JPH07137172A - 合成樹脂製人工芝およびその製造装置 - Google Patents

合成樹脂製人工芝およびその製造装置

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JPH07137172A
JPH07137172A JP28475193A JP28475193A JPH07137172A JP H07137172 A JPH07137172 A JP H07137172A JP 28475193 A JP28475193 A JP 28475193A JP 28475193 A JP28475193 A JP 28475193A JP H07137172 A JPH07137172 A JP H07137172A
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forming
base
base portion
drum
roll
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JP28475193A
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Yoshizo Yamazaki
義三 山崎
Kouki Deguchi
好希 出口
Nobuhiro Tanaka
伸弘 田中
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱膨張による膨れが発生し難い合成樹脂製人
工芝と、そのような人工芝を製造するのに適した製造装
置を提供する。 【構成】 本発明の人工芝は、基体部S1 の裏面側(表
面側)に断面形状が矩形の複数のスリットS3 を所定の
ピッチで形成するとともに、基体部の各部の寸法を、各
スリットの形成部分の座屈応力が他の部位よりも小さく
なる寸法に規定している。また、本発明装置は、成形ド
ラムの基体部成形溝に入り込む条突部が外周部に形成さ
れた補助成形ロールを、成形ドラムへの樹脂注入部位の
下流側の位置に配置し、人工芝の成形過程で基体部の裏
面側に長手方向に延びるスリットを形成してゆくように
構成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は合成樹脂製人工芝および
その製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】人工芝としては、合成樹脂製の基体部に
複数の三次元葉状部をマトリクス状に一体成形した構造
のものがある。この種の人工芝は、従来、例えば住宅の
庭やベランダの敷物などに利用されており、また、最近
では、テニス,野球,ゲートボール,人工スキー場ある
いはその他の広域面積の競技場や練習場のフロアに敷設
されることが多くなってきている。
【0003】ところが、人工芝は、素材である合成樹脂
が一般に線膨張係数が大きいことから外気の温度変化な
どによる熱伸縮が大きく、このため、例えば図8に示す
ように熱膨張による成形品S′の膨れによって皺が発生
するといった問題があった。そこで、従来では、その不
具合点を解消すべく以下の手法が採られている。
【0004】オープンメッシュの金属製スクリーンも
しくはガラス繊維の不織布等の線膨張係数の小さい材料
を基体部の裏面に接着あるいは加熱圧着する方法(例え
ば特公昭48−44721号公報)。
【0005】基体部の端辺に凹・凸状の連結部を設
け、その凹凸の嵌め合いにより各芝成形品を相互に連結
する構造として、施工の際に各連結部の嵌め合いに若干
の逃げ(隙間)を設けることで、成形品の熱伸縮分を吸
収する方法(例えば実公開昭62−36911号公
報)。
【0006】基体部の裏側に、複数本の溝孔(V字
形)を所定の間隔で形成して、それらの溝により熱伸縮
分を物理的に吸収する方法(例えば実開平2−1340
77号公報)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たような対策では充分な効果が得られていないのが現状
である。すなわち、の方法では、芝体基体部と線膨張
係数の小さい材料との積層構造であることから、基体部
自体の熱伸縮を抑制する効果は小さく、敷設場所が屋外
のように温度変化の大きい所では殆ど効果がない。
【0008】また、の方法によれば、実際に施工した
際に、各芝成形品の端辺間に連結部の逃げに相応する分
の隙間が空いてしまい、外観上の見栄えが悪くなるこ
と、また、人工芝上で歩行や運動を行ったときに連結部
に、がたが発生するといった欠点がある。
【0009】一方、の方法によると、タイルカーペッ
トのように基体部の厚さが比較的大きい場合には、熱膨
張により溝孔端部に生じる圧縮応力よりも基体部の座屈
応力の方が大きくなり、これにより溝孔に圧縮応力が作
用し、溝孔が閉鎖する向きへと変形して熱膨張量が吸収
されるので膨れ抑制効果は得られるが、人工芝としての
有用性・作業性の点から素材としてポリエチレン等を使
用した成形品で、特に長尺状の人工芝(特公昭51−4
6777号公報参照)では、保管・搬送時において巻物
としての形態を採ることから、曲げ剛性等を考慮して基
体部の厚さが薄い場合が殆どで、このため基体部の座屈
応力が小さくなり熱膨張が生じると溝形成部が変形せず
に基体部が座屈し膨れが生じやすくなる。
【0010】また、の方法のようにV字形の溝孔を形
成しても、基体部の樹脂の種類や基体部の厚さなどの諸
条件によっては熱膨張を充分に吸収できない場合があ
り、このような点を解消することも望まれている。
【0011】本発明はそのような事情に鑑みてなされた
もので、熱膨張による膨れが発生し難い合成樹脂製人工
芝の提供と、そのような人工芝を製造するのに適した製
造装置の提供を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の合成樹脂製人工
芝は、実施例に対応する図1に示すように、複数本の基
体部S1 ・・S1 がそれぞれ互いに所定の間隔を隔てて配
列され、これらの基体部S1 とS1 との間に複数の葉状
部S2 ・・S2 がマトリクス状に配置された構造の成形品
Sにおいて、基体部S1 の裏側もしくは表側の少なくと
も一方に、断面形状が矩形の複数本のスリットS3 が所
定の方向に一定のピッチで形成されているとともに、そ
のスリットS3 の形成部の肉厚tsが、スリットS3 の
幅Ls,そのスリット間の基体部S1 の長さLbと厚さ
tbに対して、 ts<(Ls/Lb)0.7 ×tb ・・・・(1) に設定されていることによって特徴づけられる。
【0013】ここで、 (1)式は、長柱の圧縮荷重による
座屈から導き出した式であって、スリットS3 の形成部
分の細長比(∝Ls/ts)を、基体部S1 の二つのス
リットS3 間(厚肉部)の細長比(∝Lb/tb)に対
して大きい値に規定するための式で、この (1)式を満足
することにより、熱膨張によりスリットS3 の形成部分
に生じる働く座屈応力が、基体部S1 の厚肉部に生じる
座屈応力に対して小さくなる。
【0014】また、本発明の製造装置は、実施例に対応
する図5〜図7に示すように、合成樹脂を金型2から成
形ドラム1の外周面1a上に供給することによって、基
体部とこれに一体成形される葉状部からなる芝体を一定
の方向に順次連続的に成形してゆく装置であって、成形
ドラム1の外周面1aには、その周方向に沿って、それ
ぞれ互いに平行に延びる複数本の基体成形溝11・・11
が形成されているとともに、その各成形溝11と11と
のそれぞれの間には、互いに隣接する2本の成形溝に一
部が連通する葉状部成形用キャビティ12が、ドラム1
の周方向に沿って一定のピッチで配置され、かつ金型2
には各基体成形溝11内および各キャビティ12内に樹
脂を射出するノズル21,22が設けられた装置におい
て、金型2に対して成形ドラム1の回転方向の下流側の
位置に、補助成形ロール3が成形ドラム1に対向して配
設され、その補助成形ロール3は成形ドラム1に同期し
て逆向きに回転するとともに、このロール3の外周部に
は、周方向に沿ってロール軸と直交する方向に延びる条
片で、基体成形溝11内にその溝内部の側壁面および底
面に対して所定の隙間を形成した状態で入り込む突部3
1がロールの軸方向に一定のピッチで設けられているこ
とによって特徴づけられる。
【0015】
【作用】本発明の人工芝において、スリットS3 の形成
部分の肉厚tsを (1)式の規定を満足する厚さとするこ
とで、熱膨張が発生した際に生じる座屈応力は常にスリ
ットS3 の形成部分の方が小さくなり、スリットS3 の
形成部分が基体部S1 の厚肉部よりも先に座屈して撓ん
で、この部分で熱膨張量が吸収される(図2)。従っ
て、樹脂の種類や基体部S1 の厚さの大小に関係なく、
外気の急激な温度変化による熱膨張をスリットS3 の形
成部分で確実に吸収できる。
【0016】また、本発明の製造装置では、各基体成形
溝1・・1に樹脂が注入された後に、その溝11内に補助
成形ロール3の突部31が入り込み、これにより、例え
ば図3に示すように、人工芝の基体部S11に、長手方向
に沿って延びるスリットS31が、この人工芝の連続成形
過程で順次に成形されてゆく。
【0017】
【実施例】本発明の実施例を、以下、図面に基づいて説
明する。図1は本発明実施例の構造を示す図で、(a) は
外観斜視図、(b) および(c) はそれぞれ側面図および底
面図である。
【0018】まず、人工芝Sは、合成樹脂製の複数本の
基体部S1 ・・S1 がそれぞれ互いに平行にかつ所定の間
隔を隔てて配列され、これらの基体部S1 とS1 との間
に多数の三次元葉状部S2・・ S2 がマトリクス状に一体
成形された製品で、全体として天然芝生の外観を呈する
ように成形されている。
【0019】なお、基体部S1 および三次元葉状部S2
の成形に使用する樹脂としては、例えばポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリエチレン−酢酸ビニル共重合体、
ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニルあるいはポリアミ
ド等の熱可塑性樹脂が挙げられる。
【0020】さて、本発明実施例で注目すべきところ
は、各基体部S1 の裏面側に、それぞれ断面形状が矩形
の複数本のスリットS3 ・・S3 を、その長手方向に沿っ
て一定のピッチで設けているとともに、その各スリット
S3 の形成部分の肉厚tsを、スリットS3 の幅Ls,
そのスリット間の基体部S1 の長さLbと厚さtbに対
して、 ts<(Ls/Lb)0.7 ×tb ・・・・(1) の式を満足する値に設定している点にある。
【0021】そして、このようなスリットS3 ・・S3 を
設けることにより、人工芝Sに熱膨張が生じても、その
熱膨張による変形量は、図2に示すように、スリットS
3 の形成部分で吸収されて、これにより人工芝Sに膨れ
による皺が発生することがなくなる。
【0022】なお、スリットS3 は、基体部S1 の表面
側に形成してもよいが、外観上、クッション性ならびに
下地面とのなじみ等を考慮すると、基体部S1 の裏面側
に形成することが好ましい。
【0023】また、スリット間の基体部S1 の長さLb
およびスリット幅Lsについては、基体部自体の寸法変
化が、素材が例えば低密度ポリエチレンの場合、-20 〜
+80℃で-1.0%〜+2.5%程度であることを考慮してLb
=10mm〜150mm ,Ls=Lb×(2〜30) /100が好まし
く、特に、Lb=10mm〜30mmである場合には、スリット
幅Lsを小さくすることができ、外観および耐久性等の
面でより優れた成形品とすることができる。
【0024】一方、スリットS3 の形成部の肉厚ts
は、人工芝としての腰強度および歩行などの負荷による
切れの防止などの点から少なくとも0.1mm 以上の厚さと
することが好ましい。
【0025】次に、本発明実施例(図1に示した外観形
状の人工芝)の熱膨張による膨れ試験の例を説明する。
まず、芝を成形する合成樹脂原料としては、低密度ポリ
エチレン(MFR:20g/10分,密度:0.916g/cm3)を用いた。
なお、着色用の顔料,耐候性付与のための酸化防止剤・
光安定剤ならびに加工助剤である滑剤などの添加剤は必
要に応じて適宜に付加した。
【0026】また、人工芝Sの全体形状は、寸法が縦10
0cm ×横15cmの矩形短尺状とし、その各基体部S1 とS
1 との間に三次元葉状部S2 をピッチ幅:10mmでマトリ
クス状に植立し、さらに三次元葉状部S2 は、芝葉長さ
が22mm,芝根元厚さが1.1mmで芝先端厚さが0.3mm の芝
葉を直径7mm の円周上に8本づつ隣立した房とした。そ
して、このような人工芝の基体部S1 の厚さtb,スリ
ットS3 間の基体部長さLb,スリットS3 の幅Lsな
らびにスリット形成部の肉厚tsを、それぞれ下記の実
施例で示す寸法で成形したサンプルと、その比較例とし
て上記した (1)式の条件を満足しないサンプルの熱膨張
による膨れ試験を行った。
【0027】ただし、熱膨張による膨れの測定は、合成
木材等の熱膨張係数が合成樹脂に比べて1〜2桁以上低
い平板上にサンプルを載せ、その両端をクランプ等で固
定した状態で、ギアオーブンを使用してサンプルの温度
20℃から60℃まで上昇させたときの平板上面からの
サンプルの基体部裏面の高さの平均を測定する方法を採
用した。また、膨れ高さの評価は、膨れ高さが3.0mm 以
下であれば、外観および歩行などの品質上に問題がない
ことから、その値を基準として良否(○,×)の判定を
行った。
【0028】実施例(1):基体部長さLbを10mm,基体部
厚さtbを2.0mm ,スリット幅Lsを1.5mm ,スリット
形成部の肉厚tsを0.4mm としたサンプルの膨れ高さを
測定 比較例(1):実施例(1) に対してスリット幅Lsの寸法の
みを0.5mm に変更したサンプルの膨れ高さを測定 実施例(2):基体部長さLbを20mm,基体部厚さtbを2.
0mm ,スリット幅Lsを0.5mm ,スリット形成部の肉厚
tsを0.2mm としたサンプルの膨れ高さを測定 比較例(2):実施例(2) に対してスリット形成部の肉厚t
sの寸法のみを0.4mmに変更したサンプルの膨れ高さを
測定 実施例(3):基体部長さLbを10mm,基体部厚さtbを1.
5mm ,スリット幅Lsを2.0mm ,スリット形成部の肉厚
tsを0.2mm としたサンプルの膨れ高さを測定 比較例(3):実施例(3) に対してスリット幅Lsの寸法の
みを0.5mm に変更したサンプルの膨れ高さを測定 比較例(4):実施例(1) と同じ寸法でスリットを形成して
いないサンプルの膨れ高さを測定 比較例(5):比較例(4) と同じ形状寸法で基体部の裏面に
ポリエステル不織布の裏地材を貼着したサンプルのの膨
れ高さを測定 そして、以上の例の各測定結果を表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】この表から明らかなように、各実施例(1),
(2),(3) は、その各比較例(1),(2),(3) に対して膨れ高
さが遙かに小さい量で済むといった良好な結果が得ら
れ、これにより、基体部S1 の各部の寸法:Lb,t
b,Ls,tsを、先の (1)式を満足する数値とするこ
とが、人工芝の熱膨張による膨れを防止するのに非常に
有効な手法であることが確認できた。また、比較例(5)
に対する比較から、基体部の裏面に裏地材を貼着する方
法よりも優れた手法であることも確認できた。
【0031】なお、図1に示した本発明実施例では、基
体部S1 の長手方向と直交する方向に延びるスリットS
3 を形成しているが、このほか、例えば図3(a) の外観
斜視図および同図(b) の要部縦断面図に示すように、基
体部S11の長手方向を平行に延びるスリットS31を形成
すれば、基体部S11の長手方向と直交する方向の熱膨張
による膨れを抑制することが可能になる。さらに、図4
に示すように、各基体部S1,S12には、それぞれ長手方
向と直交するスリットS3 を一定のピッチで形成すると
ともに、その隔列の基体部S12には、長手方向に沿って
延びるスリットS32を形成しておけば、基体部の長手方
向と直交する方向および平行な方向の双方の膨れを抑制
することが可能になる。
【0032】ここで、本発明の人工芝は、公知の一般的
な射出成形法を採用して製造できることは勿論で、さら
には、先に述べた特公昭51−46777号公報に記載
の成形法において第1図に示されたドラム上に、このド
ラムと同期して駆動する歯付ロールを配置して、基体部
にスリットを形成するのに適した温度下でその歯付ロー
ルを基体部に押し付ける方法、あるいは、その公報の第
1図に記載のドラムから人工芝が離型された後に、後加
工によりスリットを形成する方法などを採用することに
より長尺状の連続した人工芝成形品を製造することがで
きる。また、本発明の請求項2に記載された製造装置を
使用しても、そのような長尺状の人工芝を得ることがで
きる。
【0033】その請求項2に記載の人工芝製造装置の実
施例を、以下、図面に基づいて説明する。図5はその実
施例の全体構成図で、図6は図5のA−A矢視断面図で
ある。また、図7は補助成形ロール3の構造を示す斜視
図である。
【0034】まず、この製造装置は、成形ドラム1,樹
脂供給用の金型2および補助成形ロール3によって主に
構成されている。その補助成形ロール3は、金型2に対
して成形ドラム1の回転方向の下流側の位置に、成形ド
ラム1に対向して配設されている。
【0035】成形ドラム1の外周面1aには、複数本の
基体成形溝11・・11が形成されており、その各基体成
形溝11のそれぞれの間に複数個の葉状部形成用のキャ
ビティ12・・12が一定のピッチで設けられている。そ
の各キャビティ12は、貫通孔12aと、ここに嵌め込
まれた挿入部材12bによって葉状部の成形面が形成さ
れており、成形ドラム1の外周面1aが金型2の前面2
aで塞がれたときに、葉状部成形用の空間が形成される
構造となっている。
【0036】金型2の前面2a側には、成形ドラム1の
各基体成形溝11に、それぞれ嵌め込まれる仕切部材2
0が設けられている。そして、この金型2には、成形ド
ラム1の各基体成形溝11および葉状部成形用の各キャ
ビティ12に、それぞれ熱可塑性樹脂を射出するノズル
21および22が設けられている。その成形溝11への
射出用のノズル21の先端は仕切部材20に対応した位
置に配置されており、またキャビティ12への射出用の
ノズル22の先端は、各仕切部材20のそれぞれの間の
位置に配置されている。
【0037】さて、補助成形ロール3の外周部には、図
7に示すように、複数の突部31・・31が一定のピッチ
で設けられている。この各突部31は、ロール周方向に
沿ってロール軸と直交する方向に連続して伸びる形状の
条片で、先の成形ドラム1の基体形成溝11に対応し
て、その溝11の配列ピッチの2倍のピッチで、隔列ご
との基体成形溝11に対応する位置関係で配置されてい
る。
【0038】そして、補助成形ロール3は、駆動機構
(図示せず)によって成形ドラム1に同期して逆向きに
回転し、この回転過程で、各突部31がこれに対応する
基体成形溝11内に入り込んでゆくように構成されてい
る。
【0039】なお、この補助成形ロール3および成形ド
ラム1には、それぞれ温度調整装置(図示せず)が内蔵
されている。以上の実施例の製造装置では、成形ドラム
1の各基体形成溝11への樹脂射出によって人工芝の基
体部が順次連続的に成形されてゆき、さらに、この各基
体部との間には、その成形溝11への樹脂射出の前で樹
脂注入されたキャビティ12が、順次に一定のピッチで
送られてきて、そのキャビティ12で成形される葉状部
が基体部に接合されてゆき、これらの成形過程の連続に
よって長尺状の人工芝が成形されるとともに、この成形
過程において成形ドラム1の基体成形溝11内には、溶
融樹脂が注入された直後に補助成形ロール3の突部31
が入り込んで、基体部(隔列ごと)にスリットが形成さ
れてゆく。これによって、図3に示した構造の人工芝す
なわち基体部S11の裏面側に、長手方向に沿って延びる
スリットS31が形成された構造の人工芝を得ることがで
きる。
【0040】なお、以上の装置例では、一つの成形ドラ
ム1に基体成形溝と葉状部成形用キャビティとを形成し
た構造の成形装置に本発明を適用した例を説明したが、
これに限られることなく、一対の成形ドラムの一方に基
体成形溝を形成し、他方の成形ドラムに葉状部成形用キ
ャビティを形成して、その一対のドラムを互いに逆向き
に回転させることによって、この両方のドラムの接線位
置で、基体成形溝上に葉状部成形キャビティを順次に一
定のピッチで配置してゆく構造の成形装置にも本発明を
適用できる。
【0041】また、本発明の人工芝製造装置は、図3に
示したような断面形状が矩形のスリットS3 のほか、例
えば円弧などの他の断面形状のスリットを基体部に形成
する場合にも使用可能である。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の人工芝
は、基体部の裏面側(表面側)に断面形状が矩形の複数
のスリットを所定のピッチで形成するとともに、基体部
の各部の寸法を、各スリットの形成部分の座屈応力が他
の部位よりも小さくなる寸法に規定しているので、周囲
の温度変化による熱膨張が生じても、その熱膨張量はス
リット形成部分の座屈により確実に吸収され、これによ
り人工芝自体の寸法変化を小さく抑えることができる。
その結果、本発明人工芝を、例えば屋外等の温度変化の
激しい場所に敷設しても熱膨張による膨れを防止でき、
その表面状態を常に安定性よく維持できる。
【0043】また、本発明装置は、成形ドラムの基体部
成形溝に入り込む条突部が外周部に形成された補助成形
ロールを、成形ドラムへの樹脂注入部位の下流側の位置
に配置しているので、人工芝の成形過程で基体部の裏面
側に、長手方向に延びるスリットを形成してゆくことが
可能となり、これよって、上記の特徴をもつ合成樹脂製
人工芝の実現化を達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の人工芝の実施例の構造を示す図で、
(a) は斜視図,(b) および(c) はそれぞれ側面図および
底面図
【図2】その実施例の使用状態を示す図
【図3】本発明の人工芝の他の実施例の構造を示す図
で、(a) および(b) はそれぞれ斜視図および部分縦断面
【図4】本発明の人工芝の更に別の実施例の構造を示す
斜視図
【図5】本発明装置の実施例の全体構成を示す図
【図6】図5のA−A矢視断面図
【図7】その実施例の補助成形ロール3のみを抽出して
示す斜視図
【図8】従来の人工芝の問題点を示す図
【符号の説明】
S 人工芝 S1 基体部 S2 三次元葉状部 S3 スリット 1 成形ドラム 11 基体成形溝 12 キャビティ(葉状部成形用) 2 金型 21,22 樹脂成形ノズル 3 補助成形ロール 31 突部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数本の基体部がそれぞれ互いに所定の
    間隔を隔てて配列され、これらの基体部間に複数の葉状
    部がマトリクス状に配置された構造の合成樹脂製の人工
    芝において、上記基体部の裏側もしくは表側の少なくと
    も一方に、断面形状が矩形の複数本のスリットが所定の
    方向に一定のピッチで形成されているとともに、そのス
    リット形成部分の当該基体部の肉厚tsが、上記スリッ
    トの幅Ls,このスリット間の上記基体部の長さLbと
    厚さtbに対して、 ts<(Ls/Lb)0.7 ×tb に設定されていることを特徴とする合成樹脂製人工芝。
  2. 【請求項2】 成形ドラムと樹脂供給用の金型を有し、
    その金型から上記成形ドラムの外周面上に合成樹脂を供
    給することによって、基体部とこれに一体成形される葉
    状部からなる芝体を一定の方向に順次連続的に成形して
    ゆく装置であって、上記成形ドラムの外周面には、その
    周方向に沿って、それぞれ互いに平行に延びる複数本の
    基体成形溝が形成されているとともに、その各成形溝の
    それぞれの間には、互いに隣接する2本の成形溝に一部
    が連通する葉状部成形用キャビティが、上記ドラムの周
    方向に沿って一定のピッチで配置され、かつ上記金型に
    は上記各基体成形溝内および上記各キャビティ内に樹脂
    を射出するノズルが設けられた装置において、上記金型
    に対して上記成形ドラムの回転方向の下流側の位置に補
    助成形ロールが上記成形ドラムに対向して配設され、そ
    の補助成形ロールは上記成形ドラムに同期して逆向きに
    回転するとともに、このロールの外周部には、周方向に
    沿ってロール軸と直交する方向に延びる条片で、上記基
    体成形溝内に、その溝内部の側壁面および底面に対して
    所定の隙間を形成した状態で入り込む突部が、当該ロー
    ルの軸方向に沿って一定のピッチで設けられていること
    を特徴とする合成樹脂製人工芝の製造装置。
JP28475193A 1993-11-15 1993-11-15 合成樹脂製人工芝およびその製造装置 Pending JPH07137172A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010125410A1 (en) * 2009-04-27 2010-11-04 Nemeth Miklos A process for producing textile- or plastic surfaces covered by fibres, and process for its application

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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