぞれの周波数
変動により、上記周期Tr,Tsが不変ではあり得ず、
かつ双方の一致が崩れないこともあり得ないので、測距
誤差が生ずる。
【0021】以下、この測定誤差について、図4(B)
を用いて説明する。なお、以下の説明では、理解し易い
ように、測距基準パルスの周期Trが不変で、測距パル
スの周期Tsが長くなる方向に変動するものとし、変動
後の周期をTs1,Ts2・・・で示すものとする(こ
の仮定は、測距基準パルスと測距パルスの双方の周期変
動の加算値を測距パルスの変動とみなすものであ
る。)。
【0022】図4(B)のBに示すように、測距パルス
は理想的には点線で示す如く、一定周期Ts(測距基準
パルスTrと等しい。)で送出すべき処、実際には実線
で示す如く、周期がTs1,Ts2・・・と変動しなが
ら測距パルス発生部13から送出される。
【0023】受信測距パルスは上記測距パルスの送出時
点から飛翔体の飛翔距離に相当する時間t1後に測距装
置2で受信されるので、その周期も上記測距パルスの周
期変動に従ってTs1,Ts2,・・・のように変動し
ていき、距離演算の基礎となる測距基準パルスと受信測
距パルスとの時間差もτ1,τ2,τ3,・・・のよう
に変化していく。
【0024】また、測距基準パルスと測距パルスの時間
差δtも、測距パルスの周期変動に従い、初期設定時の
時間差δt1からδt2,δt3,・・・のように変動
していく。
【0025】ところが、測距演算部26に記憶されてい
る上記時間差δtは初期設定時の値δt1(一定値)で
あるので、前記(2)式から求められる測距パルスと受
信測距パルスとの間の時間差(前記遅延時間)tも、t
1からt2,t3・・・と変動していく。すなわち当該
遅延時間tは、受信測距パルス毎に、 (δt2−δt1),(δt3−δt1),・・・ の誤差を含む値となり、この誤差は測距パルスの周期変
動時間と等しくなる。従って、前記(3)式又は(4)
式で得られる距離Sには「周期変動時間×C」の誤差を
含むこととなる。
【0026】具体的な数値でいえば、測距パルスの周期
が例えば1秒間のうちに1μ秒変動するものとすると、
測距誤差は約300mとなる。
【0027】以上に述べた測距誤差は従来例の構成では
避けることができず、また、当該測定誤差を小さくする
ためにはクロック信号発振部11,21に極めて高い周
波数安定度が要求される。
【0028】前記具体例でいえば、1秒間で300mの
測定誤差を許容するとしても分周後の精度で10-6の周
波数安定度が要求され(通常分周比は1万分の1乃至2
万分の1程度とされるので、発振器では10-10 位の精
度が要求されることとなる。)、このような高い精度の
発振器は、現存するものでは、例えばルビジウム発振器
のような高価な原子発振器しかなく、特に送信装置1に
は、このような高価な発振器を使用することはできな
い。
【0029】そこで、例えば、ロケットのように極めて
精度の高い測距が要求される場合には、従来は、測定局
から測距パルスを送信し、該測距パルスが飛翔中のロケ
ットで受信され上記測定局に返送、受信されるまでの時
間(ロケットまでの測距パルスの往復時間)に基いて距
離演算を行なう2ウエイ2次レーダー方式の測距システ
ムが用いられ、1ウエイ方式の測距システムは用いられ
ない。
【0030】また、例えばラジオゾンデの飛翔距離を測
定する場合のように、測距時間が長い測定では、前記従
来例によれば、仮にクロック信号発振部11,21の精
度が高い場合であっても(前記したように、測定誤差を
全くなくすことは不可能である。)、時間経過とともに
前記周期変動時間が累積し、やがては許容範囲を越えた
誤差となる。
【0031】本発明は、以上の従来の問題点を解消する
ことを目的とし、高精度が要求される測距及び測定時間
の長い測距を可能とする1ウエイ測距方式及びこの方式
を実現する測距装置を得ることを課題とするものであ
る。
【0032】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
め、本発明は、目標物(飛翔体)から送られてくる測距
パルスの周期に、地上の測定局の測距基準パルス周期を
一致させるようにしたものであり、具体的には、測定局
において、受信した測距パルスの周期と測距基準パルス
の周期との間の時間差を求め、該時間差がゼロとなるよ
うに上記測距基準パルスの周期を制御するような周期の
自動制御系を測定局側に用いるようにしたものであり、
このような自動制御系は、電圧制御発振器(クロック信
号発振手段及び発振周波数自動調整手段)と、分周器
(測距基準信号生成手段)と、位相比較器及びローパス
フィルタ(同期誤差信号検出手段)とでフェーズロック
ループを形成することによって得られる。
【0033】
【作用】測定局側の測距基準パルスの周期と、目標物側
の測距パルスの周期とは、目標物からの受信測距パルス
周期に測距基準パルス周期が一致することにより、常時
周期時間のうえで同期したパルス列となり、上記測定局
側と目標物側の動作は常時同一時間基準に基いて行なわ
れ、距離測定の基礎となる測距基準パルスと受信測距パ
ルスとの時間差に測距パルス周期時間の変動分が潜入し
ない。これにより、当該変動分に起因する測定誤差がな
くなる。
【0034】
【実施例】図1及び図3はそれぞれ本発明実施例のブロ
ック図及びタイムチャートである。
【0035】図1により本発明実施例の構成を説明す
る。
【0036】目標物(飛翔体)に搭載する送信装置1の
構成は、前記図2で説明した従来例の構成と同じであ
る。すなわち、前記従来例と同じ機能のクロック信号発
振部11、周波数調整部12、測距パルス発生部13、
送信部14及びアンテナ15で構成されている。
【0037】また、測定局に設備される測距装置2は、
前記従来例と同様の機能のクロック信号発振部21、周
波数調整部22、測距基準パルス発生部23、受信部2
4、アンテナ25、測距演算部26及び表示部27に加
えて、同期誤差信号検出部28と自動周波数調整部29
が設けられている。
【0038】クロック信号発振部21と自動周波数調整
部29とでなる部分は電圧制御発振器(以下、VCOと
いう。)で構成される。VCOは周知のように、発振周
波数の制御端子を有し、該制御端子に入力される制御電
圧の値によって発振周波数が直線的に変化する特性を有
した発振器である。このVCOの制御端子を含む周波数
調整回路部分が自動周波数調整部29に対応し、発振回
路部分がクロック信号発振部21に対応する。
【0039】測距基準パルス発生部23は所定の分周比
の分周器(以下、FDという。)で構成され、ここでク
ロック信号発振部21の発振信号を分周して得られる所
定の周期の測距基準パルスは測距演算部26に入力され
る他、同期誤差信号検出部28にも入力される。
【0040】同期誤差信号検出部28は、位相比較器
(以下、PCという。)とローパスフィルタ(以下、L
PFという。)で構成される。当該PCとLPFで構成
される回路は、受信部24からの受信測距パルスと測距
基準パルス発生器23からの測距基準パルスとの間の位
相差を検出し、当該位相差に比例した電圧信号(誤差信
号)を生成する機能を有する。
【0041】以上に述べたクロック信号発振部21、測
距基準パルス発生部23、同期誤差信号検出部28及び
自動周波数調整部29は、その構成回路(VCO,F
D,PC,LPF)から理解されるように、受信部24
が出力する受信測距パルス列信号を制御入力信号とし、
測距基準パルス信号発生部23が出力する測距基準パル
ス列信号を被制御出力信号とするフェーズロックループ
(以下、PLLという。)を構成している。
【0042】なお、送信装置1の周波数調整部12と測
距装置2の周波数調整部22とは、いずれも手動操作手
段で構成されるクロック信号発振部11,22の発振周
波数の調整手段であるが、測距時の初期設定(前記従来
例の動作で説明した初期設定と同義)において、いずれ
か一方の周波数調整部12又は22で送信装置1側の測
距パルス周期と測距装置2側の測距基準パルス周期とが
一致するように調整できれば当該周波数調整部12又は
22はいずれか一方のみ設ければよい。
【0043】また、双方のクロック信号発振部11,2
1の発振周波数の差が測距装置2内の前記PLLのロッ
クインレンジ以内であるように設定すれば、後で述べる
動作説明で明らかとなるように、測距装置2のクロック
信号発振部21を構成しているVCOの発振周波数が送
信装置1のクロック信号発振部11の発振周波数にロッ
クされるので手動による発振周波数の調整は必要がなく
なり、前記周波数調整部12,22はいずれも不必要と
なる。
【0044】図3を参照して実施例の動作を説明する。
【0045】飛翔体の打上げ前には、前記従来例と同様
に初期設定を行ない送信装置1のクロック信号発振部1
1の発振周波数を周波数調整部12により調整し、又は
/及び測距装置2のクロック信号発振部21の発振周波
数を周波数調整部22により調整して測距パルスの周期
Tsと測距基準パルスの周期Trとを一致させるととも
に、飛翔距離ゼロにおける測距パルスと測距基準パルス
との時間差δtを測定して測距演算器26に記憶してお
く。
【0046】上記クロック信号発振部11及び21の発
振周波数調整では、従来例のような厳密さ(周波数差が
極めて少なくなる調整)を必要としない。すなわち、後
で述べる受信測距パルスと測距基準パルスとの同期動作
から理解できるように、双方の発振周波数が若干ずれて
いても、当該発振周波数のずれが測距装置2内のPLL
のロックインレンジ以内であれば飛翔距離ゼロ時の測定
時に測距基準パルスの周期Trが測距パルスの周期Ts
と一致するように上記PLLループ内のクロック信号発
振部21の発振周波数が偏移するからである。また、双
方のクロック信号発振部11,21が無調整で双方の発
振周波数差が上記PLLのロックインレンジ以内である
ように設計されていれば、初期設定時の発振周波数調整
が不必要となる。
【0047】初期設定ののち、飛翔体を打上げてその飛
翔距離を開始する。
【0048】飛翔中の飛翔体からは前記従来例と同様、
測距電波が送出されており、測距装置2の受信部24は
上記測距電波を受信して受信測距パルスを出力してい
る。この受信測距パルスは送信装置1で生成されている
測距パルスより飛翔体の飛翔距離に相当する時間だけ遅
れて出力される。
【0049】ところで、送信装置1のクロック信号発振
部11のクロック信号の周波数変動により、測距パルス
発生部13が出力する測距パルスの周期Tsは例えば図
3のBに示すようにTs1,Ts2,Ts3・・・のよ
うに変化する。従って図3のCに示すように、測距装置
2で受信され受信部24から出力される受信測距パルス
の周期Tsも同様にTs1,Ts2,Ts3・・・のよ
うに変化する(前記従来例と同様、測距パルスの周期と
受信測距パルスの周期とは一致しているものとす
る。)。
【0050】受信部24から出力された受信測距パルス
は測距演算部26に入力されるとともに同期誤差信号検
出部28にも入力される。この同期誤差信号検出部28
には測距基準パルス発生部23から測距基準パルスが入
力されており、当該同期誤差信号検出部28で双方のパ
ルスの周期が比較されて(PCによる位相比較)当該双
方のパルスの周期差が検出され、該周期差に比例した電
圧信号(同期誤差信号)が出力される。
【0051】自動周波数調整部29は上記同期誤差信号
検出部28が出力する誤差信号に基いてクロック信号発
振部21の発振周波数を変化させる。当該発振周波数の
変化の方向は、クロック信号の分周により測距基準パル
ス発生器23から出力される測距基準パルスの周期Tr
が受信部24から出力されている受信測距パルスの周期
Tsと一致する方向、すなわち、同期誤差信号検出部2
8が出力する同期誤差信号がゼロとなる方向である。以
上の動作はPLLの動作そのものである。
【0052】以上の制御によって、送信装置1において
測距パルス周期Tsが前記したようにTs1,Ts2,
Ts3・・・と変化していっても、測距基準パルス周期
Trが当該変化に従ってTr1,Tr2,Tr3・・・
のように変化していき、しかも、それぞれの周期では周
期時間が同じとなる(Tr1=Ts1,Tr2=Ts
2,Tr3=Ts3,・・・)。
【0053】以上により図3から明らかなように、各周
期における測距基準パルスと測距パルスの時間差δt
1,δt2,δt3,・・・は全て初期設定時の当該時
間差δtと等しくなり、測距演算部26で前記(2)式
により演算される遅延時間t(測距パルスが送信装置1
から送出されて測距装置1で受信されるまでの遅延時
間)に測距パルスの周期変動時間が潜入することがなく
なり、前記(3)式又は(4)式により演算される飛翔
体の飛翔距離Sに上記周期変動時間による誤差が生ずる
ことはない。
【0054】なお、測距基準パルスの周期Trは受信測
距パルスの周期Tsに基いて制御されるので、測距基準
パルス周期Trが正確に一致する受信測距パルス周期T
sは、当該測距基準パルス周期Trより先行する。この
点からすると、図3に示す時間関係は、受信測距パルス
周期Tsと同じ周期の測距基準パルス周期Trが先行し
て現われている点で正確さに欠けているが、測距パルス
周期Tsの変動は、当該周期Tsが例えば4m秒のよう
に短い場合には、当該周期Tsの数周期の期間でみれ
ば、許容される誤差範囲内の極めて少ない変動であるの
で、図3に示す時間関係から測距演算しても所期の精度
で飛翔体の飛翔距離を求めることができる(図3では、
測距パルス周期TsがTs1,Ts2,Ts3・・・と
変化していっても、各周期における測距基準パルスと測
距パルスとの間の時間差δt1,δt2,δt3・・・
は全て初期設定時の時間差δtと等しくなることを説明
するために、測距基準パルス周期Trを1周期分だけ図
3における左方向にずらせて表示してある。)。
【0055】また、前記従来例で言及したように、厳密
にいえば、受信測距パルスの周期は、飛翔体が測定局か
ら遠ざかる方向に移動中のときは測距パルス周期より長
くなり、飛翔体が測定局に近づく方向に移動中のとき
は、測距パルス周期より短くなる。この受信測距パルス
の周期変動は、システムが発生する誤差要因によって生
ずるものではないので、システムの精度を上げることに
よって軽減できる変動ではなく、従来例においては当該
周期変動による測定誤差は避けることができないが、本
発明によれば、実施例の説明で明らかなように、受信測
距パルスの周期によって測距基準パルスの周期を制御し
ている処から、上記周期変動に起因する測定誤差が特別
の回路配置又は制御を必要とすることなく、自動的に除
去される。
【0056】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明は、目標
物(例えば飛翔体)から受信した測距パルスの周期に基
いて、測距装置の測距基準パルスの周期を制御し、双方
の周期が周期時間の上で同期するようにしたものである
ので、目標物に搭載した送信装置のクロック信号の周波
数(すなわち測距パルスの周期)が変動しても正確な測
距が可能となり、当該送信装置のクロック信号発振部に
従来例におけるような高い精度が要求されることはな
く、また、測定局のクロック信号発振部は、PLLによ
って制御される発振器であるので、それ自体に高い精度
が要求されることはなく、従って測距システムが容易
に、かつ極めて安価に構成できる。
【0057】また、例えばロケットの飛翔距離測定のよ
うに、従来は1ウエイ測距方式を採用できなかった測距
においても、本発明を実施することによって1ウエイ測
距方式を採用することが可能となり、高精度を要求され
る測距における測定コストが大巾に低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例のブロック図。
【図2】従来例のブロック図。
【図3】本発明実施例のタイムチャート。
【図4】従来例のタイムチャートで、(A)は理想的な
動作(クロック信号の変動がないとき)のタイムチャー
ト、(B)は現実の動作(クロック信号の変動があると
き)のタイムチャート。
【符号の説明】
1…送信装置 2…測距装置 11,21…クロック信号発振部 12,22…周波
数調整部 13…測距パルス発生部 23…測距基準パ
ルス発生部 14…送信部 24…受信部 15,25…アンテナ 26…測距演算部 27…表示部 28…同期誤差信
号検出部 29…自動周波数調整部。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動中の目標物から送られてくる測距パ
    ルスを測定局で受信し、該測定局が生成している測距基
    準パルスと該測定局が受信した上記測距パルスとの間の
    時間差に基いて当該測定局から上記目標物までの距離を
    求めるようにした1ウエイ測距方式において、上記測距
    基準パルスの周期を測定局で受信した測距パルスの周期
    に一致させる制御を上記測定局において行なうようにし
    た自動同期1ウエイ測距方式。
  2. 【請求項2】 測定局において、受信した測距パルスの
    周期と測距基準パルスの周期との間の時間差を求め、該
    時間差がゼロとなるように上記測距基準パルスの周期を
    制御するようにした請求項1に記載の自動同期1ウエイ
    測距方式。
  3. 【請求項3】 測距基準パルスをクロック信号の分周に
    より生成するようにし、受信した測距パルスの周期と測
    距基準パルスの周期との間の時間差がゼロとなるよう
    に、上記クロック信号の周波数を制御するようにした請
    求項2に記載の自動同期1ウエイ測距方式。
  4. 【請求項4】 移動中の目標物から送られてくる測距信
    号を受信して測距パルスを出力する受信部と、クロック
    信号発振部と、該クロック信号発振部からのクロック信
    号を分周して測距基準パルスを生成する測距基準パルス
    発生部と、上記受信部からの測距パルスの周期と上記測
    距基準パルス発生部からの測距基準パルスの周期との間
    の時間差を求めて当該時間差に比例した誤差信号を出力
    する同期誤差信号検出部と、該同期誤差信号検出部から
    の誤差信号がゼロとなるように上記クロック信号発振部
    の発振周波数を制御する自動周波数調整部と、上記受信
    部からの測距パルスと上記測距基準パルス発生部からの
    測距基準パルスとの間の時間差から上記目標物までの距
    離を演算する測距演算部を有する自動同期型1ウエイ測
    距装置。
  5. 【請求項5】 自動周波数調整部とクロック信号発振部
    とでなる部分が電圧制御発振器であり、測距基準パルス
    発生部が分周器であり、同期誤差信号検出部が位相比較
    器とローパスフィルタであって、当該自動周波数調整
    部、クロック信号発振部、測距基準パルス発生部及び同
    期誤差信号検出部でフェーズロックループを構成するよ
    うにした請求項4に記載の自動同期型1ウエイ測距装
    置。
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