JPH07151300A - 液化ガスの沸点の差を利用した一体型・コールドエバポレーター - Google Patents

液化ガスの沸点の差を利用した一体型・コールドエバポレーター

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JPH07151300A
JPH07151300A JP29844493A JP29844493A JPH07151300A JP H07151300 A JPH07151300 A JP H07151300A JP 29844493 A JP29844493 A JP 29844493A JP 29844493 A JP29844493 A JP 29844493A JP H07151300 A JPH07151300 A JP H07151300A
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政博 浜田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 LN2 の冷熱により、LArの気化による損
失を防ぐ。 【構成】 LArタンクにLN2 を通すか又はLArタ
ンクの周囲にLN2 の充填室を設け、LN2 の冷熱によ
りLArの無用な蒸発を防ぐ。さらにLArを常時、過
冷液の状態に維持し、充填作業による液化ポンプ・メカ
ニカルシールの寿命を延ばす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液化ガス充填所等の複
数の液化ガスを消費する事業所において、各々のガスの
沸点(温度)差を利用することにより、総合的にコスト
低減を計ることを目的とする。
【0002】
【従来技術】従来において、図1に示されるように液体
2,O2及びArのタンクをそれぞれ設置していた。各
タンクには外槽と内槽タンクが存在し、そのためタンク
設置のスペースが大となる。又各タンクを個別に設置し
ているため、タンク設置の基礎が各々必要である。液化
ガスタンクを常温に放置するだけで、液化ガスが徐々に
ガスが気化し、液化ガスタンクを長期間放置すると液化
ガスがどんどん浪費していく。特にアルゴンは空気中に
約1.3%(重量基準)しか含まれないので、非常に高
価である。アルゴンの気化による損失は各種の生産コス
トの上昇を紹く。
【0003】
【問題点を解決すべき手段】本発明者は、液化窒素ガス
のコストが液化アルゴンガスのコストに比べて1/10であ
ること及び窒素の沸点がアルゴンの沸点に比べて10℃
だけ低いことに着目した。従って本発明者は液化窒素ガ
スでもって液化アルゴンガスの蒸気を防止し、そして液
化アルゴンを常時、過冷却の状態に維持し、LGC(可
般式・液化ガス貯蔵容器)への充填ロスを節減し、そし
て充填作業による液化ポンプ・メカニカルシールの寿命
を延ばすことを発見し、本発明に至った。
【0004】本発明は、外槽の内部に液体窒素内槽タン
ク及び液体アルゴン内槽タンクを設け、液体窒素内槽タ
ンクからの外部への配管を液体アルゴン内槽タンクに通
すか及び/又は液体アルゴンの外部への配管の周囲を液
体窒素で冷却する構成を有し、外槽と内槽タンクの間を
断熱材で詰められそして内槽タンクと外槽との間は真空
にされている一体型・コールドエバポレーターに関す
る。
【0005】本発明の外槽には、さらに液化酸素タンク
を設けても良い。
【0006】本発明は、又液化アルゴンタンクの内面に
接するように、タンクの全周にわたって、又はタンクの
全周の1部にわたって2つ以上の環状の液化窒素充填室
を設け、アルゴ蒸発によるタンクの圧力の変化を検知す
る検知器、検知器の作動により1個又はそれ以上の充填
室に液化窒素を充填する機構を含む液化アルゴン用タン
クに関する。
【0007】
【発明の実施態様】図2は第1番目の発明の好ましい態
様を示す。図1において1は外槽、2はLO2 (沸点−
183℃)用タンク、3はLN2 (沸点−196℃)用
タンク、4はLAr(沸点−186℃)用タンク、5は
真空パーライト断熱層、6は外槽安全弁(RD)、7は
LN2 からの配管、8,9は凝縮器、10は真空測定端
子(THP)、11はバルブ、12はバルブ、13はポ
ンプ、14はバルブ、15は圧力調節弁、16はバル
ブ、17はバルブ、18はバルブ、19はアルゴン用ポ
ンプ、20はバルブ、21はLN2 で冷却されているL
Arの充填配管、22はAr用加圧蒸発器、23は圧力
調整弁、24は N2用加圧蒸発器、25はAr用液面
計、26はAr用圧力計、27はAr用液面計元弁、2
8はAr用加圧弁であり、30,31はバルブである。
【0008】LN2 は管からLAr用タンクに入り、タ
ンク4中の気体ArはLN2 の冷熱により凝縮され、L
Arのロスが防止される。図2に示される装置の作用 ア.LN2,LO2,LAr(又は、LN2,LAr)を
同一外槽内に包含する。 イ.払出し、及び加圧時に於けるLN2 の冷熱を利用
し、LArを常時過冷液となる様にバルブにより制御す
る。
【0009】(1) 払出し時(PM2によるLGCへの充
填等) バルブ11,12及び14(開)、ポンプ13(稼働)
により、凝縮器9が作動して、Arガスを再液化する。
【0010】(2) 加圧時 加圧系統のバルブ16,18,30(開)により、凝縮
器8が作動して、Arガスを再液化する。
【0011】(i) ポンプ19(停止)、LN2 タンク3
の加圧を必要としない場合 バルブ16(開)により、凝縮器8が作動して、Arガ
スを再液化する。
【0012】(ii) ポンプ19(停止)、LN2タンク3
の加圧を必要とする場合 弁18(開)により、凝縮器8が作動して、Arガスを再
液化する。
【0013】(iii) ポンプ19(稼働)の場合 バルブ30(開)により、凝縮器8が作動して、Arガ
スを再液化する。
【0014】ウ.バルブ30(開)により、ポンプ19
の予冷時間の短縮、及び稼働時に於けるキャビテーショ
ンの抑制により、ポンプのメカニカルシールの寿命を延
ばす。
【0015】エ.LN2 の使用量が多いために、LAr
タンクの内圧が低下し過ぎた場合は、バルブ28(開)
により内圧を上昇させる。但し、昇圧調整弁23は、任
意の圧力に設定しておき、必要以上に上昇しない様にす
る。
【0016】オ.LN2 の使用量が少ないために、LA
rタンク4の内圧が上昇する場合、又はLN2タンク3
の内圧が上昇する場合は、上項 イ.(i) を実施してL
Arタンクの内圧を低下させると伴に、バルブ31
(開)によりN2 を放出し、LN2 タンクの内圧を低下
させる。
【0017】第1の態様の効果 ア.N2,O2,Ar(又は、N2,Ar)のタンクを同
一外槽内に包含して、タンク設置のスペースを節減す
る。
【0018】イ.N2,O2,Ar(又は、N2,Ar)
のタンクを同一外槽内に包含して、タンク設置の設置基
礎数を節減する。
【0019】ウ.コストの安いLN2 の冷熱を利用し、
コストの高いLArのロスを節減する。
【0020】(1) LArを常時、過冷液の状態に維持
し、LGC(可般式・液化ガス貯蔵容器)への充填ロス
を節減する。
【0021】(2) LArを常時、過冷液の状態に維持
し、充填作業による液化ポンプ・メカニカルシールの寿
命を延ばす。
【0022】第2の発明の好ましい態様を示す図3につ
いて説明する。
【0023】図3において、51はLAr用タンク、5
2は案全弁、53,54及び55はLN2 充填室、57
は真空測定端子、58,59及び60は案全弁、61,
62及び63はコントロール弁、64,65及び67は
コントロール弁、68は圧力センサー・PS−1〜3、
69は圧力計、70は液面計、71及び72は弁であ
る。
【0024】図3に示される装置の作用 変形例 ・・・・・ 系統図(図3参照) ア.LArを備蓄等の際、LArの生産・出荷の状況に
於いて、内圧の上昇(液温の上昇)が、発生し、Arガ
スの放出を余儀なくされた場合、当該設備により内圧を
低下(液温を低下)せしめ、LArのロスを『零』にす
る。
【0025】イ.圧力センサー・PS−1〜3(68)
で、圧力を任意に設定する。
【0026】例:PS−1 ・・・・ 3kg/cm2 PS−2 ・・・・ 5kg/cm2 PS−3 ・・・・ 7kg/cm2 LArタンク設計圧力 ・・・・ 8kg/cm2 ウ.LArタンク内圧が3kg/cm2未満である場合は、L
2を充填しない。
【0027】エ.LArタンク内圧が3kg/cm2になった
場合は、圧力センサー・PS−1が圧力を感知し、コン
トロール弁61(開)となり、LN2をLN2充填室55
に充填する。充填されたLN2は、LN2充填室55の内
壁を−196℃に冷却し、LArタンクの内圧を低下せ
しめる。
【0028】蒸発したは、N2ガスは、コントロール弁
61(1kg/cm2 にて開に設定)を経て、大気に放出す
る。
【0029】オ.受入れるLArの液状態により、LN
2 充填室55の冷却だけで内圧を低下出来ない(LAr
タンク内圧が5kg/cm2 になった)場合に、圧力センサ
ー・PS−2が圧力を感知し、コントロール弁62
(開)となり、LN2をLN2充填室59に充填する。充
填されたLN2 は、LN2 充填室54の内壁を−196
℃に冷却し、LArタンクの内圧を低下せしめる。
【0030】蒸発したN2 ガスは、コントロール弁62
(1kg/cm2 にて開に設定)を経て、大気に放出する。
当然その場合は、前項エの動作も実行されている。
【0031】又、LArタンク内圧が7kg/cm2になった
場合も同様である。
【0032】以上の通り、LN2 の冷熱を利用してLA
rのロスを0にする。
【0033】発明の効果 当該発明は、液化ガスの製造プラント又は、液化ガスを
消費する高圧ガス充填所等・高圧ガス製造事業所に於け
る活用範囲は広い。
【0034】又、より安価でより低温のLN2 の冷熱
で、高価なLArのロスを節減する高圧ガス供給設備を
製造・販売することは、機器製造会社の新しい市場を創
造することになると共に、省資源・高付加価値への効果
もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のタンクの設置の状態を示す。
【図2】本発明の第1の好ましい態様を示す概略図。
【図3】本発明の第2の好ましい態様を示す概略図。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外槽の内部に液体窒素内槽タンク及び液
    体アルゴン内槽タンクを設け、液体窒素内槽タンクから
    の外部への配管を液体アルゴン内槽タンクに通すか及び
    /又は液体アルゴンの外部への配管の周囲を液体窒素で
    冷却する構成を有し、外槽と内槽タンクの間を断熱材で
    詰められそして内槽タンクと外槽との間は真空にされて
    いる一体型・コールドエバポレーター。
  2. 【請求項2】 液体酸素タンクがその外槽の中に存在す
    る請求項1のエバポレーター。
  3. 【請求項3】 液化アルゴンタンクの内面に接するよう
    に、タンクの全周にわたって、又はタンクの全周の1部
    にわたって2つ以上の環状の液化窒素充填室を設け、ア
    ルゴン蒸発によるタンクの圧力の変化を検知する検知
    器、検知器の作動により1個又はそれ以上の充填室に液
    化窒素を充填する機構を含む液化アルゴン用タンク。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US5960633A (en) * 1998-05-14 1999-10-05 Limbach; John N. Apparatus and method for transporting high value liquified low boiling gases
WO2022026971A1 (en) * 2020-07-27 2022-02-03 Exxonmobil Upstream Research Company Container systems and methods for using the same

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