JPH07140029A - 地盤内地下水圧測定装置及び地盤内地下水圧測定方法 - Google Patents

地盤内地下水圧測定装置及び地盤内地下水圧測定方法

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JPH07140029A
JPH07140029A JP31260893A JP31260893A JPH07140029A JP H07140029 A JPH07140029 A JP H07140029A JP 31260893 A JP31260893 A JP 31260893A JP 31260893 A JP31260893 A JP 31260893A JP H07140029 A JPH07140029 A JP H07140029A
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Akira Nakamura
昭 中村
Hiroyuki Yoshimatsu
弘行 吉松
Daisuke Higaki
大助 桧垣
Yoshikazu Yamaguchi
嘉一 山口
Shinichi Uda
進一 宇田
Masaki Nagatsuka
正樹 長塚
Seiji Nakao
誠司 中尾
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KENSETSU GIJUTSU KENKYUSHO KK
Minister for Public Works for State of New South Wales
National Research and Development Agency Public Works Research Institute
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KENSETSU GIJUTSU KENKYUSHO KK
Minister for Public Works for State of New South Wales
Public Works Research Institute Ministry of Construction
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  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 1本のボーリング孔を利用し、多深度地点の
地下水圧測定を行う。 【構成】 水圧計10を各地下水圧測定位置において、
対向して2個ずつ設置し、水圧計10から導出された信
号線13に整流部を介在させて1組の信号線とする。地
上部に延出させた信号線をデータ記録部30に接続し、
データ記録部30に設けられた切替スイッチにより水圧
計10に印加する電流の極性を切り替え、前記2個のい
ずれかの水圧計10を選択して水圧測定を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は地盤内地下水圧測定装置
及び地盤内地下水圧測定方法に係り、特に1本のボーリ
ング観測孔内で多深度地点の地下水圧を確実に測定で
き、長期的信頼性の高い地盤内地下水圧測定装置及び地
盤内地下水圧測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ダムや地すべり地帯における地盤内の地
下水圧分布とその経時的変化を正確に把握することは、
対象となる構造物の安全性や斜面の安定性を知る上で大
変重要である。また、地盤内の地下水圧分布は、対象と
なる地域において平面的な分布を示すほか、所定の地下
水測定点においても不透水層等の存在により深さ方向に
複数の帯水層内に被圧地下水が観測されることがある。
したがって、地下水圧測定においては平面的に関連をも
った複数の地下水圧観測孔を設けるとともに、1本の観
測孔においても多深度地点での地下水位を測定すること
が必要である。
【0003】ところで、従来は観測孔の掘削に伴う孔内
水位の変化を経時的に追跡し、その地点での地下水位と
していた。しかし、この孔内水位の測定方法では深度方
向に複数の帯水層が存在した場合や長期的な地下水位変
化を正確に観測するのは困難であった。そこで、出願人
は共同で1本のボーリング観測孔内において、複数の地
下水圧測定点を設け、他の測定点の水圧の影響を受けず
に各測定点での地下水圧を測定できるようにした地盤内
地下水圧測定装置を提案している(特開平3−2795
10号公報)。
【0004】図5は出願人が既に提案した地盤内地下水
圧測定装置の設置例を示した縦断面図である。この地盤
内地下水圧測定装置の構成とその設置方法について図5
及び図6を参照して簡単に説明する。この地盤内地下水
圧測定装置50は後述する水圧計51を深さ方向に複数
個内蔵した鋼管パイプ52(以下、本明細書ではこの鋼
管パイプを水圧計内蔵パイプと記す。)と、この水圧計
内蔵パイプ52内の各水圧計51に接続され、地上に導
出された信号線53と、この信号線53から送られてく
る各測定点での地下水圧データを計測、記録する記録計
54(データロガ)とから構成されている。
【0005】ここで、水圧計内蔵パイプ52を所定の観
測孔内に設置する方法について簡単に説明する。まず、
調整ボーリング孔(φ66mm)を所定深さまで削孔
し、その後リーマ等により拡径を行いパイプ設置ボーリ
ング孔60(φ116mm)を形成する。このパイプ設
置ボーリング孔60は通常は最大深度100m、最大測
定点5点/孔の観測孔に対応できるように適宜設計でき
る。この状態で水圧計内蔵パイプ52(外径φ43m
m)をパイプ設置ボーリング孔60内に挿入し、このパ
イプの周囲にフィルタ材61とシール材62とを交互に
充填していく。
【0006】フィルタ材61は水圧計内蔵パイプ52の
所定位置に組み込まれた水圧計51への導水を容易にす
るとともに土砂等の侵入による目詰まりを防止するため
に水圧計設置位置のパイプの周囲に充填される。フィル
タ材61の材質としてはろ過性能が高いこと、測定対象
地盤において十分な透水性があること、後述するシール
材が下位位置にあるフィルタ材に過度に浸透しないこと
等の要件を満たすものが求められるが、砂フィルタと、
ジオテキスタイルフィルタが好適である。シール材62
は地盤内に複数の帯水層が存在する場合に各帯水層間の
水の移動による水圧分布の乱れを防止するために孔内に
充填される。したがって前述の水フィルタ材61と深さ
方向に交互に充填されることになる。シール材62の材
質としては粘度、可使時間、透水性、膨張収縮性能及び
化学的安定性を考慮して決定されるが、経済性、材料と
しての安全性、安定性を踏まえウレタン系樹脂、エポキ
シ系樹脂及びセメントが好適である。
【0007】ところで、このフィルタ材61とシール材
62の充填方法には直接法とパッカ法が考案されてい
る。直接法は材料を供給する管(シール材の場合は注入
管、フィルタ材の場合はトレミ管)を孔口から目標の位
置まで挿入し、この管を通じて材料を供給して所定厚さ
だけ充填していく方法である。パッカ法は水圧計内蔵パ
イプ52を孔内に挿入する際にあらかじめシール区間に
なる部分に布製パッカをフィルタ区間にはジオテキスタ
イルフィルタを取着しておき、孔内に挿入された状態で
順次布製パッカにシール材を充填していく方法である。
いずれの充填方法においてもシール材とフィルタ材とを
設計どおりの深さに設けることが必要であるため、シー
ル材の種類や充填方法に応じた適切な充填位置確認装置
が考案されている(前述の公報参照)。
【0008】次に、従来の水圧計内蔵パイプの構成につ
いて図6を参照して説明する。水圧計内蔵パイプ52は
鋼管(JIS43ケーシング:外径43mm、内径37
mm)を所定長さでネジ接合するように加工されてお
り、水圧計設置位置の管表面には所定寸法の円形導圧窓
55が複数個形成されている。この導圧窓55を介して
管外のフィルタ区間の所定被圧状態にある地下水の水圧
が地下水圧検出部56に伝えられる。この地下水圧検出
部56には焼結金属フィルタ57が装着されており、さ
らにこの焼結金属フィルタ57をろ過された地下水が水
圧計51の半導体圧力センサの感圧部51aに作用して
所定位置の地下水圧を検出できるようになっている。ま
た水圧計51が設置される管内にはエポキシ樹脂59が
充填されており、水圧計内蔵パイプ52を介して水が移
動しないようになっている。このような構成の水圧計内
蔵パイプ52では内部の所定深さに設置された複数の水
圧計の各感圧部で水圧を検知できるようになっている。
このとき感圧部で検出された微弱信号は内蔵されたプリ
アンプ(図示せず)により増幅され、地上に設置された
データロガ63のチャンネルの切替えにより接続された
信号ケーブル64を介してデータロガ63内の記録部に
水圧データとして出力され、処理、記録されるようにな
っている。これにより1本の観測孔で多深度位置に存在
する帯水層の地下水圧を正確に測定することができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前述の水圧
計内蔵パイプを備えた地盤内地下水圧測定装置ではパイ
プ設置ボーリング孔の径がφ116mmであり、一般的
にボーリング孔として使用されているボーリング孔(φ
66mm)を拡径して使用しなければならず、ボーリン
グ孔削孔の施工コストが増すとともに、使用するシール
材やフィルタ材の使用量も多くなるという問題がある。
このため従来のボーリング孔(φ66mm)を観測孔と
して使用できるような水圧計内蔵パイプの開発が望まれ
ていた。
【0010】この要請に応えるためには従来のボーリン
グ孔に水圧計内蔵パイプを挿入設置できるように水圧計
内蔵パイプの外径を小さくすれば良い。ところが、パイ
プ径が細くなるとパイプ設置ボーリング孔に水圧計内蔵
パイプを挿入設置する際に、パイプが曲がったり、設置
時の衝撃によりパイプに歪みが生じて内部の信号線が断
線してしまうおそれがある。このため水圧計と信号線と
を収容するパイプの断面積が小さくなっても内部の信号
線が断線しないように信号線を確実に挿通できる配線ス
ペースを確保する必要がある。
【0011】また、従来の水圧計内蔵パイプでは水圧計
を管内に固定した後に水圧計の周囲の管内をエポキシ樹
脂等で充填していたので、設置後の水圧計に異常が検出
されても水圧計を直接取り出したりすることはできな
い。このため故障した水圧計のある測定点での測定が全
く行えず、データの確度が落ちてしまう。このため長期
的な使用に際し、耐久性の向上が望まれていた。
【0012】そこで、本発明の目的は上述した従来の技
術が有する問題点を解消し、従来のボーリング孔を利用
して設置でき、長期的な耐久性を有する地盤内地下水圧
測定装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は管軸線方向に所定間隔をあけて水圧計が内
蔵された水圧測定管をボーリング孔内に挿入し、前記水
圧測定管を囲むように前記水圧計が設置された位置の深
さ方向の所定範囲にフィルタ材を充填し、該フィルタ材
の充填範囲と深さ方向に交互となる範囲にシール材を充
填して前記ボーリング孔内を多段位置で遮水し、前記水
圧計位置での地下水圧を測定する地盤内地下水圧測定装
置において、前記水圧計は各地下水圧測定位置に複数個
が設置され、該水圧計から導出された信号線に整流部を
介在させて1組の信号線として地上部に延出させて地上
部のデータ記録部に接続し、該データ記録部に設けられ
た切替手段により前記水圧計に印加する電流の極性を切
り替え、前記複数個のいずれかの水圧計を選択して水圧
測定を行うことを特徴とするものである。
【0014】また、測定方法の発明として管軸線方向に
所定間隔をあけて水圧計が内蔵された水圧測定管をボー
リング孔内に挿入し、前記水圧測定管を囲むように前記
水圧計が設置された位置の深さ方向の所定範囲にフィル
タ材を充填し、該フィルタ材の充填範囲と深さ方向に交
互となる範囲にシール材を充填して前記ボーリング孔内
を多段位置で遮水し、各水圧測定位置に複数個の水圧計
を設置し、該水圧計から導出された信号線に整流部を介
在させて1組の信号線として地上部に延出させて地上部
のデータ記録部に接続し、該データ記録部に設けられた
切替手段により前記水圧計に印加する電流の極性を切り
替え、前記複数個のいずれかの水圧計を選択して水圧測
定を行うようにした特徴とするものである。
【0015】
【作用】本発明によれば、前記水圧計を各地下水圧測定
位置に複数個設置し、該水圧計から導出された信号線に
整流部を介在させて1組の信号線として地上部に延出さ
せて地上部のデータ記録部に接続し、該データ記録部に
設けられた切替手段により前記水圧計に印加する電流の
極性を切り替え、前記複数個のいずれかの水圧計を選択
して水圧測定を行う装置としたので、各測定点で一方の
水圧計が不良となった場合でも前記データ記録部に備え
られた切替手段において信号線の極性切り替えを行うだ
けで同一点で他の水圧計を作動させることができ、これ
により水圧測定を引き続き行うことができ、地下水圧測
定の長期的信頼性が向上する。
【0016】
【実施例】以下本発明による地盤内地下水圧測定装置の
一実施例を添付図面を参照して説明する。図1は本発明
による地盤内地下水圧測定装置1に使用される水圧計内
蔵パイプ2の水圧計設置区間パイプユニット3の拡大断
面図である。本実施例において水圧計内蔵パイプ2のパ
イプには従来ボーリングロッドとして使用されている鋼
管が使用されている。その寸法を例示的に示すと外径3
5mm、内径26.5mmであり、管内に挿入設置され
た水圧計の外径21mmを十分クリアするとともに前述
のように従来のボーリング孔(φ66mm)内に水圧計
内蔵パイプ2を挿入してもその周囲に十分な厚さのフィ
ルタ材とシール材とを充填できるようになっている。こ
の水圧計設置区間パイプユニット3は、導圧窓4が形成
された中間パイプ5とその両端に螺着されたセンサパイ
プ6とから構成されており、さらにその両端にはジョイ
ントパイプを介して所定長さの延長パイプ(図示せず)
に接続できるようになっている。したがって水圧計内蔵
パイプ2は観測孔内の水圧計を設置したい深さにこの水
圧計設置区間パイプユニット3が位置するように延長パ
イプを組み合わせて接続して構成すれば良い。
【0017】水圧計設置区間パイプユニット3のうち、
中間パイプ5の両端部には雄ネジ部5aが形成されてお
り、センサパイプ6を両側からネジ接合できるようにな
っている。そして中央部には図1(a)、(b)に示し
たように所定直径の円形の導圧窓4が形成されている。
この導圧窓4で囲まれた中間パイプ5の内部は地下水圧
検出部7として機能し、図示しないフィルタ材を通過し
た地下水は導圧窓4を介して地下水圧検出部7に満たさ
れる。このとき地下水が被圧状態にある場合にはその水
圧が地下水圧検出部7で検知される。
【0018】さらにこの中間パイプ5内周部には地下水
圧検出部7を挟んでパイプの軸線方向に並んで対向する
ようにセンサ固定金物8が螺着されている。このセンサ
固定金物8は細長円筒形状の水圧計10の先端が固定さ
れ、水圧計10の先端に位置する水圧計感圧部10aが
地下水圧検出部7に向いた状態を保持する役割を果たし
ている。また地下水圧検出部7と水圧計感圧部10aと
の間にはセンサ固定金物8を介して焼結金属フィルタ1
1が介在している。この焼結金属フィルタ11はいわゆ
るポーラスメタルと呼ばれる透水性を有する金属性フィ
ルタで水圧計感圧部10aに異物が混入しないように取
り付けられている。
【0019】また焼結金属フィルタ11は図1(b)に
示したようにパイプの断面中心から僅かに偏心した位置
に取着されており、この焼結金属フィルタ11と導圧窓
4との間の平面位置のセンサ固定金物8には貫通孔が形
成されている。対向位置にあるセンサ固定金物8の貫通
孔はその中心軸が一致しており、1本のケーブルガイド
パイプ12が対向位置にある2個の貫通孔にその両端が
保持されるように嵌挿されている。このケーブルガイド
パイプ12には本実施例では外径φ3.5mm、内径φ
2.5mmのステンレスパイプが使用されており、地下
水圧検出部7ではパイプの一部が露出するが、その両端
はセンサ固定金物8に保持されている。
【0020】このケーブルガイドパイプ12の内部には
同図(a)に示したように水圧計10から延出した信号
線13が挿通されている。水圧計10を中間パイプ5内
で偏心して配置した分、信号線13を比較的広い断面の
挿通スペース内に配線でき、地下水圧検出部7において
も信号線13がケーブルガイドパイプ12内に配置さ
れ、地下水に曝されることがないので、断線のおそれが
なくなるとともに耐久性の点からも有効である。
【0021】センサパイプ6内に設置された水圧計10
は、先端部がセンサ固定金物8で中間パイプ5に固定さ
れた状態で信号線13の結線が行われる。さらにセンサ
パイプ6の端部にはシールキャップ15が嵌着され、セ
ンサケーブル16が管中心位置に保持されるとともに、
センサパイプ6内はエポキシ樹脂からなるシール材17
で充填される(同図(a)、(c)参照)。これにより
水圧計10内蔵パイプ2を介して異なる帯水層間の地下
水が連通して地下水圧が乱れるのを防止することができ
る。この結果、水圧計設置区間パイプユニット3はその
両端から水圧計10の後端部から引き出された信号線1
3を被覆したセンサケーブル16が所定長さだけ延出す
る。このときセンサケーブル16の図示しない他端には
複数の信号線13の結線を行える多極防水コネクタが接
続されている。
【0022】図2は前述した水圧計内蔵パイプ2をボー
リング孔内に設置した観測孔全体の構成を示した概略断
面図である。同図において、水圧計内蔵パイプ2は水圧
計設置区間パイプユニット3と延長パイプ21とを接続
して構成されている。水圧計設置区間パイプユニット3
の端部からは前述のセンサケーブル16が延出してお
り、このうち水圧計設置区間パイプユニット3の上端か
ら延出したセンサケーブル16には所定長さのスパイラ
ルケーブル22が接続されている。このスパイラルケー
ブル22を深さ方向に隣接する水圧計設置区間パイプユ
ニット3間のケーブル接続に利用することによりケーブ
ル余長をスパイラル部分の伸び具合で吸収できるととも
に、ケーブル全体のねじれを防止することができる。さ
らに各コネクタ間は通常の信号ケーブル23で接続さ
れ、全体で1本のケーブルを構成するようになってい
る。
【0023】また水圧計内蔵パイプ2の周囲には従来技
術で説明した充填方法によりフィルタ材61とシール材
62とが所定位置に正確に充填されており、各水圧計設
置区間パイプユニット3の設置された帯水層位置におけ
る地下水圧をそれぞれ独立して測定することができる。
このとき観測孔から延出した信号ケーブルは地上部に設
置されたデータロガ30に接続され、データロガ30の
チャンネル切替えにより所定深さでの地下水圧を記録さ
せることができる。
【0024】ここで、図3及び図4を参照して1箇所の
水圧測定点に設置された2個の水圧計10の結線状態と
その使用方法について説明する。図3は地下水圧検出部
7を挟んで上下の対向位置に設置された水圧計10A、
10Bと各水圧計10A、10Bに接続された信号線1
3の結線状態を模式的に示した概略構成図である。ここ
で本発明による水圧計10に使用されている半導体圧力
センサについて簡単に説明する。半導体圧力センサはシ
リコンウェハ基板をダイヤフラムとして機能させた力覚
センサである。このダイヤフラムに圧力が作用すると、
ダイヤフラムが変形してその際のピエゾ抵抗効果により
抵抗層の電気抵抗値が変化するのを利用し、そのときの
出力電圧を検出して圧力を感知するようになっている。
本実施例に使用されている半導体圧力センサは電極に直
流電圧24Vを供給すると、その抵抗値に応じて4〜2
0mAの出力電流値を得ることができる。ところで、本
発明における示した水圧計内蔵パイプ2では各測定点で
それぞれ2個の水圧計10が対向した状態で装備されて
いる。これらの水圧計10をそのまま信号線13で結線
したのでは、配置する信号線13の本数は従来の2倍と
なってしまう。そこで、本発明では図3に示したように
水圧計10から延出した信号線13に図示したような整
流部14を接続した。本実施例では整流部14としてダ
イオードを使用している。この整流部14により2本の
信号線13は極性が逆になるように設定されており、図
示しないデータロガ30の切替スイッチの切替えにより
供給電源の極性を切替え、作動対象となる水圧計10を
切替えて使用することができる。
【0025】ここでこの2個の水圧計10A、10Bを
利用する形態を説明する。一般的な使用法としては一方
をメイン水圧計10Aとし、このメイン水圧計10Aを
通常の水圧測定に使用し、このメイン水圧計10Aが故
障した場合にデータロガ30の切替スイッチを切替え、
サブ水圧計10Bによる水圧測定を実施する。これによ
り地盤内地下水圧測定装置はセンサ機能の長期耐久性を
確保することができる。
【0026】また水圧計内蔵パイプ2による水圧計設置
位置はボーリング孔削孔時の孔内水位変化や地質調査結
果、透水性の状況から決定するが、被圧水層の存在する
と考えられている区間でも経時測定した場合にメイン水
圧計10Aからの出力がほとんどゼロを示し、被圧水層
を確認できなくなる場合がある。この場合地下水状況が
変化したのか、測定値が不確かなのかを確認するために
2個の水圧計10A、10Bを切替えて水圧計10の動
作確認をすることができる。また、本実施例では同一規
格の水圧計10A、10Bを2個接続して使用している
が、同一の水圧計設置区間において測定レンジの異なる
水圧計10を対向して設置し、精度を高めた測定を行う
ことも可能である。この他、1個の水圧計10を設ける
一方、他の信号線に水圧計10以外のセンサを接続し、
測定水圧と関連した各種のデータを経時的に測定するこ
とも可能である。地下水圧以外の計測項目の例として孔
内傾斜、水温、傾斜走向等種々の項目がある。なお、本
実施例では対向する2個の水圧計を例に地下水圧測定を
説明したが、水圧計自体がもっと細くなれば、2本を並
列に並べて配置しても良いし、2本以上の水圧計を設置
することも可能である。
【0027】図4は地上に設置されるデータロガ30の
機能構成と、水圧計内蔵パイプ2内の水圧計10との接
続を示したブロック構成図である。本実施例では水圧計
内蔵パイプ2内に5箇所の水圧計設置区間が設けられて
おり、5点の地下水圧を測定するようになっているが、
図の簡略化のために2箇所の水圧計設置区間の水圧計1
0A、10Bを示している。水圧計内蔵パイプ2から地
上に引き出された信号ケーブル内の5組の信号線13は
データロガ30の各センサ接続コネクタ31に接続され
ている。このセンサ接続コネクタ31からは各測定点で
の水圧計10の切替えを行う切替スイッチ32が接続さ
れている。この切替スイッチ32により選択された水圧
計10の出力電圧の調整を行う調整ボリューム33が各
水圧計10に対応して設けられ、さらに検出されたセン
サ出力は各センサアンプ34で増幅され、アンプマザー
ボード35に出力される。このアンプマザーボード35
にはセンサの検出電流を供給する電源基板36が設けら
れている。一方、データロガ30の本体には外付けバッ
テリからなる外部電源40が接続され、本体にはチャン
ネル切替えその他の機能及びデータ入力を行うためのコ
ントロールパネル(図示せず)が設けられている。この
ときのインストラクション情報やデータ情報を表示する
表示部38がデータ入力・記録部39Aに接続されてい
る。入力指示情報に従ってCPU39Bで所定のデータ
収集指令を出し、この指令に基づきバスBを介してアン
プマザーボード35にアクセスされ、データ処理された
測定データが記録部39Aに記憶される。
【0028】このデータロガ30の構成では各測定点で
作動する水圧計10A、10Bの切替えは手動の切替ス
イッチ32により行っているが、所定の自動切替え指令
により極性の切替えるようにすることも可能なことは言
うまでもない。
【0029】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、1本のボーリング孔を利用して多深度地点の
地下水圧を確実に測定できるとともに、計測器の長期的
信頼性を実現することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による地盤内地下水圧測定装置に使用さ
れる水圧計内蔵パイプの一実施例を示した部分断面図。
【図2】本発明の地盤内地下水圧測定装置の概略全体構
成を示した概略構成断面図。
【図3】本発明に使用される水圧計の信号線の結線状態
を示した概略構成図。
【図4】本発明に使用されるデータロガの概略構成を示
したブロック構成図。
【図5】従来の地盤内地下水圧測定装置の一例を示した
概略構成断面図。
【図6】従来の水圧計内蔵パイプの内部の一例を示した
部分断面図。
【符号の説明】
1 地盤内地下水圧測定装置 2 水圧計内蔵パイプ 3 水圧計設置区間パイプユニット 4 導圧窓 5 中間パイプ 6 センサパイプ 7 地下水圧検出部 10 水圧計 11 焼結金属フィルタ 12 ケーブルガイドパイプ 13 信号線 14 整流部 16 センサケーブル 17 シール材(パイプ内充填用) 22 スパイラルケーブル 30 データロガ 32 切替スイッチ
フロントページの続き (72)発明者 桧垣 大助 茨城県つくば市大字旭1番地 建設省土木 研究所内 (72)発明者 山口 嘉一 茨城県つくば市大字旭1番地 建設省土木 研究所内 (72)発明者 宇田 進一 東京都中央区日本橋本町4−9−11 株式 会社建設技術研究所内 (72)発明者 長塚 正樹 東京都中央区日本橋本町4−9−11 株式 会社建設技術研究所内 (72)発明者 中尾 誠司 東京都中央区日本橋本町4−9−11 株式 会社建設技術研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】管軸線方向に所定間隔をあけて水圧計が内
    蔵された水圧測定管をボーリング孔内に挿入し、前記水
    圧測定管を囲むように前記水圧計が設置された位置の深
    さ方向の所定範囲にフィルタ材を充填し、該フィルタ材
    の充填範囲と深さ方向に交互となる範囲にシール材を充
    填して前記ボーリング孔内を多段位置で遮水し、前記水
    圧計位置での地下水圧を測定する地盤内地下水圧測定装
    置において、 前記水圧計は各地下水圧測定位置に複数個が設置され、
    該水圧計から導出された信号線に整流部を介在させて1
    組の信号線として地上部に延出させて地上部のデータ記
    録部に接続し、該データ記録部に設けられた切替手段に
    より前記水圧計に印加する電流の極性を切り替え、前記
    複数個のいずれかの水圧計を選択して水圧測定を行うこ
    とを特徴とする地盤内地下水圧測定装置。
  2. 【請求項2】管軸線方向に所定間隔をあけて水圧計が内
    蔵された水圧測定管をボーリング孔内に挿入し、前記水
    圧測定管を囲むように前記水圧計が設置された位置の深
    さ方向の所定範囲にフィルタ材を充填し、該フィルタ材
    の充填範囲と深さ方向に交互となる範囲にシール材を充
    填して前記ボーリング孔内を多段位置で遮水し、各水圧
    測定位置に複数個の水圧計を設置し、該水圧計から導出
    された信号線に整流部を介在させて1組の信号線として
    地上部に延出させて地上部のデータ記録部に接続し、該
    データ記録部に設けられた切替手段により前記水圧計に
    印加する電流の極性を切り替え、前記複数個のいずれか
    の水圧計を選択して水圧測定を行うようにした特徴とす
    る地盤内地下水圧測定方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011185654A (ja) * 2010-03-05 2011-09-22 Nitto Seiko Co Ltd 電気検層方法および電気検層装置
CN108106687A (zh) * 2018-02-08 2018-06-01 济南大学 一种含软夹层的基岩地下水流网探究方法及双胶囊止水器

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CN108106687B (zh) * 2018-02-08 2023-05-26 济南大学 一种含软夹层的基岩地下水流网探究方法及双胶囊止水器

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