JPH0699049A - モニタリングによる液中造粒法 - Google Patents
モニタリングによる液中造粒法Info
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- JPH0699049A JPH0699049A JP4276573A JP27657392A JPH0699049A JP H0699049 A JPH0699049 A JP H0699049A JP 4276573 A JP4276573 A JP 4276573A JP 27657392 A JP27657392 A JP 27657392A JP H0699049 A JPH0699049 A JP H0699049A
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- granulation
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 造粒過程の最初から最後まで生成する造粒体
の径とその生成率を常にモニタリングしながら液中造粒
を行うことにより、必ず目的とする粒径の造粒体を高収
率で得ることのできる液中造粒法の提供。 【構成】 セラミックス微小球体製造用原料微粉末
(イ)を前記原料微粉末に対して非親和性の液体(ロ)
中に懸濁させ、必要に応じて(ロ)の液体に非混和性で且
つ(イ)に親和性のある架橋液体を添加し、この懸濁液を
回転撹拌翼を有する内面円筒型の撹拌領域において撹拌
することによりセラミックス微小球体を造粒するにあた
り、造粒体径および目的造粒体の生成率を経時的にモニ
ターしながら造粒することを特徴とする液中造粒法。
の径とその生成率を常にモニタリングしながら液中造粒
を行うことにより、必ず目的とする粒径の造粒体を高収
率で得ることのできる液中造粒法の提供。 【構成】 セラミックス微小球体製造用原料微粉末
(イ)を前記原料微粉末に対して非親和性の液体(ロ)
中に懸濁させ、必要に応じて(ロ)の液体に非混和性で且
つ(イ)に親和性のある架橋液体を添加し、この懸濁液を
回転撹拌翼を有する内面円筒型の撹拌領域において撹拌
することによりセラミックス微小球体を造粒するにあた
り、造粒体径および目的造粒体の生成率を経時的にモニ
ターしながら造粒することを特徴とする液中造粒法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、平均径5mm以下、特
に1mm以下、0.05mm以上の高球形度、狭粒度分
布、且つ高密度の造粒物の液中造粒において、造粒物の
回収率および平均径をモニタリングしながら液中造粒を
行う方法に関する。
に1mm以下、0.05mm以上の高球形度、狭粒度分
布、且つ高密度の造粒物の液中造粒において、造粒物の
回収率および平均径をモニタリングしながら液中造粒を
行う方法に関する。
【0002】
【従来技術】近年ファインセラミックスが構造性または
機能性材料として注目されている。ファインセラミック
ス材を製造するに当たっては、一般に微粉末を目的の形
状に成型し(成型後、必要に応じて機械加工を行な
う)、焼結して製品化する。出発原料である微粉末を得
る最も汎用的な製造法は粉砕である。粉砕にも各種の方
法が用いられているが、高速撹拌ミル中で粉砕メディア
を用いる粉砕法が広く採用されており、特に近年、要請
の増大しているサブミクロンの微粉の製造には適してい
ることから高い関心が持たれている。高速撹拌ミルに使
用する粉砕メディアとしてのビーズ(微小球形体)に対
しては数年前までは0.5mm径以上のものが使用され
ていたが、最近では微粉砕に対する要求が一段と強くな
ったことから0.3mmあるいはそれ以下の径で、且つ
その形状が真球に近く、粒度分布も狭く、高密度である
ビーズに対するニーズが増えている。しかし、従来の造
粒技術では、このようなニーズに応えることは困難なこ
とから数年前に液中造粒法の適用により0.3mm、あ
るいはそれ以下の径でニーズを満足するビーズの製造が
可能になった。液中造粒法はこの要請に応え得る有望な
造粒法で、現在実用化されているものもある。液中造粒
法は造粒しようとする微粉体を懸濁媒体に懸濁させ、そ
の懸濁媒体とは不溶の第二の液体(架橋液体)を用いて
液体中に懸濁している微粉体粒子をその液体中で凝集さ
せ、圧密して造粒物を得る技術である。液中造粒法は、
処理対象となる懸濁系の種類によって、それが水の場合
には水中造粒、有機溶媒の場合には油中造粒と呼ばれ
る。しかしながら、この液中造粒法も製造工程管理や品
質、性状の再現性で充分ではなかった。特に、液中造粒
で目的に合ったビーズを得ようとする場合、造粒終点の
決定が大切である。造粒を停止すべき時点を超えて数1
0秒そのまゝ造粒を続けると造粒体は成長し目的の大き
さよりも大きくなる場合がしばしば起る。液中造粒では
造粒終点の決定は撹拌により消費される電力消費量やト
ルクの経時変化からなされるが、これらの経時変化は僅
少で把握し難く、前述のように造粒時間が正規の場合よ
りも長いときは目的の大きさよりも大きく、短いときは
小さく等工程管理や品質・性状の点でより正確で再現性
の高い造粒終点の決定法が望まれていた。
機能性材料として注目されている。ファインセラミック
ス材を製造するに当たっては、一般に微粉末を目的の形
状に成型し(成型後、必要に応じて機械加工を行な
う)、焼結して製品化する。出発原料である微粉末を得
る最も汎用的な製造法は粉砕である。粉砕にも各種の方
法が用いられているが、高速撹拌ミル中で粉砕メディア
を用いる粉砕法が広く採用されており、特に近年、要請
の増大しているサブミクロンの微粉の製造には適してい
ることから高い関心が持たれている。高速撹拌ミルに使
用する粉砕メディアとしてのビーズ(微小球形体)に対
しては数年前までは0.5mm径以上のものが使用され
ていたが、最近では微粉砕に対する要求が一段と強くな
ったことから0.3mmあるいはそれ以下の径で、且つ
その形状が真球に近く、粒度分布も狭く、高密度である
ビーズに対するニーズが増えている。しかし、従来の造
粒技術では、このようなニーズに応えることは困難なこ
とから数年前に液中造粒法の適用により0.3mm、あ
るいはそれ以下の径でニーズを満足するビーズの製造が
可能になった。液中造粒法はこの要請に応え得る有望な
造粒法で、現在実用化されているものもある。液中造粒
法は造粒しようとする微粉体を懸濁媒体に懸濁させ、そ
の懸濁媒体とは不溶の第二の液体(架橋液体)を用いて
液体中に懸濁している微粉体粒子をその液体中で凝集さ
せ、圧密して造粒物を得る技術である。液中造粒法は、
処理対象となる懸濁系の種類によって、それが水の場合
には水中造粒、有機溶媒の場合には油中造粒と呼ばれ
る。しかしながら、この液中造粒法も製造工程管理や品
質、性状の再現性で充分ではなかった。特に、液中造粒
で目的に合ったビーズを得ようとする場合、造粒終点の
決定が大切である。造粒を停止すべき時点を超えて数1
0秒そのまゝ造粒を続けると造粒体は成長し目的の大き
さよりも大きくなる場合がしばしば起る。液中造粒では
造粒終点の決定は撹拌により消費される電力消費量やト
ルクの経時変化からなされるが、これらの経時変化は僅
少で把握し難く、前述のように造粒時間が正規の場合よ
りも長いときは目的の大きさよりも大きく、短いときは
小さく等工程管理や品質・性状の点でより正確で再現性
の高い造粒終点の決定法が望まれていた。
【0003】液中造粒法で微小球形体を目的どおりに得
るためには造粒体の形成、成長あるいは破壊などの経時
変化をオンラインでモニタリングし、目的とした造粒産
物が形成された時点で造粒を終了させる必要がある。先
に本発明者等は、液中造粒において、撹拌消費電力や撹
拌トルクの変動を測定し、これらによって造粒終点を決
定する方法を提案した。しかし、撹拌消費電力や撹拌ト
ルクの変動によって、造粒産物の回収率、造粒体径をオ
ンラインで管理することはかなり困難である。液中造粒
法で数100μmオーダの球形体を得る場合、適正な造
粒終点を超えて造粒を続けると目的とした造粒体よりも
大きくなったり、一方適正な造粒終点よりも早く造粒を
停止すると要求値よりも小さい径の造粒体が形成される
ことが多い。しかもこの時間のずれは造粒しようとする
対象物質や造粒条件にもよるが数分乃至数10秒と小さ
く、その間における電力消費量やトルクの極く僅かの変
動を把握し造粒終点を決定するには限界があり、また再
現性からいっても充分とはいえない。
るためには造粒体の形成、成長あるいは破壊などの経時
変化をオンラインでモニタリングし、目的とした造粒産
物が形成された時点で造粒を終了させる必要がある。先
に本発明者等は、液中造粒において、撹拌消費電力や撹
拌トルクの変動を測定し、これらによって造粒終点を決
定する方法を提案した。しかし、撹拌消費電力や撹拌ト
ルクの変動によって、造粒産物の回収率、造粒体径をオ
ンラインで管理することはかなり困難である。液中造粒
法で数100μmオーダの球形体を得る場合、適正な造
粒終点を超えて造粒を続けると目的とした造粒体よりも
大きくなったり、一方適正な造粒終点よりも早く造粒を
停止すると要求値よりも小さい径の造粒体が形成される
ことが多い。しかもこの時間のずれは造粒しようとする
対象物質や造粒条件にもよるが数分乃至数10秒と小さ
く、その間における電力消費量やトルクの極く僅かの変
動を把握し造粒終点を決定するには限界があり、また再
現性からいっても充分とはいえない。
【0004】
【目的】本発明は、造粒過程の最初から最後まで生成す
る造粒体の径とその生成率を常にモニタリングしながら
液中造粒を行うことにより、必ず目的とする粒径の造粒
体を高収率で得ることのできる液中造粒法を提供する点
にある。
る造粒体の径とその生成率を常にモニタリングしながら
液中造粒を行うことにより、必ず目的とする粒径の造粒
体を高収率で得ることのできる液中造粒法を提供する点
にある。
【0005】
【構成】液中造粒過程において造粒体は造粒容器内壁と
衝突しており、造粒容器はその衝撃力により振動し、周
囲に音を放射する。ただし、多数の粒子の衝突が重なっ
て起こるためそれらの波形は、単発的なものではなく、
連続的なノイズとなる。この衝突ノイズは、造粒体の
数、粒度および密度に関する情報を含んでいると推察さ
れる。また、造粒体の形成に伴い懸濁液の濁度が変化す
るが、この濁度変化より造粒体の量を推定できる。本発
明は、この観点から造粒過程で発生するノイズおよび懸
濁液の濁度を示すレーザ光減衰量を計測し、これらの計
測結果に基づいてオンラインで造粒体の回収率、造粒体
径をモニタリングすることにより液中造粒の工程管理を
完成したものである。すなわち、本発明は、セラミック
ス微小球体製造用原料微粉末(イ)を前記原料微粉末に
対して非親和性の液体(ロ)中に懸濁させ、必要に応じ
て(ロ)の液体に非混和性で且つ(イ)に親和性のある架橋
液体を添加し、この懸濁液を回転撹拌翼を有する内面円
筒型の撹拌領域において撹拌することによりセラミック
ス微小球体を造粒するにあたり、(i)前記撹拌領域内
で発生した衝撃ノイズ(AE)の変化を測定し、一方、
それと併行して(ii)前記撹拌領域内の懸濁液の1部を
少くとも1個所が透明である管体を通し循環させ、透明
管体内を流れる懸濁液に光(望ましくはレーザ光)を照
射し、その光の透過量の変化を測定し、両方の変化を総
合して造粒の進行状況をモニターする方法において、
(i)の測定結果から相対エネルギー(Er)を求め、
(ii)の測定結果から光減衰量(α)を求め、
衝突しており、造粒容器はその衝撃力により振動し、周
囲に音を放射する。ただし、多数の粒子の衝突が重なっ
て起こるためそれらの波形は、単発的なものではなく、
連続的なノイズとなる。この衝突ノイズは、造粒体の
数、粒度および密度に関する情報を含んでいると推察さ
れる。また、造粒体の形成に伴い懸濁液の濁度が変化す
るが、この濁度変化より造粒体の量を推定できる。本発
明は、この観点から造粒過程で発生するノイズおよび懸
濁液の濁度を示すレーザ光減衰量を計測し、これらの計
測結果に基づいてオンラインで造粒体の回収率、造粒体
径をモニタリングすることにより液中造粒の工程管理を
完成したものである。すなわち、本発明は、セラミック
ス微小球体製造用原料微粉末(イ)を前記原料微粉末に
対して非親和性の液体(ロ)中に懸濁させ、必要に応じ
て(ロ)の液体に非混和性で且つ(イ)に親和性のある架橋
液体を添加し、この懸濁液を回転撹拌翼を有する内面円
筒型の撹拌領域において撹拌することによりセラミック
ス微小球体を造粒するにあたり、(i)前記撹拌領域内
で発生した衝撃ノイズ(AE)の変化を測定し、一方、
それと併行して(ii)前記撹拌領域内の懸濁液の1部を
少くとも1個所が透明である管体を通し循環させ、透明
管体内を流れる懸濁液に光(望ましくはレーザ光)を照
射し、その光の透過量の変化を測定し、両方の変化を総
合して造粒の進行状況をモニターする方法において、
(i)の測定結果から相対エネルギー(Er)を求め、
(ii)の測定結果から光減衰量(α)を求め、
【数3】 〔式中、D50は造粒体径(μm)、Rは造粒体の生成率
(%)である〕
(%)である〕
【数4】 R=99.4−2.60α ……(2) の式から、造粒体径(D50)および造粒体の生成率
(R)を経時的にモニターしながら造粒することを特徴
とする液中造粒法に関する。なお、産物としての造粒体
はある粒径巾を持っており、例えば300μmの造粒体
という場合でも、ある一定(後述の実施例では280〜
320μm)の範囲の正規分布をしている。この場合、
造粒体径D50=300μmと表わし、そのバラツキは標
準偏差(σ)で示し後述の実施例ではσ≒7である。
(R)を経時的にモニターしながら造粒することを特徴
とする液中造粒法に関する。なお、産物としての造粒体
はある粒径巾を持っており、例えば300μmの造粒体
という場合でも、ある一定(後述の実施例では280〜
320μm)の範囲の正規分布をしている。この場合、
造粒体径D50=300μmと表わし、そのバラツキは標
準偏差(σ)で示し後述の実施例ではσ≒7である。
【0006】本発明は、油中造粒あるいは水中造粒のい
ずれの場合にも適用できるが、一応油中造粒と水中造粒
について簡単に説明するとつぎのとおりである。 (1)油中造粒の場合 油中造粒には広い意味で二種類ある。一つは懸濁媒体と
して脂肪族炭化水素や芳香族炭化水素あるいはそれらの
混合液体が用いられる。より具体的には一例としてヘキ
サンのような脂肪族炭化水素を懸濁媒体として比較的ゆ
るやかな撹拌場で架橋液体を添加することなく行なう造
粒である。前記造粒法では懸濁媒体中に存在する微量の
水分及び原料微粉末に含まれる水分が架橋液体として作
用すると考えられる。これに対してもう一つは懸濁媒体
としては前記懸濁媒体と同じく脂肪族炭化水素や芳香族
炭化水素あるいはそれらの混合液体が用いられる。より
具体的には一例としてイソパラフィンを含む脂肪族炭化
水素を懸濁媒体として少量の架橋液体を添加して比較的
強い撹拌場で行なう造粒である。添加する架橋液体とし
ては、例えば、水、ポリビニールアルコール、セルロー
ズ誘導体、などがある。架橋液体の量は、懸濁液中の固
形物に対して、通常5〜25重量%、好ましくは8〜13重
量%の範囲である。寸法の揃った粒子を得るためには、
架橋液体が均一に分散され、コロイド状の懸濁粒子に万
遍なく衝突するように撹拌条件を整えることが必要であ
る。このためには架橋液体の中に極く少量の界面活性剤
を添加し、これを懸濁液を構成する有機溶媒中に混合、
分散して使用することが好ましい。使用する界面活性剤
は、カチオン系、アニオン系および非イオン系界面活性
剤のいずれでもよく、通常使用される界面活性剤であ
る。
ずれの場合にも適用できるが、一応油中造粒と水中造粒
について簡単に説明するとつぎのとおりである。 (1)油中造粒の場合 油中造粒には広い意味で二種類ある。一つは懸濁媒体と
して脂肪族炭化水素や芳香族炭化水素あるいはそれらの
混合液体が用いられる。より具体的には一例としてヘキ
サンのような脂肪族炭化水素を懸濁媒体として比較的ゆ
るやかな撹拌場で架橋液体を添加することなく行なう造
粒である。前記造粒法では懸濁媒体中に存在する微量の
水分及び原料微粉末に含まれる水分が架橋液体として作
用すると考えられる。これに対してもう一つは懸濁媒体
としては前記懸濁媒体と同じく脂肪族炭化水素や芳香族
炭化水素あるいはそれらの混合液体が用いられる。より
具体的には一例としてイソパラフィンを含む脂肪族炭化
水素を懸濁媒体として少量の架橋液体を添加して比較的
強い撹拌場で行なう造粒である。添加する架橋液体とし
ては、例えば、水、ポリビニールアルコール、セルロー
ズ誘導体、などがある。架橋液体の量は、懸濁液中の固
形物に対して、通常5〜25重量%、好ましくは8〜13重
量%の範囲である。寸法の揃った粒子を得るためには、
架橋液体が均一に分散され、コロイド状の懸濁粒子に万
遍なく衝突するように撹拌条件を整えることが必要であ
る。このためには架橋液体の中に極く少量の界面活性剤
を添加し、これを懸濁液を構成する有機溶媒中に混合、
分散して使用することが好ましい。使用する界面活性剤
は、カチオン系、アニオン系および非イオン系界面活性
剤のいずれでもよく、通常使用される界面活性剤であ
る。
【0007】(2)水中造粒の場合 セラミックス原料微粉末表面を疎水性に改質してから実
施する必要がある。疎水性に改質するための疎水化処理
剤としては例えば高級脂肪酸塩、高級アルキル硫酸塩、
高級アルキルアミン塩を使用できる。好ましい疎水化処
理剤はオレイン酸ソーダ、ドデシル硫酸ソーダまたはド
デシルアンモニウムアセテート等である。このような疎
水化処理剤により疎水化されたセラミックス微粉末の懸
濁液に少量の架橋液体を添加した後本発明を適用する。
前記架橋液体としては炭化水素を使用できる。好ましい
炭化水素はC8〜C18の石油系または石炭系炭化水素で
ある。さらに好ましくはC8〜C12の石油系混合炭化水
素である。水中造粒の概略を説明するとつぎのとおりで
ある。造粒装置に所定量のセラミックス原料微粉末およ
び水を入れ、撹拌してセラミックス微粉末を懸濁させた
状態で所定量の疎水化処理剤を加え、所定時間撹拌して
疎水化を行う。上記に使用する水は、セラミックス微粉
末の種類および疎水化処理剤の種類によって最適のpH
に調整して用いる。すなわち、疎水化処理剤として脂肪
酸塩を用いる場合は弱酸性から弱アルカリ性に調整し、
高級アルキル硫酸塩を用いる場合は酸性領域に、また高
級アルキルアミン塩を用いる場合はアルカリ性領域に調
整するのが好ましい。次いで、所定量の架橋液体を加
え、さらに撹拌を続けて造粒を行う。本発明の液中造粒
の方法により微小球形体を製造できるセラミックスとく
にファインセラミックスはジルコニア、アルミナ、ムラ
イト、窒化ケイ素、炭化ケイ素、チタン酸バリウム、酸
化マグネシウム等である。上記有機溶媒または水に懸濁
させるセラミックス微粉末の量(濃度)には特に制限が
ないが、好ましくは、懸濁液中の固形物質の濃度は1.
5〜30重量%の範囲である。懸濁液の測定のために循
環するパイプは少くとも光照射部分が透明であればよ
い。材質は懸濁液を汚染しない材料であれば何んでも使
用できるが、透明材料としてはガラス、合成樹脂などを
挙げることができ、とくにポリ塩化ビニルチューブが安
価で実用的である。パイプの太さにとくに制限はないが
通常5〜20mmのものを使用する。パイプ中を流れる
懸濁液中の粒子の流速は、回転撹拌翼の回転速度によっ
て決まってくる。
施する必要がある。疎水性に改質するための疎水化処理
剤としては例えば高級脂肪酸塩、高級アルキル硫酸塩、
高級アルキルアミン塩を使用できる。好ましい疎水化処
理剤はオレイン酸ソーダ、ドデシル硫酸ソーダまたはド
デシルアンモニウムアセテート等である。このような疎
水化処理剤により疎水化されたセラミックス微粉末の懸
濁液に少量の架橋液体を添加した後本発明を適用する。
前記架橋液体としては炭化水素を使用できる。好ましい
炭化水素はC8〜C18の石油系または石炭系炭化水素で
ある。さらに好ましくはC8〜C12の石油系混合炭化水
素である。水中造粒の概略を説明するとつぎのとおりで
ある。造粒装置に所定量のセラミックス原料微粉末およ
び水を入れ、撹拌してセラミックス微粉末を懸濁させた
状態で所定量の疎水化処理剤を加え、所定時間撹拌して
疎水化を行う。上記に使用する水は、セラミックス微粉
末の種類および疎水化処理剤の種類によって最適のpH
に調整して用いる。すなわち、疎水化処理剤として脂肪
酸塩を用いる場合は弱酸性から弱アルカリ性に調整し、
高級アルキル硫酸塩を用いる場合は酸性領域に、また高
級アルキルアミン塩を用いる場合はアルカリ性領域に調
整するのが好ましい。次いで、所定量の架橋液体を加
え、さらに撹拌を続けて造粒を行う。本発明の液中造粒
の方法により微小球形体を製造できるセラミックスとく
にファインセラミックスはジルコニア、アルミナ、ムラ
イト、窒化ケイ素、炭化ケイ素、チタン酸バリウム、酸
化マグネシウム等である。上記有機溶媒または水に懸濁
させるセラミックス微粉末の量(濃度)には特に制限が
ないが、好ましくは、懸濁液中の固形物質の濃度は1.
5〜30重量%の範囲である。懸濁液の測定のために循
環するパイプは少くとも光照射部分が透明であればよ
い。材質は懸濁液を汚染しない材料であれば何んでも使
用できるが、透明材料としてはガラス、合成樹脂などを
挙げることができ、とくにポリ塩化ビニルチューブが安
価で実用的である。パイプの太さにとくに制限はないが
通常5〜20mmのものを使用する。パイプ中を流れる
懸濁液中の粒子の流速は、回転撹拌翼の回転速度によっ
て決まってくる。
【0008】図面を参照して、本発明の一具体例を架橋
液体を添加する油中造粒の場合について説明する。図
1、図2に示すように、原料である微粉末(例へばジル
コニア)は有機溶媒である油と混合されて懸濁状態で仕
込口(C)から仕込まれ内面円筒型撹拌槽(A)中に入
る。注入完了後、架橋液体を添加する。その方法は造粒
槽側部から槽内へ挿入された注射針を通して直接シリン
ジから槽内へ注入されるようにした。仕込口に通じるバ
ルブを閉じ、造粒機内に供給された懸濁液は回転撹拌翼
によって撹拌される。撹拌が始まると同時に懸濁液は図
2のレーザ光発振装置(H)と受光部(I)の間の透明管体
を通って上方に向って流れ、原料仕込口(C)の下部のバ
ルブで二手に分れバイパスライン(Q)からバルブ(T)を
経て前記撹拌槽内に還流してくる。造粒中はこの運動を
繰り返す。透明管体を通過する懸濁液に図2にみられる
ようにレーザ光をレーザ光発振装置(H)から発射し受光
部(I)で受光し、この信号をアンプ(J)で増巾してレ
コーダー(K)とコンピュータ(V)に記録する。一方、
回転撹拌翼の駆動と同時にAEセンサー(E)とそのAE
を計測するためのAE計測装置を作動させる。透明管体
内懸濁液を透過するレーザ光量の経時変化は造粒開始後
徐々に低下し、ある値を境に逆に徐々に上昇し始め、次
いで二次関数的に急上昇し、ほぼ懸濁媒のみの時の値に
至ると安定し、変動が見られなくなる。レーザ光の懸濁
液による減衰量は懸濁液の濃度の低下と共に減少し、同
一濃度であれば懸濁質の粒子径が大きい程減衰量は低く
なることが知られている。そこで透明管体内の懸濁液を
透過するレーザ光量の測定値から計算により造粒懸濁液
によるレーザ光の減衰量を下記により求めた。
液体を添加する油中造粒の場合について説明する。図
1、図2に示すように、原料である微粉末(例へばジル
コニア)は有機溶媒である油と混合されて懸濁状態で仕
込口(C)から仕込まれ内面円筒型撹拌槽(A)中に入
る。注入完了後、架橋液体を添加する。その方法は造粒
槽側部から槽内へ挿入された注射針を通して直接シリン
ジから槽内へ注入されるようにした。仕込口に通じるバ
ルブを閉じ、造粒機内に供給された懸濁液は回転撹拌翼
によって撹拌される。撹拌が始まると同時に懸濁液は図
2のレーザ光発振装置(H)と受光部(I)の間の透明管体
を通って上方に向って流れ、原料仕込口(C)の下部のバ
ルブで二手に分れバイパスライン(Q)からバルブ(T)を
経て前記撹拌槽内に還流してくる。造粒中はこの運動を
繰り返す。透明管体を通過する懸濁液に図2にみられる
ようにレーザ光をレーザ光発振装置(H)から発射し受光
部(I)で受光し、この信号をアンプ(J)で増巾してレ
コーダー(K)とコンピュータ(V)に記録する。一方、
回転撹拌翼の駆動と同時にAEセンサー(E)とそのAE
を計測するためのAE計測装置を作動させる。透明管体
内懸濁液を透過するレーザ光量の経時変化は造粒開始後
徐々に低下し、ある値を境に逆に徐々に上昇し始め、次
いで二次関数的に急上昇し、ほぼ懸濁媒のみの時の値に
至ると安定し、変動が見られなくなる。レーザ光の懸濁
液による減衰量は懸濁液の濃度の低下と共に減少し、同
一濃度であれば懸濁質の粒子径が大きい程減衰量は低く
なることが知られている。そこで透明管体内の懸濁液を
透過するレーザ光量の測定値から計算により造粒懸濁液
によるレーザ光の減衰量を下記により求めた。
【数5】減衰量=−10×log(I/I。) I ……懸濁液を透過した光量 I。……懸濁媒を透過した光量 図2に示すようにレーザ光発振装置(H)から出たレーザ
光は透明管体部を透過後レーザ光受光部(I)で電気信号
に変換されアンプ(J)で増巾された後レコーダー(K)と
コンピュータ(V)に記録される。この値がレーザ光強
度である。その後、前記式によってレーザ光減衰量を求
め、レーザ光減衰量が0あるいは極めて0に近い値にな
った時点で造粒機内の微粒子やフロック等はなくなり、
造粒機内壁面や回転攪拌翼表面への微量の付着物を除い
て全量が造粒体になったことを示している。この時点か
らある一定時間を経過した時点を造粒終点とした。この
一定時間は要求値としての造粒体径、密度、球形度によ
り決定されるが通常は数分から10数分の時間である。こ
の造粒終点に基づきコンピューター(V)を用いて撹拌翼
駆動電源スイッチを制御するようにする。なお、図1、
図2の同じ内面円筒型撹拌槽としては横型のものを図示
したが、これは縦、横、ななめ、いずれの場合でもよい
ことは勿論である。
光は透明管体部を透過後レーザ光受光部(I)で電気信号
に変換されアンプ(J)で増巾された後レコーダー(K)と
コンピュータ(V)に記録される。この値がレーザ光強
度である。その後、前記式によってレーザ光減衰量を求
め、レーザ光減衰量が0あるいは極めて0に近い値にな
った時点で造粒機内の微粒子やフロック等はなくなり、
造粒機内壁面や回転攪拌翼表面への微量の付着物を除い
て全量が造粒体になったことを示している。この時点か
らある一定時間を経過した時点を造粒終点とした。この
一定時間は要求値としての造粒体径、密度、球形度によ
り決定されるが通常は数分から10数分の時間である。こ
の造粒終点に基づきコンピューター(V)を用いて撹拌翼
駆動電源スイッチを制御するようにする。なお、図1、
図2の同じ内面円筒型撹拌槽としては横型のものを図示
したが、これは縦、横、ななめ、いずれの場合でもよい
ことは勿論である。
【0009】AEの測定方法はつぎのとおりである。す
なわち、回転撹拌翼の駆動と同時に撹拌槽外側のフラン
ジ部分にとりつけたAEセンサー(E)〔広帯域センサ
(100KHz〜2MHz±10dB)〕とそのAEの
簡易型測定機といわれるAEテスター(F)、ペンレコー
ダ(K)、コンピュータ(V)を作動させる。また同時にA
Eプリアンプ(W)、ディスクリミネータ(X)、エナジー
プロセッサー(Y)、デュアルカウンタ(Z)、ウェイブメ
モリー(U)、コンピュータ(V)からなる通常のAE計測
装置を作動させればよい。つぎに、AE計測システムに
ついて図3を用いて説明する。AEセンサーで得られた
信号は、図3のAE−912のプリアンプ(Pre−a
mplifier前置増幅器で利得、すなわち増幅度は
40dB)を通してディスクリミネータ(図3のAE−
922 Discriminator弁別器)に入力さ
れる。入力信号はHPF(ハイパスフィルター)にはい
り、その後LPF(ローパスフィルター)に入力され
る。本計測ではHPFの設定を100kHzとし、LP
Fは挿入しなかった。フィルターを通過した信号は、1
0dBステップ可変のアッテネータにより0〜40dB
まで10dB単位で減衰させられメインアンプ部へ入力
される。メインアンプは20dBのアンプ3段で構成さ
れており、後の2段は常に動作するが初段は、50、6
0dBのレンジが選択されたときのみ挿入される。ディ
スクリミネータの利得設定は、このアッテネータとメイ
ンアンプ及び0〜−20dBまで連続的に変化できるア
ッテネータによって−20〜60dBの範囲で設定する
ことができる。本測定では20dBに設定した。メイン
アンプより出力されたRF信号は、包絡線検波器及びゼ
ロクロス コンパレータ(Zero−cross Co
mparator−コンパレータのしきい値が0との意
味)に入る(コンパレータに入力する際にはRF信号を
1/5にする)。包絡線検波器に入力された信号は、半
波整流され立ち下りに時定数(Time Consta
nt)を持たせて緩やかにした後出力される。これを包
絡線検波波形(Envelope)とする。さらに、包
絡線検波出力の1/5信号が平均化回路及びVH(ハイ
レベル)、VL(ローレベル)コンパレータに供給され
る。平均化回路より出力された信号は5倍にされた後ア
ベレージ(Average)すなわち相対エネルギーと
して出力される。また、VH、VLコンパレータで数値化
された信号は、コントロール部でイベント信号、NG
(No good)信号として出力される。本装置で
は、ディスクリミネーターレベルはVH、VLの2つを設
定するようになっており、図4に示すように、入力信号
(包絡線検波波形)がVHを超えると信号がVL以下に下
がるまでイベント信号が出力される。これが1イベント
として計測されイベントパルスが画かれる。1イベント
の持続時間Twがあらかじめ設定された2つの時間Tmi
mとTmaxに対して
なわち、回転撹拌翼の駆動と同時に撹拌槽外側のフラン
ジ部分にとりつけたAEセンサー(E)〔広帯域センサ
(100KHz〜2MHz±10dB)〕とそのAEの
簡易型測定機といわれるAEテスター(F)、ペンレコー
ダ(K)、コンピュータ(V)を作動させる。また同時にA
Eプリアンプ(W)、ディスクリミネータ(X)、エナジー
プロセッサー(Y)、デュアルカウンタ(Z)、ウェイブメ
モリー(U)、コンピュータ(V)からなる通常のAE計測
装置を作動させればよい。つぎに、AE計測システムに
ついて図3を用いて説明する。AEセンサーで得られた
信号は、図3のAE−912のプリアンプ(Pre−a
mplifier前置増幅器で利得、すなわち増幅度は
40dB)を通してディスクリミネータ(図3のAE−
922 Discriminator弁別器)に入力さ
れる。入力信号はHPF(ハイパスフィルター)にはい
り、その後LPF(ローパスフィルター)に入力され
る。本計測ではHPFの設定を100kHzとし、LP
Fは挿入しなかった。フィルターを通過した信号は、1
0dBステップ可変のアッテネータにより0〜40dB
まで10dB単位で減衰させられメインアンプ部へ入力
される。メインアンプは20dBのアンプ3段で構成さ
れており、後の2段は常に動作するが初段は、50、6
0dBのレンジが選択されたときのみ挿入される。ディ
スクリミネータの利得設定は、このアッテネータとメイ
ンアンプ及び0〜−20dBまで連続的に変化できるア
ッテネータによって−20〜60dBの範囲で設定する
ことができる。本測定では20dBに設定した。メイン
アンプより出力されたRF信号は、包絡線検波器及びゼ
ロクロス コンパレータ(Zero−cross Co
mparator−コンパレータのしきい値が0との意
味)に入る(コンパレータに入力する際にはRF信号を
1/5にする)。包絡線検波器に入力された信号は、半
波整流され立ち下りに時定数(Time Consta
nt)を持たせて緩やかにした後出力される。これを包
絡線検波波形(Envelope)とする。さらに、包
絡線検波出力の1/5信号が平均化回路及びVH(ハイ
レベル)、VL(ローレベル)コンパレータに供給され
る。平均化回路より出力された信号は5倍にされた後ア
ベレージ(Average)すなわち相対エネルギーと
して出力される。また、VH、VLコンパレータで数値化
された信号は、コントロール部でイベント信号、NG
(No good)信号として出力される。本装置で
は、ディスクリミネーターレベルはVH、VLの2つを設
定するようになっており、図4に示すように、入力信号
(包絡線検波波形)がVHを超えると信号がVL以下に下
がるまでイベント信号が出力される。これが1イベント
として計測されイベントパルスが画かれる。1イベント
の持続時間Twがあらかじめ設定された2つの時間Tmi
mとTmaxに対して
【数6】Tmin<Tw<Tmax を満足しなければ、イベント信号の最後にNG信号が出
力され、カウンタにより計測されない。本測定ではVH
=3.5V、VL=3.4V、Tmin=10μ秒、Tmax
=100m秒に設定した。また、ゼロクロスコンパレー
タに入力されたRF信号は振動からパルス(オシレイシ
ョン)に変換される。このパルスはイベント信号が出力
されている期間のみ出力される。ディスクリミネータか
ら出力された信号のうち包絡線検波波形と相対エネルギ
ーは、A/Dコンバータを通じてコンピュータに記録さ
れ、RF信号は図3のAE−972のエネルギープロセ
ッサ(Energy processor−エネルギー
に比例したパルス列を出力する)、図3のSS−570
5のオシロスコープ(AE波形の観測に使用)、図3の
AE9620の波形記憶装置に供給される。イベント信
号とパルスは図3のAE−932のデュアルカウンタ
(Dual counter−8桁の2チャネルカウン
タ)に供給される。波形記憶装置に取り込まれたAE波
はインタフェイスボード(2つ情報を接続・処理する装
置で図3のGP−IB)を経てコンピューターに入力さ
れる。エネルギープロセッサに供給された信号はエネル
ギー解析処理され、エネルギーに比例した周波数のパル
スに変換される。エネルギー解析処理は増幅された入力
信号を乗算器で2乗し、これを平均化した後必要レベル
まで増幅してV−F変換器でエネルギーに比例した周波
数のパルスに変換することにより行われる。変換された
信号はデュアルカウンタに送られる。本測定ではデュア
ルカウンタを2台用いた。1台にはディスクリミネータ
からオシレイションとイベント信号を入力する。オシレ
イション信号は一定時間毎(本測定では1秒間)の入力
信号を計測し、オシレイション発生率として出力され
る。イベント信号はカウンタのゲートを解放しっぱなし
にして計測し、イベント発生総数として出力され、オシ
レイション発生率及びイベント発生総数は、何れもA/
Dコンバータによりコンピュータに記録される。もう1
台には、やはりイベント信号とエネルギープロセッサか
らのパルス信号が入力される。こちらでは1秒毎の入力
信号の計数値を、それぞれイベント発生率、エネルギー
発生率として出力されA/Dコンバータを通じてコンピ
ュータに記録される。また、イベント発生総数とイベン
ト発生率は、ディスクリミネータからNG信号が送られ
てきた場合、そのときのイベント信号は計測されない。
力され、カウンタにより計測されない。本測定ではVH
=3.5V、VL=3.4V、Tmin=10μ秒、Tmax
=100m秒に設定した。また、ゼロクロスコンパレー
タに入力されたRF信号は振動からパルス(オシレイシ
ョン)に変換される。このパルスはイベント信号が出力
されている期間のみ出力される。ディスクリミネータか
ら出力された信号のうち包絡線検波波形と相対エネルギ
ーは、A/Dコンバータを通じてコンピュータに記録さ
れ、RF信号は図3のAE−972のエネルギープロセ
ッサ(Energy processor−エネルギー
に比例したパルス列を出力する)、図3のSS−570
5のオシロスコープ(AE波形の観測に使用)、図3の
AE9620の波形記憶装置に供給される。イベント信
号とパルスは図3のAE−932のデュアルカウンタ
(Dual counter−8桁の2チャネルカウン
タ)に供給される。波形記憶装置に取り込まれたAE波
はインタフェイスボード(2つ情報を接続・処理する装
置で図3のGP−IB)を経てコンピューターに入力さ
れる。エネルギープロセッサに供給された信号はエネル
ギー解析処理され、エネルギーに比例した周波数のパル
スに変換される。エネルギー解析処理は増幅された入力
信号を乗算器で2乗し、これを平均化した後必要レベル
まで増幅してV−F変換器でエネルギーに比例した周波
数のパルスに変換することにより行われる。変換された
信号はデュアルカウンタに送られる。本測定ではデュア
ルカウンタを2台用いた。1台にはディスクリミネータ
からオシレイションとイベント信号を入力する。オシレ
イション信号は一定時間毎(本測定では1秒間)の入力
信号を計測し、オシレイション発生率として出力され
る。イベント信号はカウンタのゲートを解放しっぱなし
にして計測し、イベント発生総数として出力され、オシ
レイション発生率及びイベント発生総数は、何れもA/
Dコンバータによりコンピュータに記録される。もう1
台には、やはりイベント信号とエネルギープロセッサか
らのパルス信号が入力される。こちらでは1秒毎の入力
信号の計数値を、それぞれイベント発生率、エネルギー
発生率として出力されA/Dコンバータを通じてコンピ
ュータに記録される。また、イベント発生総数とイベン
ト発生率は、ディスクリミネータからNG信号が送られ
てきた場合、そのときのイベント信号は計測されない。
【0010】 イベント発生率(Event Rate)について ディスクリミネータより出力されたイベント信号をデュ
アルカウンタにおいて単位時間累積した数、すなわち単
位時間当りのイベント信号の累積数がイベント発生率で
ある。架橋液体の量によってイベント発生率は造粒開始
後徐々に増加し、ある時点からは急速に増加しピークに
達してから減少に転ずる経時変化をする場合と、造粒開
始後ゆるやかに増加し、ある時点で降下し再び上昇に転
じピークに達してから減少してゆく場合がある。 包絡線検波波形(Envelope)について ディスクリミネータ(X)の中の包絡線検波器ではメイン
アンプで増幅されたRF信号を半波整流し、立ち下りに
時定数をもたせてゆるやかにした後出力する。この出力
された信号を包絡線検波波形と呼ぶ。包絡線検波波形は
図4にみられるように造粒開始と同時に急速に上昇し、
一旦減少してからは直ぐに上昇し始め最大値を示してか
らゆるやかに減少する。 相対エネルギー(アベレージ)について ディスクリミネータ中の平均化回路では包絡線検波器よ
り出力された信号を平均値化し直流(脈流)の値として
出力する。この出力が相対エネルギーである。 ディスクリミネータレベルVHとVLについて 造粒中に生成される造粒体が撹拌槽(A)内壁面に衝突
して生ずる音は撹拌槽内で反射し、それが虚像のイベン
ト信号として出力される場合がある。ディスクリレベル
(弁別レベル)を従来の1レベル方式の場合(VH=VL
のような場合)は、図12に示すように多数のイベント
を計数してしまう。この反射による影響をできるだけ少
なくするために、ディスクリレベルVH(ハイレベル)
とVL(ローレベル)の2つを設定した。図12中のVH
のラインは、従来の1レベル方式のときのディスクリレ
ベルに相当するもので、この図12ではA、B、Cの3
点でイベント信号が出力され、イベント計数値は“3”
となり、反射による虚像も計数してしまうが、2レベル
方式では、VL以下に下がるまでを1イベントと判定す
るので図12に示すようにイベント計数値は“2”とな
る。入力信号(包絡線検波波形)がVHを超えると、イ
ベント信号が出力され、1イベントの長さは入力信号が
次にVL以下に下がるまで持続する。このように、VHと
VLの2レベル方式によってAE信号の反射の影響によ
る誤動作を大巾に削減することができた。
アルカウンタにおいて単位時間累積した数、すなわち単
位時間当りのイベント信号の累積数がイベント発生率で
ある。架橋液体の量によってイベント発生率は造粒開始
後徐々に増加し、ある時点からは急速に増加しピークに
達してから減少に転ずる経時変化をする場合と、造粒開
始後ゆるやかに増加し、ある時点で降下し再び上昇に転
じピークに達してから減少してゆく場合がある。 包絡線検波波形(Envelope)について ディスクリミネータ(X)の中の包絡線検波器ではメイン
アンプで増幅されたRF信号を半波整流し、立ち下りに
時定数をもたせてゆるやかにした後出力する。この出力
された信号を包絡線検波波形と呼ぶ。包絡線検波波形は
図4にみられるように造粒開始と同時に急速に上昇し、
一旦減少してからは直ぐに上昇し始め最大値を示してか
らゆるやかに減少する。 相対エネルギー(アベレージ)について ディスクリミネータ中の平均化回路では包絡線検波器よ
り出力された信号を平均値化し直流(脈流)の値として
出力する。この出力が相対エネルギーである。 ディスクリミネータレベルVHとVLについて 造粒中に生成される造粒体が撹拌槽(A)内壁面に衝突
して生ずる音は撹拌槽内で反射し、それが虚像のイベン
ト信号として出力される場合がある。ディスクリレベル
(弁別レベル)を従来の1レベル方式の場合(VH=VL
のような場合)は、図12に示すように多数のイベント
を計数してしまう。この反射による影響をできるだけ少
なくするために、ディスクリレベルVH(ハイレベル)
とVL(ローレベル)の2つを設定した。図12中のVH
のラインは、従来の1レベル方式のときのディスクリレ
ベルに相当するもので、この図12ではA、B、Cの3
点でイベント信号が出力され、イベント計数値は“3”
となり、反射による虚像も計数してしまうが、2レベル
方式では、VL以下に下がるまでを1イベントと判定す
るので図12に示すようにイベント計数値は“2”とな
る。入力信号(包絡線検波波形)がVHを超えると、イ
ベント信号が出力され、1イベントの長さは入力信号が
次にVL以下に下がるまで持続する。このように、VHと
VLの2レベル方式によってAE信号の反射の影響によ
る誤動作を大巾に削減することができた。
【0011】図1、2の装置による造粒に当たっては、
まず、3200mlの有機液体に100gのジルコニア
試料を懸濁させ、撹拌槽(A)内でインペラーを184
0rpmで10秒間回転させて条件付与を行なった。つい
で、所定量の架橋液体を添加した後インペラーを184
0rpmで所定時間回転させた。
まず、3200mlの有機液体に100gのジルコニア
試料を懸濁させ、撹拌槽(A)内でインペラーを184
0rpmで10秒間回転させて条件付与を行なった。つい
で、所定量の架橋液体を添加した後インペラーを184
0rpmで所定時間回転させた。
【0012】図5のa〜cに架橋液体添加量を95,1
05,115cm3/Kgとして油中造粒を行なった場
合の相対エネルギー、イベント発生率およびαの代表的
な経時変化の計測例を示す。架橋液体添加量を115c
m3/Kgとした場合には、αは造粒開始後徐々に増大
し、10分程度でピークに達したあと、20分近くにな
ってから急速に0近くまで低下した。このαの急低下時
には、相対エネルギーとイベント発生率も一時的な変動
を示している。このαがほぼ0を示す時点では、循環パ
イプ内を通過している液はほぼ透明になっており、すべ
ての微粒子が造粒体となったことを示唆している。架橋
液体添加量95cm3/Kgではαの低下し始める時間
は遅くなっており、その低下曲線の傾きも緩やかとなっ
た。相対エネルギー、イベント発生率の最大値は、架橋
液体添加量115cm3/Kgに比べより大きな値を示
した。また、架橋液体添加量115cm3/Kgでαが
0となる付近で認められた相対エネルギー、イベント発
生率の一時的な変動は認められなかった。架橋液体添加
量105cm3/Kgでは、相対エネルギー、イベント
発生率、αの変化は、架橋液体添加量95cm3/Kg
と115cm3/Kgとの中間的な傾向を示した。
05,115cm3/Kgとして油中造粒を行なった場
合の相対エネルギー、イベント発生率およびαの代表的
な経時変化の計測例を示す。架橋液体添加量を115c
m3/Kgとした場合には、αは造粒開始後徐々に増大
し、10分程度でピークに達したあと、20分近くにな
ってから急速に0近くまで低下した。このαの急低下時
には、相対エネルギーとイベント発生率も一時的な変動
を示している。このαがほぼ0を示す時点では、循環パ
イプ内を通過している液はほぼ透明になっており、すべ
ての微粒子が造粒体となったことを示唆している。架橋
液体添加量95cm3/Kgではαの低下し始める時間
は遅くなっており、その低下曲線の傾きも緩やかとなっ
た。相対エネルギー、イベント発生率の最大値は、架橋
液体添加量115cm3/Kgに比べより大きな値を示
した。また、架橋液体添加量115cm3/Kgでαが
0となる付近で認められた相対エネルギー、イベント発
生率の一時的な変動は認められなかった。架橋液体添加
量105cm3/Kgでは、相対エネルギー、イベント
発生率、αの変化は、架橋液体添加量95cm3/Kg
と115cm3/Kgとの中間的な傾向を示した。
【0013】図6に図5での造粒終了直前(10秒前)
に計測したそれぞれのノイズの波形を示す。また、図6
中にその時の相対エネルギー値を表示した。架橋液体添
加量の低下に伴い、振幅の大きな波が表れる頻度が増え
相対エネルギー値が高くなっていることが分る。架橋液
体添加量の低下は、造粒体径の低下、即ち造粒体数の増
加を意味している。したがって、図5において造粒経過
時におけるイベント発生率および相対エネルギー値の増
大は、造粒体と造粒容器内壁との衝突回数の増加に伴う
衝突波放出回数の増加と、その際の衝突エネルギーの増
加を指示していると考えられる。
に計測したそれぞれのノイズの波形を示す。また、図6
中にその時の相対エネルギー値を表示した。架橋液体添
加量の低下に伴い、振幅の大きな波が表れる頻度が増え
相対エネルギー値が高くなっていることが分る。架橋液
体添加量の低下は、造粒体径の低下、即ち造粒体数の増
加を意味している。したがって、図5において造粒経過
時におけるイベント発生率および相対エネルギー値の増
大は、造粒体と造粒容器内壁との衝突回数の増加に伴う
衝突波放出回数の増加と、その際の衝突エネルギーの増
加を指示していると考えられる。
【0014】この観点に立脚して、架橋液体添加量9
5、105、115cm3/Kgの条件下で造粒時間を
変化させ油中造粒を行ない、相対エネルギー値(Er)
と造粒体径(D50)および生成率(R)との関係を求め
た結果、これらの間には次の関係式が成立した。
5、105、115cm3/Kgの条件下で造粒時間を
変化させ油中造粒を行ない、相対エネルギー値(Er)
と造粒体径(D50)および生成率(R)との関係を求め
た結果、これらの間には次の関係式が成立した。
【数7】 図7に、D50とRの実測値を(2)式に代入して求めた
Er(計算値)と実測されたEr(測定値)との関係を
示す。両者の間には、ほぼ1対1の対応関係が認められ
る。ここでRは次式で与えられる。
Er(計算値)と実測されたEr(測定値)との関係を
示す。両者の間には、ほぼ1対1の対応関係が認められ
る。ここでRは次式で与えられる。
【数8】 R=WP/W×100 ……(3) ここに、Wは供給試料の重量、WPは造粒の全重量であ
る。造粒体が均一径の場合、造粒体数をN、造粒体密度
をρとすると、
る。造粒体が均一径の場合、造粒体数をN、造粒体密度
をρとすると、
【数9】 であるので式(1)、(3)より、ErとD50およびN
との間には、次の関係が得られる。
との間には、次の関係が得られる。
【数10】 Er∝D500・126N0・285 ……(4) ErはD 50 が一定であればNの増加に伴い増大し、Nが
一定であればD50の増大に伴い増大する。式(1)よ
り、D50とErおよびRとの関係は次式で与えられる。
一定であればD50の増大に伴い増大する。式(1)よ
り、D50とErおよびRとの関係は次式で与えられる。
【数11】
【0015】図8は実際の造粒で得られたαとRとの関
係を示したもので、ほぼ直線で近似でき、それらの関係
は次式で与えられる。
係を示したもので、ほぼ直線で近似でき、それらの関係
は次式で与えられる。
【数12】 R=99.4−2.60α ……(2) 式(2)、(5)よりD50は次式で表される。
【数13】 αとErをオンライン計測し、式(2)、(7)に代入
することによりRおよびD50のモニタリングが可能にな
る。
することによりRおよびD50のモニタリングが可能にな
る。
【0016】
【実施例】使用した原料は2.6モル%のイットリア
(Y2O3)を含む市販のジルコニアで、その成分組成お
よび性状はつぎのとおりである。 ZrO2 95.37%重量 Y2O3 4.58%重量 CaO 0.02%重量 Na2O 0.03%重量 比表面積 6.76m2/g 平均粒子径D50 0.45μm 懸濁媒体としてパラフィン系有機液体、架橋液体として
蒸留水を用いた。図1に半連続式横型造粒装置、AEお
よびレーザ光減衰量の計測装置の概略を示す。造粒に当
たっては、まず、3200mlの有機液体に100gの
ジルコニア試料を懸濁させ、造粒容器(A)内でインペ
ラーを1840rpmで10秒間回転させて条件付与を
行なった。ついで、所定量の架橋液体を添加した後、イ
ンペラーを1840rpmで所定時間回転させた。造粒
操作中、造粒過程で発生するAE(衝突ノイズ)の規模
と頻度に関するパラメータをAEセンサー(E)により
計測した。また循環パイプ内の懸濁液を透過するレーザ
光量をレーザ受光感知部(I)により計測した。造粒終
了後、オイルポンプを起動させ造粒装置内の産物を排出
口バルブ(D)を開けて取り出し、容器A内を洗浄液タ
ンク(S)より洗浄液を流して洗浄した。造粒操作は上
記を繰り返すことによって行なわれた。造粒産物は、造
粒終了後150meshのふるいで湿式ふるい分けを行
ない、供給原料重量に対する+150mesh産物の重
量割合(100分率)を回収率とした。造粒体(+15
0mesh産物)の粒度分布と球形度(粒子の最大直径
と巾の比ML/BD)は、画像解析装置を用いて測定し
た。測定に用いた造粒体は1450℃で2時間焼結した
後、前記と同様に粒度分布、球形度を求めた。また、焼
結造粒体の密度はピクノメータ法により測定した。前記
造粒条件および造粒操作は以下に述べる実施例のそれぞ
れに共通して同一であるが、架橋液体添加量は95、1
05、115cm3/Kgと変化して造粒を行ない、発
生するノイズおよび懸濁液の濁度を示すレーザ光減衰量
を計測し、これらの計測結果に基づいてオンラインで造
粒体の回収率、造粒体径をモニタリングする方法につい
て実施例1、2、3で示す。同時に得られた産物の焼結
後の平均径や球形度も示す。また、実施例4として架橋
液体添加量115cm3/Kgとして造粒時間を変化さ
せた場合のα、相対エネルギー、イベント発生率の経時
変化を求め、αおよび相対エネルギーより求めたD50お
よびRの経時変化を示す。計算結果と造粒終了時のそれ
らの実測値とはよく一致していることが分る。
(Y2O3)を含む市販のジルコニアで、その成分組成お
よび性状はつぎのとおりである。 ZrO2 95.37%重量 Y2O3 4.58%重量 CaO 0.02%重量 Na2O 0.03%重量 比表面積 6.76m2/g 平均粒子径D50 0.45μm 懸濁媒体としてパラフィン系有機液体、架橋液体として
蒸留水を用いた。図1に半連続式横型造粒装置、AEお
よびレーザ光減衰量の計測装置の概略を示す。造粒に当
たっては、まず、3200mlの有機液体に100gの
ジルコニア試料を懸濁させ、造粒容器(A)内でインペ
ラーを1840rpmで10秒間回転させて条件付与を
行なった。ついで、所定量の架橋液体を添加した後、イ
ンペラーを1840rpmで所定時間回転させた。造粒
操作中、造粒過程で発生するAE(衝突ノイズ)の規模
と頻度に関するパラメータをAEセンサー(E)により
計測した。また循環パイプ内の懸濁液を透過するレーザ
光量をレーザ受光感知部(I)により計測した。造粒終
了後、オイルポンプを起動させ造粒装置内の産物を排出
口バルブ(D)を開けて取り出し、容器A内を洗浄液タ
ンク(S)より洗浄液を流して洗浄した。造粒操作は上
記を繰り返すことによって行なわれた。造粒産物は、造
粒終了後150meshのふるいで湿式ふるい分けを行
ない、供給原料重量に対する+150mesh産物の重
量割合(100分率)を回収率とした。造粒体(+15
0mesh産物)の粒度分布と球形度(粒子の最大直径
と巾の比ML/BD)は、画像解析装置を用いて測定し
た。測定に用いた造粒体は1450℃で2時間焼結した
後、前記と同様に粒度分布、球形度を求めた。また、焼
結造粒体の密度はピクノメータ法により測定した。前記
造粒条件および造粒操作は以下に述べる実施例のそれぞ
れに共通して同一であるが、架橋液体添加量は95、1
05、115cm3/Kgと変化して造粒を行ない、発
生するノイズおよび懸濁液の濁度を示すレーザ光減衰量
を計測し、これらの計測結果に基づいてオンラインで造
粒体の回収率、造粒体径をモニタリングする方法につい
て実施例1、2、3で示す。同時に得られた産物の焼結
後の平均径や球形度も示す。また、実施例4として架橋
液体添加量115cm3/Kgとして造粒時間を変化さ
せた場合のα、相対エネルギー、イベント発生率の経時
変化を求め、αおよび相対エネルギーより求めたD50お
よびRの経時変化を示す。計算結果と造粒終了時のそれ
らの実測値とはよく一致していることが分る。
【0017】実施例1 図5のaは架橋液体添加量95cm3/Kgのときのレ
ーザ光減衰量、相対エネルギーおよびイベント発生率の
造粒中での経時変化を示した図である。図9のaは図5
のaにおけるα、相対エネルギーの計測結果から、R=
99.4−2.60α
ーザ光減衰量、相対エネルギーおよびイベント発生率の
造粒中での経時変化を示した図である。図9のaは図5
のaにおけるα、相対エネルギーの計測結果から、R=
99.4−2.60α
【数14】 の式を用いて求めたRとD50の経時変化を示したもの
で、造粒終了時点での回収率および造粒体径の実測値を
●と○で示してあり、計算結果(グラフの線で示す)と
実測値がよく一致している。なお、産物の焼結後の測定
値はつぎのとおりで粉砕用メディアとして要求値を充分
満たしている。 平均直径(D50)………313μm 球形度 ………1.06 密度 ………6.07gr/cm3
で、造粒終了時点での回収率および造粒体径の実測値を
●と○で示してあり、計算結果(グラフの線で示す)と
実測値がよく一致している。なお、産物の焼結後の測定
値はつぎのとおりで粉砕用メディアとして要求値を充分
満たしている。 平均直径(D50)………313μm 球形度 ………1.06 密度 ………6.07gr/cm3
【0018】実施例2 図5のbは架橋液体添加量105cm3/kgのときの
レーザ光減衰量、相対エネルギーおよびイベント発生率
の造粒中での経時変化を示した図である。図9のbは図
5のbにおけるα、相対エネルギーの計測結果から、R
=99.4−2.60α
レーザ光減衰量、相対エネルギーおよびイベント発生率
の造粒中での経時変化を示した図である。図9のbは図
5のbにおけるα、相対エネルギーの計測結果から、R
=99.4−2.60α
【数15】 の式を用いて求めたRとD50の経時変化を示したもの
で、造粒終了時点での回収率および造粒体径の実測値を
●と○で示してあり、計算結果(グラフの線で示す)と
実測値がよく一致している。なお、産物の焼結後の測定
値はつぎのとおりである。 平均直径(D50)………540μm 球形度 ………1.06 密度 ………5.98gr/cm3
で、造粒終了時点での回収率および造粒体径の実測値を
●と○で示してあり、計算結果(グラフの線で示す)と
実測値がよく一致している。なお、産物の焼結後の測定
値はつぎのとおりである。 平均直径(D50)………540μm 球形度 ………1.06 密度 ………5.98gr/cm3
【0019】実施例3 図5のcは架橋液体添加量115cm3/kgのときの
レーザ光減衰量、相対エネルギーおよびイベント発生率
の造粒中での経時変化を示した図である。図9のcは図
5のcにおけるα、相対エネルギーの計測結果から、R
=99.4−2.60α
レーザ光減衰量、相対エネルギーおよびイベント発生率
の造粒中での経時変化を示した図である。図9のcは図
5のcにおけるα、相対エネルギーの計測結果から、R
=99.4−2.60α
【数16】 の式を用いて求めたRとD50の経時変化を示したもの
で、造粒終了時点での回収率および造粒体径の実測値を
●と○で示してあり、計算結果(グラフの線で示す)と
実測値がよく一致している。なお、産物の焼結後の測定
値はつぎのとおりである。 平均直径(D50)………682μm 球形度 ………1.07 密度 ………5.95gr/cm3
で、造粒終了時点での回収率および造粒体径の実測値を
●と○で示してあり、計算結果(グラフの線で示す)と
実測値がよく一致している。なお、産物の焼結後の測定
値はつぎのとおりである。 平均直径(D50)………682μm 球形度 ………1.07 密度 ………5.95gr/cm3
【0020】実施例4 図10のa,b,cは架橋液体添加量115cm3/k
gとして造粒時間をaは9分、bは17分、cは21分
と変化させた場合のα、相対エネルギー、イベント発生
率の経時変化を示した図であり、図11のa,b,cに
は図10のa,b,cにおけるαおよび相対エネルギー
より求めたD50およびRの経時変化をそれぞれ示してい
る。計算結果と造粒終了時のそれらの実測値とはよく一
致している。なお、図10の中の○と●は実測値であ
る。
gとして造粒時間をaは9分、bは17分、cは21分
と変化させた場合のα、相対エネルギー、イベント発生
率の経時変化を示した図であり、図11のa,b,cに
は図10のa,b,cにおけるαおよび相対エネルギー
より求めたD50およびRの経時変化をそれぞれ示してい
る。計算結果と造粒終了時のそれらの実測値とはよく一
致している。なお、図10の中の○と●は実測値であ
る。
【0021】
【効果】本発明により、造粒工程中、生成する造粒体径
とその生成率を常にチェックできるので、目的とする粒
径の粒子を全く失敗なく製造することができる。
とその生成率を常にチェックできるので、目的とする粒
径の粒子を全く失敗なく製造することができる。
【図1】本発明装置の1例を示す正面図である。
【図2】図1の側面図である。
【図3】本発明のAE計測システムを示すシステム図で
ある。
ある。
【図4】AEセンサーから得られる信号波形特性図であ
る。
る。
【図5】架橋液体添加量a=95、b=105、c=1
15cm3/kgにおけるα、イベント発生率、相対エ
ネルギーの経時変化を示すグラフである。
15cm3/kgにおけるα、イベント発生率、相対エ
ネルギーの経時変化を示すグラフである。
【図6】架橋液体添加量a=95、b=105、c=1
15cm3/kgにおける相対エネルギーに対応する代
表的なノイズ波形を示す。
15cm3/kgにおける相対エネルギーに対応する代
表的なノイズ波形を示す。
【図7】相対エネルギーの実測値と計算値との比較を示
すグラフである。
すグラフである。
【図8】αと生成率との相関関係を示すグラフである。
【図9】架橋液体添加量がa=95、b=105、c=
115cm3/kgにおける生成率および平均径の計算
値と造粒時間の関係を示すグラフである。
115cm3/kgにおける生成率および平均径の計算
値と造粒時間の関係を示すグラフである。
【図10】架橋液体添加量が115cm3/kgで、造
粒時間がa=9分、b=17分、c=21分におけるイ
ベント発生率および相対エネルギーの経時変化を示すグ
ラフである。
粒時間がa=9分、b=17分、c=21分におけるイ
ベント発生率および相対エネルギーの経時変化を示すグ
ラフである。
【図11】架橋液体添加量が115cm3/kgで、造
粒時間がa=9分、b=17分、c=21分における生
成率および造粒体径の経時変化を示すグラフである。
粒時間がa=9分、b=17分、c=21分における生
成率および造粒体径の経時変化を示すグラフである。
【図12】AEセンサーから得られる信号波形からのイ
ベント数の採り方を説明するための図面である。
ベント数の採り方を説明するための図面である。
(A) 撹拌槽(造粒容器) (B) 高速電動機 (C) 原料仕込口 (D) 排出口バルブ (E) AEセンサー (F) AE計測装置 (G) オシロスコープ (H) レーザ光発振装置 (I) 受光部 (J) アンプ (K) ペンレコーダ (L) 熱電対 (M) 圧力センサー (N) 回転計 (O) 通常弁 (P) 洗浄液用ポンプ (Q) バイパス管体 (R) 洗浄液系管体 (S) 洗浄液タンク (T) 三方弁 (U) 波形記憶装置 (V) コンピュータ (W) AEプリアンプ (X) ディスクリミネータ (Y) エナージプロセッサー (Z) デュアルカウンタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 恒川 昌美 北海道札幌市豊平区西岡2条13丁目3の18 (72)発明者 只野 研一 北海道札幌市北区北19条西4丁目 第一野 村荘23号 (72)発明者 中島 巌 北海道札幌市白石区厚別南4の17の20
Claims (1)
- 【請求項1】 セラミックス微小球体製造用原料微粉末
(イ)を前記原料微粉末に対して非親和性の液体(ロ)
中に懸濁させ、必要に応じて(ロ)の液体に非混和性で且
つ(イ)に親和性のある架橋液体を添加し、この懸濁液を
回転撹拌翼を有する内面円筒型の撹拌領域において撹拌
することによりセラミックス微小球体を造粒するにあた
り、(i)前記撹拌領域内で発生した衝撃ノイズ(A
E)の変化を測定し、一方、それと併行して(ii)前記
撹拌領域内の懸濁液の1部を少くとも1個所が透明であ
る管体を通し循環させ、透明管体内を流れる懸濁液に光
(望ましくはレーザ光)を照射し、その光の透過量の変
化を測定し、両方の変化を総合して造粒の進行状況をモ
ニターする方法において、(i)の測定結果から相対エ
ネルギー(Er)を求め、(ii)の測定結果から光減衰
量(α)を求め、 【数1】 〔式中、D50は造粒体径(μm)、Rは造粒体の生成率
(%)である〕 【数2】 R=99.4−2.60α ……(2) の式から、造粒体径(D50)および造粒体の生成率
(R)を経時的にモニターしながら造粒することを特徴
とする液中造粒法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4276573A JPH0699049A (ja) | 1992-09-21 | 1992-09-21 | モニタリングによる液中造粒法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4276573A JPH0699049A (ja) | 1992-09-21 | 1992-09-21 | モニタリングによる液中造粒法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0699049A true JPH0699049A (ja) | 1994-04-12 |
Family
ID=17571361
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4276573A Pending JPH0699049A (ja) | 1992-09-21 | 1992-09-21 | モニタリングによる液中造粒法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0699049A (ja) |
-
1992
- 1992-09-21 JP JP4276573A patent/JPH0699049A/ja active Pending
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