JPH072285U - カッティング用溝付き食品容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 食品を収容したまま、食品を容易に等分割す
ることができる容器を提供する。 【構成】 収容物を分割するときに、ナイフ等の分割手
段を所定の方向に案内して収容物を所定の大きさに分割
せしめ得る案内溝８を、少なくとも収容部周縁部に形成
する。収容部周縁部の各案内溝８の端部近傍には、その
溝により分割される数を表示する目盛り９を設ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ケーキやパイなどの菓子その他の食品を収容するための食品容器に 関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、店頭販売されたケーキやパイなどの菓子は、紙製の箱や合成樹脂製の容 器に収容して持ち運び、食べる際には、この箱や容器から取り出して別の容器や 皿に移替え、この上で幾つかに切り分けるようにしていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

持ち運ぶときに利用する箱や容器は、運搬専用に作られているため、菓子を切 り分けるときは菓子を別の容器や皿に移替えねばならず、手間がかかり面倒であ った。また、菓子の切り分けは目分量で行っていたため、菓子全体を幾つかに等 分して切り分けるときは、切り分けた菓子の大きさや形が揃わなかったり、切り 口がいびつになったりして、見た目が悪くなることがあった。

【０００４】 本考案は、従来技術の有するこのような問題点に着眼して成されたものであり 、その目的とするところは、ケーキやパイなどの菓子その他の食品を容器に収容 したままで容易に等分割することができ、切り分けたときの食品の大きさや形、 切り口を揃えることができる食品容器を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案の食品容器は、上面開口型の容器であって、容器に収容される収容物を 分割するときに、ナイフ等の分割手段を所定の方向に案内して収容物を所定の大 きさに分割せしめ得る案内溝を、少なくとも収容部周縁部に形成したことを特徴 としてなるものである。容器は、その収容部を平面視略円形状に成形し、上記案 内溝を収容部周縁部から収容部底面中心付近に至って形成してもよい。また、各 案内溝の端部近傍には、その溝により分割される数を表示する目盛りを設けるこ とがより好ましい。

【０００６】

【作用】

収容されている食品を切り分けるときに、ナイフ等の分割手段の先端を案内溝 に差し込み、この案内溝に沿ってナイフ等を移動すれば、案内溝が縁取る平面形 状に沿って食品が切り分けられる。従って、形や大きさ、切り口を揃えて食品を 容易に等分割することができる。また、目盛りが付されていれば、食品の切り分 けにあたり、食品の切り口の位置が容易に確認でき、作業性が向上する。

【０００７】

【実施例】

以下、図面を用いて本考案の実施例を説明する。 図中、１は容器本体、２は透明な合成樹脂フィルム又はシートを成形してなる 蓋体である。容器本体１は、平面視略円形の底面３の周縁から上方開拡しつつ適 宜高さで内周壁４を立ち上げて収容部５とし、更にこの内周壁４の上周縁を下向 き略コ字状に折曲し、平坦な上面６を有する折り返し縁７として形成してある。

【０００８】 上面６から内周壁４を介して底面３の中心部Ｏに至る略半径部分には、収容部 ５を適宜な数に等分割したときに表れる略半径分の分割線に沿って、断面Ｖ字形 の案内溝８を形成してある。

【０００９】 また、上面６の各案内溝８の端部近傍には、その溝の総分割数を表示する目盛 り９が設けてある。図１及び図２に示したものは、収容された菓子を３、５、６ 等分できるように案内溝８が設けられていて、目盛り９は夫々の分割数を表示し ているが、この他に適宜な分割数で案内溝８及び目盛り９を設けることができる 。この際、２分割、４分割は、目測によりかなり正確に等分割できるので、表示 しなくてもよい。

【００１０】 容器本体１の外周壁１０はその全周に形成された凹凸面１０ａよりなり、この 凹凸面１０ａに蓋体２の外周縁２ａが被るように嵌合し、容器本体１の上面を覆 うようになっている。尚、蓋体２は、内周壁４に嵌合するようにしてもよく、ま た、内周壁４又は外周壁１０の何れかの周壁部分に凹凸リブを形成して取り付け るようにしてもよい。

【００１１】 かかる構成よりなる食品容器において、食品は、店頭の陳列ケースや保管倉庫 から取り出して、収容部５内に移替え、容器本体１に蓋体２を被せた状態で持ち 運ぶことができる。食品を容器本体１に収容した状態で店頭販売してもよく、ま た蓋体２を被せた状態で店頭販売してもよい。

【００１２】 包丁やケーキナイフ等の分割手段を用いて食品を切り分けるときは、先ず、所 望の分割数や分割位置に該当する目盛り９が付された案内溝８の端部内に、ナイ フ等の先端を、刃が食品の中心に向かうようにして差し込む。そして、この状態 のままナイフ等を案内溝８に沿って移動すると、食品は案内溝８が底面３を縁取 る平面形状に沿って切り分けられ、食品の形や大きさ、切り口が揃った、整った 形の分割形に等分割することができる。

【００１３】 また、この場合、案内溝８の端部近傍に目盛り９が付されているので、利用者 は、食品の切り分けにあたり、ナイフ等で食品を切る位置が容易に確認でき、切 り分ける作業を迅速に行なうことができる。

【００１４】 容器本体１は、紙、合成樹脂フィルム又はシート等の任意の材質で成形するこ とができるが、例えば発泡スチロール等の切り裂きが容易な材質で成形すること により、容器本体１を食品の切り分けと同時に分割形毎に分断し、切り分けた食 品の皿として代用させることも可能である。

【００１５】 図４は、他の実施例を示しており、この実施例では、底面３に形成した全ての 案内溝８を上面６から内周壁４を介して底面３の中心にまで至らない適宜長さで 形成してある。この場合でも、案内溝８の端部内にナイフ等の先端を差し込み、 ここから案内溝８及び目盛り９を目印として、食品の中心に向かってナイフ等を 移動すれば、食品を正確に等分割することができる。尚、底面３に形成する案内 溝８の長さを案内溝毎で異ならせてもよい。

【００１６】 また、図５は容器本体１の開口面、即ち収容部の周縁を多角形に画成した場合 を示している。同図に示すように、収容すべき食品が四角形やその他の多角形の 外形を有する場合も、同様に等分割させることができる。

【００１７】 尚、上記各実施例において、目盛り９としては、英数字による表示が一目で分 かりやすく好ましいが、視認が容易な記号や絵、色の配列等、或いはこれらの組 み合わせによるものでも構わない。

【００１８】

【考案の効果】

以上、本考案の食品容器によれば、菓子を切り分けるときに、ナイフ等の先端 を案内溝に差し込み、この案内溝に沿って移動すれば、案内溝が縁取る平面形状 に沿って食品が切り分けられる。従って、形や大きさ、切り口を揃えて食品を容 易に等分割することができる。また、収容部周縁部に目盛りが付されていれば、 食品の切り分けにあたり、ナイフ等で食品を切る位置が容易に確認でき、切り分 け作業を迅速に行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の食品容器の一実施例を示す分解斜視図
である。

【図２】図１の食品容器の容器本体の平面図である。

【図３】（ａ）、（ｂ）及び（ｃ）は、夫々図２のＡ−
Ａ線、Ｂ−Ｂ線及びＣ−Ｃ線に沿う断面図である。

【図４】本考案の食品容器の他の実施例の容器本体の平
面図である。

【図５】本考案の食品容器の更に他の実施例を示す斜視
図である。

【符号の説明】

１ 容器本体 ２ 蓋体 ３ 底面 ４ 内周壁 ５ 収容部 ８ 案内溝 ９ 目盛り

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 上面開口型の容器において、当該容器に
   収容される収容物を分割するときに、ナイフ等の分割手
   段を所定の方向に案内して収容物を所定の大きさに分割
   せしめ得る案内溝を、少なくとも収容部周縁部に形成し
   たことを特徴とする食品容器。
2. 【請求項２】 容器の収容部が平面視略円形状であり、
   案内溝を収容部周縁部から収容部底面中心付近に至って
   形成した請求項１に記載の容器。
3. 【請求項３】 収容部周縁の各案内溝の端部近傍に、当
   該溝により分割される数を表示する目盛りを設けた請求
   項１又は２に記載の容器。