JPH0712783A - 超音波探傷装置の信号伝達機構 - Google Patents

超音波探傷装置の信号伝達機構

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JPH0712783A
JPH0712783A JP5159375A JP15937593A JPH0712783A JP H0712783 A JPH0712783 A JP H0712783A JP 5159375 A JP5159375 A JP 5159375A JP 15937593 A JP15937593 A JP 15937593A JP H0712783 A JPH0712783 A JP H0712783A
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electrode
rotating
transmission mechanism
signal transmission
fixed
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JP5159375A
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Atsushi Yamashiro
篤志 山代
Hiromitsu Watanabe
広光 渡辺
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Original Assignee
Tokimec Inc
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2291/00Indexing codes associated with group G01N29/00
    • G01N2291/04Wave modes and trajectories
    • G01N2291/044Internal reflections (echoes), e.g. on walls or defects

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  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】探触子が回転する形式の超音波探傷装置におい
て、回転する探触子と固定の探傷装置本体との間で信号
の送受を行う信号伝達機構に関し、簡単で小型な電極部
を有する信号伝達機構を実現する。 【構成】探触子を保持する探触子ホルダ23に中心孔が
貫通固定された円板状の回転電極2に対向するように、
固定電極3が設けられている。回転電極2は探触子に同
軸ケーブルを介して接続され、固定電極3は同軸ケーブ
ルを介して探傷装置本体に接続されている。固定電極3
は回転電極2の回転時に生ずる空気流による揚力と、板
バネ4によるバネ力とが釣り合う位置に浮上する。固定
電極3はブロック状に形成されているため、高加工精度
を得やすいため、固定電極3と回転電極2との間のギャ
ップを従来より短くすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超音波探傷装置の信号
伝達機構に係り、特に、探触子が回転する形式の超音波
探傷装置において、回転する探触子と固定の探傷装置本
体との間で信号の送受を行う信号伝達機構に関する。
【0002】
【従来の技術】探触子が回転する形式の超音波探傷装置
においては、探触子が回転するのに対し、探触子を励振
する送信部と探触子で受信した超音波エコーを解析して
疵の測定などを行う受信部および測定部は固定であるた
め、これらの回転する探触子と固定の送信部、受信部お
よび測定部を収納した探傷装置本体との間で、非接触で
信号の送受ができる、何らかの信号伝達機構が必要とさ
れる。
【0003】従来、かかる信号伝達機構として、回転部
に回転電極と円板を設け、これにギャップを設けて固定
電極円板を対向配置し、信号伝達を行う機構が本出願人
により提案されている(特開昭62−147359号公
報)。すなわち、この信号伝達機構は、本体回転部と固
定部に、その長手方向に沿ってホット側とグランド側と
からなる複数組の信号伝達領域を対向して設定し、これ
らの信号伝達領域に導体片を互いに非接触で、かつ、回
転可能な状態で対向装着し、回転電極および固定電極と
からなる静電結合(コンデンサカップリング)を形成
し、この静電結合により信号を非接触で伝達する構成で
ある。
【0004】また、本出願人は、さらに、回転電極を、
探触子の回転軸外周面に、回転リング状に形成し、固定
電極を、回転リング状の回転電極に巻回する可とう性を
有する薄い金属板にて形成し、回転電極が高速回転した
時巻き込まれる空気により固定電極が浮き上がり、両電
極が微小間隙を持って対向することにより、静電結合を
形成し、この静電結合により、信号を非接触で伝達する
信号伝達機構を提案した(特願昭61−6824号)。
この信号伝達機構によれば、回転軸を高速で回転させて
も、温度が過度に上昇せず、安定して信号を伝達するこ
とができ、構造が簡単で構成部品も少なくできるので、
低コストで実施することができるという特長がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の二つの超音波探
傷装置の信号伝達機構では、いずれも回転電極と固定電
極とを使用するが、前者の信号伝達機構では回転電極と
固定電極間のギャップを小さくするほど両者間の静電容
量を大きくすることができるが、素材の曲りや組立精度
上0.5mmが限界であるため、実際には1〜2mmで
上記のギャップを組立てている。しかし、この値でギャ
ップを組立てると、回転電極と固定電極の対向面積をあ
る程度大きくしないと、実用上必要な静電容量を得るこ
とができない。このため、従来は、電極の径を大きくし
て対向面積を大きくするか、電極数を増大させるかして
いる。
【0006】しかし、この従来の信号伝達機構では、電
極の径が大であるため、回転電極の遠心力が大きくな
り、高速回転に不向きであり、また、素材の曲り等でギ
ャップを小さくすることが困難である。また、電極数を
増大することは、部品点数が増大し、支持ベアリング間
の距離が伸びるなど問題が多い。
【0007】一方、後者の信号伝達機構では、回転電極
と固定電極間のギャップは、数十μmオーダーで、信号
伝達に必要な静電容量を得るためには、回転電極の幅を
増大させるか、回転電極の径を大きくして、回転電極と
固定電極の対向面積を増やす必要がある。このため、や
はり、高速回転に不向きであり、また、多チャンネル化
には不向きである。
【0008】また、上記の信号伝達機構の固定電極は、
薄い帯状であるため、必然的に幅方向に反りを生じる。
また、固定電極は、必要な強度を得るために、0.1m
m〜0.3mm厚さにならざるを得ない。このため、回
転電極が静止しているときに、固定電極を回転電極の半
周にわたって均一に密着させるには、上記の反りもある
ために、バネによりかなり強い力で引っ張る必要があ
る。すると、回転電極が回転しても、固定電極が浮上し
なくなる可能性がある。バネの力を弱くすると、固定電
極と回転電極との間のギャップに不均一が生じ易い。
【0009】本発明の目的は、固定電極と回転電極との
ギャップを小さくすることができて、電極面積を小さく
しても所要の静電容量を得ることができ、高速回転に好
適な構造とすることができ、また、ノイズも拾いにくく
できる、超音波探傷装置の信号伝達機構を提供すること
にある。
【0010】また、本発明の他の目的は、複数の探触子
に対応して設けられた複数の固定電極の中心間距離(電
極間距離)を、電極面積の縮小に伴って短くすることが
できて、多チャンネル化に対応し易い、超音波探傷装置
の信号伝達機構を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、探触子を保持する探触子ホルダを高速回
転させると共に、探触子ホルダの中心孔に被検材を挿通
搬送させて、該被検材の探傷を行う回転型超音波探傷装
置の、探触子と探傷装置本体との間の信号伝達機構にお
いて、前記探触子ホルダと一体的に回転する回転電極
と、ブロック状に形成され、かつ、前記探傷装置本体に
固定された固定電極と、弾性部材とを有する構成とした
ものである。
【0012】ここで、上記弾性部材は、回転電極の回転
時は回転電極表面に生ずる空気流による揚力に抗して回
転電極と固定電極とをほぼ一定距離で離間させるよう
に、固定電極にバネ力を付勢し、回転電極の回転停止時
は、回転電極表面に固定電極を当接させる。
【0013】また、本発明は、上記の固定電極を、空気
流入孔が設けられたブロック状に形成され、かつ、前記
探傷装置本体に固定された構成とし、かつ、固定電極の
空気流入孔を通して回転電極表面に空気を噴射する空気
供給手段を設けると共に、弾性部材のバネ力により、固
定電極を回転電極に密着させる方向に付勢させる構造と
し、両電極表面間に圧縮空気を噴射させることにより生
じる反力が、この空気流における圧力低下により生じる
吸着力と該バネ力の合力とバランスして、微小ギャップ
を形成させるようにしたものである。
【0014】
【作用】本発明の前者の構成の信号伝達機構では、固定
電極がブロック状に形成されているため、前記した本出
願人の提案になる信号伝達機構のように、回転電極の回
転停止時に固定電極を回転電極の半周にわたって均一に
密着させる必要がない。従って、固定電極の高加工精度
を得やすいため、固定電極と回転電極とのギャップを小
さくすることができる。
【0015】また、本発明の後者の信号伝達機構では、
固定電極がブロック状に形成されていると共に、空気流
入孔を有し、回転電極の回転時は、高速空気流の圧力低
下による吸着を利用して、固定電極と回転電極との間の
ギャップを得る構成であるため、回転電極の周速度が音
速に近付かない限り、弾性部材の弾性力を調整しなくと
も、回転電極の回転速度変化に伴う空気流の速度の変化
による影響を無視することができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
して説明する。
【0017】図1は、本発明の第1実施例の斜視図を示
す。同図において、信号伝達機構1は、回転電極2、固
定電極3などからなり、これらは、回転型超音波探傷装
置に設けられている。
【0018】そこで、まず、本発明が適用される回転型
超音波探傷装置の一例について図7と共に説明する。
【0019】同図において、回転型超音波探傷装置20
は、ベース21に、軸受22、22を介して中空円筒状
の探触子ホルダ23が支持され、この探触子ホルダ23
が、モータ24の回転軸に固定されたプーリ25とベル
ト26を介してモータ24により高速回転される構成で
ある。
【0020】探触子ホルダ23は、一方の端部に、探触
子27、27を保持しており、また、他方の端部から中
心孔23aに、案内筒28が挿入されている。この案内
筒28は、ベース21に固定され、内部を通して、すな
わち探触子ホルダ23の中心孔を通して、矢印A方向に
搬送される被検材wを探触子27、27へ挿通搬送する
ためのガイドである。また、探触子ホルダ23の探触子
27、27を保持している端部から、水が矢印B方向に
供給される。この水は、探触子ホルダ23内を通って矢
印C、DおよびE方向へ排出される。
【0021】信号伝達機構29は、探触子ホルダ23の
中間部とベース21との間に設けられており、後述する
如く、探触子ホルダ23に固定され、同軸ケーブルを介
して、探触子27、27に接続された回転電極と、保持
部材を介してベース21に固定され、同軸ケーブルを介
して探傷装置本体に接続された固定電極(いずれも図示
せず)とよりなる。探触子27の1個あたり信号伝達機
構29が、ホット側とグランド側それぞれに1個ずつ設
置される。探触子27の設置数に応じて上記信号伝達機
構29の一対が設置される。
【0022】図1において、回転電極2は、比較的大径
の中心孔が穿設された円板状の電極で、その中心孔が前
記探触子ホルダ23に貫通固定されている。固定電極3
は、ブロック状に形成されており、その電極面が、回転
電極2の表面上に対向するように、板バネ4および支持
部材5を介して前記ベース21に固定されている。板バ
ネ4は、固定電極3を回転電極2方向に接近するように
作用する。これにより、回転電極2の回転停止時は、固
定電極3は、回転電極2の表面に圧接されている。固定
電極3の回転電極2と対向する電極面は、回転電極2の
表面と同様に、平面状に形成されている。
【0023】上記の信号伝達機構1は、1個の探触子に
対して、ホット側とグランド側それぞれに設けられる。
回転電極2は、図7に示した探触子27のホット側また
はグランド側に、同軸ケーブル(図示せず)を介して接
続される。また、固定電極3は、探傷装置本体(図示せ
ず)のホット側またはグランド側に、図示を省略した同
軸ケーブルを介して接続される。
【0024】図2は、本発明の第2実施例の斜視図を示
す。同図中、図1と同一構成部分には同一符号を付し、
その説明を省略する。
【0025】図2において、信号伝達機構6は、探触子
ホルダ23の外周面に巻回されたリング状の回転電極7
と、この回転電極7の電極面と対向する電極面を有する
固定電極8と、板バネ4とよりなる。固定電極8の回転
電極対向面8aは、回転電極7の外周面に対応して湾曲
状に形成されている。
【0026】本実施例の信号伝達機構6も、1個の探触
子に対して、ホット側とグランド側それぞれに設けられ
る。回転電極7は、図7に示した探触子27のホット側
またはグランド側に、同軸ケーブル(図示せず)を介し
て接続される。固定電極8は、探傷装置本体(図示せ
ず)のホット側またはグランド側に、図示を省略した同
軸ケーブルを介して接続される。
【0027】図3は、本発明の第3実施例の断面図を示
す。同図中、図1と同一構成部分には同一符号を付して
ある。
【0028】図3において、信号伝達機構10は、回転
電極11と固定電極12と板バネ15とよりなる。回転
電極11は、図1と同様に、探触子ホルダ23の外周面
に、中心孔が貫通固定された円板状の回転電極である。
また、固定電極12は、回転電極11と対向する面と、
反対側の面との間を貫通する、空気流入孔13が穿設さ
れたブロック状の構成である。この空気流入孔13は、
空気供給手段であるコンプレッサ50からの圧縮空気を
通して回転電極11の表面に噴射させるためのものであ
る。
【0029】板バネ15は、一端が支持部材14を介し
て固定電極12の一部に固定され、他端が支持部材5を
介して前記ベース21に固定されている。板バネ15
は、固定電極12に対して支持部材5との取り付け部を
支点として、回転電極11に密着する方向にバネ力を作
用している。
【0030】図4は、本発明の第4実施例の断面図を示
す。同図中、図3と同一構成部分には同一符号を付し、
その説明を省略する。
【0031】図4において、信号伝達機構16は、回転
電極17と、固定電極18と板バネ15とよりなる。回
転電極17は、前記回転電極7と同様に、探触子ホルダ
の外周面に巻回されたリング状の回転電極である。固定
電極18は、この回転電極17の電極面と対向し、か
つ、回転電極17の外周面に対応して湾曲状に形成され
ている電極面18aを有する。
【0032】また、固定電極18は、回転電極17と対
向する面18aと、反対側の面との間を貫通する、空気
流入孔19が穿設されたブロック状の構成である。空気
流入孔19は、空気供給手段であるコンプレッサ50か
らの圧縮空気を通して回転電極17の表面に噴射させ
る。
【0033】本実施例の信号伝達機構16も、他の信号
伝達機構1、6および10と同様に、1個の探触子に対
して、ホット側とグランド側それぞれに設けられる。回
転電極17は、図7に示した探触子27のホット側また
はグランド側に、同軸ケーブル(図示せず)を介して接
続され、固定電極18は、探傷装置本体(図示せず)の
ホット側またはグランド側に、図示を省略した同軸ケー
ブルを介して接続される。
【0034】以上の各実施例では、固定電極3、8、1
2および18がブロック状であり、従来のリング状回転
電極に対して半周にわたって巻回される構成ではないた
め、高加工精度が可能であり、ギャップを小さくするこ
とができる。また、固定電極3、8、12および18は
従来の固定電極よりも小さくできるため、ノイズを拾い
にくいという特徴もある。
【0035】次に本発明の各実施例の動作について説明
する。まず、第1実施例の動作について図1、図5およ
び図7を併せ参照して説明する。図5は図1の第1実施
例の動作を模式的に示す図で、図1と同一構成部分には
同一符号を付し、その説明を省略する。第1実施例で
は、探触子ホルダ23が回転停止しているときには、板
バネ4のバネ力により固定電極3が回転電極2の電極表
面上に当接されている。
【0036】この状態で図7に示したモータ24が回転
開始し、それにより探触子ホルダ23が高速で回転し始
めると、探触子ホルダ23と共に回転電極2が回転し始
める。すると、図5にXで示す方向に、回転電極2の表
面上粘性空気流が発生し、この空気流が固定電極3のテ
ーパ部3aで圧縮されて固定電極3に対して揚力を発生
させる。一方、この固定電極3には板バネ4により回転
電極2方向の押圧力が付勢されているので、固定電極3
はこの押圧力(バネ力)と上記の揚力とが釣り合うとこ
ろまで浮上し、図5にgで示す如く回転電極2と固定電
極3との間にギャップが生じることとなる。
【0037】これにより、回転電極2と固定電極3とそ
れらの間のギャップgにより、静電容量Cが形成され、
静電結合による信号授受が可能となる。この静電容量C
は固定電極3の回転電極2の対向面の面積をS、ギャッ
プを上記の如くgとしたとき、周知の如く次式で表され
る。
【0038】C=ε×S/g ただし、上式中、εは真空の誘電率で、8.854×1
0~12(F/m)である。一例として、S=200m
2、g=1μmのとき、C=1770pFとなる。
【0039】実際の探傷装置に適用できる静電容量とし
ては、周波数5MHz〜20MHzにおいては、500
pF〜2000pFの範囲である。周波数と容量との適
合性は、被検材の疵や探傷装置の性能などにより、適宜
実験により定められるが、いずれにしても2000pF
程度まで得られれば、ほとんどすべての用途に適用する
ことができる。本実施例は前記の如く、従来よりもギャ
ップgを小さくすることができるため、小さい電極面積
Sにより2000pFに近い静電容量を得ることがで
き、従ってほとんどすべての用途に適用可能である。な
お、第2実施例の信号伝達機構6も上記と同様の動作を
する。
【0040】なお、探触子ホルダ23の高速回転時に
は、図7に示すように被検材wは矢印A方向へ搬送さ
れ、さらに案内筒28内を同方向へ挿通案内されて探触
子27、27の間を通る。探触子27は探触子ホルダ2
3と一体的に高速回転しており、また水が矢印B方向か
ら探触子ホルダ23内に注入され、黒矢印で示すように
高速回転による遠心力により水が探触子ホルダ23の内
壁へ飛散される。この水は、探触子27、27からの超
音波を伝搬する媒質である。
【0041】探触子27、27は探傷装置本体から信号
伝達機構29内の前記固定電極および回転電極による静
電容量を通して入力される送信信号により、内部の超音
波振動子が励振されて、超音波を発生し、上記水を通し
て被検材wの内部に入射する。この入射超音波は被検材
wの内部の疵で反射し、反射エコーとして上記の超音波
振動子で受信される。そして、この受信信号が探触子2
7、27から前記回転電極および固定電極による静電容
量を通して探傷装置本体へ供給される。探傷装置本体
は、表示装置に表示された受信信号の振幅などから疵の
大きさなどを測定する。
【0042】次に、本発明の第3実施例の動作について
図3、図6および図7を併せ参照して説明する。図6は
図3の第3実施例の動作を模式的に示す図で、図3と同
一構成部分には同一符号を付し、その説明を省略する。
第3実施例では、図6の空気流入孔13から圧縮空気が
供給されないと、固定電極12は、回転電極11に密着
している。コンプレッサ50から矢印Y方向に、圧縮空
気が空気流入孔13に供給されると、回転電極11と固
定電極12との間を通る、音速に近い速さの空気流が、
Zに示す方向に生じ、固定電極12と回転電極11との
間にギャップが形成される。
【0043】この状態で、図7に示したモータ24が回
転開始し、それにより探触子ホルダ23が高速で回転し
ても、回転電極11の周速度が音速に比して十分に小さ
ければ、上記空気流の速さの変化は小さいので、安定な
ギャップが保持される。
【0044】このギャップにより、静電容量Cが形成さ
れ、静電結合による信号授受が可能となる。なお、図4
に示した第4実施例も上記の第3実施例と同様の動作を
する。
【0045】なお、固定電極12の空気流入孔13に供
給される空気は、例えば、コンプレッサで発生された圧
縮空気が、塵埃除去用フィルタ、圧力調整用レギュレー
タ、湿気除去用ミストセパレータをそれぞれ経由し、さ
らに、図7の通路30を通って通常の配管により分配供
給される。ミストセパレータは空気の断熱膨張に起因し
て、回転電極11と固定電極12との対向面に水滴が付
着するのを防ぐために設けられる。
【0046】前記した第1および第2実施例では、回転
電極2、7の回転速度により、回転電極2、7と固定電
極3、8との間に流れる空気流の速度が変わり、それに
よりギャップ量が変化する。従って、被検材wの外径が
変わったときなどで、回転速度を変えたときには、板バ
ネ4のバネ力を再調整する必要がある。これに対し、第
3および第4実施例では、回転電極11、17の周速度
が音速に近付かない限り、このバネ力の調整が不要であ
る。従って、第3および第4実施例では、バネ力の調整
なしで使える回転速度の範囲が広いという特徴がある。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
固定電極の高加工精度を得やすいブロック形状とするこ
とにより、固定電極と回転電極とのギャップを小さくす
ることができるため、電極面積を小さくしても所要の静
電容量を得ることができ、高速回転に好適な構造とする
ことができ、またノイズも拾いにくくできる。
【0048】また、本発明では複数の探触子に対応して
設けられた複数の固定電極の中心間距離(電極間距離)
を、電極面積の縮小に伴って短くすることができるた
め、多チャンネル化に対応し易い。
【0049】さらに、前記本出願人の提案になる信号伝
達機構のように、リング状の回転電極にそって曲げた状
態で薄い金属板の固定電極を配置する構成に比し、固定
電極がブロック状であるため、組み立て精度をそれほど
要求されず、また組み立てが容易であり、さらにギャッ
プ調整用の調節部材が不要であるから、部品点数も少な
く構成でき、安価であるという特徴がある。
【0050】また、さらに、高速空気流の圧力低下によ
る吸着を利用して、固定電極と回転電極との間のギャッ
プを形成するようにした場合は、回転電極の周速度が音
速に近付かない限り、弾性部材の弾性力を調整しなくと
も回転電極の回転速度変化に伴う空気流の速度の変化に
よる影響を無視することができるため、弾性部材の張力
調整不要で使用できる回転速度の範囲を広くすることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の斜視図である。
【図2】本発明の第2実施例の斜視図である。
【図3】本発明の第3実施例の断面図である。
【図4】本発明の第4実施例の断面図である。
【図5】本発明の第1実施例の動作を模式的に示す図で
ある。
【図6】本発明の第3実施例の動作を模式的に示す図で
ある。
【図7】本発明が適用される回転型超音波探傷装置の要
部の一例の断面図である。
【符号の説明】
1、6、10、16、29…信号伝達機構 2、7、11、17…回転電極 3、8、12、18…固定電極 4、15…板バネ 5…支持部材 13、19…空気流入孔 20…回転型超音波探傷装置 21…ベース 23…探触子ホルダ 27…探触子 30…空気流入通路

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】探触子を保持する探触子ホルダを高速回転
    させると共に、該探触子ホルダの中心孔に被検材を挿通
    搬送させて、該被検材の探傷を行う回転型超音波探傷装
    置の、該探触子と探傷装置本体との間の信号伝達機構に
    おいて、 前記探触子ホルダと一体的に回転する回転電極と、 ブロック状に形成され、かつ、前記探傷装置本体に固定
    された固定電極と、 該回転電極の回転時は、該回転電極表面に生ずる空気流
    による揚力に抗して該回転電極と該固定電極とをほぼ一
    定距離で離間させるように、該固定電極にバネ力を付勢
    し、該回転電極の回転停止時は、該回転電極表面に該固
    定電極を当接させる弾性部材とを有することを特徴とす
    る超音波探傷装置の信号伝達機構。
  2. 【請求項2】前記回転電極は、円板状であり、前記固定
    電極の該回転電極対向面は、平面状に形成されているこ
    とを特徴とする請求項1記載の超音波探傷装置の信号伝
    達機構。
  3. 【請求項3】前記回転電極は、前記固定電極との対向面
    が外周面の一部であるリング状であり、前記固定電極の
    該回転電極対向面は、該回転電極の外周面に対応して湾
    曲状に形成されていることを特徴とする請求項1記載の
    超音波探傷装置の信号伝達機構。
  4. 【請求項4】探触子を保持する探触子ホルダを高速回転
    させると共に、該探触子ホルダの中心孔に被検材を挿通
    搬送させて該被検材の探傷を行う回転型超音波探傷装置
    の、該探触子と探傷装置本体との間の信号伝達機構にお
    いて、 前記探触子ホルダと一体的に回転する回転電極と、 空気流入孔が設けられたブロック状に形成され、かつ、
    前記探傷装置本体に固定された固定電極と、 該固定電極を前記回転電極に密着させる方向のバネ力
    を、該固定電極に付勢する弾性部材と、 前記固定電極の空気流入孔を通して回転電極表面に空気
    を噴射する空気供給手段とを有し、 空気供給手段から該両電極表面間に圧縮空気を噴射する
    ことにより生じる反力が、該空気流における圧力低下に
    より生じる吸着力と該バネ力との合力とバランスして、
    微小ギャップを形成することを特徴とする超音波探傷装
    置の信号伝達機構。
  5. 【請求項5】前記回転電極は、円板状であり、前記固定
    電極の該回転電極対向面は、平面状に形成されているこ
    とを特徴とする請求項4記載の超音波探傷装置の信号伝
    達機構。
  6. 【請求項6】前記回転電極は、前記固定電極との対向面
    が外周面の一部であるリング状であり、前記固定電極の
    該回転電極対向面は、該回転電極の外周面に対応して湾
    曲状に形成されていることを特徴とする請求項4記載の
    超音波探傷装置の信号伝達機構。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2012141279A1 (ja) 2011-04-15 2012-10-18 新日本製鐵株式會社 回転型超音波探傷装置用回転トランス及びこれを用いた回転型超音波探傷装置

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