JPH07128070A - 光ファイバジャイロ - Google Patents

光ファイバジャイロ

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JPH07128070A
JPH07128070A JP27923193A JP27923193A JPH07128070A JP H07128070 A JPH07128070 A JP H07128070A JP 27923193 A JP27923193 A JP 27923193A JP 27923193 A JP27923193 A JP 27923193A JP H07128070 A JPH07128070 A JP H07128070A
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JP
Japan
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optical fiber
gyro
fiber coil
coil
optical
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JP27923193A
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English (en)
Inventor
Eiichi Asami
栄一 浅見
Yuji Ito
雄司 伊藤
Taro Yamada
太郎 山田
Hidetoshi Hisa
英俊 久
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Japan Aviation Electronics Industry Ltd
Original Assignee
Japan Aviation Electronics Industry Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光ファイバコイルを外界から熱絶縁し、バイ
アスの安定化を図る。 【構成】 光ファイバジャイロにおいて最も温度に敏感
である光ファイバコイル12を光ファイバジャイロの取
り付け面13に固定し、この光ファイバコイル12や他
の光部品14、光源17等を外環境に対して保護するた
めに保護カバー15を被せた構造の光ファイバジャイロ
において、光ファイバコイル12と保護カバー15との
間の間隙を真空状態18にし、外界の温度変化が保護カ
バー15に伝わっても光ファイバコイル12には伝わり
にくくする。これによって光ファイバコイル12には外
界の温度変化が大幅に遅れた状態で伝わり、或いは殆ど
伝わらなくなり、従って光ファイバジャイロのバイアス
ドリフト、いわゆるサーマリー・インデュースト・ドリ
フトを大幅に低減することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は光ファイバジャイロに
関し、特に、外界(周囲)の温度変化に対するバイアス
の安定化を図った光ファイバジャイロに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】周知のように、光ファイバジャイロは、
例えばストラップダウン形INS(慣性航法装置)用の
ジャイロとして航空機や人工衛星などで使用されてい
る。光ファイバジャイロの基本的構成及び動作原理は公
知であるのでここではその説明を省略するが、少なくと
も光源と、光源から出射される光(通常はレーザ光)を
分割する光分岐器と、光分岐器で2分された一方の光が
光変調器を介して、また、他方の光が直接供給される光
ファイバコイルと、光分岐器で生じる干渉光を検出する
光検出器等の構成要素(部品)を含んでいる。
【0003】従来の光ファイバジャイロは、図7に示す
ように、リング干渉計を構成する要素の1つである光フ
ァイバ11をコイル状にした光ファイバコイル12が光
ファイバジャイロの取り付け面13に固定されており、
この光ファイバコイル11や光分岐器、光検出器などの
他の光部品14等を外環境に対して保護するために、保
護カバー15を被せ、この保護カバー15と光ファイバ
コイル12との間に生じる間隙にN2 ガス等の不活性ガ
ス16を充填した構造を有していた。
【0004】また、従来は光ファイバコイル12が、図
7から明瞭なように、同じく光ファイバジャイロの構成
要素の1つであり、しかもそれ自体が発熱源となり得る
光源17と同一の取り付け面13上に取り付けられてい
た(同一取り付け面ではなくて、同一個体上に取り付け
られる場合もある)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の光
ファイバジャイロは、リング干渉計の構成要素の1つで
ある光ファイバコイル12とこの光ファイバコイル12
を始めとする光部品を外環境から保護するための保護カ
バー15との間にN2 ガス等の不活性ガス16を充填し
ているため、外界の温度変化が充填された不活性ガス1
6を介して光ファイバジャイロにおいて最も温度に敏感
である光ファイバコイル12に伝わり、光ファイバジャ
イロのバイアスドリフト、いわゆるサーマリー・インデ
ュースト・ドリフト(熱誘起ドリフト)を引き起こすと
いう欠点を有していた。
【0006】また、従来の光ファイバジャイロは、リン
グ干渉計の構成要素の1つである光ファイバコイル12
が光ファイバジャイロ取り付け面13上に直接取り付け
られているため、外界の温度変化或いは光ファイバジャ
イロを使用しているシステムより発せられた熱が光ファ
イバジャイロ取り付け面13を介して光ファイバコイル
12に伝わり、光ファイバジャイロのバイアスドリフト
を引き起こすという欠点を有していた。
【0007】さらに、従来の光ファイバジャイロは、発
熱源となり得る光源17が光ファイバコイル12と同一
面内に取り付けられていたため、光源17より発せられ
た熱が取り付け面13或いは光源17と光ファイバコイ
ル12の間に充填されている不活性ガス16を介して伝
わり、やはり光ファイバジャイロのバイアスドリフトを
引き起こすという欠点を有していた。
【0008】従って、この発明の目的は、上述した従来
技術の欠点を除去し、いわゆるサーマリー・インデュー
スト・ドリフトを低減し、温度に対するバイアスの安定
性、特に温度変化中のバイアスの安定性を向上させた光
ファイバジャイロを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明では、光ファイ
バジャイロにおいて最も温度変化に敏感である光ファイ
バコイルを外界或いは光ファイバジャイロ取り付け面に
対して熱的に絶縁したものである。
【0010】
【作用】光ファイバコイルを外界或いは光ファイバジャ
イロ取り付け面に対して熱絶縁状態にすると、周囲環境
の温度変化及び光ファイバジャイロを使用したシステム
からの発熱による温度変化が光ファイバコイルに直接的
に伝わることを防ぐことができ、温度変化が光ファイバ
コイルに伝わることによって引き起こされる光ファイバ
ジャイロのバイアスドリフト、いわゆるサーマリー・イ
ンデュースト・ドリフトを低減させることができる。
【0011】また、この発明によれば、光ファイバジャ
イロの中で少なくとも発熱源となり得る光源と光ファイ
バコイルが熱的に絶縁された構造、又は光源と光ファイ
バコイルが完全に分離された構造を持つため、光源の発
熱による温度変化が光ファイバコイルに伝わる量を低減
又は除去することができる。従って、光源による発熱が
光ファイバコイルに伝わることによって引き起こされる
光ファイバジャイロのバイアスドリフトを低減若しくは
除去することができる。
【0012】
【実施例】以下、この発明の実施例について図面を参照
して詳細に説明する。図1はこの発明による光ファイバ
ジャイロの第1の実施例の構造を示す断面図であり、本
実施例の光ファイバジャイロも図7に示した従来の光フ
ァイバジャイロと同様に、リング干渉計を構成する要素
の1つである光ファイバ11をコイル状にした光ファイ
バコイル12が光ファイバジャイロの取り付け面13に
固定されており、また、この光ファイバコイル12や光
分岐器、光検出器などの他の光部品14等を外環境に対
して保護するために、保護カバー15を被せ、同じく光
ファイバジャイロの構成要素の1つであり、しかもそれ
自体が発熱源となり得る光源17が光ファイバコイル1
2と同一の取り付け面13上に取り付けられている。
【0013】本実施例においては、保護カバー15と光
ファイバコイル12との間に生じる間隙を真空状態18
にすることによって光ファイバコイル12を保護カバー
15から熱的に絶縁し、周囲環境の温度変化や光ファイ
バジャイロを使用したシステムからの発熱による温度変
化が保護カバー15に伝わっても光ファイバコイル12
に伝わるのを極力防止し、若しくは最小限に低減し、温
度変化が光ファイバコイル12に伝わることによって引
き起こされる光ファイバジャイロのバイアスドリフト、
いわゆるサーマリー・インデュースト・ドリフトを低減
させたものである。
【0014】光ファイバジャイロの代表的な構成を図6
に示す。図示するように、光ファイバジャイロは、光源
17と、この光源17から出射される光(通常はレーザ
光)を分割する第1の光分岐器21と、この光分岐器2
1で分割された一方の光を偏光する偏光子22と、この
偏光子22からの光を分割する第2の光分岐器23と、
この光分岐器23で分岐された一方の光が光変調器24
を介して、また、他方の光が直接供給される光ファイバ
コイル12と、第1の光分岐器21から出力される干渉
光を検出する光検出器25等の構成要素(部品)を含ん
でいる。本実施例ではこの図6に示されたような回路構
成の光ファイバジャイロの光ファイバコイル12を上述
したように外界に対して熱的に絶縁した構造にしたもの
である。
【0015】上述したように、従来の光ファイバジャイ
ロにおいては、保護カバー15に加わった熱が光ファイ
バコイル12と保護カバー15との間に充填されたN2
ガス等の不活性ガス16を伝導して、或いはこの不活性
ガス16の対流により光ファイバコイル12に直接的に
伝わり、光ファイバジャイロのサーマリー・インデュー
スト・ドリフトを引き起こしていた。
【0016】これに対し、この発明の第1の実施例で
は、光ファイバコイル12と保護カバー15との間が真
空となっているので、保護カバー15に加わった熱はこ
の真空の領域を介して伝わることになり、光ファイバコ
イル12に伝わるのは輻射熱のみであるので非常に伝わ
りにくくなる。即ち、保護カバー15からの熱は大幅な
遅れをもって光ファイバコイル12に伝わることにな
り、これは実質的に熱が伝わらないのと同じ状態と言え
る。従って、光ファイバコイル12に加わる温度変化率
を著しく低減させることができ、光ファイバジャイロの
サーマリー・インデュースト・ドリフトが大幅に低減さ
れ、温度変化中でもバイアス出力の安定した光ファイバ
ジャイロを得ることができる。
【0017】次に、この発明の第2の実施例について図
2の断面図を参照して説明する。この第2の実施例は上
記図1に示した第1の実施例をさらに改良したものであ
る。なお、図1と対応する構成要素(部品)には同一符
号を付して必要のない限りその説明を省略する。本実施
例においては、上記第1の実施例と同様に保護カバー1
5と光ファイバコイル12との間に生じる間隙を真空状
態18にすることによって光ファイバコイル12を保護
カバー15から熱的に絶縁し、周囲環境の温度変化や光
ファイバジャイロを使用したシステムからの発熱による
温度変化が保護カバー15に伝わっても光ファイバコイ
ル12に伝わるのを極力防止することは勿論のこと、さ
らに光ファイバコイル12及び保護カバー15の取り付
け個体を、例えばマイカ、セラミックス、石英ガラス、
或いはポリイミド樹脂等の熱的な絶縁体31として光源
17の取り付け個体、即ち光ファイバジャイロ取り付け
面13とは別材料としたものである。
【0018】このように構成すると、保護カバー15か
ら伝わる熱は勿論のこと、光源17より発せられた熱或
いは光ファイバジャイロを使用したシステムから光ファ
イバジャイロ取り付け面13を介して光ファイバジャイ
ロに伝わる熱も、光ファイバコイル12及び保護カバー
15の取り付け個体を別材料の熱的な絶縁体31とした
ため、保護カバー15及び光ファイバコイル12に伝わ
りにくくなり、上記第1の実施例の場合よりも光ファイ
バコイル12に加わる温度変化率をさらに低減させるこ
とができる。即ち、本実施例では光ファイバコイル12
を取り囲む実質的に全ての面(保護カバー15と光ファ
イバジャイロ取り付け面13)から光ファイバコイル1
2を熱絶縁状態にしたので、光ファイバコイル12に伝
わる熱をさらに一段と防止又は低減でき、光ファイバジ
ャイロのサーマリー・インデュースト・ドリフトがより
一層低減され、温度変化中でもバイアス出力の安定した
光ファイバジャイロを得ることができる。
【0019】次に、この発明の第3の実施例について図
3の断面図を参照して説明する。この第3の実施例は上
記図2に示した第2の実施例をさらに改良したものであ
る。なお、図1及び図2と対応する構成要素(部品)に
は同一符号を付して必要のない限りその説明を省略す
る。本実施例においても、保護カバー15と光ファイバ
コイル12との間に生じる間隙を真空状態18にするこ
とによって光ファイバコイル12を保護カバー15から
熱的に絶縁し、周囲環境の温度変化や光ファイバジャイ
ロを使用したシステムからの発熱による温度変化が保護
カバー15に伝わっても光ファイバコイル12に伝わる
のを極力防止し、また、光ファイバコイル12及び保護
カバー15の取り付け個体を、例えばマイカ、セラミッ
クス、石英ガラス、或いはポリイミド樹脂等の熱的な絶
縁体31として光源17の取り付け個体、即ち光ファイ
バジャイロ取り付け面13とは別材料とし、光源17よ
り発せられた熱或いは光ファイバジャイロを使用したシ
ステムから光ファイバジャイロ取り付け面13を介して
光ファイバコイル12に伝わる熱を伝わりにくくしてい
ることは上記第2の実施例と同様である。
【0020】本実施例においては、さらに、光ファイバ
ジャイロ内で発熱源となり得る光源17と光検出器及び
その周辺回路32とを光ファイバジャイロ取り付け面1
3の光ファイバコイル12とは反対側の面に取り付け、
これら光源17及び光検出器とその周辺回路32を第2
の保護カバー34で覆い、リング干渉計を構成する光分
岐器などの光部品33及び光ファイバコイル12とは別
空間に配置したものである。即ち、上記第1及び第2の
実施例に示した光部品14を、リング干渉計を構成する
光分岐器などの光部品33と発熱源となり得る光検出器
及びその周辺回路32との2つに分割し、光ファイバジ
ャイロ内で発熱源となり得る光源17と光検出器及びそ
の周辺回路32とを光ファイバジャイロ取り付け面13
の光ファイバコイル12とは反対側の別空間に取り付け
たものである。
【0021】このように構成すると、保護カバー15か
ら伝わる熱は勿論のこと、発熱源である光源17及び光
検出器とその周辺回路32から発せられる熱もより一層
光ファイバコイル12に伝わりにくくなるから、上記第
2の実施例の場合よりも光ファイバコイル12に加わる
温度変化率をさらに低減させることができる。即ち、本
実施例では光ファイバコイル12を取り囲む全ての面か
ら光ファイバコイル12がほぼ完全な熱絶縁状態になっ
ておリ、従って光ファイバジャイロのサーマリー・イン
デュースト・ドリフトがより一層低減され、温度変化中
でもバイアス出力の安定した光ファイバジャイロを得る
ことができる。
【0022】次に、この発明の第4の実施例について図
4の断面図を参照して説明する。この第4の実施例は発
熱源となり得る光源を光ファイバジャイロのリング干渉
計と完全に分離したものである。なお、図1〜図3と対
応する構成要素(部品)には同一符号を付して必要のな
い限りその説明を省略する。本実施例においても、保護
カバー15と光ファイバコイル12との間に生じる間隙
を真空状態18にすることによって光ファイバコイル1
2を保護カバー15から熱的に絶縁し、周囲環境の温度
変化や光ファイバジャイロを使用したシステムからの発
熱による温度変化が保護カバー15に伝わっても光ファ
イバコイル12に伝わるのを極力防止し、また、光ファ
イバコイル12及び保護カバー15の取り付け個体を、
例えばマイカ、セラミックス、石英ガラス、或いはポリ
イミド樹脂等の熱的な絶縁体31として光ファイバジャ
イロ取り付け面13とは別材料とし、光源17より発せ
られる熱或いは光ファイバジャイロを使用したシステム
から光ファイバジャイロ取り付け面13を介して光ファ
イバコイル12に伝わる熱を伝わりにくくしていること
は上記第2の実施例と同様である。
【0023】本実施例においては、さらに、光ファイバ
ジャイロ内で発熱源となり得る光源17を光ファイバジ
ャイロの外部に配置し、光ファイバジャイロ取り付け面
13を貫通して設けられた光ファイバ35によってこの
光源17と光分岐器、光検出器などの光部品14とを結
合し、光ファイバジャイロ内で発熱源となり得る光源1
7を光ファイバジャイロのリング干渉計を構成する光フ
ァイバコイル12、光分岐器などの光部品から完全に分
離したものである。
【0024】このように構成すると、保護カバー15か
ら伝わる熱は勿論のこと、光ファイバジャイロ取り付け
面13を介して光ファイバコイル12に伝わる熱も大幅
に低減され、さらに、発熱源である光源17から発せら
れる熱がほぼ完全に光ファイバジャイロのリング干渉計
部分に伝搬しないから、光ファイバコイル12に加わる
温度変化率を著しく低減させることができる。従って、
光ファイバジャイロのサーマリー・インデュースト・ド
リフトがより一層低減され、温度変化中でもバイアス出
力の安定した光ファイバジャイロを得ることができる。
なお、上記第1〜第4の各実施例において、保護カバー
15、34の外表面を、輻射による熱を反射するように
高度研磨面いわゆる鏡面とし、また、その内表面を内部
より輻射された熱が反射しないように粗面にすると、よ
り一層の効果が得られる。
【0025】次に、この発明の第5の実施例について図
5の断面図を参照して説明する。なお、図1〜図4と対
応する構成要素(部品)には同一符号を付して必要のな
い限りその説明を省略する。この第5の実施例において
は、サニャック干渉計部を構成する要素である光ファイ
バコイル12及び光分岐器、光変調器などの光部品41
を、例えばマイカ、セラミックス、石英ガラス、或いは
ポリイミド樹脂等の熱絶縁材料よりなる支持体42で第
1の容器43内に熱絶縁状態に支持し、この第1の容器
43を、同じく、例えばマイカ、セラミックス、石英ガ
ラス、或いはポリイミド樹脂等の熱絶縁材料よりなる支
持体44を介して第2の容器45内に収容し、これら第
1及び第2の容器43及び45間の間隙を真空状態46
にする。即ち、サニャック干渉計部を真空容器で包んだ
熱絶縁構成(いわゆる魔法びん構成)にする。そして、
この真空容器には熱絶縁材料よりなるブッシュ(ハーメ
チックシール)47を設け、このブッシュ47を介して
真空容器内のサニャック干渉計部への光の供給と信号光
の検出、及び変調信号(電気的なもの)の供給を行うよ
うにしたものである。なお、第1の容器43の内部48
は真空にすることが望ましいが、不活性ガスを充填する
ことも可能である。
【0026】さらに、本実施例においては、第2の容器
45の下部にもう1つの収納室49が壁部材50によっ
て形成されており、この収納室49内に光源17、光検
出器25、サニャック干渉計を構成しない光部品51が
それぞれ収納されている。即ち、本実施例では発熱源と
なり得る光源17及び光検出器25は、サニャック干渉
計部の構成要素が収納されている真空容器の下側に形成
された収納室49内に収納され、真空容器を挟んでサニ
ャック干渉計部の構成要素とは反対側の壁面に固定され
ているから、光源17及び光検出器25からサニャック
干渉計部への熱の伝達が大幅に遅延するような構成にな
っている。なお、真空容器内のサニャック干渉計部及び
収納室49内の光源17、光検出器25、サニャック干
渉計を構成しない光部品51に対する入出力端子52が
底部壁面に熱絶縁状態で取り付けられている。
【0027】上記構成において、光源17、光検出器2
5、サニャック干渉計を構成しない光部品51が収納さ
れている収納室49の内部を真空にし、この収納室49
とサニャック干渉計部が収納されている真空容器との接
続を、図5に示したように、真空容器(第2の容器4
5)の高さのほぼ半分のところで(支持体44の位置に
対応するところで)行えば、光源17及び光検出器25
によって発せられた熱は光源17、光検出器25が固定
されている収納室49の壁面を伝わって真空容器の高さ
の半分のところから上下に対称に伝わることになる。そ
の結果、真空容器内のサニャック干渉計部にも対称に熱
が伝わることになる。しかも、真空容器によって断熱さ
れているため、サニャック干渉計部に伝わる熱の総量も
著しく少なくなる。
【0028】従って、熱が対称に伝わることと、伝わる
熱の総量が極めて少なくなるという2つの効果の相乗作
用によって、サニャック干渉計部に加わる温度変化率を
大幅に小さくでき、その上、温度分布を光ファイバコイ
ル12の中心に対して対称にすることができるから、温
度変化にともなう光ファイバジャイロのドリフトを非常
に小さく抑えることができる。なお、本実施例において
も、第1の容器43、第2の容器45のそれぞれ外表面
を、輻射による熱を反射するように高度研磨面(鏡面)
とし、また、それらの内表面を内部より輻射された熱が
反射しないように粗面にすると、より一層の効果が得ら
れる。その上、収納室49を形成する壁部材50の外表
面を、輻射による熱を反射するように高度研磨面(鏡
面)とし、また、その内表面を内部より輻射された熱が
反射しないように粗面にすると、さらに良好な効果が得
られる。
【0029】さらに、上記図1〜図4に示したこの発明
の各実施例においては、光ファイバコイル12の1つの
面を除く部分が真空となって断熱されているため、熱の
流入経路が1つの面(光ファイバジャイロ取り付け面1
3)に限定された構造となっている。従って、光ファイ
バコイル12の複数の面から熱が流入する(流入経路が
多数存在する)従来例と比べて、温度変化による光ファ
イバジャイロのバイアスドリフトが単純化されるという
利点も持つことになる。それ故、熱の流入経路の温度を
モニタすることにより(光ファイバジャイロ取り付け面
13の中心位置に温度センサを配置することによって温
度変化が正確に検出できるので)、数式を用いての温度
補正が容易に、かつ高精度で実施できるという利点があ
る。
【0030】なお、図5に示したこの発明の第5の実施
例においても、同様の理由から数式を用いての温度補正
が容易に実施できるという利点がある。また、以上のこ
とは熱絶縁特性の異なる材料の組み合わせで熱の流入経
路の限定を図り、上記温度補正の精度を向上させる場合
にも適用できるものである。さらに、上記各実施例はこ
の発明の単なる例示に過ぎず、従って必要に応じて種々
の変形及び変更がなし得ることは言うまでもない。例え
ば、光ファイバコイルを真空以外の他の気体、液体、固
体よりなる熱絶縁体で外界(周囲)から熱的に絶縁して
もよいことは勿論である。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、この発明は、周囲
環境と光ファイバコイルとの間に、真空、熱絶縁体等を
用いて熱絶縁層を設けるようにしたので、周囲環境より
光ファイバジャイロに加わる熱が温度に対して最も敏感
な光ファイバコイルに著しく伝わりにくくなり、その結
果光ファイバコイルに加わるヒートレートを大幅に低減
することができる。従って、従来よりその量がヒートレ
ートに比例するとして知られているサーマリー・インデ
ュースト・ドリフトを一段と低減することができ、温度
変化中でもバイアス出力が安定している光ファイバジャ
イロを得ることができるという効果がある。
【0032】また、光ファイバジャイロの構成要素のう
ち、発熱源である光源と光検出器及びその周辺回路を光
ファイバコイルに対して熱的に絶縁或いは分離するよう
にしたので、これら発熱源からの熱を光ファイバコイル
に極めて伝わりにくくすることができる(実質的に伝わ
らなくすることが可能である)。従って、これらの発熱
源によって発せられた熱を原因とするサーマリー・イン
デュースト・ドリフトを大幅に低減することができ、温
度変化中でもバイアス出力が安定している光ファイバジ
ャイロを得ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による光ファイバジャイロの第1の実
施例を示す断面図である。
【図2】この発明による光ファイバジャイロの第2の実
施例を示す断面図である。
【図3】この発明による光ファイバジャイロの第3の実
施例を示す断面図である。
【図4】この発明による光ファイバジャイロの第4の実
施例を示す断面図である。
【図5】この発明による光ファイバジャイロの第5の実
施例を示す断面図である。
【図6】光ファイバジャイロの代表的な構成を示すブロ
ック図である。
【図7】従来の光ファイバジャイロの一例を示す断面図
である。
【符号の説明】
11 光ファイバ 12 光ファイバコイル 13 光ファイバジャイロ取り付け面 14 光部品 15 保護カバー 17 光源 18 真空状態 25 光検出器 31 熱絶縁体 32 光検出器及びその周辺回路 33 リング干渉計を構成する光分岐器などの
光部品 34 第2の保護カバー 35 光ファイバ 41 サニャック干渉計部を構成する光部品 42、44 熱絶縁材料よりなる支持体 43 第1の容器 45 第2の容器 46 真空状態 47 ブッシュ(ハーメチックシール) 48 第1の容器の内部 49 収納室 51 サニャック干渉計を構成しない光部品
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久 英俊 東京都渋谷区道玄坂1丁目21番6号 日本 航空電子工業株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも光源と、該光源から出射され
    る光を分割する光分岐器と、該光分岐器で分割された一
    方の光が光変調器を介して、また、他方の光が直接供給
    される光ファイバコイルと、前記光分岐器で生じる干渉
    光を検出する光検出器とを具備する光ファイバジャイロ
    において、 少なくとも前記光ファイバコイルを外界に対して熱的に
    絶縁したことを特徴とする光ファイバジャイロ。
  2. 【請求項2】 前記光ファイバコイルを外界に対して熱
    的に絶縁する手段として、光ファイバジャイロが使用さ
    れる環境下における外部気圧に対してその差圧が負とな
    るような真空容器を使用し、該容器内に少なくとも前記
    光ファイバコイルを収納して外界に対して熱的に絶縁し
    たことを特徴とする請求項1に記載の光ファイバジャイ
    ロ。
  3. 【請求項3】 少なくとも前記光ファイバコイルを熱絶
    縁体を介して前記容器内に取り付けたことを特徴とする
    請求項2に記載の光ファイバジャイロ。
  4. 【請求項4】 前記真空容器の外表面を輻射による熱を
    反射するように高度研磨面とし、その内表面を内部より
    輻射された熱が反射しないように粗面としたことを特徴
    とする請求項2又は3に記載の光ファイバジャイロ。
  5. 【請求項5】 発熱源となり得る少なくとも前記光源及
    び光検出器を前記光ファイバコイルとは別個の容器に収
    納して前記光ファイバコイルと熱的に絶縁したことを特
    徴とする請求項1に記載の光ファイバジャイロ。
  6. 【請求項6】 前記容器の外表面を輻射による熱を反射
    するように高度研磨面とし、その内表面を内部より輻射
    された熱が反射しないように粗面としたことを特徴とす
    る請求項5に記載の光ファイバジャイロ。
  7. 【請求項7】 少なくとも前記光源を光ファイバジャイ
    ロの他の構成要素と独立させ、これら間を光ファイバで
    結合したことを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ
    ジャイロ。
  8. 【請求項8】 前記光ファイバコイルの周囲全体又は一
    部を熱絶縁体でおおうことにより前記光ファイバコイル
    を外界に対して熱的に絶縁したことを特徴とする請求項
    1に記載の光ファイバジャイロ。
  9. 【請求項9】 光ファイバジャイロが使用される環境下
    における外部気圧に対してその差圧が負となるような真
    空容器内に、前記光ファイバコイル、光分岐器等よりな
    るサニャック干渉計部分を収納し、光ファイバジャイロ
    の他の構成要素と熱的に絶縁したことを特徴とする請求
    項1に記載の光ファイバジャイロ。
  10. 【請求項10】 前記真空容器の外表面を輻射による熱
    を反射するように高度研磨面とし、その内表面を内部よ
    り輻射された熱が反射しないように粗面としたことを特
    徴とする請求項9に記載の光ファイバジャイロ。
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