JPH07167930A - 磁場センサ - Google Patents

磁場センサ

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JPH07167930A
JPH07167930A JP5315101A JP31510193A JPH07167930A JP H07167930 A JPH07167930 A JP H07167930A JP 5315101 A JP5315101 A JP 5315101A JP 31510193 A JP31510193 A JP 31510193A JP H07167930 A JPH07167930 A JP H07167930A
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waveguide
magnetic field
light
field sensor
electrodes
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Atsushi Yamada
篤志 山田
Kazuya Okamoto
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Abstract

(57)【要約】 【目的】小型で光集積回路化が可能な磁場センサを得
る。 【構成】検出すべき磁場中に配置された導波路3と、導
波路3に電流を流すための一対の電極8、9と、導波路
3を伝搬する光を用いて導波路3の屈折率変化を検出す
る検出手段7とを備える。導波路3は、ホール効果と電
気光学効果とを有する材料で構成する。導波路3には、
検出すべき磁場と、電極8、9間の電流によって、ホー
ル電場が生じる。導波路3は、電気光学効果を有するの
で、このホール電場によって屈折率が変化する。検出手
段7は、この屈折率変化を伝搬光から検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁場中に配置されて磁
場を検出するセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、光を利用して磁場を検出する磁場
センサの研究は、非常に盛んで、ファラデー効果を用い
た磁場センサが研究の中心であった。
【0003】ファラデー効果を用いた磁場センサの構成
と動作とを、図3を用いて簡単に説明する。
【0004】ファラデー効果を用いた磁場センサは、図
3に示すように、光源101、入射ファイバ102、偏
光子103、ファラデー素子104、検光子105、出
射ファイバ106、光検出器107を光軸上に順に配置
した構成である。検出すべき磁場Hは、ファラデー素子
104にかけられる。偏光子103と検光子105は、
偏光角が同じ角度になるように配置されている。
【0005】光源101を出た光は、入射ファイバ10
2により伝搬されて偏光子103まで導かれ、偏光子1
03を通過することにより、直線偏光となる。この直線
偏光が、ファラデー素子104を通過すると磁場Hの強
度に応じて偏波面が回転するので、検光子105の偏光
角と等しい偏波成分のみが検光子105を通過し、出射
ファイバ106を伝搬して光検出器107で検出され
る。したがって、光検出器107で検出される光強度
は、磁場Hの大きさに対応する。したがって、光強度を
検出することにより、磁場Hの強度が検出される。この
とき、光強度は、 P=|E cos(θ0−θf)exp(iωt)|2 = E2cos2(θ0−θf) で表される。
【0006】ただしθ0は入射光の偏光角、θfはファラ
デー回転角、Eは入射光の電場ベクトルの振幅、ωは入
射光の角振動数である。
【0007】ファラデー素子の材料としては一般的に、
鉛ガラス、YIG(イットリウム・鉄・ガーネット)、
GGG(ガドリウム・ガリウム・ガーネット)などが使
われている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のファラ
デー効果などの磁気光学効果を用いた磁場センサでは、
図3に示したような複数の光学部品から構成されるた
め、小型化や、光集積回路や電気回路の一部として一の
基板上に組み込むことが困難である。さらに、この磁場
センサを製造するには、複数の光学部品をそれぞれ別工
程で製造した後、光軸上に順に位置合わせして固定する
必要があるため、製造効率が低い。
【0009】偏光子、光ファイバー、ファラデー素子、
発光素子、受光素子を1つの基板上につくり込んで光集
積回路にすることができれば、これらの問題は解決す
る。しかし、ファラデー効果を得られる材料は、数種類
の材料に限られ、これらの材料を用いて、偏光子、光フ
ァイバー、発光素子、受光素子等を構成することが現状
ではできないため、同一基板上につくり込むことはでき
なかった。
【0010】本発明は、小型で光集積回路化が可能な磁
場センサを得ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の磁場センサは、検出すべき磁場中に配置さ
れた導波路と、導波路に電流を流すための一対の電極
と、導波路を伝搬する光を用いて導波路の屈折率変化を
検出する検出手段とを備える。導波路は、ホール効果と
電気光学効果とを有する材料で構成されている。
【0012】
【作用】本発明は、従来のように、ファラデー効果のよ
うな磁気光学効果を用いず、ホール効果と電気光学効果
とを用いて、磁場を検出するものである。
【0013】まず、ホール効果と電気光学効果とを有す
る材料で導波路を形成し、この導波路に電流を流す一対
の電極を配置する。
【0014】導波路は、ホール効果を有する材料で構成
されているので、電流(Ix)、磁場Hz(磁束密度B
z )がかかると、ホール電場(Ey)が生じる。
【0015】ホール電場(Ey)=Rh Ixz で表される。但し、Rhはホール係数である。ホール電
場が生じる方向は、図2のように、電流(Ix)と、磁
場Hz(磁束密度Bz )とに直交する方向である。
【0016】また、上述のように導波路は、電気光学効
果を有する材料で形成されているため、ホール効果で生
じたホール電場により、電気光学効果が引き起こされ光
導波路の屈折率が変化する。導波路の屈折率が変化する
と、導波路を伝搬する光に変化が生じるので、検出手段
は、伝搬光の変化を検出することにより、導波路の屈折
率変化を検出することができる。さらに、導波路の屈折
率変化から、ホール電場を求め、さらに、ホール電場か
ら磁場の大きさを検出することができる。
【0017】
【実施例】本発明の一実施例の磁場センサを図面を用い
て説明する。
【0018】まず、本実施例の磁場センサの構成につい
て説明する。
【0019】本実施例の磁場センサは、図1に示すよう
に、基板1に、光源6と光検出器7を備え、光源6と光
検出器7の間には、光源6から出射された光を光検出器
7まで伝搬する導波路2、3、4、5が設けられてい
る。光源6から出射された光は、まず、導波路2を伝搬
し、分岐部31で2本の導波路3、4に分岐し、合流部
32で合流して導波路5を伝搬して光検出器7に入射す
る。
【0020】導波路3上には、図4に示したように、間
隔lをあけて一対の電極8、9が配置されている。ま
た、電極8、9の間の領域を囲むように、基板1を厚さ
方向に貫通する2つの貫通孔10a、10bが設けられ
ている。電極8、9は、外部電源に接続され、電極間に
電流がながれる。
【0021】つぎに、導波路2、3、4、5、光源6、
光検出器7の構造について、図5、6、7、8を用いて
さらに説明する。
【0022】本実施例では、基板1として、ノンドープ
の(001)GaAs基板を用いている。導波路2、
3、4、5は、TEモード光に関してシングルモードの
導波路であり、光の伝搬方向は、基板1の〈110〉方
向である。
【0023】導波路2、3、4、5は、GaAs基板1
の上に、Al0.35Ga0.65Asで形成したクラッド層1
9、GaAsで形成したコア層18、Al0.07Ga0.93
Asで形成したクラッド層17を順に積層した構造であ
る。コア層18は、リッジ型導波路形状である。本実施
例では、コア層18のリッジ部分に光が閉じ込められる
ので、リッジ部分を導波路2、3、4、5とよぶ。クラ
ッド層19の厚さは、1.00μm、コア層18のリッ
ジ部分の厚さは、0.45μm、コア層18のリッジ部
分以外の部分の厚さは、0.01μmである。クラッド
層17の厚さは、コア層18のリッジ部分の上部におい
て0.7μmである。
【0024】光源6は、半導体レーザであり、導波路2
のクラッド層17の上に形成されている。その構造は、
図5、図6に示すように、GaAsで形成した活性層1
4、AlGaAsで形成したクラッド層13、GaAs
で形成したキャップ層12を備えている。キャップ層1
2上には、導波路2を挟むように一対の電極11が配置
されている。また、一対の電極11の下部には、クラッ
ド層17に達する深さまでp型拡散層15と、n型拡散
層16がそれぞれ設けられている。光源6の活性層14
内の光は、導波路2の伝搬方向と同じ方向に進行して、
活性層14の両端面で反射されて増幅される。
【0025】光検出器は、フォトダイオードであり、導
波路5のクラッド層17の上に形成されている。その構
造は、光源6と同様に、図7、図8に示すように、Ga
Asで形成した活性層24、AlGaAsで形成したク
ラッド層23、GaAsで形成したキャップ層22を備
えている。キャップ層22上には、導波路5を挟むよう
に一対の電極21が配置されている。また、一対の電極
21の下部には、クラッド層17に達する深さまでp型
拡散層25と、n型拡散層26がそれぞれ設けられてい
る。
【0026】また、貫通孔10a、10bで囲まれた領
域のクラッド層17、コア層18、クラッド層19に
は、0.001wt%の濃度でSeがドープされてい
る。その時の、貫通孔10a、10bで囲まれた領域
は、正孔濃度2.1×1017cm~3のn型半導体となっ
ている。
【0027】つぎに、本実施例の磁気センサの動作につ
いて説明する。
【0028】まず、本実施例の磁場センサを検出すべき
磁場Hz中に配置する。この時、磁場Hzが、磁場センサ
の貫通孔10a、10bで囲まれた領域に基板1の法線
方向(z方向)からかかるように配置する。光源6の電
極11間に電流を流して、光源6を発光させる。
【0029】また、導波路3上の電極8、9間に、x方
向に電流Ixを流す。したがって、導波路3の貫通孔1
0a、10bで囲まれた領域には、図2のように、z方
向に外部磁場Hzがかけられ、かつ、x方向に電流Ix
ながれているので、ホール効果により、y方向にホール
電場Eyが発生する。このとき、 ホール電場Ey=Rhxz で表わされる。
【0030】但し、Rhは、0.001wt%の濃度で
SeがドープされたGaAsのホール係数、Bzは、外
部磁場Hzの磁束密度である。貫通孔10a、10b
は、電流Ixのながれる領域の基板1、クラッド層1
7、19およびコア層18を、周囲の領域の基板1、ク
ラッド層17、19およびコア層18から隔絶し、周囲
の領域に電流が流れてホール効果が生じるのを防いでい
る。
【0031】また、本実施例において、導波路3(コア
層18のリッジ部分)を形成するGaAsは、電気光学
効果を有している。導波路3の結晶軸の方向は、基板1
と同じ方向で成長しているので、基板面は(001)、
伝搬方向は〈110〉方向である。したがって、導波路
3の貫通孔10a、10bで囲まれた領域は、生じたホ
ール電場Eyと、GaAsのポッケルス定数のr41成分
とにより、TE光の実効屈折率がΔnだけ変化してい
る。このとき、 Δn=n0 341y/2 で表わされる。
【0032】但し、n0はGaAsの屈折率である。
【0033】光源6の活性層14を進行するTEモード
光は、エバネッセントカップルにより、クラッド層17
を介して、導波路2に入射し、導波路2をTEモードに
ついてシングルモードで伝搬して、導波路3、4に均等
に分岐される。
【0034】導波路3を伝搬する光は、貫通孔10a、
10bで囲まれた領域において、TE光の実効屈折率が
変化しているため、位相がΔφだけシフトする。このと
き、 位相シフト量Δφ=klΔn で表わされる。
【0035】但し、kは伝搬している光の波数、lは、
貫通孔10a、10bで囲まれた領域に位置する導波路
3の長さである。
【0036】この時、AlGaAsで形成されたクラッ
ド層17、19にも、電気光学効果があるので、クラッ
ド層17、19の屈折率も変化するがコア層18の光の
閉じ込め効果が変化するだけで、位相シフト量Δφに変
化は生じない。
【0037】また、導波路4を伝搬する光には、位相シ
フトは生じていない。したがって、合流部32で、導波
路3を伝搬してΔφだけ位相シフトした光と、導波路4
を伝搬して位相シフトしていない光とが合波されると、
これらの光は干渉し、導波路5を伝搬する光の強度P
outは、 Pout=Pincos2(Δφ/2) となる。
【0038】但し、Pinは、光源6から出射されて導波
路2に入射した光の強度である。
【0039】導波路5を伝搬した光は、エバネッセント
カップルによって光検出器7に入射し、強度が検出され
る。
【0040】したがって、光源6から出射された光の強
度Pinと、検出器7で検出された光の強度Poutとを用
いて、上式から位相シフト量Δφを求めることができ
る。そして、このΔφを Bz=2Δφ/(Ixh0 341kl) に代入することにより、検出すべき磁場Hzの磁束密度
zを求めることができる。 実際に本実施例の磁場セ
ンサを用いて、磁場を検出した具体例について説明す
る。
【0041】正孔濃度が2.1×1017cm~3でSeが
ドープされたGaAsのRh=3.85×10(cm3
C)である。また、光源6の波長は、0.88μmとし
た。この時、n0=3.6、r41=1.2である。貫通
孔10a、10bで囲まれた領域の導波路3の長さl
は、1.0mmとして。この時、検出された位相シフト
量Δφ=0.1(rad)であった。
【0042】したがって、上式より、検出すべき磁場の
求める磁束密度Bz=1.30×102(gauss)で
あることがもとめられた。
【0043】ここで、本実施例の磁場センサの製造方法
について簡単に説明する。
【0044】まず基板1上に、AlGaAsクラッド層
19と、GaAsコア層19を順に液相成長法により成
長させた。つぎに、コア層19をエッチングし、リッジ
型導波路形状に加工した。この上に、AlGaAsクラ
ッド層17、GaAs活性層14、AlGaAsクラッ
ド層13、GaAsキャップ層12を液相成長法で基板
全面に成長させた。GaAs活性層14、AlGaAs
クラッド層13、GaAsキャップ層12のみをエッチ
ングして、光源6と光検出器7の形状に残し、残りの部
分を取り除く。GaAsキャップ層12の上にp型拡散
層15と、n型拡散層16にそれぞれ、拡散を施す。ま
た、貫通孔10a、10bを空け、中の領域にSeをイ
オン注入して熱処理する。さらに電極11、21を形成
すると、本実施例の磁場センサが完成する。
【0045】このように、本実施例によれば、ホール効
果と電気光学効果を利用して、磁場を光導波路を伝搬す
る光の位相変化という形で検出することができる。位相
変化は、マッハツェンダ型の干渉計を組むことにより、
容易に検出している。したがって、従来のように磁気光
学効果を用いる必要はない。ホール効果と電気光学効果
を有する材料としては、半導体材料が知られている。し
たがって、導波路や、光源や、光検出器を同系列の半導
体材料で容易に形成することが可能であるので、光源
や、光検出器を基板上に一体に形成し、小型で、しかも
1つのチップの磁場センサーを構成することが容易であ
る。
【0046】上述の実施例では、電極8、9間の領域を
囲むように貫通孔10a、10bを形成しているが、電
極8、9の配置を工夫することにより、電流の流れる領
域の長さlを限定することができる場合には、貫通孔1
0a、10bを設けなくともよい。また、磁気シールド
を配置して、周囲の領域に検出すべき磁場がかからなく
する構成にした場合も、貫通孔10a、10bを設けな
くともよい。磁気シールドを用いる場合、例えば、超伝
導材料の膜で周囲の領域を被覆して、マイスナー効果に
より周囲領域から磁場を排除する構成を用いることがで
きる。現状の超伝導材料は、低温で超伝導材料を示すの
で、この場合は磁場センサ全体を低温にする。また、貫
通孔と磁気シールドを両方配置してもよい。
【0047】また、本実施例では、導波路としてTEモ
ード光に対してシングルモードの導波路を用い、TEモ
ード光を伝搬させる構成を用いたが、これに限定される
ものではない。上述の実施例で示した導波路2、3、
4、5は、TMモード光に対しても、シングルモードの
導波路である。しかも、GaAsのポッケルス定数r41
は、この導波路のTMモード光の実効屈折率も変化させ
る。したがって、本実施例の磁場センサでTMモード光
を伝搬させた場合にも、同様に磁場を検出できる。
【0048】また、シングルモード導波路に限らず、導
波路2、3、4、5をマルチモードの導波路や、TEモ
ード光とTMモード光とを同時に伝搬させる構成にする
ことも可能である。但し、そのような構成にした場合に
は、各モード光に位相シフトが生じ、しかも、合流部3
2で各モード光間にそれぞれ干渉が生じるので、それを
考慮して光強度から位相シフト量を取り出す必要があ
る。
【0049】さらに、本実施例では、GaAs系の材料
により、導波路、光源および光検出器を一体に構成した
が、必ずしも、光源および光検出器を一体に形成する必
要はない。光源および光検出器を別体とする場合であっ
ても、本実施例の磁場センサは、導波路で構成されてい
るので、他の光集積回路や電気回路の一部としてつくり
込むことが容易である。
【0050】本実施例では、GaAs系の材料で磁場セ
ンサを形成したが、GaAs系の材料に限らず、ホール
効果と電気光学効果を備えた材料であれば用いることが
できる。例えば、 ・BN,BP,BAs,AlN,AlP,AlAs,A
lSb,GaN,GaP,GaAs,GaSb,In
N,InP,InAs,InSb等のIII-V族半導体。
【0051】・ZnS,ZnSe,ZnTe,CdS,
CdSe,CdTe,HgS,HgSe,HgTe等の
II−VI族半導体。
【0052】・PbS,PbSe等のIV-VI族半導体。
【0053】を用いることができる。
【0054】また、本実施例の磁場センサでは、基板1
として(001)面の基板を用い、光の伝搬方向を〈1
10〉方向としたが、GaAs基板を用いる場合、以下
の基板と伝搬方向を用いた場合にも、ホール電場によっ
て伝搬光の実効屈折率が変化するので、位相シフトを検
出することにより、磁場を検出することができる。
【0055】 但し、−1は、1にオーバラインを付したものを表わ
す。
【0056】本実施例では、電極8、9間の領域に、S
eをドープしたが、これは、キャリア濃度を高めること
により低電圧で電流Ixを流すためと、電極8、9間の
領域のキャリア濃度を正確に確定することでホール係数
のバラツキをなくし正確な値を得るためである。しかし
ながら、ホール係数は、キャリア濃度が小さいほど大き
くなるので、ノンドープの導波路の方が大きなホール係
数が得られる。したがって、必ずしも、電極8、9間の
領域にドープを施す必要はない。ノンドープの導波路に
大きな電圧を印加して大きな電流Ixを流すことによ
り、大きなホール電場Eyを得ることができるので、検
出感度を高めることができる。
【0057】さらに、本実施例では、マッハツェンダ型
の干渉計を組み、位相シフト量Δφを求めたが、位相シ
フト量に限らず、導波路の屈折率変化が検出できる方法
であれば他の方法を用いることもできる。例えば、屈折
率変化による光の閉じ込め条件が変化することを利用し
て、エバーネッセント波を平行に配置した導波路に結合
させて取り出し、結合した光の強度を検出する方法を用
いることができる。また、屈折率変化による光の振幅変
調、偏波面回転を検出する構成にすることも可能であ
る。
【0058】
【発明の効果】以上述べてきたように、本発明によれ
ば、ホール効果および電気光学効果を用いることによ
り、小型で、光集積回路化が可能な磁場センサーを得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に関わる磁場センサの構成
を示す上面図。
【図2】 本発明の磁場センサで用いるホール効果の説
明図。
【図3】 従来のファラデー効果を用いた磁場センサの
構成を示すブロック図。
【図4】図1の磁場センサの部分拡大図。
【図5】図1の磁場センサのB−B’断面図。
【図6】図1の磁場センサのA−A’断面図。
【図7】図1の磁場センサのB−B’断面図。
【図8】図1の磁場センサのC−C’断面図。
【符号の説明】
1…基板、2、3、4、5…導波路、6…光源、7…光
検出器、8、9…電極、10a、10b…貫通孔、1
1、21…電極、12、22…GaAsキャップ層、1
3、23…AlGaAsクラッド層、14…GaAs活
性層、24…GaAsコア層、15、25…p型拡散
層、16、26…n型拡散層、17…AlGaAsクラ
ッド層、18…GaAsコア層、19…AlGaAsク
ラッド層。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】検出すべき磁場中に配置されるべき導波路
    と、前記導波路に電流を流すための一対の電極と、前記
    導波路を伝搬する光を用いて前記導波路の屈折率変化を
    検出する検出手段とを有し、 前記導波路は、ホール効果と電気光学効果とを有する材
    料で構成されていることを特徴とする磁場センサ。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記導波路は、検出す
    べき磁場と前記一対の電極間の電流とによって生じたホ
    ール電場によって屈折率の変化が生じる方位が、前記導
    波路を伝搬する光の伝搬状態に影響をおよぼすように伝
    搬方向と光の閉じ込め方向が定められていることを特徴
    とする磁場センサ。
  3. 【請求項3】請求項1において、前記検出手段は、前記
    導波路を伝搬する光の位相の変化から屈折率変化を検出
    することを特徴とする磁場センサ。
  4. 【請求項4】請求項3において、前記導波路は、伝搬す
    る光を少なくとも2つに分岐する分岐部と、分岐部で分
    岐された光をそれぞれ伝搬する分岐導波路と、前記分岐
    導波路を伝搬した光を合波する合波部とを有し、 前記一対の電極は、前記分岐導波路の1つに配置され、 前記検出手段は、前記合波部で合波された光の強弱から
    前記光の位相の変化を検出することを特徴とする磁場セ
    ンサ。
  5. 【請求項5】請求項1において、前記検出手段は、前記
    導波路を伝搬した光を検出する受光素子を有し、前記導
    波路および受光素子は、同一基板上に形成されているこ
    とを特徴とする磁場センサ。
  6. 【請求項6】請求項5において、前記基板上には、前記
    導波路に伝搬させる光を出射する発光素子がさらに形成
    されていることを特徴とする磁場センサ。
  7. 【請求項7】請求項5において、前記導波路、基板、受
    光素子は、半導体材料で構成され、前記基板上に一体に
    形成されていることを特徴とする磁場センサ。
  8. 【請求項8】請求項5において、前記導波路のうち前記
    一対の電極で挟まれた領域を、周囲の領域から磁気的に
    隔絶するための手段が配置されていることを特徴とする
    磁場センサ。
  9. 【請求項9】請求項8において、前記磁気的に隔絶する
    ための手段は、前記一対の電極で挟まれた領域の周囲に
    配置された貫通孔であり、 前記貫通孔は、前記導波路を構成する膜および基板を前
    記基板の法線方向に貫通していることを特徴とする磁場
    センサ。
  10. 【請求項10】請求項8において、前記磁気的に隔絶す
    るための手段は、前記一対の電極で挟まれた領域の周囲
    の前記導波路および基板を覆う磁気シールド膜であるこ
    とを特徴とする磁場センサ。
  11. 【請求項11】請求項10において、前記磁気シールド
    膜は、超伝導材料で構成されていることを特徴とする磁
    場センサ。
  12. 【請求項12】請求項7において、前記導波路のうち前
    記一対の電極で挟まれた領域には、不純物がドープされ
    ていることを特徴とする磁場センサ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2021038505A1 (en) * 2019-08-29 2021-03-04 Ecole Polytechnique Federale De Lausanne (Epfl) Hotspot monitoring system for superconducting device

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