JPH07209277A - 冷媒の試験方法およびその装置 - Google Patents

冷媒の試験方法およびその装置

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JPH07209277A
JPH07209277A JP6197107A JP19710794A JPH07209277A JP H07209277 A JPH07209277 A JP H07209277A JP 6197107 A JP6197107 A JP 6197107A JP 19710794 A JP19710794 A JP 19710794A JP H07209277 A JPH07209277 A JP H07209277A
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エイ.コンディット デイヴィッド
H Harvey Michels
マイケルス エイチ.ハーヴェイ
Thomas J Garosshen
ジェイ.ギャロッシェン トーマス
Warren R Clough
アール.クラフ ウォーレン
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    • G01N31/00Investigating or analysing non-biological materials by the use of the chemical methods specified in the subgroup; Apparatus specially adapted for such methods
    • G01N31/22Investigating or analysing non-biological materials by the use of the chemical methods specified in the subgroup; Apparatus specially adapted for such methods using chemical indicators

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 CFC冷媒にCFRを含まない冷媒が混入し
ているか否か、又はCFRを含まない冷媒にCFR冷媒
が混入しているか否かを検出する方法、およびこの方法
を実施するための小型で、簡単に使用でき、安価に製造
でき、低コストで作動できる装置を提供する。 【構成】 試験装置10は、フィッティング12により
冷媒供給源91に接続され、冷媒は冷媒供給源91から
流量制限装置11を介して試薬22を含む分解室21に
流れ込む。試薬22としては、試験される供給源に適当
なタイプの冷媒とは反応せず、不適当なタイプの冷媒を
分解するような試薬が選択される。その後、冷媒は、指
示薬32を含む指示薬室31に流れ込む。指示薬32
は、不純物の冷媒の分解生成物の存在を検出および表示
する適当なタイプのものでよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、蒸気圧縮空気調和装置
および冷房装置の分野に関し、詳しくは、あるタイプの
冷媒を使用する装置内に他のタイプの冷媒が不純物とし
て存在するか否かを検出する方法、およびその方法を実
施するための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】今日使用されている空気調和装置の大部
分は、クロロフルオロカーボン(CFC)ベースの冷媒
を使用している。しかし、塩素は地球のオゾン層を破壊
し、CFCベースの冷媒を使用すると大気中に塩素を放
出することになるという問題が広く取り上げられてい
る。オゾンの消耗速度を遅延又は停止するため、あるい
は政府の命令により、製造業者は、新しい空気調和装置
に塩素が少ないか、あるいは塩素を含まない冷媒を使用
している。その結果、メンテナンスを行う者が、CFC
を含まない冷媒を使用する空気調和装置に出会う機会が
多くなっている。
【0003】一般に、単一の装置にCFCベースの冷媒
と非CFCベースの冷媒とを混合すべきでない。あるタ
イプの冷媒に適合可能な装置の材質が、他のタイプの冷
媒に適合しない場合がある。例えば、通常、潤滑油は、
圧縮機のような装置の構成要素に潤滑性を与えるために
装置内の冷媒充填物に加えられるが、CFCベースの冷
媒の使用に適した潤滑油は非CFCベースの冷媒には適
合しない。不適当な潤滑油を使用したり、誤った冷媒を
装置に充填すると、装置の重大な損傷を招くおそれがあ
る。
【0004】不適当な冷媒の充填による装置の損傷の可
能性が最も高いのは、おそらく自動車の空気調和装置に
適用する場合であろう。自動車工業では、新たに製造さ
れる装置について、あるいは現存する装置の転換よっ
て、CFC冷媒R−12を使用する装置を段階的に廃止
して、CFCを含まない冷媒R−134aを使用する装
置を導入している。新たに製造される自動車の空気調和
装置では、その装置に使用される冷媒のタイプを特定す
る目印を付けているが、古い装置には、そのような目印
は付けられていない。自動車の空気調和装置の場合に
は、他の装置の場合よりも、訓練されていない不適当な
者が修理サービスを行う可能性が高い。R−134aを
使用する装置にR−12を充填すると、装置全体を交換
する修理が必要となるような構成要素の故障を招くおそ
れがある。一方、R−12を使用する装置にR−134
aを充填した場合も同じ結果となるであろう。
【0005】このように、不適当な冷媒の充填により装
置に不純物が混入する可能性が高まっているため、メン
テナンスを行う者が修理の手助けとしてそのような混入
を検出するとともに保証要求の評価をする方法、および
その方法を実施する装置が必要となる。そのような冷媒
試験装置は、比較的安価で、簡単に使用でき、正確な結
果を出せるものでなければならない。
【0006】R−12およびR−134aは化学的組成
が異なっているが、これらは、いずれも無色で、飽和温
度および圧力特性が同じで、視覚や圧力および温度測定
のような手段を使用して、修理工場などでこれらの2つ
を識別することは困難である。従って、これらの2つを
識別する他の方法が必要となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、CFC冷媒
にCFRを含まない冷媒が混入しているか否か、又はC
FRを含まない冷媒にCFR冷媒が混入しているか否か
を検出する方法、およびこの方法を実施するための小型
で、簡単に使用でき、安価に製造でき、低コストで作動
できる装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による方法および
装置は、以下の2つの原理に基づいている。第1に、R
−12のようなCFC冷媒は、ある試薬の存在下で分解
して分解生成物を生成することである。さらに分解生成
物を生成する二次的な化学反応が起こる場合もある。こ
れらの分解生成物の1つ以上が存在するか否かは、適当
な指示薬により示すことができる。CFC冷媒を分解さ
せる反応条件は、R−134aにようなCFCを含まな
い冷媒には影響を与えない。
【0009】第2に、R−134aにようなCFCを含
まない冷媒は、ヒドロキシル(OH)基の存在下で分解
して、分解生成物としてフッ化水素酸及び/又はトリフ
ルオロ酢酸を生成することである。また、酸の存在は、
適当な指示薬によって示すことができる。CFCを含ま
ない冷媒を分解させる反応条件は、R−12のようなC
FC冷媒には影響を与えない。
【0010】本発明の装置は、上記の原理を、試験すべ
き冷媒の供給源と適当な指示薬を含む指示薬室との両方
に連通する分解室を有する小型で携帯用の安価なパッケ
ージに利用するものである。技術者は、CFC冷媒を使
用するシステムにCFCを含まない冷媒が混入している
疑いがある場合、あるいはCFCを含まない冷媒を使用
するシステムにCFC冷媒が混入している疑いがある思
う場合に、そのシステムの充填結合部に本発明の適当な
実施例の装置を接続することができる。その後、システ
ム内の冷媒は本発明の装置の分解室に流れ込み、不純物
があれば、この分解室内で他の化合物、主として酸に分
解される。冷媒の分解生成物は、分解室から指示薬室に
流れて、この指示薬室で適当な指示薬に通される。指示
薬は、冷媒中に分解生成物が存在するか否かを検出し、
それを表示する。肯定的な表示は、試験された冷媒シス
テム内に不純物としての冷媒が存在することを示してい
る。
【0011】
【実施例】非CFC冷媒R−134a(CF3CH2F)
中にCFC冷媒R−12(CCl22)が混入されてい
ることを検出する化学的および物理的検出方法は、逆の
場合、即ち、CFC冷媒R−12(CCl22)中に非
CFC冷媒R−134a(CF3CH2F)が混入されて
いることを検出する方法と異なっている。しかし、これ
らの方法には幾つかの類似点がある。その類似点のた
め、同様の方法および装置により上記2つの場合の試験
を行うことができ、一つの装置により最小限の変形で両
方の試験を行うことができる。
【0012】1.冷媒R−134a中の不純物としての
冷媒R−12の検出 冷媒R−12は、以下のように、本発明において有用な
少なくとも3つの方法で分解できる。
【0013】(1)光解離 R−12は、184.9ナノメーター(nm)の波長
(λ)の紫外線の存在下で、以下のように解離する。
【0014】CCl22+hν → CClF2+Cl λ=184.9nmの紫外線は、冷媒R−134aを分
解しない。Cl及び/又はCClF2を含む二次的反応
は、例えば、以下のように酸を生成する。
【0015】2Cl+M → Cl2+M ここで、MはR−134a分子のような第3の衝突パー
トナーである。その後、以下のような反応が起こる。
【0016】Cl2+H2O → HOCl+HCl (2)熱解離 冷媒R−134aは、800℃以下の温度では熱的に安
定であるが、R−12は、660℃以上の温度で以下の
ように分解する。
【0017】2CCl22 → 2CClF2+Cl2 生成された塩素は、上述した反応のように水と反応し
て、次亜塩素酸および塩酸を生成する。
【0018】(3)化学分解 R−134aに影響を与えず、触媒の存在下及び/又は
ある物理的条件下で、R−12を物理的に分解する幾つ
かの化学的試薬がある。例えば、R−12は、以下のよ
うに三フッ化アンチモン(Swarts試薬)と反応す
る。
【0019】CCl22+SbF3 → CClF3+Sb
ClF2 → CF4+SbCl2F 上記のプロセスの一つによりR−12が分解した後、例
えば、加水分解から生じた分解生成物および二次的な分
解生成物は、適当な酸の指示薬によって検出することが
できる。
【0020】2.冷媒R−12中の不純物としての冷媒
R−134aの検出 例えば、以下のようなヒドロキシル基を生成する幾つか
の反応がある。
【0021】(1)λ=254nmの紫外線の存在下
で、過酸化水素水溶液は以下のように解離する。
【0022】H22+hν → 2OH (2)λ=184.9nmの紫外線の存在下で、水は以
下のように解離する。
【0023】2H2O+hν → 2OH+H2 (3)マイクロ波の存在下で、水素は以下のように遊離
の水素原子に解離して、二酸化窒素と反応する。
【0024】H2+hν → 2H H+NO2 → NO+OH (4)λ<280nmの紫外線の存在下で、硝酸は以下
のように解離する。
【0025】HNO3+hν → NO2+OH 冷媒R−12は、ヒドロキシル基と反応しない。しか
し、冷媒R−134aは、以下のようにOHと反応し
て、テトラフルオロエチル基と水を生成する。
【0026】 CF3CH2F+OH → CF3CHF+H2O CF3CH2基は、以下のようにさらに反応して、トリフ
ルオロ酢酸とフッ化水素酸を生成する。
【0027】CF3CHF+OH,H2O → CF3
(O)OH,HF,F-,H3+,他の生成物 上記のプロセスの一つによりR−134aが分解した
後、分解生成物は、適当な酸の指示薬によって検出する
ことができる。
【0028】上記の原理により、不純物がCFCを含ま
ない冷媒中のCFC冷媒である場合およびCFC冷媒中
のCFCを含まない冷媒である場合のいずれの場合に
も、あるタイプの冷媒中に不純物として他のタイプの冷
媒が存在するか否かを決定することができる。不純物の
存在を決定するために、空気調和又は冷房システムある
いは補充シリンダのような冷媒の供給源から冷媒の試料
を引き出し、この試料を試薬にさらす。この試薬は、冷
媒と試薬に適当な条件下で、疑わしい不純物を分解させ
る試薬である。次に、表示分解生成物(a telltale pro
duct of decomposition)が存在するか否かについて試
料を試験する。試験により分解生成物が存在することが
示されれば、冷媒の供給源が適合しないタイプの冷媒が
混入していると結論づけることができる。
【0029】図1は、本発明による技術を具体化する装
置を示している。この図は、冷媒供給源91に取り付け
られるべき位置にある試験装置10を示している。試験
装置10は、フィッティング12により冷媒供給源91
に接続される。この接続が行われると、冷媒は冷媒供給
源91から流量制限装置11を介して分解室21に流れ
込む。分解室21には試薬22が配置されている。試薬
22としては、試験される供給源に適当な冷媒とは反応
せず、不適当なタイプの冷媒を分解するような試薬が選
択される。従って、指示薬室31に流れ込んだ冷媒は、
冷媒供給源91が不純物を含む場合に、不純物の冷媒の
分解生成物を含んでもよい。指示薬室31には指示薬3
2が配置されている。指示薬32は、不純物の冷媒の分
解生成物の存在を検出および表示する適当なタイプのも
のでよい。
【0030】このような使用のためには、比色指示薬
(colorimetric indicator)が簡単で便利である。この
ような指示薬は、試験すべき流体が流れることができる
物質のベッドからなる。この物質は、流体の成分と反応
するようなものから選択され、検出のためにベッドの色
が変化するものが好ましい。従って、この場合、ベッド
の色の変化は冷媒の分解生成物の存在を示している。も
ちろん、色の変化を決定するために、指示薬ベッドを観
察できるものでなければならない。これは、指示薬室3
1から指示薬32を除去できるようにするか、指示薬室
31の壁に窓を形成するか、あるいは単に指示薬室の壁
を透明にすることによって達成できる。
【0031】冷媒は、指示薬室31からコレクタ41に
流れ込み、ここで冷媒流出液が処分のために貯蔵され
る。
【0032】図2、図3および図4は、冷媒の不純物を
検出するために上述した種々の現象を利用する本発明の
試験装置の他の実施例を示している。これらの図におい
て、特定の実施例に特有の特徴は、接尾辞として付ける
文字を有する参照符号で示している。図1の対応する特
徴と同じ特徴は、接尾辞のない参照符号で示している。
【0033】図2は、冷媒R−134a中に不純物とし
て冷媒R−12が存在するか否かを検出する試験装置1
0Aを示している。この実施例の試薬は、電源23から
電力が供給される紫外線ランプ22Aである。上述した
ように、R−12は、λ=184.9nmの紫外線の存
在下で、次亜塩素酸と塩化水素酸の2つの分解生成物に
分解する。従って、指示薬室31内の指示薬32Aは、
酸の存在を検出するタイプのものであり、比色指示薬が
好ましい。
【0034】図3は、冷媒R−134a中に不純物とし
て冷媒R−12が存在するか否かを検出する他の試験装
置10Bを示している。この実施例の試薬は、分解室2
1内に配置されるとともに電源23によって電力が供給
される加熱素子22Bによる熱である。R−12は、上
述したように適当な高温下で分解する。従って、指示薬
室31内の指示薬32Bは、酸の存在を検出するタイプ
のものであり、比色指示薬が好ましい。
【0035】図4は、冷媒R−12中に不純物として冷
媒R−134aが存在するか否かを検出する試験装置1
0Cを示している。分解室21内には2つの構成要素が
配置されており、また、この分解室21は、過酸化水素
のようなヒドロキシル基の供給源を含む。参照符号25
は、OH基の供給源を冷媒で飽和するためのガス放出装
置を示している。ランプ22Cは電源23から電力が供
給され、λ=254nmの紫外線を放射する。R−12
はλ=184.9nmの紫外線にさらされると分解する
ため、ランプ22Cは、それ以下の波長の光を発しない
ものであることが重要である。これは容易に達成するこ
とができ、ランプ22Cに所望の波長の紫外線のみを通
すフィルタを取り付ける点を除いては、ランプ22Aと
ランプ22Cは同一である。また、流れている冷媒蒸気
中に注入されるヒドロキシル基を生成するために、ガス
放出装置25とランプ22Cを一体にすることもでき
る。この場合には、冷媒がガス放出装置25によって紫
外線の放射から遮られるので、ランプ22Cはλ=18
4.9nmの紫外線を放射することができる。上述した
ように、酸はR−134aの二次的な分解生成物であ
る。従って、指示薬室31内の指示薬32cは、酸の存
在を検出するタイプのものであり、比色指示薬が好まし
い。
【0036】図5は、本発明による冷媒R−134a中
の不純物としての冷媒R−12の試験装置の平面図であ
る。冷媒は、コネクタ312、例えば、殆ど全ての空気
調和および冷房システムに供給されているシュレイダー
(Schrader(登録商標))充填バルブに適合するタイプ
のシュレイダー・フィッティングを介して、試験装置3
10に流れ込む。カップリング311は、流量制限装置
のようなオリフィスを備えている。分解室321は、λ
=184.9nmの紫外線を放射するランプ322を備
えている。電源コード314は、図示しない電源からラ
ンプ322に電力を供給する。指示薬室331内には、
比色指示媒体333を含む指示薬管332が配置されて
いる。コレクタ341は、後に処分するために試験装置
310を通った冷媒を回収する。
【0037】指示薬室331の壁は、プラスチックなど
の透明な物質で作られる。指示薬管332は、透明なガ
ラスまたはプラスチックで作られる。従って、指示媒体
333は、指示薬室331および指示薬管332を介し
て見ることができる。
【0038】指示薬管332は、1990年5月8日に
Klowdowskiに付与され、本出願人に譲渡され
た米国特許4,923,806号に記載された指示薬管と
同一または類似のものにすることができる。この米国特
許は、現在広く使用されているTOTALTEST(登
録商標)冷媒試験装置を含むものである。この米国特許
およびTOTALTEST冷媒試験装置に使用される指
示薬管は、2つの比色指示薬を含み、一つは冷媒試料中
の水の存在を示すものであり、もう一つは酸の存在を示
すものである。この米国特許の指示薬管内の酸の指示媒
体は、ケイ砂の素地を被覆するグリセロールフィルム上
のブロモフェノールブルーである。指示媒体の色は最初
は青色であるが、酸と接触すると紫色または赤紫色に変
わる。本発明の試験装置は、上記米国特許の指示薬管の
水分検出能力を利用しないが、水分指示媒体は試験装置
への指示薬管の使用に不利な影響を与えない。あるい
は、図5に示すように、特に本発明の試験装置に使用す
るために指示薬管332を作り、指示媒体の単一のベッ
ドのみを有するようにすることもできる。上記米国特許
の指示薬管の製造中において、指示薬管の端部を加熱し
て閉じ、指示媒体が空気にさらされないように密閉す
る。
【0039】試験装置310およびブロモフェノールブ
ルー指示媒体を有する指示薬管を使用して、冷媒R−1
34aに冷媒R−12が混入しているか否かを試験する
ために、試験者は最初に指示薬管332の端部を折り取
り、指示薬管を指示薬室331内に挿入する。次に、試
験者はコネクタ312によって試験装置310を試験す
べき冷媒の供給源に接続し、ランプ322を点灯する。
試験装置310を冷媒供給源に接続すると、冷媒の試料
が冷媒供給源からコネクタ312およびカップリング3
11を介して分解室321に流れ込む。試料中に存在す
る冷媒R−12は、ランプ322からの紫外線にさらさ
れると分解する。その後、冷媒試料は指示薬室331内
に入り、指示薬管332を流れ、指示媒体333と接触
する。試料の流れ中に冷媒R−12が存在すると、その
冷媒の酸の分解生成物が指示媒体333と反応して、指
示媒体の色が変化する。
【0040】試験装置310は、ランプ322を適当な
波長の紫外線を放射するランプに取り替えるか、あるい
は装置内にあるランプにフィルタを取り付け、分解室3
21内のヒドロキシルイオンの供給源を設けることによ
って、冷媒R−12に冷媒R−134aが混入している
か否かを試験する装置に迅速かつ容易に変更することが
できる。
【0041】上述した米国特許に記載されているよう
に、幾つかの供給源、主に過熱した圧縮機モータの分解
絶縁物(decomposed insulation)からの冷媒中に酸が
存在することができる。冷媒の分解生成物が存在するか
否かを検出するために酸の指示媒体を使用する場合に
は、他の供給源からの酸は、誤って不純物が混入するこ
とを示す肯定的な指示をする可能性がある。従って、一
つのタイプの冷媒に他のタイプの冷媒が混入しているか
否かの試験を行う前に、試験すべき冷媒が酸を含まない
か否かを決定すべきである。この決定のためにTOTA
LTEST(登録商標)装置を使用するか、あるいは、
冷媒の分解を防止するために、電源を入れていないラン
プ322を備えた試験装置310を使用することができ
る。
【0042】
【発明の効果】上述したように、本発明によれば、CF
C冷媒にCFRを含まない冷媒が混入しているか否か、
又はCFRを含まない冷媒にCFR冷媒が混入している
か否かを、小型で、簡単に使用でき、安価に製造でき、
低コストで作動できる装置により検出することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の装置の基礎となる原理を示す概略図。
【図2】本発明の装置の第2の実施例の概略図。
【図3】本発明の装置の第3の実施例の概略図。
【図4】本発明の装置の第4の実施例の概略図。
【図5】本発明の装置の実施例の平面図。
【符号の説明】
10、10A、10B、10C、310…試験装置 11…流量制限装置 12…フィッテイング 21、321…分解室 22…試薬 22A、22C、322…紫外線ランプ 22B…加熱素子 23…電源 25…ガス放出装置 31、331…指示薬室 32、32A、32B、32C…指示薬 41、341…コレクタ 91…冷媒供給源 311…カップリング 312…コネクタ 314…電源コード 332…指示薬管 333…指示媒体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 エイチ.ハーヴェイ マイケルス アメリカ合衆国,コネチカット,ウエスト ハートフォード,タンブルブルック レ イン 7 (72)発明者 トーマス ジェイ.ギャロッシェン アメリカ合衆国,コネチカット,アンドウ ヴァー,ギリアド ロード 90 (72)発明者 ウォーレン アール.クラフ アメリカ合衆国,ニューヨーク,シセロ ウ,アウルウッド ドライブ 6103

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 純粋な第1の冷媒化合物とすべき冷媒に
    第2の冷媒化合物が混入されているか否かについて試験
    する方法において、 冷媒を含む閉じた系から前記冷媒の試料の流れを回収す
    る回収工程と、 前記試料の流れを、前記第2の冷媒化合物を分解する手
    段に接触させる接触工程と、 前記第2の冷媒化合物の分解生成物が存在するか否かを
    指示する指示手段であって、前記分解生成物の存在の肯
    定的な指示が前記冷媒に前記第2の冷媒化合物が混入さ
    れていること示す指示手段に前記試料の流れを接触させ
    ることにより、前記試料の流れを試験する試験工程とか
    らなる、冷媒の試験方法。
  2. 【請求項2】 前記回収工程後、前記接触工程前に、前
    記試料の流れの圧力を減少させる減圧工程を含むことを
    特徴とする、請求項1に記載の試験方法。
  3. 【請求項3】 純粋な第1の冷媒化合物とすべき冷媒に
    第2の冷媒化合物が混入されているか否かについて試験
    する装置(10)において、 冷媒を含む閉じた系(91)から前記冷媒の試料の流れを
    回収する回収手段(12)と、 前記回収手段(12)の下流において、前記試料の流れ
    を、前記第2の冷媒化合物を分解する手段(22、25C)に
    接触させる接触手段(21)と、 前記接触手段(21)の下流において、前記第2の冷媒化
    合物の分解生成物が存在するか否かを指示する指示手段
    (31、32)であって、前記分解生成物の存在の肯定的な
    指示が前記冷媒に前記第2の冷媒化合物が混入されてい
    ることを示す指示手段(31、32)からなる、冷媒の試験
    装置。
  4. 【請求項4】 前記回収手段の下流で前記接触手段の上
    流において、前記試料の流れの圧力を減少させる減圧手
    段(11)を含むことを特徴とする、請求項3に記載の試
    験装置。
  5. 【請求項5】 前記減圧手段がオリフィスからなること
    を特徴とする、請求項4に記載の試験装置。
  6. 【請求項6】 前記試験手段の下流において、前記試料
    の流れを捕集する捕集手段(41)を含むことを特徴とす
    る、請求項3に記載の試験装置。
  7. 【請求項7】 前記回収手段が、前記閉じた系内の試験
    および充填フィッティングに連結可能なフィッティング
    (312)からなることを特徴とする、請求項3に記載の
    試験装置。
  8. 【請求項8】 前記接触手段が分解室(32)からなるこ
    とを特徴とする、請求項3に記載の試験装置。
  9. 【請求項9】 前記分解手段が紫外線ランプ(22A)で
    あることを特徴とする、請求項3に記載の試験装置。
  10. 【請求項10】 前記紫外線ランプが波長184.9n
    mの紫外線を放射することを特徴とする、請求項9に記
    載の試験装置。
  11. 【請求項11】 前記分解手段が、波長254nmの紫
    外線を放射する紫外線ランプ(22C)と、ヒドロキシル
    イオンを生成する手段(25C)からなることを特徴とす
    る、請求項9に記載の試験装置。
  12. 【請求項12】 前記指示手段が、ケイ砂の素地を被覆
    するグリセロールフィルム中のブロモフェノールブルー
    であることを特徴とする、請求項3に記載の試験装置。
  13. 【請求項13】 前記指示手段が、冷媒分解生成物の存
    在を示すための不純物指示物質を内部に配置した透明管
    であることを特徴とする、請求項3に記載の試験装置。
  14. 【請求項14】 前記不純物指示物質が、ケイ砂の素地
    を被覆するグリセロールフィルム中のブロモフェノール
    ブルーであることを特徴とする、請求項13に記載の試
    験装置。
  15. 【請求項15】 純粋な冷媒R134aとすベき冷媒に
    冷媒R−12が混入されているか否かについて試験する
    試験装置において、 試験すべき冷媒の供給源に前記試験装置を接続する手段
    (312)と、 前記接続手段の下流において、前記冷媒の圧力を減少さ
    せる減圧手段(311)と、 前記減圧手段の下流に配置された分解室(321)と、 前記分解室内に配置され、波長184.9nmの紫外線
    を放射可能なランプと、 前記分解室の下流に配置された不純物指示薬ホルダー
    (331)とからなる冷媒の試験装置。
  16. 【請求項16】 冷媒分解生成物が存在するか否かを指
    示するための不純物指示物質(333)を内部に配置した
    透明管(332)を含むことを特徴とする、請求項15に
    記載の試験装置。
  17. 【請求項17】 前記不純物指示物質が、ケイ砂の素地
    を被覆するグリセロールフィルム中のブロモフェノール
    ブルーからなることを特徴とする、請求項15に記載の
    試験装置。
  18. 【請求項18】 純粋な冷媒R12とすべき冷媒に冷媒
    R−134aが混入されているか否かについて試験する
    試験装置において、 試験すべき冷媒の供給源に前記試験装置に接続する手段
    (12)と、 前記接続手段の下流において、前記冷媒の圧力を減少さ
    せる減圧手段(11)と、 前記減圧手段の下流に配置された分解室(21)と、 前記分解室内に配置され、波長254nmの紫外線を放
    射可能なランプ(22C)と、 前記分解室内に配置され、ヒドロキシルイオンを生成す
    る手段(25C)と、 前記分解室の下流に配置された不純物指示薬ホルダー
    (31)とからなる冷媒の試験装置。
  19. 【請求項19】 冷媒分解生成物が存在するか否かを指
    示するための不純物指示物質(333)を内部に配置した
    透明管(332)を含むことを特徴とする、請求項18に
    記載の試験装置。
  20. 【請求項20】 前記不純物指示物質が、ケイ砂の素地
    を被覆するグリセロールフィルム中のブロモフェノール
    ブルーからなることを特徴とする、請求項19に記載の
    試験装置。
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