JPH07160848A - 違法駐車抑止装置および閾値決定装置 - Google Patents

違法駐車抑止装置および閾値決定装置

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JPH07160848A
JPH07160848A JP5306658A JP30665893A JPH07160848A JP H07160848 A JPH07160848 A JP H07160848A JP 5306658 A JP5306658 A JP 5306658A JP 30665893 A JP30665893 A JP 30665893A JP H07160848 A JPH07160848 A JP H07160848A
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JP
Japan
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image
unit
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time
vehicle
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Application number
JP5306658A
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English (en)
Inventor
Takahiro Nakamura
高宏 中村
Hiroyasu Taniguchi
博康 谷口
Atsushi Hatanaka
淳 畠中
Haruki Furusawa
春樹 古澤
Koichi Sasagawa
耕一 笹川
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01SRADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
    • G01S5/00Position-fixing by co-ordinating two or more direction or position line determinations; Position-fixing by co-ordinating two or more distance determinations
    • G01S5/16Position-fixing by co-ordinating two or more direction or position line determinations; Position-fixing by co-ordinating two or more distance determinations using electromagnetic waves other than radio waves

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 駐車禁止区域に停止した車両に的確に警報を
発して、違法駐車を抑止する。 【構成】 監視部10により駐車禁止区域の画像を撮影
して監視し、その区域に停止する車両を停止車両検出部
12により検出する。車両の停止を検出した際に降車検
出部14が監視部10からの画像に基づきその車両から
搭乗者が降車したかを検出し、降車が検出されると警報
部16が搭乗者に向けて警報を発する。各々の情報は伝
送部18を介して本装置を管理する管理センタに伝送さ
れる。降車検出部14にて動画像を取扱う場合には、そ
の注目画像に対して時間軸方向に合成した時空間画像に
基づいて閾値を決定することにより、ドア開放検出を的
確に行って降車を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、駐車禁止区域を監視
して違法駐車を抑止する違法駐車抑止装置およびその画
像処理回路などに適用される閾値決定装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】図21は例えば、特開平4−14829
8号公報に示された従来の違法駐車抑止装置の概略構成
を示すブロック図である。この図において、200は駐
車禁止区域の所定範囲を撮像するTV(テレビジョン)
カメラなどの撮像部、202は撮像部200にて撮影さ
れた画像を静止画像として記憶する第1のメモリ、20
3は駐車禁止区域の路面上にあらかじめ描かれた所定の
パターンの画像を記憶する第2のメモリ、204は第1
のメモリ202と第2のメモリ203の画像を比較して
車両の存在を検出した際にその画像を記憶する第3のメ
モリ、205は第3のメモリ204に蓄積した画像から
車両のナンバーを検出するナンバー検出回路、206は
第3のメモリ204の画像を所定の時間間隔にて比較し
て車両の移動の有無を検出する車両検出回路、207は
撮像部200からの画像を帯域圧縮する帯域圧縮部、2
08は車両検出回路206からの情報を管理センタに伝
送する伝送回路である。
【0003】次に動作について説明する。まず、駐車禁
止区域の路面上にあらかじめ所定のパターンを描いてお
き、これを撮像部200にて撮像して第2のメモリ20
3に基準画像として記憶しておく。次いで、駐車禁止区
域を例えば、常時撮像部200にて撮像して、その画像
を順次静止画像として第1のメモリ202に更新可能に
蓄積して、これを所定の時間間隔にて第2のメモリ20
3の基準画像と比較していくと、駐車禁止区域の路面の
パターンがそこに進入した車両にて遮られて画像の変化
が検出される。これを第3のメモリ204にて順次更新
可能に蓄積することにより、駐車区域での車両の停止が
検出される。次いで、第3のメモリ204の画像を車両
検出回路206にて所定の時間間隔にて比較しつつ車両
の移動を検出して、所定の時間以上第3のメモリ204
に蓄積した画像の変化が生じない場合には、違法駐車と
判定し、警報を発する。また、警報を発しても車両が移
動しない場合などには、ナンバー検出回路205にて第
3のメモリ204の画像から車両のナンバーを検出した
り、その画像とともに撮像部200からの画像を帯域圧
縮部207にて帯域圧縮した画像信号を伝送回路208
を介して管理センタに送信し、監視員などにその状態を
知らせる。
【0004】以上のように従来の違法駐車検出警報装置
は、あらかじめ駐車禁止区域の路面上に描かれた所定の
パターンの変化を検出して、駐車禁止区域での車両の停
止を検出し、その車両が所定の時間以上移動しない場合
に、警報を発する構成であった。しかしながら、従来の
違法駐車検出警報装置では、路面上に所定のパターンを
あらかじめ描かなければならないので、その作業などが
面倒であった。そこで本願発明者は、路面に所定のパタ
ーンを描かくことなく車両を検出し、さらに確実な警報
を発して違法駐車を抑止するため、例えば、本願出願人
と同じ出願人による特願平3−306295号の交通流
計測画像処理装置などの画像処理型の装置を適用するこ
とを考えた。この装置は車両などの移動物体の画像を2
値化し、その特徴部分を検出して交通流の変化を検出す
る装置であり、この場合、2値化の際の閾値を的確に与
えることが必要な条件であった。
【0005】図22は例えば、特願平3−301117
号に示された閾値決定装置を示すブロック図である。こ
の図において、301は濃淡画像から注目点の濃度G0
およびその8近傍の点のうちで注目点に対して対称な2
点を含まないように選んだ4点の濃度G1,・・・,G
4を抽出する局所データ抽出部、302は局所データ抽
出部301から出力される5個の濃度G0,・・・,G
4の中から選択信号n(n=0,・・・,8)に応じて
1つを選択する局所データ選択部、303は局所データ
選択部302の出力Gn(n=0,・・・,4)と局所
データ抽出部301から出力される注目点の濃度G0と
を比較して小さい方の値を出力する最小値選択部、30
4は最小値選択部303の出力Fnの出現頻度を係数す
るヒストグラム計数部、305はヒストグラム計数部3
04により得られる5種類のヒストグラムから閾値Tで
2値化したときの2値画像における隣接数の総和A
(T)と面積S(T)を求めて、平均隣接数R(T)を
算出した後、閾値Tに対する平均隣接数R(T)の変化
状態に基づき最適な閾値を決定する閾値決定部である。
【0006】次に動作について説明する。最適な閾値と
は、2値画像上で“1”の連結部分が「まとまった(境
界がぎざぎざしていない)」領域として抽出される値で
あると考えられる。いま、2値画像の“1”の点に関し
てその8近傍における“1”の点の数を隣接数とする
と、図23に示すように隣接数は領域の内部点では8で
あり、境界点では0〜7の値をとる。そこで、2値画像
全体に対して隣接数の総和を求めて、これを“1”の点
の総数(面積)で割った値を平均隣接数と定義すると、
領域のまとまりが良いほど領域に占める内部点の比率が
高く、境界点の比率が低くなるので、平均隣接数は高い
値を示すことになる。ここで、閾値Tに対する2値画像
における隣接数の総和をA(T)、“1”の点の面積を
S(T)で表すと、平均隣接数R(T)は次式(1)と
なる。 R(T)=A(T)/S(T) ・・・(1) さらに、隣接数がi=(i=0,・・・,8)である3
×3のパターン数をaiで表すと、隣接数の総和A
(T)および面積S(T)は次式(2),(3)のよう
に表現できる。
【0007】
【数1】
【0008】
【数2】
【0009】一般に、画像中の対象および背景が図24
のような濃度分布をもつ場合、閾値Tに対する平均隣接
数R(T)の変化の様子は図25のようになる。この場
合、平均隣接数が極大となる値を閾値として2値化する
と、対象がまとまった領域として抽出され、良好な2値
化結果が得られる。
【0010】ところで、隣接数の総和A(T)は次式
(4)のように表現することもできる。
【0011】
【数3】
【0012】この式(4)にてnx,y (T)は点(x,
y)の隣接数である。注目点(x,y)の画素値をG
0、その隣接画素値をG1,...,G8とすると、閾
値Tで2値化したときの隣接数はG1,...,G8の
いずれかとG0が共に“1”となる組み合わせの数であ
るから、次式(5)が成立する隣接画素Giの個数が隣
接数である。 G0≧T かつ Gi≧T すなわち、min(G0,Gi)≧T (i=1,2,・・・,8) ・・・(5) ただし、min(a,b)はa,bの小さい方の値を返
す最小値関数である。したがって、入力画像の諧調数を
Nとすると隣接数nx,y (T)は次式(6)のように表
現される。
【0013】
【数4】
【0014】ただし、1(a)はステップ関数であり、
a≧0のとき1(a)=1である。また、δa,b はクロ
ネッカデルタであり、a=bのときδa,b =1である。
したがって、式(4)は次式(7)のように変形され
る。
【0015】
【数5】
【0016】Σ(x,y)δk,min(G0,Gi)は画像全体で
min(G0,Gi)のヒストグラムhi(k)(i=
1,2,・・・,8)をとるので、隣接数A(T)は8
つの最小値フィルタの出力のヒストグラムをk,iにつ
いて加算することで計算できる。さらに図26における
G1とG5、G2とG6のように対称な位置にある隣接
画素については計算時に同一の画素の組を参照するた
め、例えば次式(8)のような関係がある。 min(G0,G1)(x,y)=min(G0,G5)(x+1,y) min(G0,G2)(x,y)=min(G0,G6)(x+1,y+1) ・・・・(8)
【0017】したがって、G0の隣接画素G1,・・
・,G8のうち対称な位置関係にある画素を除いた4つ
の隣接画素、例えばG1,G2,G3,G4のみを用い
て上記と同様のヒストグラム計算を行い、最後にその値
を2倍することによっても、8つの隣接画素を用いて計
算された隣接数A(T)と同一の計算結果を得ることが
できる。そこで、まず、局所データ抽出部301にて2
値化すべき濃淡画像から注目点の濃度G0と、その8近
傍の点の濃度G1,・・・,G4を抽出する。次に局所
データ選択部302にて局所データ抽出部1の出力であ
る5個の濃度データG0〜G4の中から選択信号nに応
じて1つのデータGnを選択する。次に最小値選択部3
03にて局所データ選択部302の出力Gnと局所デー
タ抽出部301から送られてくる注目点の濃度G0とを
比較し、小さい方の値を出力する。次いで、選択信号n
を0から4まで変えて、濃淡画像を5回操作することに
より、最小値選択部303からは5つの隣接画素数が出
力され、ヒストグラム計数部304がその出現頻度を計
数することによって5種類のヒストグラムhi(K)が
得られる。これにより、上式(7)にて閾値Tに対する
2値画像における隣接数の総和A(T)が求められる。
【0018】また、閾値Tに対する2値画像における面
積S(T)は濃淡画像G0におけるヒストグラムh
(0)において、閾値T以上の画素数そのものであるの
で、次式(9)のように表される。
【0019】
【数6】
【0020】以上により、隣接数の総和A(T)と面積
S(T)が最小値選択処理の結果に対する5種類のヒス
トグラムから求められ、これより平均隣接数R(T)が
算出されて、注目点に対する適切な閾値が決定される。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】従来の閾値決定装置は
以上のように構成されているので、停止した車両の検
出、例えば静止画像に対しては有効であるが、画像ノイ
ズが時間的に刻々と変化する一般的な動画像に対して、
その影響を受けた濃度ヒストグラムや平均隣接数ヒスト
グラムなどの特徴ヒストグラムが画像が入力される時刻
毎に変動するために、それを反映して連続した画像に対
して対象の時間変化が滑らかであるにもかかわらず非常
にばらついた閾値が決定され、その閾値を用いた2値化
や多値化による対象の抽出結果が人間の主観と大きく異
なる場合があるなど問題点があった。
【0022】また、従来の違法駐車抑止装置では、駐車
禁止区域での車両の停止が所定の時間を越えた場合に警
報を発する構成なので、警報を発した際に、その車両の
搭乗者が付近に存在するか否かが不明であるので、警報
が搭乗者に聞こえているか否かが不明であり、的確な違
法駐車の抑止を図ることができない場合があるという問
題があった。そこで、本願発明者は、車両の検出ととも
に搭乗者の存在を上記のような閾値決定装置を適用した
画像処理型の回路を適用して検出して、搭乗者に的確に
警報して違法駐車を抑止することを考えたが、上述のよ
うに従来の閾値決定装置では動画像に対してその画像ノ
イズによっては的確な抽出結果を得る閾値を決定するこ
とができない場合があり、さらに動画像の特徴を検出す
る部分に対して改良が必要であるなどの問題点があっ
た。
【0023】請求項1ないし請求項22の発明は上記の
ような問題点を解消するためになされたもので、違法駐
車の車両の搭乗者に有効に警告を発することができる違
法駐車抑止装置を得ることを目的とする。
【0024】請求項23ないし請求項25の発明は、時
間的に刻々と変化する画像ノイズに対しても有効な閾値
を決定することができる閾値決定装置を得ることを目的
とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る違
法駐車抑止装置は、駐車禁止区域を含む所定の範囲の画
像を撮影して駐車禁止区域を監視する監視部と、監視部
にて監視している駐車禁止区域での車両の停止を検出す
る停止車両検出部と、停止車両検出部にて車両の停止を
検出した際に、その車両から搭乗者が降車したか否かを
監視部からの画像情報の変化状態に基づいて検出する降
車検出部と、降車検出部にて搭乗者の降車を検出した際
に警報を発する警報部とを有するものである。
【0026】請求項2の発明に係る違法駐車抑止装置
は、撮影した駐車禁止区域の状態を動画像信号にて表す
撮像装置を含む監視部と、撮像装置からの動画像信号の
変化状態から停止車両のドア開放を検出して搭乗者の降
車を検出する降車検出部とを有するものである。
【0027】請求項3の発明に係る違法駐車抑止装置
は、停止車両を検出した際に停止車両の駐車禁止区域で
の位置を検出する位置検出手段を含む停止車両検出部
と、停止車両検出部の位置検出手段からの位置情報に基
づいて、その位置での停止車両のドア位置を設定するド
ア位置設定手段を含む降車検出部とを有するものであ
る。
【0028】請求項4の発明に係る違法駐車抑止装置
は、降車検出部が監視部から供給される画像を静止した
背景画像として保持する背景画像保持部と、背景画像保
持部に保持された背景画像と前記監視部から供給される
画像とを逐次比較してその相違部分を抽出する抽出部と
を有し、この抽出部からの抽出結果に基づいてドア開放
を検出するものである。
【0029】請求項5の発明に係る違法駐車抑止装置
は、抽出部が背景画像保持部からの背景画像を表す画像
データと監視部から供給される画像を表す画像データと
を差分化して差分画像を得る差分化手段と、差分化手段
からの差分画像の特徴に基づいて閾値を決定する閾値決
定手段と、閾値決定手段にて決定された閾値に基づいて
前記差分化手段からの画像を多値化する多値化手段と、
多値化手段からの多値画像のそれぞれの部分にラベル付
けを施して特徴部分を抽出するラベル情報検出手段とを
有するものである。
【0030】請求項6の発明に係る違法駐車抑止装置
は、閾値決定手段が少なくとも一つの閾値を決定し、多
値化手段が閾値決定手段の閾値にて差分画像を2値化す
るものである。
【0031】請求項7の発明に係る違法駐車抑止装置
は、画像の抽出領域と画像全体の面積との強度比にて表
されるパーセンタイル比に基づいて閾値を決定する閾値
決定手段を有するものである。
【0032】請求項8の発明に係る違法駐車抑止装置
は、差分画像を時間軸方向に合成した時空間画像のデー
タに基づいて閾値を決定する閾値決定手段を有するもの
である。
【0033】請求項9の発明に係る違法駐車抑止装置
は、閾値決定手段が差分画像を逐次蓄積する記憶手段
と、この記憶手段に蓄積された差分画像のデータを時間
軸方向に合成して画像の時間的な変化部分を含む時間空
間画像のデータを生成する合成手段と、合成手段のデー
タに基づいて閾値を算出する閾値算出手段とを含むもの
である。
【0034】請求項10の発明に係る違法駐車抑止装置
は、閾値決定手段が、時刻tの差分画像を閾値Tで2値
化した場合に有効画素値“1”となる画素の総数である
t(T)を求める第1の算出手段と、時刻tの差分画
像およびその前後の時刻の差分画像を蓄積する第1の記
憶手段と、第1の記憶手段に蓄積された時刻tの差分画
像とその前後の差分画像の両方または一方を合成して時
間軸方向のデータの深さが2以上である時空間画像のデ
ータを生成する合成手段と、合成手段にて生成された時
空間画像のデータにて時刻tの差分画像を閾値Tで2値
化した場合に“1”となる画素についての隣接数を求め
る第2の算出手段と、第1の合成手段の時空間画像のデ
ータにて時刻tの差分画像全体に対する隣接数の総和a
t (T)を求める第3の算出手段と、第3の算出手段の
算出結果および前記第1の算出手段の算出結果を順次蓄
積して、時刻tの前後一定時間t−nからt−mの差分
画像に対して求められた隣接数の総和at-n (T)・・
・at-m (T)および閾値Tによる2値化時の1の画素
の総数vt-n (T)・・・vt-m (T)を蓄積する第2
の記憶手段と、第2の記憶手段に蓄積された隣接数の総
和at-n (T)・・・at-m (T)を単純加算または加
重加算して時間軸方向のデータの深さがm+n+1であ
る時空間画像全体に対する隣接数の総和または加重総和
A(T)を算出する第4の算出手段と、第2の記憶手段
に蓄積された画素の総数vt-n (T)・・・vt-m
(T)を単純加算または加重加算して時間軸方向のデー
タの深さがm+n+1である時空間画像全体に対する
“1”の画素の総数または加重総数V(T)を算出する
第5の算出手段と、第4の算出手段および第5の算出手
段の結果から平均隣接数R(T)=A(T)/V(T)
を算出する第6の算出手段と、閾値Tに対するその平均
隣接数R(T)のヒストグラムの変化状態に基づいて閾
値を決定する第7の算出手段とを有するものである。
【0035】請求項11の発明に係る違法駐車抑止装置
は、閾値決定手段が時刻tの差分画像を閾値Tで2値化
した場合に有効画素値“1”となる画素の総数であるv
t (T)を求める第1の算出手段と、時刻tの差分画像
およびその前後の時刻の差分画像を蓄積する第1の記憶
手段と、第1の記憶手段に蓄積された時刻tの差分画像
とその前後の差分画像の両方または一方を合成して時間
軸方向のデータの深さが2以上である時空間画像のデー
タを生成する合成手段と、合成手段にて生成された時空
間画像のデータにて時刻tの差分画像を閾値Tで2値化
した場合に“1”となる画素についての隣接数を求める
第2の算出手段と、第1の合成手段の時空間画像のデー
タにて時刻tの差分画像全体に対する隣接数の総和at
(T)を求める第3の算出手段と、第3の算出手段から
の算出結果at (T)と前時刻t−1にて求めた隣接数
の加重総和At-1 (T)とを加重加算して時刻tでの時
空間画像全体に対する隣接数の総和At (T)を算出す
る第4の算出手段と、第1の算出手段からの算出結果v
t (T)と時刻Tt-1 にて求めた“1”の画素の加重総
数Vt-1 (T)とを加重加算して時刻tでの時空間画像
全体に対する閾値Tによる2値化時の“1”の画素の総
数V(T)を算出する第5の算出手段と、第4の算出手
段および第5の算出手段の結果から平均隣接数R(T)
=A(T)/V(T)を算出する第6の算出手段と、閾
値Tに対するその平均隣接数R(T)のヒストグラムの
変化状態に基づいて閾値を決定する第7の算出手段とを
有するものである。
【0036】請求項12の発明に係る違法駐車抑止装置
は、駐車禁止区域を含む所定の範囲の画像を撮影して駐
車禁止区域を監視する監視部と、監視部からの画像情報
に基づいて駐車禁止区域での車両の停止を検出する車両
停止検出部と、車両停止検出部にて車両の停止を検出し
た際にその停止位置を検出する車両位置検出部と、車両
位置検出部からの位置情報に基づいて、その位置での停
止車両のドア位置を設定するドア位置設定手段と、車両
停止検出部にて車両の停止を検出した際に監視部から供
給される画像を静止した背景画像として保持する背景画
像保持部と、背景画像保持部に保持された背景画像と監
視部から供給される画像とを逐次比較してその相違部分
を抽出する抽出部と、抽出部の抽出結果とドア位置設定
手段との設定情報に基づいて、停止車両のドアが開放さ
れたか否かを検出するドア開放検出部と、ドア開放検出
部にて停止車両のドア開放を検出した際に警報を発する
警報部とを有するものである。
【0037】請求項13の発明に係る違法駐車抑止装置
は、車両停止検出部および車両位置検出部が監視部から
の画像情報を受けて、この画像情報に所定の画像処理を
施して車両の停止およびその停止位置を検出するもので
ある。
【0038】請求項14の発明に係る違法駐車抑止装置
は、車両停止検出部が監視部にて監視している駐車禁止
区域に該監視部とは別に設けられたセンサを含み、車両
位置検出部がセンサの検出結果に基づいて車両の停止位
置を検出するものである。
【0039】請求項15の発明に係る違法駐車抑止装置
は、ドア開放検出部にて停止車両のドア開放が検出され
た際に、停止車両のナンバープレートを識別してそのナ
ンバーを読み取るナンバープレート読取装置を有するも
のである。
【0040】請求項16の発明に係る違法駐車抑止装置
は、警報部がナンバープレート読取装置にて読み取られ
た車両のナンバープレート情報を音声で搭乗者に向けて
警告する音声報知手段を有するものである。
【0041】請求項17の発明に係る違法駐車抑止装置
は、警報部がナンバープレート読取装置にて読み取られ
た車両のナンバープレート情報を搭乗者に向けて表示警
告する表示手段を有するものである。
【0042】請求項18の発明に係る違法駐車抑止装置
は、車両停止検出部にて停止車両を検出した際にその停
車時間を計時する停車時間計時部を有するものである。
【0043】請求項19の発明に係る違法駐車抑止装置
は、ナンバープレート読取装置にて読み取られた車両の
ナンバープレート情報、前記警報部にて発した警報情
報、および停車時間計時部の計時情報を含む停車情報を
記録する記録部を有するものである。
【0044】請求項20の発明に係る違法駐車抑止装置
は、記録手段に記録された停車情報を外部の管理センタ
に通報する通報手段を備えるものである。
【0045】請求項21の発明に係る違法駐車抑止装置
は、通報手段がドア開放検出部にて停止車両のドア開放
を検出した場合に、その際に記録された記録部からの停
車情報を管理センタに通報するものである。
【0046】請求項22の発明に係る違法駐車抑止装置
は、通報手段が停車時間計時部にて停車時間を所定時間
以上計時した場合に、その際に記録された記録部からの
停車情報を管理センタに通報するものである。
【0047】請求項23の発明に係る閾値決定装置は、
注目時刻を含む前後一定時間のM次元画像をそれぞれ蓄
積する記憶手段と、記憶手段に蓄積されたM次元画像の
データを時間軸方向に合成して、(M+1)次元の画像
データを作成する画像合成手段と、画像合成手段の(M
+1)次元の画像データに対して閾値を算出することに
よって注目時刻におけるM次元画像に対する閾値を決定
する閾値算出手段とを備えたものである。
【0048】請求項24の発明に係る閾値決定装置は、
注目時刻tの画像を表すデータを閾値Tで2値化した場
合に有効画素値“1”となる画素の総数であるvt
(T)を求める第1の算出手段と、時刻tを含む複数時
刻における画像を表すデータを蓄積する第1の記憶手段
と、時刻tの画像を表すデータと記憶手段に蓄積された
画像を表すデータとを合成して、時間軸方向のデータの
深さが2以上である(M+1)次元の時空間画像を生成
する合成手段と、合成手段にて生成した時空間画像にて
時刻tの画像を表すデータを閾値Tで2値化した場合に
“1”となる画素についての隣接数を求める第2の算出
手段と、合成手段にて生成した時空間画像にて時刻tの
画像全体に対する隣接数の総和at (T)を求める第3
の出手段と、第1の算出手段の算出結果および第3の算
出手段の算出手段の結果を順次蓄積して、時刻tの前後
一定時間t−nからt−mの画像に対して求められた隣
接数の総和at-n (T)・・・at-m (T)および閾値
Tによる2値化時の“1”の画素の総数vt-n (T)・
・・vt-m (T)を蓄積する第2の記憶手段と、第2の
記憶手段に蓄積された隣接数の総和at-n (T)・・・
t-m (T)を単純加算または加重加算して時間軸方向
のデータの深さがm+n+1である時空間画像全体に対
する隣接数の総和または加重総和A(T)を算出する第
4の算出手段と、第2の記憶手段に蓄積された画素の総
和vt-n (T)・・・vt-m (T)を単純加算または加
重加算して時間軸方向のデータの深さがm+n+1であ
る時空間画像全体に対する有効画素値“1”の画素の総
数または加重総数V(T)を算出する第5の算出手段
と、第4の算出手段および第5の算出手段の算出結果A
(T)およびV(T)から平均隣接数R(T)=A
(T)/V(T)を算出する第6の算出手段と、閾値T
に対するその平均隣接数R(T)のヒストグラムの変化
状態に基づいて閾値を決定する第7の算出手段とを備た
ものである。
【0049】請求項25の発明に係る閾値決定装置は、
注目時刻tの画像を表すデータを閾値Tで2値化した場
合に有効画素値“1”となる画素の総数であるVt
(T)を求める第1の算出手段と、時刻tを含む複数時
刻における画像を表すデータを蓄積する第1の記憶手段
と、時刻tの画像を表すデータと記憶手段に蓄積された
画像を表すデータとを合成して、時間軸方向のデータの
深さが2以上である(M+1)次元の時空間画像を生成
する合成手段と、合成手段にて生成した時空間画像にて
時刻tの画像を表すデータを閾値Tで2値化した場合に
“1”となる画素についての隣接数を求める第2の算出
手段と、合成手段にて生成した時空間画像にて時刻tの
画像全体に対する隣接数の総和at (T)を求める第3
の算出手段と、第3の算出手段からの算出結果at
(T)と前時刻t−1にて求めた隣接数の加重総和A
t-1 (T)とを加重加算して時刻tでの時空間画像全体
に対する隣接数の総和At (T)を算出する第4の算出
手段と、第1の算出手段からの算出結果vt (T)と時
刻Tt-1 にて求めた“1”の画素の加重総数Vt-1
(T)とを加重加算して時刻tでの時空間画像全体に対
する閾値Tによる2値化時の“1”の画素の総数V
(T)を算出する第5の算出手段と、第4の算出手段お
よび第5の算出手段の算出結果A(T)およびV(T)
から平均隣接数R(T)=A(T)/V(T)を算出す
る第6の算出手段と、閾値Tに対するその平均隣接数R
(T)のヒストグラムの変化状態に基づいて閾値を決定
する第7の算出手段とを備たものである。
【0050】
【作用】請求項1の発明における違法駐車抑止装置は、
監視部にて駐車禁止区域を監視している状態にて、駐車
禁止区域に車両が進入すると、停止車両検出部にて進入
した車両が駐車禁止区域にて停止するか否かが検出され
る。車両の停止が検出されると、降車検出部にその検出
結果が供給されて、これを受けた降車検出部ではその車
両から搭乗者が降車したか否かを監視部からの画像情報
の変化状態に基づいて検出する。搭乗者の降車が検出さ
れた場合には、その結果が警報部に供給されて、警報部
から搭乗者に向けて警報が発せられる。
【0051】請求項2の発明における違法駐車抑止装置
は、降車検出部に監視部の撮像装置から駐車禁止区域の
状態を表す動画像信号が供給されて、この動画像信号の
変化状態に基づいて停止車両のドア開放が検出されて、
搭乗者の降車が検出される。
【0052】請求項3の発明における違法駐車抑止装置
は、停止車両検出部にて停止車両を検出した際にその位
置検出手段にて停止車両の駐車禁止区域での位置が検出
されて、その位置情報が降車検出部に供給される。降車
検出部ではその位置情報に基づいて、ドア位置設定手段
にて停止車両のドア位置を設定し、そのドア位置の変化
状態が検出されてドア開放が検出されて停止車両からの
搭乗者の降車が検出される。
【0053】請求項4の発明における違法駐車抑止装置
は、背景画像保持部にて監視部から供給される画像を静
止した背景画像として保持し、抽出部にて背景画像保持
部に保持された背景画像と監視部から供給される画像と
を逐次比較してその相違部分を抽出して、その抽出結果
に基づいてドア開放を検出する。
【0054】請求項5の発明における違法駐車抑止装置
は、抽出部の差分化手段にて背景画像保持部からの背景
画像を表す画像データと監視部から供給される画像を表
す画像データとを差分化して差分画像を得て、閾値決定
手段にて差分化手段からの差分画像の特徴に基づいて閾
値を決定し、多値化手段にて閾値決定手段によって決定
された閾値に基づいて差分化手段からの画像を多値化
し、ラベル情報検出手段にて多値化手段からの多値画像
のそれぞれの部分にラベル付けを施して特徴部分を抽出
し、その特徴部分の変化からドアの開放が有効に検出さ
れる。
【0055】請求項6の発明における違法駐車抑止装置
は、閾値決定手段にて少なくとも一つの閾値を決定し、
この閾値を受けた多値化手段にて差分画像を2値化し
て、ドア開放を検出する情報を生成する。
【0056】請求項7の発明における違法駐車抑止装置
は、差分化手段からの停止車両の差分画像を受けた閾値
決定手段にて画像の抽出領域と画像全体の面積との強度
比にて表されるパーセンタイル比に基づいて最適な閾値
を決定し、この閾値に基づいて多値化手段にて画像の多
値化を行い、その結果に基づいてドア開放を検出する情
報を生成する。
【0057】請求項8の発明における違法駐車抑止装置
は、差分化手段からの差分画像を受けた閾値決定手段に
て差分画像を時間軸方向に合成した時空間画像のデータ
に基づいて最適な閾値を決定し、この閾値に基づいて多
値手段にて画像の多値化を行い、その結果に基づいてド
ア開放を検出する情報を生成する。
【0058】請求項9の発明における違法駐車抑止装置
は、記憶手段にて差分画像を逐次蓄積し、この記憶手段
に蓄積された差分画像のデータを合成手段にて時間軸方
向に合成して画像の時間的な変化部分を含む時空間画像
のデータを生成し、この時空間データに基づいて閾値算
出手段にて最適な閾値を算出して、これによりドア開放
の情報を検出する多値画像を得る。
【0059】請求項10の発明における違法駐車抑止装
置は、第1の算出手段にて時刻tの差分画像を任意の閾
値Tで2値化した場合に有効画素値“1”となる画素の
総数であるVt (T)を求め、第1の記憶手段にて時刻
tの差分画像およびその前後の時刻t+1,t−1の差
分画像を蓄積し、第1の記憶手段に蓄積された時刻tの
差分画像とその前後の差分画像の両方または一方を合成
手段にて合成して時間軸方向のデータの深さが2または
3である時空間画像のデータを生成し、合成手段にて生
成された時空間画像のデータにて時刻tの差分画像を閾
値Tで2値化した場合に“1”となる画素についての隣
接数を第2の算出手段にて求め、第1の合成手段の時空
間画像のデータにて時刻tの差分画像全体に対する隣接
数の総和at (T)を第3の算出手段にて求める。次い
で、第2の記憶手段にて第3の算出手段の算出結果およ
び第1の算出手段の算出結果を順次蓄積して、時刻tの
前後一定時間t−nからt−mの差分画像に対して求め
られた隣接数の総和at-n(T)・・・at-m (T)お
よび閾値Tによる2値化時の1の画素の総数v
t-n(T)・・・vt-m (T)を蓄積し、第2の記憶手
段に蓄積された隣接数の総和at-n (T)・・・at-m
(T)を第4の算出手段にて単純加算または加重加算し
て時間軸方向のデータの深さがm+n+1である時空間
画像全体に対する隣接数の総和または加重総和A(T)
を算出し、第2の記憶手段に蓄積された画素の総数v
t-n (T)・・・vt-m (T)を第5の算出手段にて単
純加算または加重加算して時間軸方向のデータの深さが
m+n+1である時空間画像全体に対する“1”の画素
の総数または加重総数V(T)を算出する。次いで、第
6の算出手段にて第4の算出手段および第5の算出手段
の結果から平均隣接数R(T)=A(T)/V(T)を
算出し、閾値Tに対するその平均隣接数R(T)のヒス
トグラムの変化状態に基づいて第7の算出手段にて最適
な閾値を決定し、これにより、ドア開放の情報を検出す
る2値画像を得る。
【0060】請求項11の発明における違法駐車抑止装
置は、第1の算出手段にて時刻tの差分画像を任意の閾
値Tで2値化した場合に有効画素値“1”となる画素の
総数であるvt (T)を求め、第1の記憶手段にて時刻
tの差分画像およびその前後の時刻t+1,t−1の差
分画像を蓄積し、第1の記憶手段に蓄積された時刻tの
差分画像とその前後の差分画像の両方または一方を合成
手段にて合成して時間軸方向のデータの深さが2または
3である時空間画像のデータを生成し、合成手段にて生
成された時空間画像のデータにて時刻tの差分画像を閾
値Tで2値化した場合に“1”となる画素についての隣
接数を第2の算出手段にて求め、第1の合成手段の時空
間画像のデータにて時刻tの差分画像全体に対する隣接
数の総和at (T)を第3の算出手段求める。次いで、
第4の算出手段にて第3の算出手段からの算出結果at
(T)と前時刻t−1にて求めた隣接数の加重総和A
t-1(T)とを加重加算して時刻tでの時空間画像全体
に対する隣接数の総和At (T)を算出し、第1の算出
手段からの算出結果vt (T)と時刻Tt-1 にて求めた
“1”の画素の加重総数Vt-1 (T)とを第5の算出手
段にて加重加算して時刻tでの時空間画像全体に対する
閾値Tによる2値化時の“1”の画素の総数V(T)を
算出する。次いで、第4の算出手段および第5の算出手
段の結果から平均隣接数R(T)=A(T)/V(T)
を第6の算出手段にて算出して、閾値Tに対するその平
均隣接数R(T)のヒストグラムの変化状態に基づいて
閾値を第7の算出手段にて決定し、これによりドア開放
の情報を検出する2値画像を得る。
【0061】請求項12の発明における違法駐車抑止装
置は、監視部にて駐車禁止区域を監視している状態に
て、駐車禁止区域に車両が進入すると、車両停止検出部
にて進入した車両が駐車禁止区域にて停止するか否かが
検出される。車両の停止が検出されると、車両停止検出
部にてその停止位置を検出し、次いで、ドア位置設定手
段にて車両位置検出部からの位置情報に基づいて、その
位置での停止車両のドア位置が設定される。一方、背景
画像保持部では車両停止検出部にて車両の停止を検出し
た際に監視部から供給される画像を静止した背景画像と
して保持し、背景画像保持部に保持された背景画像と監
視部から供給される画像とを抽出部にて逐次比較してそ
の相違部分を抽出する。次いで、この抽出結果とドア位
置設定手段との設定情報に基づいて、停止車両のドアが
開放されたか否かをドア開放検出部にて検出し、この検
出結果にて停止車両のドア開放が検出されると、警報部
にて停止車両の搭乗者に向けて警報を発し、違法駐車を
抑止する。
【0062】請求項13の発明における違法駐車抑止装
置は、監視部にて駐車禁止区域を監視している際に、駐
車禁止区域に車両が進入すると、車両停止検出部および
車両位置検出部にて監視部からの画像情報を受けて、こ
の画像情報に所定の画像処理を施して車両の停止および
その停止位置を検出する。
【0063】請求項14の発明における違法駐車抑止装
置は、監視部にて駐車禁止区域を監視している際に、駐
車禁止区域に車両が進入すると、車両停止検出部にて監
視部にて監視している駐車禁止区域に監視部とは別に設
けられたセンサにて停止車両を検出し、このセンサの検
出結果に基づいて車両の停止位置を車両位置検出部にて
検出する。
【0064】請求項15の発明における違法駐車抑止装
置は、ドア開放検出部にて停止車両のドア開放が検出さ
れると、ナンバープレート読取装置にて停止車両のナン
バープレートを識別してそのナンバーを読み取る。
【0065】請求項16の発明における違法駐車抑止装
置は、駐車禁止区域にて停止車両を検出した際に、ナン
バープレート読取装置にて読み取られた車両のナンバー
プレート情報を警報とともに警報部の音声報知手段にて
音声で搭乗者に向けて警告する。
【0066】請求項17の発明における違法駐車抑止装
置は、駐車禁止区域にて停止車両を検出した際に、ナン
バープレート読取装置にて読み取られた車両のナンバー
プレート情報を警報とともに搭乗者に向けて表示警告す
る。
【0067】請求項18の発明における違法駐車抑止装
置は、車両停止検出部にて停止車両を検出した際に、停
車時間計時部にてその停車時間を計時し、駐車禁止区域
に違法駐車がどの程度の時間行われているかを検出す
る。
【0068】請求項19の発明における違法駐車抑止装
置は、駐車禁止区域に違法駐車が行われた際に、ナンバ
ープレート読取装置にて読み取られた車両のナンバープ
レート情報、前記警報部にて発した警報情報、および停
車時間計時部の計時情報を含む停車情報を記録部にて記
録する。
【0069】請求項20の発明における違法駐車抑止装
置は、通報手段にて記録手段に記録された停車情報を外
部の管理センタに通報し、管理センタの監視員などに違
法駐車を知らせる。
【0070】請求項21の発明における違法駐車抑止装
置は、駐車禁止区域にて車両の停止が検出された際に、
ドア開放検出部にて停止車両のドア開放を検出した場合
に、その際に記録された記録部からの停車情報を通報手
段にて管理センタに通報し、管理センタの監視員などに
即座に違法駐車を知らせる。
【0071】請求項22の発明における違法駐車抑止装
置は、駐車禁止区域にて車両の停止が検出された際に、
停車時間計時部にて停車時間を所定時間以上計時した場
合にその際に記録された記録部からの停車情報を通報手
段にて管理センタに通報し、管理センタの監視員などに
即座に違法駐車を知らせる。
【0072】請求項23の発明における閾値決定装置
は、記憶手段にて注目時刻を含む前後一定時間のM次元
画像をそれぞれ蓄積し、記憶手段に蓄積されたM次元画
像のデータを画像合成手段にて時間軸方向に合成して、
(M+1)次元の画像データを作成する。次いで、画像
合成手段の(M+1)次元の画像データに対して閾値算
出手段にて閾値を算出することによって注目時刻におけ
るM次元画像に対する最適な閾値を決定する。
【0073】請求項24の発明における閾値決定装置
は、第1の算出手段にて注目時刻tの画像を表すデータ
を閾値Tで2値化した場合に有効画素値“1”となる画
素の総数であるvt (T)を求め、第1の記憶手段にて
時刻tの前後の時刻t+1,t−1における画像を表す
データを蓄積し、時刻tの画像を表すデータと記憶手段
に蓄積された画像を表すデータとを合成手段にて合成し
て、時間軸方向のデータの深さが2または3である(M
+1)次元の時空間画像を生成する。次いで、第2の算
出手段にて時空間画像にて時刻tの画像を表すデータを
閾値Tで2値化した場合に“1”となる画素についての
隣接数を求め、また、第3の算出手段にて時空間画像に
て時刻tの画像全体に対する隣接数の総和at (T)を
求める。次いで、第1の算出手段の算出結果および第3
の算出手段の算出手段の結果を順次第2の記憶手段にて
蓄積して、時刻tの前後一定時間t−nからt−mの画
像に対して求められた隣接数の総和at-n (T)・・・
t-m (T)および閾値Tによる2値化時の“1”の画
素の総数vt-n (T)・・・vt-m (T)を蓄積する。
これにより、第2の記憶手段に蓄積された隣接数の総和
t-n (T)・・・at- m (T)を第4の算出手段にて
単純加算または加重加算して時間軸方向のデータの深さ
がm+n+1である時空間画像全体に対する隣接数の総
和または加重総和A(T)を算出し、第2の記憶手段に
蓄積された画素の総和vt-n (T)・・・vt-m (T)
を第5の算出手段にて単純加算または加重加算して時間
軸方向のデータの深さがm+n+1である時空間画像全
体に対する有効画素値“1”の画素の総数または加重総
数V(T)を算出する。この結果、第4の算出手段およ
び第5の算出手段の算出結果A(T)およびV(T)か
ら平均隣接数R(T)=A(T)/V(T)を第6の算
出手段にて算出し、閾値Tに対するその平均隣接数R
(T)のヒストグラムの変化状態に基づいて第7の算出
手段にて注目時刻tにおける最適な閾値を決定する。
【0074】請求項25の発明における閾値決定装置
は、第1の算出手段にて注目時刻tの画像を表すデータ
を閾値Tで2値化した場合に有効画素値“1”となる画
素の総数であるvt (T)を求め、第1の記憶手段にて
時刻tの前後の時刻t+1,t−1における画像を表す
データを蓄積し、時刻tの画像を表すデータと記憶手段
に蓄積された画像を表すデータとを合成手段にて合成し
て、時間軸方向のデータの深さが2または3である(M
+1)次元の時空間画像を生成する。次いで、第2の算
出手段にて時空間画像にて時刻tの画像を表すデータを
閾値Tで2値化した場合に“1”となる画素についての
隣接数を求め、また、第3の算出手段にて時空間画像に
て時刻tの画像全体に対する隣接数の総和at (T)を
求める。次いで、第3の算出手段からの算出結果at
(T)と前時刻t−1にて求めた隣接数の加重総和A
t-1 (T)とを第4の算出手段にて加重加算して時刻t
での時空間画像全体に対する隣接数の総和At (T)を
算出し、同様に第1の算出手段からの算出結果vt
(T)と時刻Tt-1 にて求めた“1”の画素の加重総数
t-1(T))とを第5の算出手段にて加重加算して時
刻tでの時空間画像全体に対する閾値Tによる2値化時
の“1”の画素の総数V(T)を算出する。この結果、
第4の算出手段および第5の算出手段の算出結果A
(T)およびV(T)から平均隣接数R(T)=A
(T)/V(T)を第6の算出手段にて算出し、閾値T
に対するその平均隣接数R(T)のヒストグラムの変化
状態に基づいて第7の算出手段にて注目時刻tにおける
最適な閾値を決定する。
【0075】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の一実施例を図について説明
する。図1は請求項1の違法駐車抑止装置の一実施例を
示す図である。この図において、10は駐車禁止区域の
画像を撮影してその区域に進入する車両を監視する監視
部、12は監視部10にて監視している駐車禁止区域に
車両が停止したか否かを検出する停止車両検出部、14
は駐車禁止区域にて停止した車両から搭乗者が降車した
か否かを検出する降車検出部、16は降車検出部14に
て停止車両から搭乗者の降車を検出した際に警報を発す
る警報部、18は上記各部10〜16からの情報および
検出結果を本装置を管理する管理センタに伝送する伝送
部(通報手段)である。
【0076】図2は上記各部の詳細を示すブロック図で
あり、この図において、上記監視部10は、駐車禁止区
域100を含む所定の範囲を撮影するTV(テレビジョ
ン)カメラなどの動画像信号を出力する撮像部101を
含み、本実施例では例えば図3に示すように撮影した動
画像信号を停止車両検出部12、降車検出部14および
伝送部18にそれぞれ供給する。停止車両検出部12
は、撮像部101からの動画像を表す画像データに基づ
いて車両が駐車禁止区域100内に停止したか否かを検
出する車両停止検出部102と、駐車禁止区域100で
の停止車両の位置、つまり撮像部101からの画像中で
の車両の停止位置を検出する車両位置検出部103とを
含む。本実施例においては、これら車両停止検出部10
2および車両位置検出部103は監視部10の撮像部1
01を含めて、例えば、本願出願人と同じ出願人による
特願平3−306295号に記載された交通流計測画像
処理装置などの画像処理型の装置が有効に適用される。
この装置は、移動する車両をその流れに沿ってそれぞれ
検出して交通流を計測する装置であり、これを本装置に
適用した場合、停止車両の前端部および後端部ならびに
両側部を検出して車両を平行四辺形に近似し、その位置
を決定することができる。
【0077】降車検出部14は、ドア位置設定部(ドア
位置設定手段)104と、処理領域設定部105と、背
景画像保持部106と、変化抽出部(抽出部)107
と、ドア開放検出部108とを含む。ドア位置設定部1
04は、車両位置検出部103からの位置情報に基づい
て停止車両の画像中から搭乗者が降車するドア付近の位
置を推定し設定するドア位置設定回路であり、例えば図
4に示すように、ドア位置140を車両位置情報に基づ
いて車両の前方から中央にかけての位置に設定する。処
理領域設定部105は、車両位置検出部103にて得ら
れた車両位置情報に基づいて画像処理領域を設定して、
設定した部分の動画像を撮像部101からの画像中から
抽出する処理領域抽出回路であり、例えば図4に示すよ
うにドア位置140を囲むように処理領域141を設定
する。処理領域の大きさと形状は、ドア位置が適切に納
まり、側方の交通その他のノイズの影響を受けにくく、
またノイズが抽出対象であるドアの開放動作に伴う変化
領域と類似している場合にその発生位置からノイズと判
断可能となるような処理領域の大きさであり、かつ、計
算量が大きくならないように、車両の大きさと形状にあ
わせて適切に設定される。
【0078】図2に戻って、背景画像保持部106は、
車両が駐車禁止区域100に停止した際に搭乗者の降車
前の画像を背景画像として蓄積する画像メモリを含み、
本実施例においては照明条件などの変化に合わせて内容
を更新可能に蓄積する画像メモリである。詳しくは、車
両停止検出部102から停止車両を検出した際に供給さ
れる停止信号が入力されたときに入力されている画像を
背景画像の初期値として保存して、その後入力される画
像を用いて例えば指数平滑法などを用いた画像更新手法
によって背景画像を順次更新して照明などの変化を反映
させる。変化抽出部107は、処理領域設定部105を
介して供給される動画像と、背景画像保持部106から
の背景画像とを比較して、その変化部分を抽出する抽出
回路であり、各抽出領域についてはラベルづけ、特徴抽
出などを行って記号化、数値化して、そのラベル情報を
出力する。
【0079】図5は本実施例における変化抽出部107
の詳細を示す図であり、この変化抽出部107は、背景
差分部(差分化手段)120と、閾値設定部(閾値決定
手段)121と、2値化処理部(多値化手段)122
と、ラベル付けおよび特徴抽出処理部(ラベル情報検出
手段)123とを有している。背景差分部120は、背
景画像と入力画像の差分演算と絶対値演算を行って出力
する差分画像形成部である。閾値設定部121は背景差
分部120の演算結果である差分画像から閾値を設定す
る閾値算出部である。2値化処理部122は閾値設定部
121にて設定した閾値で背景差分部120からの差分
画像を2値化する2値化回路である。ラベルづけ処理部
123は、2値化処理部122からの2値画像にラベル
付けし、それぞれのラベル領域に対して例えば重心、面
積、フィレ径、主軸および濃度平均等の特徴を抽出して
出力する特徴抽出回路である。
【0080】再び図2に戻って、ドア開放検出部108
は、ドア位置設定部104からの設定情報と、変化抽出
部107からの変化部分の情報とを受けて、停止車両の
ドア開閉動作を検出する検出部であり、本実施例では動
画像でのノイズに影響されることなくドア開放を検出し
て判定する後述の閾値決定装置を含む回路が有効に適用
される。詳しくはドア開放検出部108は、前時刻の入
力ラベル情報により更新されて内部に保持するラベル情
報と変化抽出部107から新たに入力されたラベル情報
との対応関係を求めることによって各ラベル領域に対応
した領域の移動や変化状態を認識して、保持しているラ
ベル情報を更新する。そして、そのラベル領域のうち1
つが、ドア位置設定部104によって設定されている降
車位置の情報等を基に搭乗者の降車によるものであると
判断される一定の条件を満たしたときに降車検出信号を
発生する。このドア開放検出部108に保持されるラベ
ル情報は、変化抽出部107で抽出されて入力される情
報以外にそのラベルの存在時間やそれが搭乗者の降車に
よるものである可能性等の情報を有している。
【0081】警報部16は、ナンバープレート読取部1
09と、処理装置110と、表示装置111と、スピー
カ(音声報知部)112とを有している。ナンバープレ
ート読取部109は、停止車両の画像からナンバープレ
ート情報を読み取り認識するナンバー認識部であり、ド
ア開放検出部108から降車検出信号が出力されたとき
にTVカメラ101の画像と車両位置情報等からナンバ
ープレート位置を推定し、文字認識装置などによてナン
バー情報を読み取り出力する検出部である。処理装置1
10は、ドア開放検出部108にて搭乗者が降車したこ
とが判定された際にナンバープレート読取部109にて
得られたナンバープレート情報を警告情報として編集す
る編集回路である。この処理装置110は、あらかじめ
用意された警告文等にナンバー情報を当てはめ、その内
容をスピーカ112に合成音声等で出力したり、または
表示装置111へ文字で表示する。この表示装置111
は、処理装置110からの警告情報を表示する装置であ
り、車両を降車した搭乗者が見ることができる位置に設
置されている。スピーカ112は、処理装置110から
の警告情報を音声にて放送する音声報知部であり、車両
を降車した搭乗者が聞くことができる位置に設置されて
いる。
【0082】他方、本実施例における違法駐車抑止装置
は、車両停止検出部102から車両停止信号が発生され
ている時間を計測する停車時間計時部113を有してお
り、この停車時間計時部113は、所定の時間以上停止
信号が発生されたことを検出した際に違法駐車が行われ
ていることを示す違法駐車検出信号を出力する。さらに
本装置は、ドア開放検出部108にてドア開放が検出さ
れた際、または停車時間計時部113にて違法駐車検出
信号が発生された際に、処理装置110からの警告情
報、TVカメラ101からの画像データ、その時刻、停
車時間等の駐車時の証拠情報を記録する記録部114を
有しており、伝送部18はそれらの記録情報をこの装置
を管理する管制センタに伝送する。
【0083】次に動作について説明する。動作状態にお
いて、駐車禁止区域100は撮像部101のカメラにて
常時撮像されて、例えば、図3に示すような動画像とし
て、その情報が各部に供給されている。次いで、駐車禁
止区域100に車両が進入して車両が停止すると、車両
停止検出部102はその車両を検出して停止信号を出力
する。この際に、停止信号を受けた車両位置検出部10
3では停止車両の位置を検出する。これらに例えば特願
平3−306295号の交通流計測画像処理装置が用い
られている場合には車両停止信号以外に車両の先頭およ
び後尾の画像上の位置と車両幅が得られるために、車両
を平行四辺形で近似してその位置が決定される。次に、
処理領域設定部105およびドア位置設定部104で
は、車両停止検出部102によって車両が停止したこと
が検出されたときに、車両位置検出部103によって得
られた車両位置に基づいて、それぞれ画像処理領域およ
びドア位置を設定する。この場合、処理領域設定部10
5の後段には設定された処理領域内の画像データのみが
送られる。
【0084】例えば、図4に示すように、ドア位置設定
部104にて、車両位置情報に基づいて車両の前方から
中央にかけての位置にドア位置140が設定され、処理
領域設定部105にて、ドア位置140を囲むように処
理領域141が設定される。この場合、処理領域の大き
さと形状は、ドア位置が適切に納まり、側方の交通その
他のノイズの影響を受けにくく、またノイズが抽出対象
であるドアの開放動作に伴う変化領域と類似している場
合にその発生位置からノイズと判断可能となるような処
理領域の大きさにて設定され、かつ計算量が大きくなら
ないよう、車両の大きさと形状にあわせてドア位置が適
切に設定される。
【0085】次いで、背景画像保持部106は、車両停
止検出部102の停止信号が入力されたときに処理領域
設定部105からの画像を背景画像の初期値として保存
し、その後、処理領域設定部105から供給される画像
を例えば指数平滑法などを用いた画像更新手法によって
背景画像を順次更新して、照明などの変化を反映させて
背景画像を保持する。次いで、変化抽出部107では背
景画像と処理領域設定部105からの画像との間の変化
部分の領域を抽出し、各抽出領域についてラベルづけ
し、それより特徴抽出などを行って記号化、数値化し、
そのラベル情報を次段に出力する。
【0086】例えば、図5に示す例では、背景差分部1
20によって背景画像と入力画像の差分演算と絶対値演
算を行い、その演算結果である差分画像から閾値設定部
121によって閾値を設定する。次いで、2値化処理部
122によってその閾値で差分画像を2値化し、ラベル
付けおよび特徴抽出処理部123によってその2値画像
をラベルづけし、それぞれのラベル領域に対して例えば
重心、面積、フィレ径、主軸、濃度平均等の特徴を抽出
して出力する。例えば、図6に示すように、入力画像1
50と、ドアの開かれる前の車両の画像を表す背景画像
151と、それらの画像の差分画像に対する2値化画像
152との関係は、車両から搭乗者が降車するまではド
ア位置140付近で動画像として入力される入力画像1
50と背景画像151との明度差はないので、差分画像
を2値化した抽出結果には現れない。搭乗者が降車動作
を始めると、ドアの開放部分や搭乗者自身がドア位置1
40付近に明度差として現れるので、差分と2値化によ
って、ドアの開放動作にともなった滑らかな大きさ、形
状変化をする領域155として、除去されなかったノイ
ズ154があればそれとともに抽出される。
【0087】次に、ドア開放検出部108では前時刻の
入力ラベル情報により更新されて内部に保持するラベル
情報と変化抽出部107から新たに入力されたラベル情
報との対応関係を求めることによって各ラベル領域に対
応した領域の移動や変化状態を認識し、保持しているラ
ベル情報を更新する。そして、そのラベル領域のうち1
つが、ドア位置設定部104によって設定されている降
車位置の情報等に基づいて搭乗者の降車によるものであ
ると判断される一定の条件を満たしたときに降車検出信
号を発し、外部の管理センタなどに通報する。ドア開放
検出部108に保持されるラベル情報は、変化抽出部1
07で抽出され入力される情報以外にそのラベルの存在
時間やそれが搭乗者の降車によるものである可能性等の
情報を有するので、これらを伝送部18を介して管理セ
ンタに伝送する。
【0088】以下に、ラベル間の対応関係を求めるアル
ゴリズムの一例を示す。ラベル情報間のパターン距離を
計算する評価関数D2 として、例えば次式を定義してお
くと、 D2(Lold,Lnew)=絶対値(Gold-Gnew)2+絶対値(Sold-Sn
ew)+絶対値(F1Lold-F1Lnew)2+絶対値(F2Lold+F2Lnew) ただし、Lold,Lnew は保持されているラベル領域と入力
されたラベル領域、Gはラベル領域の重心ベクトル、S
はラベル領域の面積、F1,F2 はその他の特徴量である。
【0089】まず、保持ラベルと入力ラベルの間で互い
に最もパターン距離が近くなる対応づけを探索する。対
応付けされなかった入力ラベルは新規に発生したラベル
として新たに保持ラベルのリストに加え、その重心位置
が図4のドア位置140にあればドア開放部分の候補と
しておく。一方、対応づけされなかった保持ラベルはそ
のまま情報を保留しておき、その後、一定時間を経てな
お対応づけられない場合にはそのラベルは消滅したもの
として保持ラベルのリストからはずす。そして、対応づ
けに成功したラベルは、その情報を入力ラベル側の情報
に更新し、またそのラベルの存在時間のカウントを増加
する。最後に、存在時間のカウントが所定時間に達した
ドア開放部分の候補のラベルがあれば降車検出信号を発
する。
【0090】この場合、処理領域設定部105からドア
開放検出部108までの一連の処理部を複数用意してお
くと、車両停止が検出される度毎にそれらを順次起動す
ることにより、1つの駐車禁止区域に同時に複数の車両
が停止した場合にも対応できる。次いで、ナンバープレ
ート読取部109では、ドア開放検出部108から降車
検出信号が出力されたときにTVカメラ101の画像と
車両位置情報等からナンバープレート位置を推定し、文
字認識装置などによてナンバー情報を読み取り出力す
る。処理装置110はあらかじめ用意された警告文等に
ナンバー情報を当てはめ、その内容をスピーカ112に
合成音声等で出力したり、または表示装置111へ文字
で表示する。これにより、車両から降車した運転者など
の搭乗者に車両が停止している場所が駐車禁止区域であ
ることを報知して、車両の移動を促し違法駐車を抑止す
る。最後に、停車時間計時部113では、車両停止検出
部102の停止信号が所定時間得られ、車両が移動しな
かったときには違法駐車信号をその車両について記録部
114が保持する証拠情報等とともに管制センタに出力
する。
【0091】なお、本実施例では停止車両検出部12が
監視部10の撮像部101からの動画像信号に基づいて
車両の停止および位置を検出するように構成したが、本
発明では監視部10から停止車両検出部12へは必ずし
も動画像信号を送る必要はなく、例えば所定の時間間隔
毎に監視部10にて静止画像を撮影してもよく、また監
視部10とは別に駐車禁止区域100の所定の位置に車
両を検知するセンサなどを設置して、その検出結果から
車両の停止および位置を検出するようにしてもよい。
【0092】実施例2.図7は請求項23の発明による
閾値決定装置の一実施例を示す図であり、例えば、上記
違法駐車抑止装置の変化抽出部107に適用される閾値
決定回路の一実施例を示すブロック図である。この図に
おいて、1はあらかじめ量子化されて入力される2次元
画像、2は2次元画像1を表す画像データを蓄積するメ
モリ(記憶手段)、3はメモリ2からの画像データを3
次元の画像データとして合成して読み出すデータ合成読
出回路(合成手段)、4はメモリ2から読み出された画
像データから閾値を決定する閾値決定回路(閾値算出手
段)、5はメモリ2に蓄積されている所定時間前に入力
された画像データを読み出す注目時刻データ読出回路、
6は閾値決定回路4によって決定された閾値にて読出回
路5からの画像を2値化する2値化回路である。
【0093】次に動作について説明する。図8はメモリ
2に蓄積された画像データおよびデータ合成読出回路3
にて合成されたデータおよび注目時刻データ読出回路5
からのデータを摸式的に示した図であり、データ合成読
出回路3および注目時刻データ読出回路5はアドレス発
生回路20にて表されている。この図を参照して説明す
ると、まず、入力される2次元画像1は大きさが(X×
Y)画素にて表され、単位時間毎に1枚づつ入力される
とすると、画像1枚当たりの容量は{X×Y×(画素深
さ)}を必要とする。ここで、画素深さは1画素当たり
のメモリ量である。したがって、メモリ2の容量が
{(X×Y×Z×(画素深さ)}であるとすると、ま
ず、すでに蓄えられているメモリ2上のデータを{X×
Y×Z×(画素深さ)だけ後方にシフトしてメモリ2の
先頭に空き領域を確保する。次いで、そこに入力画像1
を新たに書き込む。2値化の対象となる画像が入力され
た注目時刻をtとしたときに、その前後の時刻(t−
n)から(t+m)までの時間に入力された画像を蓄積
して、これらをデータ合成読出回路3にて時間軸方向に
合成して時空間画像、この場合、3次元の画像に合成し
て閾値決定回路4に供給すると、そのZ軸方向の厚みは
Z=(m+n+1)となる。また、Z=0では最新の画
像が入力される時刻(t+m)に対応するものとする。
次に、データ合成読出回路3により、メモリ2に蓄えら
れた時空間画像データを順に走査して注目点の画素値G
0を読み出して出力する。アドレス発生回路20では画
素の座標(x,y,z)に対応するメモリアドレスを先
頭から次式(10)にて指定すると、この式に従って画
素値が順次読み出される。 Address(x,y,z)=(x+y×x+z×X×Y)×(画素深さ) ・・・・(10)
【0094】次に、閾値決定回路4にて読み出された時
空間画像全体の画素値G0に基づいて例えばその濃度ヒ
ストグラムを演算して、それに判別分析法を適用するこ
とにより、ある閾値で2分割されたヒストグラムの各グ
ループ間の分散が最大となるような閾値を適切な閾値と
して出力することができる。次に、注目時刻tに入力さ
れた画像の注目時刻データ読出回路5では、最新の画像
が入力された時刻(t+m)からm時間前の画像を先頭
のメモリアドレスをAddress(0,0,m)とし
て読み出す。最後に、2値化回路6にて、読み出された
注目時刻tの画像を閾値決定回路4により決定された閾
値で2値化する。
【0095】例えば、図9に示すように、(5×5)の
濃度パターンの画像がA,B,Cの順に時系列データと
して入力された場合に、画像Bを2値化する際には、そ
の前後の時刻−1から+1までの画像A,B,Cを積み
重ねて(5×5×3)の時空間画像を形成し、これを用
いて閾値を決定する。図10は閾値、隣接数、画素数お
よび平均隣接数を示す表である。これより、平均隣接数
が第1番目の極大値を与える閾値は5であるので、画像
Bを2値化するために最適な閾値は5であることがわか
る。図11はこの閾値でBを2値化した結果である。例
えば、入力された時系列画像がA,B,C,B,A,
B,C,B・・・のように変化する場合について、従来
の判別分析法および特願平3−30117号の場合と、
本実施例の場合とを比較し、この時系列画像を例えば屋
外の固定ITVカメラ等で撮像された実画像と照らし合
わせると、中央の2画素が抽出すべき対象物体、Aは比
較的大きなノイズが突発的に現れる場合、Cは小さな明
るいノイズがある場合に相当すると考えることができ
る。
【0096】図12は上記の3手法によるこの時系列画
像の中間部分についての2値化閾値の計算結果とそれに
よる2値化結果である。この図に示すように、判別分析
法では画素の濃度情報のみに基づいた手法で画素間の隣
接関係が考慮されないためにノイズの強度や量に大きく
影響され、画像Cのような場合にはノイズのみを抽出し
てしまう。また、特願平3−30117号の場合ではノ
イズの強度や量による影響が低減されているものの時間
的な隣接関係が考慮されないためにノイズの面積が大き
い場合に悪影響を受ける。一方、本実施例の場合では画
素の時間的な隣接関係、つまり物体の時間的連続性を利
用しているので、安定した2値化が行えることを示して
いる。一般に、ノイズの多い環境、例えば屋外環境など
における物体抽出では、この例のように対象物体の移動
や変化はノイズに対して十分緩やかとみなされる場合が
多い。本実施例の方法はそのような環境においても安定
した2値化が行える。
【0097】実施例3.図13はデータ合成読出回路3
および閾値決定回路4の他の構成を示すブロック図であ
り、図14は3次元画像データの例を示す図である。こ
れらの図において、上記実施例2でのデータ合成読出回
路3および閾値決定回路4に代えて多次元空間での平均
隣接数に基づく回路が適用される。図13では、これら
の3次元空間の平均隣接数に基づいた閾値決定回路4の
例である。この図において、41は注目画素値G0、4
2は2つの入力のうち小さい方の値を出力する最小値選
択部(I=26)、43,44はヒストグラム計数部、
45は前段のヒストグラムから平均隣接数ヒストグラム
を計算し、閾値を決定する閾値決定部である。
【0098】次に動作について説明する。3次元空間上
での画素に対する隣接画素を立体的に、またz軸座標で
分割して図示した図14では、斜線の注目画素G0
(x,y,z)に隣接する画素数が、一般にM次元空間
上では(3M −1)個であるから、この場合、M=3で
ありG1(x−1,y−1,z),G2(x,y−1,
z),・・・,G26(x+1,y+1,z+1)の2
6個となる。そこで、上記(10)式により時空間画像
のすべての画素を順次走査して、注目画素G0およびそ
の隣接画素G1,G2,・・・,G26の画素値を読み
出して出力する。次に、閾値決定回路4により、データ
合成読出回路3にて読み出された3次元の時空間画像デ
ータである画素値G0およびその隣接画素の値G1,G
2,G3,・・・,G26から特徴ヒストグラムである
平均隣接数ヒストグラムを算出し、そのヒストグラムか
ら閾値が決定される。
【0099】すなわち、まず、M次元画像データに対す
る平均隣接数は2次元の場合と同様にしてM次元での隣
接数の総和A(T)と画素値が“1”である画素のM次
元体積V(T)で定義され、従来技術にて説明した
(1),(2),(3)式は次式(11),(12),
(13)のように書き換えられる。
【0100】 R(T)=A(T)/V(T) ・・・(11)
【0101】
【数7】
【0102】
【数8】
【0103】本実施例の場合、M=3次元であるから3
M −1=26個が1画素の隣接数の上限である。隣接数
の総和A(T)も2次元の場合と同様の議論によって、
従来の技術にて説明した(4) 式から(7) 式も以下
の(14)ないし(17)式のように書き換えられる。
【0104】
【数9】
【0105】ただし、nx,y (T)は点(x,y)の隣
接数である。
【0106】 min(G0,Gi)≧T (i=1,2,・・・,3M-1 ) ・・・・(15)
【0107】
【数10】
【0108】
【数11】
【0109】この場合は、3次元であるから特に(1
7)式は、次式(18)となる。
【0110】
【数12】
【0111】ただし、δa,b はクロネッカデルタ、Nは
濃度階調数である。また、“1”の総数である体積V
(T)は(9)式と同様に次式(19)で表される。
【0112】
【数13】
【0113】したがって、隣接数の総和A(T)、体積
V(T)および閾値は次のようにして算出される。ま
ず、ヒストグラム計数部43にて、G0、G1,G2,
・・・,G26のそれぞれの画素値について、最小値選
択部42で選択された最小値のヒストグラムh1
(k),h2(k),・・・,h26(k)をとる。次
に、閾値決定部45にて、h0(k)およびh1
(k),h2(k),・・・,h26(k)を上記(1
7),(18)式に従ってk,iについて順次加算する
ことによって隣接数の総和A(T)および体積V(T)
を求め、それらにより平均隣接数R(T)=A(T)/
V(T)を求める。最後にR(T)の閾値Tに対する変
化状態から閾値を決定して出力する。図15は平均隣接
数R(T)の一例であり、閾値Tを0から濃度最大値
(T−1)まで変化させながら第1番目の極大値を与え
るTが最適な閾値として出力される。
【0114】実施例4.図16は、請求項24の発明に
よる閾値決定装置の一実施例を示す図であり、上記実施
例である図7および図13の相当部分には同一符号を付
してその説明を省略する。この図において、43は注目
画素についてヒストグラムを計算するヒストグラム計数
部(第1の算出手段)、50は最新の画像が入力された
時刻(t+m)を現時刻とするときに、その前時刻(t
+m−1)の画像を表すデータを保存するメモリ(第1
の記憶手段)、51は注目画素G0を選択して出力する
注目画素選択部、52は注目画素G0の隣接画素G1,
G2,・・・,G17を選択して出力する隣接画素選択
部(第2の算出手段)、53は最小値選択部(合成手
段)42から出力される注目画素G0との最小値選択結
果のヒストグラムをとるヒストグラム計数部(第1の算
出手段、第3の算出手段)、54、55はヒストグラム
計数部43、53による(n+m)時間分の過去のヒス
トグラムを1時刻毎にシフトしながら保存するシフトメ
モリ(第2の記憶手段)、56、57はヒストグラムを
それぞれ加算して体積V(T)、隣接数の総和A(T)
を求める加算部(第4の算出手段、第5の算出手段)、
58は体積V(T)および隣接数の総和A(T)から平
均隣接数R(T)=A(T)/V(T)を求める平均隣
接数算出部(第6の算出手段)、59は平均隣接数R
(T)をT=0からT=(N−1)(Nは濃度階調数)
まで走査して第1番目の極大値を与えるTを最適な閾値
として出力する閾値決定部(第7の算出手段)である。
【0115】次に動作について説明する。図14に示す
画素G1からG26のうち3次元空間上で対称な位置に
ある画素の組に対して(8)式と同様の関係が成立する
ため、隣接数の総和は隣接画素全体の半分のG1,・・
・,G4,G9,・・・,G17だけを用いて計算でき
る。また、(18)式は時間軸方向であるz軸に関して
分解でき、次式(20)のように変形される。
【0116】
【数14】
【0117】式(20)の括弧中、第1項は現時刻(t
+m)の入力画像から読み出されるG1,・・・,G4
の画素のヒストグラムの和、第2項はメモリ50に保存
された前時刻(t+m−1)の画像から読み出されるG
9〜G17の画素のヒストグラムの和であって、これら
の和がヒストグラム計数部53から出力され、またz=
0以外のデータはシフトメモリ55に保存されている。
したがって、隣接数の総和A(T)はそれらを加算部5
7でz,kについて加算して2倍することで求められ
る。同様にして、体積V(T)についても(19)式を
次式(21)のように変形して、これに基づいて、ま
ず、注目画素選択部51の出力G0の画素のヒストグラ
ムをヒストグラム計数部43で求め、シフトメモリ54
に保存されたz=0以外のデータとともに加算部56に
よってz,kについて加算することで求められる。な
お、メモリ50の数を増していけば、時間軸方向のデー
タ深さがより深まる。
【0118】
【数15】
【0119】次いで、以上のように算出された加算部5
6の体積V(T)にて、加算部57の隣接数の総和A
(T)が平均隣接数算出部58にて除算されて、その結
果の平均隣接数R(T)が閾値決定部59に供給され
る。この結果、閾値決定部59にて平均隣接数R(T)
がT=0からT=(N−1)(Nは濃度階調数)まで走
査されて第1番目の極大値を与えるTが最適な閾値とし
て出力される。
【0120】なお、本実施例では体積および隣接数の総
和が上記(20),(21)に基づいて算出されたが、
例えば、加算部56、57のそれぞれに入力される前段
からのヒストグラム計数部43およびシフトメモリ54
のヒストグラムのzに関する加算時にあらかじめ計算さ
れた重み関数w(z)を用いて、(20),(21)式
の代わりに次式(22),(23)を用いて隣接数の総
和A(T)および体積V(T)を算出してもよい。
【0121】
【数16】
【0122】
【数17】
【0123】この場合、重み関数w(z)は、例えば次
式(24)の正規分布関数のように、注目時刻tに近い
時刻の画像データを重視する関数が望ましい。 w(z)=p exp(−q(z−m)2 ) ・・・・(24) ただし、p,qは定数である。
【0124】次に、本実施例による閾値決定装置を上記
実施例1による違法駐車抑止装置の変化抽出部107に
おける閾値設定部121に適用した場合について説明す
ると、まず、処理領域設定部105から図4に示す処理
領域141の部分画像が背景差分部120に供給され、
次いで、背景画像保持部106から車両のドア開放動作
がなされていない画像が供給されると、背景差分部12
0にて図6に示すように差分化処理して、この差分画像
が図16の回路へ入力される。この差分画像は順次メモ
リ50に蓄積される。入力された画像とメモリ50から
得られる前時刻における画像は順次走査されて注目画素
と、その隣接画素が順次抽出されて、上記(20),
(21)式または(22),(23)式により、隣接数
の総和A(T)および体積V(T)が算出されて(1
1)式により平均隣接数ヒストグラムR(T)が求めら
れる。これにより、各部41〜58の部分にて算出され
るR(T)が閾値決定部59に出力される。次いで、閾
値決定部59はヒストグラムR(T)が極大となる閾値
Tを順に閾値を変化させながら求めて出力する。最後に
2値化処理部122にて、この閾値により差分画像を2
値化し、ラベル付けおよび特徴抽出処理部123によっ
てラベル付けされる。
【0125】図18はドア開放にともなう抽出対象領域
が存在しないときのヒストグラムの例であり、この場
合、極大点が存在しないので、閾値を求める処理後には
閾値は無限大に設定されるためいかなる領域も抽出され
ない。抽出対象領域が存在する場合のヒストグラムは図
22に示すようになるので適切な領域が抽出される。
【0126】以上のように本実施例では、入力される動
画像に対してその前後の時刻の画像を合成した時空間画
像のデータに基づいて閾値を決定して2値化し、変化領
域を抽出するので、刻々と変化する画像ノイズに影響さ
れずに、差分画像を2値化してドア開放動作にともなう
変化領域を安定に抽出することができ、ラベル付け後の
領域追跡において誤検出や誤追跡が生じにくくなる。こ
の結果、正確なドア開放動作を検出することができ、違
法駐車に対する警報を的確に送出することができる。
【0127】実施例5.図17は、請求項25の発明に
よる閾値決定装置の一実施例を示す図であり、上記実施
例である図16の相当部分には同一符号を付してその説
明を省略する。この図において、60、61はヒストグ
ラム計数部43、53からのヒストグラム出力の累積ヒ
ストグラムと、前時刻のヒストグラム出力をそれぞれ加
重加算して体積Vt (T)および隣接数の総和At
(T)を求めて次時刻にそれらを出力するそれぞれ加算
部(第4の算出手段、第5の算出手段)である。
【0128】次に動作について説明する。本実施例で
は、上記(24)式の重み関数w(x)に次式(25)
のような指数関数を用いる。 w(z)=p exp(−q(z−m)) ・・・・(25) ただし、p,qは定数である。また、m=0,n=∞と
して注目時刻t以後のデータを用いないようにすると、
上記(22),(23)式はそれぞれ次式(26),
(27)式のように変形できる。
【0129】
【数18】
【0130】
【数19】
【0131】したがって、体積Vt (T)および隣接数
の総和At (T)は加算部60、61でそれぞれ(2
6)、(27)式に従って前段のヒストグラム出力をk
に関して加算したヒストグラムと、前時刻に本加算部6
0、61のそれぞれで算出された体積Vt-1 (T)およ
び隣接数の総和At-1 (T)との加重和によって算出さ
れる。
【0132】以上のように本実施例では、加算部60、
61にて注目時刻tにおける体積Vt (T)および隣接
数の総和At (T)を前時刻の体積Vt-1 (T)および
隣接数の総和At-1 (T)から求めて、その平均隣接数
R(T)の変化状態から閾値Tを決定するので、装置の
構成を上記図16の場合より簡略化することができ、か
つ高速に最適な閾値を求めることができる。本実施例の
閾値決定装置も上記実施例4と同様に上記実施例1の違
法駐車抑止装置に適用することができる。
【0133】なお、本実施例5および上記実施例2〜4
では、それぞれの閾値決定装置を上記実施例1による違
法駐車抑止装置に適用した場合を例に挙げて説明した
が、本発明による違法駐車抑止装置では上記実施例2〜
4の閾値決定装置だけでなく、例えばパーセンタイル法
を適用した図19に示すような装置を変化抽出部107
に適用してもよい。この図において、125は背景差分
部120からの演算結果のヒストグラムを計数するヒス
トグラム計数部、126は固定閾値設定値128および
パーセンタイル設定値127から閾値を決定する閾値決
定部である。
【0134】パーセンタイル法について説明すると、こ
の方法は抽出する領域と画像全体の面積の比、いわゆる
パーセンタイル比があらかじめ解っている場合に、ある
閾値で2値化すると、抽出領域と背景領域がその与えら
れたパーセンタイル比に分離されるような閾値を決定す
る方法である。例えば図6において、パーセンタイル比
がドア開放に伴う抽出対象領域153、155の大きさ
が画像中の位置によっておおよそ定まっている場合に、
図2の処理領域設定部105で設定される処理領域の位
置と大きさからあらかじめ設定される。なお、固定閾値
は、ドア開放に伴う抽出対象領域が存在していない場合
にノイズを誤検出しないようにするための閾値の下限値
として設定される。図20(a)はドア開放に伴う抽出
対象領域が存在するときのヒストグラムの例であり、斜
線部分の比率がパーセンタイル設定値127と合致する
ところで閾値が決定されて、図20(b)に示すように
対象領域が存在しない場合に固定閾値にて処理される。
また、上記実施例1の違法駐車抑止装置に固定閾値を設
定したパーセンタイル法と同様に、濃度ヒストグラムの
分散の和が最小となる判別分析法または濃度ヒストグラ
ムの谷部に閾値を設定するモード法に固定閾値を設定し
た図19のような構成にして適用してもよい。
【0135】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明によれば、
駐車禁止区域に停止した車両から搭乗者が降車したか否
かを検出して警報を発するように構成したので、停止車
両の搭乗者に警報を的確に知らせることができる。した
がって、確実に違法駐車を抑止することができる効果が
ある。
【0136】請求項2の発明によれば、監視部の撮像装
置からの駐車禁止区域の状態を表す動画像信号に基づい
て停止車両のドア開放を検出して、搭乗者の降車を検出
するように構成したので、搭乗者の存在を的確に検出し
て警報を知らせることができる。したがって、さらに確
実に違法駐車を抑止することができる効果がある。
【0137】請求項3の発明によれば、駐車禁止区域で
の車両の停止および位置が検出されて、その位置情報に
基づいて停止車両のドア位置を設定するように構成した
ので、ドア位置の変化状態を的確に検出してドア開放を
検出することができる。したがって、搭乗者の存在を的
確に検出して警報を知らせることができる効果がある。
【0138】請求項4の発明によれば、背景画像保持部
にて監視部から供給される画像を静止した背景画像とし
て保持し、抽出部にて背景画像保持部に保持された背景
画像と監視部から供給される画像とを逐次比較してその
相違部分を抽出して、その抽出結果に基づいてドア開放
を検出するように構成したので、搭乗者の降車を的確に
検出して、その搭乗者の存在を検出して確実に警報を知
らせることができる効果がある。
【0139】請求項5の発明によれば、抽出部の差分化
手段にて背景画像保持部からの背景画像を表す画像デー
タと監視部から供給される画像を表す画像データとを差
分化して差分画像を得て、閾値決定手段にて差分化手段
からの差分画像の特徴に基づいて閾値を決定し、多値化
手段にて閾値決定手段によって決定された閾値に基づい
て差分化手段からの画像を多値化し、ラベル情報検出手
段にて多値化手段からの多値画像のそれぞれの部分にラ
ベル付けを施して特徴部分を抽出するように構成したの
で、その特徴部分の変化からドアの開放を有効に検出し
て、その搭乗者に確実に警報を発することができる効果
がある。
【0140】請求項6の発明によれば、閾値決定手段に
て少なくとも一つの閾値を決定し、この閾値を受けた多
値化手段にて差分画像を2値化して、ドア開放を検出す
る情報を生成するように構成したので、より確実かつ簡
単な構成にてドア開放を検出することができる効果があ
る。
【0141】請求項7の発明によれば、画像の抽出領域
と画像全体の面積との強度比にて表されるパーセンタイ
ル比に基づいて最適な閾値を決定し、この閾値に基づい
て多値化手段にて画像の多値化を行い、その結果に基づ
いてドア開放を検出する情報を生成するように構成した
ので、ドア開放を簡単な構成かつ確実に検出することが
できる効果がある。
【0142】請求項8の発明によれば、差分画像を時間
軸方向に合成した時空間画像のデータに基づいて最適な
閾値を決定して、この閾値に基づいて多値手段にて画像
の多値化を行い、その結果に基づいてドア開放を検出す
る情報を生成するように構成したので、時間的に変化す
る画像ノイズに影響されることなく、ドア開放を検出す
ることができる効果がある。
【0143】請求項9の発明によれば、記憶手段にて差
分画像を逐次蓄積し、この記憶手段に蓄積された差分画
像のデータを合成手段にて時間軸方向に合成して画像の
時間的な変化部分を含む時空間画像のデータを生成し、
この時空間データに基づいて閾値算出手段にて最適な閾
値を算出して、これによりドア開放の情報を検出する多
値画像を得るように構成したので、時間的に変化する画
像ノイズに影響されることなく、ドア開放を検出するこ
とができる効果がある。
【0144】請求項10の発明によれば、時間軸方向の
データの深さがm+n+1である時空間画像全体に対す
る隣接数の総和または加重総和A(T)と、時間軸方向
のデータの深さがm+n+1である時空間画像全体に対
する“1”の画素の総数または加重総数V(T)から算
出される平均隣接数R(T)のヒストグラムの変化状態
に基づいて最適な閾値を決定し、これにより、ドア開放
の情報を検出する2値画像を得るように構成したので、
時間的に変化する画像ノイズに影響されることなく、ド
ア開放を検出することができる効果がある。
【0145】請求項11の発明によれば、前時刻t−1
にて求めた隣接数の加重総和At-1(T)に基づいて算
出された時刻tでの時空間画像全体に対する隣接数の総
和At (T)と、前時刻Tt-1 にて求めた“1”の画素
の加重総数Vt-1 (T)に基づいて算出された時刻tで
の時空間画像全体に対する閾値Tによる2値化時の
“1”の画素の総数V(T)から求められる平均隣接数
R(T)のヒストグラムの変化状態に基づいて閾値を決
定し、これによりドア開放の情報を検出する2値画像を
得るように構成したので、簡単な構成にて時間的に変化
する画像ノイズに影響されることなく、ドア開放を検出
することができる効果がある。
【0146】請求項12の発明によれば、駐車禁止区域
にて車両の停止および位置を検出し、その位置情報に基
づいてドア位置を設定する一方、背景画像と監視中の画
像とを逐次比較してその相違部分を抽出して、この抽出
結果とドア位置設定手段との設定情報に基づいて停止車
両のドアが開放されたか否かを検出して警報を発するよ
うに構成したので、搭乗者の存在を的確に検出して違法
駐車を確実に抑止することができる効果がある。
【0147】請求項13の発明によれば、車両停止検出
部および車両位置検出部にて監視部からの画像情報を受
けて車両の停止およびその停止位置を検出するように構
成したので、監視部からの画像情報を受けてドア開放を
検出する降車検出部に的確な情報を供給することができ
る効果がある。
【0148】請求項14の発明によれば、駐車禁止区域
に監視部とは別に設けられたセンサにて停止車両を検出
し、このセンサの検出結果に基づいて車両の停止位置を
車両位置検出部にて検出するように構成したので、車両
の停止および位置の検出を簡単かつ的確に行うことがで
きる効果がある。
【0149】請求項15の発明によれば、停止車両のナ
ンバープレートを読み取るナンバープレート読取部を設
けるように構成したので、違法駐車の車両を確実に識別
することができる効果がある。
【0150】請求項16の発明によれば、ナンバープレ
ート読取装置にて読み取られた車両のナンバープレート
情報を警報とともに警報部の音声報知手段にて音声で搭
乗者に向けて警告するように構成したので、搭乗者に的
確に報知することができる効果がある。
【0151】請求項17の発明によれば、ナンバープレ
ート読取装置にて読み取られた車両のナンバープレート
情報を警報とともに搭乗者に向けて表示警告するように
構成したので、搭乗者に確実に警告を発することができ
る効果がある。
【0152】請求項18の発明によれば、駐車禁止区域
に違法駐車がどの程度の時間行われているかを検出する
停車時間計時部を設けるように構成したので、停止車両
の違法駐車をさらに的確に検出することができる効果が
ある。
【0153】請求項19の発明によれば、ナンバープレ
ート読取装置にて読み取られた車両のナンバープレート
情報、前記警報部にて発した警報情報、および停車時間
計時部の計時情報を含む停車情報を記録する記録部を設
けるように構成したので、違法駐車後に移動した車両も
検出することができる効果がある。
【0154】請求項20の発明によれば、通報手段にて
記録手段に記録された停車情報を外部の管理センタに通
報し、管理センタの監視員などに違法駐車を知らせるよ
うに構成したので、管理センタにて違法駐車の記録を即
座に確認できる効果がある。
【0155】請求項21の発明によれば、駐車禁止区域
にて車両の停止が検出された際に、ドア開放検出部にて
停止車両のドア開放を検出した場合に、その際に記録さ
れた記録部からの停車情報を通報手段にて管理センタに
通報するように構成したので、管理センタの監視員など
に即座に違法駐車を知らせることができる効果がある。
【0156】請求項22の発明によれば、駐車禁止区域
にて車両の停止が検出された際に、停車時間計時部にて
停車時間を所定時間以上計時した場合にその際に記録さ
れた記録部からの停車情報を通報手段にて管理センタに
通報するように構成したので、管理センタの監視員など
に即座に違法駐車を知らせることができる効果がある。
【0157】請求項23の発明によれば、時間軸方向に
合成した(M+1)次元の画像データに基づいて閾値を
算出することによって注目時刻におけるM次元画像に対
する閾値を決定するように構成したので、時間的に変化
する画像ノイズに影響されることなく、最適な閾値を決
定することができる効果がある。
【0158】請求項24の発明によれば、時間軸方向の
データの深さがm+n+1である時空間画像全体に対す
る隣接数の総和または加重総和A(T)と、時間軸方向
のデータの深さがm+n+1である時空間画像全体に対
する有効画素値“1”の画素の総数または加重総数V
(T)とから算出された平均隣接数R(T)に基づいて
注目時刻tにおける閾値を決定するように構成したの
で、時間的に変化する画像ノイズに影響されることな
く、最適な閾値を決定することができる効果がある。
【0159】請求項25の発明によれば、前時刻t−1
にて求めた隣接数の加重総和At-1(T)に基づいて算
出された時刻tでの時空間画像全体に対する隣接数の総
和At (T)と、前時刻Tt-1 にて求めた“1”の画素
の加重総数Vt-1 (T)に基づいて算出された時刻tで
の時空間画像全体に対する閾値Tによる2値化時の
“1”の画素の総数V(T)とから平均隣接数R(T)
を求めて、そのヒストグラムの変化状態に基づいて閾値
を決定するように構成したので、より簡単な構成にて時
間的に変化する画像ノイズに影響されることなく、最適
な閾値を決定することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明による違法駐車抑止装置の一実
施例の構成を示すブロック図である。
【図2】請求項10の発明による違法駐車抑止装置の一
実施例の構成を示すブロック図である。
【図3】図2の実施例による監視部からの監視画像の一
例を示す図である。
【図4】図2の実施例による処理領域およびドア位置設
定領域の画像を示す図である。
【図5】請求項5の発明による違法駐車抑止装置の一実
施例の要部の構成を示すブロック図である。
【図6】図5の実施例による変化抽出部の出力の一例を
示す図である。
【図7】請求項23の発明による閾値決定装置の一実施
例の構成を示すブロック図である。
【図8】図7の実施例による画像データの状態を示す模
式図である。
【図9】図7の実施例による画像の画素値の一例を示す
図である。
【図10】図9の画像における閾値に対するそれぞれの
数値を示す表図である。
【図11】図9の画像の2値化例を示す図である。
【図12】図7の実施例による2値化と、従来の閾値決
定装置の2値化との結果を説明するための比較図であ
る。
【図13】図7の実施例による閾値決定装置の他の構成
例を示すブロック図である。
【図14】図13の実施例による画像データの例を示す
図である。
【図15】図13の実施例における平均隣接数と閾値と
の関係を示すグラフ図である。
【図16】請求項24の発明による閾値決定装置の一実
施例の構成を示すブロック図である。
【図17】請求項25の発明による閾値決定装置の一実
施例の構成を示すブロック図である。
【図18】図16の実施例による閾値決定装置を図2の
実施例による違法駐車抑止装置に適用した際に、入力画
像の変化がない場合の平均隣接数と閾値との関係を示す
グラフ図である。
【図19】図1または図2の実施例による違法駐車抑止
装置に適用される閾値決定装置の他の実施例を示すブロ
ック図である。
【図20】図19の実施例における閾値の決定例を示す
図である。
【図21】従来の違法駐車抑止装置の構成を示すブロッ
ク図である。
【図22】従来の閾値決定装置の構成を示すブロック図
である。
【図23】閾値決定における隣接数を説明するための図
である。
【図24】濃度ヒストグラムによる2値画像を示す図で
ある。
【図25】平均隣接数と閾値との関係を示す図である。
【図26】隣接画素の関係を示す図である。
【符号の説明】
2 メモリ(記憶手段) 3 データ合成読出回路(合成手段) 4 閾値決定回路(閾値算出手段) 10 監視部 12 停止車両検出部 14 降車検出部 16 警報部 18 伝送部(通報手段) 42 最小値選択部(合成手段) 43、44 ヒストグラム計数部(第1の算出手段) 45 閾値決定部(閾値決定装置) 50 メモリ(第1の記憶手段) 52 隣接画素選択部(第2の算出手段) 53 ヒストグラム計数部(第3の算出手段) 54、55 シフトメモリ(第2の記憶手段) 56、60 加算部(第4の算出手段、第5の算出手
段) 57、61 加算部(第5の算出手段) 58 平均隣接数算出部(第6の算出手段) 59 閾値決定部(第7の算出手段) 101 TVカメラ(撮像部) 102 車両停止検出部 103 車両位置検出部 104 ドア位置設定部(ドア位置設定手段) 106 背景画像保持部 107 変化抽出部(抽出部) 108 ドア開放検出部 109 ナンバープレート読取部 111 表示装置 112 スピーカ(音声報知部) 113 停車時間計時部 114 記録部 120 背景差分部(差分化手段) 121 閾値設定部(閾値決定手段) 122 2値化回路(多値化手段) 123 ラベル付けおよび特徴抽出処理部(ラベル情報
検出手段)
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年5月2日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 違法駐車抑止装置および閾値決定装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、駐車禁止区域を監視
して違法駐車を抑止する違法駐車抑止装置およびその画
像処理回路などに適用される閾値決定装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】図21は例えば、特開平4−14829
8号公報に示された従来の違法駐車抑止装置の概略構成
を示すブロック図である。この図において、200は駐
車禁止区域の所定範囲を撮像するTV(テレビジョン)
カメラなどの撮像部、202は撮像部200にて撮影さ
れた画像を静止画像として記憶する第1のメモリ、20
3は駐車禁止区域の路面上にあらかじめ描かれた所定の
パターンの画像を記憶する第2のメモリ、204は第1
のメモリ202と第2のメモリ203の画像を比較して
車両の存在を検出した際にその画像を記憶する第3のメ
モリ、205は第3のメモリ204に蓄積した画像から
車両のナンバーを検出するナンバー検出回路、206は
第3のメモリ204の画像を所定の時間間隔にて比較し
て車両の移動の有無を検出する車両検出回路、207は
撮像部200からの画像を帯域圧縮する帯域圧縮部、2
08は車両検出回路206からの情報を管理センタに伝
送する伝送回路である。
【0003】次に動作について説明する。まず、駐車禁
止区域の路面上にあらかじめ所定のパターンを描いてお
き、これを撮像部200にて撮像して第2のメモリ20
3に基準画像として記憶しておく。次いで、駐車禁止区
域を例えば、常時撮像部200にて撮像して、その画像
を順次静止画像として第1のメモリ202に更新可能に
蓄積して、これを所定の時間間隔にて第2のメモリ20
3の基準画像と比較していくと、駐車禁止区域の路面の
パターンがそこに進入した車両にて遮られて画像の変化
が検出される。これを第3のメモリ204にて順次更新
可能に蓄積することにより、駐車区域での車両の停止が
検出される。次いで、第3のメモリ204の画像を車両
検出回路206にて所定の時間間隔にて比較しつつ車両
の移動を検出して、所定の時間以上第3のメモリ204
に蓄積した画像の変化が生じない場合には、違法駐車と
判定し、警報を発する。また、警報を発しても車両が移
動しない場合などには、ナンバー検出回路205にて第
3のメモリ204の画像から車両のナンバーを検出した
り、その画像とともに撮像部200からの画像を帯域圧
縮部207にて帯域圧縮した画像信号を伝送回路208
を介して管理センタに送信し、監視員などにその状態を
知らせる。
【0004】以上のように従来の違法駐車検出警報装置
は、あらかじめ駐車禁止区域の路面上に描かれた所定の
パターンの変化を検出して、駐車禁止区域での車両の停
止を検出し、その車両が所定の時間以上移動しない場合
に、警報を発する構成であった。しかしながら、従来の
違法駐車検出警報装置では、路面上に所定のパターンを
あらかじめ描かなければならないので、その作業などが
面倒であった。そこで本願発明者は、路面に所定のパタ
ーンを描かくことなく車両を検出し、さらに確実な警報
を発して違法駐車を抑止するため、例えば、本願出願人
と同じ出願人による特願平3−306295号の交通流
計測画像処理装置などの画像処理型の装置を適用するこ
とを考えた。この装置は車両などの移動物体の画像を2
値化し、その特徴部分を検出して交通流の変化を検出す
る装置であり、この場合、2値化の際の閾値を的確に与
えることが必要な条件であった。
【0005】図22は例えば、特願平3−301117
号に示された閾値決定装置を示すブロック図である。こ
の図において、301は濃淡画像から注目点の濃度G0
およびその8近傍の点のうちで注目点に対して対称な2
点を含まないように選んだ4点の濃度G1,・・・,G
4を抽出する局所データ抽出部、302は局所データ抽
出部301から出力される5個の濃度G0,・・・,G
4の中から選択信号n(n=0,・・・,8)に応じて
1つを選択する局所データ選択部、303は局所データ
選択部302の出力Gn(n=0,・・・,4)と局所
データ抽出部301から出力される注目点の濃度G0と
を比較して小さい方の値を出力する最小値選択部、30
4は最小値選択部303の出力Fnの出現頻度を係数す
るヒストグラム計数部、305はヒストグラム計数部3
04により得られる5種類のヒストグラムから閾値Tで
2値化したときの2値画像における隣接数の総和A
(T)と面積S(T)を求めて、平均隣接数R(T)を
算出した後、閾値Tに対する平均隣接数R(T)の変化
状態に基づき最適な閾値を決定する閾値決定部である。
【0006】次に動作について説明する。最適な閾値と
は、2値画像上で“1”の連結部分が「まとまった(境
界がぎざぎざしていない)」領域として抽出される値で
あると考えられる。いま、2値画像の“1”の点に関し
てその8近傍における“1”の点の数を隣接数とする
と、図23に示すように隣接数は領域の内部点では8で
あり、境界点では0〜7の値をとる。そこで、2値画像
全体に対して隣接数の総和を求めて、これを“1”の点
の総数(面積)で割った値を平均隣接数と定義すると、
領域のまとまりが良いほど領域に占める内部点の比率が
高く、境界点の比率が低くなるので、平均隣接数は高い
値を示すことになる。ここで、閾値Tに対する2値画像
における隣接数の総和をA(T)、“1”の点の面積を
S(T)で表すと、平均隣接数R(T)は次式(1)と
なる。 R(T)=A(T)/S(T) ・・・(1) さらに、隣接数がi=(i=0,・・・,8)である3
×3のパターン数をaiで表すと、隣接数の総和A
(T)および面積S(T)は次式(2),(3)のよう
に表現できる。
【0007】
【数1】
【0008】
【数2】
【0009】一般に、画像中の対象および背景が図24
のような濃度分布をもつ場合、閾値Tに対する平均隣接
数R(T)の変化の様子は図25のようになる。この場
合、平均隣接数が極大となる値を閾値として2値化する
と、対象がまとまった領域として抽出され、良好な2値
化結果が得られる。
【0010】ところで、隣接数の総和A(T)は次式
(4)のように表現することもできる。
【0011】
【数3】
【0012】この式(4)にてnx,y (T)は点(x,
y)の隣接数である。注目点(x,y)の画素値をG
0、その隣接画素値をG1,...,G8とすると、閾
値Tで2値化したときの隣接数はG1,...,G8の
いずれかとG0が共に“1”となる組み合わせの数であ
るから、次式(5)が成立する隣接画素Giの個数が隣
接数である。 G0≧T かつ Gi≧T すなわち、min(G0,Gi)≧T (i=1,2,・・・,8) ・・・(5) ただし、min(a,b)はa,bの小さい方の値を返
す最小値関数である。したがって、入力画像の諧調数を
Nとすると隣接数nx,y (T)は次式(6)のように表
現される。
【0013】
【数4】
【0014】ただし、1(a)はステップ関数であり、
a≧0のとき1(a)=1である。また、δa,b はクロ
ネッカデルタであり、a=bのときδa,b =1である。
したがって、式(4)は次式(7)のように変形され
る。
【0015】
【数5】
【0016】Σ(x,y)δk,min(G0,Gi)は画像全体で
min(G0,Gi)のヒストグラムhi(k)(i=
1,2,・・・,8)をとるので、隣接数A(T)は8
つの最小値フィルタの出力のヒストグラムをk,iにつ
いて加算することで計算できる。さらに図26における
G1とG5、G2とG6のように対称な位置にある隣接
画素については計算時に同一の画素の組を参照するた
め、例えば次式(8)のような関係がある。 min(G0,G1)(x,y)=min(G0,G5)(x+1,y) min(G0,G2)(x,y)=min(G0,G6)(x+1,y+1) ・・・・(8)
【0017】したがって、G0の隣接画素G1,・・
・,G8のうち対称な位置関係にある画素を除いた4つ
の隣接画素、例えばG1,G2,G3,G4のみを用い
て上記と同様のヒストグラム計算を行い、最後にその値
を2倍することによっても、8つの隣接画素を用いて計
算された隣接数A(T)と同一の計算結果を得ることが
できる。そこで、まず、局所データ抽出部301にて2
値化すべき濃淡画像から注目点の濃度G0と、その8近
傍の点の濃度G1,・・・,G4を抽出する。次に局所
データ選択部302にて局所データ抽出部1の出力であ
る5個の濃度データG0〜G4の中から選択信号nに応
じて1つのデータGnを選択する。次に最小値選択部3
03にて局所データ選択部302の出力Gnと局所デー
タ抽出部301から送られてくる注目点の濃度G0とを
比較し、小さい方の値を出力する。次いで、選択信号n
を0から4まで変えて、濃淡画像を5回操作することに
より、最小値選択部303からは5つの隣接画素数が出
力され、ヒストグラム計数部304がその出現頻度を計
数することによって5種類のヒストグラムhi(K)が
得られる。これにより、上式(7)にて閾値Tに対する
2値画像における隣接数の総和A(T)が求められる。
【0018】また、閾値Tに対する2値画像における面
積S(T)は濃淡画像G0におけるヒストグラムh
(0)において、閾値T以上の画素数そのものであるの
で、次式(9)のように表される。
【0019】
【数6】
【0020】以上により、隣接数の総和A(T)と面積
S(T)が最小値選択処理の結果に対する5種類のヒス
トグラムから求められ、これより平均隣接数R(T)が
算出されて、注目点に対する適切な閾値が決定される。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】従来の閾値決定装置は
以上のように構成されているので、停止した車両の検
出、例えば静止画像に対しては有効であるが、画像ノイ
ズが時間的に刻々と変化する一般的な動画像に対して、
その影響を受けた濃度ヒストグラムや平均隣接数ヒスト
グラムなどの特徴ヒストグラムが画像が入力される時刻
毎に変動するために、それを反映して連続した画像に対
して対象の時間変化が滑らかであるにもかかわらず非常
にばらついた閾値が決定され、その閾値を用いた2値化
や多値化による対象の抽出結果が人間の主観と大きく異
なる場合があるなど問題点があった。
【0022】また、従来の違法駐車抑止装置では、駐車
禁止区域での車両の停止が所定の時間を越えた場合に警
報を発する構成なので、警報を発した際に、その車両の
搭乗者が付近に存在するか否かが不明であるので、警報
が搭乗者に聞こえているか否かが不明であり、的確な違
法駐車の抑止を図ることができない場合があるという問
題があった。そこで、本願発明者は、車両の検出ととも
に搭乗者の存在を上記のような閾値決定装置を適用した
画像処理型の回路を適用して検出して、搭乗者に的確に
警報して違法駐車を抑止することを考えたが、上述のよ
うに従来の閾値決定装置では動画像に対してその画像ノ
イズによっては的確な抽出結果を得る閾値を決定するこ
とができない場合があり、さらに動画像の特徴を検出す
る部分に対して改良が必要であるなどの問題点があっ
た。
【0023】請求項1ないし請求項22の発明は上記の
ような問題点を解消するためになされたもので、違法駐
車の車両の搭乗者に有効に警告を発することができる違
法駐車抑止装置を得ることを目的とする。
【0024】請求項23ないし請求項25の発明は、時
間的に刻々と変化する画像ノイズに対しても有効な閾値
を決定することができる閾値決定装置を得ることを目的
とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る違
法駐車抑止装置は、駐車禁止区域を含む所定の範囲の画
像を撮影して駐車禁止区域を監視する監視部と、監視部
にて監視している駐車禁止区域での車両の停止を検出す
る停止車両検出部と、停止車両検出部にて車両の停止を
検出した際に、その車両から搭乗者が降車したか否かを
監視部からの画像情報の変化状態に基づいて検出する降
車検出部と、降車検出部にて搭乗者の降車を検出した際
に警報を発する警報部とを有するものである。
【0026】請求項2の発明に係る違法駐車抑止装置
は、撮影した駐車禁止区域の状態を動画像信号にて表す
撮像装置を含む監視部と、撮像装置からの動画像信号の
変化状態から停止車両のドア開放動作を検出して搭乗者
の降車を検出する降車検出部とを有するものである。
【0027】請求項3の発明に係る違法駐車抑止装置
は、停止車両を検出した際に停止車両の駐車禁止区域で
の位置を検出する位置検出手段を含む停止車両検出部
と、停止車両検出部の位置検出手段からの位置情報に基
づいて、その位置での停止車両のドア位置を設定するド
ア位置設定手段を含む降車検出部とを有するものであ
る。
【0028】請求項4の発明に係る違法駐車抑止装置
は、降車検出部が監視部から供給される画像を静止した
背景画像として保持する背景画像保持部と、背景画像保
持部に保持された背景画像と前記監視部から供給される
画像とを逐次比較してその相違部分を抽出する抽出部と
を有し、この抽出部からの抽出結果に基づいてドア開放
動作を検出するものである。
【0029】請求項5の発明に係る違法駐車抑止装置
は、抽出部が背景画像保持部からの背景画像を表す画像
データと監視部から供給される画像を表す画像データと
を差分化して差分画像を得る差分化手段と、差分化手段
からの差分画像の特徴に基づいて閾値を決定する閾値決
定手段と、閾値決定手段にて決定された閾値に基づいて
前記差分化手段からの画像を多値化する多値化手段と、
多値化手段からの多値画像のそれぞれの部分にラベル付
けを施して特徴部分を抽出するラベル情報検出手段とを
有するものである。
【0030】請求項6の発明に係る違法駐車抑止装置
は、閾値決定手段が少なくとも一つの閾値を決定し、多
値化手段が閾値決定手段の閾値にて差分画像を2値化す
るものである。
【0031】請求項7の発明に係る違法駐車抑止装置
は、画像の抽出領域と画像全体の面積との強度比にて表
されるパーセンタイル比に基づいて閾値を決定する閾値
決定手段を有するものである。
【0032】請求項8の発明に係る違法駐車抑止装置
は、差分画像を時間軸方向に合成した時空間画像のデー
タに基づいて閾値を決定する閾値決定手段を有するもの
である。
【0033】請求項9の発明に係る違法駐車抑止装置
は、閾値決定手段が差分画像を逐次蓄積する記憶手段
と、この記憶手段に蓄積された差分画像のデータを時間
軸方向に合成して画像の時間的な変化部分を含む時空間
画像のデータを生成する合成手段と、合成手段のデータ
に基づいて閾値を算出する閾値算出手段とを含むもので
ある。
【0034】請求項10の発明に係る違法駐車抑止装置
は、閾値決定手段が、時刻tの差分画像を閾値Tで2値
化した場合に有効画素値“1”となる画素の総数である
t(T)を求める第1の算出手段と、時刻tの差分画
像およびその前後の時刻の差分画像を蓄積する第1の記
憶手段と、第1の記憶手段に蓄積された時刻tの差分画
像とその前後の差分画像の両方または一方を合成して時
間軸方向のデータの深さが2以上である時空間画像のデ
ータを生成する合成手段と、合成手段にて生成された時
空間画像のデータにて時刻tの差分画像を閾値Tで2値
化した場合に“1”となる画素についての隣接数を求め
る第2の算出手段と、第1の合成手段の時空間画像のデ
ータにて時刻tの差分画像全体に対する隣接数の総和a
t (T)を求める第3の算出手段と、第3の算出手段の
算出結果および前記第1の算出手段の算出結果を順次蓄
積して、時刻tの前後一定時間t−nからt+mの差分
画像に対して求められた隣接数の総和at-n (T)・・
t+m (T)および閾値Tによる2値化時の1の画素
の総数vt-n (T)・・・t+m (T)を蓄積する第2
の記憶手段と、第2の記憶手段に蓄積された隣接数の総
和at-n (T)・・・t+m (T)を単純加算または加
重加算して時間軸方向のデータの深さがm+n+1であ
る時空間画像全体に対する隣接数の総和または加重総和
A(T)を算出する第4の算出手段と、第2の記憶手段
に蓄積された画素の総数vt-n (T)・・・t+m
(T)を単純加算または加重加算して時間軸方向のデー
タの深さがm+n+1である時空間画像全体に対する
“1”の画素の総数または加重総数V(T)を算出する
第5の算出手段と、第4の算出手段および第5の算出手
段の結果から平均隣接数R(T)=A(T)/V(T)
を算出する第6の算出手段と、閾値Tに対するその平均
隣接数R(T)のヒストグラムの変化状態に基づいて閾
値を決定する第7の算出手段とを有するものである。
【0035】請求項11の発明に係る違法駐車抑止装置
は、閾値決定手段が時刻tの差分画像を閾値Tで2値化
した場合に有効画素値“1”となる画素の総数であるv
t (T)を求める第1の算出手段と、時刻tの差分画像
およびその前後の時刻の差分画像を蓄積する第1の記憶
手段と、第1の記憶手段に蓄積された時刻tの差分画像
とその前後の差分画像の両方または一方を合成して時間
軸方向のデータの深さが2以上である時空間画像のデー
タを生成する合成手段と、合成手段にて生成された時空
間画像のデータにて時刻tの差分画像を閾値Tで2値化
した場合に“1”となる画素についての隣接数を求める
第2の算出手段と、第1の合成手段の時空間画像のデー
タにて時刻tの差分画像全体に対する隣接数の総和at
(T)を求める第3の算出手段と、第3の算出手段から
の算出結果at (T)と前時刻t−1にて求めた隣接数
の加重総和At-1 (T)とを加重加算して時刻tでの時
空間画像全体に対する隣接数の総和At (T)を算出す
る第4の算出手段と、第1の算出手段からの算出結果v
t (T)と時刻Tt-1 にて求めた“1”の画素の加重総
数Vt-1 (T)とを加重加算して時刻tでの時空間画像
全体に対する閾値Tによる2値化時の“1”の画素の総
数V(T)を算出する第5の算出手段と、第4の算出手
段および第5の算出手段の結果から平均隣接数R(T)
=A(T)/V(T)を算出する第6の算出手段と、閾
値Tに対するその平均隣接数R(T)のヒストグラムの
変化状態に基づいて閾値を決定する第7の算出手段とを
有するものである。
【0036】請求項12の発明に係る違法駐車抑止装置
は、駐車禁止区域を含む所定の範囲の画像を撮影して駐
車禁止区域を監視する監視部と、監視部からの画像情報
に基づいて駐車禁止区域での車両の停止を検出する車両
停止検出部と、車両停止検出部にて車両の停止を検出し
た際にその停止位置を検出する車両位置検出部と、車両
位置検出部からの位置情報に基づいて、その位置での停
止車両のドア位置を設定するドア位置設定手段と、車両
停止検出部にて車両の停止を検出した際に監視部から供
給される画像を静止した背景画像として保持する背景画
像保持部と、背景画像保持部に保持された背景画像と監
視部から供給される画像とを逐次比較してその相違部分
を抽出する抽出部と、抽出部の抽出結果とドア位置設定
手段との設定情報に基づいて、停止車両のドアが開放さ
れたか否かを検出するドア開放動作検出部と、ドア開放
動作検出部にて停止車両のドア開放動作を検出した際に
警報を発する警報部とを有するものである。
【0037】請求項13の発明に係る違法駐車抑止装置
は、車両停止検出部および車両位置検出部が監視部から
の画像情報を受けて、この画像情報に所定の画像処理を
施して車両の停止およびその停止位置を検出するもので
ある。
【0038】請求項14の発明に係る違法駐車抑止装置
は、車両停止検出部が監視部にて監視している駐車禁止
区域に該監視部とは別に設けられたセンサを含み、車両
位置検出部がセンサの検出結果に基づいて車両の停止位
置を検出するものである。
【0039】請求項15の発明に係る違法駐車抑止装置
は、ドア開放動作検出部にて停止車両のドア開放動作
検出された際に、停止車両のナンバープレートを識別し
てそのナンバーを読み取るナンバープレート読取装置を
有するものである。
【0040】請求項16の発明に係る違法駐車抑止装置
は、警報部がナンバープレート読取装置にて読み取られ
た車両のナンバープレート情報を音声で搭乗者に向けて
警告する音声報知手段を有するものである。
【0041】請求項17の発明に係る違法駐車抑止装置
は、警報部がナンバープレート読取装置にて読み取られ
た車両のナンバープレート情報を搭乗者に向けて表示警
告する表示手段を有するものである。
【0042】請求項18の発明に係る違法駐車抑止装置
は、車両停止検出部にて停止車両を検出した際にその停
車時間を計時する停車時間計時部を有するものである。
【0043】請求項19の発明に係る違法駐車抑止装置
は、ナンバープレート読取装置にて読み取られた車両の
ナンバープレート情報、前記警報部にて発した警報情
報、および停車時間計時部の計時情報を含む停車情報を
記録する記録部を有するものである。
【0044】請求項20の発明に係る違法駐車抑止装置
は、記録手段に記録された停車情報を外部の管理センタ
に通報する通報手段を備えるものである。
【0045】請求項21の発明に係る違法駐車抑止装置
は、通報手段がドア開放動作検出部にて停止車両のドア
開放動作を検出した場合に、その際に記録された記録部
からの停車情報を管理センタに通報するものである。
【0046】請求項22の発明に係る違法駐車抑止装置
は、通報手段が停車時間計時部にて停車時間を所定時間
以上計時した場合に、その際に記録された記録部からの
停車情報を管理センタに通報するものである。
【0047】請求項23の発明に係る閾値決定装置は、
注目時刻を含む前後一定時間のM次元画像をそれぞれ蓄
積する記憶手段と、記憶手段に蓄積されたM次元画像の
データを時間軸方向に合成して、(M+1)次元の画像
データを作成する画像合成手段と、画像合成手段の(M
+1)次元の画像データに対して閾値を算出することに
よって注目時刻におけるM次元画像に対する閾値を決定
する閾値算出手段とを備えたものである。
【0048】請求項24の発明に係る閾値決定装置は、
注目時刻tの画像を表すデータを閾値Tで2値化した場
合に有効画素値“1”となる画素の総数であるvt
(T)を求める第1の算出手段と、時刻tを含む複数時
刻における画像を表すデータを蓄積する第1の記憶手段
と、時刻tの画像を表すデータと記憶手段に蓄積された
画像を表すデータとを合成して、時間軸方向のデータの
深さが2以上である(M+1)次元の時空間画像を生成
する合成手段と、合成手段にて生成した時空間画像にて
時刻tの画像を表すデータを閾値Tで2値化した場合に
“1”となる画素についての隣接数を求める第2の算出
手段と、合成手段にて生成した時空間画像にて時刻tの
画像全体に対する隣接数の総和at (T)を求める第3
算出手段と、第1の算出手段の算出結果および第3の
算出手段の算出手段の結果を順次蓄積して、時刻tの前
後一定時間t−nからt+mの画像に対して求められた
隣接数の総和at-n (T)・・・t+m (T)および閾
値Tによる2値化時の“1”の画素の総数vt-n (T)
・・・t+m (T)を蓄積する第2の記憶手段と、第2
の記憶手段に蓄積された隣接数の総和at-n (T)・・
t+m (T)を単純加算または加重加算して時間軸方
向のデータの深さがm+n+1である時空間画像全体に
対する隣接数の総和または加重総和A(T)を算出する
第4の算出手段と、第2の記憶手段に蓄積された画素の
総和vt-n (T)・・・t+m (T)を単純加算または
加重加算して時間軸方向のデータの深さがm+n+1で
ある時空間画像全体に対する有効画素値“1”の画素の
総数または加重総数V(T)を算出する第5の算出手段
と、第4の算出手段および第5の算出手段の算出結果A
(T)およびV(T)から平均隣接数R(T)=A
(T)/V(T)を算出する第6の算出手段と、閾値T
に対するその平均隣接数R(T)のヒストグラムの変化
状態に基づいて閾値を決定する第7の算出手段とを備え
たものである
【0049】請求項25の発明に係る閾値決定装置は、
注目時刻tの画像を表すデータを閾値Tで2値化した場
合に有効画素値“1”となる画素の総数であるVt
(T)を求める第1の算出手段と、時刻tを含む複数時
刻における画像を表すデータを蓄積する第1の記憶手段
と、時刻tの画像を表すデータと記憶手段に蓄積された
画像を表すデータとを合成して、時間軸方向のデータの
深さが2以上である(M+1)次元の時空間画像を生成
する合成手段と、合成手段にて生成した時空間画像にて
時刻tの画像を表すデータを閾値Tで2値化した場合に
“1”となる画素についての隣接数を求める第2の算出
手段と、合成手段にて生成した時空間画像にて時刻tの
画像全体に対する隣接数の総和at (T)を求める第3
の算出手段と、第3の算出手段からの算出結果at
(T)と前時刻t−1にて求めた隣接数の加重総和A
t-1 (T)とを加重加算して時刻tでの時空間画像全体
に対する隣接数の加重総和At (T)を算出する第4の
算出手段と、第1の算出手段からの算出結果vt (T)
と時刻Tt-1 にて求めた“1”の画素の加重総数Vt-1
(T)とを加重加算して時刻tでの時空間画像全体に対
する閾値Tによる2値化時の“1”の画素の総数V
(T)を算出する第5の算出手段と、第4の算出手段お
よび第5の算出手段の算出結果A(T)およびV(T)
から平均隣接数R(T)=A(T)/V(T)を算出す
る第6の算出手段と、閾値Tに対するその平均隣接数R
(T)のヒストグラムの変化状態に基づいて閾値を決定
する第7の算出手段とを備えたものである
【0050】
【作用】請求項1の発明における違法駐車抑止装置は、
監視部にて駐車禁止区域を監視している状態にて、駐車
禁止区域に車両が進入すると、停止車両検出部にて進入
した車両が駐車禁止区域にて停止するか否かが検出され
る。車両の停止が検出されると、降車検出部にその検出
結果が供給されて、これを受けた降車検出部ではその車
両から搭乗者が降車したか否かを監視部からの画像情報
の変化状態に基づいて検出する。搭乗者の降車が検出さ
れた場合には、その結果が警報部に供給されて、警報部
から搭乗者に向けて警報が発せられる。
【0051】請求項2の発明における違法駐車抑止装置
は、降車検出部に監視部の撮像装置から駐車禁止区域の
状態を表す動画像信号が供給されて、この動画像信号の
変化状態に基づいて停止車両のドア開放動作が検出され
て、搭乗者の降車が検出される。
【0052】請求項3の発明における違法駐車抑止装置
は、停止車両検出部にて停止車両を検出した際にその位
置検出手段にて停止車両の駐車禁止区域での位置が検出
されて、その位置情報が降車検出部に供給される。降車
検出部ではその位置情報に基づいて、ドア位置設定手段
にて停止車両のドア位置を設定し、そのドア位置の変化
状態が検出されてドア開放動作が検出されて停止車両か
らの搭乗者の降車が検出される。
【0053】請求項4の発明における違法駐車抑止装置
は、背景画像保持部にて監視部から供給される画像を静
止した背景画像として保持し、抽出部にて背景画像保持
部に保持された背景画像と監視部から供給される画像と
を逐次比較してその相違部分を抽出して、その抽出結果
に基づいてドア開放動作を検出する。
【0054】請求項5の発明における違法駐車抑止装置
は、抽出部の差分化手段にて背景画像保持部からの背景
画像を表す画像データと監視部から供給される画像を表
す画像データとを差分化して差分画像を得て、閾値決定
手段にて差分化手段からの差分画像の特徴に基づいて閾
値を決定し、多値化手段にて閾値決定手段によって決定
された閾値に基づいて差分化手段からの画像を多値化
し、ラベル情報検出手段にて多値化手段からの多値画像
のそれぞれの部分にラベル付けを施して特徴部分を抽出
し、その特徴部分の変化からドアの開放が有効に検出さ
れる。
【0055】請求項6の発明における違法駐車抑止装置
は、閾値決定手段にて少なくとも一つの閾値を決定し、
この閾値を受けた多値化手段にて差分画像を2値化し
て、ドア開放動作を検出する情報を生成する。
【0056】請求項7の発明における違法駐車抑止装置
は、差分化手段からの停止車両の差分画像を受けた閾値
決定手段にて画像の抽出領域と画像全体の面積との強度
比にて表されるパーセンタイル比に基づいて最適な閾値
を決定し、この閾値に基づいて多値化手段にて画像の多
値化を行い、その結果に基づいてドア開放動作を検出す
る情報を生成する。
【0057】請求項8の発明における違法駐車抑止装置
は、差分化手段からの差分画像を受けた閾値決定手段に
て差分画像を時間軸方向に合成した時空間画像のデータ
に基づいて最適な閾値を決定し、この閾値に基づいて多
値手段にて画像の多値化を行い、その結果に基づいて
ア開放動作を検出する情報を生成する。
【0058】請求項9の発明における違法駐車抑止装置
は、記憶手段にて差分画像を逐次蓄積し、この記憶手段
に蓄積された差分画像のデータを合成手段にて時間軸方
向に合成して画像の時間的な変化部分を含む時空間画像
のデータを生成し、この時空間データに基づいて閾値算
出手段にて最適な閾値を算出して、これによりドア開放
動作の情報を検出する多値画像を得る。
【0059】請求項10の発明における違法駐車抑止装
置は、第1の算出手段にて時刻tの差分画像を任意の閾
値Tで2値化した場合に有効画素値“1”となる画素の
総数であるVt (T)を求め、第1の記憶手段にて時刻
tの差分画像およびその前後の時刻t+1,t−1の差
分画像を蓄積し、第1の記憶手段に蓄積された時刻tの
差分画像とその前後の差分画像の両方または一方を合成
手段にて合成して時間軸方向のデータの深さが2または
3である時空間画像のデータを生成し、合成手段にて生
成された時空間画像のデータにて時刻tの差分画像を閾
値Tで2値化した場合に“1”となる画素についての隣
接数を第2の算出手段にて求め、第1の合成手段の時空
間画像のデータにて時刻tの差分画像全体に対する隣接
数の総和at (T)を第3の算出手段にて求める。次い
で、第2の記憶手段にて第3の算出手段の算出結果およ
び第1の算出手段の算出結果を順次蓄積して、時刻tの
前後一定時間t−nからt+mの差分画像に対して求め
られた隣接数の総和at-n(T)・・・t+m (T)お
よび閾値Tによる2値化時の1の画素の総数v
t-n(T)・・・t+m (T)を蓄積し、第2の記憶手
段に蓄積された隣接数の総和at-n (T)・・・t+m
(T)を第4の算出手段にて単純加算または加重加算し
て時間軸方向のデータの深さがm+n+1である時空間
画像全体に対する隣接数の総和または加重総和A(T)
を算出し、第2の記憶手段に蓄積された画素の総数v
t-n (T)・・・t+m (T)を第5の算出手段にて単
純加算または加重加算して時間軸方向のデータの深さが
m+n+1である時空間画像全体に対する“1”の画素
の総数または加重総数V(T)を算出する。次いで、第
6の算出手段にて第4の算出手段および第5の算出手段
の結果から平均隣接数R(T)=A(T)/V(T)を
算出し、閾値Tに対するその平均隣接数R(T)のヒス
トグラムの変化状態に基づいて第7の算出手段にて最適
な閾値を決定し、これにより、ドア開放動作の情報を検
出する2値画像を得る。
【0060】請求項11の発明における違法駐車抑止装
置は、第1の算出手段にて時刻tの差分画像を任意の閾
値Tで2値化した場合に有効画素値“1”となる画素の
総数であるvt (T)を求め、第1の記憶手段にて時刻
tの差分画像およびその前後の時刻t+1,t−1の差
分画像を蓄積し、第1の記憶手段に蓄積された時刻tの
差分画像とその前後の差分画像の両方または一方を合成
手段にて合成して時間軸方向のデータの深さが2または
3である時空間画像のデータを生成し、合成手段にて生
成された時空間画像のデータにて時刻tの差分画像を閾
値Tで2値化した場合に“1”となる画素についての隣
接数を第2の算出手段にて求め、第1の合成手段の時空
間画像のデータにて時刻tの差分画像全体に対する隣接
数の総和at (T)を第3の算出手段求める。次いで、
第4の算出手段にて第3の算出手段からの算出結果at
(T)と前時刻t−1にて求めた隣接数の加重総和A
t-1(T)とを加重加算して時刻tでの時空間画像全体
に対する隣接数の総和At (T)を算出し、第1の算出
手段からの算出結果vt (T)と時刻Tt-1 にて求めた
“1”の画素の加重総数Vt-1 (T)とを第5の算出手
段にて加重加算して時刻tでの時空間画像全体に対する
閾値Tによる2値化時の“1”の画素の総数V(T)を
算出する。次いで、第4の算出手段および第5の算出手
段の結果から平均隣接数R(T)=A(T)/V(T)
を第6の算出手段にて算出して、閾値Tに対するその平
均隣接数R(T)のヒストグラムの変化状態に基づいて
閾値を第7の算出手段にて決定し、これによりドア開放
動作の情報を検出する2値画像を得る。
【0061】請求項12の発明における違法駐車抑止装
置は、監視部にて駐車禁止区域を監視している状態に
て、駐車禁止区域に車両が進入すると、車両停止検出部
にて進入した車両が駐車禁止区域にて停止するか否かが
検出される。車両の停止が検出されると、車両停止検出
部にてその停止位置を検出し、次いで、ドア位置設定手
段にて車両位置検出部からの位置情報に基づいて、その
位置での停止車両のドア位置が設定される。一方、背景
画像保持部では車両停止検出部にて車両の停止を検出し
た際に監視部から供給される画像を静止した背景画像と
して保持し、背景画像保持部に保持された背景画像と監
視部から供給される画像とを抽出部にて逐次比較してそ
の相違部分を抽出する。次いで、この抽出結果とドア位
置設定手段との設定情報に基づいて、停止車両のドアが
開放されたか否かをドア開放動作検出部にて検出し、こ
の検出結果にて停止車両のドア開放動作が検出される
と、警報部にて停止車両の搭乗者に向けて警報を発し、
違法駐車を抑止する。
【0062】請求項13の発明における違法駐車抑止装
置は、監視部にて駐車禁止区域を監視している際に、駐
車禁止区域に車両が進入すると、車両停止検出部および
車両位置検出部にて監視部からの画像情報を受けて、こ
の画像情報に所定の画像処理を施して車両の停止および
その停止位置を検出する。
【0063】請求項14の発明における違法駐車抑止装
置は、監視部にて駐車禁止区域を監視している際に、駐
車禁止区域に車両が進入すると、車両停止検出部にて監
視部にて監視している駐車禁止区域に監視部とは別に設
けられたセンサにて停止車両を検出し、このセンサの検
出結果に基づいて車両の停止位置を車両位置検出部にて
検出する。
【0064】請求項15の発明における違法駐車抑止装
置は、ドア開放動作検出部にて停止車両のドア開放動作
が検出されると、ナンバープレート読取装置にて停止車
両のナンバープレートを識別してそのナンバーを読み取
る。
【0065】請求項16の発明における違法駐車抑止装
置は、駐車禁止区域にて停止車両を検出した際に、ナン
バープレート読取装置にて読み取られた車両のナンバー
プレート情報を警報とともに警報部の音声報知手段にて
音声で搭乗者に向けて警告する。
【0066】請求項17の発明における違法駐車抑止装
置は、駐車禁止区域にて停止車両を検出した際に、ナン
バープレート読取装置にて読み取られた車両のナンバー
プレート情報を警報とともに搭乗者に向けて表示警告す
る。
【0067】請求項18の発明における違法駐車抑止装
置は、車両停止検出部にて停止車両を検出した際に、停
車時間計時部にてその停車時間を計時し、駐車禁止区域
に違法駐車がどの程度の時間行われているかを検出す
る。
【0068】請求項19の発明における違法駐車抑止装
置は、駐車禁止区域に違法駐車が行われた際に、ナンバ
ープレート読取装置にて読み取られた車両のナンバープ
レート情報、前記警報部にて発した警報情報、および停
車時間計時部の計時情報を含む停車情報を記録部にて記
録する。
【0069】請求項20の発明における違法駐車抑止装
置は、通報手段にて記録手段に記録された停車情報を外
部の管理センタに通報し、管理センタの監視員などに違
法駐車を知らせる。
【0070】請求項21の発明における違法駐車抑止装
置は、駐車禁止区域にて車両の停止が検出された際に、
ドア開放動作検出部にて停止車両のドア開放動作を検出
した場合に、その際に記録された記録部からの停車情報
を通報手段にて管理センタに通報し、管理センタの監視
員などに即座に違法駐車を知らせる。
【0071】請求項22の発明における違法駐車抑止装
置は、駐車禁止区域にて車両の停止が検出された際に、
停車時間計時部にて停車時間を所定時間以上計時した場
合にその際に記録された記録部からの停車情報を通報手
段にて管理センタに通報し、管理センタの監視員などに
即座に違法駐車を知らせる。
【0072】請求項23の発明における閾値決定装置
は、記憶手段にて注目時刻を含む前後一定時間のM次元
画像をそれぞれ蓄積し、記憶手段に蓄積されたM次元画
像のデータを画像合成手段にて時間軸方向に合成して、
(M+1)次元の画像データを作成する。次いで、画像
合成手段の(M+1)次元の画像データに対して閾値算
出手段にて閾値を算出することによって注目時刻におけ
るM次元画像に対する最適な閾値を決定する。
【0073】請求項24の発明における閾値決定装置
は、第1の算出手段にて注目時刻tの画像を表すデータ
を閾値Tで2値化した場合に有効画素値“1”となる画
素の総数であるvt (T)を求め、第1の記憶手段にて
時刻tの前後の時刻t+1,t−1における画像を表す
データを蓄積し、時刻tの画像を表すデータと記憶手段
に蓄積された画像を表すデータとを合成手段にて合成し
て、時間軸方向のデータの深さが2または3である(M
+1)次元の時空間画像を生成する。次いで、第2の算
出手段にて時空間画像にて時刻tの画像を表すデータを
閾値Tで2値化した場合に“1”となる画素についての
隣接数を求め、また、第3の算出手段にて時空間画像に
て時刻tの画像全体に対する隣接数の総和at (T)を
求める。次いで、第1の算出手段の算出結果および第3
の算出手段の算出手段の結果を順次第2の記憶手段にて
蓄積して、時刻tの前後一定時間t−nからt+mの画
像に対して求められた隣接数の総和at-n (T)・・・
t+m (T)および閾値Tによる2値化時の“1”の画
素の総数vt-n (T)・・・t+m (T)を蓄積する。
これにより、第2の記憶手段に蓄積された隣接数の総和
t-n (T)・・・ t+m (T)を第4の算出手段にて
単純加算または加重加算して時間軸方向のデータの深さ
がm+n+1である時空間画像全体に対する隣接数の総
和または加重総和A(T)を算出し、第2の記憶手段に
蓄積された画素の総和vt-n (T)・・・t+m (T)
を第5の算出手段にて単純加算または加重加算して時間
軸方向のデータの深さがm+n+1である時空間画像全
体に対する有効画素値“1”の画素の総数または加重総
数V(T)を算出する。この結果、第4の算出手段およ
び第5の算出手段の算出結果A(T)およびV(T)か
ら平均隣接数R(T)=A(T)/V(T)を第6の算
出手段にて算出し、閾値Tに対するその平均隣接数R
(T)のヒストグラムの変化状態に基づいて第7の算出
手段にて注目時刻tにおける最適な閾値を決定する。
【0074】請求項25の発明における閾値決定装置
は、第1の算出手段にて注目時刻tの画像を表すデータ
を閾値Tで2値化した場合に有効画素値“1”となる画
素の総数であるvt (T)を求め、第1の記憶手段にて
時刻tの前後の時刻t+1,t−1における画像を表す
データを蓄積し、時刻tの画像を表すデータと記憶手段
に蓄積された画像を表すデータとを合成手段にて合成し
て、時間軸方向のデータの深さが2または3である(M
+1)次元の時空間画像を生成する。次いで、第2の算
出手段にて時空間画像にて時刻tの画像を表すデータを
閾値Tで2値化した場合に“1”となる画素についての
隣接数を求め、また、第3の算出手段にて時空間画像に
て時刻tの画像全体に対する隣接数の総和at (T)を
求める。次いで、第3の算出手段からの算出結果at
(T)と前時刻t−1にて求めた隣接数の加重総和A
t-1 (T)とを第4の算出手段にて加重加算して時刻t
での時空間画像全体に対する隣接数の加重総和At
(T)を算出し、同様に第1の算出手段からの算出結果
t (T)と時刻Tt-1 にて求めた“1”の画素の加重
総数V t-1 (T)とを第5の算出手段にて加重加算して
時刻tでの時空間画像全体に対する閾値Tによる2値化
時の“1”の画素の総数V(T)を算出する。この結
果、第4の算出手段および第5の算出手段の算出結果A
(T)およびV(T)から平均隣接数R(T)=A
(T)/V(T)を第6の算出手段にて算出し、閾値T
に対するその平均隣接数R(T)のヒストグラムの変化
状態に基づいて第7の算出手段にて注目時刻tにおける
最適な閾値を決定する。
【0075】
【実施例】 実施例1.以下、この発明の一実施例を図について説明
する。図1は請求項1の違法駐車抑止装置の一実施例を
示す図である。この図において、10は駐車禁止区域の
画像を撮影してその区域に進入する車両を監視する監視
部、12は監視部10にて監視している駐車禁止区域に
車両が停止したか否かを検出する停止車両検出部、14
は駐車禁止区域にて停止した車両から搭乗者が降車した
か否かを検出する降車検出部、16は降車検出部14に
て停止車両から搭乗者の降車を検出した際に警報を発す
る警報部、18は上記各部10〜16からの情報および
検出結果を本装置を管理する管理センタに伝送する伝送
部(通報手段)である。
【0076】図2は上記各部の詳細を示すブロック図で
あり、この図において、上記監視部10は、駐車禁止区
域100を含む所定の範囲を撮影するTV(テレビジョ
ン)カメラなどの動画像信号を出力する撮像部101を
含み、本実施例では例えば図3に示すように撮影した動
画像信号を停止車両検出部12、降車検出部14および
伝送部18にそれぞれ供給する。停止車両検出部12
は、撮像部101からの動画像を表す画像データに基づ
いて車両が駐車禁止区域100内に停止したか否かを検
出する車両停止検出部102と、駐車禁止区域100で
の停止車両の位置、つまり撮像部101からの画像中で
の車両の停止位置を検出する車両位置検出部103とを
含む。本実施例においては、これら車両停止検出部10
2および車両位置検出部103は監視部10の撮像部1
01を含めて、例えば、本願出願人と同じ出願人による
特願平3−306295号に記載された交通流計測画像
処理装置などの画像処理型の装置が有効に適用される。
この装置は、移動する車両をその流れに沿ってそれぞれ
検出して交通流を計測する装置であり、これを本装置に
適用した場合、停止車両の前端部および後端部ならびに
両側部を検出して車両を平行四辺形に近似し、その位置
を決定することができる。
【0077】降車検出部14は、ドア位置設定部(ドア
位置設定手段)104と、処理領域設定部105と、背
景画像保持部106と、変化抽出部(抽出部)107
と、ドア開放動作検出部108とを含む。ドア位置設定
部104は、車両位置検出部103からの位置情報に基
づいて停止車両の画像中から搭乗者が降車するドア付近
の位置を推定し設定するドア位置設定回路であり、例え
ば図4に示すように、ドア位置140を車両位置情報に
基づいて車両の前方から中央にかけての位置に設定す
る。処理領域設定部105は、車両位置検出部103に
て得られた車両位置情報に基づいて画像処理領域を設定
して、設定した部分の動画像を撮像部101からの画像
中から抽出する処理領域抽出回路であり、例えば図4に
示すようにドア位置140を囲むように処理領域141
を設定する。処理領域の大きさと形状は、ドア位置が適
切に納まり、側方の交通その他のノイズの影響を受けに
くく、またノイズが抽出対象であるドアの開放動作に伴
う変化領域と類似している場合にその発生位置からノイ
ズと判断可能となるような処理領域の大きさであり、か
つ、計算量が大きくならないように、車両の大きさと形
状にあわせて適切に設定される。
【0078】図2に戻って、背景画像保持部106は、
車両が駐車禁止区域100に停止した際に搭乗者の降車
前の画像を背景画像として蓄積する画像メモリを含み、
本実施例においては照明条件などの変化に合わせて内容
を更新可能に蓄積する画像メモリである。詳しくは、車
両停止検出部102から停止車両を検出した際に供給さ
れる停止信号が入力されたときに入力されている画像を
背景画像の初期値として保存して、その後入力される画
像を用いて例えば指数平滑法などを用いた画像更新手法
によって背景画像を順次更新して照明などの変化を反映
させる。変化抽出部107は、処理領域設定部105を
介して供給される動画像と、背景画像保持部106から
の背景画像とを比較して、その変化部分を抽出する抽出
回路であり、各抽出領域についてはラベルづけ、特徴抽
出などを行って記号化、数値化して、そのラベル情報を
出力する。
【0079】図5は本実施例における変化抽出部107
の詳細を示す図であり、この変化抽出部107は、背景
差分部(差分化手段)120と、閾値設定部(閾値決定
手段)121と、2値化処理部(多値化手段)122
と、ラベル付けおよび特徴抽出処理部(ラベル情報検出
手段)123とを有している。背景差分部120は、背
景画像と入力画像の差分演算と絶対値演算を行って出力
する差分画像形成部である。閾値設定部121は背景差
分部120の演算結果である差分画像から閾値を設定す
る閾値算出部である。2値化処理部122は閾値設定部
121にて設定した閾値で背景差分部120からの差分
画像を2値化する2値化回路である。ラベルづけ処理部
123は、2値化処理部122からの2値画像にラベル
付けし、それぞれのラベル領域に対して例えば重心、面
積、フィレ径、主軸および濃度平均等の特徴を抽出して
出力する特徴抽出回路である。
【0080】再び図2に戻って、ドア開放動作検出部
08は、ドア位置設定部104からの設定情報と、変化
抽出部107からの変化部分の情報とを受けて、停止車
両のドア開閉動作を検出する検出部であり、本実施例で
は動画像でのノイズに影響されることなくドア開放動作
を検出して判定する後述の閾値決定装置を含む回路が有
効に適用される。詳しくはドア開放動作検出部108
は、前時刻の入力ラベル情報により更新されて内部に保
持するラベル情報と変化抽出部107から新たに入力さ
れたラベル情報との対応関係を求めることによって各ラ
ベル領域に対応した領域の移動や変化状態を認識して、
保持しているラベル情報を更新する。そして、そのラベ
ル領域のうち1つが、ドア位置設定部104によって設
定されている降車位置の情報等を基に搭乗者の降車によ
るものであると判断される一定の条件を満たしたときに
降車検出信号を発生する。このドア開放動作検出部10
8に保持されるラベル情報は、変化抽出部107で抽出
されて入力される情報以外にそのラベルの存在時間やそ
れが搭乗者の降車によるものである可能性等の情報を有
している。
【0081】警報部16は、ナンバープレート読取部1
09と、処理装置110と、表示装置111と、スピー
カ(音声報知部)112とを有している。ナンバープレ
ート読取部109は、停止車両の画像からナンバープレ
ート情報を読み取り認識するナンバー認識部であり、
ア開放動作検出部108から降車検出信号が出力された
ときにTVカメラ101の画像と車両位置情報等からナ
ンバープレート位置を推定し、文字認識装置などによて
ナンバー情報を読み取り出力する検出部である。処理装
置110は、ドア開放動作検出部108にて搭乗者が降
車したことが判定された際にナンバープレート読取部1
09にて得られたナンバープレート情報を警告情報とし
て編集する編集回路である。この処理装置110は、あ
らかじめ用意された警告文等にナンバー情報を当ては
め、その内容をスピーカ112に合成音声等で出力した
り、または表示装置111へ文字で表示する。この表示
装置111は、処理装置110からの警告情報を表示す
る装置であり、車両を降車した搭乗者が見ることができ
る位置に設置されている。スピーカ112は、処理装置
110からの警告情報を音声にて放送する音声報知部で
あり、車両を降車した搭乗者が聞くことができる位置に
設置されている。
【0082】他方、本実施例における違法駐車抑止装置
は、車両停止検出部102から車両停止信号が発生され
ている時間を計測する停車時間計時部113を有してお
り、この停車時間計時部113は、所定の時間以上停止
信号が発生されたことを検出した際に違法駐車が行われ
ていることを示す違法駐車検出信号を出力する。さらに
本装置は、ドア開放動作検出部108にてドア開放動作
が検出された際、または停車時間計時部113にて違法
駐車検出信号が発生された際に、処理装置110からの
警告情報、TVカメラ101からの画像データ、その時
刻、停車時間等の駐車時の証拠情報を記録する記録部1
14を有しており、伝送部18はそれらの記録情報をこ
の装置を管理する管制センタに伝送する。
【0083】次に動作について説明する。動作状態にお
いて、駐車禁止区域100は撮像部101のカメラにて
常時撮像されて、例えば、図3に示すような動画像とし
て、その情報が各部に供給されている。次いで、駐車禁
止区域100に車両が進入して車両が停止すると、車両
停止検出部102はその車両を検出して停止信号を出力
する。この際に、停止信号を受けた車両位置検出部10
3では停止車両の位置を検出する。これらに例えば特願
平3−306295号の交通流計測画像処理装置が用い
られている場合には車両停止信号以外に車両の先頭およ
び後尾の画像上の位置と車両幅が得られるために、車両
を平行四辺形で近似してその位置が決定される。次に、
処理領域設定部105およびドア位置設定部104で
は、車両停止検出部102によって車両が停止したこと
が検出されたときに、車両位置検出部103によって得
られた車両位置に基づいて、それぞれ画像処理領域およ
びドア位置を設定する。この場合、処理領域設定部10
5の後段には設定された処理領域内の画像データのみが
送られる。
【0084】例えば、図4に示すように、ドア位置設定
部104にて、車両位置情報に基づいて車両の前方から
中央にかけての位置にドア位置140が設定され、処理
領域設定部105にて、ドア位置140を囲むように処
理領域141が設定される。この場合、処理領域の大き
さと形状は、ドア位置が適切に納まり、側方の交通その
他のノイズの影響を受けにくく、またノイズが抽出対象
であるドアの開放動作に伴う変化領域と類似している場
合にその発生位置からノイズと判断可能となるような処
理領域の大きさにて設定され、かつ計算量が大きくなら
ないよう、車両の大きさと形状にあわせてドア位置が適
切に設定される。
【0085】次いで、背景画像保持部106は、車両停
止検出部102の停止信号が入力されたときに処理領域
設定部105からの画像を背景画像の初期値として保存
し、その後、処理領域設定部105から供給される画像
を例えば指数平滑法などを用いた画像更新手法によって
背景画像を順次更新して、照明などの変化を反映させて
背景画像を保持する。次いで、変化抽出部107では背
景画像と処理領域設定部105からの画像との間の変化
部分の領域を抽出し、各抽出領域についてラベルづけ
し、それより特徴抽出などを行って記号化、数値化し、
そのラベル情報を次段に出力する。
【0086】例えば、図5に示す例では、背景差分部1
20によって背景画像と入力画像の差分演算と絶対値演
算を行い、その演算結果である差分画像から閾値設定部
121によって閾値を設定する。次いで、2値化処理部
122によってその閾値で差分画像を2値化し、ラベル
付けおよび特徴抽出処理部123によってその2値画像
をラベルづけし、それぞれのラベル領域に対して例えば
重心、面積、フィレ径、主軸、濃度平均等の特徴を抽出
して出力する。例えば、図6に示すように、入力画像1
50と、ドアの開かれる前の車両の画像を表す背景画像
151と、それらの画像の差分画像に対する2値化画像
152との関係は、車両から搭乗者が降車するまではド
ア位置140付近で動画像として入力される入力画像1
50と背景画像151との明度差はないので、差分画像
を2値化した抽出結果には現れない。搭乗者が降車動作
を始めると、ドアの開放部分や搭乗者自身がドア位置1
40付近に明度差として現れるので、差分と2値化によ
って、ドアの開放動作にともなった滑らかな大きさ、形
状変化をする領域155として、除去されなかったノイ
ズ154があればそれとともに抽出される。
【0087】次に、ドア開放動作検出部108では前時
刻の入力ラベル情報により更新されて内部に保持するラ
ベル情報と変化抽出部107から新たに入力されたラベ
ル情報との対応関係を求めることによって各ラベル領域
に対応した領域の移動や変化状態を認識し、保持してい
るラベル情報を更新する。そして、そのラベル領域のう
ち1つが、ドア位置設定部104によって設定されてい
る降車位置の情報等に基づいて搭乗者の降車によるもの
であると判断される一定の条件を満たしたときに降車検
出信号を発し、外部の管理センタなどに通報する。ドア
開放動作検出部108に保持されるラベル情報は、変化
抽出部107で抽出され入力される情報以外にそのラベ
ルの存在時間やそれが搭乗者の降車によるものである可
能性等の情報を有するので、これらを伝送部18を介し
て管理センタに伝送する。
【0088】以下に、ラベル間の対応関係を求めるアル
ゴリズムの一例を示す。ラベル情報間のパターン距離を
計算する評価関数D2 として、例えば次式を定義してお
くと、 D2(Lold,Lnew)=絶対値(Gold-Gnew)2+絶対値(Sold-Sn
ew)+絶対値(F1Lold-F1Lnew)2+絶対値(F2Lold+F2Lnew) ただし、Lold,Lnew は保持されているラベル領域と入力
されたラベル領域、Gはラベル領域の重心ベクトル、S
はラベル領域の面積、F1,F2 はその他の特徴量である。
【0089】まず、保持ラベルと入力ラベルの間で互い
に最もパターン距離が近くなる対応づけを探索する。対
応付けされなかった入力ラベルは新規に発生したラベル
として新たに保持ラベルのリストに加え、その重心位置
が図4のドア位置140にあればドア開放動作部分の候
補としておく。一方、対応づけされなかった保持ラベル
はそのまま情報を保留しておき、その後、一定時間を経
てなお対応づけられない場合にはそのラベルは消滅した
ものとして保持ラベルのリストからはずす。そして、対
応づけに成功したラベルは、その情報を入力ラベル側の
情報に更新し、またそのラベルの存在時間のカウントを
増加する。最後に、存在時間のカウントが所定時間に達
したドア開放動作部分の候補のラベルがあれば降車検出
信号を発する。
【0090】この場合、処理領域設定部105からドア
開放動作検出部108までの一連の処理部を複数用意し
ておくと、車両停止が検出される度毎にそれらを順次起
動することにより、1つの駐車禁止区域に同時に複数の
車両が停止した場合にも対応できる。次いで、ナンバー
プレート読取部109では、ドア開放動作検出部108
から降車検出信号が出力されたときにTVカメラ101
の画像と車両位置情報等からナンバープレート位置を推
定し、文字認識装置などによてナンバー情報を読み取り
出力する。処理装置110はあらかじめ用意された警告
文等にナンバー情報を当てはめ、その内容をスピーカ1
12に合成音声等で出力したり、または表示装置111
へ文字で表示する。これにより、車両から降車した運転
者などの搭乗者に車両が停止している場所が駐車禁止区
域であることを報知して、車両の移動を促し違法駐車を
抑止する。最後に、停車時間計時部113では、車両停
止検出部102の停止信号が所定時間得られ、車両が移
動しなかったときには違法駐車信号をその車両について
記録部114が保持する証拠情報等とともに管制センタ
に出力する。
【0091】なお、本実施例では停止車両検出部12が
監視部10の撮像部101からの動画像信号に基づいて
車両の停止および位置を検出するように構成したが、本
発明では監視部10から停止車両検出部12へは必ずし
も動画像信号を送る必要はなく、例えば所定の時間間隔
毎に監視部10にて静止画像を撮影してもよく、また監
視部10とは別に駐車禁止区域100の所定の位置に車
両を検知するセンサなどを設置して、その検出結果から
車両の停止および位置を検出するようにしてもよい。
【0092】実施例2.図7は請求項23の発明による
閾値決定装置の一実施例を示す図であり、例えば、上記
違法駐車抑止装置の変化抽出部107に適用される閾値
決定回路の一実施例を示すブロック図である。この図に
おいて、1はあらかじめ量子化されて入力される2次元
画像、2は2次元画像1を表す画像データを蓄積するメ
モリ(記憶手段)、3はメモリ2からの画像データを3
次元の画像データとして合成して読み出すデータ合成読
出回路(合成手段)、4はメモリ2から読み出された画
像データから閾値を決定する閾値決定回路(閾値算出手
段)、5はメモリ2に蓄積されている所定時間前に入力
された画像データを読み出す注目時刻データ読出回路、
6は閾値決定回路4によって決定された閾値にて読出回
路5からの画像を2値化する2値化回路である。
【0093】次に動作について説明する。図8はメモリ
2に蓄積された画像データおよびデータ合成読出回路3
にて合成されたデータおよび注目時刻データ読出回路5
からのデータを摸式的に示した図であり、データ合成読
出回路3および注目時刻データ読出回路5はアドレス発
生回路20にて表されている。この図を参照して説明す
ると、まず、入力される2次元画像1は大きさが(X×
Y)画素にて表され、単位時間毎に1枚づつ入力される
とすると、画像1枚当たりの容量は{X×Y×(画素深
さ)}を必要とする。ここで、画素深さは1画素当たり
のメモリ量である。したがって、メモリ2の容量が
{(X×Y×Z×(画素深さ)}であるとすると、ま
ず、すでに蓄えられているメモリ2上のデータを{X×
Y×Z×(画素深さ)だけ後方にシフトしてメモリ2の
先頭に空き領域を確保する。次いで、そこに入力画像1
を新たに書き込む。2値化の対象となる画像が入力され
た注目時刻をtとしたときに、その前後の時刻(t−
n)から(t+m)までの時間に入力された画像を蓄積
して、これらをデータ合成読出回路3にて時間軸方向に
合成して時空間画像、この場合、3次元の画像に合成し
て閾値決定回路4に供給すると、そのZ軸方向の厚みは
Z=(m+n+1)となる。また、Z=0では最新の画
像が入力される時刻(t+m)に対応するものとする。
次に、データ合成読出回路3により、メモリ2に蓄えら
れた時空間画像データを順に走査して注目点の画素値G
0を読み出して出力する。アドレス発生回路20では画
素の座標(x,y,z)に対応するメモリアドレスを先
頭から次式(10)にて指定すると、この式に従って画
素値が順次読み出される。 Address(x,y,z)=(x+y×x+z×X×Y)×(画素深さ) ・・・・(10)
【0094】次に、閾値決定回路4にて読み出された時
空間画像全体の画素値G0に基づいて例えばその濃度ヒ
ストグラムを演算して、それに判別分析法を適用するこ
とにより、ある閾値で2分割されたヒストグラムの各グ
ループ間の分散が最大となるような閾値を適切な閾値と
して出力することができる。次に、注目時刻tに入力さ
れた画像の注目時刻データ読出回路5では、最新の画像
が入力された時刻(t+m)からm時間前の画像を先頭
のメモリアドレスをAddress(0,0,m)とし
て読み出す。最後に、2値化回路6にて、読み出された
注目時刻tの画像を閾値決定回路4により決定された閾
値で2値化する。
【0095】実施例3.図13はデータ合成読出回路3
および閾値決定回路4の他の構成を示すブロック図であ
り、図14は3次元画像データの例を示す図である。こ
れらの図において、上記実施例2でのデータ合成読出回
路3および閾値決定回路4に代えて多次元空間での平均
隣接数に基づく回路が適用される。図13では、これら
の3次元空間の平均隣接数に基づいた閾値決定回路4の
例である。この図において、41は注目画素値G0、4
2は2つの入力のうち小さい方の値を出力する最小値選
択部(I=26)、43,44はヒストグラム計数部、
45は前段のヒストグラムから平均隣接数ヒストグラム
を計算し、閾値を決定する閾値決定部である。
【0096】次に動作について説明する。3次元空間上
での画素に対する隣接画素を立体的に、またz軸座標で
分割して図示した図14では、斜線の注目画素G0
(x,y,z)に隣接する画素数が、一般にM次元空間
上では(3M −1)個であるから、この場合、M=3で
ありG1(x−1,y−1,z),G2(x,y−1,
z),・・・,G26(x+1,y+1,z+1)の2
6個となる。そこで、上記(10)式により時空間画像
のすべての画素を順次走査して、注目画素G0およびそ
の隣接画素G1,G2,・・・,G26の画素値を読み
出して出力する。次に、閾値決定回路4により、データ
合成読出回路3にて読み出された3次元の時空間画像デ
ータである画素値G0およびその隣接画素の値G1,G
2,G3,・・・,G26から特徴ヒストグラムである
平均隣接数ヒストグラムを算出し、そのヒストグラムか
ら閾値が決定される。
【0097】すなわち、まず、M次元画像データに対す
る平均隣接数は2次元の場合と同様にしてM次元での隣
接数の総和A(T)と画素値が“1”である画素のM次
元体積V(T)で定義され、従来技術にて説明した
(1),(2),(3)式は次式(11),(12),
(13)のように書き換えられる。
【0098】 R(T)=A(T)/V(T) ・・・(11)
【0099】
【数7】
【0100】
【数8】
【0101】本実施例の場合、M=3次元であるから3
M −1=26個が1画素の隣接数の上限である。隣接数
の総和A(T)も2次元の場合と同様の議論によって、
従来の技術にて説明した(4) 式から(7) 式も以
下の(14)ないし(17)式のように書き換えられ
る。
【0102】
【数9】
【0103】ただし、nx,y (T)は点(x,y)の隣
接数である。
【0104】 min(G0,Gi)≧T (i=1,2,・・・,3M-1 ) ・・・・(15)
【0105】
【数10】
【0106】
【数11】
【0107】この場合は、3次元であるから特に(1
7)式は、次式(18)となる。
【0108】
【数12】
【0109】ただし、δa,b はクロネッカデルタ、Nは
濃度階調数である。また、“1”の総数である体積V
(T)は(9)式と同様に次式(19)で表される。
【0110】
【数13】
【0111】したがって、隣接数の総和A(T)、体積
V(T)および閾値は次のようにして算出される。ま
ず、ヒストグラム計数部43にて、G0、G1,G2,
・・・,G26のそれぞれの画素値について、最小値選
択部42で選択された最小値のヒストグラムh1
(k),h2(k),・・・,h26(k)をとる。次
に、閾値決定部45にて、h0(k)およびh1
(k),h2(k),・・・,h26(k)を上記(1
7),(18)式に従ってk,iについて順次加算する
ことによって隣接数の総和A(T)および体積V(T)
を求め、それらにより平均隣接数R(T)=A(T)/
V(T)を求める。最後にR(T)の閾値Tに対する変
化状態から閾値を決定して出力する。図15は平均隣接
数R(T)の一例であり、閾値Tを0から濃度最大値
(T−1)まで変化させながら第1番目の極大値を与え
るTが最適な閾値として出力される。
【0112】例えば、図9に示すように、(5×5)の
濃度パターンの画像がA,B,Cの順に時系列データと
して入力された場合に、画像Bを2値化する際には、そ
の前後の時刻−1から+1までの画像A,B,Cを積み
重ねて(5×5×3)の時空間画像を形成し、これを用
いて閾値を決定する。図10は閾値、隣接数、画素数お
よび平均隣接数を示す表である。これより、平均隣接数
が第1番目の極大値を与える閾値は5であるので、画像
Bを2値化するために最適な閾値は5であることがわか
る。図11はこの閾値でBを2値化した結果である。例
えば、入力された時系列画像がA,B,C,B,A,
B,C,B・・・のように変化する場合について、従来
の判別分析法および特願平3−30117号の場合と、
本実施例の場合とを比較し、この時系列画像を例えば屋
外の固定ITVカメラ等で撮像された実画像と照らし合
わせると、中央の2画素が抽出すべき対象物体、Aは比
較的大きなノイズが突発的に現れる場合、Cは小さな明
るいノイズがある場合に相当すると考えることができ
る。
【0113】図12は上記の3手法によるこの時系列画
像の中間部分についての2値化閾値の計算結果とそれに
よる2値化結果である。この図に示すように、判別分析
法では画素の濃度情報のみに基づいた手法で画素間の隣
接関係が考慮されないためにノイズの強度や量に大きく
影響され、画像Cのような場合にはノイズのみを抽出し
てしまう。また、特願平3−30117号の場合ではノ
イズの強度や量による影響が低減されているものの時間
的な隣接関係が考慮されないためにノイズの面積が大き
い場合に悪影響を受ける。一方、本実施例の場合では画
素の時間的な隣接関係、つまり物体の時間的連続性を利
用しているので、安定した2値化が行えることを示して
いる。一般に、ノイズの多い環境、例えば屋外環境など
における物体抽出では、この例のように対象物体の移動
や変化はノイズに対して十分緩やかとみなされる場合が
多い。本実施例の方法はそのような環境においても安定
した2値化が行える。
【0114】実施例4.図16は、請求項24の発明に
よる閾値決定装置の一実施例を示す図であり、上記実施
例である図7および図13の相当部分には同一符号を付
してその説明を省略する。この図において、43は注目
画素についてヒストグラムを計算するヒストグラム計数
部(第1の算出手段)、50は最新の画像が入力された
時刻(t+m)を現時刻とするときに、その前時刻(t
+m−1)の画像を表すデータを保存するメモリ(第1
の記憶手段)、51は注目画素G0を選択して出力する
注目画素選択部、52は注目画素G0の隣接画素G1,
G2,・・・,G17を選択して出力する隣接画素選択
部(第2の算出手段)、53は最小値選択部(合成手
段)42から出力される注目画素G0との最小値選択結
果のヒストグラムをとるヒストグラム計数部(第1の算
出手段、第3の算出手段)、54、55はヒストグラム
計数部43、53による(n+m)時間分の過去のヒス
トグラムを1時刻毎にシフトしながら保存するシフトメ
モリ(第2の記憶手段)、56、57はヒストグラムを
それぞれ加算して体積V(T)、隣接数の総和A(T)
を求める加算部(第4の算出手段、第5の算出手段)、
58は体積V(T)および隣接数の総和A(T)から平
均隣接数R(T)=A(T)/V(T)を求める平均隣
接数算出部(第6の算出手段)、59は平均隣接数R
(T)をT=0からT=(N−1)(Nは濃度階調数)
まで走査して第1番目の極大値を与えるTを最適な閾値
として出力する閾値決定部(第7の算出手段)である。
【0115】次に動作について説明する。図14に示す
画素G1からG26のうち3次元空間上で対称な位置に
ある画素の組に対して(8)式と同様の関係が成立する
ため、隣接数の総和は隣接画素全体の半分のG1,・・
・,G4,G9,・・・,G17だけを用いて計算でき
る。また、(18)式は時間軸方向であるz軸に関して
分解でき、次式(20)のように変形される。
【0116】
【数14】
【0117】式(20)の括弧中、第1項は現時刻(t
+m)の入力画像から読み出されるG1,・・・,G4
の画素のヒストグラムの和、第2項はメモリ50に保存
された前時刻(t+m−1)の画像から読み出されるG
9〜G17の画素のヒストグラムの和であって、これら
の和がヒストグラム計数部53から出力され、またz=
0以外のデータはシフトメモリ55に保存されている。
したがって、隣接数の総和A(T)はそれらを加算部5
7でz,kについて加算して2倍することで求められ
る。同様にして、体積V(T)についても(19)式を
次式(21)のように変形して、これに基づいて、ま
ず、注目画素選択部51の出力G0の画素のヒストグラ
ムをヒストグラム計数部43で求め、シフトメモリ54
に保存されたz=0以外のデータとともに加算部56に
よってz,kについて加算することで求められる。な
お、メモリ50の数を増していけば、時間軸方向のデー
タ深さがより深まる。
【0118】
【数15】
【0119】次いで、以上のように算出された加算部5
6の体積V(T)にて、加算部57の隣接数の総和A
(T)が平均隣接数算出部58にて除算されて、その結
果の平均隣接数R(T)が閾値決定部59に供給され
る。この結果、閾値決定部59にて平均隣接数R(T)
がT=0からT=(N−1)(Nは濃度階調数)まで走
査されて第1番目の極大値を与えるTが最適な閾値とし
て出力される。
【0120】なお、本実施例では体積および隣接数の総
和が上記(20),(21)に基づいて算出されたが、
例えば、加算部56、57のそれぞれに入力される前段
からのヒストグラム計数部43およびシフトメモリ54
のヒストグラムのzに関する加算時にあらかじめ計算さ
れた重み関数w(z)を用いて、(20),(21)式
の代わりに次式(22),(23)を用いて隣接数の総
和A(T)および体積V(T)を算出してもよい。
【0121】
【数16】
【0122】
【数17】
【0123】この場合、重み関数w(z)は、例えば次
式(24)の正規分布関数のように、注目時刻tに近い
時刻の画像データを重視する関数が望ましい。 w(z)=p exp(−q(z−m)2 ) ・・・・(24) ただし、p,qは定数である。
【0124】次に、本実施例による閾値決定装置を上記
実施例1による違法駐車抑止装置の変化抽出部107に
おける閾値設定部121に適用した場合について説明す
ると、まず、処理領域設定部105から図4に示す処理
領域141の部分画像が背景差分部120に供給され、
次いで、背景画像保持部106から車両のドア開放動作
がなされていない画像が供給されると、背景差分部12
0にて図6に示すように差分化処理して、この差分画像
が図16の回路へ入力される。この差分画像は順次メモ
リ50に蓄積される。入力された画像とメモリ50から
得られる前時刻における画像は順次走査されて注目画素
と、その隣接画素が順次抽出されて、上記(20),
(21)式または(22),(23)式により、隣接数
の総和A(T)および体積V(T)が算出されて(1
1)式により平均隣接数ヒストグラムR(T)が求めら
れる。これにより、各部41〜58の部分にて算出され
るR(T)が閾値決定部59に出力される。次いで、閾
値決定部59はヒストグラムR(T)が極大となる閾値
Tを順に閾値を変化させながら求めて出力する。最後に
2値化処理部122にて、この閾値により差分画像を2
値化し、ラベル付けおよび特徴抽出処理部123によっ
てラベル付けされる。
【0125】図18はドア開放動作にともなう抽出対象
領域が存在しないときのヒストグラムの例であり、この
場合、極大点が存在しないので、閾値を求める処理後に
は閾値は無限大に設定されるためいかなる領域も抽出さ
れない。抽出対象領域が存在する場合のヒストグラムは
図22に示すようになるので適切な領域が抽出される。
【0126】以上のように本実施例では、入力される動
画像に対してその前後の時刻の画像を合成した時空間画
像のデータに基づいて閾値を決定して2値化し、変化領
域を抽出するので、刻々と変化する画像ノイズに影響さ
れずに、差分画像を2値化してドア開放動作にともなう
変化領域を安定に抽出することができ、ラベル付け後の
領域追跡において誤検出や誤追跡が生じにくくなる。こ
の結果、正確なドア開放動作を検出することができ、違
法駐車に対する警報を的確に送出することができる。
【0127】実施例5.図17は、請求項25の発明に
よる閾値決定装置の一実施例を示す図であり、上記実施
例である図16の相当部分には同一符号を付してその説
明を省略する。この図において、60、61はヒストグ
ラム計数部43、53からのヒストグラム出力の累積ヒ
ストグラムと、前時刻のヒストグラム出力をそれぞれ加
重加算して体積Vt (T)および隣接数の総和At
(T)を求めて次時刻にそれらを出力するそれぞれ加算
部(第4の算出手段、第5の算出手段)である。
【0128】次に動作について説明する。本実施例で
は、上記(24)式の重み関数w(x)に次式(25)
のような指数関数を用いる。 w(z)=p exp(−q(z−m)) ・・・・(25) ただし、p,qは定数である。また、m=0,n=∞と
して注目時刻t以後のデータを用いないようにすると、
上記(22),(23)式はそれぞれ次式(26),
(27)式のように変形できる。
【0129】
【数18】
【0130】
【数19】
【0131】したがって、体積Vt (T)および隣接数
の総和At (T)は加算部60、61でそれぞれ(2
6)、(27)式に従って前段のヒストグラム出力をk
に関して加算したヒストグラムと、前時刻に本加算部6
0、61のそれぞれで算出された体積Vt-1 (T)およ
び隣接数の総和At-1 (T)との加重和によって算出さ
れる。
【0132】以上のように本実施例では、加算部60、
61にて注目時刻tにおける体積Vt (T)および隣接
数の総和At (T)を前時刻の体積Vt-1 (T)および
隣接数の総和At-1 (T)から求めて、その平均隣接数
R(T)の変化状態から閾値Tを決定するので、装置の
構成を上記図16の場合より簡略化することができ、か
つ高速に最適な閾値を求めることができる。本実施例の
閾値決定装置も上記実施例4と同様に上記実施例1の違
法駐車抑止装置に適用することができる。
【0133】なお、本実施例5および上記実施例2〜4
では、それぞれの閾値決定装置を上記実施例1による違
法駐車抑止装置に適用した場合を例に挙げて説明した
が、本発明による違法駐車抑止装置では上記実施例2〜
4の閾値決定装置だけでなく、例えばパーセンタイル法
を適用した図19に示すような装置を変化抽出部107
に適用してもよい。この図において、125は背景差分
部120からの演算結果のヒストグラムを計数するヒス
トグラム計数部、126は固定閾値設定値128および
パーセンタイル設定値127から閾値を決定する閾値決
定部である。
【0134】パーセンタイル法について説明すると、こ
の方法は抽出する領域と画像全体の面積の比、いわゆる
パーセンタイル比があらかじめ解っている場合に、ある
閾値で2値化すると、抽出領域と背景領域がその与えら
れたパーセンタイル比に分離されるような閾値を決定す
る方法である。例えば図6において、パーセンタイル比
ドア開放動作に伴う抽出対象領域153、155の大
きさが画像中の位置によっておおよそ定まっている場合
に、図2の処理領域設定部105で設定される処理領域
の位置と大きさからあらかじめ設定される。なお、固定
閾値は、ドア開放動作に伴う抽出対象領域が存在してい
ない場合にノイズを誤検出しないようにするための閾値
の下限値として設定される。図20(a)はドア開放動
に伴う抽出対象領域が存在するときのヒストグラムの
例であり、斜線部分の比率がパーセンタイル設定値12
7と合致するところで閾値が決定されて、図20(b)
に示すように対象領域が存在しない場合に固定閾値にて
処理される。また、上記実施例1の違法駐車抑止装置に
固定閾値を設定したパーセンタイル法と同様に、濃度ヒ
ストグラムの分散の和が最小となる判別分析法または濃
度ヒストグラムの谷部に閾値を設定するモード法に固定
閾値を設定した図19のような構成にして適用してもよ
い。
【0135】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明によれば、
駐車禁止区域に停止した車両から搭乗者が降車したか否
かを検出して警報を発するように構成したので、停止車
両の搭乗者に警報を的確に知らせることができる。した
がって、確実に違法駐車を抑止することができる効果が
ある。
【0136】請求項2の発明によれば、監視部の撮像装
置からの駐車禁止区域の状態を表す動画像信号に基づい
て停止車両のドア開放動作を検出して、搭乗者の降車を
検出するように構成したので、搭乗者の存在を的確に検
出して警報を知らせることができる。したがって、さら
に確実に違法駐車を抑止することができる効果がある。
【0137】請求項3の発明によれば、駐車禁止区域で
の車両の停止および位置が検出されて、その位置情報に
基づいて停止車両のドア位置を設定するように構成した
ので、ドア位置の変化状態を的確に検出してドア開放動
を検出することができる。したがって、搭乗者の存在
を的確に検出して警報を知らせることができる効果があ
る。
【0138】請求項4の発明によれば、背景画像保持部
にて監視部から供給される画像を静止した背景画像とし
て保持し、抽出部にて背景画像保持部に保持された背景
画像と監視部から供給される画像とを逐次比較してその
相違部分を抽出して、その抽出結果に基づいてドア開放
動作を検出するように構成したので、搭乗者の降車を的
確に検出して、その搭乗者の存在を検出して確実に警報
を知らせることができる効果がある。
【0139】請求項5の発明によれば、抽出部の差分化
手段にて背景画像保持部からの背景画像を表す画像デー
タと監視部から供給される画像を表す画像データとを差
分化して差分画像を得て、閾値決定手段にて差分化手段
からの差分画像の特徴に基づいて閾値を決定し、多値化
手段にて閾値決定手段によって決定された閾値に基づい
て差分化手段からの画像を多値化し、ラベル情報検出手
段にて多値化手段からの多値画像のそれぞれの部分にラ
ベル付けを施して特徴部分を抽出するように構成したの
で、その特徴部分の変化からドアの開放を有効に検出し
て、その搭乗者に確実に警報を発することができる効果
がある。
【0140】請求項6の発明によれば、閾値決定手段に
て少なくとも一つの閾値を決定し、この閾値を受けた多
値化手段にて差分画像を2値化して、ドア開放動作を検
出する情報を生成するように構成したので、より確実か
つ簡単な構成にてドア開放動作を検出することができる
効果がある。
【0141】請求項7の発明によれば、画像の抽出領域
と画像全体の面積との強度比にて表されるパーセンタイ
ル比に基づいて最適な閾値を決定し、この閾値に基づい
て多値化手段にて画像の多値化を行い、その結果に基づ
いてドア開放動作を検出する情報を生成するように構成
したので、ドア開放動作を簡単な構成かつ確実に検出す
ることができる効果がある。
【0142】請求項8の発明によれば、差分画像を時間
軸方向に合成した時空間画像のデータに基づいて最適な
閾値を決定して、この閾値に基づいて多値手段にて画像
の多値化を行い、その結果に基づいてドア開放動作を検
出する情報を生成するように構成したので、時間的に変
化する画像ノイズに影響されることなく、ドア開放動作
を検出することができる効果がある。
【0143】請求項9の発明によれば、記憶手段にて差
分画像を逐次蓄積し、この記憶手段に蓄積された差分画
像のデータを合成手段にて時間軸方向に合成して画像の
時間的な変化部分を含む時空間画像のデータを生成し、
この時空間データに基づいて閾値算出手段にて最適な閾
値を算出して、これによりドア開放動作の情報を検出す
る多値画像を得るように構成したので、時間的に変化す
る画像ノイズに影響されることなく、ドア開放動作を検
出することができる効果がある。
【0144】請求項10の発明によれば、時間軸方向の
データの深さがm+n+1である時空間画像全体に対す
る隣接数の総和または加重総和A(T)と、時間軸方向
のデータの深さがm+n+1である時空間画像全体に対
する“1”の画素の総数または加重総数V(T)から算
出される平均隣接数R(T)のヒストグラムの変化状態
に基づいて最適な閾値を決定し、これにより、ドア開放
動作の情報を検出する2値画像を得るように構成したの
で、時間的に変化する画像ノイズに影響されることな
く、ドア開放動作を検出することができる効果がある。
【0145】請求項11の発明によれば、前時刻t−1
にて求めた隣接数の加重総和At-1(T)に基づいて算
出された時刻tでの時空間画像全体に対する隣接数の総
和At (T)と、前時刻Tt-1 にて求めた“1”の画素
の加重総数Vt-1 (T)に基づいて算出された時刻tで
の時空間画像全体に対する閾値Tによる2値化時の
“1”の画素の総数V(T)から求められる平均隣接数
R(T)のヒストグラムの変化状態に基づいて閾値を決
定し、これによりドア開放動作の情報を検出する2値画
像を得るように構成したので、簡単な構成にて時間的に
変化する画像ノイズに影響されることなく、ドア開放動
を検出することができる効果がある。
【0146】請求項12の発明によれば、駐車禁止区域
にて車両の停止および位置を検出し、その位置情報に基
づいてドア位置を設定する一方、背景画像と監視中の画
像とを逐次比較してその相違部分を抽出して、この抽出
結果とドア位置設定手段との設定情報に基づいて停止車
両のドアが開放されたか否かを検出して警報を発するよ
うに構成したので、搭乗者の存在を的確に検出して違法
駐車を確実に抑止することができる効果がある。
【0147】請求項13の発明によれば、車両停止検出
部および車両位置検出部にて監視部からの画像情報を受
けて車両の停止およびその停止位置を検出するように構
成したので、監視部からの画像情報を受けてドア開放動
を検出する降車検出部に的確な情報を供給することが
できる効果がある。
【0148】請求項14の発明によれば、駐車禁止区域
に監視部とは別に設けられたセンサにて停止車両を検出
し、このセンサの検出結果に基づいて車両の停止位置を
車両位置検出部にて検出するように構成したので、車両
の停止および位置の検出を簡単かつ的確に行うことがで
きる効果がある。
【0149】請求項15の発明によれば、停止車両のナ
ンバープレートを読み取るナンバープレート読取部を設
けるように構成したので、違法駐車の車両を確実に識別
することができる効果がある。
【0150】請求項16の発明によれば、ナンバープレ
ート読取装置にて読み取られた車両のナンバープレート
情報を警報とともに警報部の音声報知手段にて音声で搭
乗者に向けて警告するように構成したので、搭乗者に的
確に報知することができる効果がある。
【0151】請求項17の発明によれば、ナンバープレ
ート読取装置にて読み取られた車両のナンバープレート
情報を警報とともに搭乗者に向けて表示警告するように
構成したので、搭乗者に確実に警告を発することができ
る効果がある。
【0152】請求項18の発明によれば、駐車禁止区域
に違法駐車がどの程度の時間行われているかを検出する
停車時間計時部を設けるように構成したので、停止車両
の違法駐車をさらに的確に検出することができる効果が
ある。
【0153】請求項19の発明によれば、ナンバープレ
ート読取装置にて読み取られた車両のナンバープレート
情報、前記警報部にて発した警報情報、および停車時間
計時部の計時情報を含む停車情報を記録する記録部を設
けるように構成したので、違法駐車後に移動した車両も
検出することができる効果がある。
【0154】請求項20の発明によれば、通報手段にて
記録手段に記録された停車情報を外部の管理センタに通
報し、管理センタの監視員などに違法駐車を知らせるよ
うに構成したので、管理センタにて違法駐車の記録を即
座に確認できる効果がある。
【0155】請求項21の発明によれば、駐車禁止区域
にて車両の停止が検出された際に、ドア開放動作検出部
にて停止車両のドア開放動作を検出した場合に、その際
に記録された記録部からの停車情報を通報手段にて管理
センタに通報するように構成したので、管理センタの監
視員などに即座に違法駐車を知らせることができる効果
がある。
【0156】請求項22の発明によれば、駐車禁止区域
にて車両の停止が検出された際に、停車時間計時部にて
停車時間を所定時間以上計時した場合にその際に記録さ
れた記録部からの停車情報を通報手段にて管理センタに
通報するように構成したので、管理センタの監視員など
に即座に違法駐車を知らせることができる効果がある。
【0157】請求項23の発明によれば、時間軸方向に
合成した(M+1)次元の画像データに基づいて閾値を
算出することによって注目時刻におけるM次元画像に対
する閾値を決定するように構成したので、時間的に変化
する画像ノイズに影響されることなく、最適な閾値を決
定することができる効果がある。
【0158】請求項24の発明によれば、時間軸方向の
データの深さがm+n+1である時空間画像全体に対す
る隣接数の総和または加重総和A(T)と、時間軸方向
のデータの深さがm+n+1である時空間画像全体に対
する有効画素値“1”の画素の総数または加重総数V
(T)とから算出された平均隣接数R(T)に基づいて
注目時刻tにおける閾値を決定するように構成したの
で、時間的に変化する画像ノイズに影響されることな
く、最適な閾値を決定することができる効果がある。
【0159】請求項25の発明によれば、前時刻t−1
にて求めた隣接数の加重総和At-1(T)に基づいて算
出された時刻tでの時空間画像全体に対する隣接数の
重総和At (T)と、前時刻Tt-1 にて求めた“1”の
画素の加重総数Vt-1 (T)に基づいて算出された時刻
tでの時空間画像全体に対する閾値Tによる2値化時の
“1”の画素の総数V(T)とから平均隣接数R(T)
を求めて、そのヒストグラムの変化状態に基づいて閾値
を決定するように構成したので、より簡単な構成にて時
間的に変化する画像ノイズに影響されることなく、最適
な閾値を決定することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明による違法駐車抑止装置の一実
施例の構成を示すブロック図である。
【図2】請求項10の発明による違法駐車抑止装置の一
実施例の構成を示すブロック図である。
【図3】図2の実施例による監視部からの監視画像の一
例を示す図である。
【図4】図2の実施例による処理領域およびドア位置設
定領域の画像を示す図である。
【図5】請求項5の発明による違法駐車抑止装置の一実
施例の要部の構成を示すブロック図である。
【図6】図5の実施例による変化抽出部の出力の一例を
示す図である。
【図7】請求項23の発明による閾値決定装置の一実施
例の構成を示すブロック図である。
【図8】図7の実施例による画像データの状態を示す模
式図である。
【図9】図7の実施例による画像の画素値の一例を示す
図である。
【図10】図9の画像における閾値に対するそれぞれの
数値を示す表図である。
【図11】図9の画像の2値化例を示す図である。
【図12】図7の実施例による2値化と、従来の閾値決
定装置の2値化との結果を説明するための比較図であ
る。
【図13】図7の実施例による閾値決定装置の他の構成
例を示すブロック図である。
【図14】図13の実施例による画像データの例を示す
図である。
【図15】図13の実施例における平均隣接数と閾値と
の関係を示すグラフ図である。
【図16】請求項24の発明による閾値決定装置の一実
施例の構成を示すブロック図である。
【図17】請求項25の発明による閾値決定装置の一実
施例の構成を示すブロック図である。
【図18】図16の実施例による閾値決定装置を図2の
実施例による違法駐車抑止装置に適用した際に、入力画
像の変化がない場合の平均隣接数と閾値との関係を示す
グラフ図である。
【図19】図1または図2の実施例による違法駐車抑止
装置に適用される閾値決定装置の他の実施例を示すブロ
ック図である。
【図20】図19の実施例における閾値の決定例を示す
図である。
【図21】従来の違法駐車抑止装置の構成を示すブロッ
ク図である。
【図22】従来の閾値決定装置の構成を示すブロック図
である。
【図23】閾値決定における隣接数を説明するための図
である。
【図24】濃度ヒストグラムによる2値画像を示す図で
ある。
【図25】平均隣接数と閾値との関係を示す図である。
【図26】隣接画素の関係を示す図である。
【符号の説明】 2 メモリ(記憶手段) 3 データ合成読出回路(合成手段) 4 閾値決定回路(閾値算出手段) 10 監視部 12 停止車両検出部 14 降車検出部 16 警報部 18 伝送部(通報手段) 42 最小値選択部(合成手段) 43、44 ヒストグラム計数部(第1の算出手段) 45 閾値決定部(閾値決定装置) 50 メモリ(第1の記憶手段) 52 隣接画素選択部(第2の算出手段) 53 ヒストグラム計数部(第3の算出手段) 54、55 シフトメモリ(第2の記憶手段) 56、60 加算部(第4の算出手段、第5の算出手
段) 57、61 加算部(第5の算出手段) 58 平均隣接数算出部(第6の算出手段) 59 閾値決定部(第7の算出手段) 101 TVカメラ(撮像部) 102 車両停止検出部 103 車両位置検出部 104 ドア位置設定部(ドア位置設定手段) 106 背景画像保持部 107 変化抽出部(抽出部) 108 ドア開放動作検出部 109 ナンバープレート読取部 111 表示装置 112 スピーカ(音声報知部) 113 停車時間計時部 114 記録部 120 背景差分部(差分化手段) 121 閾値設定部(閾値決定手段) 122 2値化回路(多値化手段) 123 ラベル付けおよび特徴抽出処理部(ラベル情報
検出手段)
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04N 1/40 4226−5C H04N 1/40 (72)発明者 古澤 春樹 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電機 株式会社産業システム研究所内 (72)発明者 笹川 耕一 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電機 株式会社産業システム研究所内

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駐車禁止区域に停車した車両を検出して
    その搭乗者に警報を発し、違法駐車を抑止する違法駐車
    抑止装置において、駐車禁止区域を含む所定の範囲の画
    像を撮影して駐車禁止区域を監視する監視部と、該監視
    部にて監視している駐車禁止区域での車両の停止を検出
    する停止車両検出部と、該停止車両検出部にて車両の停
    止を検出した際に、その車両から搭乗者が降車したか否
    かを前記監視部からの画像情報の変化状態に基づいて検
    出する降車検出部と、該降車検出部にて搭乗者の降車を
    検出した際に警報を発する警報部とを備えたことを特徴
    とする違法駐車抑止装置。
  2. 【請求項2】 前記監視部は、撮影した駐車禁止区域の
    状態を動画像信号にて表す撮像部を含み、前記降車検出
    部は、前記撮像部からの動画像信号の変化状態から停止
    車両のドア開放を検出して搭乗者の降車を検出すること
    を特徴とする請求項1に記載の違法駐車抑止装置。
  3. 【請求項3】 前記降車検出部は、前記停止車両検出部
    にて検出した停止車両の駐車禁止区域での位置に基づい
    て、その停止車両のドア位置を設定するドア位置設定手
    段を含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記
    載の違法駐車抑止装置。
  4. 【請求項4】 前記降車検出部は、前記監視部から供給
    される画像を静止した背景画像として保持する背景画像
    保持部と、該背景画像保持部に保持された背景画像と前
    記監視部から供給される画像とを逐次比較してその相違
    部分を抽出する抽出部とを有し、該抽出部からの抽出結
    果に基づいてドア開放を検出することを特徴とする請求
    項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の違法駐車抑
    止装置。
  5. 【請求項5】 前記抽出部は、前記背景画像保持部から
    の背景画像を表す画像データと前記監視部から供給され
    る画像を表す画像データとを差分化して差分画像を得る
    差分化手段と、該差分化手段からの差分画像の特徴に基
    づいて閾値を決定する閾値決定手段と、該閾値決定手段
    にて決定された閾値に基づいて前記差分化手段からの画
    像を多値化する多値化手段と、該多値化手段からの多値
    画像のそれぞれの部分にラベル付けを施して特徴部分を
    抽出するラベル情報検出手段とを有することを特徴とす
    る請求項4に記載の違法駐車抑止装置。
  6. 【請求項6】 前記閾値決定手段は少なくとも一つの閾
    値を決定し、前記多値化手段は、該閾値決定手段の閾値
    にて差分画像を2値化することを特徴とする請求項5に
    記載の違法駐車抑止装置。
  7. 【請求項7】 前記閾値決定手段は、画像の抽出領域と
    画像全体の面積との強度比にて表されるパーセンタイル
    比に基づいて閾値を決定することを特徴とする請求項5
    に記載の違法駐車抑止装置。
  8. 【請求項8】 前記閾値決定手段は、差分画像を時間軸
    方向に合成した時空間画像のデータに基づいて閾値を決
    定することを特徴とする請求項5に記載の違法駐車抑止
    装置。
  9. 【請求項9】 前記閾値決定手段は、差分画像を逐次蓄
    積する記憶手段と、該記憶手段に蓄積された差分画像の
    データを時間軸方向に合成して画像の時間的な変化部分
    を含む時間空間画像のデータを生成する合成手段と、該
    合成手段のデータに基づいて閾値を算出する閾値算出手
    段とを含むことを特徴とする請求項8に記載の違法駐車
    抑止装置。
  10. 【請求項10】 前記閾値決定手段は、時刻tの差分画
    像を閾値Tで2値化した場合に有効画素値“1”となる
    画素の総数であるvt (T)を求める第1の算出手段
    と、時刻tを含む複数時刻における差分画像を蓄積する
    第1の記憶手段と、該第1の記憶手段に蓄積された時刻
    tの差分画像とその前後の差分画像の両方または一方を
    合成して時間軸方向のデータの深さが複数値である時空
    間画像のデータを生成する合成手段と、該合成手段にて
    生成された時空間画像のデータにて時刻tの差分画像を
    閾値Tで2値化した場合に“1”となる画素についての
    隣接数を求める第2の算出手段と、前記第1の合成手段
    の時空間画像のデータにて時刻tの差分画像全体に対す
    る隣接数の総和at (T)を求める第3の算出手段と、
    該第3の算出手段の算出結果および前記第1の算出手段
    の算出結果を順次蓄積して、時刻tの前後一定時間t−
    nからt−mの差分画像に対して求められた隣接数の総
    和at-n (T)・・・at-m (T)および閾値Tによる
    2値化時の1の画素の総数vt-n (T)・・・vt-m
    (T)を蓄積する第2の記憶手段と、該第2の記憶手段
    に蓄積された隣接数の総和at-n (T)・・・at-m
    (T)を単純加算または加重加算して時間軸方向のデー
    タの深さがm+n+1である時空間画像全体に対する隣
    接数の総和または加重総和A(T)を算出する第4の算
    出手段と、前記第2の記憶手段に蓄積された画素の総数
    t-n (T)・・・vt-m (T)を単純加算または加重
    加算して時間軸方向のデータの深さがm+n+1である
    時空間画像全体に対する“1”の画素の総数または加重
    総数V(T)を算出する第5の算出手段と、該第4の算
    出手段および第5の算出手段の結果から平均隣接数R
    (T)=A(T)/V(T)を算出する第6の算出手段
    と、閾値Tに対するその平均隣接数R(T)のヒストグ
    ラムの変化状態に基づいて閾値を決定する第7の算出手
    段とを有することを特徴とする請求項8に記載の違法駐
    車抑止装置。
  11. 【請求項11】 前記閾値決定手段は、時刻tの差分画
    像を閾値Tで2値化した場合に有効画素値“1”となる
    画素の総数であるvt (T)を求める第1の算出手段
    と、時刻tを含む複数時刻における差分画像を蓄積する
    第1の記憶手段と、該第1の記憶手段に蓄積された時刻
    tの差分画像とその前後の差分画像の両方または一方を
    合成して時間軸方向のデータの深さが複数値である時空
    間画像のデータを生成する合成手段と、該合成手段にて
    生成された時空間画像のデータにて時刻tの差分画像を
    閾値Tで2値化した場合に“1”となる画素についての
    隣接数を求める第2の算出手段と、前記第1の合成手段
    の時空間画像のデータにて時刻tの差分画像全体に対す
    る隣接数の総和at (T)を求める第3の算出手段と、
    該第3の算出手段からの算出結果at (T)と前時刻t
    −1にて求めた隣接数の加重総和At-1 (T)とを加重
    加算して時刻tでの時空間画像全体に対する隣接数の総
    和At (T)を算出する第4の算出手段と、前記第1の
    算出手段からの算出結果vt (T)と時刻Tt-1 にて求
    めた“1”の画素の加重総数Vt-1 (T)とを加重加算
    して時刻tでの時空間画像全体に対する閾値Tによる2
    値化時の“1”の画素の総数V(T)を算出する第5の
    算出手段と、該第4の算出手段および第5の算出手段の
    結果から平均隣接数R(T)=A(T)/V(T)を算
    出する第6の算出手段と、閾値Tに対するその平均隣接
    数R(T)のヒストグラムの変化状態に基づいて閾値を
    決定する第7の算出手段とを有することを特徴とする請
    求項8に記載の違法駐車抑止装置。
  12. 【請求項12】 駐車禁止区域に停車した車両を検出し
    てその搭乗者に警報を発し、違法駐車を抑止する違法駐
    車抑止装置において、駐車禁止区域を含む所定の範囲の
    画像を撮影して駐車禁止区域を監視する監視部と、前記
    監視部にて監視している駐車禁止区域での車両の停止を
    検出する車両停止検出部と、該車両停止検出部にて車両
    の停止を検出した際にその停止位置を検出する車両位置
    検出部と、該車両位置検出部からの位置情報に基づい
    て、その位置での停止車両のドア位置を設定するドア位
    置設定手段と、前記車両停止検出部にて車両の停止を検
    出した際に前記監視部から供給される画像を静止した背
    景画像として保持する背景画像保持部と、該背景画像保
    持部に保持された背景画像と前記監視部から供給される
    画像とを逐次比較してその相違部分を抽出する抽出部
    と、該抽出部の抽出結果と前記ドア位置設定手段との設
    定情報に基づいて、停止車両のドアが開放されたか否か
    を検出するドア開放検出部と、該ドア開放検出部にて停
    止車両のドア開放を検出した際に警報を発する警報部と
    を備えたことを特徴とする違法駐車抑止装置。
  13. 【請求項13】 前記車両停止検出部および前記車両位
    置検出部は、前記監視部からの画像情報を受けて、該画
    像情報に所定の画像処理を施して車両の停止およびその
    停止位置を検出することを特徴とする請求項12に記載
    の違法駐車抑止装置。
  14. 【請求項14】 前記車両停止検出部は、前記監視部に
    て監視している駐車禁止区域に該監視部とは別に設けら
    れたセンサを含み、前記車両位置検出部は、該センサの
    検出結果に基づいて車両の停止位置を検出することを特
    徴とする請求項12に記載の違法駐車抑止装置。
  15. 【請求項15】 前記ドア開放検出部にて停止車両のド
    ア開放が検出された際に、停止車両のナンバープレート
    を識別してそのナンバーを読み取るナンバープレート読
    取部を有することを特徴とする請求項12に記載の違法
    駐車抑止装置。
  16. 【請求項16】 前記警報部は、前記ナンバープレート
    読取部にて読み取られた車両のナンバープレート情報を
    音声で搭乗者に向けて警告する音声報知部を有すること
    を特徴とする請求項15に記載の違法駐車抑止装置。
  17. 【請求項17】 前記警報部は、前記ナンバープレート
    読取部にて読み取られた車両のナンバープレート情報を
    搭乗者に向けて表示警告する表示装置を有することを特
    徴とする請求項15に記載の違法駐車抑止装置。
  18. 【請求項18】 前記車両停止検出部にて停止車両を検
    出した際にその停車時間を計時する停車時間計時部を有
    することを特徴とする請求項12に記載の違法駐車抑止
    装置。
  19. 【請求項19】 前記ナンバープレート読取装置にて読
    み取られた車両のナンバープレート情報、前記警報部に
    て発した警報情報、および前記停車時間計時部の計時情
    報を含む停車情報を記録する記録部を有することを特徴
    とする請求項16ないし請求項18のいずれかに記載の
    違法駐車抑止装置。
  20. 【請求項20】 前記記録部に記録された停車情報を外
    部の管理センタに通報する通報手段を備えることを特徴
    とする請求項19に記載の違法駐車抑止装置。
  21. 【請求項21】 前記通報手段は、前記ドア開放検出部
    にて停止車両のドア開放を検出した場合に、その際に記
    録された前記記録部からの停車情報を管理センタに通報
    することを特徴とする請求項20に記載の違法駐車抑止
    装置。
  22. 【請求項22】 前記通報手段は、前記停車時間計時部
    にて停車時間を所定時間以上計時した場合に、その際に
    記録された前記記録部からの停車情報を管理センタに通
    報することを特徴とする請求項20に記載の違法駐車抑
    止装置。
  23. 【請求項23】 M次元の画像の動画像に対して2値化
    または多値化を行う際にその閾値を決定する閾値決定装
    置であって、注目時刻を含む前後一定時間のM次元画像
    をそれぞれ蓄積する記憶手段と、該記憶手段に蓄積され
    たM次元画像のデータを時間軸方向に合成して、(M+
    1)次元の画像データを作成する合成手段と、該合成手
    段の(M+1)次元の画像データに対して閾値を算出す
    ることによって注目時刻におけるM次元画像に対する閾
    値を決定する閾値算出手段とを備えたことを特徴とする
    閾値決定装置。
  24. 【請求項24】 M次元の画像の動画像に対して2値化
    または多値化を行う際に、時間軸方向の画像を含めた
    (M+1)次元の時空間画像を閾値Tで2値化した場合
    に有効画素値“1”となる画素の総数V(T)、時空間
    画像全体での有効画素値“1”となる画素が隣接する隣
    接数の総和A(T)とから平均隣接数R(T)=A
    (T)/V(T)を求めて、任意の閾値Tに対する平均
    隣接数R(T)の変化状態に基づいて注目時刻tの最適
    な閾値を決定する閾値決定装置であって、注目時刻tの
    画像を表すデータを閾値Tで2値化した場合に有効画素
    値“1”となる画素の総数であるvt (T)を求める第
    1の算出手段と、注目時刻tを含む複数時刻における画
    像を表すデータを蓄積する第1の記憶手段と、時刻tの
    画像を表すデータと前記記憶手段に蓄積された画像を表
    すデータとを合成して、時間軸方向のデータの深さが複
    数値である(M+1)次元の時空間画像を生成する合成
    手段と、該合成手段にて生成した時空間画像にて時刻t
    の画像を表すデータを閾値Tで2値化した場合に“1”
    となる画素についての隣接数を求める第2の算出手段
    と、前記合成手段にて生成した時空間画像にて時刻tの
    画像全体に対する隣接数の総和at (T)を求める第3
    の算出手段と、前記第1の算出手段の算出結果および第
    3の算出手段の算出手段の結果を順次蓄積して、時刻t
    の前後一定時間t−nからt−mの画像に対して求めら
    れた隣接数の総和at-n (T)・・・at-m (T)およ
    び閾値Tによる2値化時の“1”の画素の総数vt-n
    (T)・・・vt-m (T)を蓄積する第2の記憶手段
    と、該第2の記憶手段に蓄積された隣接数の総和at-n
    (T)・・・at-m (T)を単純加算または加重加算し
    て時間軸方向のデータの深さがm+n+1である時空間
    画像全体に対する隣接数の総和または加重総和A(T)
    を算出する第4の算出手段と、前記第2の記憶手段に蓄
    積された画素の総和vt-n (T)・・・vt-m (T)を
    単純加算または加重加算して時間軸方向のデータの深さ
    がm+N+1である時空間画像全体に対する有効画素値
    “1”の画素の総数または加重総数V(T)を算出する
    第5の算出手段と、前記第4の算出手段および第5の算
    出手段の算出結果A(T)およびV(T)から平均隣接
    数R(T)=A(T)/V(T)を算出する第6の算出
    手段と、閾値Tに対するその平均隣接数R(T)のヒス
    トグラムの変化状態に基づいて閾値を決定する第7の算
    出手段とを備えたことを特徴とする閾値決定装置。
  25. 【請求項25】 M次元の画像の動画像に対して2値化
    または多値化を行う際に、時間軸方向の画像を含めた
    (M+1)次元の時空間画像を閾値Tで2値化した場合
    に有効画素値“1”となる画素の総数V(T)と、時空
    間画像全体での有効画素値“1”となる画素が隣接する
    隣接数の総和A(T)とから平均隣接数R(T)=A
    (T)/V(T)を求めて、任意の閾値Tに対する平均
    隣接数R(T)の変化状態に基づいて注目時刻tの最適
    な閾値を決定する閾値決定装置であって、注目時刻tの
    画像を表すデータを閾値Tで2値化した場合に有効画素
    値“1”となる画素の総数であるvt (T)を求める第
    1の算出手段と、注目時刻tを含む複数時刻における画
    像を表すデータを蓄積する第1の記憶手段と、時刻tの
    画像を表すデータと前記記憶手段に蓄積された画像を表
    すデータとを合成して、時間軸方向のデータの深さが複
    数値である(M+1)次元の時空間画像を生成する合成
    手段と、該合成手段にて生成した時空間画像にて時刻t
    の画像を表すデータを閾値Tで2値化した場合に“1”
    となる画素についての隣接数を求める第2の算出手段
    と、前記合成手段にて生成した時空間画像にて時刻tの
    画像全体に対する隣接数の総和at (T)を求める第3
    の算出手段と、該第3の算出手段からの算出結果at
    (T)と前時刻t−1にて求めた隣接数の加重総和A
    t-1 (T)とを加重加算して時刻tでの時空間画像全体
    に対する隣接数の総和At (T)を算出する第4の算出
    手段と、前記第1の算出手段からの算出結果vt (T)
    と時刻Tt-1 にて求めた“1”の画素の加重総数Vt-1
    (T)とを加重加算して時刻tでの時空間画像全体に対
    する閾値Tによる2値化時の“1”の画素の総数V
    (T)を算出する第5の算出手段と、前記第4の算出手
    段および第5の算出手段の算出結果A(T)およびV
    (T)から平均隣接数R(T)=A(T)/V(T)を
    算出する第6の算出手段と、閾値Tに対するその平均隣
    接数R(T)のヒストグラムの変化状態に基づいて閾値
    を決定する第7の算出手段とを備えたことを特徴とする
    閾値決定装置。
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