JPH072175A - サーファーおよびヨット操縦者のためのトラピーズ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 サーファー等のためのトラピーズにおいて、
運動自由度を制限せずに腰脊椎部を支持する。 【構成】 背面部（４）中に一体化された、互いに噛み
合った限定的な可撓性の支持関節（１１）からなる、サ
ーファーまたはヨット操縦者の腰脊椎区域（１０）のた
めの支持部が、サーファーが後ろにもたれ掛かった時に
は（矢印方向ａ）入れ子式にたたみ込まれて、腰脊椎区
域（１０）における脊柱（９）の曲りに適合した支持帯
（４６）になり、サーファーが前に屈んだ時には（矢印
方向ｂ）互いに開いて可撓性の関節帯（４７）になる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、１枚以上の可撓性の板
またはプラスチック材料製の板からなる、背面部、この
背面部に対して横に伸びる腰部および腹部、および背面
部に接続した２個の肩部、腰脊椎支持部、板ないし合成
繊維織物製板の、耐引き裂き性の上張り、ならびにフッ
ク板またはトラピーズフックを有する支持部材にトラピ
ーズを固定するための背帯および肩帯を有する、サーフ
ァーおよびヨット操縦者のためのトラピーズに関する。

【０００２】

【従来の技術】ＥＰ１７５９５５Ａｌに記載されている
その様なトラピーズにより、サーファーまたはヨット操
縦者は、サーフボードないしヨットを風に逆らって操縦
し難い場合、サーフボードないしヨットの舷側から大き
く外に乗り出すことにより、有利な重心位置を得ること
ができる。さらに、この様なトラピーズにより、サーフ
ァーやヨット操縦者は休息時に腕の負担を著しく軽くす
ることができる。ＥＰ１７５９５５Ａｌから公知のトラ
ピーズは、内側に湾曲した、脊柱の腰脊椎区域に適合し
た支持部を備えており、この支持部が脊柱を最も効果的
に支え、トラピーズが体から滑り落ちるのを防止してい
る。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、公知のトラピ
ーズの腰脊椎支持部により求めている作用は不十分であ
り、その欠点は、様々な操作の際に、トラピーズ中に一
体化された支持部により、サーファーやヨット操縦者の
運動の自由度が制限されることである。

【０００４】本発明の課題は、サーファーやヨット操縦
者の運動自由度を制限せずに、ウインドサーフィンやヨ
ット操縦の際に生じる背中の痛みを効果的に除去および
予防する、腰脊椎区域用の支持部を備えた、サーファー
およびヨット操縦者のためのトラピーズを開発すること
である。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この課題は、請求項１の
特徴により解決される。

【０００６】従属請求項は、本発明の好ましい、有利な
実施態様を記載する。

【０００７】本発明のトラピーズには、下記の利点があ
る。

【０００８】トラピーズ中に一体化された、互いに噛み
合った支持関節からなる、サーファーまたはヨット操縦
者の腰脊椎区域のための支持部は、サーファーまたはヨ
ット操縦者が後ろにもたれ掛かった時には、入れ子式に
たたみ込まれて、腰脊椎区域における脊柱の曲りに適合
した固い支持帯を形成し、サーファーまたはヨット操縦
者が前に屈んだ時には、互いに開いて可撓性の関節帯に
なり、最適な整形外科的な適合形態により、ウインドサ
ーフィンやヨット操縦の際に生じる背中の痛みを効果的
に、確実に除去および予防する。支持関節は、前に屈ん
だ時は最適な運動自由度を与え、後ろにもたれ掛かった
時には脊柱を快適に支持する。マジックテープ（多数の
トゲ状の係止部を有する面を備えた着脱自在の面状部
材）を使用して腰脊椎区域でトラピーズ背面部の内側に
１個または２個の発泡材パッドを固定することにより、
トラピーズをサーファーやヨット操縦者の脊柱に個別に
適合させることができる。互いに噛み合った支持関節
と、伸縮性の、長さ調節可能な肩帯、ならびにやはり長
さ調節可能な背帯および尻帯との組み合わせにより、ト
ラピーズを通して力を最適に伝達することができ、それ
によって調整された、疲労のないウインドサーフィンが
可能になる。さらに、長さ調節可能な肩帯、背帯、尻
帯、および脚帯によりトラピーズフックの所望の高さを
無段階的に調節することができる。最後に、トラピーズ
中に一体化された、限定的な可撓性を有する支持関節に
より、例えば衝突や着水による墜落の際にも、脊柱、腎
臓および筋肉組織を怪我から保護することができ、ま
た、トラピーズは効果的な防寒手段でもある。

【０００９】

【実施例】以下に、図面に示す２つの実施例により本発
明を詳細に説明する。

【００１０】以下に記載する２種類のトラピーズ実施態
様では、同一または類似の部品は同じ記号で示す。

【００１１】図１および２に示す胸部トラピーズ１は、
合成繊維織物、例えばナイロン織物からなる耐引き裂き
性の上張り３の中に縫い込んだ、プラスチック、好まし
くは独立気泡性発泡材からなる可撓性の板２で出来てい
る。

【００１２】胸部トラピーズ１は、背面部４、その背面
部に対して直角に伸びる２個の腰部および腹部５、６、
および背面部４に接続した肩部７、８を備えている。

【００１３】背面部４の中に、互いにはめ込んだ、限定
的に可撓性である支持関節１１からなる、サーファーま
たはヨット操縦者の脊柱９の腰脊椎部１０のための支持
部が一体化されている。

【００１４】射出成形部品として製造された支持関節１
１は、縦ビーム１２および横ビーム１３を有するＴ字形
を有し、平らな甲ら状に窪んでおり、その甲ら状の窪み
１４は横ビーム１３の上縁部１５に向かって開いてい
る。支持関節１１は、サーファーまたはヨット操縦者の
背中の形状に対応する、軽い湾曲部１６を有する。

【００１５】支持関節１１は、背面部４の外側１７で、
その甲ら状の窪み１４が外側を向き、２個の隣接する支
持関節１１の、上側の支持関節の脊柱９方向に配置され
た縦ビーム１２が、下側の支持関節の窪み１４の中に位
置する様に固定されている。

【００１６】支持関節１１をトラピーズ１に固定するた
めに、横ビーム１３の両方の狭い側部１８、１９に、固
定ヘッド２１を有する金属リベット２０が差し込んであ
り、このリベットを外側から、対応する穴を通して背面
部４に差し込み、内側にあるプラスチック製のリベット
留め板２２上に押し込む。

【００１７】最も下にある支持関節１１の縦ビーム１２
は、背面部４に外側から縫い付けた帯片２３により保持
されている。

【００１８】背面部４の内側２４の上には、脊柱９の腰
脊椎部１０をさらに支え、前に屈んだ時、および後ろに
もたれ掛かった時の背面部４の屈曲剛性を調節するため
の、２個のパッド２５ａ、２５ｂが、マジックテープ２
６により取り外しできる様に固定されている。

【００１９】肩部７、８には、２本の伸縮性の肩帯２
７、２８が縫い付けてある。

【００２０】背面部４には外側から２個の、プラスチッ
クまたは革で出来た可撓性の補強板２９、３０が縫い付
けてあり、それらの板に２本の背帯３１、３２が固く縫
い付けてある。

【００２１】図７および８に示す、腰掛け式トラピーズ
として形成されたトラピーズ３３は、図１および２に示
す胸部トラピーズに加えて、さらに２個の、腰−腹部
５、６の両方に接続した腰掛け部３４、３５を有する。

【００２２】腰掛け式トラピーズ３３では、両背帯３
１、３２が、それぞれ２個の、背面部４、腰部および腹
部５、６および腰掛け部３４、３５に縫い付けた可撓性
の補強板３６、３７および３８、３９に固く縫い付けら
れている。さらに、腰掛け式トラピーズ３３は２本の、
補強板３８、３９に固く縫い付けた尻帯４０、４１なら
びに両腰掛け部３４、３５に縫い付けた脚帯４２、４３
を備えている。

【００２３】支持部材４４またはフック板に取り付けた
トラピーズフック４５の所望の引き具合および高さを調
節するために、胸部トラピーズ１では肩帯２７、２８お
よび背帯３１、３２、腰掛け式トラピーズ３３ではさら
に尻帯４０、４１および脚帯４２、４３の長さを調節す
ることができる。

【００２４】

【発明の効果】トラピーズ１、３３に一体化された支持
関節１１は、サーファーが図６ａの矢印方向ａで後ろに
もたれ掛かった時は入れ子式にたたみ込まれ、脊椎腰部
１０における脊柱９の曲線に適合した、固い支持帯４６
になり、サーファーが図６ｂの矢印ｂに示す様に前屈み
になった時は、相互に開いて可撓性の支持帯４７にな
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】胸部トラピーズの外観

【図２】図１に示す胸部トラピーズの内面図

【図３】トラピーズの互いに噛み合った２個の支持関節
の拡大内面図

【図４】図３の線ＩＶ−ＩＶにおける、２個の支持関節
の縦断面図

【図５】図３の線Ｖ−Ｖにおける、支持関節の横面図

【図６】ａおよびｂはサーファーが後ろへもたれかかっ
た時、および前かがみになった時の、トラピーズの支持
関節の作用の仕方

【図７】腰掛け式トラピーズの外観

【図８】図７に示すトラピーズの内面図

【符号の説明】

１、３３ トラピーズ ２ 可撓性の板 ３ 耐引き裂き性の上張り ４ 背面部 ５、６ 腰部および腹部 ７、８ 肩部 ９ 脊柱 １０ 腰脊椎区域 １１ 支持関節 １２ 縦ビーム １３ 横ビーム １４ 窪み １５ 上縁部 １６ 湾曲 １７ 外側 １８、１９ 横ビームの狭い側部 ２０ リベット ２１ 固定ヘッド ２２ 留め板 ２３ 帯片 ２４ 背面部の内側 ２５ａ、２５ｂ パッド ２６ マジックテープ ２７、２８ 肩帯 ２９、３０、３６−３９ 補強板 ３１、３２ 背帯 ３３ 腰掛け式トラピーズ ３４、３５ 腰掛け部 ４０、４１ 尻帯 ４２、４３ 脚帯 ４４ 支持部材

Claims (14)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 １枚以上の可撓性の板（２）またはプラ
   スチック材料製の板からなる（４−８）、背面部
   （４）、この背面部に対して横に伸びる腰部および腹部
   （５，６）、および背面部（４）に接続した２個の肩部
   （７，８）、腰脊椎支持部、板（２）ないし合成繊維織
   物製板の、耐引き裂き性の上張り（３）、ならびにフッ
   ク板またはトラピーズフック（４５）を有する支持部材
   （４４）にトラピーズ（１，３３）を固定するための背
   帯（３１，３２）および肩帯（２７，２８）を有する、
   サーファーおよびヨット操縦者のためのトラピーズであ
   って、背面部（４）中に一体化された、互いに噛み合っ
   た限定的可撓性の支持関節（１１）からなる、サーファ
   ーまたはヨット操縦者の腰脊椎区域（１０）のための支
   持部が、サーファーが後ろにもたれ掛かった時には（矢
   印方向ａ）入れ子式にたたみ込まれて、腰脊椎区域（１
   ０）における脊柱（９）の曲りに適合した支持帯（４
   ６）になり、サーファーが前に屈んだ時には（矢印方向
   ｂ）互いに開いて可撓性の関節帯（４７）になることを
   特徴とするトラピーズ。
2. 【請求項２】 支持関節（１１）が、縦ビーム（１２）
   および横ビーム（１３）を備えたＴ字形を有し、平らな
   甲ら状に窪んであり、前記甲ら状の窪み（１４）が横ビ
   ーム（１３）の上縁部（１５）に向かって開いているこ
   とを特徴とする請求項１記載のトラピーズ。
3. 【請求項３】 支持関節（１１）の軽い湾曲部（１６）
   が、サーファーの背中の形状に対応することを特徴とす
   る請求項１または２記載のトラピーズ。
4. 【請求項４】 支持関節（１１）が、背面部（４）の外
   側（１７）で、その甲ら状の窪み（１４）が外側を向
   き、２個の隣接する支持関節（１１）の、上側の支持関
   節の脊柱（９）方向に配置された縦ビーム（１２）が、
   下側の支持関節の窪み（１４）の中に位置する様に固定
   されていることを特徴とする請求項１〜３のいずれか１
   項記載のトラピーズ。
5. 【請求項５】 支持関節（１１）がプラスチック製の射
   出成形部品として製造されていることを特徴とする請求
   項１〜４のいずれか１項記載のトラピーズ。
6. 【請求項６】 支持関節（１１）をトラピーズ（１，３
   ３）に固定するために、横ビーム（１３）の両方の狭い
   側部（１８，１９）に、固定ヘッド（２１）を有するリ
   ベット（２０）が差し込んであり、このリベットを外側
   から、対応する穴を通して背面部（４）に差し込み、内
   側にあるリベット留め板（２２）上に押し込むことを特
   徴とする請求項１〜５のいずれか１項記載のトラピー
   ズ。
7. 【請求項７】 前記リベットが、プラスチック製のリベ
   ット留め板（２２）を有する金属リベット（２０）であ
   ることを特徴とする請求項６記載のトラピーズ。
8. 【請求項８】 最も下にある支持関節（１１）の縦ビー
   ム（１２）が、背面部（４）に外側から縫い付けられた
   帯片（２３）により保持されていることを特徴とする請
   求項１〜７のいずれか１項記載のトラピーズ。
9. 【請求項９】 脊柱（９）の腰脊椎部（１０）をさらに
   支え、前に屈んだ時、および後ろにもたれ掛かった時の
   背面部（４）の屈曲剛性を調節するための、１個以上の
   パッド（２５ａ、２５ｂ）が、マジックテープ（２６）
   または類似の手段により背面部（４）の内側（２４）に
   取り外しできる様に固定されていることを特徴とする請
   求項１〜８のいずれか１項記載のトラピーズ。
10. 【請求項１０】 伸縮性の肩帯（２７，２８）を有する
    ことを特徴とする請求項１〜９のいずれか１項記載のト
    ラピーズ。
11. 【請求項１１】 ２個の、腰−腹部（５，６）に接続し
    た腰掛け部（３４，３５）を有する腰掛け式トラピーズ
    （３３）として形成されていることを特徴とする請求項
    １〜１０のいずれか１項記載のトラピーズ。
12. 【請求項１２】 トラピーズフック（４５）の所望の引
    き具合および高さを調節するために長さを調節すること
    ができる、外側（１７）に固定された背帯（３１，３
    ２）、尻帯（４０，４１）および脚帯（４２，４３）を
    有することを特徴とする請求項１〜１１のいずれか１項
    記載のトラピーズ。
13. 【請求項１３】 背帯（３１，３２）および尻帯（４
    ０，４１）が、外側で、背面部（４）部、腰部および腹
    部（５，６）および腰掛け部（３４、３５）に縫い付け
    られた、可撓性の、プラスチックまたは革製の補強板
    （２９，３０、３６−３９）に縫い付けられていること
    を特徴とする請求項１〜１２のいずれか１項記載のトラ
    ピーズ。
14. 【請求項１４】 脚帯（４２，４３）が腰掛け部（３
    ４，３５）に縫い付けられていることを特徴とする請求
    項１〜１３のいずれか１項記載のトラピーズ。