JPH0722275Y2 - 使い捨て式防じん用マスク兼防護服 - Google Patents

使い捨て式防じん用マスク兼防護服

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JPH0722275Y2
JPH0722275Y2 JP4243090U JP4243090U JPH0722275Y2 JP H0722275 Y2 JPH0722275 Y2 JP H0722275Y2 JP 4243090 U JP4243090 U JP 4243090U JP 4243090 U JP4243090 U JP 4243090U JP H0722275 Y2 JPH0722275 Y2 JP H0722275Y2
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JP
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protective
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air
dust mask
disposable dust
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英雄 寺田
一男 佐久間
文和 田中
彰 大角
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Koken Co Ltd
Tohoku Electric Power Co Inc
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Koken Co Ltd
Tohoku Electric Power Co Inc
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、主として原子力施設における作業環境で、空
気中の放射性粉じんから身体及び呼吸器を防護するため
のマスク兼防護服に関する。
(従来の技術) 通常、原子力施設における放射性物質に対する防護の態
勢は、呼吸器からの放射性物質の吸入を防止するため全
面マスクを使用し、また、皮膚汚染を防止するために防
護服を装着している。この時、装着する防護服は、通常
柔軟性のある材料で構成されたものであるが、非通気性
で重いと言う特徴がある。このため、発汗に伴なう水分
の凝縮による装着不快感及び体温蓄積による熱ストレス
の発生があり、行動及び作業継続時間を制限せざるを得
なかった。これを解消又は緩和するために、エアライン
あるいは実用新案出願公告昭和57年第34479号に指示さ
れているような携帯式ブロワーを利用して、清浄空気を
装着者の呼吸器及び全身に供給する方法が採られてお
り、いずれも発汗による水分を排除し、且つ蓄熱を排除
するのに有効であるが、加圧による防護服の膨張のため
に行動性が阻害され、あるいはエアラインのホース長が
限定されるため、行動半径がホース長により制限された
り、エアラインホースを引きずる煩わしさがある。ま
た、この防護服は上述したように生地が重く、装着に時
間を要し、特に顔面部分で全面マスクと防護服の密着性
を得るのに相当熟練した動作を要する。また、更に、作
業終了後には全面マスク及び防護服の汚染状況を確認
し、あるレベル以上の放射能汚染があれば除染して次の
使用に備えると言う大変時間のかかる事後処置もあり、
軽快で便利な使用とは言えない装備である。
更に重大なことは、近視等の眼鏡着用者にあっては、全
面マスクを装着する場合、眼鏡を外さなければならず、
防護服を装着しての行動は、通常人と較べて同等の作業
効率を上げ得ず、非常な不便を感じていた。
(考案が解決しようとする課題) このように、従来の防護服は、非通気性で重いものであ
ることから、発汗による水分凝縮のため生ずる不快感,
蓄熱による熱ストレスの発生があり、この対策としてエ
アラインあるいは携帯式ブロワーを使用するが、ホース
を引ずる煩らわしさ及びホース長に行動範囲が制限さ
れ、更に、加圧による防護服の膨れにより行動性が阻害
されるという問題があり、また、防護服を装着する際、
時間と熟練を要すること、使用後の汚染除去もしなけれ
ばならない等の問題があった。さらに、眼鏡着用者にと
っては、自己の眼鏡を着用したまま防護服を装着したい
という要望もある。
本考案は、上記問題点を一挙に解決しようとするもの
で、装着が簡単で、かつ装着不快感はなく、軽量である
から行動性に優れており、使用後の除染作業も必要とせ
ず、自己の眼鏡を任意に着用できるという使い捨て式防
じん用マスク兼防護服を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するために、本考案の使い捨て式防じん
用マスク兼防護服は、通気性で軽く、且つ粉じん捕集効
率の高い静電気保持型の繊維からなる不織布で形成し
た、胴部,両袖及びフードが一体になった防護服本体が
主構成部分となる。フードの正面には無色透明のプラス
チックフィルムからなる内面防曇処理を施したアイピー
スが取り付けられ、各部の継ぎ目は熱融着、若しくは縫
製後目止めのための接着が行なわれる。裾部は2重に
し、内側のスカート部分はズボンの内に入れ、外側部分
はゴム又は紐で締め、両袖口はゴム紐を通し締めつける
ことにより防護服内への外気の直接の侵入を防止する。
このような構成からなる防護服本体は、通気性を有する
ものの、通気抵抗があるため、このままでは呼吸による
酸素欠乏及び炭酸ガス濃度の増加が許容限度を超える虞
れがあるため、防護服内の強制換気又は防護服外へ呼気
を排出する機構が必要となる。
強制換気の手段として、 (1)吸引型の携帯用ブロワーを防護服内に内蔵し、鼻
口付近の空気を常時吸引し防護服外に排出する構成が採
られる。
又、防護服外へ呼気を排出する手段としては、 (2)吸排気弁付隔障体を防護服内に内蔵し、排気弁座
で隔障体をアイピースに設けた開口孔に固定し、呼気を
排出する。
(3)排気弁付きの使い捨て用防じんマスクを防護服内
に内蔵し、排気弁座でアイピースに設けた開口孔に固定
し、呼気を排出する。
(4)吸排気弁及び排気ホース付きの隔障体を防護服に
内蔵し、排気ホース先端を防護服胴部の適宜の位置に設
けた開口孔に連結して、排気ホースを通して呼気を排出
する。
(5)排気弁及び排気ホース付きの使い捨て用防じんマ
スクを防護服に内蔵し、排気ホース先端を防護服胴部の
適宜の位置に設けた開口孔に連結して、排気ホースを通
して呼気を排出する。
(作用) 本考案による防護服は、胴部,両袖部及びフードが一体
となっており、防護服を装着した場合、頭から胴体,腕
全部が高性能防じん用フィルタで覆われた状態となる、
従って、装着者が呼吸すると外気は防護服を構成する不
織布によってろ過され、粉じんは防護服表面に捕集さ
れ、清浄な空気が防護服内に入る。
この場合、吸引型の携帯用ブロワーを装備するものにあ
っては、常時一定量の空気が防護服内から外に排気され
ているので、ほぼ同量のろ過された清浄空気が全周から
入り込むので、装着者は楽に呼吸ができ、且つ呼気も強
制的に換気されるので酸素欠乏、炭酸ガス濃度の上昇も
少なく安全である。
また、吸排気弁付隔障体を具えたものにあっては、隔障
体を頭紐で顔に固定するので、吸気は吸気弁を経て呼吸
器に入り、呼気は排気弁を経て直接外気に排出され、防
護服内では酸素欠乏、炭酸ガス濃度の上昇もなく安全で
ある。
更に、排気弁付使い捨て用防じんマスクを具えたものに
あっては、使い捨て用防じんマスクを頭紐で顔に固定す
るので、吸気は防じんマスクを経て呼吸器に入り、呼気
は排気弁を経て直接外気に排出され、防護服内では酸素
欠乏、炭酸ガス濃度の上昇もなく安全である。この場合
の吸気は、防護服のろ過機能並びに使い捨て用防じんマ
スクによるろ過機能を二重に経るため、放射性粉じんの
捕集は非常に高く、防護性は上記2者に較べて優れてい
る。
一方、吸排気弁及び排気ホース付隔障体並びに排気弁及
び排気ホース付使い捨て用防じんマスクを具えたものに
あっては、それぞれ頭紐で隔障体あるいはマスクを顔に
固定するので、呼気は排気弁及び排気ホースを経て防護
服外に排出され、従って、防護服内は酸素欠乏、炭酸ガ
ス濃度の上昇もなく安全である。
この場合、排気ホースが防護服の胴部の適宜の位置に接
合されるので、前述の排気弁座でアイピースに固定する
タイプと異なり、ルーズ部分の接合となって、顔の左右
への動きが防護服に直接影響を与えることもなく、動作
が楽である。また、排気弁及び排気ホース付使い捨て用
防じんマスクの場合の吸気は、前述と同様、放射性粉じ
んに対する捕集効率が非常に高くなる。
いずれの場合も、強制換気あるいは呼気の直接排気によ
り、呼気からの水分凝縮及び蓄熱をなくし、又、防護服
の通気性により身体からの発汗による水分凝縮及び蓄熱
も解消することができる。また、呼気の換気又は直接排
気及びアイピースの防曇処理により、アイピースの内面
が曇って視界を阻害することもなく、眼鏡着用者も防護
服使用時の行動制限を何等受けることもない。換気,呼
気の排気に必要な吸引型携帯用ブロワー,隔障体,排気
ホース等は、防護服内に内蔵して、直接放射性粉じんに
触れないので、汚染除去の手間が省ける。一方、使用済
みの防護服本体及び使い捨て用防じんマスクは小さく丸
めて廃棄できる。
以下、図面に基づいて実施例を詳細に説明する。
(実施例1) 第1図は、本考案の第1の実施例の、吸引型携帯用ブロ
ワーにより防護服内を強制換気するようにした使い捨て
式防じん用マスク兼防護服を示したものである。
防護服本体は、胴部1,フード2,アイピース3,袖4からな
り、アイピース3以外の部分は静電気保持型のポリプロ
ピレン繊維からなる不織布で、アイピース3は内面防曇
処理を施した厚さ0.3mmの無色透明なポリカーボネイト
板で構成されており、その各部分は縫製若しくは熱溶着
で一体化されている。各部分を縫合せした場合,粘着テ
ープもしくは接着剤で目止めが必要である。腰回りの裾
部は2重とし、内側のスカート部6aは外側より長くして
あり、両袖口5,裾周縁6は折り返しによりゴム紐を通
し、装着者の手首,腰にて気密を保つようになってい
る。防護服内では吸引型の携帯用ブロワー7を腰ベルト
8にて保持し、吸引ホース10を肩ベルト9で支えつつ、
吸引ホース10の吸引口を顎付近に配置するようになって
いる。
このような構成からなる使い捨て式防じん用マスク兼防
護服の不織布の特性は、目付量30g/m2,引張り強度15kg/
cm2,線速4cm/secの空気流における通気抵抗1mm水柱で塩
化ナトリウム粉じん(CMD0.21μm)の捕集効率は99.9
%であり、携帯用ブロワーは充電式乾電池により作動す
るもので、吸引量は60〜70l/minである。全重量は、 防護服 150g 携帯用ブロワー 200g 腰ベルト・肩ベルト 200g吸引ホース 90g 合計 640g である。
この使い捨て式防じん用マスク兼防護服を装着するに
は、先ず携帯用ブロワー7を腰ベルト8,肩ベルト9にて
装着者の腰にとりつけ、吸引ホース10を肩ベルト9にて
支えつつ吸引口を顎付近に位置させる。次いで防護服本
体をヘルメット12を付けた頭から被り、アイピース3を
顔の正面に向け、袖4に腕を通し、胴部分を下げて裾の
スカート部6aをズボンの内側に入れ、袖口5及び裾周縁
6の締め具合を確認し、排気口11を裾下部に接合して装
着する。
この場合の空気の流れは次のようになる。すなわち、防
護服内は吸引型携帯用ブロワーの動作により常時負圧に
なるので、外気は防護服を構成する不織布を通過し、ろ
過された清浄な空気として防護服内に入ってくる。吸気
によって防護服内の空気は肺に入り、呼気により炭酸ガ
スを含んだ空気が吐き出され、その大部分は吐引ホース
を経て防護服外に排出されるが、呼気の一部は防護服内
に滞留し、このため次の吸気でも前の呼気の一部を再吸
入することになる。呼吸の繰り返しにより、防護服内は
空気の酸素濃度は減少し、炭酸ガス濃度が増加するとい
う現象が現われるが、吸引ホースの吸い口を呼気の出口
である鼻の近くに配置することでこの現象も緩和でき
る。
このようにして装着したときの使い捨て式防じん用マス
ク兼防護服の性能は、次の通りである。塩化ナトリウム
粉じん室内におけるマンテストの結果、静止時における
漏れ率0.05%,ラジオ体操を実施したときの漏れ率0.06
%,トレッドミルを使用して軽作業をした場合(エネル
ギー代謝率2,通勤時の歩行に相当)外気温度26℃におい
て1時間後の防護服内の温度は34℃となり、その間の吸
引換気は60l/minで、酸素濃度19%,炭酸ガス濃度は0.4
%であり、実用上安全であることがわかった。
一般に、酸素濃度は20%前後が正常であり、15%に低下
すると呼吸及び脈拍の増加、筋肉がうまく動かなくなる
という障害が生ずる。一方、炭酸ガスの許容基準は0.5
%であり、炭酸ガス濃度が2%以上となれば睡気を催
し、計算能力は低下し、3%となると頭痛を感ずるよう
になる。参考として、携帯用ブロワー無しの状態で防護
服のみを装着した場合の軽作業下では、酸素濃度は15
%、炭酸ガス濃度が3%となり危険状態となることが判
明した。
次に、この使い捨て式防じん用マスク兼防護服を装着し
たマンテストの期間中、発汗による水分の凝縮する部位
はなく、アイピースの曇り、あるいは眼鏡の曇りも発生
せず、行動を阻害又は制限する要因は見出せなかった。
なお、使用後は、防護服本体部分は使い捨となるが、携
帯用ブロワー7,腰ベルト8,肩ベルト9,吸引ホース10は直
接外気に触れず、従って、汚染することがないので再使
用が可能である。
(実施例2) 第2図は、本考案の第2の実施例の、吸排気弁付隔障体
を内蔵し呼気を排気弁から強制排気するようにしたマス
ク兼防護服を示したものである。
防護服本体は、胴部1,フード2,アイピース3,袖4から構
成され、材料・加工方法は実施例1のものと同じであ
る。
防護服内部には、吸排気弁付隔障体13が内蔵されてお
り、排気弁14がアイピース3の下部に設けた開口孔に一
致するようにして固定してある。この固定の方法は第4
図に示したように、アイピース3の下方に、隔障体の排
気弁座B22のねじ部が挿通される円形の開口孔が開けて
あり、フード2の内側に隔障体3を配し、このアイピー
ス3の孔を利用して排気弁座B22をアイピース3の外側
から排気弁座A21にねじ込んで隔障体3を固定し、気密
を保っている。
このような構成からなる使い捨て式防じん用マスク兼防
護服の不織布の特性は、実施例1と同様であり、全重量
は 防護服 150g隔障体 110g 合計 260g である。
これを装着するには、先ず防護服胴部1をめくりあげて
フード2内の隔障体13を顔に当てがい、頭紐16により隔
障体13を固定したのち、フード2を被り、両袖4に腕を
通して裾のスカート部6aをスボンの内側に入れて装着す
る。
装着時の空気の流れは、吸気により先ず防護服内が負圧
となるので、外気が防護服素材の不織布を通過し、粉じ
んはろ過されて浄化空気として防護服内に入り、吸気弁
15を経て肺に入る。次いで呼気を吐き出すと、排気弁14
から炭酸ガスを含む呼気が防護服外に直接排出される。
このようにして装着したときの使い捨て式防じん用マス
ク兼防護服のマンテストの結果は、塩化ナトリウム粉じ
ん室内における静止時の漏れ率は0.05%,ラジオ体操時
の漏れ率は0.07%であり、又、トレッドミルを使用して
軽作業をした場合、外気温度26℃,1時間後の防護服内の
温度は34℃,その間の防護服内の酸素濃度は20.5%,炭
酸ガス濃度は0.07%であり、実用上安全であることがわ
かった。又、装着中の発汗による水分の凝縮等もなく、
アイピース及び眼鏡の曇りもなく行動を阻害する要因は
なかった。
なお、使用後は、防護服の部分は使い捨てとなるが、隔
障体は何度でも再使用できる。
(実施例3) 第3図は、本考案の第3の実施例を示したもので、排気
弁付使い捨用防じんマスクを内蔵し、呼気を排気弁から
強制排気する例である。
防護服本体は、胴部1,フード2,アイピース3,袖4から構
成され、材料・加工方法は実施例1のものと同じであ
る。
防護服内部には、排気弁付使い捨て用防じんマスク17が
内蔵されており、その排気弁18がアイピース3に設けた
開口孔に一致するようにして固定してある。この固定方
法は実施例2と同様である。
この構成からなる使い捨て式防じん用マスク兼防護服の
不織布の特性は、実施例1と同様であり、 全重量は 防護服 150g使い捨て用防じんマスク 30g 合計 180g である。
これを装着するには、実施例2に準じて、先ず使い捨て
用防じんマスク17を顔に当てがい頭紐19で固定する。次
いで、防護服を着用する。装着時の空気の流れは、吸気
により先ず防護服内が負圧となるので、外気が防護服素
材の不織布を通過し、粉じんはろ過されて浄化空気とし
て防護服内に入り、次いで使い捨て用防じんマスクのろ
過層を経て肺に入る。従って、粉じんは2度ろ過層を通
過することになり、粉じん捕集効率は非常に高くなる。
次いで呼気を吐き出すと、排気弁18から炭酸ガスを含む
呼気が防護服外に直接排出される。
このようにして装着したときの使い捨て式防じん用マス
ク兼防護服のマンテストの結果は、次のとおりである。
塩化ナトリウム粉じん室内における静止時の漏れ率は0.
04%,ラジオ体操時の漏れ率は0.05%であり、又、トレ
ッドミルを使用して軽作業をした場合、外気温度25℃に
おいて、1時間後の防護服内の温度は34℃,その間の防
護服内の酸素濃度は20.5%,炭酸ガス濃度は0.06%であ
り、実用上安全であることがわかった。また、装着中の
発汗による水分の凝縮等もなく、アイピース及び眼鏡の
曇りもなく行動を阻害する要因はなかった。
なお、使用後は、防護服の部分及び防じんマスクは共に
使い捨てとなる。
(実施例4) 第5図は、本考案の第4の実施例を示したもので、吸排
気弁及び排気ホース付の隔障体を内蔵し、排気ホースの
先端部を防護服の胴部に設けた開口孔に接合して呼気を
排気ホースから強制排気する例である。
防護服本体は、胴部1,フード2,アイピース3,袖4から構
成され、材料・加工方法は実施例1のものと同じであ
る。
防護服内部には、排気ホース31の一端が取り付けられた
隔障体13が内蔵されており、排気ホースの他端は胴部1
の適宜の位置に開けた円形の開口孔32に接続され、粘着
テープで止められて気密を保つようになっている。
この構成からなる使い捨て式防じん用マスク兼防護服の
不織布の特性は、実施例1と同様であり、 全重量は 防護服 150g 吸排気弁付隔障体 110g排気ホース 50g 合計 310g である。
これを装着するには、排気ホース31の付いた隔障体13を
顔に当てがい頭紐16で固定する。次いで防護服を着て排
気ホースの先端を胴部1に設けた開口孔32に接続固定す
る。装着時の空気の流れは、吸気のときは実施例2と同
じであり、排気のときは、呼気は排気弁14を経て排気ホ
ース31を通り排気ホースの先端部から防護服外に強制排
出される。
このようにして装着したときの使い捨て式防じん用マス
ク兼防護服のマンテストの結果は、次のとおりである。
塩化ナトリウム粉じん室内における静止時の漏れ率は0.
05%,ラジオ体操時の漏れ率は0.06%であり、又、トレ
ッドミルを使用して軽作業をした場合、外気温度25.5℃
において、1時間後の防護服内の温度は34℃,その間の
防護服内の酸素濃度は20.5%,炭酸ガス濃度は0.06%で
あり、実用上安全であることがわかった。また、装着中
の発汗による水分の凝縮等もなく、アイピース及び眼鏡
の曇りもなく行動を阻害する要因はなかった。
なお、使用後は、防護服本体部分は使い捨てとなるが、
隔障体及び排気ホースは何度でも再使用できる。
(実施例5) 第6図は、本考案の第5の実施例を示したもので、排気
弁及び排気ホース付き使い捨て用防じんマスクを内蔵
し、排気ホースの先端部を胴部に設けた開口孔に接合し
て呼気を排気ホースから強制排気する例である。
防護服本体は、胴部1,フード2,アイピース3,袖4から構
成され、材料・加工方法は実施例1のものと同じであ
る。
防護服には、排気弁付使い捨て用防じんマスク17が内蔵
されており、その排気弁座に排気ホース33の一端が取付
けられ、他端は胴部1の適宜の位置に設けた円形の開口
孔34に接合されて気密を保つようになっている。
この構成からなる使い捨て式防じん用マスク兼防護服の
不織布の特性は、実施例1と同様であり、全重量は 防護服 150g 排気弁付使い捨て用防じんマスク 30g排気ホース 50g 合計 230g である。
これを装着するには、排気ホース33の付いた使い捨て用
防じんマスク17を顔に当てがい、頭紐19で固定する。次
いで防護服を着て排気ホースの先端を胴部1に設けた円
形の開口孔34に接続固定する。装着時の空気の流れは、
吸気のときは実施例3と同じであり、排気のときは、呼
気は排気弁18を経て排気ホース33を通り、開口孔34から
防護服外に強制排出される。
このようにして装着したときの使い捨て式防じん用マス
ク兼防護服のマンテストの結果は、次のとおりである。
塩化ナトリウム粉じん室内における静止時の漏れ率は0.
05%,ラジオ体操時の漏れ率は0.07%であり、又、トレ
ッドミルを使用して軽作業をした場合、外気温度25℃に
おいて、1時間後の防護服内の温度は34℃,その間の防
護服内の酸素濃度は20.5%,炭酸ガス濃度は0.07%であ
り、実用上安全であることがわかった。また、装着中の
発汗による水分の凝縮等もなく、アイピース及び眼鏡の
曇りもなく行動を阻害する要因はなかった。
なお、使用後は、防護服本体及びマスクは使い捨てとな
るが、排気ホースは何度でも再使用できる。
(考案の効果) 以上説明したように、本考案によれば、放射性粉じん防
護における従来技術の全面マスクと防護服との組合せで
の重量が通常4〜7kgであったのに対し、僅か180g〜640
gと非常に軽量となった。そのため、装着動作について
みると、従来型は、先ず全面マスクを装着して後、防護
服を着るが、このとき全面マスクと防護服との間の気密
をとるのに熟練を要するので、かなりの時間を要した
が、本考案によれば数十秒で装着が可能となり、且つ気
密をとるのに熟練を要するところはない。又、従来型が
非通気性素材のため発汗時の水分凝縮,蓄熱による熱ス
トレスの発生、エアラインによる服の膨れ、行動範囲の
制限、行動阻害等があるが、本考案によれば、これ等は
すべて解消でき、且つ、着用しての動作性は格段に優れ
ている。特に眼鏡着用者にとって、従来型の不便さと、
本考案による自分の眼鏡をつけたまま防護が可能となっ
たという便利さは、比較するものがない程利点は大き
い。
また、従来型のものは、使用後汚染除去して再使用する
ことを考えて作られているが、本考案によれば、当初か
ら使い捨てを考えたものであり、汚染除去の作業・時間
が不必要で、放射性廃棄物としても嵩,重量ともに減少
できるので、管理面においても大きな利点となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案の第1の実施例の使い捨て式防じん用
マスク兼防護服の構成図、第2図は、本考案の第2の実
施例の構成図、第3図は、本考案の第3の実施例の構成
図、第4図は、隔障体とアイピースの接合部分の断面
図、第5図は、本考案の第4の実施例の構成図、第6図
は、本考案の第5の実施例の構成図である。 1……胴部、2……フード、3……アイピース、4……
袖、7……ブロワー、10……吸引ホース、13……隔障
体、14,18……排気弁、15……吸気弁、31,33……排気ホ
ース。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 田中 文和 東京都千代田区四番町7番地 興研株式会 社内 (72)考案者 大角 彰 東京都千代田区四番町7番地 興研株式会 社内 (56)参考文献 実開 昭58−160396(JP,U)

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】柔軟にして且つ通気性のある静電気保持型
    の繊維からなる不織布を用いて、胴部,両袖及びフード
    を一体的に形成し、前記フード正面にプラスチックフィ
    ルムからなるアイピースを、前記胴部の腰廻り裾部の内
    側にスカートをそれぞれ設けた防護服本体と、 前記防護服本体内に設置され、吸引ホースの空気吸入口
    を前記アイピースに近い部分に位置させ、排気口を前記
    胴部の適宜の位置に設けた開口孔に連結した携帯用ブロ
    ワーとからなり、 装着した防護服内の空気をブロワーにより強制的に排気
    させ、防護服全体から外気をろ過して導入するようにし
    たことを特徴とする使い捨て式防じん用マスク兼防護
    服。
  2. 【請求項2】請求項(1)記載の防護服本体と、 吸排気弁を有し、その排気弁座が前記アイピースに設け
    た開口孔に固定された隔障体とからなり、 装着した防護服全体で外気をろ過して導入し、前記隔障
    体の吸気弁を通して吸気を取り入れ、呼気を排気弁から
    排出するようにしたことを特徴とする使い捨て式防じん
    用マスク兼防護服。
  3. 【請求項3】請求項(1)記載の防護服本体と、 排気弁を有し、その排気弁座が前記アイピースに設けた
    開口孔に固定された使い捨て用防じんマスクとからな
    り、 装着した防護服全体で外気をろ過して導入し、前記使い
    捨て用防じんマスクを介して吸気を取り入れ、呼気を排
    気弁から排出するようにしたことを特徴とする使い捨て
    式防じん用マスク兼防護服。
  4. 【請求項4】請求項(1)記載の防護服本体と、 吸排気弁を有し、その排気弁座に一端が連結され他端が
    前記防護服の胴部の適宜の位置に設けた開口孔に連結さ
    れた排気ホースを備えた隔障体とからなり、 装着した防護服全体で外気をろ過して導入し、前記隔障
    体の吸気弁を通して吸気を取り入れ、呼気を排気ホース
    を通して排出するようにしたことを特徴とする使い捨て
    式防じん用マスク兼防護服。
  5. 【請求項5】請求項(1)記載の防護服本体と、 排気弁を有し、その排気弁座に一端が連結され他端が前
    記防護服の胴部の適宜の位置に設けた開口孔に連結され
    た排気ホースを備えた使い捨て用防じんマスクとからな
    り、 装着した防護服全体で外気をろ過して導入し、前記使い
    捨て用防じんマスクを介して吸気を取り入れ、呼気を排
    気弁から排出するようにしたことを特徴とする使い捨て
    式防じん用マスク兼防護服。
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