JPH0710445Y2 - 自動販売機用表示品 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は実物と概ね同一形状を有する表示品本体と該本
体に添設される表示用シールとを有する照明光内在型で
あって、特に表示品本体が透明外壁を有し、かつ、表示
用シールの基板が透明フイルムで形成される自動販売機
用表示品に関する。

〔従来の技術〕

従来、自動販売機にらおける清涼飲料，コーヒー，酒類
等に係る見本缶等の表示品には、内容物の入っていない
金属製の実物缶等、同形の缶体等の表面に実物缶等と同
一の文字，模様などの表示を施したシールを貼着したも
の、さらには、ほうろう印刷等で実物缶等と同一の文
字，模様などの表示を施したもの等があり、これらを自
動販売機の陳列等に陳列し、該陳列棚の上方又は下方か
ら該表示品に照明光をあてて、これを映出せしめ顧客の
注意を喚起し、購売意欲をそそる工夫がなされていた。

しかしながらかかる表示品に対し外側から照明光をあて
る場合、上部からでは、表示品の下側部に、十分に光が
とどかず、模様も文字も観察・判読が困難な程度に暗く
見え、反対に下部からの照明では表示品の上側部が不明
瞭となり、特に、最近では、表示品をより注目させるた
め、これを前方に傾斜して配置するので一層明暗が際立
っていた。また、上・下側いずれの方向から照明した場
合でも、陳列棚の側壁部近くに配置される表示品は常に
暗色に映じ、結局全面的に上記の不具合を解消するため
には上下左右から照明しなければならず、これを行なう
ためには、照明費用もかなり高額となっていた。しか
も、一様に照明した場合といえども反射光によって金属
色等の表示品では異常に輝いて見え、個々の商品の特徴
がかえって判別しにくい等の欠点が存していた。

これがため、上記の如き欠点を除去して、自動販売機を
使用する商品に対する顧客の購買意欲を一層高め、当該
商品の販売を促進するための適切な表示品の出現が強く
要望されていたものである。

〔考案が解決しようとする問題点〕

本考案は、叙上の実状に鑑みて、表示品を外部から照明
する従来方式による欠点をなくして、個々の表示品につ
いてむらなく均一にかつ鮮明な表示を確保し、全体の表
示効果を格段に高めるとともに併せて照明費用をも節約
しようとしてなされたもので、従来のこの種表示品の態
様に拘わることなく、全く新しい発想から透明性を有し
て形成される表示品本体と、これに添着される表示シー
ルに透明フイルムからなる基板を採用し、空洞内部に設
けられる照明光部による照明光透過効果を格段に向上し
てなるシステムを想到し、新規の自動販売機用表示品を
提供することをその目的としたものである。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は上記の問題点を解決するために、 a.空洞の内部２を有し実物と概ね同一の形状に形成され
る表示品本体Ａと、 b.実物と同一の文字，模様等が表示されて表示品本体Ａ
の外壁１に添設される表示用シールＢとを有し、 c.照明光部Ｃを表示品本体Ａ内部に設ける自動販売機用
表示品において、 d.表示品本体Ａの外壁１が透明であるとともに、 e.表示品用シールＢの基板３が透明フイルムにより形成
される f.自動販売機用表示品にその要旨を存して成立するもの
である。

〔作用〕

本考案品では、表示品本体の外壁が透明に形成され、か
つ、該外壁に添設される表示用シールの基板を透明フイ
ルムにより形成しているので、内部照明光が外壁及びシ
ールを最大限の光量をもって透過し、シールに表示され
る文字，模様等を極めて鮮明に映じさせる表示品が得ら
れるものである。

〔実施例〕

以下図面を参照し実施例に基づいて本考案を説明する。

第１図は、本考案に係る自動販売機用表示品の表示品本
体を示す斜視図である。本例では、お茶などを収容する
実物缶と同一形状・寸法に形成された見本缶Ａが示され
ている。この見本缶は、外壁１が透明であって、後述す
る表示用シールがその周囲に添設される。表示用シール
は、外穀の突出した上縁端部20と下縁端部21との間に巻
き付けられておさまるようになっている。見本缶Ａの空
洞の内部２には、照明光部Ｃ即ち光源が設けられる。

表示用シールＢは第２図の表面図及び第３図の裏面図並
びに第４図のIV−IV断面図に示す如く、概ね矩形状の平
面を有し、透明で可撓性のフイルムを基板３とし、その
表面に文字，模様等の透光性の印刷層４が設けられる。
さらにシールＢ表面の両周端部に所定幅ａを有して銀膜
層５が形成され、さらにシールＢの両周端部に所定幅を
有して接着剤層６が形成されている。但し、銀膜層及び
接着剤層は省略することができる。

シールＢには、ポリエステル等の樹脂フイルムの基板３
が好ましく、その表面に設けられる印刷層４は実物缶の
外周壁の少なくとも目視範囲部分における文字，模様等
が印刷される。

第５図は、上述の表示品本体Ａに、表示用シールＢが添
設された状態を示すもので、印刷層４は表示品の概ね顧
客の目視範囲に現われ、銀膜層５は概ね目視範囲外に現
われる。

次に、第６〜８図には、夫々銀膜層５が基板３の表面、
裏面又は表裏両面に設けられる表示シートＢが添着され
た各表示品本体Ａの空洞内部２に個々に設けられている
照明光部Ｃが示されている。その照明光には基板と透光
性の印刷層とを直接透過する光と、一旦銀膜層５などに
反射してから透明基板及び透光性印刷層を通過する光と
があるが、実質的に照明光部のすべての光が吸収等され
ることなく透光部を透過し、印刷層の文字，模様等を鮮
明に表示しこれを外部で視認することができる。

〔考案の効果〕

本考案は以上の如く構成されていて、透明な表示品本体
の外壁に、実物缶と概ね同一な文字，模様等の表示を有
する透明基板からなる表示シートを添着するため、空洞
内部の照明光により格段に鮮明な表示を有する自動販売
機用表示品が得られて極めて有用な考案である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る自動販売機表示品の表示品本体Ａ
を示す斜視図、第2.第３及び第４図は、表示用シールＢ
の表面図、裏面図及び第３図におけるIV−IV矢視断面
図、第５図は表示品本体Ａに表示用シールＢを適用した
状態を示す斜視的説明図、第６〜第８図は表示品本体Ａ
の空洞内部に設けられる照明光部Ｃの照明効果を示す説
明図である。 Ａ……表示品本体、Ｂ……表示用シール、Ｃ……照明光
部、１……外壁、２……空洞内部、３……基板、４……
印刷層、５……銀膜層、６……接着剤層。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】空洞の内部を有し実物と概ね同一の形状に
   形成される表示品本体と、実物と同一の文字、模様等が
   表示されて表示品本体の外壁に添設される表示用シール
   とを有し、照明光部を表示品本体内部に設ける自動販売
   機用表示品において、前記表示品本体の外壁が透明であ
   るとともに、前記表示用シールの基板が透明フィルムに
   より形成されることを特徴とする自動販売機用表示品。