JPH07128078A - カー効果補償を伴なう干渉計 - Google Patents

カー効果補償を伴なう干渉計

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JPH07128078A
JPH07128078A JP5655594A JP5655594A JPH07128078A JP H07128078 A JPH07128078 A JP H07128078A JP 5655594 A JP5655594 A JP 5655594A JP 5655594 A JP5655594 A JP 5655594A JP H07128078 A JPH07128078 A JP H07128078A
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wave
loop
waves
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JP5655594A
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English (en)
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Herbert J Shaw
ショウ,ハーバート・ジョン
Herve C Lefebvre
ルフブル,エルブ・セ
Ralph A Bergh
バーグ,ラルフ・エイ
Cassius C Cutler
カトラー,キャシアス・シー
Brian Karushow
カルショウ,ブリアン
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Leland Stanford Junior University
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ファイバ光学リング干渉計にあって、カー効
果で誘起された位相差を取除く手法を提供する。 【構成】 カー効果に起因した誤差が多重モード光源、
ファイバ光学ケーブルそして光源からの光をループに結
合する結合器とを用いて減少又は消去される。その多重
モード光源は各モードの光信号の和であり複数の周波数
を有する総和光信号を放射するものであり、その結合器
はループに反対方向に伝播する第1と第2の光源を与え
るものである。本発明の特徴事項は、光源から放射され
る光の総和信号の電界の振幅が次のような関係となるよ
うにされている。即ち、総和光信号の強度の2乗の平均
値と総和光信号の強度の平均値の2乗の2倍との間の差
が十分小さくなるようにし、カー効果に起因する回転速
度誤差を時間当たり0.1度以下の値になるよう減少さ
せそれにより光波の平均伝播定数の差が減じられてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の背景】この発明はファイバ光学干渉計に関し、
より特定的には、回転感知のためのファイバ光学リング
干渉計に関するものである。
【0002】ファイバ光学リング干渉計は、典型的に
は、ファイバ光学材料からなるループを備えており、光
波はそのループに結合され、さらにそのループに沿って
それぞれ反対方向に伝播する。ループを通過した後に、
互いに反対方向に伝播する波は結合され、このためそれ
らの波は建設的にまたは破壊的に干渉して光学出力信号
を形成する。この光学出力信号の強度は、干渉の形式お
よび量の関数として変化し、これは、次には、互いに反
対方向に伝播する波の相対位相に依存している。
【0003】リング干渉計は、回転感知に特に有用であ
ることが証明されている。ループの回転は、位相差の総
計が回転の速度に対応する、周知の“サグナック(Sagn
ac)"効果に従って、互いに反対方向に伝播する波の間の
相対的な位相差を生み出す。再結合されたときに、互い
に反対方向に伝播する波の干渉によって生じる光学出力
信号は、ループの回転速度の関数として強度を変化させ
る。回転感知は、この光学出力信号の検出によって完了
する。
【0004】リング干渉計が、慣性航法に必要とされる
よりも実質的により良好な回転感知精度(たとえば、1
時間あたり0.001°またはそれ以下)を与えること
ができるべきであることを数学上の計算が示す一方で、
実際に達成される結果は一般的には理論上の予想と一致
してはいない。理論上および実際の結果の間の不一致に
対するいくつかの理由は、レイリー(Rayleigh) の後方
散乱によって引起こされる見かけ上の波、および残りの
ファイバの複屈折によって生じ、非回転的に誘起された
位相差を含むものとして確認されている。
【0005】より最近においては、回転感知の精度はま
た、A.C.カー効果(Kerr Effect)によっても制限さ
れるということが発見された。A.C.カー効果とは周
知の光学的な効果であり、変化している電界に物質を置
いたときにその物質の屈折率が変化するという効果であ
る。光ファイバにおいて、そこを通って伝播する光波の
電界自身が、カー効果に従ってファイバの屈折率を変化
させることができる。変化の大きさは、電界の2乗また
は光強度に比例する。波の各々に対するファイバの伝播
定数は屈折率の関数であるので、カー効果はそれ自体、
伝播定数の強度依存の摂動であることは明白である。そ
のような摂動が互いに反対方向に伝播する波の各々に対
して正確に同一となるよう起こらなければ、A.C.ま
たは光学カー効果は、波を異なる速度で伝播させ、これ
は波の間の非回転的に誘起された位相差をもたらし、か
つこれによって見かけ上の信号を作り出し、これは回転
によって誘起された信号から区別することができない。
この見かけ上の、カー誘起された信号は、現在の、技術
的現状におけるファイバ光学回転感知干渉計における長
期間ドリフトの主な原因である。このように、ファイバ
光学干渉計、特に、慣性航法級の回転センサのような高
い送信精度を要するものにおいて、カー誘起された位相
差を減少しまたは取除く必要がある。
【0006】
【発明の概要】この発明は、カー効果によって引起こさ
れる誤差が光源を用いることによって減少されまたは取
除かれる回転感知干渉計を含み、この光源は、いくつか
の異なる波長を有し、単一モードの光ファイバからなる
ループを含むジャイロスコープに光を与える振動モード
を含む出力を供給する。もしも互いに反対方向に伝播す
る波の各々が、50%のデューティサイクルを有してい
れば、カー効果誤差が取除かれまたは実質的に減少され
ることが発見されている。異なる波長は互いにぶつかり
あって反対方向に伝播する波に強度の変化を引起こし、
これは各々の波に対して50%のデューティサイクルを
もたらす。もしも、反対方向に伝播する波が多重モード
の光源から始まるならば、干渉計ループを通過する間に
各々の波によって積算された、カー誘起された位相偏移
の、不可逆性の、強度加重平均が、モードの数に逆比例
して変化し、したがって完全なカー効果補償をもたらす
ことになる。
【0007】ここで用いられるように、“多重モードの
光源”という用語は、複数の周波数を発生する光源のこ
とを言い、実質的に単一周波数で光を発生する単一モー
ドの光源に対するものである。
【0008】単一モード光ファイバは、所定の波長の範
囲内でただ1つの横方向のパワー配分(transverse pow
er distribution)を有している。しかしながら、単一モ
ードファイバは、同時にいくつかの波長を誘起し、すべ
ての誘起された波長は、電界ベクトルが伝播の方向に対
して直角であるトランスバースエレクトリック(transv
erse electric)すなわちTEのような同一の横方向のパ
ワー配分を有する。この発明の回転センサは、互いに反
対方向に伝播する波をループに導入するファイバ光学結
合器を含む。ループを通過した後に、波は結合器におい
て再結合されて干渉パターンを形成する。振動モードは
結合器において再結合し、このため、対応する反対方向
に伝播するモードは互いに干渉し合い、サグナック位相
偏移がそこから測定される干渉パターンを生じる。
【0009】この発明の第2の実施例は、50%よりも
大きなデューティサイクルをもたらす多重モード光源
と、多重モード出力を変調してループへの入力のために
50%のデューティサイクルを有する光信号を発生する
変調器とを含んでいる。この発明によるカー効果に対す
る補償によって、感知誤差の主な原因は、実質的に減少
されまたは取除かれる。この発明によるカー効果補償
は、ジャイロスコープに使用する慣性航法級のファイバ
光学回転センサの開発における大きな躍進であると信じ
られている。
【0010】
【実施例】カー効果補償手段に加えて、この発明の好ま
しい実施例はまた、回転速度を示す光学出力信号の強度
を検出するための同期検出システムと、ファイバループ
における光の偏光を維持する偏光制御システムとを含ん
でいる。これらのシステムは、オプティクスレターズ
(Optics Letters) 第15巻第11号(1980年11
月)の488頁ないし490頁において、および198
2年3月31日に出願された国際特許出願番号PCT/
US82/00400において説明されており、これら
は援用されてここに含まれている。そこに描かれている
偏光制御および同期検出システムは、この発明のカー効
果補償に使用するのに適切であり、かつここに描かれた
回転感知干渉計の全体的な性能に貢献している。好まし
い実施例がこれらのシステムを援用してまず説明され、
さらに引き続いて、特にカー効果補償に関する詳細な説
明がなされる。しかしながら、この発明のカー効果補償
は一般的な適用を有しており、かつ好ましい実施例を援
用して説明した形式以外のリング干渉計にも利用される
ということが始めに理解されるべきである。
【0011】図1に示されるように、好ましい実施例の
回転感知干渉計は、光ファイバ12の連続的な長さまた
はストランドに光を導入する光源10を含み、光ファイ
バ12の一部分は曲げられて感知ループ14になる。こ
こで用いられるように、参照番号12は一般的に、光フ
ァイバの連続するストランドの全体を示し、一方で後に
文字(A,B,Cなど)を伴う数字12は、光ファイバ
12の各部を示す。
【0012】示された実施例において、光源10は好ま
しくは、複数のモードにおいて誘導放出の原理に従って
動作する超放射ダイオード(super − radiant diode)
または超発光ダイオード(super luminescent diode)を
含む。特定の例によると、光源10は、1982年10
月1日の Appl. Phy. Lett. 41(7)の587頁ない
し589頁において、Wang et al. によって説明された
GaAlAs 2重−異種構造レーザ(double−heterostruct
ure laser)を含んでいる。
【0013】ファイバ光学ストランド12は、たとえ
ば、80ミクロンの外径および4ミクロンのコア直径を
有する単一モードファイバを含む。ループ14は、複数
回巻かれたファイバ12を含み、スプールまたは他の適
切な支持体(図示せず)のまわりに巻付けられる。特定
の例によると、ループ14は14センチメートルの直径
を有する形状に曲げられたほぼ1000巻のファイバを
有している。
【0014】好ましくは、ループ14は、中央から始ま
って対称的に曲げられ、このためループ14の各対称点
は極めて接近している。特定的に、ループ14の中央部
分の巻きがスプールに隣接して最も深いところに位置付
けられるようにファイバがスプールのまわりに巻付けら
れかつ、ファイバループ14の両端部が中央の巻きのま
わりに対称形に位置付けられかつループ14の外側で自
由に近づくことが可能であるようにループの端部に向う
巻きがスプールから最も離れて配置されている。そのよ
うな対称形は、時間によって温度および圧力勾配を変化
させて、互いに反対方向に伝播する波の双方に対し同様
の効果を与えるので、これは回転センサの環境の感度を
弱めるものと信じられている。
【0015】光源10からの光は、レンズ15によって
ファイバ12の一端に光学的に結合される。レーザ10
およびレンズ15は、光源16として集合的に示され
る。光を導きかつ処理する種々の構成要素が、連続的な
ストランド12に沿って様々な位置に配置されあるいは
形成されている。これらの構成要素の相対的な位置を説
明するために、連続的なファイバ12は、各々12Aか
ら12Gとして示された7つの部分に分割されて示さ
れ、部分12Aないし12Eはループ14の、光源16
に結合されている片側の上にあり、部分12Fおよび1
2Gは、ループ14の反対側の上にある。
【0016】光源16に隣接して、ファイバ部分12A
および12Bの間に、偏光コントローラ24が存在す
る。コントローラ24として用いられる偏光コントロー
ラの適切な形式は、エレクトロニクスレターズ(Electr
onics Letters)の第16巻第20号(1980年9月2
5日)の778頁ないし780頁において説明されてお
り、これは援用されてここに含まれている。偏光コント
ローラ24の説明が引き続きなされるが、しかしなが
ら、コントローラ24が与えられた光の偏光の状態およ
び方向の双方を調整させるということが現時点で理解さ
れるべきである。
【0017】ファイバ12はその後、ファイバ部分12
Bおよび12Cの間に位置する、方向性結合器26の、
AおよびBとして示されたポートを介して通過するが、
この方向性結合器26は、結合器26のCおよびDとし
て示されたポートを介して通過する光ファイバ28の第
2のストランドに光学パワーを結合し、このポートCは
結合器の、ポートAと同じ側部にあり、かつポートDは
結合器の、ポートBと同じ側部に存在する。ポートDか
ら延びるファイバ28の端部は、“NC”(“結合され
ていない”という意味である)として示されたポイント
に無反射的に到達し、一方でポートCから延びるファイ
バ28の一端は光検出器30に光学的に結合される。特
定の例によると、光検出器30は、標準的な、逆バイア
スされた、シリコン、ピンタイプフォトダイオードを含
んでいる。この発明に用いるのに適した結合器は、発行
番号0038023として、1981年10月21日の
公報番号81/42において発行された、ヨーロッパ特
許出願番号81.102677.3において開示されて
おり、これは援用されてここに含まれている。
【0018】偏光子32を介して通過した後に、ファイ
バ12は、ファイバ部分12Dおよび12Eの間に位置
する方向性結合器34の、AおよびBとして示されたポ
ートを介して通過する。結合器34は好ましくは結合器
26に関して説明したものと同一の形式である。ファイ
バ12はその後曲げられてループ14となり、ループ1
4とファイバ部分12Fとの間に偏光コントローラ36
が配置される。偏光コントローラ36は、コントローラ
24について述べられた形式のものであり、かつループ
14を介して各々反対方向に伝播する波の偏光を調整す
るために利用され、このため、これらの波の重ね合わせ
によって形成される光学出力信号は、光学パワーの損失
を最小限にしながら、偏光子32によって効率的に通過
させられる偏光を有している。このように、偏光コント
ローラ24、36の双方を利用することによって、ファ
イバ12を介して伝播する光の偏光が、最大限の光学パ
ワーを得るように調整される。
【0019】位相変調器38は、AC発生器40によっ
て駆動され、ライン41によってそこに接続されるが、
ループ14およびファイバ部分12Fの間で、ファイバ
12上に装着されている。変調器38は、PZTシリン
ダを備え、そのまわりにファイバ12が巻付けられてい
る。ファイバ12はシリンダにかたく巻付けられてお
り、このため、発生器40からの変調信号に応答してシ
リンダが放射状に拡がるときに、シリンダはファイバ1
2を引き延ばす。この発明に用いるのに適切な、他の形
式の位相変調器(図示せず)は、PZTシリンダを含
み、それはシリンダの両端において毛細管の長手に短く
巻付けられたファイバ12の4つのセグメントを長手方
向に引き延ばす。当業者は、上述の他の形式の変調器
が、変調器38よりもより低い程度の偏光変調を、伝播
している光学信号に与えることを認識するであろうが、
しかしながら、位相変調器38は位相変調器によって誘
起された偏光変調の望ましくない影響を取除く周波数で
動作するということが引き続き認識されるであろう。こ
のように、いずれの形式の位相変調器もこの発明に使用
するのに適している。
【0020】ファイバ12はその後、結合器34のCお
よびDとして示されたポートを介して通過し、ファイバ
部分12FはポートDから延びかつファイバ部分12G
はポートCから延びる。ファイバ部分12Gは“NC”
(“結合されていない”という意味である)として示さ
れたポイントまで無反射的に到達する。A.C.発生器
40からの出力信号はロックイン増幅器46へのライン
44上に与えられ、この増幅器はまたライン48によっ
て光検出器30の出力を受取るように接続されている。
増幅器46へのこの信号は、増幅器46を能動化するた
めの基準信号を供給し、位相変調器38の変調周波数に
おいて検出器出力信号を同期的に検出する。このよう
に、増幅器46は、位相変調器38の基本周波数(すな
わち第1の高調波)においてバンドパスフィルタを効率
的に提供し、この周波数の他のすべての高調波を遮断す
る。検出された信号は、典型的には1秒ないし1時間の
オーダの時間間隔にわたって積分され、平均化してラン
ダムノイズを取除く。検出器出力信号のこの第1の高調
波成分の大きさは、動作レンジを通して、ループ14の
回転速度に比例する。増幅器46は、この第1の高調波
成分に比例する信号を出力し、かつ回転速度の直接の指
示を与え、これは増幅器出力信号をライン49上のディ
スプレイパネル47に与えることによって、ディスプレ
イパネル47上に視覚的に表示される。
【0021】結合器26および34 この発明の回転センサまたはジャイロスコープにおいて
結合器26および34として使用される好ましいファイ
バ光学方向性結合器は、図2に描かれている。この結合
器は、単一モードファイバ光学材料の2つのストランド
50Aおよび50Bを含んでおり、これらはそれぞれア
ーチ状の溝52Aおよび52Bの中に長手方向に取付け
られている。この溝52Aおよび52Bは、それぞれ、
矩形のベースすなわちブロック53Aおよび53Bの光
学的に平坦な相対する表面に形成されている。溝52A
の中にストランド50Aが取付けられたブロック53A
を結合器の片側51Aと呼び、溝52Bの中にストラン
ド50Bが取付けられたブロック53Bを結合器の片側
51Bと呼ぶことにする。
【0022】アーチ状の溝52Aおよび52Bは、ファ
イバ50の直径に比べて非常に大きな曲率半径を有し、
さらにファイバの直径よりも少し大きな幅を有すること
によって、ファイバ50をその中に取付けたときに、溝
52の底壁によって定められる経路に従って固定される
ようになっている。溝52Aおよび52Bの深さは、ブ
ロック53Aおよび53Bの中心部分における最小値か
ら、ブロック53Aおよび53Bのエッジにおける最大
値まで、それぞれ変化している。これは、ファイバ光学
ストランド50Aおよび50Bをそれぞれ溝52Aおよ
び52Bの中に取付けたとき、これらが中心部分に向っ
てゆるやかに集まり、ブロック53A、53Bのエッジ
に向ってゆるやかに拡がることによって、モードの摂動
を通してパワーの損失を発生することがある、ファイバ
50の方向におけるどのような鋭い湾曲や急激な変化も
防止することができるという利点を持っている。示され
た実施例において、溝52は断面が矩形となっている
が、この代わりに、たとえばU型の断面やV型の断面と
いった、ファイバ50によって都合の良い、他の適当な
断面の輪郭も用いられてもよいことが理解されよう。
【0023】ここに示されている実施例においては、ブ
ロック53の中心部分において、ストランド50を取付
ける溝52の深さはストランド50の直径よりも小さく
なっており、一方、ブロック53のエッジにおいて溝5
2の深さは好ましくは少なくともストランド50の直径
と同じ大きさとなっている。ストランド50Aおよび5
0Bからは、たとえばラッピングによって、ファイバ光
学材料が取除かれており、これによってそれぞれ楕円形
の平坦な表面を形成するが、この平坦な表面はブロック
53A、53Bの相対する平面と同一平面上に存在する
ことになる。ここではこの、ファイバ光学材料が取除か
れた楕円形の表面を、ファイバ“対向表面(facing sur
face)”と呼ぶことにする。したがって取除かれたファ
イバ光学材料の量は、ブロック53のエッジの方向にお
ける0からゆるやかに増大し、ブロック53の中心部分
の方向で最大値となる。ファイバ光学材料を先細に取除
くことによって、ファイバがゆるやかに狭くなり、ま
た、広くなり、これは、後方反射と光エネルギの損失が
過剰になることを防止するために有利である。
【0024】ここに示した実施例においては、結合器の
片側51Aおよび51Bは同一のものであって、ブロッ
ク53Aおよび53Bの表面が互いに相対するように設
置し、ストランド50Aおよび50Bの対向表面が対向
する関係にあるように並べることによって組立てられ
る。
【0025】屈折率整合オイルのような屈折率整合物質
(図示せず)を、ブロック53の相対する表面の間に配
置する。この物質は、クラッドの屈折率とほぼ等しい屈
折率を有しており、さらに光学的に平坦な表面が互いに
永久的にロックされてしまうことを防止するという機能
をも果たすものである。このオイルは、毛細管作用によ
ってブロック53の間に入れられる。
【0026】相互作用領域54はストランド50の接合
部に形成されるが、ここではエバネセントフィールド結
合によってストランドの間で光が転送される。適当なエ
バネセントフィールド結合を保証するためには、ストラ
ンド50のコア部分の間の距離が、予め定められた“臨
界ゾーン”の中に入っているように、ファイバ50から
取除かれる材料の量を注意して制御しなければならない
ということが判明している。このエバネセントフィール
ドはクラッドの中に拡がり、それらのそれぞれのコアの
外側では距離が大きくなるとともに急速に減少する。こ
のためそれぞれのコアが実質的に他方のエバネセントフ
ィールドの中にあるようにするためには、十分な量の材
料を取除く必要がある。取除く量が少なすぎる場合に
は、コアの間の接近が十分でなく、エバネセントフィー
ルドに、誘導されたモードの間の所望の相互作用を生じ
させることができず、その結果、結合が不十分となる。
逆に、取除く量が多すぎる場合にはファイバの伝播特性
が変わって、モード摂動に起因する光エネルギの損失が
起こる。しかしながら、ストランド50のコアの間の距
離が臨界ゾーン内にあれば、それぞれのストランドは、
他のストランドからのエバネセントフィールドエネルギ
の有意な一部分を受取り、さらに、重大なエネルギ損失
なしに良好な結合を達成することができる。この臨界ゾ
ーンは、ファイバ間の結合が達成されるような、すなわ
ちそれぞれのコアが他のエバネセントフィールドの中に
あることになるような十分な強さでファイバ50Aおよ
び50Bのエバネセントフィールドが重なる領域を含ん
でいる。しかしながら、前に示したように、コアの間が
あまりにも接近しすぎると、モード摂動が発生してしま
う。たとえば、弱く誘導されたモードたとえば単一モー
ドファイバの中のTE11モードに対しては、このような
モード摂動は、ファイバ50から十分な物質が取除かれ
てそれらのコアを露出したときに発生し始めるものと考
えられている。このため、臨界ゾーンは、エバネセント
フィールドが十分な強さで重なり合うが、実質的なモー
ド摂動によって誘起されるパワー損失は生じないような
結合を発生させる領域として定義される。
【0027】特定の結合器に対する臨界ゾーンの範囲は
ファイバ自身のパラメータや結合器の幾何学的な形状な
どのような、互いに関係を持った多くのファクタに依存
している。さらにステップインデックス断面を持つ単一
モードファイバに対しては、この臨界ゾーンは非常に狭
いものとなることが可能である。ここに示した形式の単
一モードファイバ結合器においては、結合器の中心部に
おけるストランド50の間の中心間距離は、典型的には
コアの直径の数倍(たとえば2−3倍)よりも小さいも
のが要求される。
【0028】好ましくは、ストランド50Aおよび50
Bは、(1)互いに同一のものであり;(2)相互作用
領域54において同じ曲率半径を持ち、そして;(3)
それからは等量のファイバ光学材料が取除かれてそれぞ
れの対向表面を形成している。したがって、ファイバ5
0は、相互作用領域54を通して、それらの対向表面で
対称的なものとなっており、このため、それらの対向表
面は、重ねられたときに同一の拡がりを持っており、こ
れによって2つのファイバ50Aおよび50Bは相互作
用領域54において同じ伝播特性をも持つことになり、
それによって、伝播特性が異なっている場合に生びる結
合吸収を防止することができる。
【0029】ブロックすなわちベース53は、適当な剛
性材料であればどのようなものから作られていてもよ
い。ここでの好ましい実施例では、ベース53は、約1
インチの長さ、約1インチの幅そして約0.4インチの
厚さを持った、溶融石英ガラスの矩形ブロックを一般に
備えている。この実施例では、ファイバ光学ストランド
50はエポキシ接着剤のような適当な接合剤によってス
ロット52の中に固定されている。溶融石英ガラスブロ
ック53を用いることの利点のうちの1つは、それがガ
ラスファイバと同様の熱膨張係数を持っていることであ
り、この利点は、ブロック53とファイバ50とが、製
造プロセスの間において少しでも熱処理を受ける場合に
は、特に重要なものである。ブロック53として適当な
他の材料はシリコンであり、これもまた、この応用のた
めの優れた熱的性質を持っている。
【0030】結合器は、図2においてA,B,Cおよび
Dとして示された4つのポートを含んでいる。図2を全
体的に見ると、それぞれストランド50Aおよび50B
に対応するポートAおよびCはこの結合器の左側にあ
り、一方ストランド50Aおよび50Bにそれぞれ対応
するポートBおよびDはこの結合器の右側にある。以下
の議論の便宜上、入力光はポートAに与えられているも
のとする。この光は結合器を通ってポートBおよび/ま
たはポートDから出力されるが、この出力はストランド
50の間で結合されるパワー量に依存している。これに
関して、“正規化され結合されたパワー”を、全出力パ
ワーに対する結合されたパワーの比として定義する。上
述した例では、この正規化され結合されたパワーは、ポ
ートBおよびDにおけるパワー出力の総計に対するポー
トDのパワーの比に等しくなるであろう。この比はまた
は、“結合効率”とも呼ばれ、この用語を用いる場合に
は通常パーセントで表現される。したがって、“正規化
され結合されたパワー”なる用語をここで用いる場合に
は、これに対応する結合効率は、この正規化され結合さ
れたパワーを100倍にしたものと等しくなるものと考
えられなければならない。このことに関しては、図2に
おいて示された形式の結合器が100%に達する結合効
率を有していることをテストが示している。しかしなが
ら、結合器は、ブロック53の対向表面をずらすことに
よって、結合効率を0および最大値の間のどのような所
望の値にもあわせるように“調節”される。そのような
調節は、好ましくは、ブロック53を互いに水平方向に
滑らせることによって行なわれる。
【0031】結合器は高い方向性を有しており、結合器
の一端に与えられたパワーのほとんどすべてが結合器の
他の側に伝えられる。すなわち、入力ポートAに与えら
れた光のほとんどすべては、出力ポートBおよびDに伝
えられ、ポートCへの逆方向性結合は発生しない。同様
に、入力ポートCに与えられた光のほとんどすべては、
出力ポートBおよびDに伝えられる。さらに、この方向
性は対称的である。このように、入力ポートBまたは入
力ポートDのいずれかに与えられた光は、出力ポートA
およびCに伝えられる。さらに、結合器は偏光に関して
は本質的に区別しないため、したがって、結合された光
の偏光を保存する。したがって、たとえば垂直偏光を有
する光ビームがポートAに入力した場合、ポートAから
ポートBに直進して通過した光と同様に、ポートAから
ポートDに結合された光は、垂直偏光された状態に維持
する。
【0032】前述の記載から、結合器は与えられた光を
2つの互いに反対方向に伝播する波W1、W2(図1)
に分割するビームスプリッタとして機能することを知る
ことができる。さらに、結合器は、反対方向に伝播する
波がループ14(図1)を通過した後に、さらに再結合
するように機能する。
【0033】示された実施例において、結合器26、3
4の各々は、約50%の結合効率を有しており、これは
光検出器30(図1)に最大の光学パワーを供給する。
ここに用いられたように、用語“結合効率”は、出力パ
ワー全体に対する結合されたパワーのパワー比として定
義され、パーセントで表わされる。たとえば、図2を参
照すると、ポートAに光が与えられたとすると、結合効
率は、ポートDにおけるパワーの、ポートBおよびDに
おけるパワー出力の合計に対する比に等しくなる。“結
合比率”または“分割比率”なる用語は、結合効率を1
00で割ったものとして定義される。したがって、50
%の結合効率は、0.5の結合比率または分割比率に等
しい。
【0034】偏光子32 図1の回転センサにおいて使用する好ましい偏光子32
は、図3において描かれており、かつオプティクスレタ
ース(Optics Letters) の第5巻第11号(1980年
11月)の479頁ないし481頁において説明されて
おり、援用されてここに含まれている。偏光子32は、
ファイバ12によって伝送された光のエバネセントフィ
ールド内に配置された、複屈折結晶60を含んでいる。
ファイバ12は、一般的に矩形の石英のブロック64の
上部表面63に向って開くスロット62に装着されてい
る。スロット62は、アーチ状に曲げられた底壁を有し
ており、さらにファイバは、この底壁の輪郭に沿うよう
にスロット62に装着されている。ブロック64の上部
表面63は、ラップされて領域67におけるファイバ1
2からクラッドの部分を取除く。結晶60は、その下部
表面68をブロック64の上部表面63と対向させなが
ら、ブロック64上に取付けられ、ファイバ12のエバ
ネセントフィールド内で結晶60の位置を決める。
【0035】ファイバ12および複屈折材料60の相対
的な屈折率は、複屈折結晶60における所望の偏光モー
ドの波の速度がファイバ12におけるそれよりも大き
く、一方で、ファイバ12における望ましくない偏光モ
ードの波の速度が複屈折結晶60におけるそれよりも大
きくなるように選ばれる。所望の偏光モードの光はファ
イバ12のコア部分によってそのまま誘導され、これに
反して、望ましくない偏光モードの光は、ファイバ12
から複屈折結晶60に結合される。したがって、偏光子
32は、1つの偏光モードにある光を通過させ、一方で
他の偏光モードにある光の通過を阻む。先に指摘したよ
うに、偏光コントローラ24、36(図1)は、与えら
れた光および光学出力信号の各々の偏光を調整するため
に使用され、これによって偏光子32を介する光学パワ
ーの損失は最小限に抑えられる。
【0036】偏光コントローラ24、36 図1の回転センサにおいて用いるのに適した偏光コント
ローラの1つの形式が図4に描かれている。このコント
ローラはベース70およびこの上に設置された複数の直
立ブロック72Aないし72Dを含んでいる。ブロック
72のうちの隣接したブロックの間には、スプール74
Aないし74Cが、それぞれシャフト76Aないし76
Cの上に沿って設置されている。このシャフト76は互
いに1つの軸に沿って配列されており、ブロック72の
間で回転可能に取付けられている。スプール74は、一
般的に円筒形であって、シャフト76に沿って位置決め
され、スプール74の軸はシャフト76の軸に対して直
角となっている。ストランド12は、シャフト76の軸
の内孔に沿って延びており、スプール74のそれぞれの
まわりに巻かれて3つのコイル78Aないし78Cを形
成している。コイル78の半径は、ファイバ12が押し
付けられてコイル78のそれぞれにおいて複屈折媒体を
形成するように定められる。この3つのコイル78Aな
いし78Cは、シャフト74Aないし74Cの軸のまわ
りで互いに独立に回転して、ファイバ12の複屈折を調
整し、それによって、ファイバ12を通過する光の偏光
を制御することができるようになっている。
【0037】コイル78での巻回の直径および巻数は、
外側のコイル78Aおよび78Cが4分の1波長の空間
的な遅延を与え、一方、中央コイル78Bが2分の1波
長の空間的な遅延を与えるように定められる。4分の1
波長コイル78Aおよび78Cは偏光の楕円性を制御
し、2分の1波長コイル78Bは偏光の方向を制御す
る。これによって、ファイバ12を通って伝播する波の
偏光状態を全範囲で調節することができる。しかしなが
ら、この偏光コントローラを変形して、2つの4分の1
波長コイル78Aおよび78Cのみを設けるようにして
もよいことがわかるであろう。それは、(そうでない場
合に中央のコイル78Bで与えられる)偏光の方向は、
2つの4分の1波長コイル78AおよびCを用いて、偏
光の楕円性を適当に調節することを通して、間接的に制
御することもできるからである。このため、図1に示し
た偏光コントローラ24および36は、2つの4分の1
波長コイル78Aおよび78Cのみを含んでいる。この
ような配置をすることによってコントローラ24−36
の全体的なサイズを小さくすることができるため、空間
的に制限されているような特定の用途に、この発明を適
用するときには、有利となろう。
【0038】したがって、偏光コントローラ24および
36は、与えられた光および互いに反対方向に伝播する
波の双方の偏光を確立し、維持し、かつ制御するための
手段を提供する。
【0039】位相変調器または偏光制御を伴なわない動
偏光子32(図1)および位相変調器38の機能および
重要性を完全に理解するために、あたかもこれらの構成
要素がシステムから取除かれたような形で、回転センサ
の動作が最初に説明される。したがって、図5は、変調
器38、偏光子32および関連する構成要素がそこから
取除かれた図1の回転センサを、概略ブロック図の形式
で示すものである。
【0040】光は光源16からファイバ12へ結合され
て、そこを通って伝播する。光は結合器26のポートA
に入り、そこでは光の一部はポートDを介して失われ
る。光の残りの部分は結合器26のポートBから結合器
34のポートAまで伝播し、そこで光は、2つの互いに
反対方向に伝播する波W1、W2に分割され、波W1は
ポートBからループ14に沿って右回りの方向に伝播
し、一方で波W2はポートDからループ14に沿って左
回りの方向に伝播する。波W1、W2がループ14を通
過した後に、それらは結合器34によって再結合されて
光学出力信号を形成し、それは結合器34のポートAか
ら結合器26のポートBへ伝播する。この光学出力信号
の一部は結合器26のポートBからポートCに結合さ
れ、ファイバ28に沿って光検出器30へ伝播する。こ
の光検出器30は、光学出力信号によってその上に与え
られた光の強度に比例する電気信号を出力する。
【0041】光学出力信号の強度は、波W1およびW2
がループ14のまわりの結合器経路において再結合され
または重ね合わされたときの波W1およびW2の間の干
渉の大きさおよび形(すなわち、建設的かまたは破壊的
か)にしたがって変化する。したがって、ループ14が
静止状態にあるものとすると、波W1、W2が結合器3
4において再結合されたときに、これらの波はそれらの
間で位相差を生じさせずに建設的に干渉し、さらに光学
出力信号の強度は最大になるであろう。しかしながら、
ループ14が回転状態にあるときに、互いに反対方向に
伝播する波W1、W2は、サグナック効果に従って位相
偏移され、このため、それらが結合器34において重ね
合わされたときに、それらは破壊的に干渉して光学出力
信号の強度を弱める。ループ14の回転によって生じ
る、波W1、W2の間のサグナック位相差は、以下の関
係によって定義される。
【0042】
【数1】
【0043】ここで、Aは光ファイバのループ14によ
って囲まれた面積であり、Nは領域Aのまわりの光ファ
イバの巻数であり、Ωは、ループの平面に対し直角な軸
に関するループの角速度であり、λおよびcは各々、ル
ープに与えられた光の波長および速度の自由空間値であ
る。
【0044】光学出力信号(Ir )の強度は、波W1、
W2の間のサグナック位相差(φws)の関数であり、さ
らに以下の方程式によって定義される。
【0045】
【数2】
【0046】ここで、I1 およびI2 は、各々波W1、
W2の個々の強度である。方程式(1)および(2)か
ら、光学出力信号の強度が回転速度(Ω)の関数である
ことがわかる。したがって、そのような回転速度の表示
は、検出器30を用いて光学出力信号の強度を測定する
ことによって得られる。
【0047】図6は曲線80を示し、これは、光学出力
信号(Ir )と、互いに反対方向に伝播する波W1およ
びW2の間のサグナック位相差(φws)との間の関係を
示している。曲線80は、余弦関数の曲線の形をしてお
り、かつ光学出力信号の強度は、サグナック位相差(φ
ws)が0のときに最大値となる。
【0048】もしも、反対方向に伝播する波W1および
W2の間の位相差の唯一の原因がループ14の回転であ
るとすると、曲線80は垂直軸に関して対称形に変化す
る。しかしながら、実際には、反対方向に伝播する波W
1およびW2の間の位相差は、ループ14の回転によっ
てのみならず、光ファイバ12の残りの部分の複屈折に
よっても引起こされる。ファイバ複屈折は、単一モード
ファイバ12の2つの偏光モードの各々に異なる速度で
光を伝播させる傾向があるので、複屈折による位相差が
生じる。これは、波W1およびW2の間の、不可逆性
の、非回転的に誘起された位相差を作り出し、これは、
たとえば1点鎖線で示された曲線82によって描かれる
ように、図6の曲線80を歪めまたは偏移するような態
様で、波W1、W2に干渉を起こさせる。このような複
屈折誘起された、不可逆性の位相差は、回転的に誘起さ
れたサグナック位相差から区別することができず、かつ
温度や圧力のような、ファイバの複屈折を変える環境要
素に依存している。このように、ファイバの複屈折は回
転感知における誤差を引起こす。
【0049】偏光子32を伴なう動作 ファイバの複屈折性による不可逆性動作の問題は、上述
のように単一偏光モードのみを利用する偏光子32(図
1)によって解決される。このように、図5の参照番号
84によって指定された場所において偏光子32がシス
テムに導入されると、偏光子32を介する光入力は、所
望の偏光モードでループ14の中に伝播していく。さら
に、互いに反対方向に伝播する波が再結合されて光学出
力信号を形成するときに、ループに与えられた光と同一
の偏光ではないどのような光も光検出器30に到達する
ことを妨げられるが、これは光学出力信号が、それが結
合器34のポートAから結合器26のポートBへ通過す
るときに、さらに偏光子32を介して通過することによ
るものである。このように、光学出力信号は、それが検
出器30へ到達するときに、ループに与えられた光と正
確に同一の偏光を有することになる。それゆえに、同一
の偏光子32を介して入力光および光学出力信号を通過
させることによって、単一の光学経路のみが利用され、
これによって複屈折性によって生じた位相差の問題を取
除くことができる。さらに、偏光コントローラ24、3
6(図1)が各々、与えられた光および光学出力信号の
偏光を調整するために使用され、さらに偏光子32にお
ける光学パワーの損失を減少させ、したがって検出器3
0における信号強度を最大にするということに注意しな
ければならない。
【0050】位相変調器38を伴なう動作 図6を再び参照すると、曲線80は余弦関数であるの
で、光学出力信号の強度は、波W1およびW2の間の小
さな位相差(φws) に対して非線形であることがわかる
であろう。さらに、光学出力信号強度は、位相差におけ
る変化、すなわち小さな値φwsに対して比較的不感性で
ある。そのような非線形性および不感性は、検出器30
によって測定された光強度(Ir ) をループ14の回転
速度Ω(方程式1)を示す信号に変換することを困難に
している。
【0051】さらに、波W1およびW2の間の複屈折性
によって引起こされた位相差は上述のように偏光子32
を使用することによって取除かれるが、偏光子32によ
って光が光検出器30に到達することが妨げられるの
で、ファイバの複屈折性はまた光学出力信号の光学的強
度における減少を引起こす。このように、ファイバの複
屈折性における変化は図6の曲線80の振幅をたとえば
曲線84によって示されるように変化させる。
【0052】前述の問題点は、図1に示された位相変調
器38、信号発生器40、およびロックイン増幅器46
を利用する同期式検出システムによって解決される。図
7を参照すると、位相変調器38は、信号発生器40の
周波数において、伝播する波W1およびW2の各々の位
相を変調する。しかしながら、図1からわかるように、
位相変調器38はループ14の一方の端部上に位置して
いる。したがって、波W1の変調は、波W2の変調とは
必ずしも同位相ではない。実際、この同期式検出システ
ムの適正な動作のために、波W1およびW2の変調が異
なる位相が行なわれることが必要である。図7を参照す
ると、正弦曲線90によって表わされる波W1の変調
が、曲線92によって表わされる波W2の変調と180
°位相を異にすることが好ましい。波W2の変調に対す
るW1の変調の間のそのような180°の位相差をもた
らす変調周波数の使用は、検出器30によって測定され
た光学出力信号における変調器誘起された振幅変調を除
去するという点で特に有利である。この変調周波数(F
m ) は、次の方程式を用いて計算される。
【0053】
【数3】
【0054】ここで、Lは、互いに反対方向に伝播する
波W1およびW2に対する、結合器34および変調器3
8の間のファイバの長さの差であり(すなわち、変調器
38と、ループ14の他の側部上における対称点との間
でファイバに沿って測定された距離);neqは、単一モ
ードファイバ12に対する等しい屈折率であり、そして
cは、ループ14に与えられた光の自由空間速度であ
る。
【0055】この変調周波数(fm )において、反対方
向に伝播する波W1およびW2の曲線90および92に
従う位相変調によるこれらの波の間の位相差(φwm)
は、図7の正弦曲線94によって描かれている。そのよ
うな位相変調φwmは、回転的に誘起されたサグナック位
相差φwmから区別することができないので、波W1およ
びW2の間の位相差は、図6の曲線80に従って、光学
出力信号の強度(IT )を変調する。
【0056】以上のことは、(a)図7の曲線94によ
って規定される位相変調φwmと、(b)図6の曲線80
によって表わされた光学出力信号の強度(IT ) に基づ
くサグナック位相差φwmとの影響を図解的に表わしてい
る、図8および図9を参照することによってより完全に
理解されるであろう。しかしながら、図7および図8の
議論を進める前に、変調された光学出力信号の強度(I
T ) が、波W1およびW2の間の全位相差の関数である
ということがまず理解されるべきである。さらに、その
ような位相差の総計は、回転的に誘起されたサグナック
位相差φwsおよび時間によって変化する変調誘起された
位相差φwmの双方を含んでいる。このように、波W1お
よびW2の間の位相差の総計φw は、次のように表現さ
れる。
【0057】
【数4】
【0058】したがって、回転的に誘起された位相差φ
wsと同様に、変調誘起された位相差φwmの影響は、図8
および図9を参照して考えられるので、曲線80に対す
る水平軸はφw として再び表示され、図6に示すような
回転的に誘起された位相差のみが考慮されているという
よりはむしろ、位相差の総計が考慮されているというこ
とを示している。
【0059】次に図8を参照すると、光学出力信号の強
度IT (曲線80)に基づく、位相変調φwm(曲線9
4)の影響が論ぜられている。図8において、ループ1
4は休止状態にあり、したがって、光学信号はサグナッ
ク効果の影響を受けていないものとする。特に、変調誘
起された位相差曲線94は、その垂直軸に関して対称的
な、曲線80に従って光学出力信号を変化させ、このた
め、検出器30によって測定された光学強度は、曲線9
6によって示されるように、変調周波数の第2の高調波
に等しい周波数において周期的に変化する。上述のよう
に、ロックイン増幅器46は信号発生器40(図1)に
よって能動化されて変調器38の変調周波数(すなわ
ち、第1の高調波)において検出器出力信号を同期的に
検出するので、そして検出器出力信号は曲線96によっ
て示されるように変調周波数の第2の高調波にあるの
で、増幅器出力信号は0となり、かつディスプレイ47
は回転速度が0であることを示す。図6の曲線84を参
照して論じたように、たとえ複屈折誘起された振幅変動
が光学出力信号において発生するとしても、図8の曲線
96は図2の高調波周波数に留まるということに注意す
べきである。このように、そのような複屈折誘起された
振幅変動は増幅器46の出力信号に影響を及ぼさない。
それゆえに検出システムは、得にループ14が休止状態
にあるときに、複屈折における変化に対し不感性である
実質的に安定な動作点を提供する。
【0060】ループ14が回転されたときに、互いに反
対方向に伝播する波W1およびW2は、サグナック効果
に従って、上述のように同位相で偏移される。サグナッ
ク位相偏移は、変調器38によって作り出された位相差
φwmに加わる位相差φwsを与え、このため、曲線94全
体は、図8に示された位置から図9に示された位置へ、
φwsに等しい大きさだけ、同位相で移される。これは、
曲線80に従って光学出力信号を非対称形に変化させ、
これによって図9の曲線96によって示されるようにこ
の信号を高調波的に曲げ、これによってこの信号が、正
弦曲線98によって破線で示されるように、変調器38
の基本(すなわち、第1の高調波)周波数における成分
を含むようになる。この正弦曲線98のRMS値は、回
転的に誘起された、サグナック位相差φwsの正弦関数に
比例するということがわかるであろう。増幅器46は変
調器38の基本周波数を有する信号が同期的に検出する
ので、増幅器46は、曲線98のRMS値に比例してル
ープの回転速度を示す信号をディスプレイ47に出力す
る。
【0061】図9は、ループ14の回転の1つの方向
(たとえば右回り)に対する光学出力信号の強度波形を
示している。しかしながら、ループ14が等しい速度で
反対方向(たとえば左回り)に回転させられたとする
と、光学出力信号の強度波形96は、曲線98が図9に
示される位置から180°だけ偏移されるように移され
ることを除いて、図9に示される波形と正確に同一のも
のとなる。ロックイン増幅器46は、その位相を信号発
生器40からの基準信号の位相と比較することによっ
て、曲線98に対するこの180°の位相差を検出し、
ループの回転が右回りかあるいは左回りかを判断する。
回転の方向に依存して、増幅器46は、正または負の信
号のいずれかをディスプレイ47へ出力する。しかしな
がら、回転の方向に関係なく、信号の大きさはループ1
4の等しい回転速度に対しては同一である。
【0062】増幅器出力信号の波形は、曲線100とし
て図10に示されている。この曲線100は正弦関数で
あり、かつループ14の回転が右回りかあるいは左回り
かによって、0の回転速度から正方向または負方向に変
化する。さらに、曲線100は、起点から対称形に変化
しかつ回転を測定するための相対的に広い動作速度を提
供する、実質的に線形の部分102を有している。さら
に、曲線100の傾斜は、その線形動作範囲102を通
じて特に優れた感度をもたらす。
【0063】このように、同期式検出システムを利用す
ることによって、上述の、非線形性、不感性、および複
屈折誘起された振幅変動の問題点が緩和されあるいは取
除かれる。この検出システムの他の長所は、変調器38
のような現在の技術による位相変調器が、偏光変調を介
して直接にまたは間接に、光学出力信号における振幅変
調を引起こすという事実に関する。しかしながら、波W
1およびW2の変調の間の位相差が180°である特定
の周波数において動作することによって、反対方向に伝
播する波W1およびW2の各々において変調器38によ
って誘起された、振幅変調の奇数の高調波周波数成分
が、波が重なり合って光学出力信号を形成するときに互
いに消し合うということが、方程式3を援用する議論か
ら思い出されるであろう。したがって、上述の検出シス
テムは、光学出力信号の奇数の高調波(すなわち、基本
周波数)のみを検出するので、振幅変調の影響が取除か
れる。それゆえに、方程式3によって規定された特定の
周波数において動作することによって、および光学出力
信号の奇数の高調波のみを検出することによって、この
発明の回転センサは、変調誘起された振幅および偏光変
調から独立して動作する。
【0064】特定の周波数で動作することの他の利点
は、反対方向に伝播する位相W1およびW2の各々にお
いて変調器38によって誘起された、位相変調の偶数高
調波が、これらの波が重なり合って光学出力信号を形成
するときに、互いに消し合うということである。これら
の偶数の高調波は、光学出力信号においてそうでなけれ
ばこの検出システムによって検出される見かけ上の奇数
の高調波を発生するので、これらの除去は回転感知の精
度を改善する。
【0065】方程式3によって規定される周波数におい
て位相変調器38を動作することに加えて、位相変調の
大きさを調整して、これによって光学出力信号強度の検
出された第1の高調波の振幅が最大になるようにするこ
とがまた好ましいが、これは、改善された回転感知感度
および精度をもたらすためである。図7、図8および図
9においてzで表示された長さによって示された、波W
1およびW2の間の変調器誘起された位相差の振幅が
1.84ラジアンのときに、任意の回転速度に対して、
光学出力信号強度の第1の高調波が最大になるというこ
とが知られている。これは、各々独自の強度I1 および
2 を有し、その間の位相差がφw である、2つの重ね
合わされた波の全体の強度(IT )に対する、以下の方
程式を通じてより完全に理解されるであろう。
【0066】
【数5】
【0067】ここで:
【数6】
【0068】かつ
【数7】
【0069】したがって、
【数8】
【0070】cosin φw のフーリエ展開は:
【数9】
【0071】ここで、Jn(z)は、変数zのn次ベッセ
ル関数であり、zは波W1およびW2の間の変調器誘起
された位相差の最大振幅である。それゆえに、IT の第
1の高調波のみを検出することは、次のことを生じさせ
る:
【0072】
【数10】
【0073】このように、光学出力信号強度の第1の高
調波の振幅は、1次ベッセル関数J1(z)の値に依存し
ている。zが1.84ラジアンに等しいときに、J
1(z)は最大となるので、位相変調の振幅は好ましく
は、波W1およびW2の間の変調器誘起された位相差
(z)の大きさが1.84ラジアンであるように選択さ
れる。
【0074】後方散乱の影響を小さくする 周知のように、現在の技術による光ファイバは、光学的
には完全ではないが、少量の光の散乱を起こさせるとい
う欠点を有している。この現象は、一般的にレイリーの
散乱と言われている。そのような散乱はいくらかの光を
ファイバから消失させるが、そのような損失の量は比較
的小さく、それゆえに大きな関心事ではない。レイリー
散乱に関する主な問題点は、散乱され失われた光に関す
るものではなく、むしろ反射されて元来の伝播の方向に
対して反対の方向にファイバを通って伝播する光に関す
るものである。これは一般には“後方散乱”光と言われ
ている。そのような後方散乱光は、互いに反対方向に伝
播する波W1およびW2を含む光とコヒーレントである
ので、それは、そのような伝播する波と建設的にまたは
破壊的に干渉し、そしてそれによってシステムに“ノイ
ズ”、すなわち検出器30によって測定されたように、
光学出力信号の強度における見かけ上の変化を起こさせ
る。
【0075】後方散乱された波および伝播する波の間の
破壊的または建設的な干渉は、ファイバループ14の中
心における付加的な位相変調器39によって緩和され
る。この位相変調器は信号発生器(図示せず)によって
駆動されるが、これは変調器38とは同期していない。
【0076】伝播する波、ループに沿って通過するとき
に、ただ1度だけこの付加的な位相変調器39を通過す
る。伝播する波が付加的な変調器に到達する前にこの波
から発生する後方散乱に対して、後方散乱はこの付加的
な変調器によって位相変調されないが、これはその光源
の伝播する波または後方散乱自体のいずれもが付加的な
変調器を通過しないためである。
【0077】一方で、伝播している波がこの付加的な位
相変調器を介して通過した後に、この波から生じる後方
散乱に対して、伝播する波が付加的な位相変調器を通過
し、かつ後方散乱が付加的な変調器を介して通過する度
に、後方散乱が効果的に2回位相変調される。
【0078】このように、もしも付加的な位相変調器が
φ(t)の位相偏移を導入するならば、ループ14の中
心を除くどの点からでも始まる後方散乱波は、0または
2φ(t)のいずれかの位相偏移を有し、これらのいず
れかは伝播する波に対するφ(t)位相偏移に関して時
間によって変化する。この時間で変化する干渉は時間全
体に対する平均を出力し、後方散乱された光の影響を効
果的に取除く。
【0079】カー効果補償 前述のように、カー効果とは変化する電界の中で物質の
屈折率が変化するという現象をいう。非線形の媒体中に
おいて、光学的カー効果は、各々反対方向に伝播する波
に対する等しくない位相遅延を誘起する。ファイバ12
のような石英ガラス光学ファイバは十分に非線形であ
り、ファイバ光学回転センサにおいてカー誘起された位
相差は、サグナック効果による位相差よりもはるかに大
きくなる。
【0080】光学カー効果はそれ自体、ファイバ12の
伝播定数の強度に依存する摂動であることを表わしてい
る。伝播定数の摂動は、2つの反対方向に伝播する波の
偏光の状態の関数である。それゆえに、ファイバ回転セ
ンサにおいて、反対方向に伝播する波の偏光の状態が同
一であることが好ましい。偏光子32は、ループ14に
おける1つの単一偏光モードのみを利用させる。それゆ
えに、カーの以下の分析において、反対方向に伝播する
波は、同一で、線形の偏光を有するものとする。
【0081】反対方向に伝播する波の伝播定数の摂動
は、以下のように表わされる:
【0082】
【数11】
【0083】
【数12】
【0084】ここで、ηは媒体のインピーダンスであ
り、λは真空における波の波長であり、nは媒体のカー
係数であり、δは、ファイバ12における光モードの通
過分布に依存するオーダ・ユニティ(order unity)の要
素である。I1(z,t)およびI2(z,t)は、波の通
過のピーク強度であり、これらはループに沿った配置お
よび時間に依存する。
【0085】方程式11および12の重要な特徴は、波
2の強度が波1の伝播定数に波1の強度がそれ自体に与
える影響の2倍の影響を与えるということを示す、I1
およびI2 の間のファクタである。“セルフイフェクト
(self effect)”なる用語はここでは、同一の光波によ
って見られる伝播定数に基づいて光波の電界が有する効
果を言うために用いられる。“クロスイフェクト(cros
s effect) ”という用語はここでは、反対方向に伝播す
る他の光波の電界によって引起こされる光波の伝播定数
における変化をいうために用いられる。方程式12を参
照すると、波2の伝播定数に基づく波1のクロスイフェ
クトは波2のセルフイフェクトの2倍である。セルフイ
フェクトの2倍であるこのクロスイフェクトは、感度I
1 およびI2 が同じでないならば、伝播定数の摂動を異
なるものにすることによって不可逆性を増大させる。も
しこれらの摂動が単に2つの強度の合計に依存するもの
であれば、不可逆性は生ぜず、さらに、I1 +2I2
2 +2I1 であるために、強度I1 およびI2 が同じ
ならば、不可逆性は生じない。
【0086】伝播速度は伝播定数の関数であるので、不
可逆性は2つの波W1およびW2の伝播速度を異なった
ものにする。それゆえに、波W1およびW2のうちの1
方は、他方よりもより速い速度でループ14を通過し、
これによって、結合器34において波W1およびW2の
間の位相差を作り出す。カー効果誘起された位相差は、
回転的に誘起された位相差と区別することができず、そ
のため見かけ上の回転信号をもたらす。
【0087】オプティクスレターズの第7巻第6号(1
982年6月)の282頁ないし284頁において説明
され、援用されてここに含まれるように、特定の波形に
従う、波W1およびW2の変調は、クロスイフェクトの
相対的な影響を緩和しまたは除去するのに役立つ。その
論文によると、波W1およびW2が伝播するときに、ク
ロスイフェクトは、カー効果によって誘起された位相差
を増大するためには特に重要である。カー効果によって
引起こされた位相偏移を制御するために変調を使用する
ことは、図11を参照してより容易に理解されるが、こ
の図11は、1対の方形波に強度変調された反対方向に
伝播する光波を示しており、その各々は50%のデュー
ティサイクルを有している。このクロスイフェクトは、
2つの波W1およびW2の強度のピークが一致するとき
に現われ、それ以外の場合には現われず、かつ各々の波
W1およびW2は、セルフイフェクトのみを受ける。波
W1およびW2の各部は、常にセルフイフェクトを受
け、かつ50%のデューティサイクルのために、半分の
時間はクロスイフェクトを受ける。それゆえに、方程式
11および12における2のファクタは、単一の平均値
まで減少し、これによって不可逆性を効果的に打消す。
周期の半分にわたって積算された不可逆性の位相は、完
全な補償を得るために、パルス列のデューティサイクル
における調整によって積算された反対の符号を有する不
可逆性の位相によって補償される。さらに図11を参照
すると、図解のために、波W1はいくつかの任意のユニ
ットにおいて3のピーク強度を有し、一方で波W2は同
じユニットで1のピーク強度を有するものとする。ピー
ク強度に対応する方形波の部分は、山の部分として示さ
れ、かつ0強度における方形波の部分はここでは谷の部
分として示されている。
【0088】カー効果のために、任意の波の谷の部分に
よって示される伝播定数は、同一の波の山の部分によっ
て示される伝播定数とは異なったものになる。この特定
の例において、谷の部分における波の強度は無視するこ
とができ、かつそれは回転速度誤差に関係しないので、
無視される。したがって、この例において、山の部分に
よって示される伝播定数のみが波の強度加重された平均
位相偏移を決定するために調べられる必要がある。
【0089】カー効果のために、波W1またはW2のい
ずれかの山の部分の伝播定数は、接近してくる波の連続
的な山および谷の部分を通って波が移動するにつれて変
化する。たとえば、図11のポイントAにおけるよう
に、波W1につれて移動する波W1の山の部分の任意の
基準点において観測すると、ポイントAが接近してくる
波W2の山の部分にあるときにその観測者によって見出
される伝播定数は第1の値にあり、かつポイントAが接
近してくる波W2の谷の部分にあるときに第2の値とな
る。波W2のデューティサイクルが50%なので、そし
て観測者がこの波の山の部分と谷の部分を等しい時間観
察するので、波W1の平均伝播定数(たとえばポイント
Aにおいて観測者によって見出される)は、単にこれら
の第1および第2の値の総計の平均となる。波W2につ
れてその山の部分において移動する観測者に対する状態
は、図11の基準点Bにおける場合と類似している。波
W2の伝播定数(たとえばポイントBの観測者によって
見出される)は、それが接近してくる波W1の連続的な
山および谷の部分を通過するにつれて第1および第2の
値の間で変化する。すなわち、ポイントBが波W1の山
の部分にあるときに伝播定数は第1の値となり、かつポ
イントBが波W1の谷の部分にあるときに第2の値とな
る。波W1はまた50%のデューティサイクルを有して
いるので、波W2の平均伝播定数(たとえばポイントB
の観測者による)は、これらの第1および第2の値の総
計の平均である。波W1に対する第1および第2の値は
波W2に対するこれらの値とは異なるが、しかしながら
カー効果が完全に補償されれば、波W1およびW2に対
する平均伝播定数は同一となるということは注目される
べきである。
【0090】波W1およびW2の各々に対する伝播定数
における、平均のカー誘起された変化は、図11を参照
して上述された例に対して計算される。波W1に対し
て、ポイントAが接近してくる波W2の山の部分にある
ときに、たとえばポイントAにおいて見出される伝播定
数(Δβ1)におけるカー誘起された変化は、次のように
定義される。
【0091】
【数13】
【0092】しかしながら、ポイントAが接近してくる
波W2の谷の部分にあるときに、ポイントAにおける波
W1によって見出された伝播定数(β1)におけるカー誘
起された変化は次のとおりである。
【0093】
【数14】
【0094】ここで、I1 およびI2 は各々、波W1お
よびW2の強度である。定数kは比例定数として含まれ
ている。方程式11aおよび12aから、予想されるよ
うに、波W1のポイントAが接近してくる波W2の山の
部分にあるときに、セルフイフェクト(W1による)お
よびクロスイフェクト(W2による)の双方が存在し、
一方で、ポイントAが接近してくる波の谷の部分にある
ときに、セルフイフェクトのみが存在するということが
わかるであろう。
【0095】適当な値を方程式11aおよび12aに代
入することによって、ポイントAが山の部分にあるとき
に、伝播定数における変化が5kに等しく、かつ谷の部
分にあるときに、屈折率における変化が3kであるとい
うことが見出される。このように、波W1の平均伝播定
数は4kに等しい。
【0096】波W2に対して、ポイントBが接近してく
る波W1の山の部分にあるときに伝播定数における変化
は次のように定義される。
【0097】
【数15】
【0098】しかしながら、波W2のポイントBが、接
近してくる波W1の谷の部分にあるときに、伝播定数に
おける変化は、次のように定義される。
【0099】
【数16】
【0100】適当な強度の値を方程式13に代入する
と、ポイントBが、接近してくる波の山の部分にあると
きの伝播定数における変化は6kに等しくなる。同様
に、方程式14を用いて、ポイントBが接近してくる波
の谷の部分にあるときに伝播定数における変化が1kに
等しいことが見出される。このデューティサイクルは5
0%なので、そして波W2は等しい時間の間各伝播定数
を有しているので、平均伝播定数は単に、1k+7kの
平均、すなわち再度4kとなる。
【0101】それゆえに、上述の例における波W1およ
びW2の各々の強度がたとえ全く異なるものであって
も、各々の波に対する伝播定数の平均変化は方形波変調
の全期間にわたって同一(たとえば、4k)である。波
W1およびW2に対する他の強度を用いても同一の結果
を得るであろう。
【0102】好ましい実施例の回転センサに対するカー
誘起された回転速度誤差Ωkは、各々の波の間の位相差
の強度加重された平均の関数である。また、上述の検出
システムは、不可逆性(カー誘起された)位相偏移の強
度加重平均に比例する信号を供給する。したがって、カ
ー誘起された回転速度誤差は数学的に次のように表わさ
れる。
【0103】
【数17】
【0104】ここでcは、真空中における光の速度であ
り、Rは、ファイバコイルの半径であり、ηは媒体のイ
ンピーダンスであり、nは媒体の力−係数であり、δは
モードの横方向分布に依存する単位のオーダに関するフ
ァクタであり、Kは結合比率でり、IO (t)は、時間
の関数としての変調された光源波の強度である。<>
は、時間に対する平均を示す。
【0105】好ましい実施例の回転センサに対する力−
誘起された回転速度誤差Ωkは、各々の波の間の位相差
の強度加重平均の関数である。また、上述の検出システ
ムは、不可逆性(力−誘起された)位相偏移の強度加重
平均に比例する信号を供給する。
【0106】方程式15に戻ると、力−効果によって引
起こされる不可逆性動作は、分割の比率が0.5であり
かつ波W1およびW2が強度において等しくなるように
結合器34を調整することによって、少なくとも理論的
には取除かれる。しかしながら、慣性航法に応用するこ
とができるだけの十分な力−補償を達成するためには、
0.001°/時間の精度を必要とし、結合器34の分
割の比率が、CW光源を想定した場合、0.5×10-4
大きさのオーダの許容誤差内に調整される必要があるも
のと推定される。実際に、実験室の条件下においてさ
え、このことは不可能であり、あるいは少なくとも非現
実的である思われる。実験室の条件下において最も良好
に達成され得る許容誤差は、わずか約0.5>10-3
あり、これは多くの応用に対して十分な力−補償をもた
らさない。さらに、そのような許容誤差を維持すること
は非常に困難であり、特に、航空機のジャイロスコープ
のように、干渉計が振動や他の物理的妨害を受けやすい
商業的応用においては非常に困難である。
【0107】熱源を伴なう力−補償 ここで説明された装置を使用し、かつこの発明の方法に
従うときに、大規模な光源10は回転センサにおける力
−効果誘起誤差のための補償を必要とする強度の変化を
もたらす。回転速度誤差Ωkおよび光源の強度I(t)
の間の関係は以下のとおりである。
【0108】
【数18】
【0109】ここで、< >は、小さな文字で示された
時間間隔、Tまたは2τにわたる時間平均を示し、Tは
検出システムの積分時間であり、かつτはファイバルー
プ14に沿った光の通過時間である。平均強度が時間2
τにわたって確立されるものとすると、方程式17は次
のようになる。
【0110】
【数19】
【0111】以下において、I(t)は時間に従ってラ
ンダムに変化する確率過程であり、I(t)の平均値は
時間に関しては定数であり、さらにI(t)は、どの特
定の値の発生も等しくなるようにエルゴードであるもの
とする。I=I(t)と定義し、かつ変数を識別するこ
とによって、方程式18は次のように書換えられる。
【0112】
【数20】
【0113】ここで量の上のバーは集団平均または平均
値を示す。
【数21】
【0114】これは、標準偏差、δI が強度の平均値I
に等しいならば、力−効果によって生じる回転速度誤差
がなくなることを示す。超発光ダイオードによって出力
されるような、偏光された熱光線はδI =Iの条件を満
す。それゆえに、偏光された熱光線はサグナック効果に
応答しない回転センサを提供するために用いられる。
【0115】周知の数学的な関係である、中心制限原理
によって、偏光された熱光線の振幅は、円形の複雑なガ
ウスランダムプロセスである。対応する強度は、以下に
規定される指数確率密度を伴なうランダムプロセスであ
る。
【0116】
【数22】
【0117】偏光された熱光線の強度の2次モーメント
は、
【0118】
【数23】
【0119】であり、部分的な積分の後に、次のように
なる。
【0120】
【数24】
【0121】それゆえに、方程式18を参照すると、こ
こで説明された回転感知装置に偏光された熱光線が用い
られたときに、力−効果は、感知された回転速度に誤差
を生じない。
【0122】多重モード光源を伴なう力−補償 いくつかの振動モードまたは周波数を含むレーザ光、す
なわち多重モードレーザはまた、ここで説明された回転
感知装置に使用され、単一周波数の変調されていない光
によって可能な回転速度誤差よりも低い回転速度誤差を
もたらす。
【0123】レーザキャビティ(図示せず)は、ダイオ
ードレーザの場合と同様に、レーザ振動モードが周波数
において等しく配置されないように分散される。分散さ
れた場合の光の振幅は個別モードのコントリビューショ
ン(contribution)の総計であり、次のよ
うに表わされる。
【0124】
【数25】
【0125】ここで、Anおよびf(n)ωは、各々n
次振動モードの複合振幅および周波数であり、かつNは
キャビティが振動するモードまたは周波数の数である。
もしもこのモードの各々の位相がランダムでありかつ十
分に独立性を有していれば、分散することなく同様の結
果が得られる。個々のモードの限定されたラインの幅を
無視し、かつf(n)をテイラー級数で展開すると次の
ようになる。
【0126】
【数26】
【0127】対応する強度は以下のとおりである。
【0128】
【数27】
【0129】平均強度は、各項の平均の総計である。指
数の平均は、
【0130】n=mでなければ、0であり、これは次の
式を導く。
【0131】
【数28】
【0132】強度の2乗は次のとおりである。
【0133】
【数29】
【0134】指数の時間平均は、n−m+l−k=0か
つn2 −m2 +l2 −k2 =0でなければ、0である。
n=mとなる可能性に対して、I(t)≠0となるため
にはl=kであることが要求される。もしもn≠mであ
れば、I(t)≠0であるために、n=kでありかつm
=lであることが要求される。n,m,lおよびkに関
する上述の制限は、方程式28における指数関数のすべ
ての項をなくし、次の式を与える。
【0135】
【数30】
【0136】これはまた次のように表わされる。
【0137】
【数31】
【0138】以上のことは、時間に関して振幅が定数で
あることを仮定する。方程式30に適用するために時間
平均された値が決定される限定された回数を計数するた
めに、
【0139】
【数32】
【0140】であれば十分であり、τはマイクロ秒のオ
ーダであり、Tは秒のオーダにあるのでこれは過度に限
定的なものではない。
【0141】
【数33】
【0142】のように、Nが振幅モードに等しい場合の
考察は、次の結果をもたらす。
【0143】
【数34】
【0144】これは、力−誘起された回転速度誤差がレ
ーザの振動モードの数に反比例することを示している。
【0145】実験結果 ここで説明された回転センサの実際のモデルは、光源1
0としてGaAsレーザダイオードを使用した。この特
定のレーザダイオードは、50以上の振動モードと、レ
ーザ出力スペクトルの最大パワーポイントの半分の幅の
全体における10以上の振動モードとを有している。光
源10は、平均で約120mWのパワーをファイバ12
に導入し、そして約10mWのパワーが検出器30によ
って受取られた。
【0146】ループ14において反対方向に伝播する波
のパワーの相対的な量は、結合器34の結合比率Kを調
節することによって調整される。もしも、反対方向に伝
播する波の強度が時間において一定であれば、回転セン
サはほぼ10°/時間にも及ぶ光学的力−効果による回
転速度誤差を生じることになる。上述の多重モードレー
ザが光源10として使用されたときには、そのような誤
差は測定精度の限度内で観測されない。実験的精度の範
囲内で、強度が変動する光源10は、一定の強度の光源
に対して予測される誤差の1%以下である、力−誘起さ
れた回転速度誤差を生じた。
【0147】反対方向に伝播する波の偏光を変化させる
ために偏光コントローラ36を調整することは、力−誘
起された回転速度誤差を生じず、これはこの発明の装置
および方法を使用する力−効果補償が偏光とは無関係で
あるという理論上の予測と一致する。
【0148】図12は、この発明の回転感知装置からの
5時間にわたる回転信号を描いている。図12は、この
発明がファイバ光学回転感知システムの長期間の安定性
において実質的な改良をもたらすことを示している。ち
ょうど0.1°/時間のずれは、これは地球の回転速度
の約1%であるが、光源10を消すことによって測定さ
れるように、コイル14の軸の配向における不正確さを
反映しており、この軸は、地球の回転の軸に対して直角
になるべきである。この曲線は0.02°/時間のRM
Sの短期間のノイズの値を示し、これはシステムの電子
回路によるものである。
【0149】もしも光源10が、満足できる力−効果補
償を生ずるだけの十分な数の振動モードを有する出力を
与えなければ、変調器13は光源10とレンズ15との
間に配置されるべきである。通常、変調器13は、50
%のデューティサイクルを有する、反対方向に伝播する
光波がループ14に結合されるように光源10の出力を
変調する。
【0150】たとえば、光源10が、互いに打消し合っ
て67%のデューティサイクルを有する、2つの周波数
を出力すれば、変調器13はデューティサイクルを50
%に減少させるように変調する。そのような変調は、光
源10の出力の方形波変調によってもたらされる。
【図面の簡単な説明】
この発明のこれらのそして他の長所は、以下の図面を参
照することによって最もよく理解される。
【図1】図1は、この発明の回転センサの概略図であ
り、ファイバ光学材料の連続的な、とぎれないストラン
ドに沿って配置されたファイバ光学構成部分を示し、さ
らに、検出システムに関連する、信号発生器、光検出
器、ロックイン(Lock−in)増幅器、およびでデ
スプレイを示している。
【図2】図2は、図1の回転感知干渉計に使用するファ
イバ光学方向性結合器の一実施例の断面図である。
【図3】図3は、図1の回転センサに使用するファイバ
光学偏光子の一実施例の断面図である。
【図4】図4は、図1の回転センサに使用するファイバ
光学偏光コントローラの一実施例の斜視図である。
【図5】図5は、図1の回転センサの概略図であり、偏
光子、偏光コントローラおよび位相変調器がそこから除
かれている。
【図6】図6は、回転的に誘起されたサグナック位相差
の関数として光検出器によって測定された光学出力信号
の強度のグラフであり、複屈折誘起された位相差および
複屈折誘起された振幅の変動の影響を表わしている。
【図7】図7は、時間の関数としての位相差のグラフで
あり、互いに反対方向に伝播する波の各々の位相変調お
よび反対方向に伝播する波の間の位相差を示している。
【図8】図8は、ループが静止状態にあるときに、検出
器によって測定された光学出力信号の強度に基づく位相
変調の影響を表わす概略図である。
【図9】図9は、ループが回転しているときに、検出器
によって測定された、光学出力信号の強度に基づく位相
変調の影響を示す概略図である。
【図10】図10は、回転的に誘起されたサグナック位
相差の関数として増幅器の出力信号のグラフであり、図
1の回転センサに対する動作範囲を示している。
【図11】図11は、1対の方形波、すなわちファイバ
光学材料のループを通って反対方向に伝播し、かつ実質
的に類似していないピーク強度を有する、強度変調され
た光波の簡略化された概略図であり、強度に依存する力
−効果補償を示している。
【図12】図12は、この発明の装置および方法で得ら
れた実験の結果を表わすグラフである。
【符号の説明】
10 光源 14 干渉計
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年3月18日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ショウ,ハーバート・ジョン アメリカ合衆国、94305 カリフォルニア 州、スタンフォード アルバレィドウ・ロ ウ、719 (72)発明者 ルフブル,エルブ・セ フランス共和国、94401 オルセ、ベ・ ペ・10 ドメン・ドゥ・コルブヴィユ、ト ムソン・セ・エス・エフ ラボラトワー ル・サントラル・ドゥ・ルシェルシェ (72)発明者 バーグ,ラルフ・エイ アメリカ合衆国、94303 カリフォルニア 州、パロ・アルト モーリノウ・アベニ ュ、992 (72)発明者 カトラー,キャシアス・シー アメリカ合衆国、94304 カリフォルニア 州、パロ・アルト、オーク・クリーク・ド ライブ、1300、アパートメント 318 (72)発明者 カルショウ,ブリアン イギリス、ダブリュ・シィ・1 ロンドン ゴウワァ・ストリート (番地なし) デパートメント・オブ・エレクトロニッ ク・アンド・エレクトリカル エンジニア リング・ユニバーシティ・カレッジ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ファイバ光学リング干渉計におけるカー
    効果誘起された誤差を減少させるための方法であって、 カー効果誘起された誤差を補償するために選択されたデ
    ューティサイクルを生ずる前記モード間の干渉を引起こ
    すために十分な数の振動モードを有する光源(10)を
    選択するステップと、 2つの互いに反対方向に伝播する波がそこを通って通過
    するように前記光源(10)から干渉計(14)へ光を
    結合するステップとを含み、前記互いに反対方向に伝播
    する波は、前記干渉計の回転に応答して位相偏移を受
    け、 互いに反対方向に伝播する波を結合して(34)干渉パ
    ターンを生じるステップと、 前記干渉パターンにおける強度の変化を検出して(3
    0)前記干渉計の回転速度を測定するステップとをさら
    に含む、方法。
JP5655594A 1994-02-16 1994-02-16 カー効果補償を伴なう干渉計 Pending JPH07128078A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5655594A JPH07128078A (ja) 1994-02-16 1994-02-16 カー効果補償を伴なう干渉計

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