JPH0713212A - 先球ガラスキャピラリ及び光波長変換素子 - Google Patents

先球ガラスキャピラリ及び光波長変換素子

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JPH0713212A
JPH0713212A JP5152205A JP15220593A JPH0713212A JP H0713212 A JPH0713212 A JP H0713212A JP 5152205 A JP5152205 A JP 5152205A JP 15220593 A JP15220593 A JP 15220593A JP H0713212 A JPH0713212 A JP H0713212A
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JP
Japan
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glass
spherical end
glass capillary
wavelength conversion
spherical
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JP5152205A
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English (en)
Inventor
Takeshi Kijima
健 木島
Tetsuya Ide
哲也 井出
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Sharp Corp
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Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ファイバー型光波長変換素子に用いて第2高
調波の変換効率の向上が可能な先球ガラスキャピラリ、
及びそれから成る光波長変換素子を提供することを目的
とする。 【構成】 本体2が中空円筒状で少なくとも一方の先端
に略球状の先球部1を有し、ガラス材料より成る先球ガ
ラスキャピラリにおいて、先球部1が、本体2のガラス
材料に比較して低融点ガラスから成ることを特徴とする
先球ガラスキャピラリ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ファイバー型の光波長
変換素子に用いられる先球ガラスキャピラリ、及び光波
長変換素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】レーザー光により得られるような強い光
電場によって、物質中に誘起される電気分極が、光電場
に比例することを物質の線形光学応答といい、比例関係
から外れて、光電場の2乗、3乗、・・・に比例するこ
とを非線形光学応答というが、このような非線形光学応
答から生じる様々な効果を総称して、非線形光学効果と
呼ばれている。
【0003】光波長変換装置とは、このいわゆる非線形
光学効果を利用したレーザー光源のことを指すものであ
る。この装置によれば、基本波レーザー光の2倍の周波
数を有し、基本波光源のレーザー光と同等の性質を有す
るコヒーレント光を容易に取り出すことができるので、
情報記録や画像処理、あるいはレーザー計測などの広い
分野でその応用が期待されている。また、このような光
波長変換装置を構成する光波長変換素子において、非線
形光学効果を示す物質の非線形性が小さくても、相互作
用長を長く取ることができれば、あるいは高出力の基本
波光源となるレーザーを用いれば、原理的には、100
%に近い変換効率を得ることも可能である。例えば、数
mWから数百mWの出力レベルの半導体レーザーを基本
波光源として、波長変換により、小型かつ簡便な低価格
の可視コヒーレント光源を実現することが可能となる。
【0004】従来の光波長変換装置を構成する光波長変
換素子としては、LiNbO3 (LN)、KTiOPO
4 (KTP)、KH2PO4(KDP)、NH42PO4
(ADP)などの無機結晶と、基本的に数枚のミラーと
から構成される共振器型光波長変換素子、同様の無機結
晶の基板上にプロトン交換やチタン拡散法により、スラ
ブ型やリッジ型と呼ばれる導波路を形成した導波路型光
波長変換素子、あるいは更に導波路型光波長変換素子の
導波路上に電子ビーム描画法により、ドメイン反転層を
設けて疑似的に位相整合条件を満足しうる構造を有した
疑似位相整合型光波長変換素子などがある。
【0005】しかしながら、無機結晶を用いた光波長変
換素子は、光学的純度の高い単結晶が非常に高価である
こと、潮解性を示すものがあり取り扱いに不便であるこ
と、光損傷強度に乏しいこと、また2次非線形感受率が
高くないことなど非線形光学結晶そのものの問題点と、
さらに例えば、導波路型の素子を構成した場合、第2高
調波を発生させるための温度許容性、波長許容性等の使
用条件が非常に厳しくなるといった問題点がある。特
に、共振器型光波長変換素子においては、非線形光学結
晶の他にYAGやYVO4 等のレーザー媒質としての結
晶がさらに必要となり非常に高価になる、あるいは直接
的に変調をかけることができないため記録用途には不向
きであるといった問題点がある。
【0006】一方、無機結晶に代わる非線形光学結晶と
して、例えば、2−メチル−4−ニトロアニリン(MN
A)、4−(N,N−ジメチルアミノ)−3−アセトア
ミドニトロベンゼン(DAN)、カルコンなどの有機結
晶においても、素子化の試みがなされている。これらの
有機結晶を用いた光波長変換素子の中でも、有機非線形
光学材料の有する大きな非線形光学特性を有効に利用で
き、かつ温度や波長に対する許用度も比較的大きく、民
生機器等への応用の観点からも現在非常に有望視されて
いるものとして、ファイバー型光波長変換素子がある。
このファイバー型光波長変換素子は、ファイバーのキャ
ピラリ中に非線形光学特性を有する有機結晶を充填し結
晶化させた構成のものであり、現在、素子実現化のため
に研究開発が盛んになされている。
【0007】このファイバー型光波長変換素子に用いら
れるガラスキャピラリの中でも、その先端に集光レンズ
の役割を果たす略球状の先球部を一体化した、先球ガラ
7スキャピラリと呼ばれるものが知られている。これ
は、中空円筒状のガラスキャピラリの端部を加熱熔融し
て、先球部を作製するものである(特開平2−3542
4号公報等参照)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の先球ガラスキャピラリでは、その端部を加熱熔融し
て先球部を形成していたので、図4の要部断面図に示す
ように、先球ガラスキャピラリの中空部13の内径の変
化が著しく、先球部11に近づくに従い、先細るように
内径が縮小するような形状になってしまった。従って、
このような従来の先球ガラスキャピラリを用いたファイ
バー型光波長変換素子では、先球部で集光した基本波を
シングルモードで導波させることが困難となり、第2高
調波の変換効率が著しく低下していた。
【0009】本発明は、上記のような課題を解決するた
めになされたものであって、ファイバー型光波長変換素
子に用いて第2高調波の変換効率の向上が可能な先球ガ
ラスキャピラリ、及びそれから成る光波長変換素子を提
供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記したような課題を解
決するため、本発明では、本体が中空円筒状で少なくと
も一方の先端に略球状の先球部を有し、ガラス材料より
成る先球ガラスキャピラリにおいて、先球部を、本体の
ガラス材料に比較して低融点ガラスにより形成してい
る。
【0011】また、本発明では、上記の先球ガラスキャ
ピラリに有機非線形光学材料を充填して光波長変換素子
を構成している。
【0012】
【作用】本発明の先球ガラスキャピラリによれば、上記
のように構成することにより、高融点ガラスから成る中
空円筒状のガラスキャピラリ本体に、低融点ガラスから
成る先球部を形成しているので、ガラスキャピラリ本体
を熔融することなく、先球部を形成できる。したがっ
て、ガラスキャピラリ本体の内径が、先球部近傍でも常
に一定な形状となる。また、本発明の光波長変換素子
は、この先球ガラスキャピラリから構成しているので、
先球部で集光した基本波を容易にシングルモードで導波
させることができ、従来に比較して、第2高調波の変換
効率を向上させることが可能となる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。本発明に基づく先球ガラスキャピラリを作製す
るため、ガラス材料として、表1に示したような、Pb
O−ZnO−B23系のガラスA、及びSiO2−B2
3−Al23 系のガラスBの2種類のものを用いた。こ
こで、表1から分かるように、転移点及び屈伏点をガラ
スAとガラスBとで比較すると、ガラスAが低融点ガラ
ス、ガラスBが高融点ガラスである。
【0014】
【表1】
【0015】まず、高融点ガラスであるガラスBによっ
て、先球ガラスキャピラリの本体部分となる中空円筒状
のガラスキャピラリを作製した。次に、このガラスキャ
ピラリの片側端面を、約500℃の温度に保持された低
融点ガラスであるガラスAの融液の液面に対して垂直方
向に浸漬した後、ガラスキャピラリをガラスAの融液の
液面に対して垂直方向に引き上げて、先球ガラスキャピ
ラリを作製した。このとき、ガラスAの融液を約500
℃に保持していたが、これは、この温度がガラスAの屈
伏点(348℃)以上、かつガラスBの転移点(595
℃)以下なので、ガラスAが融液状態となっても、ガラ
スBが溶解されることなく、即ちガラスキャピラリの内
径が変化しないように、ガラスAの先球部を形成するた
めである。
【0016】なお、本実施例では、PbO−ZnO−B
23系のガラスAとSiO2−B23−Al23 系のガ
ラスBとを用いたが、ガラス材料の材質はこれらに限定
されるものではなく、高融点ガラスが、加熱熔融された
低融点ガラスに接触しても、加熱熔融されないような、
温度的特性を有する低融点ガラスと高融点ガラスとの組
み合わせであれば良い。また、先球部を形成するガラス
材料を融液状態に保つ温度も、上記実施例に限られるも
のではなく、用いるガラス材料に応じて、適宜設定され
るものである。
【0017】上記のようにして作製した先球ガラスキャ
ピラリの要部断面図を図1に示す。図1のように、図6
に示した従来技術のものと異なり、本発明の先球ガラス
キャピラリは、先球部1が、中空円筒状の本体2のガラ
ス材料であるガラスAに比較して、低融点ガラスである
ガラスBによって形成されており、中空部3の内径が先
球部1の近傍でも一定となっていることが分かる。な
お、本実施例では、先球ガラスキャピラリの寸法の一例
として、本体の外径を1mm、内径を1.3μmとした
が、これに限定されるものではない。
【0018】続いて、上記のようにして作製した先球ガ
ラスキャピラリを用いた、光波長変換素子の作製につい
て説明する。まず、閉じた系において、上記のようにし
て作製した先球ガラスキャピラリの先球部と反対側の開
口端面を、有機非線形光学材料を加熱して融液状態に保
持したその融液中に浸漬して、系全体を減圧した後、A
rガスを注入して系全体を大気圧程度にすることによ
り、先球ガラスキャピラリ中への有機非線形光学材料の
充填を行った。そして、この先球ガラスキャピラリをブ
リッジマン炉を通過させることにより、充填した有機非
線形光学材料コア材の結晶成長を行い、光波長変換素子
を作製した。
【0019】なお、本実施例では、有機非線形光学材料
として、3,5−ジメチル−1(4−ニトロフェニル)
ピラゾールを用いたが、これに限られるものではなく、
有機非線形光学材料としては他の材料でも良いが、非線
形光学特性の大きいものが望ましい。また、融液状態に
保持する温度としては、有機非線形光学材料として3,
5−ジメチル−1(4−ニトロフェニル)ピラゾール
(融点:103℃)を用いたので、約160℃とした
が、これに限られるものではなく、用いる有機非線形光
学材料に応じて適宜設定されるものである。
【0020】続いて、上記のようにして作製した光波長
変換素子を用いた動作実験について説明する。図2の動
作実験系の概念図に示すように、上記のようにした作製
した光波長変換素子5の先球部6に、基本波発生手段で
ある発振波長870nmの半導体レーザー8から発せら
れるレーザー光9を入射させるたところ、レーザー光9
は、先球部6により有機非線形光学材料からなるコア7
に集光され、第2高調波10を発生させることができ
た。ここで、偏向ビームスプリッター、あるいはIR吸
収フィルター等によって、分離あるいは吸収させて、第
2高調波のみを取り出すことができる。
【0021】このようにして、発生した第2高調波の分
光スペクトル分析を行った結果を図3に示す。図3にお
いて、横軸は波長、縦軸は光強度である。この結果によ
り、基本波の波長である870nmの半分である435
nmの第2高調波が発生したことが分かり、また、変換
効率も従来のものより優れたものであった。また、光波
長変換素子のコアを導波して出射された基本波を、光ス
ペクトルアナライザーを用いて観察した結果、シングル
モードであることが確認できた。
【0022】
【発明の効果】以上のように、本発明の先球ファイバー
によれば、先球部近傍でも内径が一定の先球ファイバー
を実現することができる。したがって、これを用いた本
発明の光波長変換素子によれば、基本波発生手段からの
基本波を先球部でコアに集光し、容易に基本波をシング
ルモードで導波させることができるので、第2高調波の
変換効率を向上させることが可能となる。さらに、本発
明の光波長変換素子を光波長変換装置に用いれば、基本
波の集光を先球ガラスキャピラリの先球部で行うので、
レンズ等による集光光学系を不必要とするので、装置の
小型化、低価格化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の先球ガラスキャピラリの要
部断面図である。
【図2】本実施例の光波長変換素子の動作実験系の概念
図である。
【図3】本実施例の光波長変換素子の分光スペクトル分
析の結果を示す図である。
【図4】従来の先球ガラスキャピラリの要部断面図であ
る。
【符号の説明】
1,6 先球部 2 本体 3 中空部 5 光波長変換素子 7 コア 8 半導体レーザー 9 レーザー光 10 第2高調波

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本体が中空円筒状で少なくとも一方の先
    端に略球状の先球部を有し、ガラス材料より成る先球ガ
    ラスキャピラリにおいて、 先球部が、本体のガラス材料に比較して低融点ガラスか
    ら成ることを特徴とする先球ガラスキャピラリ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の先球ガラスキャピラリに
    有機非線形光学材料を充填して成る光波長変換素子。
JP5152205A 1993-06-23 1993-06-23 先球ガラスキャピラリ及び光波長変換素子 Pending JPH0713212A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108572047A (zh) * 2017-03-10 2018-09-25 中国计量大学 一种基于多个法布里-珀罗微腔的光纤气压传感装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108572047A (zh) * 2017-03-10 2018-09-25 中国计量大学 一种基于多个法布里-珀罗微腔的光纤气压传感装置
CN108572047B (zh) * 2017-03-10 2024-04-05 中国计量大学 一种基于多个法布里-珀罗微腔的光纤气压传感装置

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