JPH07139470A - しごきポンプ - Google Patents

しごきポンプ

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JPH07139470A
JPH07139470A JP28463493A JP28463493A JPH07139470A JP H07139470 A JPH07139470 A JP H07139470A JP 28463493 A JP28463493 A JP 28463493A JP 28463493 A JP28463493 A JP 28463493A JP H07139470 A JPH07139470 A JP H07139470A
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JP
Japan
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tube
guide rail
side end
ironing
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Application number
JP28463493A
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English (en)
Inventor
Takehiro Yamashita
武宏 山下
Nobuo Fukumoto
信夫 福本
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HAIDETSUKU KK
Original Assignee
HAIDETSUKU KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 流体によりポンプ本体が汚染されることはな
く、チューブを交換することにより何回でも使用するこ
とができる医療用のポンプを得る。 【構成】 使い捨て可能なチューブ2をガイドレイル1
0でガイドし、しごきローラー45が吸引側10aから
排出側10bに移動する際にチューブ2をしごき、チュ
ーブ2内にすでに吸引されていた流体を排出し、同時に
チューブ2内に負圧を発生させ、その負圧により流体を
チューブ2内に吸引する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば外科手術を受け
た患者の体内に滲みでた血液等の体液を排出するための
医療用のしごきポンプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、心臓や内蔵等の外科手術を行っ
た場合、手術後も一定時間は執刀した部分から患者の体
内に血液等の体液の流出が続く。これら滲みでた血液等
の体液を体外に排出する必要があり、例えば特公昭55
−38143号公報に記載された生体用ポンプ装置等の
ように、自動的に体液を排出するための種々の医療用ポ
ンプが提案されている(公知により図示せず)。一方、
このようなポンプを用いない場合、患者の体内の体液の
流出部分にシリコン等の透明のチューブを挿入し、チュ
ーブに溜まった体液の量を確認しながら、適宜チューブ
を手でしごき、体液を体外に排出している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般に、エイズやB型
肝炎等の血液感染を防止するために、患者の血液等に一
度触れた器材は使い捨てにされる。ところが、従来の医
療用ポンプは、ポンプ本体内部に体液を吸引する構造で
あるため、使用の都度本体ごと処分しなければならない
とすれば、コストがかさみ実用的でない。また、体液の
流出量は患者の容体や年齢、執刀部分の傷の大きさ等に
より千差万別であり、体内に溜まった体液の量や流出の
割合を正確に把握することは困難である。従って、もし
ポンプの吸引力が強すぎる場合、体液を排出しすぎ、か
えって手術後の患者の容体を悪化させてしまい、場合に
よっては死に至らしめることすら起こり得る。そのた
め、医療現場では、従来の医療用のポンプはあまり使用
されていなかった。一方、患者の体内の出血部分にシリ
コン等の透明のチューブを挿入し、チューブに溜まった
体液を手でしごきながら体外に排出する場合、看護者
は、手術後長時間付ききりで看護している上に、滲みで
た体液の量を注意して監視し、チューブを手でしごくと
いう作業を行わなければならなず、看護者に過大な負担
を強いるという問題点があった。本発明は以上のような
問題点を解決するためになされたものであり、患者の体
内に滲み出してくる血液等の体液の量に応じて、看護者
が手作業で行うのと同様の吸引力で体液を排出し得る医
療用のしごきポンプを提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のしごきポンプは、1又は2以上のチューブ
をガイドするためのガイドレイルと、前記チューブを前
記ガイドレイルの吸引側端部で保持するための保持手段
と、前記吸引側端部の近傍において、前記チューブの内
壁面が密着するように押圧し、前記チューブを非導通に
するための押圧手段と、前記ガイドレイルに平行に往復
運動し、前記ガイドレイルの吸引側端部から排出側端部
に向かって移動する際には前記チューブの内壁面が密着
するように前記チューブをしごきながら移動し、前記排
出側端部から吸引側端部に向かって移動する際には前記
チューブと接触しないように退避状態で移動するしごき
手段と、前記ガイドレイルの吸引側端部及び排出側端部
近傍において、前記しごき手段を前記チューブをしごく
状態と前記退避状態とを切り換えるための切り換え手段
とを具備するように構成されている。上記構成におい
て、前記保持手段は、前記チューブの外壁面と接触する
接触面を有し、前記接触面に複数の開口を設け、前記開
口から空気を吸引することにより、前記チューブを前記
接触面で保持することが好ましい。また、上記構成にお
いて、前記押圧手段は、前記ガイドレイルに対して垂直
方向に上下動する押圧部材であることが好ましい。ある
いは、上記構成において、前記押圧手段は、前記ガイド
レイルに平行で、かつ垂直な面内で回転する偏芯カムで
あることが好ましい。さらに、上記各構成において、前
記しごき手段は、前記ガイドレイルに平行に往復運動す
るキャリヤーと、前記キャリヤーに回転可能に軸支され
た回転レバーと、前記回転レバーの一端に回転自在に軸
支されたしごきローラーとを具備することが好ましい。
また、上記各構成において、前記切り換え手段は、前記
回転レバーの他端に設けられた切り換えローラーと、前
記切り換えローラーと接触し前記切り換えローラーの動
きを拘束するための突起とを具備することが好ましい。
また、上記各構成において、前記切り換えローラーと前
記突起とが接触し、前記回転レバーが回転する際、前記
しごきローラーと前記ガイドレイルとの間に前記チュー
ブが噛み込まないように、前記ガイドレイルの吸引側端
部及び排出側端部近傍のレイル面が切り欠かれているこ
とが好ましい。また、上記各構成において、前記チュー
ブは少なくとも一部分が透明であるシリコンゴム製のチ
ューブであることが好ましい。また、上記各構成におい
て、前記ガイドレイルの排出側端部近傍に伸縮可能なチ
ューブホルダーを設けることが好ましい。
【0005】
【作用】シリコンゴム等のチューブは衛生的であり、か
つ比較的安価であることから、いわゆる使い捨てを前提
とする医療用器材として適する。本発明のしごきポンプ
は、チューブをしごいてチューブ内部に負圧を発生さ
せ、その負圧により流体をチューブ内に吸引する。すな
わち、流体はしごきポンプの主要構成要素(本体)とは
直接接触することはなく、使い捨て可能なチューブの内
部のみを通過する。従って、チューブを交換するだけ
で、しごきポンプ本体を繰り返し使用することが可能で
ある。また、チューブをしごいた時に生ずる負圧を利用
して流体を吸引しているため、看護者が手作業で行うの
と同様の吸引力が得られる。
【0006】ガイドレイルは1又は2以上のチューブを
ガイドし得るため、同時に複数の箇所から流体を吸引す
ることが可能である。保持手段は、例えば、チューブの
外径よりも若干大きい内径を有する略円筒上の接触面を
有し、接触面に設けられた複数の開口から空気を吸引す
ることにより、その際生じる負圧によりチューブを接触
面に保持する。保持手段はガイドレイルの吸引側端部に
設けられているため、チューブはしごき手段によりしご
かれる際、排出側に伸びる。ガイドレイルの排出側端部
に伸縮可能なチューブホルダーを設けたので、チューブ
が伸縮してもそれに追随してチューブホルダーも伸縮す
るため、チューブは安定してガイドレイルにガイドさ
れ、ガイドレイルから外れることはない。押圧手段は、
例えばガイドレイルに対して垂直方向に上下動する押圧
部材又はガイドレイルに平行で、かつ垂直な面内で回転
する偏芯カムであり、ガイドレイルの吸引側端部の近傍
に設けられており、チューブの内壁面が密着するように
押圧し、チューブを非導通にする。
【0007】しごき手段は、例えばガイドレイルに平行
に往復運動するキャリヤーと、キャリヤーに回転可能に
軸支された回転レバーと、回転レバーの一端に回転自在
に軸支されたしごきローラーとを具備するように構成さ
れている。キャリヤーは、例えばタイミングベルト及び
プーリー等で構成された往復運動機構又はリニアモータ
ー等である。回転レバーはキャリヤーに回転自在に軸支
されており、ガイドレイルの吸引側端部から排出側端部
に向かって移動する場合と排出側端部から吸引側端部に
向かって移動する場合とで、その傾斜の向き及び角度が
異なる。そのため、キャリヤーがガイドレイルの吸引側
端部から排出側端部に向かって移動する際、しごきロー
ラーはチューブの内壁面が密着するようにチューブをし
ごきながら移動する。また、排出側端部から吸引側端部
に向かって移動する際、しごきローラーはチューブと接
触しないように退避状態で移動する。
【0008】切り換え手段は、ガイドレイルの吸引側端
部及び排出側端部近傍設けられた突起と、回転レバーの
他端に設けられた切り換えローラーとで構成され、切り
換えローラーと突起とが接触することにより、切り換え
ローラーの動きを拘束する。回転レバーは切り換えロー
ラーの部分で動きを規制されているため、キャリヤーが
さらに動くと、その軸を中心として回転する。回転レバ
ーの回転により、しごきローラーは、チューブをしごく
状態と退避状態との間を交互に切り換えられる。なお、
ガイドレイルの吸引側端部及び排出側端部近傍のレイル
面が切り欠かれているので、切り換えローラーと突起と
が接触し、回転レバーが回転する際、しごきローラーと
ガイドレイルとの間にチューブが噛み込むことはない。
【0009】
【実施例】本発明のしごきポンプを、その好適な一実施
例を示す図1から図7を用いて説明する。図1はこの実
施例の構成を示す側面図であり、図2はその使用状態を
示す平面図である。図3から図5はそれぞれこの実施例
の動作中の状態を示す部分側面図であり、図6はこの実
施例の動作を概略的に示す動作図である。また、図7に
おいて(a)はこの実施例における保持機構の詳細を示
す正面断面図であり、(b)はその側面図である。
【0010】図1において、この実施例におけるしごき
ポンプ1は、例えばシリコンゴム製のチューブ2をガイ
ドするためのガイドレイル10と、ハウジング11と、
ガイドレイル10の吸引側端部10aの近傍に設けら
れ、チューブ2を保持するための保持機構20と、チュ
ーブ2を押圧し、チューブ2の内壁を密着させチューブ
1を非導通にするための押圧機構30と、ガイドレイル
10に対して平行に往復運動し、ガイドレイルの吸引側
端部10aから排出側端部10bに向かって移動する際
にはチューブの内壁面が密着するようにチューブ2をし
ごきながら移動し、排出側端部10bから吸引側端部1
0aに向かって移動する際にはチューブ2と接触しない
ように退避状態で移動するしごき機構40と、ガイドレ
イル10の吸引側端部10a及び排出側端部10b近傍
において、しごき機構40をチューブ2をしごく状態と
退避状態とを切り換えるための切り換え機構50等で構
成されている。また、ガイドレイル10の底部には制御
装置60及びチューブ2を保持するための伸縮可能なチ
ューブホルダー55が設けられている。図2に示すよう
に、しごきポンプ1は、例えば病室のベッドの横に設置
され、外科手術を受けた患者3の体内に流出する体液を
体外に排出し、容器4等に回収するために用いられる。
一般に、患者3の体内には体液排出用のチューブが複数
本挿入される。この場合、例えば2本のチューブ2を用
いて同時に2ヵ所から体液を排出しようとする例を示し
ている。チューブ2の本数は、チューブ2の太さや体液
の流出の程度に合せて適宜変更し得ることはいうまでも
ない。
【0011】以下に、各構成要素をさらに詳細に説明す
る。図1に示すように、押圧機構30はガイドレイル1
0のレイル面10eに対して垂直な方向に上下動可能な
押圧部材31と、押圧部材31を駆動するためのねじ送
り装置32等で構成されている。押圧部材31の先端
は、効率よくチューブ2を押圧するために比較的鋭利に
仕上げられている。なお、押圧部材31を駆動する機構
としては、この他にエアーシリンダー、油圧シリンダ
ー、プランジャ型電磁石等を用いることも可能である。
しごき機構40は、ガイドレイル10に対して平行に往
復運動可能なキャリヤー41と、軸44aを中心として
回転可能な回転レバー44と、回転レバー44の一端に
軸支されたしごきローラー45等で構成されている。さ
らに、キャリヤー41を駆動するための機構は、タイミ
ングプーリー42a、42b及びタイミングベルト43
と、キャリヤー41を動作方向を規制するためのレイル
46等で構成されている。この他に、キャリヤー41を
駆動するための機構として、リニアモータやねじ送り機
構等往復運動可能なものであれば、使用することができ
る。回転レバー44の他端には切り換えローラー52が
回転可能に軸支されている。また、ハウジング11の吸
引側端部近傍及び排出側端部近傍にはそれぞれ突起51
a及び51bが設けられている。突起51a、51b及
び切り換えローラー52は切り換え機構50を構成す
る。なお、ガイドレイル10、回転レバー44、しごき
ローラー45等は1つのキャリヤー41の往復運動方向
に対して対称(両側)に又は同じ側に何組でも設けるこ
とができ、それにより同時に複数のチューブ2をしごく
ことができる。
【0012】保持機構20は、図7の(a)に示すよう
に、チューブ2の外径よりも若干大きい内径の略円筒状
の接触面20aを有するブロックであって、その内部は
中空部20bとなっている。また、接触面20aには複
数の開口20cが設けられており、接触面20aと中空
部20bとを連通する。図1及び図7の(b)に示すよ
うに、中空部20bには保持機構20の外部に連通管部
20bが設けられており、真空ポンプ等(図示せず)に
より空気を吸引される。空気の吸引によって負圧が発生
し、チューブ2は接触面20aに密着するように吸引さ
れる。その結果、チューブ2は保持機構20により強固
に保持される。
【0013】次に、しごき機構40及び切り換え機構5
0の動作を説明する。しごき機構40がガイドレイル1
0の排出側10bから吸引側10aに向かって(図3中
左方向)移動する際、図3中実線で示すようにしごきロ
ーラー45はガイドレイル10に対してチューブ2より
も高い位置にあり、しかもチューブ2とは接触しない退
避状態にある。従って、この時チューブ2はしごき機構
40によっては、しごかれない。しごき機構40がガイ
ドレイル10の吸引側端部10aの近傍に達すると、回
転レバー44の先端に設けられた切り換えローラー52
が突起51aと接触する。突起51aとの接触により切
り換えローラー52の動きが規制されるが、しごき機構
40のキャリヤー41はさらに図3中左方向へ動く。す
ると、軸44aの周りに時計方向の回転力が働き、回転
レバー44は時計方向に回転する。キャリヤー41が図
中最も左よりの位置に達した時、図中一点鎖線で示すよ
うに、しごきローラー45は実線で示す位置よりも下降
し、チューブ2を押圧する状態になる。なお、キャリヤ
ー41には回転レバー44の回転可能な範囲を規制する
ためのストッパー等(図示せず)が設けられている。ま
た、回転レバー44が回転する際、しごきローラー45
とガイドレイル10との間にチューブ2が噛み込まない
ようにするために、突起51aの下部近傍のガイドレイ
ル10には切り欠き10cが設けられている。同様に、
ガイドレイル10の排出側端部10bの近傍において
も、切り換えローラー52が突起51bと接触すること
により回転レバー44が反時計方向に回転され、チュー
ブ2を押圧する状態にあったしごきローラー45をチュ
ーブ2とは接触しない退避状態に切り換える。また、突
起51bの下部近傍のガイドレイル10にも切り欠き1
0dが設けられている。
【0014】次に、しごき機構40がチューブ2をしご
く動作を図3及び図4を用いて説明する。まず、図3に
示すように押圧部材31を降下させ、チューブ2の吸引
側端部近傍を押圧し、チューブ2の内壁面を密着させ、
チューブ2を非導通にする。すなわち、チューブ2はそ
の吸引側端部近傍を塞がれ、流体はチューブ2に流入で
きない状態となる。この状態で、しごき機構40を実線
で示す状態から一点鎖線で示す状態に切り換える。ある
いは、それよりも前に切り換えておく。そして、しごき
機構40をガイドレイル10の吸引側端部10aから排
出側端部10bの方向へ、すなわち図中右方向へ移動を
開始させる。すると、図4に示すように、しごきローラ
ー45はチューブ2を押圧しながら、すなわちチューブ
2をしごきながら、図中右方向へ移動する。しごかれた
部分のチューブ2bは、その断面が偏平になるように押
しつぶされ、その部分に溜まっていた流体(液体、気体
等)は図中右方向に押出される。チューブ2から押出さ
れた流体2aは、例えば図2に示した容器4等に回収さ
れる。このとき、チューブ2はその吸引側端部近傍を塞
がれているので、しごきローラー45にしごかれた部分
2bは真空又はそれに近い状態になる。
【0015】しごき機構40は、ガイドレイル10の排
出側端部10bの近傍に設けられた突起51bよりも所
定の距離だけ手前で一旦停止させる。この状態で、図3
においてチューブ2を非導通にしていた押圧部材31を
上昇させ、チューブ2の吸引側を導通させる。すると、
しごきローラー45によりしごかれ真空に近い状態にな
っていた部分2bの負圧により、チューブ2の内部に流
体、例えば患者の体内に溜まっていた体液等が流入す
る。しごき機構40は流体が充分に中部2の内部に流入
するまで所定の時間その状態で停止する。所定時間経過
後、再度押圧部材31を下降させ、チューブ2の吸引側
を非導通にする。そして、しごき機構40をガイドレイ
ル10の排出側に最も近い位置まで移動させ、図5中一
点鎖線で示すように、しごきローラー45がチューブ2
とは接触しない退避状態に切り換える。さらに、チュー
ブ2の吸引側を非導通にした状態のまま、しごき機構4
0をガイドレイル10の吸引側(図中左方向)へ移動さ
せ、吸引すべき流体すなわち排出すべき体液等がなくな
るまで上記動作を繰り返す。
【0016】上記動作を図6に概略的に示す。図6の
(a)は図1に示す初期状態に該当する。すなわち、チ
ューブ2の吸引側は開放されており、流体を吸引も排出
もしない状態である。次にスイッチを投入すると、
(b)に示すように、しごきローラー45がチューブ2
とは接触しない退避状態で吸引側に移動し、切り換えロ
ーラー52が突起51aと接触して回転レバー44が回
転し、しごきローラー45がチューブ2をしごく状態に
切り換る。この状態で、(c)に示すように、押圧部材
31を下降させ、チューブ2の吸引側を非導通にする。
そして、(d)に示すように、チューブ2の吸引側を非
導通にしたまま、しごきローラー45をチューブ2と接
触した状態で排出側に移動させ、チューブ2の内部を真
空に近い状態にする。次に、(e)に示すように、しご
きローラー45をチューブ2をしごいている状態のま
ま、押圧部材31を上昇させてチューブ2の吸引側を導
通させ、真空による負圧により流体をチューブ2の内部
に吸引する。さらに、(f)に示すように、再度押圧部
材31を下降させ、チューブ2の吸引側を非導通にし、
しごきローラー45をチューブ2とは接触しない退避状
態に切り換える。そして、(c)に示す状態に復帰し、
以下(d)及び(e)に示すように、チューブ2に吸引
した流体を排出し、同時に次の吸引に供えてチューブ2
の内部を真空に近い状態にする。
【0017】なお、チューブ2はガイドレイル10の吸
引側10aにおいて保持機構20により強固に保持され
ているため、チューブ2をしごきローラー45でしごく
と、チューブ2は排出側10bの方向に伸びる。また、
しごきローラー45を退避状態に切り換えると、吸引側
10aの方向に縮む。すなわち、チューブ2はその伸縮
により、ガイドレイル10の上で動く。このチューブ2
の伸縮量が大きい場合、チューブ2がガイドレイル10
から外れるおそれもある。それを防止するため、図1に
示すように、ガイドレイル10の排出側端部10bの近
傍において、例えばガイドレイル10の下方にチューブ
ホルダー55が設けられている。チューブホルダー55
は、チューブ2の伸縮にともなって伸縮可能であり、例
えばばね材料やゴム等の弾性材料で作成されている。
【0018】上記実施例では、押圧機構30として、ガ
イドレイル10のレイル面10eに対して垂直な方向に
上下動可能な押圧部材31と、押圧部材31を駆動する
ためのねじ送り装置32等で構成されたものを例示した
が、図8に示すような偏芯カム21を用いてもよい。図
8の(a)は偏芯カム21、ガイドレイル10及びチュ
ーブ2の構成を示す側面図であり、(b)はチューブ2
を押圧している状態を示す正面図であり、(c)はチュ
ーブ2を開放している状態を示す正面図である。この実
施例では、偏芯カム21をその軸の周りに回転させる構
造のため、高さを低くすることができ、ハウジング11
の高さを充分にとることができない場合に適する。ま
た、上記実施例ではキャリヤー41に回転レバー44を
設け、回転レバー44の傾斜方向及び角度を切り換える
ことにより、ガイドレイル10に対するしごきローラー
45の高さを変えるように構成したが、キャリヤー41
に直接偏芯カム及びモーター等を設け(自明につき図示
せず)、それによってしごきローラー45の高さを変え
るように構成しても同様の効果を奏する。
【0019】なお、上記各実施例では、本発明のしごき
ポンプの用途として医療用、特に外科手術を受けた患者
の体内から体液を排出する場合を例にとって説明した
が、このような医療用の用途に限定されるものではな
く、その他の用途に使用し得ることはいうまでもない。
また、本発明はチューブの再利用ができない分野におい
て特に顕著な効果を奏するが、チューブを繰り返し使用
し得る分野における使用であっても同様の効果を奏する
ことはいうまでもない。
【0020】
【発明の効果】以上のように、本発明のしごきポンプは
使い捨て可能なチューブをしごくことにより負圧を発生
させ、その負圧により流体をチューブ内に吸引するよう
に構成したので、流体によりポンプ本体が汚染されるこ
とはなく、チューブを交換することにより何回でも使用
することができる。また、チューブをしごくことによっ
て発生する負圧を利用して吸引力を発生しているため、
人間の手でチューブをしごく場合と同様の吸引力が得ら
れる。そのため、医療用、特に外科手術直後の患者の体
内に滲みでた血液等の体液を体外に排出する場合でも、
適度な吸引力が得られ、体液を吸引しすぎることもな
く、患者の容体を悪化させることもない。
【0021】さらに、ガイドレイルは1又は2以上のチ
ューブをガイドし得るため、同時に複数の箇所から流体
を吸引することが可能である。保持手段は、接触面に設
けられた複数の開口から空気を吸引し、その際生じる負
圧によりチューブを接触面に保持するように構成したの
で、吸引を解除することにより、容易にチューブの交換
ができる。また、真空吸引を利用しているため、チュー
ブの材料が柔軟であっても、強固に保持することができ
る。また、ガイドレイルの排出側端部に伸縮可能なチュ
ーブホルダーを設けたので、チューブが伸縮してもそれ
に追随してチューブホルダーも伸縮し、チューブは安定
してガイドレイルにガイドされ、ガイドレイルから外れ
ることはない。さらに、押圧手段をガイドレイルに平行
で、かつ垂直な面内で回転する偏芯カムで構成すること
により、装置の高さを低くすることができる。
【0022】しごき手段をガイドレイルに平行に往復運
動するキャリヤーと、キャリヤーに回転可能に軸支され
た回転レバーと、回転レバーの一端に回転自在に軸支さ
れたしごきローラーとを具備し、キャリヤーがガイドレ
イルの吸引側端部から排出側端部に向かって移動する場
合と排出側端部から吸引側端部に向かって移動する場合
とで、回転レバーの傾斜の向き及び角度が異なるように
構成したので、キャリヤーの移動方向によってガイドレ
イルに対するしごきローラーの高さを変えることができ
る。そのため、しごきローラーをチューブの内壁面が密
着するようにチューブをしごく状態とチューブと接触し
ない退避状態とに容易に切り換えることができる。ま
た、切り換え手段をガイドレイルの吸引側端部及び排出
側端部近傍設けられた突起と回転レバーの他端に設けら
れた切り換えローラーとで構成したので、切り換え機構
の構造が簡単になるとともに、動作の確実性が向上す
る。さらに、ガイドレイルの吸引側端部及び排出側端部
近傍のレイル面を切り欠いているので、回転レバーが回
転する際しごきローラーとガイドレイルとの間にチュー
ブが噛み込むことはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のしごきポンプの一実施例の構成を示す
側面図
【図2】図1に示す実施例の使用状態を示す平面図
【図3】図1に示す実施例の動作中の状態を示す部分側
面図
【図4】図1に示す実施例の動作中の状態を示す部分側
面図
【図5】図1に示す実施例の動作中の状態を示す部分側
面図
【図6】図1に示す実施例の動作を概略的に示す動作図
【図7】(a)は図1に示す実施例における保持機構の
詳細を示す正面断面図、(b)はその側面図
【図8】(a)は押圧機構の別の実施例の構成を示す側
面図、(b)はチューブを押圧している状態を示す正面
図、(c)はチューブを開放している状態を示す正面図
【符号の説明】
1 :しごきポンプ 2 :チューブ 3 :患者 10 :ガイドレイル 10a:吸引側端部 10b:排出側端部 10c:切り欠き 10d:切り欠き 11 :ハウジング 20 :保持機構 20a:接触面 20b:中空部 20c:開口 20d:連通管部 21 :偏芯カム 30 :押圧機構 31 :押圧部材 32 :ねじ送り機構 40 :しごき機構 41 :キャリヤー 42a:タイミングプーリー 42b:タイミングプーリー 43 :タイミングベルト 44 :回転レバー 45 :しごきローラー 46 :レイル 50 :切り換え機構 51a:突起 51b:突起 52 :切り換えローラー 55 :チューブホルダー 60 :制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 593064135 榊原 哲夫 兵庫県尼崎市尾浜町1丁目32番 パレス南 塚口2−605 (71)出願人 593064146 児玉 和久 兵庫県宝塚市千種3丁目6番23号 (72)発明者 山下 武宏 京都府京都市山科区大塚野溝町76−1 ハ イデック株式会社内 (72)発明者 福本 信夫 滋賀県近江八幡市鷹飼町829番地の5

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1又は2以上のチューブをガイドするた
    めのガイドレイルと、 前記チューブを前記ガイドレイルの吸引側端部で保持す
    るための保持手段と、 前記吸引側端部の近傍において、前記チューブの内壁面
    が密着するように押圧し、前記チューブを非導通にする
    ための押圧手段と、 前記ガイドレイルに平行に往復運動し、前記ガイドレイ
    ルの吸引側端部から排出側端部に向かって移動する際に
    は前記チューブの内壁面が密着するように前記チューブ
    をしごきながら移動し、前記排出側端部から吸引側端部
    に向かって移動する際には前記チューブと接触しないよ
    うに退避状態で移動するしごき手段と、 前記ガイドレイルの吸引側端部及び排出側端部近傍にお
    いて、前記しごき手段を前記チューブをしごく状態と前
    記退避状態とを切り換えるための切り換え手段とを具備
    するしごきポンプ。
  2. 【請求項2】 前記保持手段は、前記チューブの外壁面
    と接触する接触面を有し、前記接触面に複数の開口を設
    け、前記開口から空気を吸引することにより、前記チュ
    ーブを前記接触面で保持する請求項1に記載のしごきポ
    ンプ。
  3. 【請求項3】 前記押圧手段は、前記ガイドレイルに対
    して垂直方向に上下動する押圧部材である請求項1又は
    2に記載のしごきポンプ。
  4. 【請求項4】 前記押圧手段は、前記ガイドレイルに平
    行で、かつ垂直な面内で回転する偏芯カムである請求項
    1又は2に記載のしごきポンプ。
  5. 【請求項5】 前記しごき手段は、前記ガイドレイルに
    平行に往復運動するキャリヤーと、前記キャリヤーに回
    転可能に軸支された回転レバーと、前記回転レバーの一
    端に回転自在に軸支されたしごきローラーとを具備する
    請求項1から4のいずれかに記載のしごきポンプ。
  6. 【請求項6】 前記切り換え手段は、前記回転レバーの
    他端に設けられた切り換えローラーと、前記切り換えロ
    ーラーと接触し前記切り換えローラーの動きを拘束する
    ための突起とを具備する請求項5に記載のしごきポン
    プ。
  7. 【請求項7】 前記切り換えローラーと前記突起とが接
    触し、前記回転レバーが回転する際、前記しごきローラ
    ーと前記ガイドレイルとの間に前記チューブが噛み込ま
    ないように、前記ガイドレイルの吸引側端部及び排出側
    端部近傍のレイル面が切り欠かれている請求項5又は6
    に記載のしごきポンプ。
  8. 【請求項8】 前記チューブは少なくとも一部分が透明
    であるシリコンゴム製のチューブである請求項1から7
    のいずれかに記載のしごきポンプ。
  9. 【請求項9】 前記ガイドレイルの排出側端部近傍に伸
    縮可能なチューブホルダーを設けた請求項1から8のい
    ずれかに記載のしごきポンプ。
JP28463493A 1993-11-15 1993-11-15 しごきポンプ Pending JPH07139470A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5131572B1 (ja) * 2012-04-20 2013-01-30 三重津田電器産業 株式会社 流動性材料の連続供給装置
EP2894334A4 (en) * 2013-11-07 2016-01-06 Changzhou Prefluid Technology Co Ltd LINEAR PERISTALTIC PUMP FOR ACCURATE DOSAGE AND PROMOTION OF LIQUIDS
WO2023286965A1 (ko) * 2021-07-14 2023-01-19 주식회사 테크로스 유체 정량 이송 펌프

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