JPH0714893A - 半導体中の多数キャリア寿命の測定方法 - Google Patents
半導体中の多数キャリア寿命の測定方法Info
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- JPH0714893A JPH0714893A JP17372093A JP17372093A JPH0714893A JP H0714893 A JPH0714893 A JP H0714893A JP 17372093 A JP17372093 A JP 17372093A JP 17372093 A JP17372093 A JP 17372093A JP H0714893 A JPH0714893 A JP H0714893A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 半導体の特性評価技術に係り、導電性半導体
中の多数キャリア寿命を簡便に測定することのできる測
定方法を提供することを目的とする。 【構成】 ショットキー接続可能な半導体において、シ
ョットキー接続を形成する前に半導体の少数キャリア寿
命を測定すると共に、ショットキー接続を形成した後に
空乏層領域における蛍光寿命を測定し、その両測定値か
ら下記式を用いて多数キャリア寿命を間接的に測定する
ことを特徴とする。 τmajor = τPLτminor /(τminor −τPL) ただし、τmajor は多数キャリア寿命 τminor は少数キャリア寿命 τPLは蛍光寿命である。
中の多数キャリア寿命を簡便に測定することのできる測
定方法を提供することを目的とする。 【構成】 ショットキー接続可能な半導体において、シ
ョットキー接続を形成する前に半導体の少数キャリア寿
命を測定すると共に、ショットキー接続を形成した後に
空乏層領域における蛍光寿命を測定し、その両測定値か
ら下記式を用いて多数キャリア寿命を間接的に測定する
ことを特徴とする。 τmajor = τPLτminor /(τminor −τPL) ただし、τmajor は多数キャリア寿命 τminor は少数キャリア寿命 τPLは蛍光寿命である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体の特性評価技術に
係り、更に詳しくは導電性半導体中の多数キャリア寿命
の測定方法に関する。
係り、更に詳しくは導電性半導体中の多数キャリア寿命
の測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体中には電荷を運ぶ役割を果たすフ
リーキャリアというものが存在する。キャリアには、電
子と正孔の2種類が存在し、半導体の伝導型により、い
ずれかが他方よりも多くなる。このとき、多い方のフリ
ーキャリアを多数キャリアといい、少ない方のキャリア
を少数キャリアという。n型の半導体であれば、電子が
多数キャリアであり、p型の半導体であればホールが多
数キャリアとなる。
リーキャリアというものが存在する。キャリアには、電
子と正孔の2種類が存在し、半導体の伝導型により、い
ずれかが他方よりも多くなる。このとき、多い方のフリ
ーキャリアを多数キャリアといい、少ない方のキャリア
を少数キャリアという。n型の半導体であれば、電子が
多数キャリアであり、p型の半導体であればホールが多
数キャリアとなる。
【0003】フリーキャリアは、熱平衡状態では半導体
中に一定量存在する。トランジスターや、半導体レー
ザ、発光ダイオードなどの半導体を用いたデバイスで
は、半導体に外部からフリーキャリアを注入し、熱平衡
状態よりも過剰に発生したフリーキャリアを制御するこ
とでデバイスとしての機能を実現している。その熱平衡
状態よりも過剰に発生したキャリア(過剰キャリア)
は、時間と共に極性の異なるキャリアと再結合して次第
に減少し、ついにはゼロとなってキャリア濃度は熱平衡
状態に戻る。
中に一定量存在する。トランジスターや、半導体レー
ザ、発光ダイオードなどの半導体を用いたデバイスで
は、半導体に外部からフリーキャリアを注入し、熱平衡
状態よりも過剰に発生したフリーキャリアを制御するこ
とでデバイスとしての機能を実現している。その熱平衡
状態よりも過剰に発生したキャリア(過剰キャリア)
は、時間と共に極性の異なるキャリアと再結合して次第
に減少し、ついにはゼロとなってキャリア濃度は熱平衡
状態に戻る。
【0004】半導体中のフリーキャリアの寿命とは、上
記のように過剰キャリアが時間と共に減少するときの時
定数をさす。フリーキャリアに、多数キャリアと少数キ
ャリアが存在することから、フリーキャリアの寿命も、
2種類存在する。つまり、多数キャリア寿命と少数キャ
リア寿命である。半導体デバイスは、前述のように過剰
キャリアを制御することで動作するのでフリーキャリア
寿命はデバイス特性と密接な関係があり、一般的にキャ
リア寿命が長いほどデバイス特性は向上することが知ら
れている。
記のように過剰キャリアが時間と共に減少するときの時
定数をさす。フリーキャリアに、多数キャリアと少数キ
ャリアが存在することから、フリーキャリアの寿命も、
2種類存在する。つまり、多数キャリア寿命と少数キャ
リア寿命である。半導体デバイスは、前述のように過剰
キャリアを制御することで動作するのでフリーキャリア
寿命はデバイス特性と密接な関係があり、一般的にキャ
リア寿命が長いほどデバイス特性は向上することが知ら
れている。
【0005】このような背景から半導体特性評価法の1
つとしてキャリア寿命測定がある。従来のキャリア寿命
測定法としては、棒状の試料の長手方向に電界を印加し
た状態で局部的にパルス光で過剰キャリアを発生させ
て、その動きからドリフト移動度とキャリア寿命を求め
るヘインズーショックレー法や、パルス光で励起された
過剰キャリアによる光起電力の時間変化を追うフォトデ
ィケイ法などがある。また、パルス光で励起された過剰
キャリアによるマイクロ波の吸収の時間変化を追うマイ
クロ波法などもある。更に、パルス光で励起された過剰
キャリアが結合するときに発する光の発光強度の時間変
化から求める蛍光寿命法などもある。
つとしてキャリア寿命測定がある。従来のキャリア寿命
測定法としては、棒状の試料の長手方向に電界を印加し
た状態で局部的にパルス光で過剰キャリアを発生させ
て、その動きからドリフト移動度とキャリア寿命を求め
るヘインズーショックレー法や、パルス光で励起された
過剰キャリアによる光起電力の時間変化を追うフォトデ
ィケイ法などがある。また、パルス光で励起された過剰
キャリアによるマイクロ波の吸収の時間変化を追うマイ
クロ波法などもある。更に、パルス光で励起された過剰
キャリアが結合するときに発する光の発光強度の時間変
化から求める蛍光寿命法などもある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の方法は、全て少数キャリア寿命を測定する手法であ
る。これは多くのデバイスが、主に少数キャリアを制御
して動作することにもよるが、多数キャリアの寿命を測
定する有効な手段が存在しないことに大きな原因があ
る。
来の方法は、全て少数キャリア寿命を測定する手法であ
る。これは多くのデバイスが、主に少数キャリアを制御
して動作することにもよるが、多数キャリアの寿命を測
定する有効な手段が存在しないことに大きな原因があ
る。
【0007】多数キャリアの寿命は、例えば電界効果ト
ランジスタ(FET)などの多数キャリアを制御するデ
バイスにおいては非常に重要になる。多数キャリアの寿
命が長ければ、それだけ小電流でFETが動作すること
になる。従って、半導体の特性を充分評価するには、少
数キャリア寿命に加えて、多数キャリア寿命を測定する
手段が望まれている。
ランジスタ(FET)などの多数キャリアを制御するデ
バイスにおいては非常に重要になる。多数キャリアの寿
命が長ければ、それだけ小電流でFETが動作すること
になる。従って、半導体の特性を充分評価するには、少
数キャリア寿命に加えて、多数キャリア寿命を測定する
手段が望まれている。
【0008】本発明は上記の点に鑑みて提案されたもの
で、これまで有効に測定できなかった導電性半導体中の
多数キャリア寿命を、簡便に測定することのできる測定
方法を提供することを目的とする。
で、これまで有効に測定できなかった導電性半導体中の
多数キャリア寿命を、簡便に測定することのできる測定
方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明は、以下の要領で半導体中の多数キャリア寿
命を測定するようにしたものである。
めに本発明は、以下の要領で半導体中の多数キャリア寿
命を測定するようにしたものである。
【0010】即ち、ショットキー接続可能な半導体にお
いて、ショットキー接続を形成する前に半導体の少数キ
ャリア寿命を測定すると共に、ショットキー接続を形成
した後に空乏層領域における蛍光寿命を測定し、その両
測定値から下記式を用いて多数キャリア寿命を間接的に
測定することを特徴とする。 τmajor = τPLτminor /(τminor −τPL) ただし、τmajor は多数キャリア寿命 τminor は少数キャリア寿命 τPLは蛍光寿命である。
いて、ショットキー接続を形成する前に半導体の少数キ
ャリア寿命を測定すると共に、ショットキー接続を形成
した後に空乏層領域における蛍光寿命を測定し、その両
測定値から下記式を用いて多数キャリア寿命を間接的に
測定することを特徴とする。 τmajor = τPLτminor /(τminor −τPL) ただし、τmajor は多数キャリア寿命 τminor は少数キャリア寿命 τPLは蛍光寿命である。
【0011】
【作用】本発明におけるショットキー接続可能な半導体
とは、何らかの金属電極を形成することでショットキー
接続を形成することが可能な半導体、いわゆる導電性の
半導体をさし、n型、p型を問わない。例えばSi、G
e、GaAs、InP、GaP、CdTe、ZnSe、
ZnS、SiC、GaNなどの半導体が含まれる。これ
らの半導体のほとんどが、金を蒸着することでショット
キー電極を作成することが可能である。また強いて数値
を挙げれば、キャリア濃度が、1×1015cm-3以上の
半導体がよい。
とは、何らかの金属電極を形成することでショットキー
接続を形成することが可能な半導体、いわゆる導電性の
半導体をさし、n型、p型を問わない。例えばSi、G
e、GaAs、InP、GaP、CdTe、ZnSe、
ZnS、SiC、GaNなどの半導体が含まれる。これ
らの半導体のほとんどが、金を蒸着することでショット
キー電極を作成することが可能である。また強いて数値
を挙げれば、キャリア濃度が、1×1015cm-3以上の
半導体がよい。
【0012】本発明で重要な点は、空乏層領域が存在す
るという点である。従って空乏層が形成できれば、導電
率は低くてもよい。ただし導電率が低くなると、予め行
う少数キャリア寿命の測定が一般に困難となるので、導
電性の悪いものについては注意が必要となる。
るという点である。従って空乏層が形成できれば、導電
率は低くてもよい。ただし導電率が低くなると、予め行
う少数キャリア寿命の測定が一般に困難となるので、導
電性の悪いものについては注意が必要となる。
【0013】作成するショットキー電極の厚さは、数百
オングストローム程度がよい。また通常はショットキー
電極の上面から、光パルスを照射して過剰キャリアを生
成するので、照射光が電極を透過する必要があり、例え
ば、前述の金電極であれば、100〜300オングスト
ローム程度が望ましい。
オングストローム程度がよい。また通常はショットキー
電極の上面から、光パルスを照射して過剰キャリアを生
成するので、照射光が電極を透過する必要があり、例え
ば、前述の金電極であれば、100〜300オングスト
ローム程度が望ましい。
【0014】ショットキー電極を形成した半導体では、
電極直下に空乏層が形成される。空乏層とは、フリーキ
ャリアが存在しない領域のことで、空乏層の厚さは、該
半導体のキャリア濃度で決まる。一般に、キャリア濃度
が高くなるほど、ショットキー接続で形成される空乏層
の厚さは薄くなる。本発明では、その空乏層中に過剰キ
ャリアを生成する。そのためにショットキー電極上面か
ら半導体のバンドギャップ以上の光子エネルギーをもつ
光パルスを照射する。
電極直下に空乏層が形成される。空乏層とは、フリーキ
ャリアが存在しない領域のことで、空乏層の厚さは、該
半導体のキャリア濃度で決まる。一般に、キャリア濃度
が高くなるほど、ショットキー接続で形成される空乏層
の厚さは薄くなる。本発明では、その空乏層中に過剰キ
ャリアを生成する。そのためにショットキー電極上面か
ら半導体のバンドギャップ以上の光子エネルギーをもつ
光パルスを照射する。
【0015】そのバンドギャップは各半導体で異なるの
で、試料に合わせて光源を選択する必要がある。例え
ば、前述のSi、Ge、GaAs、InP、GaP、C
dTeなどの半導体では、バンドギャップは0.8〜
1.5eV程度なので、600〜700nmの半導体レ
ーザや、Krレーザ、Arレーザなどが適している。ま
たZnSe、ZnS、SiC、GaNなどの比較的バン
ドギャップの広い半導体であれば、窒素レーザや、He
−Cdレーザなどが挙げられる。
で、試料に合わせて光源を選択する必要がある。例え
ば、前述のSi、Ge、GaAs、InP、GaP、C
dTeなどの半導体では、バンドギャップは0.8〜
1.5eV程度なので、600〜700nmの半導体レ
ーザや、Krレーザ、Arレーザなどが適している。ま
たZnSe、ZnS、SiC、GaNなどの比較的バン
ドギャップの広い半導体であれば、窒素レーザや、He
−Cdレーザなどが挙げられる。
【0016】本発明では、パルス光を用いるので、実用
的には、比較的容易かつ低コストでパルス光を実現可能
な、半導体レーザや窒素レーザが適している。そのパル
ス光のパルス幅は、短ければ短いほどよい。実用的に
は、数ns以下であればよい。但し、多数キャリアと少
数キャリアの寿命のうち、短いほうの時間よりも更に短
いパルス幅である必要がある。
的には、比較的容易かつ低コストでパルス光を実現可能
な、半導体レーザや窒素レーザが適している。そのパル
ス光のパルス幅は、短ければ短いほどよい。実用的に
は、数ns以下であればよい。但し、多数キャリアと少
数キャリアの寿命のうち、短いほうの時間よりも更に短
いパルス幅である必要がある。
【0017】本発明では、ショットキー電極直下の空乏
層領域の蛍光寿命を測定する。その際、励起のためのパ
ルス光の侵入深さには注意が必要である。つまり、侵入
深さが、空乏層の厚さよりも深いと空乏層ではない領域
の蛍光も測定されるために測定の精度が悪くなる。従っ
て、励起パルス光の波長選択では、侵入深さが、空乏層
の厚さよりも小さくなるような波長を選択する必要があ
る。このような選択が困難な場合には、ショットキー電
極に逆バイアスを印加して、空乏層の厚さを大きくする
必要がある。
層領域の蛍光寿命を測定する。その際、励起のためのパ
ルス光の侵入深さには注意が必要である。つまり、侵入
深さが、空乏層の厚さよりも深いと空乏層ではない領域
の蛍光も測定されるために測定の精度が悪くなる。従っ
て、励起パルス光の波長選択では、侵入深さが、空乏層
の厚さよりも小さくなるような波長を選択する必要があ
る。このような選択が困難な場合には、ショットキー電
極に逆バイアスを印加して、空乏層の厚さを大きくする
必要がある。
【0018】そして前記のようにショットキー接続する
前に予め測定した少数キャリア寿命と、ショットキー接
続した後に測定した空乏層領域の蛍光寿命と、から多数
キャリア寿命を求めることができる。すなわち、熱平衡
状態でのキャリア濃度をn、pとして、電気的、光学的
に生成される過剰キャリアをδn、δpとすると、δ
n、δpの時間変化は、
前に予め測定した少数キャリア寿命と、ショットキー接
続した後に測定した空乏層領域の蛍光寿命と、から多数
キャリア寿命を求めることができる。すなわち、熱平衡
状態でのキャリア濃度をn、pとして、電気的、光学的
に生成される過剰キャリアをδn、δpとすると、δ
n、δpの時間変化は、
【数1】 となる。よって、
【数2】
【0019】通常の寿命測定では、n>>p(p>>n)の
ような試料を使い、n>>δn、δp>>p(p>>δn、δ
p>>n)のような条件で少数キャリア寿命(n型半導体
にあっては正孔の寿命τp 、p型半導体にあっては電子
の寿命τn )を前記従来の電気的もしくは光学的測定方
法等で測定する。それによって少数キャリア寿命τpま
たはτn が求められる。
ような試料を使い、n>>δn、δp>>p(p>>δn、δ
p>>n)のような条件で少数キャリア寿命(n型半導体
にあっては正孔の寿命τp 、p型半導体にあっては電子
の寿命τn )を前記従来の電気的もしくは光学的測定方
法等で測定する。それによって少数キャリア寿命τpま
たはτn が求められる。
【0020】ここでショットキー電極を形成すると、空
乏層領域ではδn、δp>>n、pとなる。このときの蛍
光強度PLは、
乏層領域ではδn、δp>>n、pとなる。このときの蛍
光強度PLは、
【数3】 となるが、δn、δp>>n、pであるので、 (n+δn)(p+δp) 〜δn・δp となる。従って、
【数4】 よって、蛍光強度PLの寿命をτPLとすれば、 1/τPL=1/τn +1/τp となる。
【0021】ここで、例えばn型半導体のようにn>>p
であるような試料では、τn が多数キャリア寿命、τp
が少数キャリア寿命であり、またp型半導体のようにp
>>nであるような試料では、τp が多数キャリア寿命、
τn が少数キャリア寿命となる。従って、多数キャリア
寿命をτmajor 、少数キャリア寿命をτminor とすれ
ば、n型半導体およびp型半導体のいずれの場合にも上
記式は、 1/τPL= 1/τmajor +1/τminor で表される。これから前記の式、すなわち τmajor = τPLτminor /(τminor −τPL) の関係式が得られる。
であるような試料では、τn が多数キャリア寿命、τp
が少数キャリア寿命であり、またp型半導体のようにp
>>nであるような試料では、τp が多数キャリア寿命、
τn が少数キャリア寿命となる。従って、多数キャリア
寿命をτmajor 、少数キャリア寿命をτminor とすれ
ば、n型半導体およびp型半導体のいずれの場合にも上
記式は、 1/τPL= 1/τmajor +1/τminor で表される。これから前記の式、すなわち τmajor = τPLτminor /(τminor −τPL) の関係式が得られる。
【0022】よって、上記の式に予め測定した少数キャ
リア寿命τminor の値と、空乏層領域での蛍光寿命τPL
の値を導入すれば、多数キャリア寿命τmajor を求める
ことができるものである。
リア寿命τminor の値と、空乏層領域での蛍光寿命τPL
の値を導入すれば、多数キャリア寿命τmajor を求める
ことができるものである。
【0023】
【実施例】以下、GaAs結晶の多数キャリア寿命を測
定する場合を例にして本発明による方法を具体的に説明
する。試料には、LEC法引き上げのSiドープのn型
GaAs結晶を用いた。キャリア濃度は、3×1017c
m-3である。予め測定する少数キャリア(この場合はホ
ール)寿命は、蛍光寿命法で測定した。蛍光寿命測定の
ための励起パルス光源には、パルス幅10ps、波長6
70nmの半導体レーザで行った。その結果、少数キャ
リア寿命τminor は、1.8nsであった。
定する場合を例にして本発明による方法を具体的に説明
する。試料には、LEC法引き上げのSiドープのn型
GaAs結晶を用いた。キャリア濃度は、3×1017c
m-3である。予め測定する少数キャリア(この場合はホ
ール)寿命は、蛍光寿命法で測定した。蛍光寿命測定の
ための励起パルス光源には、パルス幅10ps、波長6
70nmの半導体レーザで行った。その結果、少数キャ
リア寿命τminor は、1.8nsであった。
【0024】同試料に、真空蒸着法で金電極を形成し、
ショットキー電極を作成した。ショットキー電極の厚さ
は、約300オングストロームである。このショットキ
ー電極上面から励起パルスを照射し、再び蛍光寿命を測
定したところ、156psであった。この値が即ち空乏
層での蛍光寿命τPLである。この蛍光寿命τPLの値、1
56psと、上記の少数キャリア寿命τminor の値、
1.8nsすなわち1800psとを、前記の式に代入
することによって、多数キャリア(この場合は電子)寿
命は、約171psと算定することができ、空乏層での
蛍光寿命と少数キャリア寿命とから多数キャリア寿命を
間接的に測定できるものである。
ショットキー電極を作成した。ショットキー電極の厚さ
は、約300オングストロームである。このショットキ
ー電極上面から励起パルスを照射し、再び蛍光寿命を測
定したところ、156psであった。この値が即ち空乏
層での蛍光寿命τPLである。この蛍光寿命τPLの値、1
56psと、上記の少数キャリア寿命τminor の値、
1.8nsすなわち1800psとを、前記の式に代入
することによって、多数キャリア(この場合は電子)寿
命は、約171psと算定することができ、空乏層での
蛍光寿命と少数キャリア寿命とから多数キャリア寿命を
間接的に測定できるものである。
【0025】なお上記実施例では、n型の半導体を例に
して説明したが、p型の半導体についても上記と同様の
要領で多数キャリア寿命を測定することができる。
して説明したが、p型の半導体についても上記と同様の
要領で多数キャリア寿命を測定することができる。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、こ
れまで測定困難であった多数キャリア寿命を、少数キャ
リア寿命と空乏層の蛍光寿命を測定することによって、
それ等の値から間接的にかつ極めて簡単・確実に測定す
ることができるもので、導電性半導体の特性、特に電界
効果トランジスタなどの多数キャリアを制御するデバイ
スの特性を評価する場合などに有効に利用できる等の効
果がある。
れまで測定困難であった多数キャリア寿命を、少数キャ
リア寿命と空乏層の蛍光寿命を測定することによって、
それ等の値から間接的にかつ極めて簡単・確実に測定す
ることができるもので、導電性半導体の特性、特に電界
効果トランジスタなどの多数キャリアを制御するデバイ
スの特性を評価する場合などに有効に利用できる等の効
果がある。
Claims (1)
- 【請求項1】 ショットキー接続可能な半導体におい
て、ショットキー接続を形成する前に半導体の少数キャ
リア寿命を測定すると共に、ショットキー接続を形成し
た後に空乏層領域における蛍光寿命を測定し、その両測
定値から下記式を用いて多数キャリア寿命を間接的に測
定することを特徴とする半導体中の多数キャリア寿命の
測定方法。 τmajor = τPLτminor /(τminor −τPL) ただし、τmajor は多数キャリア寿命 τminor は少数キャリア寿命 τPLは蛍光寿命である。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17372093A JPH0714893A (ja) | 1993-06-21 | 1993-06-21 | 半導体中の多数キャリア寿命の測定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17372093A JPH0714893A (ja) | 1993-06-21 | 1993-06-21 | 半導体中の多数キャリア寿命の測定方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0714893A true JPH0714893A (ja) | 1995-01-17 |
Family
ID=15965899
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17372093A Withdrawn JPH0714893A (ja) | 1993-06-21 | 1993-06-21 | 半導体中の多数キャリア寿命の測定方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0714893A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002083851A (ja) * | 2000-09-08 | 2002-03-22 | Mitsubishi Materials Silicon Corp | 半導体基板の品質評価方法及びその品質評価装置 |
WO2012111093A1 (ja) * | 2011-02-15 | 2012-08-23 | 有限会社ワイ・システムズ | キャリア寿命の測定方法および測定装置 |
-
1993
- 1993-06-21 JP JP17372093A patent/JPH0714893A/ja not_active Withdrawn
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002083851A (ja) * | 2000-09-08 | 2002-03-22 | Mitsubishi Materials Silicon Corp | 半導体基板の品質評価方法及びその品質評価装置 |
WO2012111093A1 (ja) * | 2011-02-15 | 2012-08-23 | 有限会社ワイ・システムズ | キャリア寿命の測定方法および測定装置 |
CN103080730A (zh) * | 2011-02-15 | 2013-05-01 | 瓦伊系统有限公司 | 载流子寿命的测定方法以及测定装置 |
JPWO2012111093A1 (ja) * | 2011-02-15 | 2014-07-03 | 有限会社ワイ・システムズ | キャリア寿命の測定方法および測定装置 |
KR101506101B1 (ko) * | 2011-02-15 | 2015-03-25 | 유우겐가이샤 와이시스템즈 | 캐리어 수명의 측정 방법 및 측정 장치 |
US9029801B2 (en) | 2011-02-15 | 2015-05-12 | Ysystems, Ltd. | Apparatus and method for measuring a luminescent decay |
JP5843114B2 (ja) * | 2011-02-15 | 2016-01-13 | 有限会社ワイ・システムズ | キャリア寿命の測定方法および測定装置 |
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