JPH07116172A - 手術用顕微鏡 - Google Patents

手術用顕微鏡

Info

Publication number
JPH07116172A
JPH07116172A JP5264788A JP26478893A JPH07116172A JP H07116172 A JPH07116172 A JP H07116172A JP 5264788 A JP5264788 A JP 5264788A JP 26478893 A JP26478893 A JP 26478893A JP H07116172 A JPH07116172 A JP H07116172A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voice
input
signal
circuit
mirror body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP5264788A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3537168B2 (ja
Inventor
Takashi Shioda
敬司 塩田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
Priority to JP26478893A priority Critical patent/JP3537168B2/ja
Publication of JPH07116172A publication Critical patent/JPH07116172A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3537168B2 publication Critical patent/JP3537168B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Microscoopes, Condenser (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 術前に音声辞書の登録作業を行う際にマスク
及びドレープ等の影響を考慮せずに登録作業ができるた
め、術前の準備作業を大幅に短縮することができるボイ
スコントローラを有する手術用顕微鏡を提供することに
ある。 【構成】 電動焦点調整機構制御部22a,電動ズーム
機構制御部22b等の電動駆動部を有し、前記電動駆動
部の少なくとも一つの操作入力を音声で行うボイスコン
トローラ8を有する手術用顕微鏡において、マイクロホ
ン11を介してボイスコントローラ8に入力される音声
の特定の周波数成分の強調を行う音声特徴補正回路18
を設けたことにある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、医療分野に使用さ
れ、操作入力を音声で行うボイスコントローラを有する
手術用顕微鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、手術手法や手術用具の発達に伴
い、微細な患部の手術であるいわゆるマイクロサージャ
リが頻繁に行われるようになってきた。マイクロサージ
ャリには、例えば脳神経外科手術や整形・形成外科手術
に例をみるように、術部を拡大観察するための手術用顕
微鏡が用いられている。マイクロサージャリでは、術者
はハサミ、ピンセット、メス等の手術用機材の他に、フ
ットスイッチにより操作を行うバイポーラや電気メス等
の手術用器機も使用することがあり、そのような場合に
は術者の両手両足が塞がっていることが多い。
【0003】さらに、手術用顕微鏡の倍率変更、焦点調
整、鏡体移動等の操作入力も、通常フットスイッチで行
うため、フットスイッチの数が増加することになり、手
術中に各種フットスイッチの操作を迅速かつ的確に行う
ことが困難になるという問題が生じていた。
【0004】また、手術用顕微鏡が高機能化するに従っ
て操作すべきフットスイッチの接点数が増加して、フッ
トスイッチと手術用顕微鏡本体をつなぐ信号線が増加す
るにともない、前記フットスイッチと手術用顕微鏡本体
をつなぐケーブルが固くなり、フットスイッチの設置位
置の自由度が少なくなり、術者が自然な姿勢で手術を行
えなくなるといった問題も生じていた。
【0005】そこで、従来フットスイッチで行っていた
手術用顕微鏡の各操作入力を、術者等が発する音声に基
づき、音声認識によって各駆動部を自動制御する事がで
きるボイスコントローラで行いたいというニーズが高ま
ってきている。
【0006】ボイスコントローラに内蔵される音声認識
装置には、音声認識を行う前に、予め使用者が音声認識
装置のメモリに当該使用者の操作指示語の標準パターン
データを登録しておく特定話者方式と、予め数十人分の
操作指示語のサンプルから抽出した標準パターンデータ
を音声認識装置のROMに書き込んでおき、使用者が登
録する必要のない不特定話者方式が一般に知られてい
る。
【0007】しかし、上述したような手術環境下で使用
されるボイスコントローラには、高い信頼性と安全性が
要求され、かつ操作指示語の語数も十数語と少ないた
め、比較的高認識率が得易い特定話者方式の音声認識装
置が主に用いられている。
【0008】また、音声認識装置の認識手段は一般に予
め登録されている複数の操作指示語の標準パターンデー
タと、マイクロホンから入力された操作指示音声のパタ
ーンデータを比較し、各パターンデータ間の類似度ポイ
ントを単純類似度法等の類似度法を用いて算出して、最
も類似度(類似度ポイント)の高いパターンデータを持
つ操作指示語に対応する操作指示データを出力するもの
が知られている。
【0009】しかし、使用者が発声する操作指示語の発
声音は常に一定とは限らず、同一の発声者による発声音
であっても、その日の体調や気分等の不安定要因により
当該発声音の標準パターンデータ登録時と比較して、そ
の発声音の音声特徴に微妙な変化が生じることが少なく
ない。そのため、入力されていた標準パターンデータと
の間の類似度が低くなり、認識率の低下を招く恐れがあ
った。これを避けるためには、適当な時期に標準パター
ンデータの再登録を行う必要があり、好ましくはボイス
コントローラを使用する直前に標準パターンデータの再
登録を行えば、高い認識率が得られる。このような音声
認識装置を手術用顕微鏡に応用した例としては、特開昭
62−166312号公報や米国特許第4989253
号明細書等に開示されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、手術用顕微
鏡を使用する場合、術者が鏡体の移動等のために顕微鏡
に触れる可能性があるため、手術用顕微鏡を清潔な状態
にしておく必要がある。このような場合、一般的にはド
レープと呼ばれる使い捨ての滅菌されたカバーで顕微鏡
の鏡体部分を覆って、術者が手術中に触れそうな部分を
清潔に保つ方法が用いられている。さらに、術者は衛生
上マスクを着用して手術を行う事は常識となっている。
【0011】また、手術用顕微鏡用のボイスコントロー
ラに操作指示語を入力するためのマイクロホンは、主に
滅菌上の問題から鏡体に固定されている場合が多い。従
って、手術中にボイスコントローラを用いて手術用顕微
鏡を操作する場合、術者が発した操作指示音声はマスク
及びドレープを通してマイクロホンに入力される。従っ
てマイクロホンに入力された音声は、術者が実際に発声
した音声に対して高域が減衰された状態となり、ひいて
は作成される音声パターンデータも実際に発声した音声
に対して異なったものとなる。
【0012】従って、手術中に高認識率を得るために
は、マスク及びドレープの影響を考慮して、実際の手術
中と同じ条件で標準パターンデータの登録を行う事が不
可欠である。しかし、例えば脳神経外科の手術等を考え
た場合、手術用顕微鏡を使用する前に患部にアプローチ
するための開頭作業等があり、その間に誤って手術用顕
微鏡を不潔にしてしまう事を避けるために、手術用顕微
鏡を手術に導入する直前にドレープを装着する事が多
い。
【0013】そのため、手術中のドレープ装着後に全て
の操作指示語に対する標準パターンデータの登録を行う
事が考えられるが、手術中に登録作業を行う事は手術の
流れを止める事となり、煩わしい作業である。また、手
術時間の増大といった事も考えられ、患者の負担を考慮
しても好ましい方法とはいえない。また、手術前に標準
パターンデータの登録のためだけにマスク及びドレープ
を装着するのも非常に煩わしい作業であった。
【0014】この発明は、前記事情に着目してなされた
もので、その目的とするところは、標準パターンデータ
登録時にドレープやマスクによる音声特徴の変化を考慮
することなく、正確にボイスコントロールできる手術用
顕微鏡を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段及び作用】この発明は前記
目的を達成するために、少なくとも一つの電動駆動部を
有し、前記電動駆動部の少なくとも一つの操作入力を音
声で行うボイスコントローラを有する手術用顕微鏡にお
いて、前記ボイスコントローラに入力される音声の特定
の周波数成分の強調を行う音声特徴補正回路を設けたこ
とにある。
【0016】術者は、術前に操作指示語の標準パターン
データの登録作業を行い、マスク及びドレープ等の影
響、つまりマスク及びドレープによる音声特徴の変化を
考慮せずに登録作業ができ、術前の準備作業を短縮でき
るようにしたことにある。
【0017】
【実施例】以下、この発明の各実施例を図面に基づいて
説明する。図1〜図4は第1の実施例を示し、図1は手
術用顕微鏡の全体図、図2は手術用顕微鏡の鏡体部の拡
大斜視図、図3はボイスコントローラのブロック図、図
4は音声特徴補正回路のブロック図である。
【0018】図1に示すように、手術用顕微鏡1の鏡体
2は架台3の上端部に枢着されたアーム部4の自由端に
取り付けられている。アーム部4は、手術室の床面を移
動可能な架台3に対して軸Aの周りに回動可能に保持さ
れた第1アーム5と、この第1アーム5に対して軸Bの
周りに回動可能であり、かつ軸Bを有する連結部材6に
対して軸C(紙面に垂直方向)の周りに回動可能な第2
アーム7とから構成される。さらに、第2アーム7の自
由端には鏡体2が軸D周りに回動可能に取り付けられて
いる。これにより、鏡体2は3次元空間の所望位置に移
動する事ができる。
【0019】また、鏡体2には図示しない電動焦点調整
機構及び電動ズーム機構(いずれも図示しない)が内蔵
されており、これら電動焦点調整機構及び電動ズーム機
構の各駆動制御部は、前記架台3に内蔵されている。更
に、架台3の側面にはボイスコントローラ8が取り付け
られている。
【0020】図2に示すように、鏡体2は立体視のため
の図示しない一対の光学系と双眼の鏡筒9を有してお
り、術者が患部を立体的に観察することができる構成に
なっている。鏡体2の側面にはマイクアーム10の一端
が取り付けられている。マイクアーム10の他端には、
操作指示語を入力するための指向性を有するマイクロホ
ン11が取り付けられている。マイクロホン11は、図
示しないケーブルによって前記ボイスコントローラ8に
接続されている。
【0021】次に、図3に示すボイスコントローラ8の
ブロック図について説明する。マイクロホン11は、ボ
イスコントローラ8に内蔵された増幅回路13を介して
スイッチ14に接続されている。スイッチ14は登録用
音声の入力と認識用音声の入力の切り換えを行ってお
り、登録用音声側の接点Aは信号処理回路15を介して
辞書メモリ16に接続されている。更に辞書メモリ16
は、音声認識装置17に接続されている。スイッチ14
の認識音声側の接点Bは音声特徴補正回路18及び信号
処理回路19を介して前記音声認識装置17に接続され
ている。
【0022】前記音声特徴補正回路18には、図4に示
すようなOPアンプの周波数特性を用いたハイパスフィ
ルタ60やある周波数のみを減衰させる複数のノッチフ
ィルタ611 〜61n が内蔵されており、予め定められ
た周波数のみを減衰させ、相対的に高域を強調したアン
プを構成している。
【0023】前記音声認識装置17は、インターフェー
ス回路20に接続されている。また、インターフェース
回路20は図示しないCPUを内蔵している。インター
フェース回路20は架台3に内蔵された電動焦点調整機
構制御部22a及び電動ズーム機構制御部22bの各駆
動制御部に接続されている。
【0024】次に、前述のように構成された手術用顕微
鏡用ボイスコントローラの作用について説明する。術者
は、術前にボイスコントローラ8に設置されているスイ
ッチ14を登録用音声側の接点Aに接続し、操作指示語
の標準パターンデータの登録作業を行う。このとき、術
者はマスクをする必要はなく、また手術用顕微鏡1を図
示しないドレープで覆う必要もない。術者の発声した操
作指示語の登録用音声はマイクロホン11で集音され電
気信号に変換されて、ボイスコントローラ8に内蔵され
た増幅回路13に入力される。
【0025】増幅回路13で増幅された音声信号はスイ
ッチ14を介して信号処理回路15に入力され、周波数
分析が行われ、標準パターンデータが作成される。この
標準パターンデータは、辞書メモリ16に入力され記憶
される。このとき、辞書メモリ16に入力される標準パ
ターンデータは、マスクやドレープを装着しない状態の
音声をもとに作成されたものである。この作業を以下に
示す全ての操作指示語に対して行う。但し、命令コード
とはそれに対応する操作指示語を音声認識装置17が認
識した場合に、音声認識装置17から図示しないCPU
に出力されるコードナンバーである。
【0026】 命令コード 操作指示語 操作指示語の意味 (1) フォーカスアップ :電動焦点調整機構を上方に駆動する (2) フォーカスダウン :電動焦点調整機構を下方に駆動する (3) ズームイン :電動ズーム機構を拡大方向に駆動する (4) ズームアウト :電動ズーム機構を縮小方向に駆動する (5) ストップ :各駆動部の動作を停止させる 次に、手術中の認識作業に関して説明する。手術用顕微
鏡1を手術に導入する直前に、術者は手術用顕微鏡1の
オリエンテーションを決定し、それにあわせてマスクア
ーム10を変形させてマイクロホン11が術者の口元に
来るように設定する。また、術者はボイスコントローラ
8に設置されているスイッチ14を認識用音声側の接点
Bに接続し、操作指示語の認識用音声の入力を行う。
【0027】ところで、術者は前述のように手術中はマ
スクを着用しており、手術用顕微鏡1は前記図示しない
ドレープで覆われているため、術者の発声する操作指示
語の認識用音声は、マスク及びドレープを介してマイク
ロホン11に入力される事になる。マイクロホン11に
入力された操作指示語の認識用音声は、増幅回路13で
増幅された後、スイッチ14を介して音声特徴補正回路
18に入力される。
【0028】音声特徴補正回路18に入力された認識用
音声は、前述したフィルタ回路による高域強調処理によ
りマスク及びドレープによって減衰した音声の高域が強
調され、マスク着用及びドレープ装着による音声特徴の
変化を除外される。このようにして補正された認識用音
声は、信号処理回路19により周波数分析されてパター
ンデータが作成され、音声認識装置17に入力される。
【0029】音声認識装置17は、入力されたパターン
データの類似度ポイントを辞書メモリ16に登録されて
いる全ての標準パターンデータに対して演算し、最も類
似度ポイントの高い標準パターンデータに対応する命令
コードをインターフェース回路20の図示しないCPU
に出力する。例えば、発声された操作指示語が「ズーム
イン」であったとすると、それに対応する命令コード
「(3)」が前記図示しないCPUに出力される。前記
図示しないCPUは、命令コード「(3)」を受け取る
と、架台3にその命令コードに対応した制御信号を出力
する。すなわち、命令コード「(3)」に対応する図示
しない電動ズーム機構に対するアップ信号を架台3に内
蔵された電動ズーム機構制御部22bに出力する。これ
により、図示しない電動ズーム機構駆動制御部は、アッ
プ方向に駆動される。
【0030】以上述べた作用は、操作指示語「フォーカ
スアップ」・「フォーカスダウン」及び「ズームアウ
ト」に関しても同様である。以上のように、本実施例に
よれば、音声認識時にボイスコントローラ8に入力され
るマスク及びドレープを通過した認識用音声の音声信号
は、ボイスコントローラ8に内蔵された音声特徴補正回
路18においてマスク及びドレープにより減衰された音
声成分が強調される。したがって、信号処理回路19で
作成される認識用音声のパターンデータはマスク及びド
レープの影響を自動的に除去されたものであるため、標
準パターンデータ登録時にマスク及びドレープを装着し
て実施する手間が省かれ、大幅に作業の効率化を図るこ
とができる。
【0031】図5及び図6は第2の実施例を示し、第1
の実施例と同一構成部分は同一符号を付して説明を省略
する。図5は本実施例における鏡体部の拡大斜視図、図
6はボイスコントローラのブロック図を示している。
【0032】図5〜図7に示すように、本実施例におけ
る手術用顕微鏡1の第2アーム7の自由端にはXY駆動
装置41を介して鏡体30が取り付けられており、鏡体
30を前後左右の4方向に微動することができる。ま
た、XY駆動装置41の制御部22cは架台3に内蔵さ
れている。
【0033】鏡体30の正面には単一指向性のマイクロ
ホン31が取り付けられており、鏡体30の背面にも同
様の単一指向性のマイクロホン32が取り付けられてい
る。また、鏡体30には複数の術者が正面及び背面より
同一の視野で術部を立体観察するためのいわゆる対向型
の鏡筒33が取り付けられている。マイクロホン31及
びマイクロホン32は、図示しないケーブルによって架
台3の側面に取り付けられたボイスコントローラ33に
入力されている。
【0034】次に、図6に示すボイスコントローラ33
のブロック図について説明する。マイクロホン31及び
32は、各々ボイスコントローラ33に内蔵された増幅
回路34及び35に接続されている。増幅回路34の出
力は、リレー36のノーマルクローズ端子(以下、N.
C.端子という)に接続されている。また、増幅回路3
5の出力は2系統に分割されており、ひとつは遅延回路
40を介してリレー36のノーマルオープン端子(以
下、N.O.端子という)に接続されている。増幅回路
35のもう一方の出力は、音声検知回路37に入力され
ており、音声検知回路37の出力は、リレー36のコイ
ル側に接続されている。また、音声検知回路37は、イ
ンターフェース回路39に接続されている。
【0035】リレー36のOUT端子はスイッチ14に
接続されており、スイッチ14は登録用音声入力用の接
点A及び認識用音声入力用の接点Bを有している。登録
用音声入力用の接点Aは、音声特徴補正回路38に接続
されている。音声特徴補正回路38は、OPアンプの周
波数特性を用いた図7に示すようなローパスフィルタ6
2及び複数のノッチフィルタ631 〜63n が内蔵され
ており、予め定められた周波数のみを減衰させ、相対的
に低域を強調して、通常の音声信号にマスク及びドレー
プの影響を付加した信号を作成する構成となっている。
【0036】音声特徴補正回路38は、信号処理回路1
5を介して辞書メモリ16に接続されており、辞書メモ
リ16は音声認識装置17に接続されている。次に認識
用音声入力用の接点Bは、信号処理回路19を介して音
声認識装置17に接続されている。音声認識装置17
は、インターフェース回路39に接続されており、イン
ターフェース回路39は、架台3に内蔵されたXY駆動
装置41の制御部22cに接続されている。インターフ
ェース回路39には図示しないCPUが内蔵されてい
る。更に、インターフェース回路39は音声検知回路3
7にも接続されている。
【0037】次に、前述のように構成された手術用顕微
鏡用ボイスコントローラの作用について説明する。初め
に術者は、ボイスコントローラ33に設置されたスイッ
チ14を登録用接点Aに切り換え、操作指示語の標準パ
ターンデータの登録作業を行う。まず、術者は鏡体30
の正面側(マイクロホン31が設置されている側)から
登録作業を行う。このとき、術者はマスクをする必要は
なく、また手術用顕微鏡全体を図示しないドレープで覆
う必要もない。
【0038】術者の発声した操作指示語の登録用音声は
マイクロホン31において集音され、その音響信号はボ
イスコントローラ33に内蔵された増幅回路34におい
て増幅され、リレー36のN.C.端子に出力される。
リレー36のコイル側の端子には何も入力されないの
で、N.C.端子がそのまもOUT端子に接続されてい
る。従って、増幅回路34から出力された音響信号は、
リレー36を通過してスイッチ14に入力される。
【0039】スイッチ14は登録用接点Aに設定されて
いるので、入力された音響信号は音声特徴補正回路38
に入力される。入力された音響信号は、音声特徴補正回
路38において前述したフィルタ回路により相対的に低
域を中心に強調処理され、通常の音響信号に疑似的にマ
スク及びドレープの影響を付加した信号が作成される。
音声特徴補正回路38で補正された音響信号は、信号処
理回路15で周波数分析され、標準パターンデータが作
成される。この作業を以下に示す全ての操作指示語に対
して行う。
【0040】 命令コード 操作指示語 操作指示語の意味 (6) フォワード 鏡体の正面に立つ術者から見て鏡体を前方に動 かす (XY駆動装置を鏡体の背面方向に動かす) (7) バックワード 鏡体の正面に立つ術者から見て鏡体を手前に動 かす (XY駆動装置を鏡体の正面方向に動かす) (8) ライト 鏡体の正面に立つ術者から見て鏡体を右に動か す (XY駆動装置を鏡体正面から向かって右に動 かす) (9) レフト 鏡体の正面に立つ術者から見て鏡体を左に動か す (XY駆動装置を鏡体正面から向かって左に動 かす) (5) ストップ 各駆動部の動作を停止させる 辞書メモリ16のマイクロホン31に対応する図示しな
い領域に格納される。
【0041】次に、術者は鏡体30の背面側(マイクロ
ホン32が設置されている側)から登録作業を行う。術
者の発声した操作指示語の登録用音声はマイクロホン3
2において集音され、その音響信号はボイスコントロー
ラ33に内蔵された増幅回路35に入力される。増幅回
路35に入力された音響信号は、増幅された後、2系統
に分割される。一方の音響信号は遅延回路40に入力さ
れ、もう一方の音響信号は音声検知回路37に入力され
る。遅延回路40に入力された音響信号は、ある一定時
間経過した後にリレー36のN.O.端子に入力され
る。
【0042】音声検知回路37は、増幅回路35からの
音響信号レベルが、予め設定したあるしきい値を超えた
場合、即座にリレー36のコイル側にリレー駆動信号を
出力し、インターフェース回路39に内蔵された図示し
ないCPUに音声検知信号を出力する。リレー駆動信号
及び音声検知信号は、インターフェース回路39に内蔵
された図示しないCPUより音声検知回路37に解除信
号が入力されるまで出力され続ける。
【0043】リレー36は、コイル側にリレー駆動信号
が入力されると接点がN.C.端子からN.O.端子に
切り替わる。従って、遅延回路40からの音響信号の出
力は、リレー36及びスイッチ14を通過して音声特徴
補正回路38に入力される。図示しないCPUは、音声
検知信号を受け取ると、音声認識装置17を介して辞書
メモリ16に対し、メモリ領域をマイクロホン32に対
応する図示しない領域に切り換える。音声特徴補正回路
38に入力された音響信号は、マイクロホン31から入
力された音響信号と同様の処理を施され、通常の音響信
号に疑似的にマスク及びドレープの影響を付加した信号
が作成され、信号処理回路15で周波数分析され、標準
パターンデータが作成される。作成された標準パターン
データは、辞書メモリ16に入力される。
【0044】インターフェース回路39に内蔵された図
示しないCPUは、辞書メモリ16に一語分の標準パタ
ーンデータが登録されたことを検出すると、音声検知回
路37に対し標準パターンデータが登録されたことを検
出すると、音声検知回路37に対して解除信号を出力す
る。
【0045】音声検知回路37は解除信号を受け取る
と、リレー36へ出力されているリレー駆動信号を停止
するため、リレー36の接点はN.O.端子からN.
C.端子に切り替わり、マイクロホン31からの音声入
力が可能となる。更にこのとき、辞書メモリ16のメモ
リ領域もマイクロホン31に対応する図示しない領域に
切り換えられる。この作業を以下に示す全ての操作指示
語に対して行う。
【0046】 命令コード 操作指示語 操作指示語の意味 (6) フォワード 鏡体の正面に立つ術者から見て鏡体を前方に動 かす (XY駆動装置を鏡体の背面方向に動かす) (7) バックワード 鏡体の正面に立つ術者から見て鏡体を手前に動 かす (XY駆動装置を鏡体の正面方向に動かす) (8) ライト 鏡体の正面に立つ術者から見て鏡体を右に動か す (XY駆動装置を鏡体正面から向かって右に動 かす) (9) レフト 鏡体の正面に立つ術者から見て鏡体を左に動か す (XY駆動装置を鏡体背面から向かって左に動 かす) (5) ストップ 各駆動部の動作を停止させる このように、マイクロホン31及び32を切り換えるこ
と無しに、各マイクロホン31,32に対応する操作指
示語のマスク及びドレープを装着した状態での標準パタ
ーンが作成され、登録される。
【0047】次に、手術中の認識作業に関して説明す
る。まず、術者はボイスコントローラ33に設置されて
いるスイッチ14を認識用音声側の接点Bに接続し、操
作指示語の認識用音声の入力を行う。このとき、通常術
者は鏡体30の正面より観察を行うため、認識用音声が
入力されるのはマイクロホン31である。また、術者は
手術中にマスクを着用しており、手術用顕微鏡本体もド
レープにより覆われているため、術者の発声する操作指
示語の認識用音声は、マスク及びドレープを介してマイ
クロホン31に入力される。従って、マイクロホン31
で集音され、増幅回路34で増幅された音響信号は、マ
スク及びドレープの影響により高域が減衰され、相対的
に低域が強調された信号になっている。リレー36の接
点は、N.C.端子に接続されているため、増幅回路3
4から出力された音響信号は、リレー36及びスイッチ
14を介して信号処理回路19に入力される。信号処理
回路19において音響信号は周波数分析されて、パター
ンデータが作成される。作成されたパターンデータは、
音声認識装置17に入力される。
【0048】音声認識装置17は、信号処理回路19よ
り認識用音声のパターンデータを入力すると、単純類似
度法を用いて辞書メモリ16に格納されている各操作指
示語のマイクロホン31に対応する領域に格納されてい
る全ての標準パターンデータと認識用音声のパターンデ
ータの類似度を演算し、最も類似度ポイントの高い標準
パターンデータに対応する命令コードをインターフェー
ス回路39の図示しないCPUに出力する。
【0049】すなわち、鏡体30の正面側にいる術者か
ら向かって右方向に鏡体30を移動するための操作指示
語「ライト」と入力したとすると、音声認識装置17か
らインターフェース回路39に内蔵された前記図示しな
いCPUに対して命令コード(3)が出力される。前記
図示しないCPUは、受け取った命令コード(3)に対
応する制御信号を架台3に内蔵された制御部22cに出
力し、XY駆動装置41が鏡体30の正面側から向かっ
て右方向に駆動される。
【0050】次に、術者が患部を反対側から観察するた
めに、手術用顕微鏡を鏡体30の背面側から音声を用い
て操作する場合、術者の発声した操作指示語の認識用音
声はマイクロホン32において集音され、その音響信号
はボイスコントローラ33に内蔵された増幅回路35に
入力される。マイクロホン32で集音され、増幅回路3
5で増幅された音響信号は、マスク及びドレープの影響
により高域が減衰され、相対的に低域が強調された信号
になっている。
【0051】このとき、登録用音声をマイクロホン32
から入力した場合と同様に、増幅回路35から出力され
る音響信号は2系統に分割されて、遅延回路40及び音
声検知回路37に入力される。従って音声検知回路37
よりリレー36に対してリレー駆動信号が出力され、リ
レー36の接点がN.O.端子に切り替わるため、遅延
回路40から出力された音響信号はリレー36を通して
スイッチ14に入力される。
【0052】また、音声検知回路37は、インターフェ
ース回路39に内蔵された図示しないCPUに対して音
声検知信号を出力する。前記図示しないCPUは音声検
知信号を受け取ると、音声認識装置17を介して辞書メ
モリ16のメモリ領域をマイクロホン32に対応する図
示しない領域に切り換える。スイッチ14に入力された
音響信号は、認識用接点Bを介して信号処理回路19に
入力され、パターンデータが作成される。作成されたパ
ターンデータは、音声認識装置17に入力される。
【0053】音声認識装置17は、信号処理回路19よ
り認識用音声のパターンデータを入力すると、単純類似
度法を用いて辞書メモリ16に格納されている各操作指
示語のマイクロホン32に対応する領域に格納されてい
る全ての標準パターンデータと認識用音声のパターンデ
ータの類似度を演算し、最も類似度ポイントの高い標準
パターンデータに対応する命令コードをインターフェー
ス回路39の図示しないCPUに出力する。すなわち、
鏡体30の背面側にいる術者からの図示しないCPUに
出力する。すなわち、鏡体30の背面側にいる術者から
向かって右方向に鏡体30を移動するための操作指示語
「ライト」と入力したとすると、音声認識装置17から
インターフェース回路39に内蔵された前記図示しない
CPUに対して命令コード(4)が出力される。前記図
示しないCPUは、受け取った命令コード(4)に対応
する制御信号を架台3に内蔵された制御部22cに出力
し、XY駆動装置41が鏡体30の背面側から向かって
右方向に、すなわち鏡体正面方向からは向かって左方向
に駆動される。また、図示しないCPUは、音声検知回
路37に対して解除信号を出力するため、音声検知回路
37から出力されているリレー駆動信号は解除され、従
ってリレー36の接点はN.C.端子に切り替わる。
【0054】また、二人の術者が鏡体30の正面側と背
面側の両方から同時に命令音声を発声した場合では、リ
レー36の接点がN.O.端子に接続されるため、マイ
クロホン32からの入力のみ可能となる。従って、マイ
クロホン31とマイクロホン32の優先度は、マイクロ
ホン32の方が高くなっている。
【0055】以上述べてきたように、本実施例によれ
ば、マスク及びドレープを装着することにより相対的に
減衰される音響信号の特徴を、予め標準パターンデータ
の登録時に入力される音声に自動的に付加することによ
り、標準パターンデータ登録作業をマスク及びドレープ
を装着して実施する手間が省かれ、第1の実施例と同様
の効果を得ることができる。
【0056】また、本実施例によれば、鏡体の正面側及
び背面側の任意の方向より、マイクロホンを切り換える
ことなく同時に音声により手術用顕微鏡を操作すること
ができる。更に、鏡体の正面側及び背面側より音声入力
を行う場合、操作指示語と駆動方向の組み合わせを自動
的に組み替えるため、術者が鏡体のどの方向から観察し
ているかを意識しながら手術を行う必要がない。
【0057】図8〜図10は第3の実施例を示し、第1
及び第2の実施例と同一構成部分は同一符号を付して説
明を省略する。図8は本実施例における手術用顕微鏡の
全体図、図9はフットスイッチの拡大斜視図、図10は
本実施例における主要部のブロック図を示す。
【0058】図8に示すように手術用顕微鏡1のアーム
部4の自由端にはXY駆動装置41を介して鏡体2が取
り付けられている。第1及び第2の実施例と同様に、鏡
体2に内蔵された電動焦点調整機構の制御部22a、電
動ズーム機構の制御部22b及びXY駆動装置41の制
御部22cは架台3に内蔵されている。
【0059】手術用顕微鏡1の架台3にはフットスイッ
チ50が接続されている。フットスイッチ50は、図示
しない電動焦点調整機構用のアップ・ダウン用スイッチ
51・52、図示しない電動ズーム機構用のアップ・ダ
ウン用スイッチ53・54、およびXY駆動装置41の
駆動用のジョイスティックスイッチ55を有している。
ジョイスティックスイッチ55はXY駆動装置41を前
後左右の4方向に駆動するために4つの接点を有してい
るので、フットスイッチ50全体としては8個の接点を
有していることになる。
【0060】ジョイスティックスイッチ55の4つの接
点は、55a(X軸の+方向)・55b(Y軸の+方
向)・55c(X軸の−方向)・55d(Y軸の−方
向)であり、スイッチ51〜54と併せてフットスイッ
チ50に内蔵されたインターフェース回路56に入力さ
れている。
【0061】インターフェース回路56には図示しない
4ビットCPUが内蔵されており、各スイッチ51〜5
5の8つの接点が接続されている。また、前記図示しな
い4ビットCPUはインターフェース回路56に内蔵さ
れた図示しない信号入出力部及び6本のケーブルを介し
て手術用顕微鏡1の架台3に内蔵された制御回路57に
接続されている。前記6本のケーブルの内訳は、図示し
ない4ビットCPUの信号線4本及びCPUの電源線2
本である。また、架台3の側面に取り付けられたボイス
コントローラ8も、前記制御回路57に接続されてい
る。
【0062】制御回路57には図示しない8ビットCP
Uが内蔵されており、フットスイッチ50及びボイスコ
ントローラ8からの信号線が当該8ビットCPUの図示
しない信号入力部に接続されており、各駆動部制御回路
22a〜22cへの信号線が当該8ビットCPUの図示
しない信号出力部に接続されている。
【0063】次に、前述のように構成された手術用顕微
鏡の作用について説明する。術者は、ボイスコントロー
ラ8及びフットスイッチ50のいずれを使用しても手術
用顕微鏡1の各駆動部を操作することができる。すなわ
ち、術者はフットスイッチ50に配置された4つのプッ
シュ式スイッチ51〜54及びジョイスティックスイッ
チ55を用いて、鏡体2に内蔵された図示しない電動焦
点調整機構・図示しない電動ズーム機構及びXY駆動装
置41を制御することができる。ボイスコントローラ8
により上記各駆動部を制御できるのは第1の実施例と同
様である。
【0064】インターフェース回路56に内蔵されてい
る図示しない4ビットCPUは、フットスイッチ50に
内蔵された8つの接点51〜55dを、4つの接点ずつ
2群に分割して時系列的に常時監視している。前記図示
しない4ビットCPUは、前記8つの接点のいずれも操
作されていない場合、命令コード(0000)2 を架台
3に内蔵された制御回路57に出力している。但し、
( )2 は2進数を表している。
【0065】また、術者がフットスイッチ50に設けら
れたいずれかのスイッチを操作した場合、8個の接点の
信号(すなわち8ビットの信号)を4ビットの信号にエ
ンコードして、術者の操作に対応する命令コードとして
制御回路57に出力する。ちなみに、前記図示しない4
ビットCPUに入力される8ビット信号は、各々のビッ
トが各スイッチの接点51〜55dのオン/オフに対応
している。すなわち、各ビットに対応する接点がオンさ
れていればそのビットは1、接点がオフであればそのビ
ットは0となる。
【0066】術者がフットスイッチ50に設置された各
スイッチを操作する組み合わせ・フットスイッチ50に
設けられた各接点と前記8ビット信号の組み合わせ・前
記8ビット信号が前記図示しない4ビットCPUによっ
て4ビット信号にエンコードされた結果の一例を以下に
示す。
【0067】・操作なし (00000000)2 … (0000)2 ・電動焦点調整機構のアップ (00000001)2 … (0001)2 ・電動焦点調整機構のダウン (00000010)2 … (0010)2 ・電動ズーム機構のアップ (00000100)2 … (0011)2 ・電動ズーム機構のダウン (00001000)2 … (0100)2 ・XY駆動装置の(X+)方向への駆動 (00010000)2 … (0101)2 ・XY駆動装置の(X−)方向への駆動 (00100000)2 … (0110)2 ・XY駆動装置の(Y+)方向への駆動 (01000000)2 … (0111)2 ・XY駆動装置の(Y−)方向への駆動 (10000000)2 … (1000)2 ・XY駆動装置の(X+)方向及び(Y+)方向の中間
方向への駆動 (01010000)2 … (1001)2 ・XY駆動装置の(X+)方向及び(Y−)方向の中間
方向への駆動 (10010000)2 … (1010)2 ・XY駆動装置の(X−)方向及び(Y+)方向の中間
方向への駆動 (01100000)2 … (1011)2 ・XY駆動装置の(X−)方向及び(Y−)方向の中間
方向への駆動 (10100000)2 … (1100)2 上述のように、前記図示しない4ビットCPUは、入力
される8個の接点の組み合わせの合計12通りの操作命
令を4ビットの信号に変換する。操作信号は4ビットの
信号に変換されると、前記4ビットCPUから架台3に
内蔵された制御回路57の図示しない8ビットCPUに
出力される。
【0068】前記図示しない8ビットCPUでは、フッ
トスイッチ50に内蔵された図示しない4ビットCPU
から送られてくる4ビットの命令コードと、ボイスコン
トローラ8から送られてくる各駆動制御部(22a〜2
2c)を操作するための操作信号を入力すると、両方の
信号を各駆動部の駆動方向と一対一に対応する同一の8
ビット信号に変換する。
【0069】次に、図示しない8ビットCPUは、フッ
トスイッチ50およびボイスコントローラ8からの操作
信号をソフト上で論理和(OR)をとり1系統の信号に
変化し、各駆動制御部22a〜22cに出力する。
【0070】これによって、鏡体2に内蔵された図示し
ない電動焦点調整機構・電動ズーム機構およびXY駆動
装置41を駆動するための操作入力が、術者の発する音
声およびフットスイッチ50の操作の両方によって行う
ことができる。
【0071】以上述べてきたように、本実施例によれば
第1の実施例及び第2の実施例で述べた効果に加えて、
フットスイッチに操作信号をエンコードするためのCP
Uを設け、フットスイッチと架台の間を前記エンコード
された信号で伝送するため、フットスイッチと架台を繋
ぐケーブル本数を少なくすることができる。従って、ケ
ーブルの柔軟性が向上し、フットスイッチのオリエンテ
ーションの自由度が向上するので、術者は楽な姿勢でフ
ットスイッチを操作することができ、疲労も軽減する。
また、フットスイッチの機能の追加・削減・変更もCP
Uのソフトの切り換えにより容易に行えるため、あらか
じめ考えられる複数のソフトをCPUのメモリに登録し
ておきディップスイッチ等で切り換えられるようにして
おけば、ディップスイッチの操作のみでフットスイッチ
の機能の追加・削減・変更を容易に行うことができる。
【0072】また、本実施例においてはフットスイッチ
と架台の間の信号伝送についてのみ述べたが、この発明
はそれに限定されるものではなく、架台と鏡体の間の信
号伝送に応用しても有効であることは明らかである。
【0073】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、操作入力を音声で行うためのボイスコントローラを
有する手術用顕微鏡において、ボイスコントローラに入
力される音声の特定の周波数成分の強調を行う音声特徴
補正回路を設けたため、術前に音声辞書の登録作業を行
う際にマスク及びドレープ等の影響を考慮せずに登録作
業ができるため、術前の準備作業を大幅に短縮すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例を示す手術用顕微鏡の
全体構成図。
【図2】同実施例を示す鏡体の斜視図。
【図3】同実施例の電気系のブロック図。
【図4】同実施例の電気系のブロック図。
【図5】この発明の第2の実施例を示し、手術用顕微鏡
の鏡体取付け構造を示す斜視図。
【図6】同実施例の電気系のブロック図。
【図7】同実施例の電気系のブロック図。
【図8】この発明の第3の実施例を示す手術用顕微鏡の
全体構成図。
【図9】同実施例のフットスイッチの斜視図。
【図10】同実施例の電気系のブロック図。
【符号の説明】
1…手術用顕微鏡 2…鏡体 8…ボイスコントローラ 18…音声特徴補正回路
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年12月10日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正内容】
【0031】図5〜図7は第2の実施例を示し、第1の
実施例と同一構成部分は同一符号を付して説明を省略す
る。図5は本実施例における鏡体部の拡大斜視図、図6
はボイスコントローラのブロック図、図7は音声特徴補
正回路のブロック図を示している。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正内容】
【0044】インターフェース回路39に内蔵された図
示しないCPUは、辞書メモリ16に一語分の標準パタ
ーンデータが登録されたことを検出すると、音声検知回
路37に対して解除信号を出力する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0046
【補正方法】変更
【補正内容】
【0046】 命令コード 操作指示語 操作指示語の意味 (6) フォワード 鏡体の背面に立つ術者から見て鏡体を前方に動 かす (XY駆動装置を鏡体の正面方向に動かす) (7) バックワード 鏡体の背面に立つ術者から見て鏡体を手前に動 かす (XY駆動装置を鏡体の背面方向に動かす) (8) ライト 鏡体の背面に立つ術者から見て鏡体を右に動か す (XY駆動装置を鏡体背面から向かって右に動 かす) (9) レフト 鏡体の背面に立つ術者から見て鏡体を左に動か す (XY駆動装置を鏡体背面から向かって左に動 かす) (5) ストップ 各駆動部の動作を停止させる このように、マイクロホン31及び32を切り換えるこ
と無しに、各マイクロホン31,32に対応する操作指
示語のマスク及びドレープを装着した状態での標準パタ
ーンが作成され、登録される。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0049
【補正方法】変更
【補正内容】
【0049】すなわち、鏡体30の正面側にいる術者か
ら向かって右方向に鏡体30を移動するための操作指示
語「ライト」と入力したとすると、音声認識装置17か
らインターフェース回路39に内蔵された前記図示しな
いCPUに対して命令コード()が出力される。前記
図示しないCPUは、受け取った命令コード(8)と音
声検知回路37の出力を演算し、これに対応する制御信
号を架台3に内蔵された制御部22cに出力し、XY駆
動装置41が鏡体30の正面側から向かって右方向に駆
動される。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0053
【補正方法】変更
【補正内容】
【0053】音声認識装置17は、信号処理回路19よ
り認識用音声のパターンデータを入力すると、単純類似
度法を用いて辞書メモリ16に格納されている各操作指
示語のマイクロホン32に対応する領域に格納されてい
る全ての標準パターンデータと認識用音声のパターンデ
ータの類似度を演算し、最も類似度ポイントの高い標準
パターンデータに対応する命令コードをインターフェー
ス回路39の図示しないCPUに出力する。すなわち、
鏡体30の背面側にいる術者から向かって右方向に鏡体
30を移動するための操作指示語「ライト」と入力した
とすると、音声認識装置17からインターフェース回路
39に内蔵された前記図示しないCPUに対して命令コ
ード()が出力される。前記図示しないCPUは、受
け取った命令コード(8)と音声検知回路37の出力を
演算し、これに対応する制御信号を架台3に内蔵された
制御部22cに出力し、XY駆動装置41が鏡体30の
背面側から向かって右方向に、すなわち鏡体正面方向か
らは向かって左方向に駆動される。次に、図示しないC
PUは、音声検知回路37に対して解除信号を出力する
ため、音声検知回路37から出力されているリレー駆動
信号は解除され、従ってリレー36の接点はN.C.端
子に切り替わる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一つの電動駆動部を有し、前
    記電動駆動部の少なくとも一つの操作入力を音声で行う
    ボイスコントローラを有する手術用顕微鏡において、前
    記ボイスコントローラに入力される音声の特定の周波数
    成分の強調を行う音声特徴補正回路を設けたことを特徴
    とする手術用顕微鏡。
JP26478893A 1993-10-22 1993-10-22 顕微鏡システム Expired - Fee Related JP3537168B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26478893A JP3537168B2 (ja) 1993-10-22 1993-10-22 顕微鏡システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26478893A JP3537168B2 (ja) 1993-10-22 1993-10-22 顕微鏡システム

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11322497A Division JP2000116670A (ja) 1999-11-12 1999-11-12 手術用顕微鏡

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07116172A true JPH07116172A (ja) 1995-05-09
JP3537168B2 JP3537168B2 (ja) 2004-06-14

Family

ID=17408213

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26478893A Expired - Fee Related JP3537168B2 (ja) 1993-10-22 1993-10-22 顕微鏡システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3537168B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20210141597A1 (en) * 2011-08-21 2021-05-13 Transenterix Europe S.A.R.L. Vocally actuated surgical control system

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20210141597A1 (en) * 2011-08-21 2021-05-13 Transenterix Europe S.A.R.L. Vocally actuated surgical control system
US11561762B2 (en) * 2011-08-21 2023-01-24 Asensus Surgical Europe S.A.R.L. Vocally actuated surgical control system

Also Published As

Publication number Publication date
JP3537168B2 (ja) 2004-06-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5970457A (en) Voice command and control medical care system
US20240176579A1 (en) Vocally actuated surgical control system
US7286992B2 (en) Voice control system for surgical microscopes
US5982532A (en) Process for the operation of an operation microscope
US20060052684A1 (en) Medical cockpit system
US11596485B2 (en) Method of remotely supporting surgery assistant robot and remote support system
WO2018211969A1 (ja) 入力制御装置、入力制御方法、および手術システム
WO2017145475A1 (ja) 医療用情報処理装置、情報処理方法、医療用情報処理システム
JP2001314411A (ja) 外科手術システム
KR20140126301A (ko) 오퍼레이터 작용을 구별하는 방식을 이용하는 로봇 시스템 작동 모드의 사용자 선택
JP2012505716A (ja) 手術器具の音声起動システム、及びその方法
DE10025285A1 (de) Vollautomatische, robotergestützte Kameraführung unter Verwendung von Positionssensoren für laparoskopische Eingriffe
US20200152190A1 (en) Systems and methods for state-based speech recognition in a teleoperational system
US11877817B2 (en) Dynamic scaling for a robotic surgical system
US20020166557A1 (en) Mask with a built-in microphone
WO2017175232A1 (en) Vocally activated surgical control system
JP2000116670A (ja) 手術用顕微鏡
JP2018107603A (ja) センサ情報取得装置、センサ情報取得方法、センサ情報取得プログラム及び医療器具
WO2016021232A1 (ja) 医療システム
JP3537168B2 (ja) 顕微鏡システム
CN116057635A (zh) 手术室中的声音管理
JPH05200052A (ja) 手術用顕微鏡用ボイスコントローラー
JPH06114077A (ja) 手術用顕微鏡用ボイスコントローラ
WO2023171263A1 (ja) 制御装置および医療用ロボット
JP2006218230A (ja) 医療用システム

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040302

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040316

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090326

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090326

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100326

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees